JP2007038230A - パンチプレス及びパンチプレスにおける負圧維持方法 - Google Patents

パンチプレス及びパンチプレスにおける負圧維持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備えたパンチプレスにおいて、定期的なカス排出時に付着したカスを強制的に除去し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせることにより、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させることにある。
【解決手段】 カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備え、カスKを負圧により吸引して収納するスクラップボックス14を有し、該スクラップボックス14の蓋9が開閉自在なパンチプレスにおいて、上記スクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で、負圧を検出する負圧検出手段4と、該負圧検出手段4により検出された負圧が異常の場合に、該蓋9を開閉させながら、カスKを除去するカス除去手段5が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備えたパンチプレス及びパンチプレスにおける負圧維持方法に関する。
従来のタレットパンチプレスは、例えば実開平6−34819号公報に開示されているように、カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を有している。
同公報に開示されているカス吸引装置は、下部フレームに設けられた傾斜状のカスシュータと、該カスシュータの出口に設けられたスクラップボックスと、該スクラップボックスに連通した集塵機を有する。
この構成により、集塵機を作動させることにより、ダイホルダを含むダイの直下であって下部タレットに設けられたエア通路と、該エア通路に連通しディスクサポートで包囲されたエア穴と、該エア穴に連通する前記カスシュータと、スクラップボックスをそれぞれ負圧状態にしておき、パンチ加工時に発生したカスを、前記スクラップボックスに吸引して外部に排出するようになっている。
実開平6−34819号公報
ところが、上記実開平6−34819号公報に開示されたカス吸引装置においては、カスを定期的に排出するために、前記スクラップボックスの蓋を一定時間だけ開けるが、その後蓋を閉めたときに、蓋とスクラップボックスの境界部分にカスが付着して残ることがある。
このため、前記残ったカスが蓋とスクラップボックス間に挟まれ、蓋が完全には閉まらずに、蓋とスクラップボックス間には隙間が形成されてしまい、スクラップボックスからダイ直下のエア通路までの負圧状態が不十分となり、場合によっては、大気圧に等しくなる。
この場合に、従来は、前記残ったカスは、次回の定期的カス排出時に、偶然に排出されることを期待するに過ぎず、上記不十分な負圧を正常に戻すための手段は何ら講じられていない。
その結果、カス上がり防止機構が完全には機能しなくなり、加工中に発生したカスがワークに付着して疵が付くなどの弊害がある。
本発明の目的は、カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備えたパンチプレスにおいて、定期的なカス排出時に付着したカスを強制的に除去し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせることにより、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されているように、
カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備え、カスKを負圧により吸引して収納するスクラップボックス14を有し、該スクラップボックス14の蓋9が開閉自在なパンチプレスにおいて、
上記スクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で、負圧を検出する負圧検出手段4と、
該負圧検出手段4により検出された負圧が異常の場合に、該蓋9を開閉させながら、カスKを除去するカス除去手段5が設けられていることを特徴とするパンチプレス、及び、請求項5に記載されているように、
上記請求項1記載のパンチプレスにおける負圧維持方法であって、
(1)所定の場合に、スクラップボックス14の蓋9を開けることにより、カスKを排出した後、
(2)前記蓋9を閉めた状態で、上記負圧検出手段4により負圧を検出し、
(3)該検出した負圧が異常の場合に、蓋9を開閉させながら、上記カス除去手段5によりカスKを除去し、
(4)その異常な負圧を検出した回数が、所定回数に到達するまで前記(3)と(2)の動作を繰り返すことを特徴とするパンチプレスにおける負圧維持方法という手段を講じている。
従って、本発明の構成によれば、例えば前記負圧検出手段4を(図3)負圧センサ4により、また、カス除去手段5を多岐管8(図4)により構成すると共に、該多岐管8をスクラップボックス14の蓋9の下端に設けたことにより、スクラップボックス14の蓋9を開けることにより(図7のステップ106)、カスKを定期的に排出した後、蓋9を閉じた状態で、負圧センサ4で負圧を検出し(図7のステップ107→ステップ108)、検出した負圧が異常の場合には(図7のステップ109右矢→ステップ112のNO)、蓋9を開閉させながら、前記カス除去手段5でカスKを除去し((図7のステップ113→ステップ114)、その異常な負圧を検出した回数が所定回数に到達するまで(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO)、前記蓋9を開閉させながらカスKを除去する動作と(図7のステップ113→ステップ114)、蓋9を閉めた状態で負圧を検出する動作を(図7のステップ107→ステップ108)繰り返すことにより、スクラップボックス14と蓋9の境界部分α(図3)に付着したカスKを強制的に排除し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせ、これにより、負圧異常の原因であるカスKを早期に除去し、負圧を正常に戻し(図7のステップ109の下矢)、カス上がり防止機構を完全に機能させることができる。
上記のとおり、本発明によれば、カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備えたパンチプレスにおいて、定期的なカス排出時に付着したカスを強制的に除去し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせることにより、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させることが可能であるという効果がある。
また、本発明によれば、前記異常な負圧を検出した回数が、所定回数に到達した場合には((図7のステップ109の右矢→ステップ112のYES)、負圧検出手段4や(図3)カス除去手段5などの機器の異常に基づいて、負圧が正常に戻らないと見做すことにより、アラームを表示すると共に機械を非常停止させれば(図7のステップ115→ステップ116)、作業者にとっては、異常事態の原因をより明確に把握することができるという効果もある。
更に、前記したように、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせることにより、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させることが可能であることから、加工中であっても、例えば、次工程の金型を選択する必要がある場合には、タレットパンチプレスであれば、タレットを回転させる間に、カスを定期的に排出することができ、カスを溜めておいて大量に排出する場合に比べてカス排出効率を向上させることができるという効果もある。
以下、本発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。
図1、図2は本発明の全体図であり、図示するパンチプレスは、タレットパンチプレスである。
図示するタレットパンチプレスは、上部タレット6と下部タレット7を有し、該上部タレット6と下部タレット7には、パンチPとダイDから成る金型が配置され、該タレット6、7は、タレットセンタTCを中心として同期回転可能であり、所望の金型をパンチセンタPCにおいて選択することができる。
パンチセンタPCには、上部フレーム1側に電動式や油圧式のストライカ2が設けられ、該ストライカ2で上記選択されたパンチPを打圧し、ダイDと協働することにより、ワーク位置決め装置12に把持されたワークWに所定のパンチ加工が行われる。
上記パンチセンタPCであって、下部タレット7の下方には、ディスクサポート19が設置され、該ディスクサポート19は、前記ストライカ2によるパンチP打圧時に下部タレット7の下面を支持し、これにより、該下部タレット7が受ける圧力が受容されるようになっている。
上記ディスクサポート19内であって下部フレーム18上には、エア穴3が形成され、該エア穴3は、下部フレーム18に形成されたカスシュータ13に連通し、該カスシュータ13の外側に向いたスクラップ口23には、スクラップボックス14が装着され、該スクラップボックス14は、ダクト15により、エアフィルタ17を経由して負圧発生装置16に連通している。
また、図1、図2の111方向から見た図3に示すように、スクラップボックス14の開口部14Aには、蓋9が開閉自在に取り付けられ、該蓋9の表面には、下部フレーム18に設置された揺動シリンダ10(例えば空圧式)のピストンロッド11の先端がヒンジ結合されている。
この構成により、NC装置25は、エア回路31を制御し、前記揺動シリンダ10を作動させることにより、スクラップボックス14の蓋9を閉め、この状態で、ワーク位置決め後(図7のステップ101)、上記負圧発生装置16、例えば吸引モータを作動させる(図7のステップ102)。
これにより、既述したスクラップボックス14内と(図3)、該スクラップボックス14に連通するカスシュータ13と、該カスシュータ13にエア穴3を介して連通するディスクサポート19内と、その上の下部タレット7に設けられたエア通路21と、更には、ダイホルダ22に設けられたエア通路20と、ダイD内の開口部32と、ワークWに塞がれたダイ孔33がそれぞれ負圧状態になる。
従って、ワークWをパンチ加工したときに発生したカスKは、前記ダイ孔33側からスクラップボックス14に向かって吸引され、該スクラップボックス14に収納され、このようなカス吸引装置によりカス上がりが防止される。
そして、後述する所定の場合には(図7のステップ103→ステップ104のYES→ステップ105、又は図7のステップ103→ステップ104のNO→ステップ117のYES)、前記揺動シリンダ10(図3)を作動させてスクラップボックス14の蓋9を開けることにより、該スクラップボックス14に収納されたカスKが定期的に排出され(図7のステップ106)、このカスKは、搬出コンベア30を(図3)介して外部に排出される。
上記所定の場合とは、
(1)当該工程のパンチ加工が終了したこと。
(2)スクラップボックス14の蓋9を開ける必要があること。
の2つが成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足された場合である。
即ち、既述したタレットパンチプレスで(図1〜図3)加工する場合であって、図5に示すように、何枚ものワークWをパンチ加工し、且つ各ワークW上の各加工位置に丸形や矩形などの穴を開けるときには、図示するように、各加工位置の加工順を1工程目、2工程目・・・・とする。
そして、前記した(1)は、この1枚のワークW上での当該工程、例えば図5では1工程目、2工程目・・・・ごとのパンチ加工が終了したことをいう。
また、前記(2)は、例えば、
(2)−A 次工程の金型を選択する場合。
(2)−B スクラップボックス14内のカス滞留量が所定量に到達した場合。
のいずれかに該当する場合である。
例えば、スクラップボックス14(図1、図2)の蓋9(図2)を閉めた状態で、ワーク位置決め装置12でワークW上の所定の加工位置を、ストライカ2(図1)直下のパンチセンタPCに位置決めした後、負圧発生装置16である吸引モータを作動してスクラップボックス14内を負圧状態とし、ストライカ2でパンチPを打圧することにより、該パンチPとダイDでワークWをパンチ加工する(図7のステップ101→ステップ102→ステップ103)。
このとき、NC装置25は(図3)、上記ワークWについて、当該工程のパンチ加工が終了したことを検知することにより、前記した(1)が成立する。
例えば、図5において、一枚目のワークW上の10工程目が終了したことにより、前記(1)が成立する。
そして、この場合、1工程目から10工程目までは、同じ大きさ(径)の丸穴を打ち抜き、次の11工程目から20工程目までは、同じ大きさの矩形の穴を打ち抜くものとすれば、次工程、即ち11工程目では、丸穴ではない矩形の穴を打ち抜くことから、次工程の金型を選択する必要がある。
従って、この場合には、既述した(2)−Aに該当することになる。
これにより、前記(1)と(2)((2)−A)が成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足されたので、NC装置25は(図3)、タレット6(図1)、7を回転することにより、前記した次の11工程目(図5)の矩形の穴を打ち抜くための金型P(図1)、DをパンチセンタPCにおいて選択し、エア回路31(図3)制御して既述した揺動シリンダ10を作動し、スクラップボックス14の蓋9を開ける(図7のステップ103→ステップ104のYES→ステップ105→ステップ106)。
従って、スクラップボックス14に収納されているカスKが、搬出コンベア30(図3)上に落下し、カスKが定期的に排出される。
また、例えば、図5において、一枚目のワークW上の前記11工程目が終了したことにより、前記(1)が成立する。
そして、この場合、次工程、即ち12工程目でも、同様に、同じ大きさの矩形の穴を打ち抜くことから、次工程の金型を選択する必要はない(図7のステップ104のNO)。
従って、NC装置25は(図3)、既述した(2)−Bに該当するか否かを判断する(図7のステップ117)。
この場合、NC装置25は(図3)、パンチ加工ごとに、使用される金型a(図6)、b、c・・・(打ち抜かれる穴の形状・大きさごとに異なる)の使用回数をメモリに記憶しておくと共に、この使用回数に相当するカス滞留量(体積)も記憶しておく。
即ち、既述したように、使用される金型a、b、c・・・は(図6)、ワークを打ち抜く場合の穴の形状・大きさがそれぞれ異なることから、カスKの形状・大きさがある程度推定できるので、使用回数が分かれば、そのカスKの容量(体積)、換言すればカス滞留量も分かる。
このため、NC装置25は(図3)、前記11工程目が終了した段階で(当該工程のパンチ加工が終了した後(図7のステップ103))、それまで使用した金型a、b、c・・・の使用回数の合計、例えば金型b、cだけを使用した場合には、その金型b、cの使用回数の合計、従って、カス滞留量の合計を検出する。
これにより、前記11工程目(図5)が終了した段階で、スクラップボックス14内のカス滞留量が(各金型によるカス滞留量の合計(図6))、予め設定した所定量に到達した場合(例えばスクラップボックス14の容量に対するカス滞留量(容量)が所定の割合に到達した場合)には、前記(2)−Bに該当し、既述した(1)と(2)((2)−B)が成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足されたと見做す(図7のステップ103→ステップ104のNO→ステップ117のYES)。
そして、NC装置25が(図3)、同様に、エア回路31(図3)制御して既述した揺動シリンダ10を作動し、スクラップボックス14の蓋9を開けることにより(図7のステップ106)、スクラップボックス14に収納されているカスKが、搬出コンベア30(図3)上に落下し、カスKが定期的に排出される。
この場合、定期的なカス排出方法としては、前記したように加工途中で排出するのではなく、スクラップボックス14に収納されたカスKの重量を直接に測定し、該スクラップボックス14がカスKで満杯になった場合に(このとき、カスKの重量が所定重量に到達する)、カスKを定期的に排出する方法もある。
しかし、この方法では、一度に排出するカスKの量が多過ぎて、排出時間が長くなり、また、スクラップボックス14が満杯になるごとに、機械を停止させなければならないので、カス排出効率が低下することは明らかである。
これに比べて、本発明のように、既述した(1)と(2)が成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足した場合には、加工中であってもカスを定期的に排出することは、排出時間が短くて済み、また、機械を停止させる必要がないことから、カス排出効率を向上させることが可能となる。
一方、スクラップボックス14(図3)内であって、ダクト15との接続部には、メッシュフィルタ24が設けられていると共に、負圧検出手段4、例えば負圧センサが設けられている。
この構成により、スクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で、前記負圧センサ4により、負圧を検出することができる(図7のステップ107→ステップ108)。
また、蓋9の下端には、図4に示すように、多岐管8が設けられ、各多岐管8は、エア配管26に接続され、該エア配管26は、既述したエア回路31(図3)に連通している。
そして、この多岐管8(図4)のエア噴射孔8Aは、図示するように、スクラップボックス14の開口部14A側を向いており、各多岐管8により、カス除去手段5が構成されている。
従って、既述したように、スクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で、負圧センサ4が負圧を検出した結果、その負圧が正常値よりも高く異常の場合には、該スクラップボックス14の蓋9を開閉させながら、多岐管8からエアAを噴出させることにより、カスKを除去することができる(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO→ステップ113→ステップ114)。この場合、上記蓋9とスクラップボックス14の境界部分αに(図3)カスKが1つでも付着していると、負圧が正常値よりも高くなって大気圧に一層近付くことが、実験で確認されている。
即ち、既述したように、前記(1)と(2)が成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足された場合には(図7のステップ103→ステップ104のYES→ステップ105、又は図7のステップ103→ステップ104のNO→ステップ117のYES)、揺動シリンダ10(図3)を作動させてスクラップボックス14の蓋9を開けることにより、該スクラップボックス14に収納されたカスKが定期的に排出される(図7のステップ106)。
しかし、この定期的なカス排出時には、既述したように、蓋9(図3)とスクラップボックス14の境界部分αにカスKが付着して残ることがあり、この残ったカスKのために、蓋9を閉めても負圧が正常な状態に戻らないことがあり、そのため、カス上がり防止機構が完全に機能しなくなる。
そのため、本発明では、前記定期的なカス排出時に付着したカスを強制的に除去し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせることにより、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させることとし、そのための具体的な手段が、前記負圧検出手段4とカス除去手段5である。
この構成により、前記したように、スクラップボックス14の蓋9を開けることにより(図7のステップ106)、定期的にカスKを排出し、このとき例えばタイマーで時間を計測し、一定時間経過後、該スクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で(図7のステップ107)、前記負圧センサ4により負圧を検出する(図7のステップ108)。
そして、この検出された負圧は、NC装置25に(図3)入力され、該NC装置25で、その負圧が正常か異常かの判断が行われ(図7のステップ109)、異常な場合には、スクラップボックス14の蓋9を開閉させながら、カス除去手段5によりカスKを除去する(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO→ステップ113→ステップ114)。
即ち、NC装置25は(図3)、前記負圧センサ4を介して検出した負圧が異常な場合には、境界部分αに付着したカスKのために、蓋9が完全には閉まっていないものと見做す。
これにより、NC装置25は、エア回路31を制御し,揺動シリンダ10を(図4)作動させそのピストンロッド11を上下動させることにより、スクラップボックス14の蓋9を開閉させると共に、カス除去手段5を構成する多岐管8からスクラップボックス14に向かってエアAを噴射させる。
従って、このように、開閉する蓋9の下端に設けられた多岐管8から噴射するエアAにより、前記境界部分αに(図3)付着したカスKのうち、蓋9側のカスKもスクラップボックス14側のカスKも、いずれも吹き飛ばされ、既述した搬出コンベア30を介して外部に排出される。
このように、負圧が異常な場合の、蓋9を開閉させながらのカス除去動作と(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO→ステップ113→ステップ114)、蓋9を閉めた状態での負圧検出動作を(図7のステップ107→ステップ108)繰り返す。
これにより、本発明によれば、スクラップボックス14と蓋9の境界部分α(図3)に付着したカスKを強制的に排除し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせ、このリトライ動作により、負圧異常の原因であるカスKを早期に除去し、負圧を正常に戻し(図7のステップ109の下矢)、カス上がり防止機構を完全に機能させることができる。
しかし、この負圧が異常な場合の前記繰り返し動作、即ちリトライ動作は、その異常な負圧を検出した回数が所定回数に到達するまで(図7のステップ112のNO)であり、所定回数に到達した場合には(図7のステップ112のYES)、前記負圧検出手段4やカス除去手段5などの機器の異常に基づく負圧の異常と見做す。
これにより、NC装置25は(図3)、アラームを表示すると共に、機械を非常停止させる(図7のステップ115→ステップ116)。
従って、この場合には、本発明によれば、例えばNC画面上にアラームの内容を表示し、どの機器のどこが異常かを詳細に表示することにより、作業者にとっては、異常事態の原因をより明確に把握することが可能となり、メンテナンスを行うなど適切な処置を施すことができる。
既述した例では、蓋9を閉めた状態でのスクラップボックス14内の負圧が正常か異常かにより、該蓋9が完全に閉まっているか否かを判断した。
しかし、本発明では、これに限定されず、スクラップボックス14の開口部14A側(図4)、又は蓋9の開口部9A側にリミットスイッチを設け、該リミットスイッチがONかOFFかにより、蓋9が完全に閉まっているか否かを判断することもできる。
即ち、この場合には、定期的なカス排出動作を行った後(図7のステップ106)、蓋9を閉めた状態で(図7のステップ107)、リミットスイッチのON・OFF状態を検出し(図7のステップ108に相当)、リミットスイッチがOFFの場合には(図7のステップ109の右矢に相当)、そのOFFの検出回数が所定回数に所定回数に到達しなければ(図7のステップ112のNOに相当)、蓋9を開閉しながらカスKを除去した後(図7のステップ113→ステップ114)、前記ステップ107に戻るといった動作を繰り返し、前記負圧センサ4で(図3)検出した負圧が正常になるまで(図7のステップ109のYES)、リミットスイッチをONにして蓋9を完全に閉めるための動作をリトライさせる。
更に、既述した例では、本発明をタレットパンチプレスに(図1〜図3)適用した場合について詳述したが、本発明は、これに限定されず、シングルパンチにも適用される。
この場合、例えば前記(1)と(2)−Aが成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足されたときには(図7のステップ103→ステップ104に相当)、タレット6(図1)、7を回転させる代わりに、金型交換手段が、シングルパンチの側方に配置された金型収納装置に使用済みの金型を戻し、これから使用する金型を該金型収納装置から取り出してシングルパンチに装着する(図7のステップ105に相当)。
以下、上記構成を有する本発明の動作を、図7に基づいて説明する。
(イ)定期的なカス排出動作。
図7のステップ101において、ワークWを位置決めし、ステップ102において、吸引モータを作動し、ステップ103において、パンチ加工を行い、ステップ104において、次工程の金型を選択する場合には(YES)、ステップ105において、タレット6、7を回転し、ステップ106において、スクラップボックス14の蓋9を開け、ステップ104において、次工程の金型を選択しない場合であって(NO)、ステップ117において、スクラップボックス14内のカス滞留量が所定量に到達した場合には(YES)、ステップ106において、スクラップボックス14の蓋9を開ける。
即ち、NC装置25は(図3)、エア回路31を制御し、揺動シリンダ10を介してスクラップボックス14の蓋9を閉めた状態で、ワーク位置決め装置12でワークW上の所定の加工位置を、パンチセンタPCに位置決めした後、負圧発生装置16である吸引モータを作動してスクラップボックス14内を負圧状態とし、ストライカ2でパンチPを打圧することにより、該パンチPとダイDでワークWをパンチ加工し、これにより、該ワークWについて、当該工程のパンチ加工が終了するので、所定の定期的なカス排出条件のうちの前記した(1)が成立する。
その後、NC装置25は(図3)、前記(2)が成立する否かを判断し、既述した(2)−A、又は(2)−Bに該当するときには、前記(1)と(2)が成立することにより、所定の定期的なカス排出条件が充足されたと見做す。
そして、NC装置25は、再度エア回路31を制御することにより、揺動シリンダ10を介してスクラップボックス14の蓋9を開け、該スクラップボックス14に収納されたカスKを搬出コンベア30上に落下させることにより、カスKを定期的に排出させる。
(ロ)リトライ動作。
(ロ)−A 負圧検出動作。
次に、図7のステップ107において、蓋9を閉め、ステップ108において、負圧を検出し、ステップ109において、負圧が正常か異常かを判断する。
即ち、NC装置25は(図3)、定期的にカスを排出するために、蓋9を開けた後は、一定時間経過後、エア回路31を制御して揺動シリンダ10を介してその蓋9を閉め、負圧センサ4を介してスクラップボックス14内の負圧を検出し、その検出した負圧が正常か異常かを判断する。
(ロ)−B カス除去動作。
次いで、ステップ109において、負圧が異常の場合には(右矢)、ステップ112において、その異常な負圧を検出した回数が所定回数に到達しなければ(NO)、ステップ113において、蓋9を開閉し、ステップ114において、カスKを除去する。
即ち、NC装置25は(図3)、前記負圧センサ4を介して検出した負圧が異常な場合には、蓋9が完全には閉まっていないものと見做し、エア回路31を制御し,揺動シリンダ10を介してスクラップボックス14の蓋9を開閉させると共に、カス除去手段5を構成する多岐管8からスクラップボックス14に向かってエアAを噴射させることにより、前記境界部分αに(図3)付着したカスKを除去し、該カスKを搬出コンベア30を介して外部に排出する。
このように、負圧が異常な場合の、蓋9を開閉させながらのカス除去動作と(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO→ステップ113→ステップ114)、蓋9を閉めた状態での負圧検出動作を(図7のステップ107→ステップ108)繰り返す。
そして、NC装置25は(図3)、この負圧が異常な場合の前記繰り返し動作、即ちリトライ動作において、その異常な負圧を検出した回数が所定回数に到達した場合には(図7のステップ112のYES)、カスKが原因ではなく、前記負圧検出手段4やカス除去手段5などの機器の異常に基づく負圧の異常と見做し、アラームを表示すると共に、機械を非常停止させる(図7のステップ115→ステップ116)。
また、このようにして、リトライ動作を行った後、負圧が正常に戻った場合には(図7のステップ109のYES)、当該ワークW(図6)について、全ての加工が終了したか否かを判断し(図7のステップ110)、終了していない場合には(NO)、次工程に移り(図7のステップ101)、終了した場合には(YES)、当該ワークWについての全ての動作を停止する(END)。
更に、当該工程についてのパンチ加工が終了し(図7のステップ103)、前記(1)に該当しても、(2)に該当しない場合には(図7のステップ104のNO→ステップ117のNO)、所定の定期的なカス排出条件が充足しないと見做し、定期的なカス排出(図7のステップ106)も行わず、また既述したリトライ動作(図7のステップ109の右矢→ステップ112のNO〜ステップ107〜ステップ109のループ動作)も行わず、ステップ110に進んで、次工程に移るか(図7のステップ101)、当該ワークWについての全ての動作を停止する(END)。
本発明は、カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備え、カスを負圧により吸引して収納するスクラップボックスを有し、該スクラップボックスの蓋が開閉自在なパンチプレスに利用され、具体的には、上記スクラップボックスの蓋を閉めた状態で負圧を検出する負圧検出手段と、該負圧検出手段により検出された負圧が異常の場合に該蓋を開閉させながらカスを除去するカス除去手段を設けることにより、定期的なカス排出時に付着したカスを強制的に除去し、負圧を正常に維持するための動作をリトライさせ、負圧異常の原因であるカスを早期に除去し、カス上がり防止機構を完全に機能させる場合に極めて有用であり、更には、本発明は、タレットパンチプレスのみならず、シングルパンチにも適用される。
本発明の全体図である。 図1の上面図である。 本発明の詳細図である。 本発明を構成するカス除去手段5を示す図である。 本発明による加工対象であるワークWを示す図である。 本発明による所定の定期的なカス排出条件の例を示す図である。 本発明の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 上部フレーム
2 ストライカ
3 エア穴
4 負圧検出手段
5 カス除去手段
6 上部タレット
7 下部タレット
8 多岐管
9 蓋
10 揺動シリンダ
11 ピストンロッド
12 ワーク位置決め装置
13 カスシュータ
14 スクラップボックス
15 ダクト
16 負圧発生装置
17 エアフィルタ
18 下部フレーム
19 ディスクサポート
20、21 エア通路
22 ダイホルダ
23 スクラップ口
24 メッシュフィルタ
25 NC装置
26 エア配管
30 搬出コンベア
31 エア回路
PC パンチセンタ
TC タレットセンタ
D ダイ
P パンチ
W ワーク
K カス

Claims (8)

  1. カス上がり防止機構を構成するカス吸引装置を備え、カスを負圧により吸引して収納するスクラップボックスを有し、該スクラップボックスの蓋が開閉自在なパンチプレスにおいて、
    上記スクラップボックスの蓋を閉めた状態で、負圧を検出する負圧検出手段と、
    該負圧検出手段により検出された負圧が異常の場合に、該蓋を開閉させながら、カスを除去するカス除去手段が設けられていることを特徴とするパンチプレス。
  2. 上記負圧検出手段が負圧センサにより構成され、該負圧センサは、スクラップボックス内に設けられている請求項1記載のパンチプレス。
  3. 上記カス除去手段が、エアを噴射する多岐管により構成され、該多岐管は、スクラップボックスの蓋の下端に設けられている請求項1記載のパンチプレス。
  4. 上記スクラップボックス側又は蓋側には、リミットスイッチが設けられている請求項1記載のパンチプレス。
  5. 上記請求項1記載のパンチプレスにおける負圧維持方法であって、
    (1)所定の場合に、スクラップボックスの蓋を開けることにより、カスを排出した後、
    (2)前記蓋を閉めた状態で、上記負圧検出手段により負圧を検出し、
    (3)該検出した負圧が異常の場合に、蓋を開閉させながら、上記カス除去手段によりカスを除去し、
    (4)その異常な負圧を検出した回数が、所定回数に到達するまで前記(3)と(2)の動作を繰り返すことを特徴とするパンチプレスにおける負圧維持方法。
  6. 上記(1)において、所定の場合は、当該工程のパンチ加工終了後に、次工程の金型を選択する場合、又は当該工程のパンチ加工終了後に、スクラップボックス内のカス滞留量が所定量に到達した場合などの所定の定期的なカス排出条件が充足した場合である請求項5記載のパンチプレスにおける負圧維持方法。
  7. 上記(4)において、その異常な負圧を検出した回数が、所定回数に到達したときには、アラームを表示して機械を非常停止させる請求項5記載のパンチプレスにおける負圧維持方法。
  8. 上記(2)において、負圧検出手段により負圧を検出した結果、その負圧が正常な場合には、当該ワークについて、全ての工程の加工が終了したか否かを判断し、終了しない場合には、次工程に移り、終了した場合には、当該ワークについての動作を停止する請求項5記載のパンチプレスにおける負圧維持方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011020166A (ja) * 2009-07-18 2011-02-03 Amada Co Ltd パンチプレスにおける負圧制御装置
JP2013154368A (ja) * 2012-01-30 2013-08-15 Amada Co Ltd カス収容装置及びパンチプレス
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