JP2007037965A - コラーゲン基材、並びにその製造方法及びその使用方法 - Google Patents

コラーゲン基材、並びにその製造方法及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生体の欠損部位や止血部位の形状に応じて自在に弾性変形することが可能であって、生体適合性、並びに組織再生若しくは細胞増殖又は止血に適し、さらに簡易に製造可能な医療用基材を提供する。
【解決手段】本コラーゲン基材は、紡糸されたコラーゲン長繊維で構成された綿を含むものである。本コラーゲン基材は、圧縮力に応じて、相互に独立したコラーゲン長繊維が相互に摺動するようにして撓み、コラーゲン基材全体として容積が減少するように変形することが可能である。一方、圧縮力から開放されれば、コラーゲン長繊維の弾性及び接着接触部により、元の形状に復元する。
【選択図】図3

Description

本発明は、コラーゲン長繊維を含むコラーゲン基材に関する。詳細には、再生医療における移植用細胞培養基材等の各種培養基材としての用途、又は、生体内欠損部を補填することにより再生誘導を促す各種補填材若しくは補綴材としての用途、外科領域等において使用される止血材としての用途に用いられる医療用基材に関する。
再生医療の分野では、全身のあらゆる組織や臓器を対象として、自己の細胞が増殖できる足場となる環境を与えることによって、組織や臓器が本来の構造及び機能を再生復元することが行われている。このような再生医療において、欠損した組織や臓器が再生する足場となる基材としてコラーゲン等の生分解性物質からなるものが着目されている。特に、コラーゲンは、生体を構成する主要なタンパクであり、生体適合性、組織再生、細胞増殖に適している。また、コラーゲン以外の基材で目的の細胞を体内培養する場合には、細胞の産生物により基材が分解されて形状が崩れたり流動化することを防止するために、体内培養に先立って前培養を必要とすることがあるが、コラーゲン基材を用いることにより、前培養を省略できる可能性もある。その一方で、コラーゲンは、様々な組織や臓器の再生に適した形状に加工することが難しいという問題がある。
医療用材料としてのコラーゲンは、ブタ等の動物から、所定の酸又はアルカリ等の条件下で酵素により抽出されたものに、ペプシン処理を施して抗原性発現部位を除去し、得られたコラーゲン溶液を凍結乾燥してスポンジ状の基材を製造する方法や、該コラーゲン溶液を湿式紡糸法で紡糸して繊維状の基材を製造する方法が公知である(例えば、特許文献1,2参照)。
また、外科手術等の外科領域において、速やかに血栓を形成し出血を阻止する局所吸収止血材として、コラーゲンを用いた局所止血材が着目されている。コラーゲンを用いた止血材は、アレルギー反応が少ないという利点がある。また、コラーゲン自体に止血効果があるという利点もある。従来より、コラーゲンを用いた局所吸収性止血材として、コラーゲン繊維からなる綿状物が公知である(特許文献3参照)。
特開2000−210376号公報 特開2003−301362号公報 特開平6−197946号公報
しかし、前述した製造方法で得られる医療用材料は、不織布と呼ばれる2次元のものやスポンジ状のものである。不織布は、勿論厚みを有するものではあるが、専ら2次元方向に広がる基材として用いられるものであるから、血管や食道のような管状或いは膜状の組織を再生するための基材としては好適であるものの、例えば、骨の欠損部位に詰め物として基材を充填して骨細胞を体内培養するように、立体的な組織や臓器の3次元基材として用いるには不適である。
また、不織布の強度を増すために、縦横方向に交叉するように配列されたコラーゲン糸に可溶化コラーゲン溶液又はゼラチン溶液を噴霧して、コラーゲン糸同士を結着させるバインディング処理がなされるので、最終的に不織布とするまでの工数が多いという問題がある。また、不織布とされた後は伸縮性がないので、多様な形状の欠損部位に適合させるには、不織布を切断することが必須である。
一方、スポンジ状の基材は、立体的な組織や臓器の3次元基材として用いることができるが、所謂スポンジのように弾性変形が可能なものではない。すなわち、スポンジ状の基材は、コラーゲン溶液を凍結乾燥することにより多孔性の基材としたものなので、物理的強度が弱いという欠点がある。また、スポンジ状のコラーゲン基材に所定の圧縮力が負荷されれば、その孔が圧縮されるように破壊されて変形するものの、圧縮力がなくなっても破壊された孔が復元することはない。また、変形が生じるような圧縮力に対して、所望の強度となるように製造することも困難である。さらには、上記スポンジ状の基材の孔は独立気泡として形成されるので、気泡間において連続的に細胞を増殖させることは困難であり、細胞が成長し難いという問題がある。
また、止血材として用いられるコラーゲン繊維の綿状物は、3〜70mmのコラーゲン繊維をエアブローによって分散させてから熱処理することにより得られるものである。このように、比較的短いコラーゲン繊維が複数本用いられたものは、塊となった綿状物からコラーゲン繊維が解れやすく、取り扱いにくいという問題がある。特に大きな綿状物になるほど、又は、止血する部位、すなわち傷口の血圧が高いほど、解れの問題が顕著である。例えば、止血する部位に上記コラーゲン繊維の綿状物を詰めようとした際に、血液や体液が付着した指先やピンセット等に該綿状物が付着して解れ、止血する部位に適量の綿状物を詰めることが難しく、取扱性が悪いという問題がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、生体の欠損部位や止血部位の形状に応じて自在に弾性変形することが可能であって、生体適合性、並びに組織再生若しくは細胞増殖又は止血に適し、さらに簡易に製造可能な医療用基材を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、止血材としての取扱性に優れたコラーゲン綿状物を提供することにある。
(1)本発明に係るコラーゲン基材は、紡糸されたコラーゲン長繊維で構成された綿を含むものである。
(2)また、上記綿は、上記コラーゲン長繊維が相互に接触し且つ接着されていない非接着接触部と、相互に接着された接着接触部とを含むものであってもよい。
(3)また、上記接着接触部は、架橋処理により形成されたものであってもよい。
(4)また、上記コラーゲン長繊維は、湿式紡糸後に架橋されたものであってもよい。
(5)また、上記架橋は、熱脱水架橋であってもよい。
(6)また、上記綿は、上記コラーゲン長繊維が液中において絡められて得られたものであってもよい。
(7)また、上記液中が中和液中であってもよい。
(8)また、上記コラーゲン長繊維の長さは、100mm以上が好適である。
(9)また、上記コラーゲン長繊維の長さは、100mmから1000000mmの範囲内であることが好適である。
(10)また、上記コラーゲン長繊維の径は、3μmから100μmの範囲内であることが好適である。
(11)また、本発明に係るコラーゲン基材の製造方法は、コラーゲン長繊維に紡糸する紡糸工程と、上記コラーゲン長繊維を絡めて綿にする綿形成工程と、を含むものである。
(12)また、上記綿形成工程は、紡糸工程における中和液中で行われるものであってもよい。
(13)また、上記綿形成工程後、架橋処理が行われるものであってもよい。
(14)また、本発明に係るコラーゲン基材の使用方法は、上記コラーゲン基材を止血材として使用するものである。
(15)また、本発明に係るコラーゲン基材の使用方法は、上記コラーゲン基材を培養基材として使用するものである。
(16)また、本発明に係るコラーゲン基材の使用方法は、上記コラーゲン基材を補填材として使用するものである。
本発明に係るコラーゲン基材によれば、コラーゲン長繊維が弾性変形可能な綿を含むので、圧縮力に応じて、コラーゲン基材全体として容積が減少するように変形することが可能である。一方、圧縮力から開放されれば、コラーゲン長繊維の弾性により元の形状に復元する。これにより、生体の欠損部位や止血部位の形状に応じて柔軟に変形する医療用基材を得ることができる。また、止血の際に解れ等が生じることなく取扱性に優れ、且つ止血作用の高い止血材を実現することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明における綿とは、少なくとも1本のコラーゲン長繊維で構成され、連続的な空孔が形成された三次元構造体である。この綿は、綿花から採取される一般の綿と類似する外観を呈する。また、この綿は、形状が変形し且つ容積が減少するように弾性変形が可能である。また、この綿は、液体を吸収する能力を有する。
本発明において使用されるコラーゲンは、例えば酸可溶化コラーゲン、アルカリ可溶化コラーゲン、又は中性可溶化コラーゲン等であり、ペプシンやトリプシン等の蛋白質分解酵素により可溶化処理或いはアルカリにより可溶化処理されたものが挙げられる。特に、取り扱いの容易性の観点から、酸可溶化コラーゲン又はアルカリ可溶化コラーゲンが好ましく、さらに、これらからコラーゲンから抗原決定基であるテロペプタイドが除去処理されたアテロコラーゲンがより好ましい。
コラーゲンの由来は特に限定されるものではなく、例えば、牛、ブタ、鳥類、魚類、ウサギ、ヒツジ、ネズミ、ヒト等から得られたものが使用でき、これら生体の皮膚や腱、骨、軟骨、臓器等から公知の抽出方法により得ることができる。I型、II型、III型等に分類されるコラーゲンのタイプは特に限定されるものではないが、再生したい部位を主に構成するコラーゲンの型と同じ型のコラーゲンを使用することが好ましい。例えば、皮膚、骨、腱等の再生を目的とするのであればI型を使用することが好ましく、軟骨等の再生を目的するのであればII型を使用することが好ましく、皮膚、筋肉等の再生を目的とするのであればIII型を使用することが好ましい。また、産業上の取り扱いの観点からは、I型コラーゲンが好適である。
本発明におけるコラーゲン長繊維は、種々の紡糸方法により紡糸された糸をいう。コラーゲン長繊維を紡糸するための工程が、本発明において紡糸工程と称される。紡糸法としては、湿式紡糸法や乾式紡糸法、溶融紡糸法等が挙げられる。特に、製造が容易であることから、湿式紡糸法が好ましい。
上記湿式紡糸法においては、可溶化コラーゲン溶液が使用される。可溶化コラーゲンの溶媒としては、上記コラーゲンを溶解するものであれば特に限定されず、例えば、塩酸や酢酸、硝酸等の希酸溶液、エタノールやメタノール、アセトン等の親水性有機溶媒、水等がある。また、これら溶媒は単独で用いても2種以上を混合して用いてもよいが、中でも特に水が好適である。
また、可溶化コラーゲン溶液のコラーゲン濃度は、所定の紡糸方法でコラーゲン長繊維を紡糸可能な濃度であれば特に限定されないが、例えば湿式紡糸法により紡糸するのであれば約0.5〜30重量%が好適であり、さらに好ましくは約1〜10重量%であり、特に好ましくは約5〜7重量%である。なお、湿式紡糸法とは、可溶化コラーゲン溶液を凝固液で満たされた浴槽中にノズルから連続的に吐出して、脱水及び凝固することによりコラーゲン長繊維を得る製法である。
コラーゲン長繊維は、一つのコラーゲン基材において一連の1本の糸である必要はないが、ほぼ一連の糸としてコラーゲン長繊維を連続的に紡糸することが好適である。コラーゲン長繊維の1本当たりの長さは、その後に綿状に絡めることが可能であって、再度の架橋処理によって綿状の状態を維持できる長さであればよく、具体的には、100mm以上であり、好ましくは100〜1000000mmの範囲内である。
湿式紡糸法において、可溶化コラーゲン溶液を吐出する浴槽は、コラーゲンを凝固させることが可能な溶液が満たされたものであれば特に限定されず、例えば、硫酸ナトリウムや塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の無機塩類水溶液、これら無機塩類をアルコールやアセトンに溶解又は分散させた無機塩類溶解有機溶媒、メタノールやエタノール、イソプロパノール、アミルアルコール等のアルコール類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類を用いることができる。また、コラーゲン長繊維の強度の観点からは、凝固液はアルコール類が好ましくは、さらにはエタノールが特に好ましい。また、エタノールの含水率は、コラーゲン長繊維の強度の観点から約10%以下が好ましく、さらに好ましくは約5%以下であり、特に好ましくは約1%以下である。
浴槽への可溶化コラーゲン溶液の吐出は、所定の径の口金から連続的に可溶化コラーゲン溶液を吐出できるものであれば、例えば公知のギアポンプやディスペンサ、押出装置等を用いることができる。特に、可溶化コラーゲン溶液の吐出量に変動がないものが均一な径のコラーゲン長繊維を得るために好適である。
また、可溶化コラーゲン溶液を吐出するための口金の径は、所望のコラーゲン長繊維の径に合わせる。コラーゲン長繊維の径は、連続的な紡糸、コラーゲン長繊維の柔軟性を考慮して設定する。また、綿状のコラーゲン基材を、生体内の欠損部位の大きさに合わせて切断又は引きちぎって使用できるようにすれば便利である。これらを考慮すると、コラーゲン長繊維の径は、3〜100μm、好ましくは5〜75μmであり、上記口金の径も、このコラーゲン長繊維の径と同程度のものにすることが好適である。
架橋処理は、物理的架橋方法と化学的架橋方法のいずれであってもよい。物理的架橋方法とは、γ線、紫外線、電子線、プラズマ、熱脱水架橋に例示される架橋方法である。一方、化学的架橋方法とは、アルデヒド類やエポキシ類、カルボジイミド類、イソシアネート類、タンニン処理、クロム処理等に例示される架橋方法である。また、化学的架橋方法は、可溶化コラーゲン溶液を吐出する浴槽に各種架橋剤を加えることにより、可溶化コラーゲン溶液の凝固と架橋処理とを同時に行うこととしてもよい。また、コラーゲン基材が体内培養用の基材や止血材として用いられることを考慮すると、生体内埋殖時の安全性及び細胞毒性の観点から、物理的架橋方法を採用することが好適である。さらに、物理的架橋方法の中でも熱脱水架橋が好適であるが、これに限定されるものではない。
この架橋処理によりコラーゲン長繊維が難溶化され、可溶化コラーゲンを溶解する溶媒に浸しても糸状態を維持する。また、この架橋処理による架橋度が低いと、その後の処理においてコラーゲンが再び溶媒に溶解し、架橋度が高いと、生体における異物反応が高まる。このようなコラーゲン長繊維の強度を考慮すると、熱脱水架橋により架橋を行う場合に、温度約110〜140℃、約6〜48時間、熱脱水架橋を行うことが好適である。
次に、コラーゲン長繊維を綿状に成形する。この成形が本発明において綿形成工程と称される。コラーゲン長繊維を綿に成形する方法としては、大気中又は液体中で撹拌させることにより絡める方法や、コラーゲン長繊維を巻き取ったボビン等の芯部材から、該コラーゲン長繊維を抜き取る方法などが挙げられる。特に、三次元形状を容易に製造することができる観点から、コラーゲン長繊維を液体中で絡めることが好適である。
攪拌は、攪拌棒を手で操作して行っても、磁性攪拌子を回転磁界により回転させる攪拌装置等を用いて行ってもよい。この攪拌によりコラーゲン長繊維が相互に絡まり合った状態、すなわち綿となる。前述したように、既にコラーゲン長繊維に架橋処理を行っているので、この絡まった状態でコラーゲン長繊維は相互に接着していない。換言すれば、コラーゲン長繊維同士は相互に接触しているものの、外力を受ければ接触位置が移動したり、コラーゲン長繊維同士が離れたりする。本発明では、このようなコラーゲン長繊維同士の接触を非接着接触という。このように、コラーゲン長繊維を3次元形状の綿に形成することにより、組織再構築における細胞の3次元的な足場とすることができる。また、綿であるので3次元形状に適度な空孔が形成され、細胞や培養に必要な酸素等が3次元形状内に進入しやすくなる。このような空孔を形成するためには、比容積が1〜100cm/g、好ましくは、2〜55cm/g、さらに好ましくは4〜12cm/gである。
また、上記液体としては、製造工程を減少させることができる観点から、中和液であることが好適である。中和液は、可溶化コラーゲン溶液の溶媒を中和するためのもの及び中和後の洗浄液を含むものであり、綿のpHに応じて酸性溶液、アルカリ性溶液等を用いればよい。この中和は、中和液を交換しながら複数回行うことが好ましい。また、中和液としては、コラーゲンの分子構造維持の観点から、弱酸性溶液又は弱アルカリ性溶液が好ましく、例えば、炭酸水素ナトリウム水溶液、アンモニア水、リン酸緩衝液等を用いることができる。これらの中でも炭酸水素ナトリウム水溶液が好適であるが、これに限定されるものではない。中和が行われることにより、コラーゲン基材が体内に埋殖された際に、炎症反応が生じないようにできるので好ましい。
上記綿は、さらに上記コラーゲン長繊維が相互に接触し且つ接着されていない非接着接触部と、相互に接着された接着接触部が設けられることにより、弾性が向上し、三次元構造が維持できるので好適である。接着とは、コラーゲン長繊維間に剪断応力が生じうる程度に結合した状態をいう。結合の形態としては、物理的相互作用による結合や化学的相互作用による結合、機械的結合等が挙げられる。特に、結合強度の観点から、化学的相互作用による結合が好適であるが、本発明がこれに限定されるものではない。化学的相互作用による結合としては、共有結合やイオン結合、配位結合、水素結合等が挙げられる。特に結合強度の観点から、共有結合及びイオン結合が好適であり、共有結合が最も好ましいが、本発明がこれに限定されるものではない。共有結合を形成する方法としては、主に架橋処理による方法が挙げられる。
上記架橋処理は、前述と同様に、物理的架橋方法及び化学的架橋方法を用いることができるが、生体内埋殖時の安全性及び細胞毒性の観点から、物理的架橋方法が好適である。また、物理的架橋方法として熱脱水架橋を行う場合には、減圧下で約110〜140℃、約6〜48時間行うことが好適である。これにより、コラーゲン長繊維同士が部分的に接着される。コラーゲン長繊維は、先の架橋処理により繊維状に架橋されているものの、水等の液体に対しては表面が若干溶解する。綿を形成しているコラーゲン長繊維が若干溶解した状態で再び架橋処理を行うことにより、非接着接触部の一部が接着接触部となる。つまり、コラーゲン長繊維同士が部分的に架橋により接着される。これにより、上記綿が、相互に絡まるように撓んだ状態が維持されるとともに、適度な空孔を有する3次元構造が維持される。なお、再架橋処理の前後に、上記綿を風乾することとしてもよい。
また、別の実施態様として、コラーゲン長繊維を芯部材から抜き取る前に、コラーゲン長繊維を芯部材とともに中和液に浸してもよい。ただし、予めコラーゲン長繊維を難溶化させる架橋処理を施す必要がある。中和液は、可溶化コラーゲン溶液の溶媒を中和するためのもの及び中和後の洗浄液を含むものであり、コラーゲン長繊維のpHに応じて酸性溶液、アルカリ性溶液等を用いればよい。この中和は、中和液を交換しながら複数回行うことが好ましい。また、中和液としては、コラーゲンの分子構造維持の観点から、弱酸性溶液又は弱アルカリ性溶液が好ましく、例えば、炭酸水素ナトリウム水溶液、アンモニア水、リン酸緩衝液等を用いることができる。これらの中でも炭酸水素ナトリウム水溶液が好適であるが、これに限定されるものではない。中和が行われることにより、コラーゲン基材が体内に埋殖された際に、炎症反応が生じないようにできるので好ましい。
上記コラーゲン長繊維は、架橋処理により架橋されているものの、水等の液体に対しては表面が若干溶解する。芯部材に巻き取られたコラーゲン長繊維が中和液に浸されることにより若干溶解した状態で再び架橋処理が行われることにより、非接着接触部の一部が接着接触部となる。つまり、芯部材に巻き取られたコラーゲン長繊維同士が部分的に架橋により接着される。その後、芯部材からコラーゲン長繊維を抜き取る。コラーゲン長繊維は、芯部材を回転させながら取り解すのではなく、コラーゲン長繊維が芯部材に巻き取られた状態を維持するようにして、芯部材を回転軸線方向に抜き取る。これにより、上記再架橋で形成された接着接触部を維持したままで、芯部材からコラーゲン長繊維を取り出すことができる。芯部材から取り出されたコラーゲン長繊維は、芯部材に相当する中空を有する略円筒形状である。この円筒形状のコラーゲン長繊維を接着接触部を維持した状態で適宜解すことにより、適度な空孔を有する綿状の3次元構造が形成される。なお、再架橋処理の前後に、上記コラーゲン長繊維を風乾することとしてもよい。
このようにして、3次元形状のコラーゲン基材を得ることができる。コラーゲン長繊維の綿は、相互に接触しながら3次元構造をなしているものの、非接着接触部を有する。つまり、コラーゲン長繊維が相互に接着されていない接触部分を有する。したがって、圧縮力が付与されれば、相互に独立したコラーゲン長繊維が接触部分を摺動させる又は離反させるようにして撓み、コラーゲン基材全体として容積が減少するように変形する。一方、圧縮力から開放されれば、コラーゲン長繊維の弾性や接着接触部により、元の形状に復元する。
これにより、生体の欠損部位又は止血部位の形状に応じて柔軟に変形する医療用基材として、コラーゲン基材を用いることができる。また、体外培養において、コラーゲン基材を足場として3次元的に組織細胞を培養することができる。コラーゲン基材を培養基材として用いる場合に、例えばラミニンやフィブロネクチン等の細胞培養に適した薬剤をコラーゲン基材に含浸させてもよい。また、これら薬剤をコラーゲン基材にコーティングしてもよい。
また、コラーゲン基材を止血材として用いることにより、止血の際に解れ等が生じることなく取扱性に優れ、且つ止血作用の高い止血材を実現することができる。コラーゲン基材を止血材として用いる場合に、止血効果のある薬剤をコラーゲン基材に含浸又はコーティングしてもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。
〔実施例〕
ブタ由来I型,III型混合コラーゲン粉末(日本ハム株式会社製;SOFDタイプ)を注射用蒸留水に溶解して7重量%の可溶化コラーゲン溶液を調製した。この可溶化コラーゲン溶液150mlを、図1に示すように、99.5容量%エタノール(和光純薬、特級)3Lの浴槽1中に吐出した。浴槽1から引き上げられたコラーゲン長繊維を、浴槽1と別途に設けた99.5%エタノールで満たされた浴槽2に浸漬した。浴槽2から引き上げられたコラーゲン繊維を、送風乾燥機3に約3秒間で通過させた後、コラーゲン長繊維6が弛まないようにテンションプーリ4で張力を保ちつつ、芯部材として、直径78mm、全長200mmのステンレス製ロール状巻取具5を用いて、約35rpmで回転させて巻き取った。この巻き取りの際、巻取具5の軸方向に1.5mm/sの速度で往復移動させた。
得られたコラーゲン長繊維6を、巻取具5に巻き取られた状態のままで、バキュームドライオーブン(EYELA社製:VOS−300VD型)中にて、高真空下(1torr以下)、120℃、24時間の条件で熱脱水架橋反応を施した。次に、巻取具5からコラーゲン長繊維を取り出して、図2に示すように、7.5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液(重曹)中で、攪拌速度1000rpmで攪拌しながら30分間中和処理を行った。これにより、コラーゲン長繊維6の綿7を得た。中和後、蒸留水により洗浄し、クリーンベンチ内で風乾した。その後、綿7をバキュームドライオーブン中にて高真空下(1torr以下)、120℃、12時間の条件で、再度熱脱水架橋反応を施した。これにより、図3に示すように、上記実施形態に記載した綿状のコラーゲン基材を得た。
〔実験例1〕(培養実験)
実施例で製造された綿状のコラーゲン基材を用いて、ヒト軟骨細胞の3次元培養を行った。まず、Chondrocyne Basal Medium(商品名、CELL APPLICATIONS社製)500mlにChondrocyne Glowth Supplement(商品名、CELL APPLICATIONS社製)10mlを添加した培地を用いて、細胞濃度4.0×10個/mlとなるように細胞懸濁液を調製した。次に、コラーゲン基材(約0.15g)の一部に上記細胞懸濁液0.3mlを塗布した。このコラーゲン基材を、細胞懸濁液が塗布された部分が底面となるようにシャーレ(CORNING社製、48ウェル)に静置し、上記培地0.6mlを静かに注入して、2ヶ月間静置培養を行った。培養は、37℃、5容量%CO雰囲気下で行い、2日に1回の周期で培地を交換した。
培養開始より2ヶ月後に、コラーゲン基材の様子を観察した(図4)。底面に播種した細胞が、播種前のコラーゲン基材と略同形状に3次元に成長したことが確認された。これにより、本発明に係るコラーゲン基材が今後の再生医療に貢献しうる培養基材であることが確認された。
〔実験例2〕(止血実験)
実施例で製造された綿状のコラーゲン基材を用いて、浅い傷口に対する表面圧迫による止血実験を行った。比較例1として、酸化セルロースからなる止血材(サージセル、輸入販売:ジョンアンドジョンソン社)を用い、また、比較例2として、コラーゲンからなる止血材(インテグラン、販売:日本臓器株式会社、製造:株式会社高研)を用いた。ビーグル犬(雌)の腹部をメスで切開し、肝臓を露出させた。次に、メスを用いて肝臓の3箇所に、長さ約1cm、深さ約0.1cmの浅い傷口をそれぞれ同様に形成した。この3箇所の各傷口に、実施例に係るコラーゲン基材、比較例1の止血材、及び比較例2の止血材をそれぞれ載せて、さらにコラーゲン基材及び各止血材を医療用ガーゼで押さえることにより圧迫止血を行った。圧迫止血を約1分間を行った後、各傷口の止血の様子を目視で観察した。その観察状態を図5に示す。図5において、20は、実施例に係るコラーゲン基材により止血を行った傷口、21は、比較例1の止血材により止血を行った傷口、22は、比較例2の止血材により止血を行った傷口を示している。
〔実験例3〕(止血実験)
実施例で製造された綿状のコラーゲン基材、比較例1の止血材、及び比較例2の止血材を用いて、深い傷口に対し、傷口に止血材を挿入して止血実験を行った。ビーグル犬(雌)の腹部をメスで切開し、肝臓を露出させた。次に、メスを用いて肝臓の3箇所に、長さ約2cm、深さ約0.7cmの深い傷口をそれぞれ同様に形成した。傷口から溢れ出た血液を医療用ガーゼで拭き取った後、この3箇所の各傷口に、実施例に係るコラーゲン基材、比較例1の止血材、及び比較例2の止血材をそれぞれ詰め込み、さらにコラーゲン基材及び各止血材を医療用ガーゼで押さえることにより圧迫止血を行った。圧迫止血を約1分間を行った後、各傷口の止血の様子を目視で観察した。その観察状態を図6に示す。図6において、30は、実施例に係るコラーゲン基材により止血を行った傷口、31は、比較例1の止血材により止血を行った傷口、32は、比較例2の止血材により止血を行おうとした傷口を示している。
上記実験例2及び実験例3の観察結果を表1に示す。各実験例の評価は、傷口の止血状態を目視確認して、下記に示す「○」、「△」、又は「×」の3段階で判定した。なお、「※」は止血作業が不可能であり評価できなかったことを示している。
実施例で製造された綿状のコラーゲン基材は、浅い傷口への表面圧迫止血(実験例2)、及び深い傷口への挿入による止血(実験例3)の双方において、傷口を完全に止血できることが確認された。また、コラーゲンが生体内において分解吸収されることから、止血後に傷口からコラーゲン基材を除去する必要がなく、さらにコラーゲンに止血作用があることから、止血材として好ましいことが示唆される。
比較例1の止血材は、浅い傷口への表面圧迫止血において、ほとんど傷口の出血の緩和がみられなかった。一方、深い傷口への挿入による止血においては、傷口を完全に止血できた。しかし、比較例1の止血材は酸化セルロース製であるので、止血後の止血材を傷口から除去する必要がある。実験例3では示されていないが、その除去作業の際に、傷口から再出血が起こる可能性が示唆される。
比較例2の止血材は、浅い傷口への表面圧迫止血において、傷口を完全に止血できた。一方、深い傷口への挿入による止血においては、該止血材が指先やピンセット等に付着して非常に取り扱いにくく、該止血材を傷口に挿入することができなかったので、止血作業が不可能であった。
このように、本発明に係る綿状のコラーゲン基材は、浅い傷口への圧迫止血及び深い傷口への挿入による止血の双方において、完全に傷口の止血を行うことができ、止血作業の取扱性に優れていることが証明された。
図1は、実施例におけるコラーゲン長繊維の製造装置の構成を示す図である。 図2は、実施例における攪拌工程を示す図である。 図3は、実施例で得られた綿状のコラーゲン基材を示す図である。 図4は、実験例1で培養されたヒト軟骨細胞を示す図である。 図5は、実験例2において、実施例の綿状のコラーゲン基材、比較例1の止血材、及び比較例2の止血材による浅い傷口への圧迫止血を行った後の肝臓表面を示す図である。 図6は、実験例3において、実施例の綿状のコラーゲン基材、比較例1の止血材、及び比較例2の止血材による深い傷口への挿入による止血を行った後の肝臓表面を示す図である。
符号の説明
1・・・浴槽
2・・・浴槽
3・・・送風乾燥機
4・・・テンションプーリ
5・・・巻取具
6・・・コラーゲン長繊維
7・・・綿
20・・・実施例の綿状のコラーゲン基材で止血を行った浅い傷口
21・・・比較例1の止血材で止血を行った浅い傷口
22・・・比較例2の止血材で止血を行った浅い傷口
30・・・実施例の綿状のコラーゲン基材で止血を行った深い傷口
31・・・比較例1の止血材で止血を行った深い傷口
32・・・比較例2の止血材で止血を行った深い傷口

Claims (16)

  1. 紡糸されたコラーゲン長繊維で構成された綿を含むコラーゲン基材。
  2. 上記綿は、上記コラーゲン長繊維が相互に接触し且つ接着されていない非接着接触部と、相互に接着された接着接触部とを含むものである請求項1に記載のコラーゲン基材。
  3. 上記接着接触部は、架橋処理により形成されたものである請求項2に記載のコラーゲン基材。
  4. 上記コラーゲン長繊維は、湿式紡糸後に架橋されたものである請求項1から3のいずれかに記載のコラーゲン基材。
  5. 上記架橋は、熱脱水架橋である請求項3又は4に記載のコラーゲン基材。
  6. 上記綿は、上記コラーゲン長繊維が液中において絡められて得られたものである請求項1から5のいずれかに記載のコラーゲン基材。
  7. 上記液中が中和液中である請求項6に記載のコラーゲン基材。
  8. 上記コラーゲン長繊維の長さが、100mm以上である請求項1から7のいずれかに記載のコラーゲン基材。
  9. 上記コラーゲン長繊維の長さが、100mmから1000000mmの範囲内である請求項1から7のいずれかに記載のコラーゲン基材。
  10. 上記コラーゲン長繊維の径が、3μmから100μmの範囲内である請求項1から9のいずれかに記載のコラーゲン基材。
  11. コラーゲン長繊維に紡糸する紡糸工程と、
    上記コラーゲン長繊維を絡めて綿にする綿形成工程と、を含むものであるコラーゲン基材の製造方法。
  12. 上記綿形成工程は、紡糸工程における中和液中で行われるものである請求項11に記載のコラーゲン基材の製造方法。
  13. 上記綿形成工程後、架橋処理が行われるものである請求項11又は12に記載のコラーゲン基材の製造方法。
  14. 請求項1から10のいずれかに記載のコラーゲン基材を止血材として使用するものであるコラーゲン基材の使用方法。
  15. 請求項1から10のいずれかに記載のコラーゲン基材を培養基材として使用するものであるコラーゲン基材の使用方法。
  16. 請求項1から10のいずれかに記載のコラーゲン基材を補填材として使用するものであるコラーゲン基材の使用方法。
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