JP2007038078A - 汚染土壌処理システム及び汚染土壌処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本システム1は、土壌の供給口8a及び排出口8bを有し、且つ、該供給口から供給された土壌を該排出口に向って送出す送出用コンベア(エプロンコンベア10)を有する養生槽3と、前記養生槽の前記供給口に向って土壌を移送する土壌移送手段(第1〜第5ベルトコンベア5a〜5b)と、前記土壌移送手段により移送中の土壌に無機化合物を添加する無機化合物添加手段(石灰投入装置6)と、前記無機化合物添加手段により無機化合物が添加された土壌を混合する土壌混合手段(パドルミキサ7)と、前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を、前記土壌混合手段の上流側の前記土壌移送供給手段に受け渡す土壌受渡手段(第2及び第5ベルトコンベア5b,5e)と、を備える。
【選択図】 図7
Description
そして、上記従来の処理方法では、汚染土壌が生じている現地に密閉テントを仮設し、その密閉テント内に混合機等を設置して、作業者により操作されるパワーショベル等によって汚染土壌を生石灰と共に混合機に投入して攪拌混合して、VOCを揮発させると共に、そのVOCガスを集塵機で吸引回収して、最終的に活性炭フィルタで吸着することが一般的に行われている。
また、上記特許文献1には、温度上昇が頂点の時にのみ攪拌すると浄化促進される旨が記載されている(段落番号〔0017〕参照)が、これでは、土壌と空気との接触面積及び接触時間が小さくなり、好ましいものではなく、VOCの除去効率が比較的悪くなる。
また、上記従来の処理方法では、大空間である密閉テント内から大量のVOCガスを吸引回収するようにしているので、排ガス処理能力の大きな集塵機を必要としていた。また、吸引回収されたVOCガス濃度が比較的低い値となるので、活性炭の消費量が多くなり、フィルタの取替え作業を頻繁に行う必要があった。
1.揮発性有機化合物を含んだ土壌に、水と発熱反応する無機化合物を添加して混合することによって、土壌中の揮発性有機化合物を揮発させるようにした汚染土壌処理システムであって、
土壌の供給口及び排出口を有し、且つ、該供給口から供給された土壌を該排出口に向って送り出す送出用コンベアを有する養生槽と、
前記養生槽の前記供給口に向って土壌を移送する土壌移送手段と、
前記土壌移送手段により移送中の土壌に無機化合物を添加する無機化合物添加手段と、
前記無機化合物添加手段により無機化合物が添加された土壌を混合する土壌混合手段と、
前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を、前記土壌混合手段の上流側の前記土壌移送供給手段に受け渡す土壌受渡手段と、を備えることを特徴とする汚染土壌処理システム。
2.前記養生槽は、その内部に収容された土壌を採取するための採取口を有する上記1.記載の汚染土壌処理システム。
3.前記養生槽は、その内部に収容された土壌の温度を検出するための温度計を有する上記1.又は2.に記載の汚染土壌処理システム。
4.前記養生槽及び/又は該養生槽が設けられる密閉室には、揮発性有機化合物の揮発ガスを吸着処理するガス処理装置の吸引ダクトが接続されている上記1.乃至3.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
5.前記送出用コンベアがエプロンコンベアである上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
6.前記土壌混合手段は、前記土壌移送手段の移送端側に設けられている上記1.乃至5.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
7.前記土壌受渡手段は、前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を製品ヤードに向って移送することができる上記1.乃至6.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
8.前記土壌移送手段が2以上の移送用コンベアからなり、前記土壌受渡手段が2以上の受渡用コンベアからなる上記1.乃至7.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
9.上記1.乃至8.のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システムを用いる汚染土壌処理方法であって、
前記養生槽の前記供給口に向って移送される土壌に無機化合物を添加し、次に、その無機化合物が添加された土壌を混合し、次いで、その混合された土壌を前記供給口から前記養生槽内に供給する工程と、
前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出され前記養生槽の前記供給口に向って移送される土壌を再混合し、次に、その再混合された土壌を前記供給口から前記養生槽内に再供給する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌処理方法。
また、前記養生槽が、その内部に収容された土壌を採取するための採取口を有する場合は、養生槽内の土壌を容易に採取でき、その浄化程度を迅速に分析できる。
前記養生槽が、その内部に収容された土壌の温度を検出するための温度計を有する場合は、養生槽内の土壌の温度を容易に計測でき、その浄化程度をより迅速に分析できる。
また、前記養生槽及び/又は該養生槽が設けられる密閉室に、揮発性有機化合物の揮発ガスを吸着処理するガス処理装置の吸引ダクトが接続されている場合は、比較的容量の小さな養生槽及び/又は密閉室からVOCガスを吸引回収すればよいので、排ガス処理能力の比較的小さなガス処理装置を使用することができる。また、吸引回収されたVOCガス濃度が比較的高い値となるので、活性炭等の消費量が少なくなり、フィルタの取替え作業を頻繁に行う必要がない。
また、前記送出用コンベアがエプロンコンベアである場合は、比較的重量の大きい土壌を滑らせることなく運搬でき、土壌をより確実に送り出し得る。また、金属製のエプロンコンベアを採用すれば、養生槽内が高温(例えば、100〜180℃)になっても耐えられる。
また、前記土壌混合手段が、前記土壌移送手段の移送端側に設けられている場合は、土壌を混合した直後に養生槽に供給でき、VOCの揮発を更に促進することができる。
また、前記土壌受渡手段が、前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を製品ヤードに向って移送することができる場合は、土壌受渡手段に土壌の受渡機能と排出機能とを兼ね合わせて持たせることができる。
また、前記土壌移送手段が2以上の移送用コンベアからなり、前記土壌受渡手段が2以上の受渡用コンベアからなる場合は、各手段を簡易且つ安価に構成できる。
本発明の汚染土壌処理方法によると、土壌の混合を必要に応じて繰返してその混合土壌を養生槽に再供給することによって、土壌と空気との接触面積を広く且つ接触時間を長くでき、VOCの揮発を促進することができる。その結果、VOCの除去時間を短縮し、浄化効率を向上させることができる。また、少量の汚染土壌であっても低コストで全自動処理できる常設プラントを提供できる。さらに、全自動処理であるので、従来のような作業ムラがなくなる。
本発明に係る汚染土壌処理システムは、揮発性有機化合物(以下、単に「VOC」とも略記する。)を含んだ土壌に、水と発熱反応する無機化合物を添加して混合することによって、土壌中の揮発性有機化合物を揮発させるようにした汚染土壌処理システムである。
上記養生槽は、通常、外部から密閉された状態で土壌を収容する。その養生槽の密閉形態としては、例えば、(1)養生槽自体が密閉構造を有する形態、(2)養生槽が密閉室内に配設されている形態等のうちの1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。なお、上記密閉とは、養生槽内から揮発ガスを良好に吸引回収できる限り、多少の隙間がある状態をも含むものとする。
ここで、上記養生槽は、例えば、その長手方向の一端側(特に、一端側上面)に上記供給口が設けられると共に、その長手方向の他端側(特に、他端側側面)に上記排出口が設けられていることができる。また、上記養生槽は、例えば、上方を開放した箱状に形成されていることができる。この場合、上方開放部によって上記供給口が構成されることとなる。
上記ガス処理装置は、例えば、吸引気流を発生させる吸引源(例えば、ファン、ブロア等)と、VOCガスを吸着する活性炭フィルタと、を有することができる。このガス処理装置が、活性炭フィルタの上流側に配設される粉塵捕集用のプリーツフィルタと、活性炭フィルタの下流側に配設される微紛活性炭捕集用のアフターフィルタと、を更に有することが好ましい。
上記送出用コンベアとしては、例えば、エプロンコンベア、ベルトコンベア、スクリュウコンベア等を挙げることができる。これらのうち、特にエプロンコンベアであることが好ましい。なお、上記送出用コンベアがベルトコンベアである場合には、例えば、ベルトが耐熱ゴムからなっていたり、ベルトの表面に耐アルカリ層(例えば、エポキシ樹脂層)が形成されていたりすることが好ましい。
上記送出用コンベアの配設形態としては、例えば、(1)養生槽の底面を構成するように設けられている形態、(2)養生槽を構成する開閉式底壁の下方に配設されている形態等を挙げることができる。これらのうち、養生槽をより簡易・安価に構成できるといった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。
上記送出用コンベアは、例えば、連続周回されたり、間欠周回されたりできる。
上記送出用コンベアの周回速度は、送り出す土壌量に応じて適宜選択できる。この送出用コンベアの周回速度は、例えば、0.1〜10m/min(特に、0.3〜5m/min)に設定されていることができる。
上記土壌の排出形態としては、例えば、養生槽内に収容された土壌を所定時間(例えば、0〜数時間等)の間そのまま保持させてから排出する形態を挙げることができる。
上記土壌移送手段は、例えば、2以上の移送用コンベアからなることができる。この移送用コンベアとしては、例えば、ベルトコンベア、エプロンコンベア、スクリュウコンベア等を挙げることができる。これらのうち、特にベルトコンベアであることが好ましい。この場合、例えば、ベルトが耐熱ゴムからなっていたり、ベルトの表面に耐アルカリ層(例えば、エポキシ樹脂層等)が形成されていたりすることが好ましい。
上記移送用コンベアは、例えば、連続周回されたり、間欠周回されたりできる。
上記移送用コンベアは、例えば、コンベアを覆うフード部材を有することができる。
上記移送用コンベアの周回速度は、移送する土壌量に応じて適宜選択できる。この移送用コンベアの周回速度は、例えば、20〜100m/min(特に、30〜70m/min)に設定されていることができる。
上記無機化合物添加手段は、例えば、無機化合物を収容するサイロと、該サイロから送り出される無機化合物を計量する計量器と、該計量器により計量された無機化合物を移送中の土壌に添加する添加用コンベアと、を有することができる。
上記土壌混合手段は、例えば、パドルミキサからなることができる。
上記土壌混合手段の配設形態としては、例えば、(1)上記土壌移送手段の移送端側に設けられている形態、(2)上記土壌移送手段の途中に設けられている形態等を挙げることができる。これらのうち、土壌の攪拌効率といった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。
上記土壌移送受渡手段は、例えば、2以上の受渡用コンベアからなることができる。この受渡用コンベアとしては、例えば、ベルトコンベア、エプロンコンベア、スクリュウコンベア等を挙げることができる。これらのうち、特にベルトコンベアであることが好ましい。この場合、例えば、ベルトが耐熱ゴムからなっていたり、ベルトの表面に耐アルカリ層(例えば、エポキシ樹脂層等)が形成されていたりすることが好ましい。
上記受渡用コンベアは、例えば、連続周回されたり、間欠周回されたりできる。
上記受渡用コンベアは、例えば、コンベアを覆うフード部材を有することができる。
上記受渡用コンベアの周回速度は、移送する土壌量に応じて適宜選択できる。この受渡用コンベアの周回速度は、例えば、20〜100m/min(特に、30〜70m/min)に設定されていることができる。
この場合、例えば、上記土壌受渡手段を構成する2以上の受渡用コンベアのうちの、少なくとも1つの受渡用コンベアが正逆方向に周回可能であり、該受渡用コンベアの正方向への周回によって土壌を上記土壌移送手段に受け渡すことができると共に、該受渡用コンベアの逆方向への周回によって土壌を製品ヤードに向って移送することができる。
上記揮発性塩素化炭化水素系物質、揮発性フッ素化炭化水素系物質、揮発性フッ素化塩素化炭化水素系物質の塩素の数又はフッ素の数は特に問わない。
上記揮発性有機化合物としては、例えば、常圧沸点約20〜180℃(特に60〜130℃)のものを挙げることができる。特に、上記揮発性塩素化炭化水素系物質、揮発性フッ素化炭化水素系物質、揮発性フッ素化塩素化炭化水素系物質としては、例えば、炭化水素の一部または全部が塩素又はフッ素で置換された常圧沸点約20〜180℃(特に60〜130℃)のものを挙げることができる。
上記揮発性塩素化炭化水素系物質としては、例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3−ジクロロプロペン、クロロホルム、二塩化エタン等を挙げることができる。
上記揮発性フッ素化炭化水素系物質としては、例えば、デカフルオロペンタン等を挙げることができる。
上記揮発性フッ素化塩素化炭化水素系物質としては、例えば、トリクロロトリフルオロエタン、ジクロロペンタフルオロエタン等を挙げることができる。
上記揮発性芳香族系化合物としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等を挙げることができる。
上記「水と発熱反応する無機化合物」としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の硫酸塩などが適しており、たとえば生石灰、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムの無水物等を挙げることができる。なかでも安全性、価格、発熱効率などの点で生石灰を用いるのが好ましい。
上記各構成は、以下に説明する発明についても同様に適用されるものとする。
本発明に係る汚染土壌処理方法は、上述の1.汚染土壌処理システムを用いる汚染土壌処理方法であって、
上記養生槽の上記供給口に向って移送される土壌に無機化合物を添加し、次に、その無機化合物が添加された土壌を混合し、次いで、その混合された土壌を上記供給口から上記養生槽内に供給する工程と、
上記送出用コンベアにより上記養生槽の上記排出口から排出され上記養生槽の上記供給口に向って移送される土壌を再混合し、次に、その再混合された土壌を上記供給口から上記養生槽内に再供給する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る汚染土壌処理システムは、揮発性有機化合物を含んだ土壌に、水と発熱反応する無機化合物を添加して混合することによって、土壌中の揮発性有機化合物を揮発させるようにした汚染土壌処理システムであって、
土壌の供給口及び排出口を有し、且つ、該供給口から供給された土壌を該排出口に向って送り出す送出用コンベアを有する養生槽と、前記養生槽の前記供給口に向って土壌を移送する土壌移送手段と、前記土壌移送手段により移送中の土壌に無機化合物を添加する無機化合物添加手段と、前記無機化合物添加手段により無機化合物が添加された土壌を混合する土壌混合手段と、前記養生槽内に収容された土壌を掻上げ攪拌する自走式攪拌機と、を備えることを特徴とする。
上記自走式攪拌機の形態としては、例えば、(1)垂直軸回りに回転可能な攪拌部材(特に、スクリュウドリル)を有する形態、(2)水平軸回りに回転可能な攪拌部材(特に、スクリュウドリル)を有する形態等を挙げることができる。これらのうち、比較的小さな動力で比重の重い土壌を効率良く攪拌できるといった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。
本発明に係る汚染土壌処理方法は、上記3.汚染土壌処理システムを用いる汚染土壌処理方法であって、
上記養生槽の上記供給口に向って移送される土壌に無機化合物を添加し、次に、その無機化合物が添加された土壌を混合し、次いで、その混合された土壌を上記供給口から上記養生槽内に供給する工程と、
上記養生槽内に供給された土壌を自走式攪拌機によって掻上げ攪拌する工程と、を備えることを特徴とする。
本実施例に係る汚染土壌処理システム1は、図1に示すように、ホッパ2、養生槽3、各ベルトコンベア5a〜5e(本発明に係る「土壌移送手段」及び「土壌受渡手段」として例示する。)、石灰投入装置6(本発明に係る「無機化合物添加手段」として例示する。)、及びパドルミキサ7(本発明に係る「土壌混合手段」として例示する。)を備えている。
なお、上記エプロンコンベア10の周回速度(V1)は、0.7m/minに設定されている。
次に、上記構成の汚染土壌処理システム1の作用について説明する。
先ず、図7に示すように、パワーショベル等によって受入ヤードRYに受入れられた汚染土壌がホッパ2に投入され、このホッパ2から第1ベルトコンベア5aの一端側に土壌が投入される。このとき、第1ベルトコンベア5aによる土壌の投入量は、第1ベルトコンベア5aに設置された周知のベルトスケール(図示せず)で制御され、100m3/1.25hとされている。
その後、上記循環を適宜繰返して、所定時間経過後に、浄化土は養生槽3の排出口9bから排出されて第2ベルトコンベア5bを介して第5ベルトコンベア5e(逆方向周回)によって製品ヤードPYに排出されることとなる。
なお、上記土壌の循環時間は、各コンベア5a〜5eの周回速度を調整することによって適宜変更できる。
本実施例の汚染土壌処理システム1によると、第1〜5ベルトコンベア5a〜5eによって、養生槽3の供給口9aに向って土壌が移送され、石灰添加装置6によって、第1ベルトコンベア5aで移送中の土壌に生石灰が添加され、パドルミキサ7によって、その生石灰が添加された土壌が混合され、その混合された土壌が供給口9aから養生槽3内に供給される。そして、第2〜第5ベルトコンベア5b〜5eによって、エプロンコンベア10により養生槽3の排出口9bから排出された土壌がパドルミキサ7まで移送されて再混合され、その再混合された土壌が養生槽3内に再投入される。このように、パドルミキサ7による土壌の再混合を必要に応じて繰返して養生槽3内に再投入することによって、土壌と空気との接触面積を広く且つ接触時間を長くでき、VOCの揮発を促進することができる。その結果、VOCの除去時間を短縮し、浄化効率を向上させることができる。また、少量の汚染土壌であっても低コストで全自動処理できる常設プラントを提供できる。さらに、全自動処理であるので、従来のような作業ムラがなくなる。
また、本実施例では、養生槽3の側面に土壌の送出方向Pに沿って複数の採取口11を設けたので、各採取口11から土壌を採取して土壌全域の浄化程度を迅速に分析できる。
また、本実施例では、養生槽3の側面における採取口11の近傍に、ワイヤレス式の温度計を設けたので、養生槽3内の土壌の温度を容易に計測でき、その浄化程度をより迅速に分析できる。
また、本実施例では、養生槽3、第1及び第2密閉室8a,8b内で発生するVOC揮発ガスをガス処理装置によって吸引回収するようにしたので、比較的容量の小さな養生槽3からVOCガスを吸引回収すればよいので、従来のように比較的容量の大きさ密閉テントからVOCガスを吸引回収するものに比べて、排ガス処理能力の比較的小さなガス処理装置を使用することができる。また、吸引回収されたVOCガス濃度が比較的高い値となるので、活性炭等の消費量が少なくなり、フィルタの取替え作業を頻繁に行う必要がない。
また、本実施例では、エプロンコンベア10によって養生槽3内の土壌を送り出すようにしたので、比較的重量の大きい土壌を滑らせることなく運搬でき、土壌をより確実に送り出し得る。また、金属製のエプロンコンベア10を採用すれば、養生槽3内が高温(例えば、100〜180℃)になっても耐えられる。
また、本実施例では、パドルミキサ7を、第4ベルトコンベア5dの移送端側に設け、パドルミキサ7により混合された直後の土壌を養生槽3内に投入するようにしたので、VOCの揮発を更に促進することができる。
また、本実施例では、第5ベルトコンベア5eの正逆周回によって、土壌の循環移送と排出移送とを切替えるようにしたので、排出専用コンベア等を別途設けるものに比べて、簡易且つ安価な構成とすることができる。
Claims (9)
- 揮発性有機化合物を含んだ土壌に、水と発熱反応する無機化合物を添加して混合することによって、土壌中の揮発性有機化合物を揮発させるようにした汚染土壌処理システムであって、
土壌の供給口及び排出口を有し、且つ、該供給口から供給された土壌を該排出口に向って送り出す送出用コンベアを有する養生槽と、
前記養生槽の前記供給口に向って土壌を移送する土壌移送手段と、
前記土壌移送手段により移送中の土壌に無機化合物を添加する無機化合物添加手段と、
前記無機化合物添加手段により無機化合物が添加された土壌を混合する土壌混合手段と、
前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を、前記土壌混合手段の上流側の前記土壌移送供給手段に受け渡す土壌受渡手段と、を備えることを特徴とする汚染土壌処理システム。 - 前記養生槽は、その内部に収容された土壌を採取するための採取口を有する請求項1記載の汚染土壌処理システム。
- 前記養生槽は、その内部に収容された土壌の温度を検出するための温度計を有する請求項1又は2に記載の汚染土壌処理システム。
- 前記養生槽及び/又は該養生槽が設けられる密閉室には、揮発性有機化合物の揮発ガスを吸着処理するガス処理装置の吸引ダクトが接続されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
- 前記送出用コンベアがエプロンコンベアである請求項1乃至4のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
- 前記土壌混合手段は、前記土壌移送手段の移送端側に設けられている請求項1乃至5のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
- 前記土壌受渡手段は、前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出された土壌を製品ヤードに向って移送することができる請求項1乃至6のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
- 前記土壌移送手段が2以上の移送用コンベアからなり、前記土壌受渡手段が2以上の受渡用コンベアからなる請求項1乃至7のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システム。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の汚染土壌処理システムを用いる汚染土壌処理方法であって、
前記養生槽の前記供給口に向って移送される土壌に無機化合物を添加し、次に、その無機化合物が添加された土壌を混合し、次いで、その混合された土壌を前記供給口から前記養生槽内に供給する工程と、
前記送出用コンベアにより前記養生槽の前記排出口から排出され前記養生槽の前記供給口に向って移送される土壌を再混合し、次に、その再混合された土壌を前記供給口から前記養生槽内に再供給する工程と、を備えることを特徴とする汚染土壌処理方法。
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