JP2007041952A - データ処理装置およびデータ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データ量を削減することができるデータ処理装置およびデータ処理方法を提供する。
【解決手段】評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する検出手段と、前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定手段と、前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出すデータ切り出し手段と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する検出手段と、前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定手段と、前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出すデータ切り出し手段と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、データ処理装置およびデータ処理方法に関する。特に、本発明は、不具合の種類に応じて、データを切り出すデータ処理装置およびデータ処理方法に関する。
近年、自動車の電子化が進み、自動車には、多数の電子制御装置(以下、ECUと称する)が搭載されている。
ECUは、車両制御に必要な信号を検出しつつ、車両に搭載されている機器を制御するものである。また、これらのECUは、多数の機能を制御するために、相互に通信して連動している。
したがって、車両の走行試験などにおいて、複数のECU間の通信データを取得し、取得したデータを解析することによって、車両開発における有効な情報を得ることができる。下記の特許文献1には、ECUから種々のデータを取得して記録するデータ記録装置が開示されている。
特開2004−019508号公報
しかしながら、上記のデータ記録装置では、すべてのデータが取得されるためにデータ量が膨大となる。したがって、海外などの開発拠点から遠く離れた場所で走行試験を実施する場合、一般のインターネット回線(ナローバンド)を使用して開発拠点にデータを送信することが困難であるという問題がある。その結果、取得したデータを他の記録媒体に記録して開発拠点に輸送するため、データ解析に時間を要する。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、データ量を削減することができるデータ処理装置およびデータ処理方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明のデータ処理装置は、評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する検出手段と、前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定手段と、前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出すデータ切り出し手段と、を有することを特徴とする。
本発明のデータ処理方法は、評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する段階と、前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する段階と、前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出す段階と、を有することを特徴とする。
本発明のデータ処理装置およびデータ処理方法によれば、評価対象装置の不具合の種類に応じて、特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出すため、データ量を削減することができる。したがって、一般のインターネット回線を使用してデータ解析装置に容易にデータを送信することができ、データ解析に要する時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態では、本発明のデータ処理装置を、車両に搭載されたECU(電子制御装置)間の通信データを取得して、走行試験における車両の不具合を遠方の解析装置で解析するデータ解析システムに適用した場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるデータ解析システムの概略構成を示す図である。図1に示されるとおり、本実施の形態におけるデータ解析システムは、データ記録装置100、データ処理装置200、およびデータ解析装置300を備える。
データ記録装置100は、車両400に搭載される複数のECU間の通信データを取得するものである。データ記録装置100は、走行試験中の車両400に搭載され、所定のサンプリング間隔でECU間の通信データを取得する。ECU間の通信データは、車速、アクセル開度、ハンドル蛇角、エンジン回転数、油温、および水温などの車両400において時系列に生成される内部データである。車両400の走行試験において、車両400に何らかの不具合が発生した場合、不具合の発生に起因して、これらの通信データの一部が変動する。また、ECU自体も不具合判定機能を有し、不具合の発生に応じて、「0」または「1」の信号を出力することができる。データ記録装置100は、これらすべての内部データを取得する。データ記録装置100は、たとえば、一般的なデータロガーであり、取得した内部データをメモリーカードなどの記録媒体または内蔵のハードディスクに記録することができる。
データ処理装置200は、データ記録装置100が取得した内部データ(ECU間の通信データ)を取り込んで処理するものである。データ処理装置200は、走行試験の実施拠点に設置され、メモリーカードおよび通信ケーブルなどを介してデータ記録装置100が記録した内部データを取り込むことができる。データ処理装置200は、検出部(検出手段)、設定部(設定手段)、データ切り出し部(データ切り出し手段)、記憶部(記憶手段)、データ圧縮部、およびデータ送信部(データ送信手段)を有する。
検出部は、走行試験時の車両400において時系列に生成される内部データの中で車両400の不具合に起因して発生した特徴箇所(以下、不具合トリガと称する)を検出する。設定部は、検出された不具合トリガの内容に対応した車両400の不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する。データ切り出し部は、設定された切り出し内容にしたがって、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出す。データ圧縮部は、切り出されたデータを圧縮し、データ送信部は、圧縮されたデータをデータ解析装置300に送信する。なお、データ処理装置200における処理内容の詳細については後述する。
データ解析装置300は、データ処理装置200から送信されたデータを受信して、解析するものである。データ解析装置300は、走行試験の実施拠点から遠方の開発拠点に設置され、受信したデータを解析する。データ解析装置300による不具合に対するデータ解析結果は、直ちに車両400の開発にフィードバックされる。
次に、本実施の形態におけるデータ処理装置200について詳細に説明する。図2は、本実施の形態におけるデータ処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2に示されるとおり、本実施の形態のデータ処理装置200は、CPU210、RAM220、ROM230、ハードディスク240、ディスプレイ250、入力部260、およびインタフェース270を有する。
CPU210は、検出部、設定部、データ切り出し部、およびデータ圧縮部として機能し、プログラムにしたがって各種の演算処理を実行する。RAM220は、記憶部として機能し、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する。ROM230は、予め各種プログラムおよび各種データを格納する。ハードディスク240は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムおよび各種データを格納する。
ディスプレイ250は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。入力部260は、たとえば、マウスなどのポインティングデバイスおよびキーボードであり、各種の入力を実行するために使用される。インタフェース270は、データ送信部として機能する。インタフェース270は、メモリーカードリーダを備え、メモリーカードなどの記録媒体を介して、データ記録装置100が取得した内部データを取り込むことができる。
以上のとおり構成される本実施の形態のデータ処理装置200では、まず、検出部が、車両400において時系列に生成される内部データの中で車両400の不具合に起因して発生する不具合トリガを検出する。次に、設定部が、検出部が検出した不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する。そして、データ切り出し部が、設定部が設定した切り出し内容にしたがって、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出す。以下、データ処理装置200の処理内容について詳細に説明する。
本実施の形態のデータ処理装置200では、不具合の種類毎に、検出部が不具合トリガを検出するためのトリガ条件(切り出し条件)が予め定められている。検出部は、データ記録装置100から取り込んだ車両400の内部データ中で上記のトリガ条件を満たす箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。その結果、設定部は、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定することができる。上記のトリガ条件は、たとえば、以下の4通りに分類され、記憶部に記憶される。
(第1のトリガ条件)
検出部は、内部データの値が、不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす箇所を不具合トリガとして検出する。第1数値条件は、内部データの値に対する数値条件である。より具体的には、検出部は、内部データの値が所定値よりも大きくなる箇所、所定値よりも小さくなる箇所、所定値と一致する箇所、または所定値と一致しない箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。
検出部は、内部データの値が、不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす箇所を不具合トリガとして検出する。第1数値条件は、内部データの値に対する数値条件である。より具体的には、検出部は、内部データの値が所定値よりも大きくなる箇所、所定値よりも小さくなる箇所、所定値と一致する箇所、または所定値と一致しない箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。
たとえば、車両400における何らかの不具合の発生に起因して、水温が100℃よりも大きくなる場合、上記の所定値は100℃と設定される。検出部は、水温のデータが100℃を超える場合、当該箇所を不具合トリガとして検出する。なお、データが所定値と一致する場合および所定値と一致しない場合とは、たとえば、ECUがECU自体の不具合判定機能を用いて、「1」または「0」の信号を出力する場合である。
(第2のトリガ条件)
検出部は、内部データの変化量が、不具合の種類毎に予め定められた第2数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。第2数値条件は、内部データの変化量に対する数値条件である。より具体的には、検出部は、内部データの変化量が所定値よりも大きくなる箇所または所定値よりも小さくなる箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。たとえば、任意の時点における水温のデータと、所定のサンプリング間隔で直前にサンプリングされた水温のデータとの差が、所定値(たとえば、10℃)よりも大きくなる場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。
検出部は、内部データの変化量が、不具合の種類毎に予め定められた第2数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。第2数値条件は、内部データの変化量に対する数値条件である。より具体的には、検出部は、内部データの変化量が所定値よりも大きくなる箇所または所定値よりも小さくなる箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。たとえば、任意の時点における水温のデータと、所定のサンプリング間隔で直前にサンプリングされた水温のデータとの差が、所定値(たとえば、10℃)よりも大きくなる場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。
(第3のトリガ条件)
本実施の形態において、内部データは、複数種類のデータを含んでおり、検出部は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が、不具合の種類毎に予め定められた第3数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。あるいは、検出部は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間が、不具合の種類毎に予め定められた第4数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。第3数値条件は、一の種類のデータと他の種類のデータの差に対する数値条件であり、第4数値条件は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間に対する数値条件である。
本実施の形態において、内部データは、複数種類のデータを含んでおり、検出部は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が、不具合の種類毎に予め定められた第3数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。あるいは、検出部は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間が、不具合の種類毎に予め定められた第4数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。第3数値条件は、一の種類のデータと他の種類のデータの差に対する数値条件であり、第4数値条件は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間に対する数値条件である。
より具体的には、検出部は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が所定値よりも大きくなる箇所または所定値よりも小さくなる箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。あるいは、検出部は、一の種類のデータが他の種類のデータに追従して同一値となるまでの応答時間が所定値よりも大きくなる箇所または所定値よりも小さくなる箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。
たとえば、任意の時点におけるアクセル開度のデータとスロットル開度のデータの差分が、所定値(たとえば、20%)以上の場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。あるいは、アクセル開度およびスロットル開度がともに50%になるまでの、時間差が所定値(たとえば、50秒)以上の場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。
(第4のトリガ条件)
検出部は、内部データの値が不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす状態が、所定時間以上続く箇所を不具合トリガとして検出する。より具体的には、検出部は、内部データが所定値よりも大きい状態、所定値よりも小さい状態、所定値と一致する状態、または所定値と一致しない状態が所定時間以上続く箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。たとえば、水温が所定値(たとえば、100℃)よりも大きい状態が所定時間(たとえば、100秒)以上続く場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。
検出部は、内部データの値が不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす状態が、所定時間以上続く箇所を不具合トリガとして検出する。より具体的には、検出部は、内部データが所定値よりも大きい状態、所定値よりも小さい状態、所定値と一致する状態、または所定値と一致しない状態が所定時間以上続く箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。たとえば、水温が所定値(たとえば、100℃)よりも大きい状態が所定時間(たとえば、100秒)以上続く場合、検出部は、当該箇所を不具合トリガとして検出する。
以上のとおり、不具合の種類毎に予め定められる第1〜第4のトリガ条件にしたがって、検出部は、内部データ中で上記の第1〜第4のトリガ条件を満たす箇所を、不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出することができる。
なお、検出部は、複数のトリガ条件を組み合わせたトリガ条件にしたがって、不具合トリガを検出してもよい。より具体的には、たとえば、検出部は、内部データの中で水温が100℃より大きくなり、かつ、油温が200℃よりも大きくなる箇所を不具合トリガとして検出することができる。
以上のとおり、検出部が内部データ中の不具合トリガを検出した場合、設定部は、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する。以下、図3を参照しつつ、データの切り出し内容について説明する。
本実施の形態において、データの切り出し内容は、以下の3つに分類される。また、これらの切り出し内容は、不具合の種類毎に予め定められ、記憶部に記憶される。
(データの種類の設定)
本実施の形態において、内部データは、複数種類のデータを含んでおり、設定部は、不具合の種類に応じて、複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータを設定することができる。より具体的には、たとえば、VDC(スタビリティコントロール)不具合であれば、車両400から取得される全種類のデータの中から、車速、アクセル開度、ハンドル蛇角、エンジン回転数、およびギアレンジなどのデータが、VDC不具合解析に必要な種類のデータとして設定される。
本実施の形態において、内部データは、複数種類のデータを含んでおり、設定部は、不具合の種類に応じて、複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータを設定することができる。より具体的には、たとえば、VDC(スタビリティコントロール)不具合であれば、車両400から取得される全種類のデータの中から、車速、アクセル開度、ハンドル蛇角、エンジン回転数、およびギアレンジなどのデータが、VDC不具合解析に必要な種類のデータとして設定される。
(時間範囲の設定)
本実施の形態において、設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際の時間範囲を設定することができる。より具体的には、図3の第1のデータにおいて、たとえば、データ切り出し部は、不具合トリガ検出前30秒および検出後10秒のデータを切り出す。しかしながら、たとえば、データ切り出し部は、不具合トリガ検出前20秒および検出後20秒のデータを切り出すこともできる。なお、切り出す際の時間範囲は、データの種類毎に設定されてもよい。より具体的には、第1のデータと第2のデータにおいて、時間範囲がそれぞれ個別に設定される。
本実施の形態において、設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際の時間範囲を設定することができる。より具体的には、図3の第1のデータにおいて、たとえば、データ切り出し部は、不具合トリガ検出前30秒および検出後10秒のデータを切り出す。しかしながら、たとえば、データ切り出し部は、不具合トリガ検出前20秒および検出後20秒のデータを切り出すこともできる。なお、切り出す際の時間範囲は、データの種類毎に設定されてもよい。より具体的には、第1のデータと第2のデータにおいて、時間範囲がそれぞれ個別に設定される。
(データの間引き設定)
本実施の形態において、設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際のデータの間引き内容を設定することができる。
本実施の形態において、設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際のデータの間引き内容を設定することができる。
より具体的には、図4(A)に示されるとおり、設定部は、所定個数ずつデータが間引かれるように、間引き内容を設定するができる。あるいは、図4(B)に示されるとおり、設定部は、直前に切り出したデータに対するデータの変化量が所定値よりも小さい場合にデータを間引くように、間引き内容を設定することができる。なお、図4(A)は、2個ずつデータを間引くように設定された間引き内容を示す図である。図4(B)は、直前に切り出されたデータに対するデータの変化量が2未満の場合、データを間引くように設定された間引き内容を示す図である。
以上のとおり、検出部によって検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、設定部は、データの切り出し内容を設定することができる。そして、設定部によって設定される種々の切り出し内容にしたがって、データ切り出し部は、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出すことができる。
より具体的には、データ切り出し部は、不具合の種類に応じて、複数種類のデータの中から不具合解析に必要な種類のデータを切り出すことができる。また、データ切り出し部は、不具合の種類に応じて、不具合解析に必要な不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを切り出すことができる。さらに、データ切り出し部は、不具合の種類に応じて、データを間引きつつデータを切り出すことができる。
次に、上述したデータ処理装置200における処理内容を、実際にファイルからデータを読み込んで実行する手順について詳細に説明する。
まず、データ処理装置200における処理の大体の流れについて説明する。図5は、検出部が不具合トリガを検出する処理およびデータ切り出し部がデータを切り出す処理を説明するための図である。
図5に示されるとおり、内部データが格納されるファイルには、所定のサンプリング間隔でサンプリングされた内部データが時系列に格納されている。なお、説明の便宜上、図5に示すファイルには、1種類のデータのみが記録されており、記録されるデータの数は20個とする。
まず、ファイルの第1番目(サンプリング開始点)のデータから順番に、各データが不具合トリガを検出するためのトリガ条件(たとえば、所定値以上)を満たすか否かが判断される。図5において、たとえば、第10番目のデータがトリガ条件(90以上)を満たす場合、当該第10番目のデータ箇所が不具合トリガとして検出される(図5の矢印1参照)。
次に、再び第1番目のデータから順番に、各データがデータを切り出す対象となる特定の時間範囲内にあるか否かが判断される。図5において、第1番目のデータは、特定の時間範囲外のデータであると判断されて切り出されない。同様に、第5番目のデータまでは、特定の時間外のデータと判断されて切り出されない(図5の矢印2参照)。そして、第6番目のデータは、特定の時間範囲内のデータと判断されて切り出される。同様に、第14番目のデータまでが順番に特定の時間範囲内のデータと判断されて切り出される(図5の矢印3参照)。第15番目以降のデータは、特定の時間範囲外のデータと判断されて切り出されない(図5の矢印4参照)。
なお、実際には、内部データを格納するファイルには、サンプリング時点(サンプリング時刻)毎に、複数種類のデータが記録されている。複数種類のデータがサンプリング時点毎に記録されている場合であっても、サンプリング時点毎にすべての種類のデータに対して、同様の処理を実行することで、解析に必要なデータを切り出すことができる。
次に、上述した処理の流れについてより詳細に説明する。図6は、本実施の形態におけるデータ処理装置の処理内容を説明するためのフローチャートである。図6のフローチャートに示されるアルゴリズムは、制御プログラムとしてハードディスク240に記憶されており、CPU210によって実行される。
まず、不具合トリガを検出するためのトリガ条件があるか否かが判断される(ステップS101)。不具合トリガを検出するためのトリガ条件とは、たとえば、上述した第1〜第4のトリガ条件である。トリガ条件がある場合(ステップS101:YES)、サンプリング開始点のデータが読み込まれる(ステップS102,S103)。一方、トリガ条件がない場合(ステップS101:NO)、データは切り出されることなく圧縮されて、送信される(ステップS115,S116)。
次に、読み込まれたデータが不具合トリガを検出するためのトリガ条件を満たすか否かを判定する条件合致判定処理が実行される(ステップS104)。読み込まれたデータがトリガ条件と合致しない場合(ステップS105:NO)、所定のサンプリング間隔で直後にサンプリングされた次のデータがあるか否かが判断される(ステップS114)。そして、次のデータがトリガ条件と合致するまで、上述したステップS103以下の処理を繰り返す。一方、読み込まれたデータがトリガ条件と合致する場合(ステップS105:YES)、当該データの箇所が不具合トリガとして検出される。そして、当該データが不具合トリガとして検出されたサンプリング時点が記憶される(ステップS106)。
以上のとおり、説明したステップS101〜S106の処理では、内部データの中から、車両400の不具合に起因して発生した不具合トリガが検出される。処理手順の一例としては、サンプリング開始点から順次にサンプリングされたデータが読み込まれ、読み込まれたデータがトリガ条件と合致するか否かが順次に判定され、不具合トリガが検出される。不具合トリガは、読み込まれたデータが予め定められたトリガ条件を満たすことによって検出される。
そして、不具合トリガが検出された場合、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じてデータの切り出し内容が設定される(ステップS107)。より具体的には、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、不具合トリガ前後の特定の時間範囲が設定される。また、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータが設定される。さらに、検出された不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データを切り出す際のデータの間引き内容が設定される。なお、これらの切り出し内容は、不具合の種類毎に、予めテーブルに登録されている。設定部は、当該テーブルに基づいて、不具合の種類に応じた切り出し内容を設定する。
次に、改めてサンプリング開始点のデータが読み込まれ(ステップS108,S109)、読み込まれたデータが、ステップS107に示す処理によって設定された特定の時間範囲内のデータか否かが判断される(ステップS110)。読み込まれたデータが特定の時間範囲内のデータである場合(ステップS110:YES)、データ切り出し処理が実行される(ステップS111)。一方、読み込まれたデータが特定の時間範囲内のデータでない場合(ステップS110:NO)、次のデータがあるか否かが判断される(ステップS112)。そして、ステップS109以下の処理が繰り返される。
以上のとおり、ステップS107〜S112の処理が、サンプリング開始点からサンプリング終了点までデータ毎に順次に実行されることによって、特定の時間範囲内のデータが切り出される。
次に、ステップS106の処理によって記憶された不具合トリガに対応する箇所において、次のデータがあるか否かが判断される(ステップS113,S114)。そして、ステップS106の処理によって記憶された不具合トリガの発生時点の直後のデータから改めてステップS103以下の処理が繰り返されることによって、内部データの中から複数の不具合トリガを検出することができる。そして、不具合トリガを検出するために複数のトリガ条件がある場合には(ステップS101:YES)、複数のトリガ条件に対して上述した処理が繰り返されることにより、さらに複数の不具合トリガを検出することができる。
以上のとおり、予め定められたすべてのトリガ条件に対して、内部データが、不具合トリガを検出するためのトリガ条件を満たすか否かが判断される。データがトリガ条件を満たすと判定された場合、当該データ箇所が不具合トリガとして検出される。そして、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内のデータが切り出される。
上述したとおり、すべてのトリガ条件に対する処理が終了した場合(ステップS101:NO)、切り出されたデータは圧縮され、電子メールなどに添付されて遠方のデータ解析装置300に送信される(ステップS115,S116)。なお、上記の処理において重複して切り出されるデータがある場合、たとえば、ステップS115に示す圧縮処理において、重複データを省略することができる。
以上のとおり、図6に示すフローチャートの処理によれば、データ処理装置200は、不具合の種類毎に予め定められたトリガ条件に応じて、内部データの中の不具合トリガを検出することができる。さらに、データ処理装置200は、不具合の種類に応じたデータを内部データから切り出し、切り出したデータを圧縮して、遠方の開発拠点に設置されるデータ解析装置300に送信することができる。
ここで、ステップS104に示す条件合致判定処理について説明する。条件合致判定処理では、読み込まれたデータが上述の第1〜第4のトリガ条件を満たすか否かを判定する処理である。図7および図8は、図6のフローチャートにおける条件合致判定処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、トリガ条件が第1のトリガ条件か否かが判断される(ステップS201)。トリガ条件が第1のトリガ条件でない場合(ステップS201:NO)、トリガ条件は第2〜第4のトリガ条件であるため、ステップS207以下の処理に移行する。一方、トリガ条件が第1のトリガ条件である場合(ステップS201:YES)、読み込まれたデータが第1のトリガ条件における数値条件(たとえば、所定値以上)と合致するか否かが判断される(ステップS202)。なお、上述したとおり、第1のトリガ条件は、たとえば、読み込まれたデータが所定値よりも大きくなる箇所を、検出部が不具合トリガとして検出するように設定されたものである。
読み込まれたデータが第1のトリガ条件を満たさない場合(ステップS202:NO)、トリガ条件に合致しないと判定して(ステップS210)、処理が終了する。一方、読み込まれたデータが第1のトリガ条件を満たす場合(ステップS202:YES)、複数のトリガ条件があるか否かが判断される(ステップS203)。なお、複数のトリガ条件があるとは、上述したとおり、たとえば、水温が100℃より大きくなるトリガ条件に加えて、油温が200℃よりも大きくなるトリガ条件が満たされる箇所を、検出部が不具合トリガとして検出することである。
複数のトリガ条件がない場合(ステップS203:NO)、トリガ条件に合致すると判定して(ステップS205)、処理が終了する。一方、複数のトリガ条件がある場合(ステップS203:YES)、すべてのトリガ条件を満たすことを確認済みか否かが判断される(ステップS204)。そして、読み込まれたデータがすべてのトリガ条件を満たすことが確認済みの場合(ステップS204:YES)、トリガ条件に合致すると判定して(ステップS205)、処理が終了する。
一方、読み込まれたデータがすべてのトリガ条件を満たすことが確認されていない場合(ステップS204:NO)、トリガ条件を切り替えて(ステップS206)、すべてのトリガ条件を確認するまで、ステップS201以下の処理を繰り返す。なお、上述したとおり、読み込まれたデータは、同時点にサンプリングされた複数種類のデータを含み、サンプリング時点毎にすべての種類のデータに対して、上記の処理が実行される。
以上のとおり、ステップS201〜S206の処理では、読み込まれたデータが第1のトリガ条件を満たすか否かが判定される。さらに、複数のトリガ条件がある場合、読み込んだデータがすべてのトリガ条件を満たすか否かが判定される。
次に、上述のステップS201に示す処理において、トリガ条件が第1のトリガ条件でない場合の処理(ステップS201:NO)について説明する。
まず、読み込んだトリガ条件が、第2のトリガ条件か否かが判断される(ステップS207)。なお、上述したとおり、第2のトリガ条件は、たとえば、内部データの変化量が所定値よりも大きくなる箇所を、検出部が不具合トリガとして検出するように設定されたものである。
トリガ条件が、第2のトリガ条件でない場合(ステップS207:NO)、トリガ条件は第3または第4のトリガ条件であるため、図8に示すステップS301以下の処理に移行する。一方、トリガ条件が第2のトリガ条件の場合(ステップS207:YES)、読み込まれたデータの前回値があるか否かが判断される(ステップS208)。ここで、前回値とは、読み込まれたデータに対して所定のサンプリング間隔で直前にサンプリングされたデータのことである。
前回値がない場合(ステップS208:NO)、トリガ条件に合致しないと判定されて(ステップS210)、処理が終了する。一方、前回値がある場合(ステップS208:YES)、読み込まれたデータと前回値との差(変化量)が所定値以上か否かが判断される(ステップS209)。変化量が所定値未満の場合(ステップS209:NO)、トリガ条件に合致しないと判定されて(ステップS210)、処理が終了する。一方、変化量が所定値以上の場合(ステップS209:YES)、ステップS203以下の処理に移行する。
以上のとおり、ステップS207〜ステップS209の処理によって、読み込まれたデータが第2のトリガ条件を満たすか否かが判定される。
次に、上述のステップS207に示す処理において、トリガ条件が第2のトリガ条件でない場合の処理(ステップS207:NO)について説明する。
まず、トリガ条件が第3のトリガ条件か否かが判断される(図8のステップS301)。なお、上述したとおり、第3のトリガ条件は、たとえば、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が所定値よりも大きくなる箇所を、検出部が不具合トリガとして検出するように設定されたものである。あるいは、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して同一値(%)になるまでの時間が所定値よりも大きくなる箇所を、検出部が不具合トリガとして検出するように設定されたものである。
トリガ条件が第3のトリガ条件でない場合(ステップS301:NO)、トリガ条件は第4のトリガ条件であるため、ステップS307以下の処理に移行する。一方、トリガ条件が第3のトリガ条件の場合(ステップS301:YES)、次の時点にサンプリングされたデータがあるか否かが判断される(ステップS302)。次のデータがない場合(ステップS302:NO)、トリガ条件と合致しないと判断され(ステップS210)、処理が終了する。
次のデータがある場合(ステップS302:YES)、次の時点にサンプリングされた複数種類のデータのうち、比較対象となる種類のデータとの比較条件が応答時間か否かが判断される(ステップS303)。そして、比較条件が応答時間の場合(ステップS303:YES)、一の種類のデータが他の種類のデータと同一値であるか否かが判断される(ステップS304)。なお、データと基準値とが同一値になったとは、上述したとおり、たとえば、アクセル開度が50%となった後に、アクセル開度に対応してスロットル開度が50%となることである。
一の種類のデータが他の種類のデータと同一値(たとえば、50%)でない場合(ステップS304:NO)、一の種類のデータが他の種類データと同一値になるまで、ステップS302以下の処理を繰り返す。一方、一の種類のデータが他の種類のデータと同一値の場合、一の種類のデータが他の種類のデータと同一値となるまでの応答時間が所定値以上か否かが判断される(ステップS305)。
応答時間が所定値未満の場合(ステップS305:NO)、トリガ条件と合致しないと判断され(ステップS210)、処理が終了する。一方、応答時間が所定値以上の場合(ステップS305:YES)、図7に示すステップS203以下の処理に移行する。
以上のとおり、ステップS302〜S305に示す処理によって、検出部は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して同一値になるまでにかかる応答時間が所定値よりも大きくなる箇所を、不具合トリガとして検出することができる。
一方、比較条件が時間でない場合(ステップS303:NO)、読み込まれた一の種類のデータと他の種類のデータとの差が所定値以上か否かが判断される(ステップS306)。一の種類のデータと他の種類のデータとの差(絶対値)が所定値未満の場合(ステップS306:NO)、トリガ条件と合致しないと判断して(ステップS210)、処理が終了する。一方、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が所定値以上の場合(ステップS306:YES)、図7に示すステップS203以下の処理に移行する。
以上のとおり、ステップS301〜S303、およびS306に示す処理によって、検出部は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が所定値よりも大きくなる箇所を、不具合トリガとして検出することができる。そして、ステップS301〜S306に示す処理によって、読み込まれたデータが第3のトリガ条件に合致するか否かが判断される。
次に、上述のステップS301に示す処理において、トリガ条件が第3のトリガ条件でない場合の処理(ステップS301:NO)について説明する。上述したとおり、トリガ条件が第3のトリガ条件でない場合(ステップS301:NO)、トリガ条件は第4のトリガ条件である。なお、第4のトリガ条件とは、たとえば、内部データが所定値よりも大きくなる状態が所定時間以上続く箇所を、検出部が不具合トリガとして検出するように設定されたものである。
まず、読み込まれたデータが、第4のトリガ条件における数値条件(たとえば、データが所定値以上)に合致するか否かが判断される(ステップS307)。読み込まれたデータが数値条件に合致しない場合(ステップS307:NO)、トリガ条件に合致しないと判定されて(ステップS210)、処理が終了する。一方、読み込まれたデータが数値条件に合致する場合(ステップS307:YES)、所定のサンプリング間隔でサンプリングされた次のデータがあるか否かが判断される(ステップS308)。
次のデータがない場合(ステップS308:NO)、トリガ条件と合致しないと判断されて(ステップS210)、処理が終了する。
次のデータがある場合(ステップS308:YES)、次のデータが、第4のトリガ条件における数値条件(たとえば、所定値以上)に合致するか否かが判断される(ステップS309)。
次のデータが数値条件に合致しない場合(ステップS309:NO)、トリガ条件と合致しないと判断されて(ステップS210)、処理が終了する。一方、次のデータが数値条件に合致する場合(ステップS309:YES)、読み込まれたデータと次のデータとがサンプリングされた時点の差(時間)が所定値以上か否かが判断される(ステップS310)。
時間が所定値未満の場合(ステップS310:NO)、時間が所定値以上となるまで、または、次のデータがなくなるまでステップS308以下の処理が繰り返される。一方、時間が所定値以上の場合(ステップS310:YES)、図7に示すステップS203以下の処理に移行する。
以上のとおり、ステップS307〜S310に示す処理によって、検出部は、内部データが所定値よりも大きくなる状態が所定時間以上続く箇所を、検出部が不具合トリガとして検出することができる。そして、図7および図8に示すフローチャートの処理によれば、データ処理装置200の検出部は、予め定められたトリガ条件にしたがって、不具合トリガを検出することができる。
次に、図6のステップS111に示すデータ切り出し処理について説明する。図9および図10は、図6のフローチャートにおけるデータ切り出し処理の詳細を示すフローチャートである。なお、上述したとおり、データ切り出し処理は、図6のステップS107に示す処理によって設定された切り出し内容にしたがって実行される。
まず、読み込まれたデータが切り出し対象の種類のデータか否かが判断される(ステップS401)。読み込まれたデータが対象の種類のデータでない場合(ステップS401:NO)、データが切り出されることなく処理が終了する。一方、読み込まれたデータが対象種類のデータである場合(ステップS401:YES)、所定個数ずつの間引き処理設定されているか否かが判断される(ステップS402)。
そして、所定個数ずつの間引き処理設定されていない場合(ステップS402:NO)、図10のステップS501の処理に移行する。一方、所定個数ずつの間引き処理設定されている場合(ステップS402:YES)、前回値があるか否かが判断される(ステップS403)。前回値がない場合(ステップS403:NO)、間引きカウンタの値に「0」が代入される(ステップS404)。そして、読み込まれたデータが切り出され(ステップS405)、処理が終了する。一方、前回値がある場合(ステップS403:YES)、間引きカウンタの値が所定値(たとえば、3)以上か否かが判断される(ステップS406)。
間引きカウンタの値が所定値未満の場合(ステップS406:NO)、間引きカウンタの値が「1」増加されて(ステップS407)、処理が終了する。一方、間引きカウンタの値が所定値以上の場合(ステップS406:YES)、間引きカウンタの値に「0」が代入される(ステップS404)。そして、読み込まれたデータが切り出されて(ステップS405)、処理が終了する。
以上のとおり、ステップS401〜S407に示す処理によって、所定の個数ずつデータが間引かれることができる。また、ステップS401に示す処理によって、読み込んだ複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータが選択される。
一方、ステップS402において、所定個数ずつの間引き処理設定されていないと判断される場合(ステップS402:NO)、変化量に応じた間引き処理設定されているか否かが判断される(ステップS501)。変化量に応じた間引き処理設定されていない場合(ステップS501:NO)、読み込まれたデータが切り出される(ステップS405)。一方、変化量に応じた間引き処理設定されている場合(ステップS501:YES)、以前に切り出されたデータがあるか否かが判断される(ステップS502)。
以前に切り出されたデータがない場合(ステップS502:NO)、読み込まれたデータが切り出される(ステップS405)。一方、以前に切り出されたデータがある場合(ステップS502:YES)、読み込まれたデータと以前に切り出されたデータとの差が所定値以上か否かが判断される(ステップS503)。
そして、差が所定値未満の場合(ステップS503:NO)、データが切り出されることなく処理が終了する。一方、差が所定値以上の場合(ステップS503:YES)、読み込まれたデータが切り出される(ステップS405)。
以上のとおり、ステップS501〜S503に示す処理によって、以前に切り出されたデータに対する変化量が所定値よりも小さいデータが間引かれることができる。
そして、図9および図10に示すフローチャートの処理によれば、データ処理装置200のデータ切り出し部は、全種類のデータの中から指定された種類のデータを切り出すことができる。さらに、データ切り出し部は、データを間引きつつデータを切り出すことができる。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、以下の効果を奏する。
本発明のデータ処理装置は、内部データの中で評価対象装置の不具合に起因して発生した不具合トリガを検出する検出部と、不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定部と、切り出し内容にしたがって、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出すデータ切り出し部と、を有する。したがって、評価対象装置における不具合の種類に応じてデータを切り出すため、データ量を削減することができる。その結果、一般のインターネット回線を使用して容易にデータを送信することができ、データ解析に要する時間を短縮することができる。
設定部は、不具合の種類に応じて、複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータを設定する。したがって、データの種類を選択することによって、データ量をさらに削減することができる。
設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際の時間範囲を設定する。したがって、時間範囲を変更することによって、データ量をさらに削減することができる。
設定部は、不具合の種類に応じて、データを切り出す際のデータの間引き内容を設定する。したがって、データを間引くことによって、データ量をさらに削減することができる。
本発明のデータ処理装置は、不具合の種類毎に予め定められた条件を記憶する記憶部をさらに有し、検出部は、内部データ中で条件を満たす箇所を不具合の種類に対応する不具合トリガとして検出する。したがって、種々の不具合要因に対して、不具合トリガを検出することができる。
検出部は、内部データの値が、不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす箇所を不具合トリガとして検出する。したがって、データの値に基づいて、不具合トリガを検出することができる。
検出部は、内部データの値が第1数値条件を満たす状態が、所定時間以上続く箇所を、不具合トリガとして検出する。したがって、データの値と時間とに基づいて、不具合トリガを検出することができる。
検出部は、内部データの変化量が、不具合の種類毎に予め定められた第2数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。したがって、データの変化量に基づいて、不具合トリガを検出することができる。
検出部は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が、不具合の種類毎に予め定められた第3数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。したがって、複数種類のデータに基づいて、不具合トリガを検出することができる。
検出部は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間が、不具合の種類毎に予め定められた第4数値条件を満たす箇所を、不具合トリガとして検出する。したがって、複数種類のデータと時間とに基づいて、不具合トリガを検出することができる。
本発明のデータ処理装置は、内部データから切り出されたデータを外部装置に送信するデータ送信部をさらに有する。したがって、切り出されたデータを電子メールなどに添付して外部のデータ解析装置に送信することができ、解析に要する時間が短縮される。
評価対象装置は、複数のECUを搭載しており、内部データは、複数のECU間の通信データである。したがって、ECU間の通信データを不具合解析に必要なデータとして切り出すことができる。
評価対象装置は、ECUを搭載した車両であり、内部データは、ECUから取得される。したがって、車両の走行試験におけるECUから不具合解析に必要なデータを切り出すことができ、データの解析結果を車両の開発にフィードバックすることができる。
本発明のデータ処理方法は、評価対象装置の不具合に起因して発生した不具合トリガを検出する検出段階と、不具合トリガの内容に対応した不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定段階と、設定された切り出し内容にしたがって、不具合トリガ前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを内部データから切り出すデータ切り出し段階と、を有する。したがって、評価対象装置における不具合の種類に応じてデータを切り出すため、データ量を削減することができる。
以上のとおり、本実施の形態において、本発明のデータ処理装置を説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、省略することができることはいうまでもない。
たとえば、本実施の形態において、データ処理装置は、車両に搭載される複数のECU間の通信データを取得して処理を実行した。しかしながら、データ処理装置が処理する内部データは、ECU間の通信データに限定されず、たとえば、車両に搭載された複数のセンサの出力などを直接的に取得した内部データであることができる。
100 データ記録装置、
200 データ処理装置、
300 データ解析装置、
400 車両。
200 データ処理装置、
300 データ解析装置、
400 車両。
Claims (14)
- 評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する検出手段と、
前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する設定手段と、
前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出すデータ切り出し手段と、
を有することを特徴とするデータ処理装置。 - 前記内部データは、複数種類のデータを含み、
前記設定手段は、前記不具合の種類に応じて、前記複数種類のデータの中からデータ切り出し対象となる種類のデータを設定することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記設定手段は、前記不具合の種類に応じて、前記データを切り出す際の前記時間範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記設定手段は、前記不具合の種類に応じて、前記データを切り出す際のデータの間引き内容を設定することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記不具合の種類毎に予め定められた条件を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記検出手段は、前記内部データ中で前記条件を満たす箇所を前記不具合の種類に対応する前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記検出手段は、前記内部データの値が、不具合の種類毎に予め定められた第1数値条件を満たす箇所を前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
- 前記検出手段は、前記内部データの値が前記第1数値条件を満たす状態が、所定時間以上続く箇所を、前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項6に記載のデータ処理装置。
- 前記検出手段は、前記内部データの変化量が、不具合の種類毎に予め定められた第2数値条件を満たす箇所を、前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
- 前記内部データは、複数種類のデータを含み、
前記検出手段は、一の種類のデータと他の種類のデータとの差が、不具合の種類毎に予め定められた第3数値条件を満たす箇所を、前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。 - 前記内部データは、複数種類のデータを含み、
前記検出手段は、一の種類のデータが他の種類のデータの変化に追従して変化するのにかかる応答時間が、不具合の種類毎に予め定められた第4数値条件を満たす箇所を、前記特徴箇所として検出することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。 - 前記内部データから切り出されたデータを外部装置に送信するデータ送信手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記評価対象装置は、複数の電子制御装置を搭載しており、
前記内部データは、前記複数の電子制御装置間の通信データであることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記評価対象装置は、電子制御装置を搭載した車両であり、
前記内部データは、前記電子制御装置から取得されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のデータ処理装置。 - 評価対象装置において時系列に生成される内部データの中で当該評価対象装置の不具合に起因して発生した特徴箇所を検出する段階と、
前記検出された特徴箇所の内容に対応した前記不具合の種類に応じて、データの切り出し内容を設定する段階と、
前記設定された切り出し内容にしたがって、前記特徴箇所前後の特定の時間範囲内に生成されたデータを前記内部データから切り出す段階と、
を有することを特徴とするデータ処理方法。
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