JP2007038041A - 気泡洗浄脱臭装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡を積極的に発生させて脱臭効率を高めることができ、また、気泡が排出口より排出されてしまうことがなく、安価な気泡洗浄脱臭装置を提供する。
【解決手段】 空気流路1内に、気泡Bを発生させる起泡部21と、この起泡部21の下流側の該気泡Bと空気との接触を促進する接触部22とで起泡脱臭部2を構成する気泡洗浄脱臭装置。空気流路1の起泡脱臭部2よりも下流側の側壁に該空気流路1の空気の流れを側方に分岐させるための分岐口10を形成するとともに、分岐口10より分岐流入した空気が流れると共に気泡Bが破泡される破泡領域となる分岐流路11を形成し、空気流路1の分岐口10の下流側に該空気流路1を流れる空気を分岐口10より分岐流路11へと分岐するように誘導し且つ分岐口10より分岐せず空気流路1を下流側へと流れる空気中の気泡Bを除去するための誘導・除去フィルター4を配設した。
【選択図】 図1
【解決手段】 空気流路1内に、気泡Bを発生させる起泡部21と、この起泡部21の下流側の該気泡Bと空気との接触を促進する接触部22とで起泡脱臭部2を構成する気泡洗浄脱臭装置。空気流路1の起泡脱臭部2よりも下流側の側壁に該空気流路1の空気の流れを側方に分岐させるための分岐口10を形成するとともに、分岐口10より分岐流入した空気が流れると共に気泡Bが破泡される破泡領域となる分岐流路11を形成し、空気流路1の分岐口10の下流側に該空気流路1を流れる空気を分岐口10より分岐流路11へと分岐するように誘導し且つ分岐口10より分岐せず空気流路1を下流側へと流れる空気中の気泡Bを除去するための誘導・除去フィルター4を配設した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内部に脱臭洗浄する空気が流れる空気流路を有し、この空気流路内に脱臭洗浄液からなる気泡を発生させて該気泡に空気流路内を流れる空気に含有される汚染物質を吸着させて分解処理する起泡脱臭部を配設した気泡洗浄脱臭装置に関するものである。
従来より、脱臭、洗浄しようとする汚染物質を含有した空気を洗浄液を内部に散布する洗浄塔(スクラバー洗浄塔)内に通すことで脱臭、洗浄を行う洗浄装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
この従来の洗浄装置は、図4に示すように、洗浄塔1’内に充填材として、ラシヒリングや、木材、竹材等から形成されてなる多孔性炭化物、備長炭を充填した多孔質の充填部Jを設け、洗浄液L’を液貯留部6から液供給流路8を介してポンプ81を駆動することで洗浄液L’を前記充填部Jに上方のノズル82から散布し、脱臭、洗浄しようとする空気を吸入経路56を介してファン57を駆動することで洗浄塔1’の下端部に設けた吸入開口53より洗浄塔1’内に吸入する。吸入された空気は、充填部Jを上方に向けて通過して洗浄塔1’の上端部に設けた排出口54から排出されるのであるが、充填部Jを通過する際に充填部Jを流れる洗浄液L’と空気とが接触して、空気に含有される汚染成分が吸着されることで除去される。
しかしながら、このようなラシヒリング等の合成樹脂製の充填材を用いる従来の洗浄装置においては、洗浄液L’と脱臭、洗浄しようとする汚染成分を含有した空気との接触面積を広くするために多量の充填材が必要となり、装置の高さが高くなるとともに、ある程度の散水量が必要となってくる。
特開平2003−1057号公報
そこで、上記のようなスクラバー等の従来の洗浄装置において、前記汚染成分を含有した空気と洗浄液L’との接触効率を更に向上しようとする際、洗浄液L’に界面活性剤を投入して気泡Bを発生させることを発案し、これによって一定の成果が得られることを確認したが、この場合には、脱臭効率は向上するものの圧力損失が大きくなり過ぎるものであり、また、発生した気泡Bが排出口54から排出されてしまう、といった問題点があった。
そこで更に、気泡Bが排出されないように排出口54の手前に通気性部材等からなるミストセパレータのようなものを設けることが考えられるが、この場合には、ミストセパレータに洗浄液が含浸してこのミストセパレータを空気が通過する際に気泡Bが発生することとなって、結局排出口54から気泡Bが排出されるのを防止することはできず、また圧力損失が増大してしまうものであった。
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、気泡を積極的に発生させて脱臭効率を高めることができ、また、気泡が排出口より排出されてしまうことがないとともに圧力損失が低減可能な気泡洗浄脱臭装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明にあっては、汚染物質を含有する空気が流れる空気流路1内に脱臭洗浄液Lからなる気泡Bを発生させて該気泡Bに空気流路1内を流れる空気に含有される汚染物質を吸着させて分解処理する起泡脱臭部2を配設し、該起泡脱臭部2を、空気流路1に配設されて脱臭洗浄液Lからなる気泡Bを発生させるための起泡部21と、この起泡部21の下流側に配設されて気泡Bが付着して該気泡Bと空気との接触を促進するための空隙物からなる接触部22とで構成してなる気泡洗浄脱臭装置において、空気流路1の起泡脱臭部2よりも下流側の側壁に該空気流路1の空気の流れを側方に分岐させるための分岐口10を形成し、分岐口10より分岐流入した空気が流れると共に気泡Bが破泡される破泡領域となる分岐流路11を形成し、空気流路1の分岐口10の下流側に該空気流路1を流れる空気を分岐口10より分岐流路11へと分岐するように誘導し且つ分岐口10より分岐せず空気流路1を下流側へと流れる空気中の気泡Bを除去するための誘導・除去フィルター4を配設して成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、起泡脱臭部2にて積極的に発生させた気泡Bに空気に含有される汚染物質を吸着させて分解処理することができて、この時、起泡接触部22を通った空気の一部を誘導・除去フィルター4によって分岐口10より分岐流路11へ分岐させることができて、分岐流路11に分岐させず全て空気流路1を流れるようにした場合に気泡Bを除去しきれず気泡Bが排出されるといったことがないとともに、分岐流路11へ分岐流入した空気はその破泡領域により気泡Bが破泡されて気泡Bが外部に排出されることがないため、上記脱臭洗浄を低圧力損失で達成することができる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上下方向の二つの経路51,52を仕切50を介して並設するとともに仕切50に分岐口10を開口形成し、前記二つの経路のうち一方の経路51を空気が上向きに流れる空気流路1として、この空気流路1の分岐口10よりも下側に起泡脱臭部2を配設するとともに分岐口10の上側に誘導・除去フィルター4を配設し、前記二つの経路のうちの他方の経路52の分岐口10から上側を該分岐口10より分岐流入した空気が上向きに流れる上向き分岐流路11aとし、他方の経路52の分岐口10から下側を破泡された気泡Bの液滴の落下経路となり且つ該液滴の落下を促進するための空気の流路となる下向き分岐流路11bとして成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、破泡された気泡Bの脱臭洗浄液Lの液滴を下向き分岐流路11bに円滑に流すことができて上向き分岐流路11aを気泡Bが流れてしまうことがなく、また破泡部30によって破泡を確実に行うことができる。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、下向き分岐流路11bの下方に液滴を回収するためのタンクを設けると共に、タンクの上面部に下向き分岐流路11bを流れた空気を排出可能な排出孔71を設けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、下向き分岐流路11bを流れる空気の流路を確保できる。
本発明にあっては、起泡脱臭部にて積極的に発生させた気泡に空気に含有される汚染物質を吸着させて分解処理することができて、この時、起泡接触部を通った空気の一部を誘導・除去フィルターによって分岐口より分岐流路へ分岐させるとともに該分岐流路の分岐させることができて、分岐流路に分岐させず全て空気流路を流れるようにした場合に気泡を除去しきれず気泡が排出されてしまうといったことがないとともに、分岐流路へ分岐流入した空気はその破泡領域により気泡が破泡されて気泡が外部に排出されることがないため、上記脱臭洗浄を滞りなく達成することができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。本発明の気泡洗浄脱臭装置は、界面活性剤を溶解した水溶液によって気泡Bを発生させ、この気泡Bに空気中に含有される臭気成分等の汚染成分を吸着・溶解させることで空気を洗浄・脱臭するものである。
気泡洗浄脱臭装置は、図1に示すように、本体ケーシング5と、該本体ケーシング5の下側に設けられる脱臭洗浄液Lを貯留する液貯留部6とで主体が構成される。
本体ケーシング5は大略箱状をしたもので、その幅、高さ、奥行き等は設置場所に応じて設計する。本体ケーシング5の内部は、縦板状の仕切50を介して上下方向の二つの経路51,52が並設してあるとともに、仕切50の途中に二つの経路を連通する連通口(分岐口10)を開口形成してある。この二つの経路のうち一方の経路51を空気が上向きに流れる空気流路1とするとともに、他方の経路52を該分岐口10より分岐流入した空気が流れる分岐流路11としてある。
分岐流路11は、図1に示す実施例では他方の経路52の分岐口10より上側に流れる上向き分岐流路11aと、分岐口10より下側に流れる下向き分岐流路11bとからなる。この分岐流路11は空気中の気泡が破泡される破泡領域となるもので、空気流路1から分岐流路11へと空気が流入して更に上向き分岐流路11a又は下向き分岐流路11bを流れる際の流れの変化によって気泡が破泡されるものである。更に本実施形態では、分岐流路11(即ち他方の経路52)の分岐口10と対向する側壁が破泡部30となっており、空気流路1から分岐口10を介して側方に分岐して流入して該破泡部30に衝突した空気中の気泡Bを破泡させることができる。破泡部30は単に側壁を破泡部30としてもよく、また、側壁に例えば多数の針状の突起等からなる破泡促進部材を取り付けて形成してもよい。また更に、空気流路1の分岐口10の上側の部分に破泡手段としての破泡用散布ノズル31を設けた場合には、この破泡用散布ノズル31から破泡用液体(本実施例では脱臭洗浄液L)を散布して強制的に破泡することが可能となる。
本実施例の上向き分岐流路11aの下流端は空気流路1の下流端と合流して、これら流路を流れた空気は本体ケーシング5の天蓋部に形成した排出口54より上方へ排出される。
また下向き分岐流路11bは、分岐流路11に流入した空気の一部が流れるとともに、破泡領域にて破泡された気泡Bの液滴が落下する落下経路となり且つ該液滴の落下を促進するための空気の流路となるもので、前記液滴や、脱臭洗浄液Lの粘性が高い場合に破泡しきれなかった気泡Bは下向き分岐流路11bを落下した後、後述する液貯留部6にて回収される。
空気流路1の下端部の側壁(但し仕切50とは異なる側壁)には本体ケーシング5外に連通する吸入開口53が形成してあり、この吸入開口53にファン57を設けたダクト56を接続してあり、ファン57によって厨房等の脱臭洗浄対象となる空気を空気流路1内に吸入させるものである。そして、空気流路1の吸入開口53の下流側(即ち本実施形態では上側)と分岐口10よりも上流側(即ち本実施形態では下側)の部分に起泡脱臭部2が配設されるもので、空気がこの起泡脱臭部2を通る際に起泡し(即ち、脱臭洗浄液Lからなる球面状の表面の内部に空気が充填された気泡Bが発生し)、この気泡Bに空気の汚染物質を吸着させる。起泡脱臭部2については後述する。
空気流路1の分岐口10の下流側(即ち本実施形態では上側)には誘導・除去フィルター4を設けてある。これは、起泡脱臭部2を通って空気流路1を流れる気泡Bを含有した空気を分岐口10より分岐流路11へと分岐するように誘導し、且つ、分岐口10より分岐せず空気流路1を下流側に向かって流れる空気中の気泡Bを除去するもので、後述する起泡脱臭部2の起泡部21や接触部22と同様のフィルター、あるいは他のフィルターが用いられる。
誘導・除去フィルター4は、平面視で空気流路1全体に亙って配設されるが、分岐口10側の端部が反対側の端部よりも低くなるように傾斜させるのが好ましく、これにより、該誘導・除去フィルター4にて除去した気泡Bの液滴を分岐口10側の下端に流下させるとともに分岐口10から分岐流路11を落下させることができるが、略水平となっていてもよい。また誘導・除去フィルター4は、下表面が凹となる曲面状に形成することで空気を分岐口10に向けて滑らかに誘導するようにしてもよい。
本体ケーシング5の下側には略箱状をした液貯留部6となり且つ下向き分岐流路11bを落下する液滴を回収するためのタンクが配設してあり、本体ケーシング5の二つの経路の下開口55と液貯留部6の上開口とを連通接続してある。
液貯留部6には、図示しない原液貯留部が接続してある。これは、本発明で用いる脱臭洗浄液Lの原液を貯留するためのタンクからなる原液貯留部を設け、この原液貯留部と液貯留部6とをホースや配管等からなる原液供給流路(図示せず)によって接続するものである。この時、ソレノイドポンプを設けることで、原液供給量の微調整が可能となっている。また液貯留部6には、図示しないが上水(水道水)を供給する給水バルブと液貯留部6内の排水を行う排水バルブが設けてあり、液貯留部6内の給排水が可能となっている。
また液貯留部6には、内部に貯留する脱臭洗浄液Lを本体ケーシング5の起泡脱臭部2に供給するためのホースや配管等からなる液供給流路8が接続してある。液供給流路8は、途中にポンプ81を設けるとともに、下流端に起泡脱臭部2に脱臭洗浄液Lを散布するためのノズル82が設けてある。
また気泡洗浄脱臭装置には、図示しないが電子回路からなる制御部が設けてあり、この制御部によって液貯留部6に設けた給水バルブ及び排水バルブ、原液供給流路8に設けたバルブ、液供給流路8に設けたポンプ81、空気流路1の吸入開口53に設けたダクト56のファン57等を制御するものである。
次に、起泡脱臭部2について説明する。
起泡脱臭部2は、図3に示すように、通気性部材あるいは多孔質材等の空隙物で形成される起泡部21及び接触部22からなる。起泡部21は、平面視で空気流路1全体に亙って略水平となるように配設し、接触部22は、前記起泡部21の空間を介して下流側(即ち本実施形態では上側)に該起泡部21と同様に平面視で空気流路1全体に略水平となるように配設する。
起泡部21は、二層のフィルターを上下に貼着して形成される。下側のフィルターは、ノズル82から散布される脱臭洗浄液Lを保持する保持層21aとなるものであり、上側のフィルターは、上流側から流れてくる空気によって起泡させる起泡層21bとなるものである。フィルターとしては、空調等に使用されるものでよいが、保持層21aのフィルターは起泡層21bのフィルターよりも目の細かいものを使用する。
接触部22は、起泡部21にて発生した気泡Bと脱臭洗浄する空気との接触を促進させるもので、一層のフィルターからなる。この接触部22のフィルターは、起泡部21の起泡層21bのフィルターと同様のものを使用する。
このような起泡部21や接触部22を形成する空隙物として、多孔質部材や、例えば不織布、編物のほか綿のようなスポンジ、ウール、スチールタワシや、ハニカム構造を有するもの等が挙げられる。ハニカム構造を有するものの場合、接触性が高くなり、また、界面活性剤を入れることによる気泡B発生を促進させる。なお、空隙物としては特に前述したものに限定されない。
そして、起泡部21と接触部22との間の空間に液供給流路8およびそのノズル82を配設し、起泡部21全体に亙って脱臭洗浄液Lを散布することが可能となっている。
上述したような気泡洗浄脱臭装置の動作について説明する。
まず、液供給流路8のポンプ81を稼動して液貯留部6に貯留されている脱臭洗浄液Lを起泡脱臭部2の起泡部21に散布するとともに、吸入開口53に接続したダクト56のファン57を稼動して厨房等内の脱臭洗浄しようとする空気をダクト56を介して本体ケーシング5内に吸入する。
吸入開口53から吸入された空気は空気流路1を上方へ流れ、起泡脱臭部2の起泡部21を下方から上方へと通過する際、保持層21aにて保持されている脱臭洗浄液Lが押し上げられるとともに起泡層21bによって起泡され、生成した気泡Bは空気によって上方へと流される。
ここで、脱臭洗浄液Lについて説明する。脱臭洗浄液Lは、気泡Bを発生し易くするとともに空気に含まれる悪臭の原因成分や汚物(以下、これらを総称して汚染物質というものとする)を吸着する界面活性剤と、汚染物質を分解処理するための悪臭物質分解剤とを含有する水溶液である。悪臭物質とは主に、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、アンモニア、トリメチルアミン、アセトアルデヒドが挙げられ、このような悪臭物質には悪臭物質分解剤として酸、アルカリ、酸化剤、還元剤等の水溶液、植物抽出液、更に具体的には、硫酸、二酸化塩素、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ、過マンガン酸カリウム、塩素化イソシアヌル酸、オゾン水等が挙げられる。このうち、アンモニアやトリメチルアミンなどのアルカリ性臭気成分に対しては、酸性溶液が有効であり、硫化水素等の酸性臭気成分に対しては、アルカリ性溶液が有効であり、アルデヒド類の臭気成分に対しては、重亜硫酸ナトリウム等の還元剤が有効である。また、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル、アンモニア、トリメチルアミン、にんにく臭、焼肉臭には塩素系薬剤が有効で、特にその中でも塩素化イソシアヌル酸や次亜塩素酸ナトリウムが有効である。また、洗浄液に粉末状活性炭を混入した活性炭スラリーを用いるとメチルメルカプタンや硫化メチル、二硫化メチルなどの臭気成分に対して有効である。本実施形態では、前記界面活性剤と塩素系薬剤とを高濃度で含有する原液を上水に溶解して脱臭洗浄液Lを生成している。
起泡部21にて発生した気泡Bは、球面状の表面が空気と接触してその汚染物質を表面の脱臭洗浄液L内に吸着するのであるが、この吸着は接触部22によって促進される。すなわち、気泡Bは接触部22の下面に接触し、下方からの空気によって接触部22内を上方へ向けて押し上げられるとともに接触部22から離れて上方へと送られるが、このように気泡Bが接触部22を通過するにあたっては接触部22が抵抗となり、この抵抗に対する抗力を下方から上方へ流れる空気から得るのであるが、この際に大量の空気と接触することとなり、気泡Bの空気との接触が促進されるものである。
接触部22の上方へと送られた気泡Bは、空気との接触によって汚染物質を吸着しており、前記吸着した汚染物質は塩素系薬剤にて分解処理される。
そして、起泡接触部22を通って上方へと送られた空気は、誘導・除去フィルター4により空気流路1の分岐口10から起泡脱臭部2を通って上方へ流れた泡を含んだ空気の一部が分岐口10より分岐流路11へ分岐するように誘導され、分岐流路11の破泡領域および破泡部30にてその空気中の気泡Bが破泡される。このように下流側の破泡領域および破泡部30によって気泡Bを破泡するため、脱臭洗浄液Lに界面活性剤を投入して気泡Bによる高効率の吸着が可能となる。分岐流路11においては、空気中の気泡Bが破泡部30にて破泡された後、清浄となった空気が上向き分岐流路11aを上方へ流れて排出口54より排出されるとともに、破泡された脱臭洗浄液Lからなる液滴は落下経路である下向き分岐流路11bを落下し、下開口55を通って液貯留部6へと戻って回収される。
また、下向き分岐流路11bの下端部には該下向き分岐流路11bの空気を排出可能な排出孔71を形成するもので、本実施形態では、下向き分岐流路11bと連通する液貯留部6のタンクの上面部に排出孔71を形成してある。これによって、下向き分岐流路11bの空気が排出孔71から排出されて下向き分岐流路11bに下向きの空気の流れが形成され、破泡された液滴や破泡しきれなかった気泡Bが強制的に下方へ流されて下側に設けた液貯留部6に回収させることができるとともに、気泡Bが下向き分岐流路11bに充満して上向き分岐流路11aを流れていくといったことが防止される。ここで、排出孔71から気泡が排出されるのを確実に防止するため、排出孔71に破泡手段を設けてもよい。本実施例ではファン9からなる破泡手段を設けてあり、ファン9の遠心力によって破泡することができる。
また、分岐口10より分岐流路11に分岐されずに空気流路1を上側に流れる空気は、誘導・除去フィルター4によって気泡Bが除去され、清浄となった空気は空気流路1上方の排出口54から排出されるとともに、誘導・除去フィルター4にて除去された泡の脱臭洗浄液Lの液滴は該誘導・除去フィルター4を伝って分岐口10から下向き分岐流路11bを自重によって落下し、下開口55を通って液貯留部6へと戻って回収される。ここで、誘導・除去フィルター4を通る空気の流れにあっては圧力損失が生じてしまうが、空気の一部は分岐流路11へと分岐されるため問題とはならない。
また、図2に示す実施形態のように、他方の経路52の分岐口10より上側に該経路52を閉塞する板状の閉塞部12を設けて分岐口10より上側には流路を形成せず、分岐口10より下側の下向き分岐流路11bのみで分岐経路11を形成してもよい。図1に示す実施形態の場合、上向き分岐流路11aを形成してあって下向き分岐流路11bを流れる空気の流量が少ないため、脱臭洗浄液Lの粘性が高い場合等には、破泡しきれなかった気泡Bが液貯留部6に接触して回収されることなくその上方の下向き分岐流路11bに充満し、気泡Bが上向き分岐流路11aに流れ出して排出口54より排出される惧れがあるが、図2に示す実施形態のように上向き分岐流路11aを形成していない場合には、気泡Bが上向き分岐流路11aに流れ出すことは勿論無いとともに、下向き分岐流路11bを流れる空気の流量が増加するため液貯留部6による気泡Bの捕捉が促進されて、脱臭洗浄液Lの回収がより確実に行われる。
また、図1に示す実施形態の場合には、下向き分岐流路11bを流れる空気の流量が少ないため、破泡しきれなかった気泡Bや液貯留部6の脱臭洗浄液Lの液面にて気泡Bが発生してしまった時にはその気泡Bが排出孔71から排出される惧れはないが、図2に示す実施形態の場合には前記気泡Bが排出孔71から排出される惧れが若干あり、上述したファン9からなる破泡手段等により確実に破泡するものである。
また、このような閉塞部12を着脱自在とすることで、状況に応じて、取付ける場合(図2に示す実施形態)と取外す場合(図1に示す実施形態)の上述した利点をそれぞれ活かすことができる。
以上のように、起泡脱臭部2を、内部に脱臭洗浄液Lを保持する保持層21aとこの保持された脱臭洗浄液Lにて気泡Bを発生させる起泡層21bとからなる起泡部21と、起泡部21の下流側に起泡部21で発生した気泡Bが付着して該気泡Bと空気との接触を促進するための接触部22とで構成し、装置を高くすれば発生した気泡Bがより多く充満して接触効率が向上するが圧力損失が大きくなるところを、本発明においては、排気口から気泡Bが排出されないように空気流路1を略直角に曲げるとともに破泡部30を設けたことで、気泡Bの嵩高が一定高さ(即ち二つ経路の上端部までの高さ)となって気泡Bの充満部分の嵩を低くして従来のスクラバー洗浄塔のような洗浄装置と比べて高さを低くすることができるとともに圧力損失を低減でき、また脱臭洗浄液Lを保持する起泡部21を設け、泡化させるため、脱臭洗浄液Lを効率良く気液接触させることができ、又、脱臭洗浄液の循環量を増やしても圧力損失の上昇も抑えられ、フラッディング(塔頂からの逆流)の心配もないものである。
1 空気流路
10 分岐口
11 分岐流路
2 起泡脱臭部
21 起泡部
22 接触部
30 破泡部
4 誘導・除去フィルター
L 脱臭洗浄液
B 気泡
10 分岐口
11 分岐流路
2 起泡脱臭部
21 起泡部
22 接触部
30 破泡部
4 誘導・除去フィルター
L 脱臭洗浄液
B 気泡
Claims (3)
- 汚染物質を含有する空気が流れる空気流路内に脱臭洗浄液からなる気泡を発生させて該気泡に空気流路内を流れる空気に含有される汚染物質を吸着させて分解処理する起泡脱臭部を配設し、該起泡脱臭部を、空気流路に配設されて脱臭洗浄液からなる気泡を発生させるための起泡部と、この起泡部の下流側に配設されて気泡が付着して該気泡と空気との接触を促進するための空隙物からなる接触部とで構成してなる気泡洗浄脱臭装置において、空気流路の起泡脱臭部よりも下流側の側壁に該空気流路の空気の流れを側方に分岐させるための分岐口を形成し、分岐口より分岐流入した空気が流れると共に気泡が破泡される破泡領域となる分岐流路を形成し、空気流路の分岐口の下流側に該空気流路を流れる空気を分岐口より分岐流路へと分岐するように誘導し且つ分岐口より分岐せず空気流路を下流側へと流れる空気中の気泡を除去するための誘導・除去フィルターを配設して成ることを特徴とする気泡洗浄脱臭装置。
- 上下方向の二つの経路を仕切を介して並設するとともに仕切に分岐口を開口形成し、前記二つの経路のうち一方の経路を空気が上向きに流れる空気流路として、この空気流路の分岐口よりも下側に起泡脱臭部を配設するとともに分岐口の上側に誘導・除去フィルターを配設し、前記二つの経路のうちの他方の経路の分岐口から上側を該分岐口より分岐流入した空気が上向きに流れる上向き分岐流路とし、他方の経路の分岐口から下側を破泡された気泡の液滴の落下経路となり且つ該液滴の落下を促進するための空気の流路となる下向き分岐流路として成ることを特徴とする請求項1記載の気泡洗浄脱臭装置。
- 下向き分岐流路の下方に液滴を回収するためのタンクを設けると共に、タンクの上面部に下向き分岐流路を流れた空気を排出可能な排出孔を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の気泡洗浄脱臭装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005221735A JP2007038041A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | 気泡洗浄脱臭装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010529403A (ja) * | 2007-06-04 | 2010-08-26 | ルーダル ホールディング ビー.ヴィー. | 水含有物質を乾燥させるためのシステムおよび方法 |
US8730407B2 (en) | 2011-06-30 | 2014-05-20 | Panasonic Corporation | Remote control command setting device and method for setting remote control command |
CN108786395A (zh) * | 2018-08-19 | 2018-11-13 | 煤科集团杭州环保研究院有限公司 | 一种污泥干化废气处理系统 |
CN117258521A (zh) * | 2023-11-23 | 2023-12-22 | 山西晟景规划设计工程咨询有限公司 | 一种节能环保的生物质燃料热解装置 |
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2005
- 2005-07-29 JP JP2005221735A patent/JP2007038041A/ja active Pending
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