JP2007038548A - 陶磁器製品用の成形品の離型方法およびその離型装置 - Google Patents
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Abstract
石膏型の強度を脆弱化させることなく、従来の石膏型をそのまま採用して成形品の離型性の向上化を図る離型方法と装置を提供する。
【解決手段】
石膏型12の下方側の周囲に密閉状態の石膏型側の空気室20を形成する工程、成形品Wの凹部W1を成形品側の吸気室30として形成する工程、石膏型側の空気室20に圧縮空気を供給し、成形品側の吸気室30に吸気を施すようにする方法と装置。
【選択図】 図2
Description
この発明は、ローラーマシンにより成形された成形品を石膏型から離型する方法とその装置に関するものである。
。
その結果、内面形状が非統一である成形品の内面形状に対応させて中型を生産することは、背景技術が記載しているように容易ではなく、現実性に欠けると言わざるを得ない。
したがって、背景技術が説くように中型を成形品の内面に密着位置させることは、現実的ではないおそれがあった。
他の目的は、成形品の離型の煩雑さを解消し、併せて石膏型や成形品中の水分の蒸発を合理的に行うことなどにある。
内こてにより成形され、内側に凹部を備え、かつ、該凹部の上方が開放され、乾燥させた該成形品を石膏型から離型する方法において、
該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するように該石膏型の下方側に下部空気制御機構の制御筒を当接させる工程、
他方、該成形品の凹部を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するように該成形品の凹部の開放側を上部空気制御機構の制御蓋により閉塞する工程、
密閉状態の石膏型側の空気室に圧縮空気を供給する工程、
密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す工程とからなることを特徴とするものである。
外こてにより成形され、乾燥させた該成形品を石膏型から離型する方法において、該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するように該石膏型の下方側に下部空気制御機構の制御筒を当接させる工程、他方、該成形品の外側を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するように該成形品の外側に一定のスペースを設けて上部空気制御機構の制御蓋により、石膏型の上方側の周囲を閉塞する工程、密閉状態の石膏型側の空気室に圧縮空気を供給する工程、
密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す工程とからなることを特徴とするものである。
内こてによる成形用の石膏型から成形品を離型する装置において、
胴部の周囲に係合部が設けられた石膏型、圧縮空気供給手段に連設され、制御筒を備えた昇降自在な下部空気制御機構および吸気手段に連設され、制御蓋を備えた昇降自在な上部空気制御機構からなり、
該石膏型の下方に該下部空気制御機構が、その上方に該上部空気制御機構がそれぞれ設けられ、
下部空気制御機構が上昇され、制御筒が該石膏型の係合部に当接されることにより、該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するようにし、
他方、上部空気制御機構が降下され、制御蓋により石膏型内の成形品の開口縁が塞閉されることにより、該成形品の凹部を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するようにしてなることを特徴とするものである。
外こてによる成形用の石膏型から成形品を離型する装置において、
胴部の周囲の下部および上部寄りにそれぞれ下部側の係合部および上部側の係合部が設けられた石膏型、圧縮空気供給手段に連設され、制御筒を備えた昇降自在な下部空気制御機構および吸気手段に連設され、制御蓋を備えた昇降自在な上部空気制御機構からなり、
該石膏型の下方に該下部空気制御機構が、その上方に該上部空気制御機構がそれぞれ設けられ、
下部空気制御機構が上昇され、制御筒が該石膏型の下部側の係合部に当接されることにより、該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するようにし、
他方、上部空気制御機構が降下され、制御蓋が該成形品の外側に一定のスペースを設けて石膏型の上部側の係合部に当接されることにより、該成形品の外側を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するようにしてなることを特徴とするものである。
成形品を石膏型から離型するに際し、石膏側の空気室および成形品側の吸気室
を共に、密閉状態の雰囲気において、前者には圧縮空気を石膏型へ供給し、後者
に吸気を施すようにしたから、真空吸引の確実性を期待できる。
したがって、背景技術の石膏型のように通気路を積極的に形成することなく、石膏型が物性上備える細かな気孔を介して石膏型の内面と成形品の外周面との間に空気層を形成できるから、石膏型の強度を脆弱化させることなく、従来の石膏型をそのまま採用して成形品の離型性の向上化を図ることができる。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段と比較して、外こてにより、成形品を成形する点の相違があるものの、密閉状態の石膏側の空気室に圧縮空気を供給し、密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す工程について基本的に共通するから、第1の課題解決手段が奏する作用効果を期待できる。
下部空気制御機構を上昇させることにより、石膏型の下方側の周囲に密閉状態の石膏側の空気室を形成し、他方、上部空気制御機構を降下させることにより、
該成形品の凹部を密閉状態の成形品側の吸気室として形成できる。
そこで、石膏側の空気室には、圧縮空気供給手段を介して圧縮空気を供給し、成形品側の吸気室には吸気手段を介して吸気を施すことにより、石膏型が備える固有の物性による細かな気孔を介して密閉状態の空気室を通じて成形品に圧縮空気を供給でき、かつ、成形品から吸気を併行して行うことができるから、石膏型の脆弱性を失うことなく、成形品の離型をおこなうことができる。
第4の課題解決手段は、第3の課題解決手段と比較して、外こてにより、成形品を成形する点の相違があるものの、密閉状態の石膏側の空気室に圧縮空気を供給し、密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す点で基本的に共通するから、第3の課題解決手段が奏する作用効果を期待できる。
この例は、図示を省略した内こてにより成形され、多少の水分を残すものの、基本的にはたとえば知られるような乾燥室を経由して乾燥されたたとえば花びんのように内側に凹部W1を備えた成形品Wを石膏型12から離型する方法とその装置10の例である。
この係合部12aは、追って説明する下部空気制御機構16の石膏型側の円筒状の制御筒16Aの開口縁16aが当接されることにより、石膏型12を昇降させ、かつ、上昇時にはその開口縁16aが係合部12aに密着することにより、石膏型12の前記した係合部12aの下方であって、石膏型12の周囲を囲繞させて石膏型12の外側面と制御筒16Aの内側面により、密閉状態の石膏型側の空気室20を形成することを目的とするものである(図2を参照)。
その物性上、細かい気孔を無数に備えており、空気や水分を通す機能を備えたものであることをこの発明では前提にしていることを此処に念のため敷衍する。
円筒状の制御筒16Aは石膏型12の底側に設けられ、この制御筒16Aを昇降自在に設けることを意図してその下方には、ロッド16bが垂設され、ロッド16bに昇降自在なシリンダ16cが連設されている。
かくして、下部空気制御機構16の主要部を構成する円筒状の制御筒16Aはシリンダ16cの昇降に追従し、ロッド16bを介して上下方向に昇降できるように構成されている。
そして、制御筒16Aの開口縁16aが石膏型の係合部12aに密着することにより、石膏型12の前記した胴部の外側面と制御筒16Aの内側面との間に追ってその機能と目的について説明する密閉状態の石膏型側の空気室20が形成される(図2を参照)。
。
上部空気制御機構18は、石膏型12内の成形品Wの上方が開放された凹部W1の開口縁W2を塞閉することにより、成形品Wの凹部W1内に密閉状態の成形品側の吸気室30を形成することと、併せて開口縁W2を塞閉する制御蓋18Aなどを昇降自在にすることを目的とするものである。
必要なことは、制御蓋18Aにより、開口縁W2を塞閉したとき、成形品側の吸気室30を密閉状態にすることのできる機能を備える形態のものであればよい。
そして、制御蓋18Aが降下され、石膏型12内の成形品Wの開口縁W2を塞閉することにより、密閉状態の成形品側の吸気室30を得ることができる(図2を参照)。
石膏型側の空気室20に圧縮空気を供給し、成形品側の吸気室30に吸気作用を行うようにしたから、空気室20→石膏型12→成形品W→吸気室30→外部という空気の流通ないし排出の確実性が期待できる。
この例は、図示を省略した外こてにより成形され、多少の水分を残すものの、基本的にはたとえば知られるような乾燥室を経由して乾燥されたたとえばどんぶりの形態のような成形品Wを石膏型12から離型する方法とその装置10の例である。
12aおよび上部側の係合部12fが設けられている。
石膏型12を基準にしてその下方に昇降自在な下部空気制御機構16が、また、その上方に昇降自在な上部空気制御機構18が実施例1と同様に設けられている。
そして、両者16、18は、それぞれ支持枠24の上部の基枠24bおよび下部の基枠24aにより固定されていることも実施例1と同じである。
石膏型12の胴部の周囲の下部および上部寄りの位置にそれぞれ下部側の係合部
12aおよび上部側の係合部12fが設けられている。
外こてにより成形された成形品Wは、知られるように石膏型12の外周面を被うように被されている。
下部空気制御機構16を上昇させて制御筒16Aの開口縁16aを石膏型12の下方係合部12aに当接させることにより、石膏型12の底側と制御筒16Aの内側面によって密閉状態の石膏型側の空気室20を形成する。
この場合、制御蓋18Aの内側面と成形品Wの外側には、吸気室30を形成することを予定した一定のスペースが設定されることはいうまでもない。
一方、上部空気制御機構18のエアポンプに連結された空気用ホース18eにより、制御蓋18Aの空気導入口18dを介して石膏型側の吸気室30に吸気を施す。
、一層、石膏型側の空気室20から成形品側の吸気室30に向けて流通し易い。
石膏型側の空気室20への圧縮空気の供給工程と成形品側の吸気室30に吸気を施す工程の前後の順序は問わない。
理論的には両工程にタイムラグがなく同時に行うことも考えられる。
12 石膏型
12a 石膏型の係合部、下部の係合部
12f 上部の係合部
14 支持リング
16 下部空気制御機構
16A 制御筒
16a 制御筒の開口縁
16b ロッド
16c シリンダ
16d 空気導入口
16e 空気用ホース
18 上部空気制御機構
18A 制御蓋
18a 制御蓋の開口縁
18b ロッド
18c シリンダ
18d 空気導入口
18e 空気用ホース
20 石膏型側の空気室
22 取付用架台
24 支持枠
24a 下部の基枠
24b 上部の基枠
30 成形品側の吸気室
W 成形品
W1 成形品の凹部
W2 成形品の凹部の開口縁
Claims (4)
- 内こてにより成形され、内側に凹部を備え、かつ、該凹部の上方が開放され、乾燥させた該成形品を石膏型から離型する方法において、
該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するように該石膏型の下方側に下部空気制御機構の制御筒を当接させる工程、
他方、該成形品の凹部を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するように該成形品の凹部の開放側を上部空気制御機構の制御蓋により閉塞する工程、
密閉状態の石膏型側の空気室に圧縮空気を供給する工程、
密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す工程とからなることを特徴とする陶磁器製品用の成形品の離型方法。 - 外こてにより成形され、乾燥させた該成形品を石膏型から離型する方法において、
該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するように該石膏型の下方側に下部空気制御機構の制御筒を当接させる工程、
他方、該成形品の外側を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するように該成形品の外側に一定のスペースを設けて上部空気制御機構の制御蓋により、石膏型の上方側の周囲を閉塞する工程、
密閉状態の石膏型側の空気室に圧縮空気を供給する工程、
密閉状態の成形品側の吸気室に吸気を施す工程とからなることを特徴とする陶磁器製品用の成形品の離型方法。 - 内こてによる成形用の石膏型から成形品を離型する装置において、
胴部の周囲に係合部が設けられた石膏型、圧縮空気供給手段に連設され、制御筒を備えた昇降自在な下部空気制御機構および吸気手段に連設され、制御蓋を備えた昇降自在な上部空気制御機構からなり、
該石膏型の下方に該下部空気制御機構が、その上方に該上部空気制御機構がそれぞれ設けられ、
下部空気制御機構が上昇され、制御筒が該石膏型の係合部に当接されることにより、該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するようにし、
他方、上部空気制御機構が降下され、制御蓋により石膏型内の成形品の開口縁が塞閉されることにより、該成形品の凹部を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するようにしてなることを特徴とする陶磁器製品用の成形品の離型装置。 - 外こてによる成形用の石膏型から成形品を離型する装置において、
胴部の周囲の下部および上部寄りにそれぞれ下部側の係合部および上部側の係合部が設けられた石膏型、圧縮空気供給手段に連設され、制御筒を備えた昇降自在な下部空気制御機構および吸気手段に連設され、制御蓋を備えた昇降自在な上部空気制御機構からなり、
該石膏型の下方に該下部空気制御機構が、その上方に該上部空気制御機構がそれぞれ設けられ、
下部空気制御機構が上昇され、制御筒が該石膏型の下部側の係合部に当接されることにより、該石膏型の下方側の周囲を密閉状態の石膏型側の空気室として形成するようにし、
他方、上部空気制御機構が降下され、制御蓋が該成形品の外側に一定のスペースを設けて石膏型の上部側の係合部に当接されることにより、該成形品の外側を密閉状態の成形品側の吸気室として形成するようにしてなることを特徴とする陶磁器製品用の成形品の離型装置。
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