JP2004261781A - 排気ガスの処理方法およびその処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排気ガスを水平方向に供給して、排気ガスの悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液がミスト状に噴出された雰囲気のもとで三次元構造網材からなる充填材32を通過させ、排気ガス中の悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去した後、悪臭物質が除去された排気ガスを活性炭Cに供給し、残存臭気物質を活性炭に吸着させて大気に排出する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、悪臭物質を含む排気ガスの処理方法およびその処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、活性炭を用いた排気ガスの脱臭装置が提案されている。
【0003】
例えば、脱臭装置10は、図4に示すように、同心上に配設された通気性を有する内筒11および外筒12と、内筒11と外筒12の上端開口部および下端開口部をそれぞれ覆う天板13および底板14と、これらの内筒11、外筒12、天板13および底板14によって包囲された空間に充填された活性炭Cと、内筒11によって区画された空間に取り付けられた送風機15と、からなり、排気ガスの発生源と、送風機15の吸引側が配管16を介して接続されている。
【0004】
したがって、送風機15を駆動すれば、排気ガスがその発生源から吸引され、通気性を有する内筒11、活性炭C、通気性を有する外筒12を通過する。この際、排気ガスの臭気が活性炭に吸着され、臭気が除去された排気ガスが大気に放出される(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
なお、外筒12の周囲は、下端に排気口17aを形成したカバー17によって覆われている。
【0006】
【特許文献1】
実公平4−41929号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した脱臭装置によって化学工場などから発生する排気ガスに含まれる悪臭物質を除去する場合、悪臭物質によっては、必ずしも活性炭によって吸着できない場合もある。また、吸着可能な悪臭物質であっても、活性炭の吸着能力は、排気ガスの風量と悪臭物質の濃度の積にほぼ反比例することから、排気ガスの風量あるいは悪臭物質の濃度が大きいと、処理能力が短時間で失われる。このため、活性炭を頻繁に交換しなければならず、ランニングコストがかさむという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、排気ガス中に含まれる悪臭物質をコストを増加させることなく長期にわたって吸着し、除去することのできる排気ガスの処理装置およびその処理装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排気ガスを水平方向に供給して、排気ガスの悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで三次元構造網材からなる1個もしくは複数個の充填材を通過させ、排気ガス中の悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去した後、悪臭物質が除去された排気ガスを活性炭に供給し、残存臭気物質を活性炭に吸着させて大気に排出することを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、予め排気ガスの成分分析を行って排気ガスに含まれる悪臭物質を特定し、特定された悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液を三次元構造網材からなる充填材に向けてミスト状に噴射する。そして、排気ガスを水平方向に供給して、洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで充填材を通過させることにより、排気ガス中の悪臭物質をミスト状の洗浄液に付着または溶解させ、充填材で捕集するとともに、凝集して滴下させる。この際、悪臭物質は、洗浄液によって中和および/または酸化されて除去される。次いで、悪臭物質が除去された排気ガスを活性炭に供給し、残存臭気物質を活性炭に吸着させた後、排気ガスを大気に排出する。
【0011】
この結果、排気ガスに含まれる悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去できることから、活性炭は悪臭物質が除去された残存臭気物質のみを吸着すればよく、コストを増加させることなく活性炭の吸着能力を長期にわたって維持することができる。しかも、排気ガスの臭気物質をほぼ100%除去することができる。
【0012】
本発明は、悪臭物質を含む排気ガスを供給する供給手段と、三次元構造網材からなる1個もしくは長さ方向に間隔をおいて複数個の充填材を配設した水平型スクラバーと、排気ガス中の悪臭物質を吸着する活性炭を内蔵した吸着手段と、水平型スクラバーに連通されるとともに、悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液を貯留する洗浄液循環タンクを備え、洗浄液循環タンクに貯留された洗浄液を充填材に向けてミスト状に噴射する洗浄液循環手段と、から構成され、吸着手段によって排気ガス中の悪臭物質を吸着するのに先立って、排気ガスを水平型スクラバーに供給して洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで充填材を通過させ、排気ガス中の悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去するとともに、悪臭物質を中和および/または酸化した洗浄液を洗浄液循環タンクに回収することを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、三次元構造網材からなる充填材が配設された水平型スクラバーを吸着手段の前段に設け、充填材に向けて悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液がミスト状に噴射されていることにより、排気ガスが水平型スクラバーに供給されて、洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで充填材を通過する際、排気ガスに含まれる悪臭物質は、ミスト状の洗浄液に付着または溶解する。そして、悪臭物質が付着または溶解したミスト状の洗浄液は、悪臭物質が付着または溶解されなかったミスト状の洗浄液とともに、充填材に接触して捕集され、徐々に凝集して滴下し、洗浄液循環タンクに回収される。この際、悪臭物質は、洗浄液によって中和および/または酸化されて除去される。その後、水平型スクラバーにおいて悪臭物質が除去された排気ガスは、吸着手段に供給され、活性炭によって排気ガスの残存臭気物質が吸着される。
【0014】
この結果、吸着手段においては、悪臭物質が除去されて大幅に濃度の低下した排気ガスに含まれる残存臭気物質のみを吸着すればよいことから、コストを増加させることなく活性炭の吸着能力を長期にわたって維持することができる。しかも、排気ガスの臭気物質をほぼ100%除去することができる。
【0015】
なお、洗浄液は、悪臭物質を中和および/または酸化して洗浄液循環タンクに回収されるため、洗浄液の濃度は徐々に薄くなる。このため、洗浄液循環タンクには、例えば、pHセンサーを設けて洗浄液の性状を把握し、必要ならば悪臭物質と洗浄液とが反応して生成された塩を除去するとともに、洗浄液を補充する必要がある。
【0016】
また、洗浄液がミスト状に噴射される充填材の後段に、三次元構造網材からなる充填材を配置する一方、該充填材に向けて洗浄水をミスト状に噴射するとともに、ミスト状の洗浄水を回収する洗浄水循環手段を設けることが好ましい。
【0017】
このように、新たな充填材を配置するとともに、洗浄水循環手段を設けると、洗浄液によって悪臭物質が除去された排気ガスが、洗浄水がミスト状に噴射されている雰囲気のもとで充填材を通過することにより、排気ガスに含まれる親水性物質がミスト状の洗浄水に付着または溶解し、親水性物質が付着または溶解したミスト状の洗浄水は、親水性物質が付着または溶解されなかったミスト状の洗浄水とともに、充填材に接触して捕集されるとともに、徐々に凝集して滴下し、洗浄水タンクに回収される。このため、吸着手段の活性炭に吸着させる残存臭気物質をさらに削減することができる。
【0018】
この際、ミスト状の洗浄水が充填材を通過して吸着手段に達すると、活性炭が濡れるため、吸着能力が低下する。したがって、洗浄水がミスト状に噴射される充填材の後段に、さらに三次元構造網材からなる一層目の細かい充填材を配設し、デミスターとして機能させることが好ましい。このようなデミスターとしての充填材を設けることにより、該充填材によってミスト状の洗浄水を捕集することが可能となり、吸着手段における活性炭の、ミスト状の洗浄水の付着による吸着能力の低下を防止することができる。
【0019】
なお、デミスターとして機能する最下流の充填材によって捕集されたミスト状の洗浄水は、洗浄水タンクに回収すればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1には、本発明の排気ガスの処理装置1の一実施形態が示されている。
【0022】
この処理装置1は、悪臭物質を含む排気ガスの供給手段2と、排気ガスから悪臭物質を除去する水平型スクラバー3と、排気ガスから悪臭物質を吸着する活性炭Cを内蔵した吸着手段4と、水平型スクラバー3に連通されて悪臭物質の洗浄液を循環させる洗浄液循環手段5と、水平型スクラバー3に連通されて親水性物質の洗浄水を循環させる洗浄水循環手段6と、から構成されている。
【0023】
供給手段2は、排気ガスを吸引する送風機21と、その吐出側に一端が接続された供給配管22と、送風機21の吸引側に一端が接続された吸引配管23と、からなり、吸引配管23の他端が図示しない排気ガスの発生源に接続されている。そして、供給配管22の他端が、後述する水平型スクラバー3におけるタンク本体31の入口端に接続されている。
【0024】
水平型スクラバー3は、軸線方向が水平方向となるように設置された略円筒状のタンク本体31と、タンク本体31に長手方向に間隔をおいて着脱自在に配設された複数個の三次元構造網材からなる充填材32と、からなり、複数個の充填材32のうち、少なくとも最下流側の2個の充填材32を除く各充填材32の上流側には、後述する洗浄液循環手段5の噴霧ユニット52が対向して配置され、また、最下流の充填材32の前段の充填材32の上流側には、後述する洗浄水循環手段6の噴霧ユニット62が対向して配置されている。
【0025】
ここで、三次元構造網材からなる充填材32は、図2に示すように、直交するフィラメントfを織り込んでピラミッド状正方形をマトリクス状に形成したものであり、ピラミッド状正方形の頂点が下流側に向けて突出するように配置されている。このような充填材32は、米国KIMRE社より商品名「KON.TANE(登録商標)」として販売されている。
【0026】
なお、最下流の充填材32は、デミスターとして機能するように、小径のフィラメントfを用いてより細かな目の粗さに形成されている。
【0027】
吸着手段4は、先に従来技術欄で説明した脱臭装置10と同様に、同心上に配設された通気性を有する内筒41および外筒42と、内筒41および外筒42の上端開口部および下端開口部をそれぞれ覆う天板43および底板44と、これらの内筒41、外筒42、天板43および底板44によって区画された空間に充填された活性炭Cと、からなり、外筒42の周囲には、円筒状のカバー45が外筒42の外周面と一定間隔をおいて取り付けられている。そして、カバー45には、前述した水平型スクラバー3の出口端に一端が接続された配管46の他端が、その軸線が外筒42の外周面に対して接線となるように、接続されている。また、天板43には、内筒41によって区画された空間に連通するように、開口部が形成されており、該天板43の開口部に排出管47の一端が接続されている。
【0028】
洗浄液循環手段5は、洗浄液循環タンク51と、最下流側の2個の充填材32を除く各充填材32の上流側に位置して水平型スクラバー3のタンク本体31に固定されて、それぞれ複数個の噴霧ノズル52aが設けられた噴霧ユニット52と、洗浄液循環タンク51および各噴霧ユニット52間に配管された供給管53と、からなり、供給管53に配設された洗浄液循環ポンプ54を駆動することにより、洗浄液循環タンク51に貯留された洗浄液を各噴霧ユニット52の噴霧ノズル52aに供給して、それぞれ対向する充填材32に向けてミスト状に噴射させることができる。また、洗浄液循環タンク51は、各充填材32の下方においてタンク本体31とドレン管55を介して接続されており、噴霧ユニット52の噴霧ノズル52aから噴射された洗浄液は、ドレン管55を経て再び洗浄液循環タンク51に回収される。
【0029】
ここで、排気ガスに含まれる悪臭物質は予め成分分析されており、洗浄液循環タンク51には、含有する悪臭物質を中和し、酸化し、酸化して中和する洗浄液が貯留されている。
【0030】
具体的には、排気ガスに悪臭物質として硫化物、例えば、硫化水素が含まれている場合には、洗浄液としてカ性ソーダを用いて中和し、ナトリウム塩として水に溶解させて硫化水素を除去する。また、メルカプタンが含まれている場合には、洗浄液として次亜塩素酸ソーダを用いて酸化し、メルカプタンを除去する。一方、窒素化合物、例えば、アンモニアやアミンが含まれている場合には、洗浄液として硫酸を用いて中和し、アンモニアやアミンを除去する。また、ホルムアルデヒドが含まれている場合には、洗浄液として次亜塩素酸ソーダとカ性ソーダを用いて、酸化するとともに中和し、ホルムアルデヒドを除去する。さらに、有機酸、例えば、酢酸が含まれている場合には、洗浄液としてカ性ソーダを用いて中和し、酢酸を除去する。
【0031】
洗浄水循環手段6は、洗浄水循環タンク61と、最下流の充填材32の上流の充填材32の上流側に位置して水平型スクラバー3のタンク本体31に固定されて、それぞれ複数個の噴霧ノズル62aが設けられた噴霧ユニット62と、洗浄水循環タンク61および各噴霧ユニット62間に配管された供給管63と、からなり、供給管63に配設された洗浄水循環ポンプ64を駆動することにより、洗浄水循環タンク61に貯留された洗浄水を噴霧ユニット62の噴霧ノズル62aに供給して、対向する充填材32に向けてミスト状に噴射させることができる。また、洗浄水循環タンク61は、充填材32の下方においてタンク本体31とドレン管65を介して接続されており、噴霧ユニット62の噴霧ノズル62aから噴射された洗浄水は、ドレン管65を経て再び洗浄水循環タンク61に回収される。
【0032】
次に、このように構成された排気ガスの処理装置1の作動について説明する。
【0033】
まず、洗浄液循環ポンプ54が駆動され、洗浄液循環タンク51に貯留された洗浄液が供給管53から各噴霧ユニット52の噴霧ノズル52aに供給されることにより、各噴霧ノズル52aから対向する充填材32に向けて洗浄液がミスト状に噴射されている。そして、充填材32に向けて噴射されたミスト状の洗浄液は、充填材32に付着して捕集されるとともに、徐々に凝集して滴下し、タンク本体31およびドレン管55を介して洗浄液循環タンク51に回収される。このように、洗浄液循環タンク51の洗浄液は、水平型スクラバー3との間を循環している。
【0034】
同様に、洗浄水循環ポンプ64が駆動され、洗浄水循環タンク61に貯留された洗浄水が供給管63から噴霧ユニット62の噴霧ノズル62aに供給されることにより、各噴霧ノズル62aから対向する充填材32に向けて洗浄水がミスト状に噴射されている。そして、充填材32に向けて噴射されたミスト状の洗浄水は、充填材32に付着して捕集されるとともに、徐々に凝集して滴下し、タンク本体31およびドレン管65を介して洗浄水循環タンク61に回収される。このように、洗浄水循環タンク61の洗浄水は、水平型スクラバー3との間を循環している。
【0035】
このような状態で、送風機21を駆動すれば、悪臭物質を含む排気ガスをその発生源から吸引配管23を通して吸引し、供給配管22を経て水平型スクラバー3に供給することができる。水平型スクラバー3に排気ガスが供給されると、排気ガスは、洗浄液がミスト状となった雰囲気のもとで最上流の充填材32を通過する。この際、排気ガスに含まれる悪臭物質は、ミスト状の洗浄液に付着または溶解する。そして、悪臭物質が付着または溶解されたミスト状の洗浄液は、悪臭物質が付着または溶解されなかったミスト状の洗浄液とともに、最上流の充填材32に接触して捕集されるとともに、徐々に凝集し、直接または充填材32のフィラメントfを伝って滴下し、前述したように、洗浄液循環タンク51に回収される(図3参照)。この際、悪臭物質は、ミスト状の洗浄液に付着または溶解して中和され、あるいは、酸化され、または、酸化されるとともに中和され、ほぼ無臭物質として洗浄液循環タンク51に回収される。
【0036】
ここで、悪臭物質と洗浄液とが反応して生成された塩は、洗浄液循環タンク51に回収されるため、必要ならば洗浄液循環タンク51から取り出して再利用することができる。例えば、悪臭物質がアンモニアの場合、洗浄液である硫酸と反応して硫酸アンモニア(硫安)が生成されることから、肥料に再利用することができる。
【0037】
次いで、排気ガスは、最上流の充填材32を通過した後、その下流の充填材32に達し、同様に、排気ガス中の親水性物質がミスト状の洗浄水に付着または溶解する一方、親水性物質が付着されたミスト状の洗浄水は、親水性物質が付着または溶解されなかったミスト状の洗浄水とともに、次段の充填材32に接触して捕集され、徐々に凝集して滴下し、洗浄水循環タンク61に回収される。
【0038】
この後、悪臭物質および親水性物質がほぼ100%除去された排気ガスは、最下流の充填材32に到達する。この際、前段の充填材32を通過したわずかなミスト状の洗浄水がデミスターとして機能する最下流の充填材32に接触して捕集され、徐々に凝集して滴下し、洗浄水循環タンク61に回収される。このため、水平型スクラバー3に供給された排気ガスは、悪臭物質および親水性物質とともに、ミスト状の洗浄水が除去されて、その出口端から排出される。
【0039】
この後、排気ガスは、配管46を経て吸着手段4のカバー45と外筒42とによって区画された空間に供給され、通気性を有する外筒42、活性炭Cおよび通気性を有する内筒41を通過した後、天板43の開口部を経て排出管47から大気に排出される。この際、排気ガスに残存した臭気物質は、活性炭Cに吸着され、ほぼ100%臭気物質が除去される。したがって、大気に排出された排気ガスに臭気はなく、悪臭を周囲に飛散させることはない。
【0040】
この結果、水平型スクラバー3を吸着手段4の前段に設けたことにより、予め悪臭物質および親水性物質を上流側の充填材32によって除去するとともに、最下流の充填材32によってミスト状の洗浄水を除去することができることから、吸着手段4に対する負荷を軽減することができるとともに、活性炭Cの吸着能力を低下させることがなく、排気ガスに含まれる臭気物質をほぼ100%除去することができる。したがって、コストを増加させることなく活性炭の吸着能力を長期にわたって維持することができる。
【0041】
なお、前述した実施形態においては、水平型スクラバーに設けた3個の充填材32によって、排気ガスに含まれる悪臭物質、親水性物質およびミスト状の洗浄水の順に除去する場合を例示したが、排気ガスに複数の悪臭物質が含まれている場合には、詳細には図示しないが、各悪臭物質を順に除去し、その後、親水性物質およびミスト状の洗浄水を除去すればよい。
【0042】
すなわち、各悪臭物質をそれぞれ各別に除去できるように、各悪臭物質専用の充填材32、各悪臭物質をそれぞれ中和および/または酸化する洗浄液および該洗浄液をそれぞれ貯留する洗浄液循環タンク51、各洗浄液専用の洗浄液循環ポンプ54、供給管53、噴霧ユニット52を新たに用意し、専用の洗浄液循環ポンプ54によって各洗浄液を噴霧ユニット52から対向する充填材32に向けてミスト状に噴射した後、水平型スクラバー3のタンク本体31およびドレン管55を経て該洗浄液専用の洗浄液循環タンク51に回収すればよい。
【0043】
この場合、水平型スクラバー3は、新たな充填材32を追加して配設できるように、長さを適宜変更可能な接続構造を採用することが好ましい。
【0044】
また、連続する複数個の充填材32に向けてそれぞれ同一の洗浄液をミスト状に噴射させ、同一の悪臭物質を複数段にわたって除去することもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、排気ガス中に含まれる悪臭物質をコストを増加させることなく長期にわたって吸着し、除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気ガスの処理装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1の処理装置を構成する水平型スクラバーに設けられた充填材を一部省略して示す斜視図である。
【図3】図2の充填材によるミスト状の洗浄液(洗浄水)の捕集を模式的に示す説明図である。
【図4】従来の脱臭装置を一部破断して示す正面図である。
【符号の説明】
1 処理装置
2 供給手段
21 送風機
3 水平型スクラバー
31 タンク本体
32 充填材
4 吸着手段
41 内筒
42 外筒
5 洗浄液循環手段
51 洗浄液循環タンク
52 噴霧ユニット
52a 噴霧ノズル
53 供給管
54 洗浄液循環ポンプ
55 ドレン管
6 洗浄水循環手段
61 洗浄水循環タンク
62 噴霧ユニット
62a 噴霧ノズル
63 供給管
64 洗浄水循環ポンプ
65 ドレン管
C 活性炭
Claims (2)
- 排気ガスを水平方向に供給して、排気ガスの悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで三次元構造網材からなる1個もしくは複数個の充填材を通過させ、排気ガス中の悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去した後、悪臭物質が除去された排気ガスを活性炭に供給し、残存臭気物質を活性炭に吸着させて大気に排出することを特徴とする排気ガスの処理方法。
- 悪臭物質を含む排気ガスを供給する供給手段と、三次元構造網材からなる1個もしくは長さ方向に間隔をおいて複数個の充填材を配設した水平型スクラバーと、排気ガス中の悪臭物質を吸着する活性炭を内蔵した吸着手段と、水平型スクラバーに連通されるとともに、悪臭物質を中和および/または酸化する洗浄液を貯留する洗浄液循環タンクを備え、洗浄液循環タンクに貯留された洗浄液を充填材に向けてミスト状に噴射する洗浄液循環手段と、から構成され、吸着手段によって排気ガス中の悪臭物質を吸着するのに先立って、排気ガスを水平型スクラバーに供給して洗浄液がミスト状に噴射された雰囲気のもとで充填材を通過させ、排気ガス中の悪臭物質を洗浄液によって中和および/または酸化して除去するとともに、悪臭物質を中和および/または酸化した洗浄液を洗浄液循環タンクに回収することを特徴とする排気ガスの処理装置。
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