JP2007042427A - 雌型コネクタ及び一組のコネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】 取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした雌型コネクタ及び一組のコネクタを提供することを課題とする。
【解決手段】 雌型コネクタ２２は雌型フード２４を備えている。この雌型フード２４は、雄型コネクタ１２が差し込まれた状態では、雄型コネクタ１２に形成されている短筒状の雄型フード１４の外側に位置する。また、雌型コネクタ２２はゴム製のシールパッキン２６を備えている。このシールパッキン２６は、雌型コネクタ２２に形成された延出し部３２に内側から支えられており、雄型コネクタ１２が差し込まれた状態では、雄型フード１４の内側に面接触する。更に、雌型コネクタ２２は、シールパッキン２６と一体に成形され、雌型フード２４の外側を覆う保護ゴム層２８を備えている。シールパッキン２６及び保護ゴム層２８は２色成形により形成されている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、防水対策が施された雌型コネクタ及び一組のコネクタに関する。

防水対策が施されたコネクタでは、一般に、防水用のゴム層が雌型コネクタ内に設けられ、差し込まれた雄型コネクタの雄型フード内面側にこのゴム層が当接することにより防水状態とされている（例えば特許文献１参照）。以下、添付図面を参照しながら従来技術の一例を説明する。

図４に示すように、従来の雄型コネクタ８２には短筒状の雄型フード８４が形成され、雌型コネクタ９２には短筒状の雌型フード９４が形成されている。この雌型フード９４は、雄型コネクタ８２が差し込まれた状態では雄型フード８４の外側に位置する。

また、雌型コネクタ９２には、雄型コネクタ８２が差し込まれた状態では、雄型フード８４の内側に当接するゴム製のシールパッキン９６と、シールパッキン９６を内側から支え、差し込まれた雄型フード８４の内側にシールパッキン９６を面接触させる延出し部９８と、が設けられている。

ところで、雌型コネクタ９２のハウジング、特に雌型フード９４は、衝撃などの荷重が加えられると破損し易い素材で成形されている。このため、取り扱い中に衝撃等が加わって破損し易い、という問題があった。

この対策として、雌型コネクタの外側に別体のカバーを取付けることが行われている。しかし、出荷前におけるカバーの取付け作業、及び、雌型コネクタと雄型コネクタとを接続する際におけるカバーの取外し作業、が必要であるので作業工数が増大するという難点がある。
特開２０００−３６３５４号公報 特開２０００−５５２０３号公報

本発明は、上記事実を考慮して、取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした雌型コネクタ及び一組のコネクタを提供することを課題とする。

請求項１に記載の発明は、雄型コネクタが差し込まれた状態では、前記雄型コネクタに形成されている短筒状の雄型フードの外側に位置する短筒状の雌型フードと、前記雄型コネクタが差し込まれた状態では、前記雄型フードの内側に面接触又は線接触する防水用ゴム部と、前記防水用ゴム部と一体に成形され、前記雌型フードの外側を覆う保護ゴム層と、を備えたことを特徴とする。

このように、請求項１に記載の発明では、防水用ゴム部と保護ゴム層とが一体に成形されているので、雌型コネクタの外側に別体のカバーを取付けなくても破損し難い雌型コネクタとすることができる。従って、取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした雌型コネクタとすることができる。

請求項２に記載の発明は、前記防水用ゴム部と前記保護ゴム層とが２色成形で成形されていることを特徴とする。

これにより、防水用ゴム部と保護ゴム層とを同時に成形させることができ、生産性が上がる。

請求項３に記載の発明は、請求項１又は２に記載の雌型コネクタと、前記雌型コネクタに差し込まれる前記雄型コネクタと、を備えたことを特徴とする。

これにより、雌型コネクタの外側に別体のカバーを取付けなくても破損し難い一組のコネクタとすることができる。従って、取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした一組のコネクタとすることができる。

本発明は上記構成としたので、以下の効果を奏することができる。

請求項１に記載の発明によれば、取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした雌型コネクタとすることができる。

請求項２に記載の発明によれば、防水用ゴム部と保護ゴム層とを同時に成形させることができ、生産性が上がる。

請求項３に記載の発明によれば、取り扱い上の作業工数の増大を抑えつつ破損し難くした一組のコネクタとすることができる。

以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。図１に示すように、本発明の一実施形態に係る一組のコネクタ１０は、自動車に用いるものであり、雌型コネクタ２２と、雌型コネクタ２２に差し込まれることによってコネクタ内を防水状態にする雄型コネクタ１２と、で構成される。

図２に示すように、雌型コネクタ２２は、短筒状の雌型フード２４を備えている。雄型コネクタ１２が差し込まれた状態では、雄型コネクタ１２に形成されている短筒状の雄型フード１４の外側にこの雌型フード２４が位置し、雄型フード１４の内側に後述の延出し部３２が位置する。雌型フード２４は、ＰＡ（ポリアミド）材やＰＢＴ（ポリエチレンテレフタレート）材などで構成される。

また、雌型コネクタ２２は、雄型フード１４の内側に面接触する薄肉のゴム製のシールパッキン２６と、シールパッキン２６に一体的に成形されて雌型フード２４の外側（外壁）を覆う保護ゴム層２８と、を備えている。

シールパッキン２６の厚みは例えば１．５ｍｍであり、保護ゴム層２８の厚みは例えば１．５ｍｍである。また、シールパッキン２６及び保護ゴム層２８の材質はニトリルゴムである。

また、雌型コネクタ２２には複数本の雌型コネクタ端子３０を有する延出し部３２が形成されている。上記のシールパッキン２６は延出し部３２の基端部から中央部近くまでの外面側に設けられており、シールパッキン２６が延出し部３２によって内側から支えられている。

雌型コネクタ２２は、雌型フード２４及び延出し部３２に連続して支えている背面部３４を備えており、この背面部３４の上部及び下部には、このシールパッキン２６と保護ゴム層２８とを連続させるための開口３６（図３参照）が形成されている。

雌型コネクタ２２を製造するには、背面部３４、延出し部３２、及び雌型フード２４を一体型として製造しておき、これに更にシールパッキン２６と保護ゴム層２８とを２色成形で形成する。これにより、シールパッキン２６と保護ゴム層２８とを同時に成形させることができ、生産性が向上する。

以上説明したように、本実施形態では、シールパッキン２６と保護ゴム層２８とが一体成形されており、衝撃が加えられてもこの衝撃は保護ゴム層２８で緩和される。これにより、雌型コネクタ２２の外側に別体のカバーを取付けなくても破損し難い雌型コネクタ２２とすることができる。従って、このカバーの取付け、取外しの作業が不要であるので、取り扱い上の作業工数を増大させることなく破損し難くした雌型コネクタ２２及び一組のコネクタ１０とすることができる。

また、シールパッキン２６の内側が延出し部３２によって支えられているので、シールパッキン２６の肉厚を薄くしても、シールパッキン２６が雄型フード１４の内面側に面接触することを充分に実現させることができ、軽量化、小型化された雌型コネクタ２２とすることができる。

また、２色成形で保護ゴム層２８が形成されているので、２色成形直後から雌型コネクタ２２の取り扱いが容易になる。

以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。

本発明の一実施形態に係る一組のコネクタを示す側面断面図である。 図２（Ａ）から（Ｃ）は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る雌型コネクタの側面断面図、側面図、及び、正面図である。 ２色成形する前の雌型コネクタを示す正面図である。 図４（Ａ）及び（Ｂ）は、それぞれ、従来の雌型コネクタの側面断面図、及び、正面図である。

符号の説明

１０ 一組のコネクタ
１２ 雄型コネクタ
１４ 雄型フード
２２ 雌型コネクタ
２４ 雌型フード
２６ シールパッキン（防水用ゴム部）
２８ 保護ゴム層
３２ 延出し部（支持部）
８２ 雄型コネクタ
８４ 雄型フード
９２ 雌型コネクタ
９４ 雌型フード
９６ シールパッキン（防水用ゴム部）
９８ 延出し部（支持部）

Claims (3)

1. 雄型コネクタが差し込まれた状態では、前記雄型コネクタに形成されている短筒状の雄型フードの外側に位置する短筒状の雌型フードと、
   前記雄型コネクタが差し込まれた状態では、前記雄型フードの内側に面接触又は線接触する防水用ゴム部と、
   前記防水用ゴム部と一体に成形され、前記雌型フードの外側を覆う保護ゴム層と、
   を備えたことを特徴とする雌型コネクタ。
2. 前記防水用ゴム部と前記保護ゴム層とが２色成形で成形されていることを特徴とする請求項１に記載の雌型コネクタ。
3. 請求項１又は２に記載の雌型コネクタと、
   前記雌型コネクタに差し込まれる前記雄型コネクタと、
   を備えたことを特徴とする一組のコネクタ。

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