JP2007040722A - 位置センサ及び、この位置センサを用いたシフトレバーユニット - Google Patents

位置センサ及び、この位置センサを用いたシフトレバーユニット Download PDF

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Abstract

【課題】ステップ的な位置変位を検知するのに好適な位置センサ及び、この位置センサを用いたシフトレバーユニットを提供を提供しようとするものである。
【解決手段】位置センサ1は、シフトレバー21の変位に連動して変位する板状の部材であるマグネット板13と、対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板及びブリッジ部を含む第1のヨーク11及び第2のヨーク12と、マグネット板13の磁石から生じる磁気の大きさを計測するための磁気検出素子とを有してなる。磁気検出素子は、第1ブリッジ部に配置してある。マグネット板13は、変位するに応じて、第1の隙間に収容された部分と、第2の隙間に収容された部分との比率が変更され、これに伴って磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気検出素子を利用した位置センサ及び、自動車部品としてのシフトレバーユニットに関する。
従来、例えば、ホール素子などの磁気検出素子を利用して構成した位置センサがある。位置センサとしては、例えば、対向配置した一対の磁石と、該一対の磁石の間隙に配置したホール素子とを組み合わせたものがある。このような位置センサでは、計測対象である被検知体に従動して回転するように上記一対の磁石を配設してある。そして、この位置センサでは、磁気感度に対して指向性を有するホール素子が、上記一対の磁石の回転に伴う磁気の大きさの変化を計測している(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記従来の位置センサでは、次のような問題がある。すなわち、上記位置センサでは、上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさが連続的に変化するため、例えば、シフトレバーなど、ステップ的な位置変位を検知するためのセンサとしては必ずしも最適とはいえないおそれがある。
特開2004−332632号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、ステップ的な位置変位を検知するのに好適な位置センサ及び、この位置センサを用いたシフトレバーユニットを提供しようとするものである。
被検知体の変位を計測するための位置センサであって、
上記被検知体の変位に連動して変位するよう、上記被検知体に取り付ける板状の部材であって、少なくとも一部が磁石よりなるマグネット板と、
対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板及び、所定の間隙である第1の隙間を設けた状態で該一対の磁性板を保持する第1のブリッジ部を含む第1のヨークと、
対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板及び、所定の間隙である第2の隙間を設けた状態で該一対の磁性板を保持する第2のブリッジ部を含む第2のヨークと、
上記マグネット板から生じる磁気の大きさを計測するための磁気検出素子とを有してなり、
上記磁気検出素子は、上記第1及び上記第2のブリッジ部のいずれか少なくとも一方に配置してあり、
上記マグネット板は、変位するに応じて、上記第1の隙間に収容された部分と上第2の隙間に収容された部分との比率が変更され、これに伴って上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してあることを特徴とする位置センサにある(請求項1)。
上記第1の発明の位置センサでは、上記マグネット板が変位するに応じて、上記第1の隙間に収容された部分と、上記第2の隙間に収容された部分との比率が変更される。すなわち、上記マグネット板が変位すると、上記第1のヨークの上記磁性板と対面する部分と、上記第2のヨークの上記磁性板に対面する部分との比率が変更される。そして、上記位置センサでは、上記マグネット板が有する上記磁石のうち、上記第1のヨークに対面する部分から発生する磁気の大部分が上記第1のヨークの上記磁性板を介して上記第1のブリッジ部に誘導される。一方、上記マグネット板が有する上記磁石のうち、上記第2のヨークに対面する部分から発生する磁気の大部分が上記第2のヨークの上記磁性板を介して上記第2のブリッジ部に誘導される。
そのため、上記位置センサでは、上記マグネット板の変位に応じて、上記第1のブリッジ部に誘導される磁気の大きさと、上記第2のブリッジ部に誘導される磁気の大きさとの比率が変化する。そして、上記位置センサによれば、上記第1及び上記第2のブリッジ部の少なくともいずれか一方に配設した上記磁気検出素子を利用して、上記マグネット板の変位に伴う磁気の大きさの変化を計測することができる。
さらに、上記位置センサでは、上記マグネット板の変位に応じて、上記第1及び上記上記第2のブリッジ部の少なくともいずれか一方に配設した上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状(段階状)に変化するように構成してある。それ故、上記位置センサを用いれば、ステップ的に位置が変位する上記被検知体の動きを正確性高く検知することができる。
以上のように上記第1の発明の位置センサは、ステップ的な位置変位を検知するのに好適なセンサである。
第2の発明は、シフトレバーの操作位置であるシフトポジションを出力するように構成したシフトレバーユニットであって、
上記第1の発明の位置センサを有してなり、上記シフトポジションごとに、上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してあることを特徴とするシフトレバーユニットにある(請求項5)。
上記第2の発明のシフトレバーユニットは、ステップ的な位置変位を検知するのに好適な上記第1の発明の位置センサを備えたユニットである。それ故、上記シフトレバーユニットでは、上記シフトレバーの操作位置であるシフトポジションを正確性高く検知することができる。
上記第1の発明の位置センサは、上記被検知体のステップ的な位置変位と、上記磁気検出素子に作用する磁気のステップ状の変化とが略同期するよう、上記被検知体に対して取り付けることが好ましい。同様に、上記第2の発明においては、上記シフトレバーの各シフトポジションに対応して上記磁気検出素子に作用する磁気がステップ状に変化することが好ましい。
上記第1及び上記第2の発明の上記位置センサにおける上記磁性板の材質としては、鉄、けい素鋼板、フェライト等を採用することができる。また、上記磁石としては、フェライト、ネオジウム、サマリウム、コバルト等を用いることができる。特に、フェライトは、着磁形状を自由にでき、安価であるため、上記位置センサに適用する上記磁石として特に好適である。
また、上記第1及び上記第2の隙間の厚さとしては、上記マグネット板と上記各磁性板との間隙が0.1〜1mmとなるように設定するのが好ましい。この場合には、上記マグネット板のうちの上記磁性板に対面する部分から生じる磁気を当該磁性板に漏れ少なく誘導でき、上記位置センサによる位置検知の精度をさらに高めることができる。
上記マグネット板の形状としては、平面状のほか、湾曲状など様々な形状を採用することができる。上記第1及び上記第2の隙間の形状としては、上記マグネット板を収容可能な形状であって、かつ、該マグネット板を変位させ得る形状とすれば良い。
また、上記第1のブリッジ部の磁気抵抗値は、上記第2のブリッジ部の磁気抵抗値の70%以上143%以内であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記第1のヨークがなす磁気回路の磁気抵抗と、上記第2のヨークがなす磁気回路の磁気抵抗とをバランスさせることにより、上記マグネット板から生じる磁気を対面する上記磁性板に漏れ少なく誘導できる。それ故、上記位置センサによる位置検知の精度を向上できる。
また、上記第1及び上記第2のブリッジ部のうちのいずれか一方に上記磁気検出素子を配置してあり、他方に非磁性材料よりなるギャップ層を設けてなることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記磁気検出素子を配設してない側の上記ブリッジ部に上記ギャップ層を設けることで、その磁気抵抗を大きく確保できる。そして、これにより、上記磁気検出素子により磁気抵抗が大きくなった側の上記ブリッジ部と、上記ギャップ層を設けた他方の上記ブリッジ部との間で、磁気抵抗の格差を抑制することができる。なお、上記ギャップ層としては、ABSなどの樹脂よりなるエアギャップ層とすることも良い。
また、上記磁気検出素子は、上記磁気の大きさとして磁束密度を計測するように構成したホール素子であることが好ましい(請求項4)。
ここで、上記ホール素子とは、固体(半導体)に電流を流し、固体表面に対し垂直に磁束を加えた時、電流、磁束それぞれに垂直な方向に電圧が発生するという特性を有する素子である。このように、磁束を検出するという特徴を備えたホール素子を上記磁気検出素子として採用する場合には、非接触であるため動作耐久性において優れた特性の上記位置センサを得ることができる。
なお、上記磁気検出素子としては、上記ホール素子のほか、ホール素子に信号処理回路を内蔵したホールICや、磁気抵抗素子などを採用することができる。
(実施例1)
本例は、位置センサ1を備えたシフトレバーユニット2に関する例である。この内容について、図1〜図10を用いて説明する。
本例のシフトレバーユニット2の位置センサ1は、図1〜図5に示すごとく、被検知体であるシフトレバー21の変位を計測するためのセンサである。
この位置センサ1は、シフトレバー21の変位に連動して変位するよう、シフトレバー21に取り付ける板状の部材であって、少なくともその一部が磁石よりなるマグネット板13と、対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板111及び、所定の間隙である第1の隙間118を設けた状態で該一対の磁性板111を保持する第1のブリッジ部112を含む第1のヨーク11と、対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板121及び、所定の間隙である第2の隙間128を設けた状態で該一対の磁性板121を保持する第2のブリッジ部122を含む第2のヨーク12と、マグネット板13の磁石130から生じる磁気の大きさを計測するための磁気検出素子15とを有してなる。
本例の磁気検出素子15であるホール素子(以下、適宜ホール素子15と記載する。)は、上記第1ブリッジ部112に配置してある。
上記マグネット板13は、変位するに応じて、上記第1の隙間118に収容された部分と上第2の隙間128に収容された部分との比率が変更され、これに伴って磁気検出素子15に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してある。
以下に、この内容について詳しく説明する。
本例のシフトレバーユニット2は、図1及び図2に示すごとく、先端にグリップハンドル212を有すると共に他方の端部に回転軸211を設けたシフトレバー21と、ニュートラルやバックやパーキングなどのシフトポジションの位置を表示したポジションプレート221を含むアッパーハウジング22と、このアッパーハウジング22を保持する保持ブロック23とを有する。この保持ブロック23は、シフトレバー21の回転軸211を軸支するガイド穴230を設けてなる。本例のシフトレバーユニット2では、回転軸211の一方の端部がガイド穴230から突出している。そして、この突出した端部に、上記位置センサ1を配設してある。
位置センサ1は、図1、図2及び図4に示すごとく、回転軸211の外周に沿って、周方向にわずかな隙間を設けた状態で配設した上記第1及び上記第2のヨーク11、12と、回転軸211の端部に固定したマグネット板13とを有してなる。第1及び第2のヨーク11、12は、それぞれ、略同一形状の扇状を呈しており、組み合わせた状態で開き角が約2倍の扇状をなす。なお、各ヨーク11、12の形状としては、マグネット板13を収容できる形状であれば良く、本例の扇状のほか、矩形状など様々な形状を採用することができる。
第1及び第2のヨーク11、12を構成する磁性板111、121は、図4及び図5に示すごとく、鉄よりなる板状の磁性体である。そして、各ヨーク11、12において相互に対面する一対の磁性板111、121の隙間118、128の厚Gを3mmとしてある。第1のヨーク11では、ホール素子15を配設してなる第1のブリッジ部112を介して、一対の磁性板111を保持してある。一方、第2のヨーク12では、鉄よりなる第2のブリッジ部122を介して、一対の磁性板121を保持してある。各ブリッジ部112、122は、第1及び第2のヨーク11、12がなす全体扇形状の周方向の両端にそれぞれ配置してある。なお、ブリッジ部112、122としては、ヨーク11、12の外周側の縁部など、他の部位に設けることも良い。
ホール素子15は、相互に対面する一対の磁性板111と第1のブリッジ部112とがなす磁気回路を透過する磁束密度を計測するように構成してある。本例では、ホール素子15として、樹脂によりパッケージングされたパッケージ部品を用いた。本例の第1のヨーク11は、パッケージ部品であるホール素子15を設けた第1のブリッジ部112を介して、一対の磁性板111を保持したものである。第2のブリッジ部122には、樹脂よりなるエアギャップ層を設けてある。そして、このエアギャップ層により、第2のブリッジ部122の磁気抵抗を高く確保することで、ホール素子15を設けた第1のブリッジ部112との間で磁気抵抗をバランスさせてある。
マグネット板13は、図4及び図5に示すごとく、非磁性体である樹脂よりなる非磁性部分131と、フェライトよりなる磁石体130とを周方向に交互に配置した略扇状を呈する板状の部材である。マグネット板13は、開き角36度の扇状を呈している。一方、非磁性部分131及び磁石体130は、それぞれ、開き角4度の扇状を呈している。マグネット板13は、4ピースの非磁性部分131と、5ピースの磁石体130とを交互に組み合わせたものである。マグネット板13は、第1のヨーク11の磁性板111又は第2のヨーク12の磁性板121の少なくともいずれか一方に対面した状態で、第1のヨーク11と第2のヨーク12との間をストロークするように変位する。
本例の各ヨーク11、12では、図5に示すごとく、厚さt=2mmのマグネット板13に対して、第1及び第2の隙間118、128の厚さGを3mmとしてある。そのため、マグネット板13と磁性板111、121とは、およそ0.5mm程度のわずかな隙間を介して対面することになる。それ故、マグネット板13の磁石体130から発生する磁束は、対面する磁性板111、121に漏れ少なく供給される。したがって、本例のシフトレバーユニット2では、マグネット板13の磁石体130のうち、第1の隙間118に位置する磁石体130の数に応じてホール素子15を透過する磁束密度が相関高く変化する。
次に、上記のように構成したシフトレバーユニット2の動作及び出力特性について説明する。
図1及び図6に示すごとく、シフトレバー21がパーキング21p(Pレンジ)に位置すると、マグネット板13の全ての磁石体130が、第2の隙間128に収容された状態となる。このとき、マグネット板13の各磁石体130から生じる磁束がほとんど全て第2のヨーク12よりなる磁気回路に供給され、第1のヨーク11よりなる磁気回路に供給される磁束はゼロに近くなる。
なお、図6では、横軸にシフトポジションを規定し、縦軸に磁束密度を規定している。さらに、グラフの下側、シフトポジションに対応して示したマグネット板13のイラストは、各シフトポジションにおけるマグネット板13の回転位置を図示している。また、イラスト中の点線は、第1のヨーク11と第2のヨーク12との境目を示し、符号11が添付された矢印は第1のヨーク11の領域を、符号12が添付された矢印は第2のヨーク12の領域をイメージ的に図示している。
図1及び図6に示すごとく、シフトレバー21がニュートラル21r(Rレンジ)にシフトされると、マグネット板13のうちの1個の磁石体130が第1の隙間118に収容され、他の4個の磁石体130が第2の隙間128に収容される。ここで、本例のマグネット板13では、隣り合う磁石体130の間に、非磁性体131を配設してある。そのため、マグネット板13の非磁性部131に第1のヨーク11と第2のヨーク12との隙間が位置した状態で変位する間は、ホール素子15を透過する磁束密度に変化が生じない。それ故、本例のシフトレバーユニット2では、マグネット板13の変位に応じて、ホール素子15を透過する磁束密度が変化する領域と、変化の鈍い領域とが交互に現れる。すなわち、シフトレバーユニット2では、ホール素子15に作用する磁束密度がステップ状に変化する。
そして、以上のようにホール素子15に作用する磁束密度がステップ状に変化すると、それに伴ってホール素子15の出力電圧であるホール電圧がステップ状に変化する。
以上のように本例のシフトレバーユニット2では、シフトレバー21の位置がPレンジ21p、Rレンジ21r(バック)、Nレンジ21n、Dレンジ21d(ドライブ)、2レンジ21s(2速ギアホールド)、1レンジ21l(1速ギアホールド)と切り換えられるに応じて、ホール素子15が検出する検出磁束密度が図6に示すごとく変化し、これに伴ってホール電圧がステップ状に変化する。
このシフトレバーユニット2では、Pレンジ21p、Nレンジ21n、Dレンジ21dなどにシフトレバー21が位置しているとき、ホール素子15が検出する磁束密度略一定となっており、各シフトポジションを含む所定の範囲内において、ホール素子15の出力が略一定の値に維持される。それ故、本例のシフトレバーユニット2によれば、ホール素子15の出力に基づいてシフトレバー21のシフトポジションを正確性高く検出することができる。
したがって、本例のシフトレバーユニット2によれば、ホール素子15の出力に基づいて、極めて容易、かつ、精度高く、シフトレバー21の位置を検知し得る。そしてそれ故、本例のシフトレバーユニット2を用いれば、例えば、オートマチックトランスミッションを制御するためのECUにおいて、シフトレバー21のポジション検知回路を簡単な構成で実現し得る。
なお、図7に示すごとく、マグネット板13の全体を磁石により形成すると共に、その外周縁部に5カ所の凸部131を設けることも良い。この場合には、図8に示すごとく、シフトレバー21の回動変位に対して磁束密度の増分が急な領域と、磁束密度の増分が緩い領域とが交互に現れるステップ状の変位を得ることができる。なお、図8では、横軸にシフトポジションを規定し、縦軸に磁束密度を規定している。
さらに、第1のブリッジ部112及び第2のブリッジ部122の両方にホール素子15を設けることも良い。この場合には、第1のブリッジ部112の磁気抵抗と、第2のブリッジ部122の磁気抵抗とのバランスを完全に近づけることができる。それ故、ホール素子15による計測精度を一層、向上できる。さらに、いずれか一方のホール素子15を用いてシフトレバー21の位置を検知し得るため、ホール素子15のトラブル等に対する位置センサ1の信頼性を高く確保できる。
なお、本例では、上記のような位置センサ1をシフトレバーユニット2に適用したが、これに代えて、図9及び図10に示すごとく、アクセルペダルユニット3に適用することもできる。アクセルペダルユニット3では、アクセルペダル31の回動運動の中心軸である回転軸32に対して位置センサ1を配設するのが良い。さらに、例えば、図11に示すごとく、マグネット板13の外形状を変更することも良い。例えば、アクセルの踏み始め領域におけるゲイン(ホール素子15が検出する磁束密度の変化率。)が小さく、踏み込み領域におけるゲインが大きくなるよう、同図のごとく、マグネット板13の外形状を形成することが考えられる。
さらに、例えば、マグネット板13と磁性板111、121との間の漏れ磁束等に起因して、ホール素子15の出力特性として所望の特性が得られない場合には、マグネット板13の外形状を変更することで上記漏れ磁束を補償することも可能である。この場合には、マグネット板13からの漏れ磁束があっても、アクセルペダル31の回動変位に対するホール素子15の出力特性として、例えば、直線性などの特性を確保することができる。
(実施例2)
本例は、実施例1を基にして、位置センサ1の取り付け構造を変更した例である。この内容について、図12及び図13を用いて説明する。
本例では、シフトレバー21の回転軸211を越えて、シフトレバー21の端部213を延長してある。そして、このシフトレバー21の端部213は、略矩形板状状を呈するマグネット板13に係合するように構成してある。マグネット板13は、シフトレバー21の端部213に設けた係合ピンを収容する係止穴135を有している。そして、マグネット板13は、シフトレバー21の変位に応じてスライドするように構成してある。
本例の第1及び第2のヨーク11、12は、略同一平面に沿って配設されており、それぞれ、その磁性板111、112が略矩形状を呈している。マグネット板13は、略同一平面に沿って位置する第1の隙間118及び、第2の隙間128に収容された状態でストロークするように構成してある。
マグネット板13における第1あるいは第2のヨーク11、12に収容される部分には、5個5カ所の磁石体(図示略)を配設してある。この磁石体は、実施例1と同様、Pレンジ21p、Rレンジ21r、Nレンジ21nなどのシフトポジションに対応して、そのストローク方向に所定の間隙を設けて配置してある。そして、本例のシフトレバーユニット2は、実施例1のシフトレバーユニットと略同様の出力特性を備えている。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様である。
(実施例3)
本例は、実施例1のシフトレバーユニット2を基にして、位置センサ1の取り付け構造を変更した例である。この内容について、図14及び図15を用いて説明する。
本例のシフトレバーユニット2におけるマグネット板13は、シフトレバー21の回転軸211を中心とした断面略円弧状を呈している。そして、このマグネット板13は、シフトレバー21の変位に伴って、回転軸211を中心として回動するように構成してある。すなわち、マグネット板13は、その断面が呈する略円弧形状に沿って回動する。
第1及び第2のヨーク11、12は、上記のマグネット板13の回転軌跡に沿う湾曲形状をなすように形成してある。第1及び第2のヨーク11、12は、それぞれ、湾曲状を呈する隙間118、128を有しており、隙間118、128の内部でマグネット板13を回動変位させ得るように構成してある。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と略同様である。
実施例1における、シフトレバーユニットの断面構造を示す側面図。 実施例1における、シフトレバーユニットの断面構造を示す正面図。 実施例1における、シフトレバーユニットを示す上面図。 実施例1における、位置センサの構造を示す正面図(図1におけるA−A線矢視断面図。)。 実施例1における、位置センサの構造を示す側面図。 実施例1における、ホール素子に作用する磁束密度の変化を示すグラフ。 実施例1における、その他の位置センサを示す正面図。 実施例1における、ホール素子に作用する磁束密度の変化を示すグラフ。 実施例1における、アクセルペダルユニットへの適用例を説明する説明図。 実施例1における、アクセルペダルユニットへの適用例を説明する説明図。 実施例1における、その他の位置センサを示す正面図。 実施例2における、シフトレバーユニットの構造を示す側面図。 実施例2における、シフトレバーユニットの構造を示す正面図。 実施例3における、シフトレバーユニットの構造を示す側面図。 実施例3における、シフトレバーユニットの構造を示す正面図。
符号の説明
1 位置センサ
11 第1のヨーク
12 第2のヨーク
111、112 磁性板
118 第1の隙間
128 第2の隙間
13 マグネット板
15 磁気検出素子、ホール素子
2 シフトレバーユニット
21 シフトレバー
211 回転軸
212 グリップハンドル
3 アクセルペダルユニット
31 アクセルペダル
32 回転軸

Claims (5)

  1. 被検知体の変位を計測するための位置センサであって、
    上記被検知体の変位に連動して変位するよう、上記被検知体に取り付ける板状の部材であって、少なくとも一部が磁石よりなるマグネット板と、
    対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板及び、所定の間隙である第1の隙間を設けた状態で該一対の磁性板を保持する第1のブリッジ部を含む第1のヨークと、
    対面して配置された板状の磁性体である一対の磁性板及び、所定の間隙である第2の隙間を設けた状態で該一対の磁性板を保持する第2のブリッジ部を含む第2のヨークと、
    上記マグネット板から生じる磁気の大きさを計測するための磁気検出素子とを有してなり、
    上記磁気検出素子は、上記第1及び上記第2のブリッジ部のいずれか少なくとも一方に配置してあり、
    上記マグネット板は、変位するに応じて、上記第1の隙間に収容された部分と上第2の隙間に収容された部分との比率が変更され、これに伴って上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してあることを特徴とする位置センサ。
  2. 請求項1において、上記第1のブリッジ部の磁気抵抗値は、上記第2のブリッジ部の磁気抵抗値の70%以上143%以内であることを特徴とする位置センサ。
  3. 請求項2において、上記第1及び上記第2のブリッジ部のうちのいずれか一方に上記磁気検出素子を配置してあり、他方に非磁性材料よりなるギャップ層を設けてなることを特徴とする位置センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記磁気検出素子は、上記磁気の大きさとして磁束密度を計測するように構成したホール素子であることを特徴とする位置センサ。
  5. シフトレバーの操作位置であるシフトポジションを出力するように構成したシフトレバーユニットであって、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載された位置センサを有してなり、上記シフトポジションごとに、上記磁気検出素子に作用する磁気の大きさがステップ状に変化するように構成してあることを特徴とするシフトレバーユニット。

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