JP2007043491A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供すること。
【解決手段】撮影光学系を駆動制御するレンズ駆動制御部101Aと、焦点演算を行うAF関係演算部201Dと、上記焦点演算が可能な上記撮影光学系の位置を上記レンズ駆動制御部101Aを制御して探索し、且つレンズスキャン動作を制限する制御を行うスキャン駆動制御部201Fと、を具備し、上記スキャン駆動制御部201Fは、上記スルー画表示機能の実行中に、上記レンズスキャン動作を制限する制御を行うことを特徴とするデジタルカメラとする。
【選択図】図6
【解決手段】撮影光学系を駆動制御するレンズ駆動制御部101Aと、焦点演算を行うAF関係演算部201Dと、上記焦点演算が可能な上記撮影光学系の位置を上記レンズ駆動制御部101Aを制御して探索し、且つレンズスキャン動作を制限する制御を行うスキャン駆動制御部201Fと、を具備し、上記スキャン駆動制御部201Fは、上記スルー画表示機能の実行中に、上記レンズスキャン動作を制限する制御を行うことを特徴とするデジタルカメラとする。
【選択図】図6
Description
本発明は、デジタルカメラに関し、特にスルー画表示機能を有するデジタルカメラに関する。
一般に、デジタルカメラは液晶モニタ(Liquid Crystal Display:LCD)からなる画像表示装置を具備している。そして、この液晶モニタは、主として記録媒体に記録されている画像データを再生表示させる表示部材として用いられている。
ところで、近年一部のデジタルカメラは、撮影時に撮影者がフレーミングを決定するに際して、当該デジタルカメラの有する撮像素子により生成される画像データを順次連続的に(人間の目には動画像として映るように)上記液晶モニタに表示させる機能、いわゆるスルー画表示機能(電子ビューファインダー機能とも称される)を有する。言い換えれば、スルー画表示機能は、当該デジタルカメラの有する撮像素子が生成する画像データを常時モニタすることができる機能とも言える。また、このようなスルー画表示を行う液晶モニタは、光学ファインダーの代わりとして用いることができる。
ところで、上記スルー画表示機能はコンパクトデジタルカメラにおいては多く見受けられるが、一眼レフレックスデジタルカメラにおいては現在のところあまり一般的であるとは言えない。このように一眼レフレックスデジタルカメラにおいて、スルー画機能があまり一般的でないのは、一眼レフレックスデジタルカメラの装置構成上の特徴に起因する。
すなわち、一眼レフレックスカメラは特有のミラー機構を要し、該ミラー機構の一構成部材であるメインミラーは、画像撮影時においては所定のUP位置(被写体からの光束が撮像素子に入射するのを妨げない位置)に移動し、非撮影時においては所定のDOWN位置(被写体からの光束がファインダー光学系へ入射するように該光束を反射する位置)に移動する。
ここで、上記ミラー機構の下部には、焦点検出モジュール(AFモジュール)が配置されている。そして、撮像素子を使用する機能であるスルー画表示機能の実行時には、上記メインミラーをUP位置へ移動させておく必要がある為、この時上記焦点検出モジュールには被写体からの光束が入射しない。すなわち、スルー画表示機能の実行時にはAF動作を行うことができない。したがって、スルー画表示機能による表示画像は、ピントが合っていない不完全な表示画像となる可能性がある。
ところで、現在一眼レフレックスデジタルカメラにおいてもスルー画機能を求めるニーズもあり、近い将来一眼レフレックスデジタルカメラにおいても、スルー画表示機能が一般的になる可能性が高くなっている。ここで、スルー画表示機能を有する一眼レフレックスカメラに関しては、以下のような技術が提案されている。
例えば、一眼レフレックスデジタルカメラにスルー画表示機能を付加させる例として、例えば特許文献1に開示されているような技術が提案されている。
特許文献1に開示されている技術では、電子カメラに対し、通常の撮像用撮像素子である第1の撮像素子を有する第1の撮像手段の他に、スルー画表示用の撮像素子である第2の撮像素子を有する第2の撮像手段を設ける。そして、上記第2の撮像手段へ、当該電子カメラの撮影光学系ユニットを透過した被写体光束を導くために、当該電子カメラ内に光路変更手段または光束分割手段を設ける。具体的には、当該電子カメラのファインダー光学系の一部にハーフミラーを用い、該ハーフミラーを透過した光束を、上記第2の撮像手段へ導いて、スルー画表示用の撮像素子である上記第2の撮像素子で受光させる。このようにして、スルー画表示機能を実行している。
特開2000−165730号公報
上記特許文献1に開示された技術では、一眼レフレックスデジタルカメラにスルー画表示機能を付加させる点では有用であるものの、以下のような問題点が解決されずに残っている。
その問題点は、一眼レフレックスデジタルカメラにおいては、一般的にAF方式として、TTL位相差AF方式が採用されていることに起因する。このTTL位相差AF方式では、ローコントラストの被写体については焦点検出不能となる。したがって、このような焦点検出不能時には、撮影光学系を無限〜至近までフルレンジにて駆動し、この駆動中に焦点検出動作を行って焦点検出可能なレンズ位置を探索するという、いわゆるレンズスキャン動作が実行される。
このようなレンズスキャン動作は、スルー画表示機能の実行中にTTL位相差AF方式にて焦点調節を行う場合にも、当然行われる。しかしながら、そのような場合には、スルー画表示による表示画像が、上記レンズスキャン動作によって大きく乱れてしまう。すなわち、上記レンズスキャン動作においては、レンズを無限〜至近の広範囲にわたって駆動するため、その間のスルー画表示にて表示されている画像は、かなり大きくぼけてしまう。
なお、スルー画表示の利便性は、撮影される画像を撮影前に常時観察することが可能な点にある。したがって、レンズスキャン動作によって観察中の画像が大きく乱れることは、スルー画表示機能にとってデメリットは多大である。
ここで、スルー画表示中のAF動作においては、常に高精度な合焦精度が求められているわけではなく、むしろ合焦状態から大きな乱れが無いことの方が重要である。すなわち、合焦状態が続いている通常のスルー画表示中に、たまたま何らかの要因(例えば手ぶれなどで被写体が微妙に変化してローコントラストになった等)により一瞬だけ被写体がローコントラストになった場合には、ピントがやや甘くなったとしてもレンズスキャン動作に移行することなく、被写体を大きな乱れの無いスルー画表示にて観察できる方がユーザーにとってメリットは大きいと言える。
上述のような事情から、スルー画表示中のAF動作においては、焦点検出不能になった場合に行われるレンズスキャン動作に対して何らかの制限を設けることが必要であると考えられるが、上記特許文献1に開示された技術では、この点が考慮されていない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様によるデジタルカメラは、電子ビューファインダーに被写体像をリアルタイムにモニタ表示するスルー画表示機能を持つデジタルカメラであって、撮影光学系の焦点を検出する焦点検出センサと、上記焦点検出センサのセンサデータを用いて焦点演算を行う焦点演算手段と、上記撮影光学系をレンズスキャン動作させることで、上記焦点演算手段で焦点演算可能な上記撮影光学系の位置を探索するレンズスキャン駆動制御手段と、上記焦点演算手段による焦点演算の結果に基づいて上記撮影光学系を合焦位置まで駆動させる焦点調節駆動手段と、上記スルー画表示機能の実行中に、上記レンズスキャン駆動制御手段を制御することで、上記レンズスキャン動作を制限するスキャン動作制限手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供することができる。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、一眼レフレックスデジタルカメラ(以下、カメラと略称する)を例に、本実施形態を説明する。
以下、図面を参照して、一眼レフレックスデジタルカメラ(以下、カメラと略称する)を例に、本実施形態を説明する。
本実施形態に係るカメラを、撮影光学系の光軸を含む断面で垂直に切断した場合の断面図である図1を参照して、本実施形態に係るカメラの光学系及び機構的構成を中心に説明する。なお、カメラのシステム構成については、図2を参照して後述する。
まず、レンズ鏡筒100(図1においては略して図示している)が、ボディマウント10に対して着脱可能となっている。なお、このレンズ鏡筒100は、カメラ本体200に固定される構成としても勿論よい。
被写体(不図示)から発した光束は、上記レンズ鏡筒100内の撮影光学系(図2における参照番号102)に入射し、さらに射出して上記カメラ本体200に入射する。以下、該光束の軌跡を辿っていく。
上記撮影光学系102(図1では不図示)から射出して上記カメラ本体200に入射した光束は、まずクイックリターンミラーであるメインミラー202aで反射される。ここでは、図1に示すように、上記光束をほぼ90°反射させている。また、上記メインミラー202aはハーフミラーを用いた構成としており、これにより上記メインミラー202aにおいて上記光束を一部透過させることができる。
メインミラー202aが、同図に示すようにDOWN位置にある場合には、上記レンズ鏡筒100からの入射光束の約7割は上記メインミラー202aを透過し、サブミラー203で反射された後に、AFセンサユニット205に入射して焦点検出に利用される。他方、上記入射光束の約3割は、上述のように上記メインミラー202aにて、スクリーン15の方向へ反射される。
以降、上記撮影光学系102から射出した光束の光軸が、上記メインミラー202aにて反射される位置を基準として、以下のように方向を定義する。
上記撮影光学系102から射出された光束の光軸に垂直であり、かつ上記メインミラー202aで光軸にて該光束が反射される方向を上方向とする。また、該上方向と逆方向を下方向とする。さらに、上記撮影光学系102における光軸と平行であり、かつ上記撮影光学系102へ向かう方向を被写体方向とする。同様に、上記撮影光学系102における光軸と平行であり、かつ上記撮影光学系102へ向かう方向と逆の方向を観察者方向とする。
上記メインミラー202aにて上方向へ反射された光束は、後述する撮影用撮像素子212と光学的に等価の位置(一次結像位置)に配置されたスクリーン15(後述する図2では不図示)に入射する。このような配置とすることで、メインミラー202aが同図に示すようにDOWN位置にある場合には、上記光束はスクリーン15(一次結像面)にて一旦結像する。なお、スクリーン15はコンデンサ機能を有してもよい。
そして、上記スクリーン15を射出した光束は、次にプリズム20に入射する。このプリズム20は、図1に示すように、入射面20a,反射面20b,反射面20c,射出面20dを有している。
まず、入射面20aは、入射光束の光軸に対して垂直であることが好ましい。該入射面20aから入射した光束は、次に反射面20bにて被写体方向側に反射される。この反射においては、全反射条件を満足させることで、光量のロスを小さくすることができる。
その後、光束は、反射面20cにて上方向に反射され、該光束の光軸が上方向成分を持つようになる。言い換えれば、反射面20cでの反射によって、光軸の方向を上方向にする。このとき、全反射条件を満足することにより光量のロスが小さくなる。反射面20cでの反射の後、光束は射出面20dから該プリズム20を射出する。このとき、射出面20dと光軸とが垂直であるほうが好ましい。
上述のようにしてプリズム20から射出した光束の一部は、次にハーフミラーであるミラー25Aにて観察者方向に反射される。ここにおいて、光軸はおよそ上記撮影光学系102における光軸と平行になる。続いて、光束は、リレー光学系を形成するレンズ群であるリレーレンズ30を透過し、各々のレンズ作用を受ける。次に、光束はハーフミラーであるミラー25Bにて反射され、被写体方向成分かつ下方向成分を持つ。つまり、光束は、同図に示すように、ミラー25Cへ入射する方向へと屈曲される。
他方、ハーフミラー構成の上記ミラー25Aに入射した光束の一部は、測光回路204内の測光センサ(図1では不図示)に入射する。そして、測光回路204では、測光センサで検出された光束の光量に基づき周知の測光処理が行われる。
上記ミラー25Bを透過した光束は、再結像レンズ35を介して表示用撮像素子202fにて結像する。そして、この表示用撮像素子202fに結像した被写体像は、液晶モニタ222に出力表示され、モニタ窓222aを介して、ユーザーは該被写体像を目視確認することができる。すなわち、この表示用撮像素子202fは、スルー画表示に用いる為の撮像素子である。
また、上記ミラー25Bに反射された光束は、ミラー25Cにて反射され、接眼レンズ202dでレンズ作用を受け、カメラ本体200から射出する。この光束を観察者が観察して、被写体像を確認する。
そして同図に示すように、上記接眼レンズ202d近傍には、ファインダー内に種々の表示を出す為の部材であるファインダー内表示LCDユニット40が配置されている。このファインダー内表示LCDユニット40に出力表示された像は、表示プリズム40aを介して上記接眼レンズ202dに入射する。
一方、画像撮影時には、従来の一眼レフレックスカメラと同様、メインミラー202aとサブミラー203が不図示のUP位置に退避し、撮影光束が100%撮影用撮像素子212に入射し、スクリーン15,プリズム20,ハーフミラー25A,リレーレンズ30,ハーフミラー25B,25Cを含むファインダー光学系(図2における参照符号202c)にはまったく光束が入射しない。したがって、このときファインダー内はブラックアウトした状態になり、表示用撮像素子202fによるスルー画の液晶モニタ222への表示は行われない。
これに対して、メインミラー202aが図示の位置(DOWN位置)にある場合では、AFセンサユニット205で焦点検出動作を実行し、該検出の結果に基づいてレンズ鏡筒100内の所定のレンズ(図2における撮影光学系102)を駆動制御しての合焦動作ができ、さらにこの合焦動作と同時に、表示用撮像素子202fに入射した被写体像に所定の演算等を施すことで、撮影される画像をほぼリアルタイムで液晶モニタ222に、いわゆるスルー画表示を行うことができる。なお、このように焦点制御の動作とスルー画表示とを同時に行うので、液晶モニタ222に表示されるスルー画表示の画像は、常に合焦している画像となる。
なお、防塵フィルタ213は、図2で説明するように撮影用撮像素子212に塵が付着しないように防振動作をするユニットである。この防塵フィルタ213及びその付属部材と、イメージャープレート50とによって構成されるユニット内に、ローパスフィルタ48と撮影用撮像素子212とが、密閉保護されるように配置されている。そして、基板52には、例えばカメラ本体200における電気回路が構成されている。
また、同図に示すシャッター部208については、関連する構成部材を含めて図2を参照して後述する。
以下、本実施形態に係るカメラ内部の回路構成を詳細に示したブロック図である図2を参照して、本実施形態に係るカメラのシステム構成を説明する。
レンズ鏡筒100の各部の制御はレンズ制御用マイクロコンピュータ(以下、Lucomと称する)101によって行われる。一方、カメラ本体200の各部の制御はボディ制御用マイクロコンピュータ(以下、Bucomと称する)201によって行われる。ここで、カメラ本体200にレンズ鏡筒100が装着された際には、通信コネクタ101aを介してLucom101とBucom201とが通信可能に接続される。この場合、カメラシステムとして、Lucom101がBucom201に従属するようにして稼動するようになっている。
また、上述したように、レンズ鏡筒100の内部には、撮影光学系102が配設されている。ここで、図2においては、撮影光学系102を構成する複数の光学レンズを1つの光学レンズで代表して図示している。この撮影光学系102は、レンズ駆動機構103内に存在する図示しないDCモータにより、その光軸方向に駆動される。
また、撮影光学系102の後方には絞り104が設けられている。この絞り104は、絞り駆動機構105内に存在する図示しないステッピングモータによって開閉駆動される。絞り104の開閉が制御されることによって、撮影光学系102を介してカメラ本体200に入射する被写体からの光束の光量が制御される。
ここで、レンズ駆動機構103内のDCモータの制御及び絞り駆動機構105内のステッピングモータの制御は、Bucom201の指令を受けたLucom101によって行われる。
また、カメラ本体200の内部には、メインミラー202a、ファインダー光学系202c、接眼レンズ202dから構成されるファインダー装置が設けられている。カメラが画像撮影状態にない場合には、上述したように、撮影光学系102を介して入射した被写体からの光束の一部がメインミラー202aで反射される。これによって、ファインダー光学系202c、及び接眼レンズ202dを介して観察用の像が形成される。
つまり、ファインダー光学系202cに隣接する接眼レンズ202dを介してユーザーが被写体を目視できると共に、このファインダー光学系202cを通過した光束の一部は、測光回路204内の測光センサ(図2では不図示)へ導かれ、ここで検知された光量に基づいて、Bucom201により周知の測光処理が行われる。この結果は、Bucom201からLucom101に送信される。Lucom101では、Bucom201から通知された露光量に基づいて絞り104の駆動制御が行われる。
また、メインミラー202aを透過してサブミラー203で反射された光束は自動焦点調節処理(AF処理)を行うためのAFセンサユニット205に導かれる。AFセンサユニット205の内部には、エリアセンサ(不図示)が設けられており、このエリアセンサに入射した光束は電気信号に変換される。このエリアセンサからの出力は、AFセンサ駆動回路206を介してBucom201へ送信される。そして、Bucom201において測距処理が行われ、焦点調節に必要な撮影光学系102の駆動量が演算される。この結果は、Bucom201からLucom101に送信される。Lucom101では、Bucom201から通知されたデフォーカス量に基づいて撮影光学系102の駆動制御が行われる。
また、前述したようにカメラが撮影動作状態にあるときには、メインミラー202aが撮影光学系102の光軸から退避する所定のUP位置に移動される。このようなメインミラー202aの駆動は、ミラー駆動機構207によって行われる。
なお、このミラー駆動機構207は、メインミラー202aをUP位置及びDOWN位置へ駆動するための機構である。そして、このメインミラー202aがDOWN位置にある場合は、上記撮影光学系102からの光束は、AFセンサユニット205側とファインダー光学系202c側とへ分割されて導かれる。
また、ミラー駆動機構207の制御は、Bucom201によって行われる。ここで、メインミラー202aがUP位置に移動された場合には、それに伴ってサブミラー203が折り畳まれるようになっている。
メインミラー202aがUP位置に移動されることによって、撮影光学系102を透過した被写体からの光束はシャッター部208の方向に入射する。フォーカルプレーン式のシャッター部208を構成する先幕と後幕とを駆動するためのばね力は、シャッターチャージ機構209によってチャージされる。また、先幕と後幕の駆動は、シャッター制御回路210によって行われる。これらシャッターチャージ機構209及びシャッター制御回路210は、Bucom201によって制御される。
シャッター部208を通過した光束は、シャッター部208の後方に配置された撮像ユニット211内部の撮影用撮像素子212に入射する。この撮影用撮像素子212は、前述したように撮影用撮像素子212と撮影光学系102との間に配設されたガラス製の防塵フィルタ213によって保護されている。
また、防塵フィルタ213の周縁部には、この防塵フィルタ213を所定の振動周波数で振動させるための圧電素子214が取り付けられている。圧電素子214は、2つの電極を有しており、防塵フィルタ駆動回路215によって駆動される。また、防塵フィルタ駆動回路215の制御は、Bucom201によって行われる。防塵フィルタ駆動回路215によって圧電素子214を振動させることによって、防塵フィルタ213が振動する。これによって、防塵フィルタ213の表面に付着した塵埃が払い落とされる。
ここで、撮影用撮像素子212と圧電素子214とは、防塵フィルタ213を一面とするケース内に一体的に収納されている。これにより、撮影用撮像素子212への塵埃の付着を確実に防止することができる。
また、撮像ユニット211の近傍には、温度測定回路216が設けられている。ここで、通常、温度はガラス製の物材の弾性係数に影響する。つまり、温度の変化は防塵フィルタ213の固有振動数を変化させる要因の1つとなるため、防塵フィルタ213を振動させる際には、常にその周辺温度が計測されるようにしている。なお、温度測定回路216の温度測定ポイントは防塵フィルタ213の振動面の極近傍に設定することが好ましい。このように、温度の変化を考慮しながら防塵フィルタ213の振動を制御することにより、常に最適な条件で防塵フィルタ213を振動させることが可能である。
撮影時に撮影用撮像素子212で得られた電気信号(画像信号)は、所定タイミング毎に撮像インターフェイス回路217を介して読み出されてデジタル化される。撮像インターフェイス回路217でデジタル化されて得られた画像データは、画像処理コントローラ218を介してSDRAMなどで構成されたバッファメモリ219に格納される。ここで、バッファメモリ219は、画像データなどのデータの一時保管用メモリであり、画像データに各種処理が施される際のワークエリアなどに利用される。
また、撮影終了後には、バッファメモリ219に格納された画像データが、画像処理コントローラ218によって読み出される。画像処理コントローラ218によって読み出された画像データは、Bucom201でホワイトバランス補正や、階調補正、色補正などの周知の画像処理が施された後、バッファメモリ219に格納される。その後、バッファメモリ219に格納された画像データが画像処理コントローラ218によって読み出されてビデオ信号に変換され、表示用の所定のサイズにリサイズされた後、液晶モニタ222に出力表示される。ユーザーは、液晶モニタ222に表示された画像により、撮影した画像を確認することができる。
また、画像記録時には、画像処理コントローラ218によって処理された画像データが、JPEG方式などの周知の圧縮方式によって圧縮される。JPEG圧縮によって得られたJPEGデータは、バッファメモリ219に格納された後、所定のヘッダ情報が付加されたJPEGファイルとしてFlashRom220や記録メディア221に記録される。ここで、FlashRom220はカメラに内蔵のメモリを想定しており、記録メディア221はカメラの外部に装着され得るものを想定している。記録メディア221としては、例えばカメラに着脱自在に構成されたメモリカードやハードディスクドライブなどが用いられる。
また、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGファイルから画像を再生する際には、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGデータが画像処理コントローラ218によって読み出されて伸長される。その後、この伸長データがビデオ信号に変換された後、表示用の所定のサイズにリサイズされ、液晶モニタ222に出力表示される。
また、Bucom201には、カメラ制御に必要な所定の制御パラメータを記憶する不揮発性メモリ223がアクセス可能に接続されている。この不揮発性メモリ223は、例えば書き換え可能なEEPROMで構成されている。
さらに、Bucom201には、電源回路224を介して電源としての電池225が接続されている。電源回路224では、電池225の電圧が、当該カメラシステムの各部が必要とする電圧に変換され、当該カメラシステムの各部に供給される。
そして、Bucom201には、当該カメラの動作状態を表示出力によってユーザーに告知するための動作表示用LCD226と、当該カメラの各種操作部材の操作状態を検出するためのカメラ操作SW(カメラ操作スイッチ)227とが接続されている。
また、表示用撮像素子202fが、上記ファインダー光学系202c内に設けられている。この表示用撮像素子202fは、画像処理コントローラ218及び撮像インターフェイス回路217を介してBucom201により制御され、スルー画表示用の画像データを、例えば液晶モニタ222へ出力する部材である。
以上説明したような構成とすることで、本実施形態に係るカメラは、電子撮像機能やAF/AE等の通常のカメラ機能と、スルー画表示機能とを両立できるカメラとしている。なお、図2に示されている構成部材のうち、以上で説明しなかった構成部材については、後に図6を参照して詳述する。
以下、本実施形態に係るカメラの操作部材について説明する。なお、図3はカメラ本体200の上面図を示し、図4はカメラ本体200の側面図を示し、図5はカメラ本体200の背面図を示す。
まず、図3に示すように、カメラ本体200の上面には、パワースイッチレバー301と、レリーズボタン302と、モードダイヤル303と、サブダイヤル304と、ISOボタン305と、露出補正ボタン306と、ホワイトバランス(WB)ボタン307と、画質モードボタン308と、フラッシュモードボタン309と、LIGHTボタン310とが設けられている。そして、当該カメラの動作状態等を表示する表示手段として、動作表示用LCD226が設けられている。
パワースイッチレバー301は、当該カメラ本体200の電源をON/OFFするための操作部材である。このパワースイッチレバー301が回動操作されることにより、当該カメラ本体200のメイン電源のON/OFFが切り替えられる。
レリーズボタン302は、撮影準備動作及び露光動作を実行させるためのボタンである。このレリーズボタンは、2段式の押し下げボタンとなっており、レリーズボタン302が半押し(第1段階)操作されることによってカメラ操作SW227における第1レリーズスイッチがONされて測光処理や測距処理などの撮影準備動作が実行される。また、レリーズボタン302が全押し(第2段階)操作されることによってカメラ操作SW227における第2レリーズスイッチがONされて露光動作が実行される。
モードダイヤル303は、撮影時の撮影モードを設定するための操作部材である。このモードダイヤル303が回転操作されることによって撮影時の撮影モードが設定される。図3の例では、例えばプログラムAEモード(P)、絞り優先AEモード(A)、シャッター優先AEモード(S)、マニュアルモード(M)、シーンモード(SCN)の5つのモードが設定可能である。
プログラムAEモードは、カメラ本体200によって演算された露光条件(絞り値及びシャッタースピード)に従って露光動作が行われるモードである。絞り優先AEモードは、ユーザーによって設定された絞り値に応じてシャッタースピードが設定されて露光が行われるモードである。シャッター優先AEモードは、ユーザーによって設定されたシャッタースピードに応じて絞り値が設定されて露光が行われるモードである。マニュアルモードは、ユーザーによって設定された絞り値及びシャッタースピードで露光が行われるモードである。シーンモードは、種々の撮影シーンに適した条件で撮影が行われるモードである。なお、シーンモードにおいては、モードダイヤル303をSCNに設定した状態で、所望のシーンを動作表示用LCD226に表示したメニュー画面上で設定する必要がある。
サブダイヤル304は、他の操作部材が押された状態で操作される操作部材である。このサブダイヤル304が回転操作されることにより、現在ユーザーによって操作されている操作部材に係る機能の設定変更を行うことが可能である。ここで、サブダイヤル304を利用した設定が行われているときには、そのときのカメラ本体200の動作状態が動作表示用LCD226に表示される。ユーザーはこの表示を見ながら設定変更を行うことができる。
ISOボタン305は、露光動作時の撮像素子感度(フィルムのISO感度に相当する)を設定するためのボタンである。このISOボタン305が押されている状態で、サブダイヤル304又は後述するメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、露光動作時の撮像素子感度の設定変更がなされる。
露出補正ボタン306は、露光動作時の露光量を補正するための露出補正値を設定するためのボタンである。この露出補正ボタン306が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、露出補正値の値が設定変更される。露出補正値を設定することにより、例えばプログラムAEモードなどにおいてカメラ本体200により自動的に演算された露光量が適正でない場合などでも、これを補正して撮影を行うことができる。
WBボタン307は、ホワイトバランスをどのように行うのかを設定するためのボタンである。このWBボタン307が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、ホワイトバランスの設定が、オートホワイトバランス又はプリセットホワイトバランスに変更される。
オートホワイトバランスでは、ホワイトバランス補正がカメラ本体200によって自動的に行われる。また、プリセット光源ホワイトバランスでは、晴天時の太陽光や、蛍光灯、電球などといった種々の光源に応じて予め設定された条件でホワイトバランス補正が行われる。
画質モードボタン308は、画像記録時の画質モード(画像サイズと圧縮率)を設定するためのボタンである。この画質モードボタン308が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより画質モードが変更される。
フラッシュモードボタン309は、カメラ本体200に外部フラッシュ装置が装着されている場合の発光モードを設定するためのボタンである。このフラッシュモードボタン309が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、発光モードが、例えばオート発光モード、赤目軽減発光モード、スローシンクロモード、強制発光モードの順で変更される。
LIGHTボタン310は、動作表示用LCD226のバックライトを点灯又は消灯するためのボタンである。
また、図4に示すように、カメラ本体200の側面には、オートブラケット(BKT)ボタン312と、測光モードボタン313と、DRIVEモードボタン314と、フォーカスモードレバー315とが設けられている。
BKTボタン312は、ブラケット撮影時の撮影枚数や露出補正量、ホワイトバランスゲインを設定するためのボタンである。ブラケット撮影では、露光量やホワイトバランスゲインが異なる複数枚の画像が撮影される。BKTボタン312が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、撮影枚数や露出補正量、ホワイトバランスゲインが変更される。
測光モードボタン313は、測光処理時の測光モードを設定するためのボタンである。この測光モードボタン313が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、測光モードが、例えばスポット測光モード、中央部重点平均測光モード、評価測光モードの順で変更される。
スポット測光モードは、画面内の極狭い範囲内の光量に基づいて測光処理が行われるモードである。また、中央部重点平均測光モードは、画面内の中央部について重点的に測光処理が行われるモードである。更に、評価測光モードは、画面内が複数の領域に分割されて測光処理され、分割領域毎に得られた結果が評価されることにより最終的な測光結果が得られるモードである。
DRIVEモードボタン314は、カメラ本体200の動作モードを設定するためのボタンである。このDRIVEモードボタン314が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、動作モードが、例えば単写モード、連写(連写撮影)モード、セルフモード、リモコンモードの順で変更される。
単写モードは、ユーザーによるレリーズボタン302の全押し操作に応答して1コマの画像の撮影が行われるモードである。また、連写モードは、ユーザーがレリーズボタン302を全押し操作している間、撮影動作が繰り返され、これによって複数コマの画像の撮影が行われるモードである。セルフモードは、レリーズボタン302の全押し操作後、所定時間後に露光動作が行われる、所謂セルフタイマ撮影が行われるモードである。また、リモコンモードは、カメラ本体200を図示しないリモートコントローラによって操作可能にするためのモードである。
フォーカスモードレバー315は、撮影時のAFモードを設定するための操作部材である。このフォーカスモードレバー315が切り替えられることにより、AFモードが、例えばシングルAFモード、コンティニュアスAFモード、マニュアルフォーカス(MF)モードの順で変更される。
シングルAFモードは、一旦、撮影光学系102の焦点制御が行われた後は、レリーズボタン302の半押しが解除されるまで撮影光学系102の焦点状態が固定されるモードである。コンティニュアスAFモードは、被写体の動きに追従して撮影光学系102の焦点制御が行われるモードである。MFモードは、ユーザーが手動で撮影光学系102の焦点調節を行うことができるモードである。
また、図5に示すように、カメラ本体200の背面には、メインダイヤル316と、AFフレームボタン317と、AEロックボタン318と、再生モードボタン319と、消去ボタン320と、プロテクトボタン321と、情報表示ボタン322と、メニューボタン323と、十字ボタン324と、OKボタン325と、スルー画モードボタン326とが設けられている。そして、表示部材として、上記液晶モニタ222が設けられている。
メインダイヤル316は、サブダイヤル304と同一の機能を有する操作部材であり、このメインダイヤル316が回転操作されることにより、現在ユーザーによって押されている操作部材に係る機能の設定変更を行うことが可能である。
AFフレームボタン317は、撮影時のAF方式を選択するためのボタンである。このAFフレームボタン317が押されている状態で、サブダイヤル304又はメインダイヤル316のダイヤル操作がなされることにより、AF方式が、例えばマルチAF又はスポットAFに変更される。
マルチAFでは、画面内の複数測距点の焦点状態が検出される。一方、スポットAFでは、画面内の一点(複数候補の中から選択できる)の焦点状態が検出される。
AEロックボタン318は、露光条件を固定するためのボタンである。このAEロックボタン318が押されている間は、そのとき演算されている露光量が固定される。
再生モードボタン319は、カメラ本体200の動作モードを、FlashRom220や記録メディア221に記録されたJPEGファイルから画像を液晶モニタ222に再生表示できる再生モードに切り替えるためのボタンである。
消去ボタン320は、再生モード中において画像データ(JPEGファイル)をFlashRom220や記録メディア221から消去するためのボタンである。
プロテクトボタン321は、再生モード中において、誤って画像データが消去されないように、画像データにプロテクトをかけるためのボタンである。
情報表示ボタン322は、画像データの付加情報(例えば、Exif情報)に基づく画像情報を液晶モニタ222に表示させるためのボタンである。
メニューボタン323は、液晶モニタ222にメニュー画面を表示させるためのボタンである。このメニュー画面は、複数の階層構造からなるメニュー項目によって構成されている。ユーザーは、所望のメニュー項目を十字ボタン324で選択することができ、OKボタン325で選択した項目を決定することができる。ここで、メニュー項目としては、例えばFlashRom220や記録メディア221のセットアップ、画像データの画質、画像処理、シーンモードなどの設定を行うことができる撮影メニュー、画像再生時の再生条件及び画像プリント時の設定などを行うことができる再生メニュー、撮影者の好みに応じた種々の細かい設定を行うことができるカスタムメニュー、及び警告音の種類などのカメラの動作状態を設定するセットアップメニューなどがある。
例えば、シーンモードの設定時には、モードダイヤル303がシーンモード(SCN)に設定されている状態で、メニュー画面上で所望のシーンを選択することができる。このシーンの例としては、ポートレート、スポーツ、記念撮影、風景、夜景などがある。これら選択されたシーンに応じて露光条件、フラッシュ発光の条件、測光モード、AF方式、連写間隔などの撮影時の撮影条件が設定される。
上記各操作部材の操作によって設定された内容は、バッファメモリ219又はBucom201内の不図示メモリ等に保存される。
そして、スルー画モードボタン326は、カメラ動作中に液晶モニタ222にスルー画を表示するスルー画モードと、スルー画を表示しない通常モードとを切り替える操作部材である。このスルー画モードボタン326が押されている状態で、上記サブダイヤル304又はメインダイヤル316が操作されることで、スルー画モードのON/OFFを切り替えが行われる。
ここで、スルー画モードがONに設定された場合、表示用撮像素子202fで撮像した画像が、カメラ動作中に液晶モニタ222に常時表示されるので、ユーザーは被写体像を常時目視確認できる。
なお、スルー画表示が行われるカメラ動作とは、レリーズボタン302が全く押されていない状態、及びレリーズボタン302が半押しされている状態である。したがって、露光時以外は、ほぼスルー画表示が行われることになる。
以下、本実施形態の特徴部分に関係する部位を中心に詳細に説明するブロック図である図6に示すブロック図を参照して、本実施形態の概念を説明する。
表示用撮像素子202fは、上記撮像インターフェイス回路217(図2参照)内に設けられたタイミング回路217aによって生成される駆動用のタイミング信号によって所定時間おきに駆動され、その都度表示用撮像素子202fの画素信号が読み出される。なお、上記タイミング回路217aによって生成される駆動用のタイミング信号を発生させる信号発生トリガは、Bucom201により出力制御される。
表示用撮像素子202fの画素信号である画像データは、上記撮像インターフェイス回路217内に設けられたプリプロセッサ217bによって前処理され、バッファメモリ219に一時格納される。
また、このバッファメモリ219に格納されている画像データは、画像処理コントローラ218によって読み出され、Bucom201内に設けられた画像関係演算部201Aによって画像処理演算を施された後、再びバッファメモリ219に画像処理後の画像データとして格納される。なお、ここでの画像処理演算とは、ホワイトバランスの演算を含めた画像処理演算である。
そして、バッファメモリ219に格納されている画像処理演算後の画像データは、表示データ作成回路230(図2では不図示)により処理を施され液晶モニタ222に表示される。この表示データ作成回路230は、画像データを表示用にリサイズしたり色の補正をしたりすることで、表示用の画像データを作成する回路である。なお、上記表示データ作成回路230は、図6では画像処理コントローラ218と別体の回路として示したが、画像処理コントローラ218内に組み込まれていても構わない。
また、上記スルー画モードボタン326(図5参照)と、カメラ本体200内に設けられ上記スルー画モードボタン326の操作状態を受けてスルー画モードの設定を行う部材とからなる、スルー画モード設定部333(図1乃至図5では不図示)により、スルー画モードのON/OFFが決定される。そして、Bucom201内に設けられた演算タイミング制御部201Bは、スルー画モード設定部333の出力に基づいて、Bucom201内に設けられたAE関係演算部201C、及びAF関係演算部201Dによるそれぞれの演算のタイミングを制御する。
なお、上記AE関係演算部201Cは、AE(測光)関係の演算を行うもので、測光回路204内に設けられた測光センサ204Aで測光して取得したセンサデータから被写体輝度情報を演算する。なお、ここでの被写体輝度情報とは、被写体輝度値の他に、絞り104の開口値、及びシャッター部208の開口時間等である。
また、上記AF関係演算部201Dは、AF関係の演算を行う焦点演算手段であり、焦点検出手段であるAFセンサユニット205内に設けられたAFセンサ205Aを、AFセンサ駆動回路206を介して制御することで取得したセンサデータに公知の位相差演算を施して、撮影光学系102のデフォーカス量を演算する。
なお、上記タイミング回路217aによる処理、上記プリプロセッサ217bによる処理、上記バッファメモリ219への読み書き処理と、上記画像処理コントローラ218による処理、上記表示データ作成回路230(図2では不図示)による処理、上記AFセンサ駆動回路206による処理、及び上記測光回路204による処理は、全てハードウェア的に行われる処理(以降ハードウェア処理と称する)であるので、これらの処理時間中にBucom201による各種演算処理(例えば画像関係演算部201A、AE関係演算部201C、AF関係演算部201D)は並行して行うことができることは勿論である。なお、Bucom201のプログラム処理をファームウェア処理と称する。
ところで、上記AF関係演算部201Dによる撮影光学系102のデフォーカス量の演算が可能な場合(被写体像にコントラストが有り、公知の位相差演算が可能な場合)には、上記AF関係演算部201Dが演算したデフォーカス量は、Bucom201内に設けられたデフォーカス量送信部201Eによって、通信コネクタ101aを介してLucom101内に設けられたレンズ駆動制御部101Aに送信される。
その後、上記AF関係演算部201Dが演算したデフォーカス量は、レンズ駆動制御部101Aにより受信される。レンズ駆動制御部101Aは、該デフォーカス量に基づいて撮影光学系102を合焦位置に駆動するための駆動量を演算し、焦点調節駆動手段としてのレンズ駆動機構103に撮影光学系102を駆動させる。
一方、上記AF関係演算部201Dによる撮影光学系102のデフォーカス量の演算が不可能な場合(被写体像にコントラストが無く、公知の位相差演算が不可能な場合)には、その旨が、Bucom201内のスキャン駆動制御部201Fにより通信コネクタ101aを介してLucom101内のレンズ駆動制御部101Aへ通知される。この通知を受けたレンズ駆動制御部101Aは、撮影光学系102の合焦可能位置を探すために、撮影光学系102のレンズスキャン動作を、レンズ駆動機構103を介して行う。
ここで、上記レンズスキャン動作とは、撮影光学系102を、“現在位置→至近位置(撮影光学系102の可動範囲内において最も至近距離よりの被写体に合焦する位置)→無限位置(撮影光学系102の可動範囲内において最も遠方距離よりの被写体に合焦する位置)”のレンズスキャン動作順で駆動し、この駆動中にAFセンサ駆動回路206とAF関係演算部201Dが、デフォーカス量の演算を繰り返し行って、撮影光学系102の合焦位置を探す動作である。
そして、上記レンズスキャン動作中に、上記AF関係演算部201Dによる撮影光学系102のデフォーカス量の演算が可能な位置が発見された場合、撮影光学系102は、レンズ駆動制御部101Aの制御を受けたレンズ駆動機構103により、上記演算が可能な位置で停止させられ、その後AF処理に移行する。
他方、上記レンズスキャン動作中に、撮影光学系102のデフォーカス量が演算不能のままであった場合、レンズ駆動制御部101Aの制御を受けたレンズ駆動機構103により、撮影光学系102は上記レンズスキャン動作順に駆動させられた後に、無限位置にて停止させられる。この場合、不図示の表示手段により、ファインダー内におけるAF合焦表示が点滅表示され、これにより非合焦の旨がユーザーに通知される。
なお、本実施形態における動作制御の特徴部は、スルー画モード設定部333にてスルー画モードが選択されており且つ液晶モニタ222に表示用撮像素子202fによる撮像画像がスルー画表示されている場合において、AF関係演算部201Dによる撮影光学系102のデフォーカス量の演算が不可能となった場合(すなわちAF検出不能となった場合)の動作制御にある(なお、このAF検出不能の判断の詳細については後述する)。
すなわち、そのような場合、本実施形態では上記スキャン駆動制御部201Fが、上記レンズスキャン動作に対して制限を加える(この制限の詳細は後述する)。そして、そのような場合以外には、レンズスキャン動作に対して何ら制限を加えることはしない。
以下、図7に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るカメラの撮影時におけるBucom201での動作制御を説明する。なお、ここでは動作制御の流れに焦点を当てて説明する為、図2及び図6を参照して詳述した構成部材の各部による動作制御の詳細については説明を省略する。なお、本フローチャートの処理は、上述したフォーカスモードレバー315の操作により、予め撮影時のAFモードとしてコンティニュアスAFモードが設定されている場合を示している。
図7のフローチャートにおける処理は、ユーザーによってレリーズボタン302が半押しされた時点で開始される。まず、ユーザーによってレリーズボタン302が半押しされると、カメラ操作SW227の第1レリーズスイッチがONされる。これに応じて、Bucom201は、測光回路204に測光処理を行わせて輝度データを生成させ、その結果を用いて露光量を演算する(ステップS1)。なお、この測光処理のサブルーチンの詳細については、図10(f),(g)に示すフローチャートを参照して後述する。
続いて、以下のようなステップS2の測距処理に移行する。すなわち、AFセンサ駆動回路206によりAFセンサユニット205を駆動させ、そのAFセンサユニット205で検出された信号をAFセンサ駆動回路206を介して受信する。そして、それに基づいて測距処理を行って撮影光学系102の焦点状態を演算(焦点演算またはAF演算と称する)してデフォーカス量を取得し、これをLucom101に送信する。なお、この測距処理のサブルーチンについては、図10(d),(e)に示すフローチャートを参照して後述する。
その後、上記ステップS2において取得した上記焦点演算(AF演算)の結果に基づいて、上記ステップS2においてAF検出が可能か否かを判断する(ステップS3)。なお、このステップS3における判断は、具体的には、AF演算の過程で算出される公知の信頼性係数値に基づいて行われる。すなわち、被写体像のコントラストが高ければ信頼性係数値も高く、AF検出が可能であると判断し、一方、被写体像のコントラストが低ければ信頼性係数値が低く、AF検出が不可能であると判断する。
上記ステップS3においてAF検出可能であると判断した場合には、現在レンズスキャン動作中であるか否かを判断する(ステップS4)。ここで、現在レンズスキャン動作中であると判断した場合には、撮影光学系102の駆動を停止させる指令をLucom101へ送信し、Lucom101に撮影光学系102の駆動を停止させる(ステップS5)。すなわち、上記ステップS5は、Lucom101によるレンズ駆動処理である。
なお、上記ステップS5は、後述するレンズスキャン動作中のAF検出において、AF検出可能になった場合に行う動作制御である。このように、ここではレンズスキャン動作を停止させて、その後ステップS5→ステップS10(後述)→ステップS11(後述)→ステップS1→ステップS2のルートを辿り、このルートの最後であるステップS2においてAF検出が可能となる可能性を高くする。
上記ステップS4において、現在レンズスキャン動作中ではないと判断した場合、すなわちAF検出が可能であり且つ現在レンズスキャン動作中ではない場合、Bucom201から送信された撮影光学系102のデフォーカス量に基づいて、Lucom101が、撮影光学系102の駆動量を演算し、この演算した駆動量だけ撮影光学系102をレンズ駆動機構103によって駆動して合焦状態を得る(ステップS6)。すなわち、上記ステップS6は、Lucom101によるレンズ駆動処理である。その後、ステップS10に移行して撮影動作の動作制御を継続する。
ところで、上記ステップS3においてAF検出が不能であると判断した場合にも、現在レンズスキャン動作中であるか否かを判定する(ステップS7)。ここで、現在レンズスキャン動作中であると判断した場合、すなわちAF検出不能であり且つ現在レンズスキャン動作中の場合には、Lucom101が、撮影光学系102のレンズスキャン動作を行い、合焦可能な位置をサーチする(ステップS8)。なお、スキャン駆動処理(全域)を行うステップである上記ステップS8の詳細については後述する。
そして、上記ステップS7において現在レンズスキャン動作中ではないと判断した場合、上記ステップS8によるレンズスキャン動作が、今回の撮影動作において既に一度実行し終えているか否かを判断する(ステップS9)。なお、上記ステップS8のレンズスキャン動作は、一度の撮影動作につき一度しか実行しないようになっており、上記ステップS9において、まだ今回の撮影動作においてレンズスキャン動作が終了していないと判断した場合にのみ、再び上記ステップS8に移行してレンズスキャン動作を行う。
上記ステップS9においてレンズスキャン動作が今回の撮影動作において既に一度実行し終えたと判断した場合、及び上記ステップS5において撮影光学系102の駆動を停止させてレンズスキャン動作を停止させた場合、ユーザーによって第2レリーズスイッチがONされたか否か、即ちカメラ操作SW227のレリーズボタン302が全押しされたか否かを判断する(ステップS10)。
上記ステップS10において、第2レリーズスイッチがONされていないと判定した場合には、第1レリーズスイッチがONのままであるか否かを判断する(ステップS11)。このステップS11において、第1レリーズスイッチがONされていると判断した場合は、上記ステップS1に戻って測光及び合焦に関する制御を引き続き行う。一方、第1レリーズスイッチがOFFされていると判断した場合は、レリーズボタン302が離された場合であるので当該撮影動作シーケンスを終了し、不図示のメインフローへ戻る。
また、上記ステップS10の判定において、カメラ操作SW227の第2レリーズスイッチがONされたと判定した場合には、ミラー駆動機構207によりメインミラー202aをUP位置に移動させる(ステップS12)。
続いて、上記ステップS1で演算された露光量に基づいて、Lucom101に絞り駆動機構105を介して絞り104の絞り込みを行わせる(ステップS13)。次に、撮像インターフェイス回路217及び画像処理コントローラ218を介して、撮影用撮像素子212の撮像動作を開始させる(ステップS14)。その後、上記ステップS1で演算された露光量に基づいてシャッター部208の開閉駆動を、シャッターチャージ機構209及びシャッター制御回路210を介して行う(ステップS15)。シャッター部208が閉じられた後、撮像インターフェイス回路217及び画像処理コントローラ218を介して、撮影用撮像素子212の撮像動作を停止させる(ステップS16)。
上記撮影用撮像素子212で得られた電気信号(画像信号)は、所定タイミング毎に撮像インターフェイス回路217を介して読み出されてデジタル化されるので、Bucom201は、画像処理コントローラ218に、このデジタル化されて得られた画像データに対してホワイトバランス補正や、階調補正、色補正などの周知の画像処理を施させる(S17)。
その後、上記画像処理コントローラ218に、その画像処理を施した画像データをバッファメモリ219に格納させる(ステップS18)。なお、バッファメモリ219は、高速連写によって撮影される多数の画像データを一時格納するのに十分な容量を有しているものである。
次に、絞り駆動機構105に絞り104を開放させ(ステップS19)、ミラー駆動機構207にメインミラー202aをDOWN位置に移動させる(ステップS20)。
続いて、上記バッファメモリ219又は上記Bucom201内部の不図示メモリに保持した情報により、動作モードが連写モードに設定されているか否かを判定する(ステップS21)。ここで、連写モードに設定されていると判定した場合は、カメラ操作SW227の第2レリーズスイッチがONのままであるか否かを判定する(ステップS25)。
このステップS25において、カメラ操作SW227の第2レリーズスイッチがOFFされたと判定した場合は、連写撮影が終了される。すなわち、この場合には、画像処理コントローラ218にバッファメモリ219に格納された上述の撮影のコマ数だけの画像データを読み出させ、所定の圧縮処理を行わせて、そのコマ数だけの画像ファイルを作成させる(ステップS26)。つまり、連写による撮影の各々のコマに対応する画像ファイル作成を行わせる。
上記ステップS25において、カメラ操作SW227の第2レリーズスイッチがONのままであると判定した場合は、次の画像の撮影が実行される。即ち、再び測光回路204によりAE処理を行って露光量を演算する(ステップS27)。なお、このステップS27のAE処理については、上記ステップS1におけるAE処理と同様、図10(f),(g)に示すフローチャートを参照して後述する。
続いて、以下のようなステップS28の測距処理に移行する。すなわち、AFセンサ駆動回路206によりAFセンサユニット205を駆動させ、そのAFセンサユニット205で検出された信号をAFセンサ駆動回路206を介して受信する。そして、それに基づいて測距処理を行って撮影光学系102の焦点状態を演算(焦点演算またはAF演算と称する)してデフォーカス量を取得し、これをLucom101に送信する。さらに、AFセンサ駆動回路206を介してAFセンサユニット205を駆動して測距処理を行い、焦点調節に必要な撮影光学系102のデフォーカス量を演算する。そして、ここで演算されたデフォーカス量に基づいてLucom101にレンズ駆動機構103を介して撮影光学系102の駆動を行わせる(ステップS28)。なお、この測距処理のサブルーチンについては、上記ステップS2における測距処理と同様に、図10(d),(e)に示すフローチャートを参照して後述する。
その後、上記ステップS28において取得した上記焦点演算(AF演算)の結果に基づいて、上記ステップS28においてAF検出が可能か否かを判断する(ステップS29)。このステップS29において、AF検出が不能であると判断した場合、上記ステップS12へ戻って上述した一連の連写撮影シーケンスを継続する。一方、上記ステップS29において、AF検出が可能であると判断した場合にのみ、後述するステップS30である“撮影光学系合焦駆動処理”へ移行する。
すなわち、本実施形態においては、連写撮影シーケンス中にAF検出不能になった場合であっても、レンズスキャン動作には移行せずに連写撮影を継続する(レリーズ優先の動作制御を行う)。
上記ステップS29においてAF検出が可能であると判断した場合、Bucom201から送信された撮影光学系102のデフォーカス量に基づいて、Lucom101が、撮影光学系102の駆動量を演算し、この演算した駆動量だけ撮影光学系102をレンズ駆動機構103によって駆動して合焦状態を得る(ステップS30)。すなわち、連写撮影シーケンス中に、撮影光学系102を駆動させて合焦状態を得る。なお、このステップS30は、上記ステップS6と同様の動作制御を行うステップである。その後、上記ステップS12に戻って連写撮影シーケンスを継続する。
なお、上記ステップS27〜上記ステップS30は、連写撮影シーケンス中にのみ行われる動作制御のステップである。
ところで、上記ステップS21において連写モードに設定されていないと判断した場合は、画像処理コントローラ218に、単写撮影による画像データの画像ファイル作成を行わせる(ステップS22)。
つづくステップS23は、上記ステップS22または上記ステップS26において作成された画像ファイルを、上記画像処理コントローラ218により、記録メディア221に記録させるステップである(ステップS23)。
その後、ステップS24にて、カメラ操作SW227の第1レリーズスイッチがONのままであるか否かを判定する(ステップS24)。ここで、第1レリーズスイッチがONのままであると判定した場合には、上記ステップS1に戻る。一方、このステップS24の判定において、第1レリーズスイッチがOFFされたと判定した場合には、図7に示すフローチャートの処理を終了して、図示しないメインの処理に復帰する。
以下、図7に示すフローチャートにおけるステップS8である“スキャン駆動処理(全域)”について、図8(a),(b)を順次参照して説明する。なお、図8(a)は、“スキャン駆動処理(全域)”の動作制御の概念を示す図である。また、図8(b)は、“スキャン駆動処理(全域)”のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、AF検出不能になった場合には、Lucom101は、Bucom201の指令に基づいて、その時点における撮影光学系102の位置(撮影光学系102の現在位置)を始点として、撮影光学系102の至近位置に向けて駆動を開始させる(図8(a)参照)。
また、このときBucom201は、上述したステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5の処理、すなわち撮影光学系102のレンズスキャン動作中において、AFセンサユニット205でAF動作を繰り返し実行し、もしAF検出可能となった場合には、AF検出可能な撮影光学系102の位置が見つかったとして、その位置にて撮影光学系102の駆動を停止させる制御を行う。
一方、撮影光学系102が至近位置まで駆動完了し、その時点でもまだAF検出可能な位置が見つからない場合には、撮影光学系102の行路を折り返し、逆方向すなわち無限位置へ向かって駆動を開始させる。つまり、今度は至近位置から無限位置までの全域のレンズスキャン動作を行うことになる。なお、図8(a)に示す例は、結局最後までAF検出可能な位置が見つからない例である。
以下、図8(b)に示すフローチャートを参照して、“スキャン駆動処理(全域)”のサブルーチンを説明する。
まず、既にレンズスキャン動作が開始されているか否かを判断する(ステップS51)。ここで、まだレンズスキャン動作が開始されていないと判断した場合には、撮影光学系102の現在位置から、至近位置へ向かって撮影光学系102の駆動を開始させ(ステップS52)、図7に示すフローチャートへ戻り、再度図7のステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、上述したAF動作及びレンズスキャン動作を継続する。
一方、上記ステップS51において、既にレンズスキャン動作が開始されていると判断した場合には、レンズスキャン動作中であるので、撮影光学系102が、既に至近位置へ到着しているか否かを判断する(ステップS53)。ここで、まだ至近端へ到着していないと判断した場合には、レンズスキャン動作を継続させる(ステップS54)。
そして、上記ステップS53において、撮影光学系102が既に至近位置へ到着していると判断した場合には、至近位置から無限位置へのレンズスキャン動作の駆動が開始されているか否かを判断する(ステップS55)。ここで、まだ無限位置へレンズスキャン動作が開始していないと判断した場合(現在至近位置にある場合)、無限位置へ向かって撮影光学系102のレンズスキャン動作を開始させ(ステップS56)、図7に示すフローチャートへ戻り、ステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、上述したAF動作及びレンズスキャン動作を継続させる。
また、上記ステップS55において、至近位置から無限位置へのレンズスキャン動作の駆動が開始されていると判断した場合には、撮影光学系102が既に無限位置に到着しているか否かを判断する(ステップS57)。ここで、まだ撮影光学系102が無限位置へ到着していないと判断した場合、レンズスキャン動作を継続させ(ステップS58)、図7に示すフローチャートへ戻り、ステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、上述したAF動作及びレンズスキャン動作を継続する。
一方、上記ステップS57において、撮影光学系102が既に無限位置に到着していると判断した場合には、レンズスキャン動作の全行程を全て終了しても、AF検出が可能である撮影光学系102の位置が存在しなかった場合であるので、AF不能処理である旨の通知をユーザーに対して行う(ステップS59)。ここでは、例えばファインダー内表示LCDユニット40にて合焦表示(不図示)を点滅表示させることで上記通知を行う。そして図7に示すフローチャートへ戻る。
その後は、再度図7に示すフローチャートにおけるステップS2→ステップS7→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS1→ステップS2と処理を行う。すなわち、合焦可能になるまでレンズスキャン動作を行わずに、図7に示すフローチャートにおけるステップS2のAF処理にて繰り返しAF検出を行って、焦点検出が可能となるのを待つことになる。なお、実際には、ここで焦点検出が可能となることは少なく、ユーザーは上記ステップS59においてAF不能である旨の通知を受けた後、第1レリーズスイッチを一旦OFFにして撮影動作を終了させ、再度第1レリーズスイッチをONさせて図7に示すフローチャートの処理を再開させることになる。
以下、上述したスルー画表示機能によるスルー画モードにおける処理の流れを、図9に示すフローチャートを参照して説明する。なお、同フローチャートの処理は、上述した操作によりスルー画モードがONに設定されている場合に行われる処理である。また、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図2及び図6を参照して上述した通りである。したがって、ここでは、特に必要と考えられる場合以外は、スルー画モードにおける処理の流れのみを説明していく。
なお、同図においては、破線の左側且つ一点鎖線の右側に記されている動作制御はBucom201によるファームウェア処理であり、破線を境に右側はハードウェア処理である。また、一点鎖線を境に左側はLucom101が行う処理である。
したがって、破線を境に右側に記されている動作制御は、Bucom201による駆動制御等は受けるが、それぞれの処理を担う構成部材によるハードウェア処理によるので、Bucom201の演算占有時間には影響しない。
以下、同図に示すフローチャートにおけるファームウェア処理から説明していく。
まず、AF処理における最小時間間隔が経過しているか否かを判断する(ステップS101)。なお、スルー画モード時における上記AF処理の最小時間間隔は例えば100msであり、非スルー画モード時(通常モード時)におけるそれである40msよりも長い時間間隔であるとする。
上記ステップS101においてAF処理の最小時間間隔が経過したと判断した場合は、後述するS134のAFセンサ制御処理(ハードウェア処理)におけるAFセンサデータ読出しの処理が完了しているか否かを判断する(ステップS102)。
上記ステップS101においてAF処理の最小時間間隔が経過していないと判断した場合、及び上記ステップS102においてAFセンサデータ読出しの処理が完了していないと判断した場合は、画像データの読出しが完了しているか否かを判断する(ステップS103)。即ち、このステップS103は、AF処理における最小時間間隔が経過していない場合か、またはAFセンサデータの読出しが完了していない場合にのみ行われるものである。
そして、上記ステップS103をY分岐する場合は、後述するステップS133にてイメージャ制御処理された表示用撮像素子202fの出力に基づいて、画像処理関係の演算を行う(ステップS104)。
上記ステップS102において、AFセンサデータ読出しの処理が完了していると判断した場合は、公知のTTL位相差AF演算を行って、撮影光学系102のデフォーカス量を演算する(ステップS105)。
続いて、上記ステップS105におけるAF演算の結果に基づいて、AF検出が可能であるか否かを判断する(ステップS106)。ここではAF演算の過程で算出される信頼性値もしくは被写体のコントラスト値に基づいて判断し、AF検出可能の場合にはステップS121の処理(Lucom101による“撮影光学系合焦駆動処理”)に移行し、後述するステップS107へ進む。そして、上記ステップS106にてAF検出が不能であると判断した場合は、すぐにステップS107へ進む。
すなわち、本実施形態においては、スルー画モード中に、AF検出が不能であると判断した場合には、レンズスキャン動作を行うことなく上記ステップS107へ移行することで、撮影光学系102を全く駆動させないまま、スルー画表示における表示更新を行うことを特徴としている。このような動作制御によって、液晶モニタ222における表示画像が、レンズスキャン動作によって大きくぼけることなく、ユーザーは、スルー画表示を観察することができるようになる。また、一度上記ステップS106においてAF検出が不能であると判断しても、次回以降の上記ステップS105におけるAF演算においてAF検出が可能となれば、そのとき上記ステップS121に移行する。
上記ステップS106においてAF検出が不能であると判断した場合、あるいは上記ステップS121において撮影光学系102の合焦駆動処理を行った後、AE処理における最小時間間隔が経過しているか否かを判断する(ステップS107)。なお、AE処理における最小時間間隔は、スルー画モード時には250msであり、非スルー画モード時(通常モード時)での100msよりも長いとする。
そして、上記ステップS107をY分岐する場合は、後述するステップS136の測光センサ制御処理(ハードウェア処理)において測光センサデータの読出しが完了しているか否かを判断する(ステップS108)。
上記ステップS108において、測光センサデータの読出しが完了していると判断した場合は、AE演算を行う(ステップS109)。すなわち、このステップS109においては、測光により取得した被写体輝度の情報に基づいて、絞り104における絞り値及びシャッター部208の開口時間等を演算する。
ところで、上記ステップS107をN分岐した場合、上記ステップS108をN分岐した場合、もしくは上記ステップS109にてAE関係演算を行った場合には、その後上記ステップS101に戻って以上の処理を繰り返す。
次に、同図に示すフローチャートにおけるLucom101による処理を説明する。Lucom101による処理であるステップS121は、上記ステップS106(Bucom201によるファームウェア処理)においてAF検出が可能であると判断した場合に行われる処理である。この場合、Bucom201から送信された撮影光学系102のデフォーカス量に基づいて、Lucom101が、撮影光学系102の駆動量を演算し、この演算した駆動量だけ撮影光学系102をレンズ駆動機構103によって駆動して合焦状態を得る(ステップS121)。
以下、同図に示すフローチャートにおけるハードウェア処理を説明する。
まず、スルー画モードが設定されている場合には、タイミング回路217aを駆動して、上記読出しタイミングパルス信号である垂直同期クロック(同期信号)の出力を開始させる(ステップS131)。以後、停止するまでこの垂直同期クロックを出力し続けさせる。
そして、上記垂直同期クロックが、表示用撮像素子202fに入力されるのを待つ(ステップS132)。上記垂直同期クロックが、表示用撮像素子202fに入力された後、上記イメージャ制御処理(図10(b)参照)を行わせる(ステップS133)。周期的に実行されるこのイメージャ制御処理により、画像データが周期的に得られる。そして、その一周期分の画像テータの読み出しが終了したか否かが、ファームウェア処理である上記ステップS103で判別されて、上記ステップS104にて画像処理関係の演算が行われる。この画像処理関係の演算結果に従って、液晶モニタ表示処理(図10(c)参照)が行われて、スルー画が液晶モニタ222に表示される(ステップS135)。このスルー画表示は、上述したように、画像関係演算が間引かれる場合を除き行われる。なお、ここではスルー画表示は例えば33ms毎に行われるとする。
一方、上記ステップS101において、上記最小時間間隔が経過していると判断した場合は、上記AFセンサ205Aを駆動して、AFセンサ制御処理(図10(e)参照)を行わせる(ステップS134)。このAFセンサ制御処理におけるAFセンサデータ読出しの終了をファームウェア処理である上記ステップS102で判別して、上記ステップS105にてAF演算が行われることとなる。
また、上記ステップS107において、AE処理における最小時間間隔が経過したと判断した場合は、測光センサ制御処理(図10(g)参照)を行わせる(ステップS136)。この測光センサ制御処理における測光センサデータ読出しの完了をファームウェア処理である上記ステップS108で判断して、該判断に応じて上記ステップS109にてAE演算が行われるものである。
以下、図10に示すフローチャートを参照して、上述したBucom201の制御による各処理の流れを説明する。なお、本実施形態に係るカメラの各構成部材の動作制御については、図2及び図6を参照して上述した通りである。したがって、ここでは、特に必要と思われる場合以外は制御の流れのみを説明していく。なお、図中に示す“H/W”は上記ハードウェア処理、“F/W”は上記ファームウェア処理であることを示している。
以下、図10(a)乃至(c)を参照して、スルー画処理の流れについて説明する。
なお、図10(a)に示すフローチャートは、図9で示したスルー画モードのフローチャートから通常のスルー画処理にて行われる(本実施形態に特有の処理等を除いた)ステップを抜き出し、スルー画処理における一般的な動作制御のループとして再編成したフローチャートである。また、図10(a)に示すフローチャートにおけるステップのうち、図9で示したフローチャートにおけるステップと同様の動作制御を行うステップには、同様のステップ番号を付す。
まず、タイミング回路217aを起動させて、上記読出しタイミングパルス信号である垂直同期クロック(同期信号)の出力を開始させる(ステップS151)。以後、停止するまでこの垂直同期クロックを出力し続けさせる。
次に、上記垂直同期クロックが、表示用撮像素子202fに入力されるのを待つ(ステップS152)。
上記垂直同期クロックが、表示用撮像素子202fに入力された後、イメージャ制御処理をハードウェア処理にて行う(ステップS153)。なお、このステップS153におけるイメージャ制御処理の詳細については、(b)のフローチャートを参照して後述する。
ステップS153におけるイメージャ制御処理の後、その処理後の画像データに対して、画像関係演算部201Aに、ホワイトバランスを含む画像処理演算を行わせる(ステップS104)。なお、このステップS104は、Bucom201のファームウェア処理によるステップである。
そして、画像データを液晶モニタ222へ表示させる処理(ステップS155)を、ハードウェア処理にて行い、上記ステップS152へ戻る。なお、このステップS155における液晶モニタ表示処理の詳細については、(c)のフローチャートを参照して後述する。
以下、上記ステップS153のイメージャ制御処理について、(b)のフローチャートを参照して説明する。
まず、表示用撮像素子202fを露光させ、露光が終了すると表示用撮像素子202fの画像データを読み出して、プリプロセッサ217bに入力する(ステップS156)。
つづいて、プリプロセッサ217bに、該画像データに対して前処理を行わせる(ステップS157)。そして、該前処理後の画像データを、バッファメモリ219に格納する(ステップS158)。
以下、上記ステップS155の液晶モニタ表示処理について、(c)のフローチャートを参照して説明する。
まず、上記ステップS154での画像処理後の画像データをバッファメモリ219から読み出す(ステップS159)。つづいて、表示データ作成回路230に、表示用の画像データを作成させる(ステップS160)。そして、液晶モニタ222にスルー画として表示させる(ステップS161)。
以下、図10(d)及び(e)を参照して、上記ステップS2及び上記ステップS28におけるAF処理の流れについて説明する。
まず、AFセンサ駆動回路206に、ハードウェア処理にてAFセンサ205Aを制御させ、AFセンサ制御処理を行う(ステップS162)。そして、図10(e)に処理が移行する。
まず、AFセンサ205Aの積分(電荷蓄積)を開始させる(ステップS164)。つづいて、上記ステップS164にて開始させた積分の終了を待つ(ステップS165)。ここで、積分が終了した場合、その終了信号は、AFセンサ205AからAFセンサ駆動回路206へ出力され、これをAF関係演算部201Dが認識することで、上記積分の終了を認識する。そして、積分が終了すると、AFセンサ205Aからセンサデータの読み出しを行う(ステップS166)。
その後図10(d)に処理が戻って、公知のTTL位相差方式によるAF演算を行って撮影光学系102のデフォーカス量を演算する(ステップS163)。このステップS163は、Bucom201のファームウェア処理によるステップである。
以下、図10(f)を参照して、上記ステップS1及び上記ステップS27におけるAE処理の流れについて説明する。
まず、測光回路204に、ハードウェア処理で測光センサ204Aを制御させる(ステップS167)。つまり、ここでは測光センサ制御処理を行う。なお、この測光センサ制御処理の詳細については、図10(g)に示すフローチャートを参照して後述する。
つづいて、被写体輝度情報を演算する(ステップS168)。ここでは、絞り104の絞り値やシャッター部208の開口時間を演算する。なお、このステップS168は、Bucom201のファームウェア処理によるステップである。
以下、上記ステップS168における測光センサ制御処理について、図10(g)に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、測光センサ204Aの駆動を開始させる(ステップS169)。そして、測光センサ204Aのセンサデータを読み出す(ステップS170)。なお、測光センサ204Aは、電荷蓄積型のセンサではないので、すぐにセンサデータが得られる。
以下、図10(h)に示すフローチャートを参照して、上記ステップS6及び上記ステップS30における撮影光学系合焦駆動処理について説明する。
まず、撮影光学系102のデフォーカス量が演算可能な場合(被写体にコントラストが有って、位相差演算が可能)に、上記ステップS163にて演算されたデフォーカス量を、デフォーカス量送信部201Eによって、通信コネクタ101aを介してLucom101内のレンズ駆動制御部101Aに送信する(ステップS171)。
続いて、上記ステップS171にて送信されて来た上記デフォーカス量に基づいて、Lucom101は、撮影光学系102の合焦位置までの駆動量を演算する(ステップS172)。
そして、Lucom101は、撮影光学系102を、レンズ駆動機構103によって、上記ステップS172にて演算した駆動量に基づいて合焦位置まで駆動する(ステップS173)。
以上説明したように、本実施形態によれば、スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供することができる。
具体的には、スルー画表示の実行中においては、AF検出不能状態となった場合であっても、レンズスキャン動作をさせない制御を行うことで、スルー画表示画像の観察可能な状態を保つ。
[第2実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
以下、図面を参照して本発明の第2実施形態を説明する。
上記第1実施形態と本実施形態との大きな相違点は、図9のフローチャートに示したスルー画モードにおける処理の流れである。具体的には、上記第1実施形態においては、スルー画表示の実行中には、常にレンズスキャン動作を制限する制御を行うのだが、本実施形態においては、スルー画表示の実行中には、AF検出不能な状態が所定の回数だけ連続して発生した場合に初めて、レンズスキャン動作を制限する制御を行う。
なお、本実施形態においては上記相違点を中心に説明し、上記第1実施形態と同様の構成及び動作制御等、重複した説明となる事項に関しては説明を省略する。
以下、図11に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るデジタルカメラのスルー画モードにおける処理の流れを説明する。なお、図9に示すフローチャートと同様の動作制御を行う処理工程に関しては、図9に示すフローチャートと同様のステップ番号を付し、その説明は基本的には省略する。
まず、同図に示すフローチャートにおけるファームウェア処理から説明していく。
上記ステップS106においてAF検出可能であると判断した場合には、現在レンズスキャン動作中であるか否かを判断する(ステップS110)。上記ステップS110において現在レンズスキャン動作中ではないと判断した場合、すなわち、AF検出不能且つ現在レンズスキャン中でない場合には、連続してAF検出不能であると判断した回数をカウントする(ステップS111)。なお、レンズスキャン動作が一度行われたり、または一度AF可能であると判断すると、それまでの上記カウントの回数はクリアされ0に戻る。
上記ステップS111において連続してAF検出不能であると判断した回数をカウントした回数が、予め定められた所定回数に達しているか否かを判断する(ステップS112)。ここで、上記所定回数に達していないと判断した場合は、レンズスキャン動作をさせないので、上記ステップS107に移行する。一方、上記所定回数に達した場合には、後述するステップS124へ移行し、レンズスキャン動作を行う。
次に、同図に示すフローチャートにおけるLucom101による処理を説明する。
上記ステップS106においてAF検出可能であると判断した場合には、現在レンズスキャン動作中であるか否かを判断する(ステップS122)。
上記ステップS122において現在レンズスキャン動作中ではないと判断した場合、Bucom201から送信された撮影光学系102のデフォーカス量に基づいて、Lucom101が、撮影光学系102の駆動量を演算し、この演算した駆動量だけ撮影光学系102をレンズ駆動機構103によって駆動して合焦状態を得る(ステップS121)。そして、上記ステップS107へ移行する。
一方、上記ステップS122において現在レンズスキャン動作中であると判断した場合には、撮影光学系102の駆動を停止させる指令をLucom101へ送信し、Lucom101に撮影光学系102の駆動を停止させる(ステップS123)。そして、上記ステップS107へ移行する。
ところで、上記ステップS110において現在レンズスキャン動作中であると判断した場合、及び上記ステップS112において所定回数連続でAF検出不能であると判断した場合、撮影光学系102のレンズスキャン動作を行い、合焦可能となる撮影光学系102の位置をサーチする(ステップS124)。そして、上記ステップS107へ移行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供することができる。
具体的には、上述した制御を行うことで、スルー画表示中において、AF検出不能であると判断した回数が連続で所定の回数に達した場合には、レンズスキャン動作を許可する制御を行うために、スルー画表示の実行中に焦点検出状態が変化した場合であっても、上記第1実施形態に比べてAF検出不能状態からAF検出可能状態へと変わる可能性は高くなる。
なお、本実施形態においては、スルー画表示の実行中において、AF検出不能であると判断した回数が連続で所定の回数に達した場合にレンズスキャン動作を許可したが、連続して所定回数に達した場合でなくとも、AF検出が不能であると判断した回数が不連続であっても或る程度多くなった場合、すなわち頻度が高くなった場合に、レンズスキャン動作を許可する制御を行っても勿論よい。この場合も、上述した効果と同様の効果を奏するデジタルカメラを提供することができる。
また、上記“所定回数”は、デフォルト値として予め設定しておくようにしてもよいし、ユーザーが所望の数値に設定できるようにしてもよい。
[第3実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
以下、図面を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
上記第2実施形態と本実施形態との大きな相違点は、本実施形態では、スルー画表示の実行中にAF検出不能な状態が発生した場合、撮影光学系102の駆動可能範囲全域ではなく、撮影光学系102の現在位置近傍のみレンズスキャン動作の制御が行われる。したがって、本実施形態では、図7に示すフローチャートにおけるステップS8である“スキャン駆動処理(全域)”を“スキャン駆動処理(近傍領域)”と読み替える。そして、近傍領域としての境界値を“至近側スキャン端”及び“無限側スキャン端”と設定する。なお、この“至近側スキャン端”及び“無限側スキャン端”は、デフォルト値として設定しておくようにしてもよいし、ユーザーが所望の位置に設定できるようにしてもよい。
このような制御は、急にAF検出可能状態からAF検出不能状態になったとしても、検出可能な被写体は、まだ撮影光学系102の現在位置の近傍にてAF検出可能状態となる位置に存在する可能性が高いことを考慮した制御である。
なお、本実施形態においては上記相違点を中心に説明し、上記第1実施形態と同様の構成及び動作制御等、重複した説明となる事項に関しては説明を省略する。
以下、上記“スキャン駆動処理(近傍領域)”について、図12(a),(b)を順次参照して説明する。なお、図12(a)は、“スキャン駆動処理(近傍領域)”の動作制御概念を示す図である。また、図12(b)は、“スキャン駆動処理(近傍領域)”のサブルーチンを示すフローチャートである。ここで、図8(b)に示すフローチャートと同様の処理を行うステップに関しては、同様のステップ番号を付す。
まず、AF検出不能になった場合には、Lucom101は、Bucom201の指令に基づいて、その時点における撮影光学系102の位置(撮影光学系102の現在位置)を始点として、撮影光学系102の至近側スキャン端に向けて駆動を開始させる(図12(a)参照)。
また、このときBucom201は、撮影光学系102のレンズスキャン動作中において、AFセンサユニット205でAF動作を繰り返し実行し、もしAF検出可能となった場合には、AF検出可能な位置が見つかったとして、その位置にて撮影光学系102の駆動を停止させる。
一方、撮影光学系102が至近側スキャン端まで駆動完了し、その時点でもまだAF検出可能な位置が見つからない場合には、撮影光学系102の行路を折り返し、逆方向すなわち無限側スキャン端まで駆動を開始させる。つまり、今度は至近側スキャン端から無限側スキャン端までのレンズスキャン動作を行う。なお、図12(a)に示す例は、結局最後までAF検出可能な位置が見つからない例である。
以下、図12(b)に示すフローチャートを参照して、“スキャン駆動処理(近傍領域)”のサブルーチンを説明する。
まず、既にレンズスキャン動作が開始されているか否かを判断する(ステップS51)。ここで、まだレンズスキャン動作が開始されていないと判断した場合には、撮影光学系102の現在位置から、至近側スキャン端へ向かって撮影光学系102の駆動を開始させ(ステップS60)、図7に示すフローチャートへ戻り、再度図7のステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、AF動作及びレンズスキャン動作を継続させる。
一方、上記ステップS51において、既にレンズスキャン動作が開始されていると判断した場合には、レンズスキャン動作中であるので、撮影光学系102が、既に至近側スキャン端へ到着しているか否かを判断する(ステップS61)。ここで、まだ至近側スキャン端へ到着していないと判断した場合には、レンズスキャン動作を継続させる(ステップS62)。
そして、上記ステップS61において、撮影光学系102が既に至近側スキャン端へ到着していると判断した場合には、至近側スキャン端から無限側スキャン端へのレンズスキャン動作の駆動が開始されているか否かを判断する(ステップS63)。ここで、まだ無限側スキャン端へレンズスキャン動作が開始していないと判断した場合(現在至近側スキャン端にある場合)、無限側スキャン端へ向かって撮影光学系102のレンズスキャン動作を開始させ(ステップS64)、図7に示すフローチャートへ戻り、ステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、AF動作及びレンズスキャン動作を継続させる。
また、上記ステップS63において、至近側スキャン端から無限側スキャン端へのレンズスキャン動作の駆動が開始されていると判断した場合には、撮影光学系102が既に無限側スキャン端に到着しているか否かを判断する(ステップS65)。ここで、まだ撮影光学系102が無限側スキャン端へ到着していないと判断した場合、レンズスキャン動作を継続させ(ステップS66)、図7に示すフローチャートへ戻り、ステップS2→ステップS3→ステップS7→ステップS8と処理を行い、AF動作及びレンズスキャン動作を継続する。
一方、上記ステップS65において、撮影光学系102が既に無限側スキャン端に到着していると判断した場合には、レンズスキャン動作の全行程を全て終了しても、AF検出が可能である撮影光学系102の位置が存在しなかった場合であるので、AF不能処理である旨の通知をユーザーに対して行う(ステップS59)。ここでは、例えばファインダー内表示LCDユニット40にて合焦表示(不図示)を点滅表示させることで上記通知を行う。そして図7に示すフローチャートへ戻る。
その後は、再度図7に示すフローチャートにおけるステップS2→ステップS7→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS1→ステップS2と処理を行う。すなわち、合焦可能になるまでレンズスキャン動作を行わずに、図7に示すフローチャートにおけるステップS2のAF処理にて繰り返しAF検出を行って、焦点検出が可能となるのを待つことになる。
以下、図13に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るデジタルカメラのスルー画モードにおける処理の流れを説明する。なお、図11に示すフローチャート(上記第2実施形態に対応)と同様の動作制御を行うステップに関しては、図11に示すフローチャートと同様のステップ番号を付し、その説明は省略する。ここで、本実施形態に特有の動作制御は、図13に示すフローチャートにおけるステップS125である。なお、このステップS125は、Lucom101による処理である。
上記ステップS110において現在レンズスキャン動作中であると判断した場合、及び上記ステップS112において所定回数連続でAF検出不能であると判断した場合、Lucom101が、撮影光学系102のレンズスキャン動作を、撮影光学系102の近傍領域すなわち“至近側スキャン端”から“無限側スキャン端”まで行い、合焦可能な位置をサーチする(ステップS125)。そして、上記ステップS107へ移行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、スルー画表示の実行中において、被写体の焦点検出状態の変化に伴うレンズスキャン動作により、スルー画表示画像のピントが大ボケすることによるスルー画表示画像の観察不能状態を防止するデジタルカメラを提供することができる。
具体的には、上記第2実施形態と同様に、スルー画表示中においてAF検出不能であると判断した回数が連続で所定の回数に達した場合には、レンズスキャン動作を許可する制御を行うために、上記第1実施形態に比べてAF検出不能状態からAF検出可能状態へと変わる可能性は高くなる。さらに、本実施形態におけるレンズスキャン動作は、撮影光学系102の現在位置の近傍についてのみ試されるので、液晶モニタ222に表示されているスルー画表示画像が、レンズスキャン動作によって大きくぼけてしまうことは無いと言える。
以上、第1実施形態乃至第3実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。例えば、第1実施形態乃至第3実施形態においては、デジタルカメラとして一眼レフレックスデジタルカメラを例に説明したが、第1実施形態乃至第3実施形態はコンパクトデジタルカメラ等の一眼レフレックスデジタルカメラ以外のカメラに対しても適用できることは勿論である。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
101…レンズ制御用マイクロコンピュータ、 101A…レンズ駆動制御部、 102…撮影光学系、 201…ボディ制御用マイクロコンピュータ、 201A…画像関係演算部、 201B…演算タイミング制御部、 201C…AE関係演算部、 201D…AF関係演算部、 201E…デフォーカス量送信部、 201F…スキャン駆動制御部、 202f…表示用撮像素子、 202c…ファインダー光学系、 204…測光回路、 204A…測光センサ、 205…AFセンサユニット、 205A…AFセンサ、 206…AFセンサ駆動回路、 212…撮影用撮像素子、 217…撮像インターフェイス回路、 217a…タイミング回路、 217b…プリプロセッサ、 218…画像処理コントローラ、 219…バッファメモリ、 221…記録メディア、 222…液晶モニタ、 230…表示データ作成回路、 333…スルー画モード設定部。
Claims (7)
- 電子ビューファインダーに被写体像をリアルタイムにモニタ表示するスルー画表示機能を持つデジタルカメラであって、
撮影光学系の焦点を検出する焦点検出センサと、
上記焦点検出センサのセンサデータを用いて焦点演算を行う焦点演算手段と、
上記撮影光学系をレンズスキャン動作させることで、上記焦点演算手段で焦点演算可能な上記撮影光学系の位置を探索するレンズスキャン駆動制御手段と、
上記焦点演算手段による焦点演算の結果に基づいて上記撮影光学系を合焦位置まで駆動させる焦点調節駆動手段と、
上記スルー画表示機能の実行中に、上記レンズスキャン駆動制御手段を制御することで、上記レンズスキャン動作を制限するスキャン動作制限手段と、
を具備することを特徴とするデジタルカメラ。 - 上記スキャン動作制限手段は、上記スルー画表示機能の実行中には上記レンズスキャン動作を禁止するよう、上記レンズスキャン駆動制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 上記スキャン動作制限手段は、上記スルー画表示機能の実行中において、上記焦点演算手段による焦点演算が不能である状態が連続して所定回数に達した場合に、もしくは上記焦点演算手段による焦点演算が不能である状態の頻度が所定頻度以上に達した場合に、上記レンズスキャン駆動制御手段によるレンズスキャン動作を許可する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 上記スキャン動作制限手段は、上記スルー画表示の実行中には、上記レンズスキャン駆動制御手段によるレンズスキャン動作の動作範囲を、上記焦点演算手段による焦点演算が不能である状態時における上記撮影光学系の位置の近傍のみに制限することを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 上記デジタルカメラは、
上記スルー画表示の為の画像データを生成する撮像素子と、
撮影の為の画像データを生成する撮像素子と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。 - 上記デジタルカメラは、一眼レフレックスデジタルカメラであることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 上記焦点演算手段は、位相差検出方式による焦点演算を行うことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ
Priority Applications (1)
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