JP2005164500A - プログラマブルコントローラ用検査装置およびプログラマブルコントローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 対環境に適応できるとともに高速処理が可能となる官能検査装置・システムを提供すること
【解決手段】 複数の波形検査ユニット10a,10b,…並びにCPUユニット2は、通信路20を介して接続される。複数の波形検査ユニットには、与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、複数の波形検査ユニットのうち第1波形検査ユニット10aに実装された検査プログラムは、複数の波形検査ユニットで行った演算処理の結果に基づき正常/異常を判定する。さらに、第1波形検査ユニット10aには、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニット2との間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えた。
【選択図】 図2

Description

この発明は、プログラマブルコントローラ用検査装置およびプログラマブルコントローラに関するものである。
自動車や家電製品などには、モータが組み込まれた回転機器が非常に多く用いられている。例えば自動車を例にとってみると、エンジン,パワーステアリング,パワーシート,ミッションその他の至る所に回転機器が実装されている。また、家電製品では、冷蔵庫,エアコン,洗濯機その他各種の製品がある。そして、係る回転機器が実際に稼働すると、モータ等の回転に伴って音が発生する。
係る音は、正常な動作に伴い必然的に発生するものもあれば、不良に伴い発生する音もある。その不良に伴う異常音の一例としては、ベアリングの異常,内部の異常接触,アンバランス,異物混入などがある。より具体的には、ギヤ1回転について1度の頻度で発生するギヤ欠け,異物かみ込み,スポット傷,モータ内部の回転部と固定部が回転中の一瞬だけこすれ合うような異常音がある。また、人が不快と感じる音としては、例えば人間が聞こえる20Hzから20kHzの中で様々な音があり、例えば約15kHz程度のものがある。そして、係る所定の周波数成分の音が発生している場合も異常音となる。もちろん、異常音はこの周波数に限られない。
係る不良に伴う音は、不快であるばかりでなく、さらなる故障を発生させるおそれもある。そこで、それら各製品に対する品質保証を目的とし、生産工場においては、通常検査員による聴覚や触覚などの五感に頼った「官能検査」を行い、異常音の有無の判断を行っている。具体的には、耳で聞いたり、手で触って振動を確認したりすることによって行っている。なお、官能検査は、官能検査用語 JIS Z8144により定義されている。
ところで、数年前から自動車に対する音品質の要求が急激に激しくなってきている。すなわち、自動車業界では、エンジン,ミッション,パワーシートなどの車載駆動パーツの検査を定量的に自動検査するニーズが高まっており、従来から行われている検査員による上記の官能検査のように定性的・曖昧な検査ではそのニーズに応える品質を得ることができなくなってきている。
そこで、係る問題を解決するため、定量的かつ明確な基準による安定した検査を目的とした官能検査装置(異音検査装置)が開発されている。この官能検査装置は、「官能検査」工程の自動化を目的とした装置であり、製品駆動部の振動や音をセンサで測定し、そのアナログ信号をFFTアルゴリズムなどを応用した周波数解析装置を使って周波数成分を調べて検査するものである(特許文献1)。アナログ信号の解析は、他にバンドパスフィルタ,ローパスフィルタ,ハイパスフィルタなどを応用したものでもよい。
この特許文献1に開示された技術を簡単に説明すると、FFTアルゴリズムを応用した周波数解析装置は、時間領域信号を高速フーリエ変換アルゴリズムにより、周波数領域の分析をすることができる。一方、異常音の周波数領域もある程度決まっている。従って、分析により抽出された周波数成分のうち、異常音の発生領域に該当する成分を抽出することができるので、係る抽出した成分の特徴量を求める。そして、特徴量から異常の有無やその原因などをファジィ推論などを用いて推定するようにしている。
さらに、従来の官能検査装置は、実際には、振動センサなどの入力装置から取得した波形信号情報に対し、フィルタリング処理をして所定周波数成分のみ通過させ、その所定周波数成分の波形信号に対して、特徴量抽出を行い、抽出した特徴量に基づいて良否判定を行い、判定結果を出力する機能を備えている。
もちろん、抽出する特徴量としては、周波数成分に限ることはなく、検査対象物から発生する音に基づく波形データの実効値,最大振動レベル,極点数その他各種のものが存在し、検出対象物の種類の拡大に伴い、特徴量の種類も増加する。そして、例えばフィルタリング処理に使用するフィルタとしても数種類あり、特徴量としても40種類以上存在する。さらに、良否判定は係る多数の特徴量を総合的に判断して異常か否かを判断するようになっている。
上記した官能検査装置では、一度定めた基準に従った自動判定ができるとともに、検査した結果(実績)と、そのときの波形データを、異音検査システム内の記憶装置に保存することができる。
特開平11−173909号
しかしながら、上記した従来の装置では、以下に示す問題があった。すなわち、従来の官能検査装置は、抽出すべき特徴量が複数種存在するため、多くの特徴量に対して信号処理を行い、多数の判定ルールにより検査結果を得ることになる。このように官能検査装置を複数種の特徴量と多数の判定ルールとに対応できるようにするには、官能検査装置のハードウェアリソースがどうしても大きくなる。そのため、係る検査機能を実装するためには、多くの場合、高性能なハードウェアリソースを大量に備えている高性能パソコンが用いられることとなる。つまり、上記した一連の各処理を実行するアルゴリズムを1つのプログラムとして作成し、当該プログラムを高機能パソコンにインストールすることにより構成することになる。そして、例えばフィルタリング処理に使用するフィルタとしても数種類あり、特徴量としても40種類以上存在する。さらに、良否判定は係る多数の特徴量を総合的に判断して異常か否かを判断する。
そしてまた、さまざまな検査対象へ適用するため、特徴量抽出処理で扱う特徴量の数を増加させたり、判定ルールを増加させたりするので、ますますハードウェアリソースの大きな装置が必要とされるようになっていた。
このように、システムの基本的な構成要素としてパソコンが必要であるが、ファクトリーオートメーション(FA)現場においては、耐環境性や信頼性などの面から設置性が阻害される傾向にある。
また、官能検査装置に対して入力する検査対象の波形信号は、マイクロホンや振動センサなどを用いて検査対象物から検出することになるが、例えば振動センサの場合には、検査対象部に対する接触位置や、接触圧等を一定にする必要があり、マイクロホンの場合も、検査対象物との相対位置関係を一定にする必要がある。そのため、検査対象を所定位置に搬送したり、所定位置に来た検査対処物に対しセンサ等の入力装置を所定位置に位置させたりして検査可能な状態を実現するための検査治具(ロボット等)を設け、その検査治具の動作をプログラマブルコントローラ(PLC)を用いて制御することにより、一定の検査条件で検査対象の波形信号を取得するようにしている。
このように検査治具を用いて実際に官能検査を行うことを考えると、PLCと官能検査装置(パソコン)の動作を同期させる必要がある。具体的には、下記の(1)から(5)に示す処理を順次実行することになる。(1)PLCより検査治具を制御して、検査対象を検査実施位置へ運び、正しいデータ入力が可能なように振動センサ等の入力装置を所定の位置へセットする。(2)PLCよりI/Oもしくはネットワークで接続された官能検査装置(パソコン)へ検査開始指示を送る。(3)官能検査装置上の検査プログラムを実行して波形データを取得し、そのデータをもとに検査を実施する。(4)官能検査装置より検査終了、および検査結果をPLCへ通知する。(5)PLCは検査結果に応じて検査治具を制御して、検査対象を検査実施位置から排出する。
このように、PLCと官能検査装置を構成するパソコンとの間でI/Oやネットワークを使って動作タイミングを合わせる必要があるため、それぞれの上のプログラムが煩雑になり、システム構築の効率が阻害される。さらに、システムの基本的な構成要素としてPLCとパソコンが両方とも必要であり、システムのコスト低減に制約がある。PLC部分を検査用のパソコンに統合した場合でも、検査治具との接続のため拡張ボードが必要となったり、充分なシステムスループットを実現するため高性能ハードウェアが必要となったりし、やはりコスト低減に制約が発生する。
この発明は、官能検査を行う検査システムとして、対環境に適応できるとともに低コストとなるPLC型のユニットで構築したプログラマブルコントローラ用検査装置およびプログラマブルコントローラを提供することを目的とする。
本発明者は、上記した問題点を解決するための方法として、まず、パソコン上で実行される検査プログラムをPLCに搭載する方法を考えた。しかしながら、検査プログラムは、バンドパスフィルタやフーリエ変換フィルタなど数値演算を大量に行う処理が多く、一般にPLCで実行されるラダープログラムではこれらの処理を記述しにくく、充分なシステムスループットを実現することが難しい。
また、検査プログラムは大きなプログラムを実行し、大量のデータを扱うため、より高性能なハードウェアリソースをより多く必要とする。これによりPLCのようなハードウェアコスト,コンポーネント形状などに制約の厳しいコンポーネント上で従来の検査プログラムと等価なものをそのまま搭載することは困難である。
そこで、PLCを構成する波形検査ユニットとして、与えられた波形信号に対して特徴量を求める特徴量算出手段と、その特徴量算出手段で求められた特徴量をもとに正常/異常を判定する判定手段と、その判定手段による判定結果を出力する出力手段を備えるようにし、かつ、検査治具を制御する制御プログラムを備えた他のユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備え、さらに、係る特徴量算出手段等は、検査対象に応じて適宜必要なプログラムだけから構成し、実行する演算処理をできだけ少なくするようにしたものを開発した(特願2003−122040)。
係る波形検査ユニットによれば、従来の問題を解決できた。しかし、係る波形検査ユニットが、全ての検査対象にとって必ずしも十分なものではない。すなわち、検査対象によっては、膨大な計算量を必要とする特徴量を用いることがあり、通常のPLCユニットで用いられるハードリソースでは、演算能力的に不十分な場合がある。また、検査対象によっては、1つ1つの特徴量の演算処理が少なくても、多数の特徴量を算出しなければならないものも存在し、この様な場合にも、実用に十分な計算速度が得られないといった新たな課題が発生する。
そこで、本発明に係るプログラマブルコントローラ用検査装置では、プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、前記複数の検査機器には、与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、前記複数の検査機器のうち少なくとも1つの検査機器に実装された検査プログラムは、前記複数の検査機器で行った演算処理の結果に基づき正常/異常を判定する判定機能を備え、前記複数の検査機器のうち、前記判定機能を備えた検査機器或いは別の少なくとも1つの検査機器には、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えるようにした。
また、別の解決手段としては、プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、前記複数の検査機器には、与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、その複数の検査機器が連携することによって検査処理を行うようにし、前記複数の検査機器のうち、少なくとも1つの検査機器には、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えるようにすることもできる。
さらに別の解決手段としては、プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、与えられた波形信号に対して特徴量を求める特徴量算出手段を各機能ごとに生成された個々のプログラム部品により構成され、前記個々のプログラム部品を前記複数の検査ユニットに分散配置し、その複数の検査ユニットが連携することによって検査処理を行うようにし、前記複数の検査ユニットのうち、少なくとも1つの検査ユニットには、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えるようにすることもできる。
波形信号の入力機器が接続された検査機器は、その入力機器から前記波形信号を取得し、前記入力機器が接続されていない検査機器は、前記入力機器が接続された検査機器から前記波形信号を取得するようにすることができる。つまり、後者の場合、実施の形態で言うデータのコピーに該当し、入力機器から波形信号を取得した検査機器が、その波形信号を送信し、入力機器に非接続の検査機器はその送信された波形信号を受信することである。さらに、前記検査開始指示を受信した検査ユニットが、前記入力機器から波形信号を収集するようにすることができる。
また、上記したように複数の検査機器から構成するのではなく、1つの検査機器に複数のCPUを実装したものでも実現できる。すなわち、プログラマブルコントローラを構成する検査機器を備え、前記検査機器には、複数のCPUが実装され、前記各CPUに与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、その複数のCPUが連携することによって検査処理を行うようにし、前記複数の検査機器は、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えるようにするとよい。
なお、各手段は、ハードウェアで構成しても良いし、ソフトウェアで構築しても良い。後述するようにソフトウェアによるプログラム部品で構成した場合には、入れ替えも容易に行えるので好ましい。また、検査対象物によって、判定するのに適した特徴量などは異なる。そこで、各手段は、必要最低限の機能を最適に選んで搭載するようにすると、少ないハードウェアリソースでも対応できる。
また、プログラマブルコントローラ用検査装置は、FA制御のために使用するラダープログラム等を実行する必要がないので、例えばC言語その他の高級言語が扱えるものにより構成することができる。従って、特徴量算出処理や判定処理をソフトウェアで形成しても対応できる。
また「正常・異常を判定」とは、正常か異常かの2値的な判定をするものも含むし、例えばファジィ的な判断(2値的でなく、アナログ的な判断)をするものも含む。もちろん、正常度合いまたは異常度合いを段階的な数値で表すような判定も含まれる。また、本発明では、前記波形信号は、振動,音声,光の強さ,電流,電圧の少なくとも1つとすることができる。
さらに、プログラマブルコントローラ用検査装置は、実施の形態で示したように1つの独立した筐体からなるユニットでもよいし、CPUユニットその他のユニット内等に実装する拡張ボード(インナーボード)のようなものでも良い。
さらに、本発明にかかるプログラマブルコントローラでは、上記したプログラマブルコントローラ用検査装置と、そのプログラマブルコントローラ用検査装置の検査対象物を検査可能な位置にセットする検査治具を制御する制御プログラムを実行するCPUユニットを備え、前記プログラマブルコントローラ用検査装置を構成する少なくとも1つの前記検査機器と前記CPUユニットは、内部バス経由で前記通知を行うことにより、互いに同期して検査を実行するようにすることである。
そして、本発明によれば、システムの構成要素として振動や粉塵など一般的にFA環境に弱いとされるパソコンがなくなり、FA環境を考慮されたPLCのユニットとなるため、システム構築時の現場設置における制約が大幅に改善される。さらにまた、システムの構成要素としてパソコンがなくなり、PLCのユニットとしてPLCに一体化されるためシステム構築時のスペース上の制約が飛躍的に改善される。そして、検査治具を制御するCPUユニットと、検査を行う検査機器の間の通信は、PLCの内部バスを用いることができるので、高速に情報伝達が可能となる。
検査治具の動作制御などにPLCを使用し、PLCとセットでシステムが構築されるケースが多い。そこで、官能検査装置(波形検査装置)そのものをPLCの拡張ユニット上に構築し、PLCのCPUユニット上のラダープログラムと連携する機能を持たせてやることで、システム構築の効率を向上させる。また、現場設置性が格段によくなり、システムトータルコストの面でもメリットを得ることができる。
さらに、本発明では、検査プログラム,プログラム部品を複数の検査機器に搭載することにより分散処理を行うようにししため、各検査機器,各CPUで並行処理を行うことができるので、1つの判定処理を行うための処理速度は削減される。また、検査対象や検査基準の変更により、演算すべき特徴量の数が増えた場合や、より計算量の多い特徴量を演算する必要が発生した場合に検査プログラムの一部を分散して搭載したユニット,ボード等の検査機器を増設することで、検査時間(タクトタイム)への影響を軽微に抑えられる。
以上のように、この発明では、官能検査を行う処理機能をプログラマブルコントローラを構成するユニットに実装しつつ、しかも、高速に処理することができる。
図1,図2は、本発明の好適な一実施の形態を示している。本発明では、従来パソコンで構成していた官能検査装置をPLCの高機能ユニットとして実現し、さらに、検査プログラムをPLCの複数の高機能ユニット上に分散させて搭載し、複数の高機能ユニットで連携して演算を行い、検査を実施するようにした。つまり、PLC1は、CPUユニット2や、その他のユニット3に加え、第1,第2波形検査ユニット10a,10bを連結して構成される。なお、以下の説明において、第1波形検査ユニット10a,第2波形検査ユニット10b……を区別する必要が無い場合には、単に波形検査ユニット10と称する。また、他のユニット3としては、例えば、電源ユニットや、マスタユニットや、通信ユニットや、IOユニットなどの各種のユニットがある。
CPUユニット2,第1波形検査ユニット10a,第2波形検査ユニット10b,……は、それぞれ所定の通信路20を介して接続され、データの送受が可能となる。一例としては、図3に示すように、CPUユニット2と通信を行う第1波形検査ユニット10aは、内部バスであるPLCバス21を通信路として使用し、第1,第2波形検査ユニット10a,10b同士は、イーサネット(登録商標)22を通信路として使用することができる。もちろん、イーサネット(登録商標)以外のネットワークを用いることもできる。
また、図4に示すように、第1,第2波形検査ユニット10a,10b間の通信もPLCバス21を使用することもできる。さらには、第1,第2波形検査ユニット10a,10b間の通信は、PLCバスとは切り離された専用のバスを介して接続する等の他、各種の形態を取ることができる。
通信路としてPLCバス21を用いた場合には、接続は容易であるが、CPUユニット2のユーザプログラム実行のサイクルタイムに基づく送信タイミングや、一度に転送可能な容量の制約を受ける。一方、イーサネット(登録商標)22を用いた場合には、係る制約はなく、必要十分なデータ容量を短時間,短サイクルで転送することができるという利点がある。また、図1に示した例では、波形検査ユニット10を2台設置したが、図3,図4に示すように、3台以上連結しても良い。その場合に、波形検査ユニット10にイーサネット(登録商標)用のポートが複数あれば、直接ケーブルを接続すればよいが、ポートが1個のみの場合には、適宜ハブを用いることにより対応できる。また、波形検査ユニット間でデータ(例えば入力した波形データ等)のコピーをする場合、1回の通信処理ではイーサネット(登録商標)は送信相手先に指定した1つのユニットに対してのみ送信できるので、例えば、複数の波形検査ユニットに対して同時にデータを送信したい場合には、それに対応した専用バスを用いることになる。
また、本実施の形態では、検出対象物に接触・近接配置するマイクおよび加速度ピックアップ等の入力機器5からの信号を、AD変換器6にてデジタルデータに変更後、第1波形検査ユニット10aに与えるようになっている。入力機器5は、センサヘッドとセンサヘッドからの信号を増幅し、波形検査ユニット10(AD変換器6)へ送るためのアンプを備えている。
AD変換器6は、カードタイプであり、第1波形検査ユニット10aのスロットに装着することで、マイクで収集した音データや、加速度ピックアップで収集した振動データに基づく波形データを、第1波形検査ユニット10aに与えることができる。なお、このAD変換器6には、バッファメモリが内蔵されており、変換された波形データ(デジタル)は、一旦そのバッファメモリに格納され、一定量(例えば1フレーム分)のデータを一括して第1波形検査ユニット10aに転送するようになっている。さらに、第1波形検査ユニット10aが取得した波形データは、所定の通信路20を介して他のユニット、つまり、第2波形検査ユニット10bにコピーされる。
尚、入力機器5のアンプの部分とAD変換器6については、波形検査ユニット10aに内蔵することもできる。つまり、入力機器5には、センサヘッドのみの機能を有し、アンプとAD変換6の機能は波形検査ユニット10に内蔵されているため、検査ユニットに直結された形態となる。この場合、変換された波形データ(デジタル)は、バッファに格納する必要がなく、波形検査ユニット10のデータエリアに直接格納できるという利点を有する。
さらに、CPUユニット2には、検査駆動部7が接続されている。この検査駆動部7は、検査対象物を検査位置まで搬送したり、センサ等の入力機器5を検査対象物に対して所望の相対位置(所定圧で接触,一定距離をおくなど)に移動させたり、データ入力終了後に検査対象物を検査位置から搬出させたり、あるいは検査結果に応じて検査対象物を選別したりする処理を実行するものである。そして、係る処理は、CPUユニット2上で実行されるラダープログラムによりその動作が制御されることにより実行する。
そして、このCPUユニット2に実装されるラダー言語で作成されたユーザプログラムは、本発明との関係で言うと検査治具の動作制御する治具制御プログラム(表示部/駆動部制御プログラム)である。そして、この治具制御プログラムと、第1,第2波形検査ユニット10a,10bに実装される検査プログラムとは、PLCバス21(第2波形検査ユニット10bに対しては、第1波形検査ユニット10aから所定の通信路)を介して通信することにより、検査プログラムの実行と検査のための治具制御の連携を実現するようにしている。なお、連携するための仕組み等の詳細は後述する。
さらに本実施の形態では、従来と相違し、波形検査ユニット10に実装する検査プログラムは部品化し、検査対象に合わせて必要最小限のプログラム部品をホスト(設定用パソコン)25からダウンロードし、波形検査ユニット10上で実行するようにしている。
図1において、第1,第2波形検査ユニット10a,10bは、それぞれ所定の検査プログラム(アプリケーション)が実装されている。そして、それら2つの波形検査ユニット10a,10bに実装された各検査プログラムが、与えられた波形データに対して適宜平行処理を実行し、協働して最終的に良否判定を行なう。つまり、2つの検査プログラムが統合されて、全体して良否判定を行なうことができるプログラムを構成することになる。
この一連の検査処理手順を簡単に説明すると、以下のようになる。まず、例えば、第1波形検査ユニット10aでは、特徴量a1,a2,……を求め、第2波形検査ユニット10bでは特徴量b1,b2,……を求めるものとする。すると、CPUユニット2は、ユーザプログラムの実行に伴い、検査駆動部7の動作を制御して検査対象物を検査位置に位置させるとともに、入力機器5をセットする。(1)また、これと同時或いは所定のタイミングで第1波形検査ユニット10aに対して検査開始指示を送る。
(2)次いで、検査対象物から発している検査対象の波形データを収集する。すなわち、入力機器5で検出したデータはAD変換器6にてデジタルテータに変換され、AD変換器6にて一定量が蓄えられたならば、その波形データを第1波形検査ユニット10aが収集する。
(3)第1波形検査ユニット10aが収集したデータを、第2波形検査ユニット10bにデータコピーして渡す。つまり、第1波形検査ユニット10aは、第2波形検査ユニット10bに向けてデータを送信し、第2波形検査ユニット10bは、送られてきたデータを受信する。
(4)各ユニットで特徴量演算を実行する。すなわち、上記(3)の処理を実行することにより、第1,第2波形検査ユニット10a,10bは、検査対象の波形データを共に持つことになり、各ユニットは、係る波形データから所定の特徴量演算を行ない、特徴量を抽出する。これにより、第1波形検査ユニット10aでは、特徴量a1,a2,……が求められ、第2波形検査ユニット10bでは、特徴量b1,b2,……が求められる。そして、それらの特徴量演算は、並行処理により各ユニットにおいて同時進行で算出される。
(5)演算結果の収集を行なう。すなわち、総合判定をするために、第2波形検査ユニット10bで求めた特徴量を第1波形検査ユニット10aにコピーする。具体的には、上記した(3)とは逆に、第2波形検査ユニット10bは、第1波形検査ユニット10aに向けて演算結果データを送信し、第1波形検査ユニット10aは、送られてきた演算結果データを受信する。
(6)第1波形検査ユニット10aにて、総合判定をする。つまり、第1波形検査ユニット10aで求めた特徴量a1,a2,……と、第2波形検査ユニット10bで求めた特徴量b1,b2,……に基づき、良否判定処理を行なう。この各特徴量に基づいて判定処理するアルゴリズムは従来と同様にすることができる。
(7)第1波形検査ユニット10aは、上記の(6)で求めた総合判定結果をPLCバス21を介してCPUユニット2に渡す。CPUユニット2では、送られてきた判定結果に基づき、判定結果の出力表示等の予め定められた所定の処理を行なう。
上記したような手順(アルゴリズム)により波形検査を行なうことにより、1つの波形検査ユニットのみで検査処理を行なう場合に比べてトータルの処理時間が短縮できる。すなわち、図5に示すように、1つの波形検査ユニットで全ての特徴量演算から総合判定までを行なう場合(1unit処理)に比べて、特徴量演算を2つの波形検査ユニットで並行処理することにより(2unit処理)、データ転送の時間が必要としてもトータルの処理時間を短縮することができる。
波形検査ユニット10(波形検査プログラム)とCPUユニット2(治具制御ラダープログラム)間の同期は、PLCバス21を介して行う両者間の通知に基づいて行うことはすでに説明したが、具体的には、PLCバス21によって、CPUユニット2と波形検査ユニット10(第1波形検査ユニット10a)の双方から読み書き可能なメモリエリアとして実現されるI/Fメモリ割付エリア29を利用し、論理的なI/Fとして一方があらかじめ決められたメモリエリアにフラグ、もしくはデータを書き込み、他方が同じメモリエリアを読み出すことによって実現する。
そして、実際のCPUユニット2と波形検査ユニット10間の論理的なI/Fとしては、以下の各種通知を用意している。すなわち、波形検査ユニット10における前回の検査が完了後、所定の処理(ロギング等)が終了し、次の検査が可能になったことを通知する「検査実行可能通知」(検査ユニット→CPUユニット)がある。この通知が波形検査ユニット10からCPUユニット2に伝わると、CPUユニット2は、波形検査ユニット10側で検査可能になったことを知るためと、検査駆動部7を動作させて検査対象並びに入力装置26を所定の検査対象位置にセットする処理を行う。
また、CPUユニット2の治具制御ラダープログラムの実行により検査駆動部7を動作させ検査対象物を検査可能な状態になったことを通知する「検査開始要求」(CPUユニット→検査ユニット)がある。この通知を受けた波形検査ユニット10は、検査対象の波形データの取得並びにそれに基づく波形検査処理を実行することになる。
さらに、波形検査ユニット10における検査が完了したことを通知する「検査完了通知」(検査ユニット→CPUユニット)がある。この通知を受けたCPUユニット2は、検査駆動部7を動作させ、検査対象物を搬出等し、次の検査対象物の検査位置へのセットに備える。
さらに、波形検査ユニット10における検査結果(異常/正常)を所定メモリ領域に登録したことを通知する「検査結果通知」(検査ユニット→CPUユニット)や、検査結果が異常のときに通知する「異常発生通知」(検査ユニット→CPUユニット)がある。これらの通知を受けたCPUユニット2は、検査結果を取得したり、異常時の非常停止処理などを行うことになる。上記各通知であるが、「正しい動作で検査処理を行った結果として検査結果が異常」の場合は、「検査結果通知」で正常/異常が通知され、「正しい動作で検査行為が行えなかった」場合には、この「異常発生通知」により異常通知が行われる。例えば、検査処理実行中に、データ異常を検知した場合や、内部プログラム矛盾などが発生した場合に通知される。
さらに、検査対象のデータの取得完了(センシング終了)を通知する「データ収集完了通知」(検査ユニット→CPUユニット)もある。このようにデータ収集完了通知を発行すると、それ以降は検査対象物を搬出しても良いので、係る搬出処理と収集した検査対象のデータに基づく官能検査処理を並列処理することができる。
治具制御プログラムは、CPUユニット2上のラダープログラムで、PLCのIOにより検査駆動部7を制御したり、波形検査ユニット10に対して検査指示したり、検査結果を受けて所定の処理を行ったりする。具体的には、図6に示すフローチャートを実行するようになる。
すなわち、まず、ユーザからの検査開始指示として検査開始ボタンが押下され、或いは波形検査ユニットからの検査実行可能通知が発行され、検査開始になるのを待つ(ST11)。
そして、検査開始ボタンが押下等されて検査開始状態になると、検査治具を操作して検査対象物を検査位置にセットし、検査開始要求通知を発行する(ST12)。この通知は、特定のメモリエリアに検査開始フラグを立てるもので、これにより波形検査ユニット(第1波形検査ユニット10a)に対して検査開始指示を行う。なお、この検査開始時に伴い、上記したように第1波形検査ユニット10aは、データ収集をするとともに第2波形検査ユニット10bにデータコピーをし、両ユニットで特徴量演算を並行処理して求め、良否判断を行なう。
ついで、検査完了通知が発行されるのを待つ(ST13)。つまり、特定のメモリエリアに波形検査ユニット(第1波形検査ユニット10a)から検査終了フラグが立てられるのを待つ。そして、検査終了フラグが立つと、特定のメモリエリアに書かれている検査結果データを取得し(ST14)、その取得した検査結果データに従い、検査結果であるOK/NG/GrayをLEDにより表示する(ST15)。その後、ステップ11に戻り上記した処理を繰り返し実行する。
次に、より具体的な例を挙げて説明する。例えば、全体の検査アルゴリズムが図7に示すような特徴量演算ブロックから構成されるものとする。この例では、検査プログラムの一例として、特徴量A,特徴量H,特徴量F,特徴量R、特徴量Oを演算するものであり、それら各特徴量を求める特徴量演算は、いくつかの演算処理によって成り立っており、この例では、以下のようになるものとする。
特徴量A:演算I,演算A,演算Z
特徴量H:演算I(特徴量Aの演算Iと入出力ともに同じもの),演算H,演算M,演算I
特徴量F:演算F,演算Z
特徴量R:演算R,演算Z
特徴量O:演算O
上記した複数の特徴量演算に共通な演算処理(この例では、演算I,演算Z)には、バンドパスフィルタや平均値などがある。図7からも明らかなように、演算処理には検査対象となる全てデータがそろわなければ計算が開始できないもの(開始したとしても時間短縮の効果がないものも含む)と、データの一部がそろえば計算を開始できるものがある。例えば上記の例では、演算Zと演算Oは入力データが全てそろわなければ処理を開始できない演算であり、その他の演算はいくつかのデータが入力された時点で処理を開始できる演算である。そこで、後者の演算は、データ入力処理と並行して計算を実行することが可能である。
これらを加味して、上記演算を2つのユニットで分けた場合の演算ブロックの一例としては、図8に示すような組み合わせをとることができる。なお、演算ブロックの組み合わせは、データ入出力のフロー,各演算部のCPU負荷率などによって、最短の組み合わせを選択すると共に、ユニット間のデータ送受信を決定することになる。
ここで、第1波形検査ユニット10aに設けた「データ送信部1−1」は、入力機器5から取得したデータを第2波形検査ユニット10bに送信するもので、係る送信されたデータは、第2波形検査ユニット10bの「データ受信部2−1」にて受信される。この処理が、上記した(3)のデータコピーを行なうことになる。また、第2波形検査ユニット10bに設けた「データ送信部2」は、第2波形検査ユニット10bで求めた演算結果を第1波形検査ユニット10aに送信するもので、係る送信されたデータは、第1波形検査ユニット10aの「データ受信部1−2」にて受信される。この処理が、上記した(5)の演算結果収集を行なうことになる。
さらに、実際には、演算の途中で他のユニットに演算結果を送ることもある。この例では、第1波形検査ユニット10aに「データ送信部1−2」を設けるとともに、第2波形検査ユニット10bに「データ受信部2−2」を設けることにより、第1波形検査ユニット10aで求めた特徴量Aを第2波形検査ユニット10bに渡すようにしている。
そして、係る図8に示した構成からなる第1,第2波形検査ユニット10a,10bにおける具体的な処理のタイムチャートとしては、図9に示すようになる。まず、この例では、データ収集をフレーム単位で行ない、そのフレーム単位で特徴量の演算を行なうようにしている。
すなわち、パソコンを用いた従来の官能検査(波形検査)では、収集したデータをフレームという単位で分割し、演算は主にこのフレーム毎に演算をする。つまり、各種の特徴量データは、それぞれ特定関数により求めるもので、係る特徴量抽出処理アルゴリズムを簡単に説明すると、サンプリングした全時間の波形データから、演算するのに必要な時間分のデータを切り出すとともに、さらにその切出したデータを一定データ数で分割して得られたひとまとまりのデータを1つのフレームとし、そのフレーム単位で、それぞれ演算処理をし、最終的に全フレームから得られた演算結果に基づいて特徴量を求めるようにしている。
そこで、本実施の形態においても、係るフレーム単位でデータを収集し、その収集したデータ単位で演算処理をするようにした。しかも、パソコンを用いた検査装置では、全てのデータを取得した後でフレーム単位で処理するようにしたが、本実施の形態では、データを収集しながら演算をするようにした。
つまり、入力機器5で検出した波形データは、逐次AD変換器6にてデジタルデータに変換され、バッファに蓄積される。そこで、データ収集開始後、1フレーム分或いはそれ以上のデータが収集されたならば、その段階で第1波形検査ユニット10aのデータ収集部にて1フレーム分のデータを取得する。次に、取得した1フレーム分のデータを、第2波形検査ユニット10bに転送する。その後、第1,第2波形検査ユニット10a,10bでは、それぞれ取得した1フレーム分のデータに対して、所定の演算部が演算実行する。
また、必ずしも2番目の1フレーム分のデータの収集タイミングにくるまでに1番目の1フレーム分のデータに対する演算処理が完了するとは限らない。係る場合に、図9に示すように、2番目の1フレーム分のデータについての収集タイミングがくると、演算処理を一時中断してデータ収集部が1フレーム分のデータを収集し、次いで、「データ送信部1−1」と「データ受信部2−1」間でデータ転送を行なう。なお、この2番目の1フレーム分のデータは、各波形検査ユニット10a,10bのメモリに記憶保持する。次いで、一時停止していた1番目の1フレーム分に対する演算処理を実行する。そして、1番目の1フレーム分のデータに対する演算処理が終了すると、2番目の1フレーム分のデータに対する演算処理を実行する。以後、一定間隔ごとに、順次1フレーム分のデータを収集すると共に、データ転送して第1,第2波形検査ユニット10a,10bで共に記憶保持し、所定の演算部で順次演算処理を実行し、最終的に全てのデータに対する演算処理を実行する。
なお、上記の演算ブロックの中では、演算部Zのみフレーム毎に計算できない演算であるので全てのデータを収集し、それらに対してその他の演算実行を行なった後で演算処理をする。一方、その他の演算処理はフレーム毎に計算をすることになる。
なおまた、波形検査ユニット10がイーサネット(登録商標)を介して3台以上連結されている場合には、図9に示すタイムチャートにおけるデータの送受信処理が1つのユニットごとに行なわれるため、その分処理時間が増える。また、PLCバスその他の専用バス等の、一括して同報送信することができる通信路を用いた場合には、送受信処理に要する時間は、図9に示すものと同じとなる。
また、収集したデータの保存や実績ファイルの保存といった二次的な機能は、永続的に大量データを保持できるコンパクトフラッシュ(登録商標)やハードディスクを用いることになる。これらの大容量メディアは、データ書き込み速度が遅く、検査タクトに大きな影響を与えることになる。そこで、この書き込み処理も、特徴量演算と同じように分散並行処理の対象とすることで、検査タクトの低減を図ることができる。
一例としては、図10に示すように、演算処理をしているユニットの中でもっとも負荷の少ないユニット(図示の例では第2波形検査ユニット10b)に書き込み処理を実行させるようにすることができる。もちろんこれ以外にも、ユニットを増設し、その増設したユニットで書き込み処理をするようにすることもできる。
次に、上記したように複数の波形検査ユニット10を備えた波形検査システムを構築するためのシステムについて説明する。図11に示すように、波形検査ユニット10は、検査対象に併せて決定された複数のプログラム部品から構成されるが、係る複数のプログラム部品の設定は、設定ツール25aにより行なわれる。この設定ツール25aは、イーサネット(登録商標)により波形検査ユニット10と接続されたホスト(パソコン)25上で動作するソフトウェアであり、1つ以上の複数のプログラム部品を管理し、検査対象に応じたプログラム部品を波形検査ユニット10へ追加/削除、ならびに各プログラム部品のパラメータ設定などを行う。
さらにまた、上記した機能に加えて、設定ツール25aには、演算プログラムとシステムで装備するユニット数から、演算時間あるいは検査タクトをシミュレーションし、最適なプログラム部品の組み合わせを算出する機能並びに算出したプログラム部品の組み合わせにあわせて、I/Fファイルを作成する機能を備えている。さらには、演算プログラムおよびパラメータを入力することで、最短時間で演算可能なユニット数の算出や、あたえられた検査プログラムと検査時間の制限で実行可能な最小のユニット数の算出する機能も備えるとよい。
そして、従来の官能検査プログラムに相当するフルスペック(全てのプログラム部品)は、ホスト25にプログラム部品ライブラリとして登録されており、システム設定ツール25aにより、必要なプログラム部品を抽出し、ネットワーク経由で波形検査ユニット10にダウンロードする。なお、本実施の形態では、波形検査ユニット10にダウンロードされた各プログラム部品は、不揮発性メモリであるコンパクトフラッシュメモリに格納するようにしている。
また、プログラム部品のダウンロード等は、全ての波形検査ユニット10に対してイーサネット(登録商標)等のネットワーク接続し、行なうものに限ることはなく、例えば、PLCのCPUユニット2に接続し、CPUユニット2と波形検査ユニット間のI/Fを拡張してCPUユニット2経由で設定を行うこともできる。さらには、全ユニットにRS232CやUSBなどのシリアル通信で接続するようにすることもできる。
また、設定ツール25aを接続するのではなく、設定情報やプログラム部品をコンパクトフラッシュカードなどに格納し、そのコンパクトフラッシュカードを全検査ユニットに挿入し、コンパクトフラッシュカードから設定情報などを読み込むことでシステムの設定を行うこともでき、各種の手法がとれる。
なおまた、設定用パソコン25のプログラム部品ライブラリに登録するプログラム部品は、必ずしもフルスペックを格納しておくものに限ることはなく、一部のプログラム部品を格納しておく場合もあるし、必要最小限のプログラム部品のみが登録されている場合もある。
さらにまた、設定ツール25aは、上記したようにパソコンからなるホスト25上に実装するものに限ることはなく、PDAなどのハンディタイプの汎用器上にツールを実現することもできる。ハンディタイプにすることにより、現場での設定が容易に行える。
そして、上記した波形検査ユニットとCPUユニット2が連携して行われる検査は以下の手順で実行される。すなわち、まず「初期設定」処理を行う。これは、ホスト25のシステム設定ツール25aを用い、検査対象に合わせてハードウェア構成からプログラム部品の組み合わせ等を算出する。そして、算出したプログラム部品やパラメータファイル、I/F設定ファイルを各ユニットにダウンロードする。
次に、調整処理を行う。これは、良否結果のわかっているサンプルに対して調整のための検査を実行し、結果に応じてパラメータ設定やプログラム部品の選択をやり直す。そして、調整が完了すると、実際の検査を実行する。
なお、検査対象の変更や検査基準の見直しが発生した場合は、再調整を行うべく上記した調整処理を実行する。また再調整の必要がない場合には、上記の検査処理を繰り返し実行することになる。
また、上記した各実施例では、入力機器5を1個設け、その入力機器5で計測した波形データを第1波形検査ユニット10aに与え、他の波形検査ユニット10に対しては第1波形検査ユニットからデータコピーするようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、入力機器5の出力を複数に分岐し、各波形検査ユニット10にセットしたAD変換器に与えるようにしても良い。
また、図12に示すように、複数の入力機器5を用意し、各入力機器5の出力を各波形検査ユニットに与えるようにすることもできる。さらに、入力機器5が複数存在する場合でも、図12に示すように、入力機器5と波形検査ユニット10の個数が同じにする必要はない。なお、図12に示す例では、複数の波形検査ユニットがバス経由で検査開始指示を受けて、データ入力機器からデータを収集するようになる。そして、各波形検査ユニットで検査プログラムを実行し、算出した特徴量をバス経由で判定処理を行なう波形検査ユニットに送信し、判定を行う。
さらにまた、検査開始指示は、バスを経由してデータ入力の収集を行う全ての検査ユニットに対して行い、指示と同時にデータの収集する場合もあるが、データ入力機器に対して検査開始タイミングのための信号線を結線することもできる。
さらにまた、上記した各例では、波形検査ユニットを複数設け、並行処理をするようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば1つの波形検査ユニット内に複数のCPUを実装し、その複数のCPUで並行処理をするようにしても良い。なお、係る場合には、2つのCPUが同一のユニット内に存在することになるので、同一のメモリに対してアクセスすることにより、図9,図10に示すようなデータの送受は不要となる。
上記した実施の形態では、各波形検査ユニット10で求めた特徴量に基づいて正常/異常を判定するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、判定機能を設けずに、特徴量算出の他の演算部で求めた演算結果(特徴量)を出力するようにしてもよい。
すなわち、特徴量算出プロセスで求めた特徴量を、例えばCPUユニットその他の機器・装置に渡し、CPUユニット側等で正常/異常の判定をするようにすることもできる。つまり、正常/異常の判断が閾値のみで判定するような簡単な判定手法の場合は、CPUユニットなどでも判定処理を行うことができるからである。
本発明に係るPLCの好適な一実施の形態を示す図である。 本発明に係るPLCの好適な一実施の形態を示す具体的なブロック構成図である。 本発明に係るPLCの好適な一実施の形態を示す具体的なブロック構成図である。 本発明に係るPLCの好適な一実施の形態を示す具体的なブロック構成図である。 本実施の形態の動作原理を説明する図である。 CPUユニットにおける制御プログラムの機能を示すフローチャートである。 全体の検査アルゴリズムを構成する特徴量演算ブロック図の一例を示す図である。 図7に示す特徴量演算ブロックを実装した波形検査ユニットの内部構成の一例を示す図である。 図8に示す装置構成における具体的な処理のタイムチャートの一例を示す図である。 図8に示す装置構成における具体的な処理のタイムチャートの一例を示す図である。 波形検査ユニットにプログラム部品を実装するためのシステム構成の一例を示す図である。 本発明に係るPLCの好適な一実施の形態を示す具体的なブロック構成図である。
符号の説明
1 PLC
2 CPUユニット
3 ユニット
5 入力機器
7 検査駆動部
10 波形検査ユニット
10a 第1波形検査ユニット
10b 第2波形検査ユニット
20 通信路
21 PLCバス
22 イーサネット(登録商標)
25 ホスト(設定用パソコン)
25a システム設定ツール
29 I/Fメモリ割付エリア

Claims (8)

  1. プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、
    前記複数の検査機器には、与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、
    前記複数の検査機器のうち少なくとも1つの検査機器に実装された検査プログラムは、前記複数の検査機器で行った演算処理の結果に基づき正常/異常を判定する判定機能を備え、
    前記複数の検査機器のうち、前記判定機能を備えた検査機器或いは別の少なくとも1つの検査機器には、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えたことを特徴とするプログラマブルコントローラ用検査装置。
  2. プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、
    前記複数の検査機器には、与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、その複数の検査機器が連携することによって検査処理を行うようにし、
    前記複数の検査機器のうち、少なくとも1つの検査機器には、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えたことを特徴とするプログラマブルコントローラ用検査装置。
  3. プログラマブルコントローラを構成する検査機器を複数個備え、
    与えられた波形信号に対して特徴量を求める特徴量算出手段を各機能ごとに生成された個々のプログラム部品により構成され、
    前記個々のプログラム部品を前記複数の検査機器に分散配置し、その複数の検査機器が連携することによって検査処理を行うようにし、
    前記複数の検査機器のうち、少なくとも1つの検査機器には、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えたことを特徴とするプログラマブルコントローラ用検査装置。
  4. 波形信号の入力機器が接続された検査機器は、その入力機器から前記波形信号を取得し、前記入力機器が接続されていない検査機器は、前記入力機器が接続された検査機器から前記波形信号を取得するようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラマブルコントローラ用検査装置。
  5. 前記検査開始指示を受信した検査機器が、前記入力機器から波形信号を収集することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラマブルコントローラ用検査装置。
  6. プログラマブルコントローラを構成する検査機器を備え、
    前記検査機器には、複数のCPUが実装され、
    前記各CPUに与えられた波形信号に対して特徴量を算出するための演算処理を行う検査プログラムがそれぞれ実装され、その複数のCPUが連携することによって検査処理を行うようにし、
    前記複数の検査機器は、検査治具を制御する制御プログラムを備えたCPUユニットとの間で、プログラマブルコントローラの内部バス経由で検査開始指示,検査完了通知などの同期を取るための各種の通知を行う機能を備えたことを特徴とするプログラマブルコントローラ用検査装置。
  7. 前記波形信号は、振動,音声,光の強さ,電流,電圧の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載のプログラマブルコントローラ用検査装置。
  8. 請求項1から7いずれか1項に記載のプログラマブルコントローラ用検査装置と、
    そのプログラマブルコントローラ用検査装置の検査対象物を検査可能な位置にセットする検査治具を制御する制御プログラムを実行するCPUユニットを備え、
    前記プログラマブルコントローラ用検査装置を構成する少なくとも1つの前記検査機器と前記CPUユニットは、内部バス経由で前記通知を行うことにより、互いに同期して検査を実行するようにしたことを特徴とするプログラマブルコントローラ。
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