JP2007036950A - 機密情報読取装置及び機密情報読取方法 - Google Patents

Abstract

【課題】書類の機密情報記載欄の赤外光吸収性記録材料による記載事項に隠蔽シールを貼着した状態において、その書類の隠蔽シールが貼着されていない部分の赤外光吸収性記録材料による記載事項の一部が赤外光照明方式のみでは十分に読み取れない場合においても赤外光照明方式と可視光照明方式の２種類の照明方式により読み取ることにより、その隠蔽シールが貼着されていない部分の記載事項を良好に解読できる機能を搭載した自動読取装置を提供することにある。
【解決手段】可視光域照明光源により読み取り可能な可視光読取方式イメージセンサー１３と赤外光域照明光源により読み取り可能な赤外光読取方式イメージセンサー１４の２種類のイメージセンサーを搭載し、両イメージセンサーにより読み取られた各々読取データをデータ論理和するデータ合成手段２１を設けた。
【選択図】図１

Description

本発明は、郵送用申込み用紙等の伝票類や葉書類等の書類に記録（記載）した情報の機密性を送達時まで保持するために、その書類の機密情報記載領域に隠蔽シールを貼着した書類の機密情報を、書類送達時に隠蔽シールを貼着した状態で読み取るための機密情報読取装置及び機密情報読取方法に関する。

従来より、申し込み者が、申込み受付者に対して郵送用申込み用紙等の伝票類や葉書類等の書類を用いて所定の申込みを行う際に、申込み受付者への書類送達時まで、その書類に記載した情報の機密性を保持してその情報を隠蔽して見ることができないようにするセキュリティ技術がある。すなわち、この技術によれば、まず申し込み者が赤外光吸収性材料による複写用カーボンシートとポールペン等とを用いて、あるいは赤外光吸収性インキ（カーボンインキ等）による筆記ペン等の筆記用具、あるいは鉛筆、シャープペンシルの芯等を用いて、当該書類の機密情報記載領域に機密情報を記載する。そして、この機密情報記載領域に隠蔽シールを、その裏面の粘着性接着剤層（剥離可能であって再接着不可）を介して貼着する。この隠蔽シールは、紙基材シートに、可視光不透過性であって赤外光透過性の隠蔽性インキを塗布または印刷して構成されたもので、この隠蔽シールを貼着された機密情報記載領域においては、赤外光によってその機密情報を読み取ることはできるが、肉眼によって読み取ることはできない。

申込み者に対する郵送用申込み用紙等の案内書の配達から、申込み者による申込み用紙等の発送、申込み受付者による申込み用紙に記載された情報のデータ集計やデータベース化及び申込み品の配送までの一般的な従来のプロセスを、図３に示すビジネスモデルのブロック図に基づいて説明する。

図３に示すように、まず、（ａ）申込み受付者が発送した案内書が申込み者に配達されて、（ｂ）申込み者は、その案内書を開封して、（ｃ）同封されている申込み用紙の記載欄に、住所、氏名、生年月日、職業、電話番号の他に、申込み事項（希望事項、選択事項）等の事項を記載する。

そして、その申込み用紙の上記の記載事項のうち機密情報に該当する記載事項が記載された機密情報記載欄には、（ｄ）基材シートに可視光不透過性着色剤にて着色された赤外光透過性インキ（特許文献３参照）をコーティングした可視光不透過性の隠蔽シールを貼着して、（ｅ）記載された情報を肉眼では見ることができないように隠蔽した後、（ｆ）郵便物として投函して申込み受付者に送付する。

申込み受付者は、（ｇ）送達された申込み用紙を隠蔽シールを貼着した状態で、（ｈ）該申込み用紙を赤外光照明方式の自動読取装置（赤外光読取方式イメージセンサー）に導入して、その申込み用紙毎に管理番号を付与しながら、該申込み用紙の隠蔽シールの貼着されていない通常情報記載欄の記載事項（通常情報）と、隠蔽シールの貼着された機密情報記載欄の赤外光吸収性インキによる赤外光不透過部分である記載事項（機密事項）とを電子データとして読み取り、（ｉ）その電子データを管理番号と共に集計すると共に、（ｊ）申込み情報データベースとして記録、登録する。

一方、申込み受付者は、（ｋ）その申込み情報データベースからの申込み情報に基づいて、（ｌ）各々申込み者毎の申込み事項に基づく商品の調達、発送用の箱詰め、（ｍ）輸送車両への積み込み、（ｎ）保管施設への移送、配送を行うものである。

しかしながら、上記の申込み用紙における隠蔽シールが貼着されない機密を要しない記載領域に記載された記載事項（通常情報）を筆記した赤外光吸収性の記録材料やインキや捺印用の朱肉などでは、赤外光を吸収しないものが有り、可視光照明方式の自動読取装置や肉眼等では読み取りや解読ができるものの、赤外光照明方式の自動読取装置では、記載事項の一部に赤外光を吸収しない部分があるために、全体の記載事項のうちの一部が読み取れないという問題があった。

以下に、本発明に関連する赤外光吸収性材料やインキを構成する赤外光吸収性組成物、及び赤外光透過性材料やインキを構成する赤外光透過性組成物に関する公知の特許文献を記載する。
特開平６−１０７９８５号公報 特開平７−０７０４９６号公報 特開平８−１７２５１７号公報

本発明の課題は、隠蔽シールを貼着した状態の書類における機密を要しない記載事項が記載された隠蔽シールが貼着されていない領域の記載事項の一部が、書類の機密記載事項を筆記するための赤外光吸収性材料を用いた筆記用具や捺印用の朱肉等が、赤外光を良好に吸収しないために、赤外光照明方式による自動読取装置では、その全体の記載事項が十分に読み取れない場合においても、赤外光照明方式と可視光照明方式の２種類の照明方式により読み取ることにより、その記載事項の全体を良好に解読できる機能を搭載した自動読取装置を提供することにある。

本発明の請求項１に係る発明は、赤外光域の光源と可視光域の光源の２種類の光源を持つイメージセンサーを搭載したことを特徴とする機密情報読取装置である。

本発明の請求項２に係る発明は、赤外光域の光源と可視光域の光源の２種類の光源を持つイメージセンサーを搭載した請求項１記載の読み取り装置であって、機密情報書類を可視光域と赤外光域の両方でイメージ読み込みし、それらを一つのイメージデータにデータ論理和（ＯＲ）にて合成して取り扱うことを特徴とする機密情報読取方法である。

本発明によれば、隠蔽シールを貼着した状態の書類における機密を要しない事項が記載された隠蔽シールが貼着されていない領域の記載事項の一部が、書類の機密記載事項を筆記するための赤外光吸収性材料を用いた筆記用具や捺印用の朱肉等が赤外光を良好に吸収しないために、赤外光照明方式による自動読取装置では、その全体の記載事項が十分に読み取れない場合においても、赤外光照明方式と可視光照明方式の２種類の照明方式により読み取ることにより、赤外光を良好に吸収しない部分の記載事項は、可視光照明方式により良好に読み取ることができ、よって、単独の赤外光照明方式による自動読取装置による読み取りの場合に比較して、隠蔽シールにて隠蔽された機密情報記載事項（機密情報）と、隠蔽シールの貼着されていない機密を要しない情報記載事項（通常情報）との全体の記載事項を良好に解読することができる。

本発明の機密情報読取装置及び機密情報読取方法を、実施の形態に基づいて以下に詳細に説明する。

本発明の機密情報読取装置は、赤外光域照明光源により読み取り可能な赤外光読取方式イメージセンサーと、可視光域照明光源により読み取り可能な可視光読取方式イメージセンサーとの２種類のイメージセンサーを搭載し、両イメージセンサーにより読み取られた各々読取データを、データ論理和するデータ合成手段を設けたことを特徴とするものである。

本発明の機密情報読取方法は、赤外光域照明光源により読み取り可能な赤外光読取方式イメージセンサーにより、書類の機密情報記載領域に赤外光吸収性記録材料により記載された通常可視情報を、その通常可視情報を隠蔽した赤外光透過性の可視光不透過性隠蔽シールを介して読み取るとともに、可視光域照明光源により読み取り可能な可視光読取方式イメージセンサーにより、前記書類の外面及び機密情報記載領域を隠蔽した前記隠蔽シール外面に通常記録材料又は／及び赤外光吸収性記録材料により記載された通常可視情報を読み取り、両読取データをデータ論理和するデータ合成手段により１つのイメージデータに合成して取り扱うことを特徴とするものである。

本発明の機密情報読取装置は、図１の概要側面図に示すように、情報を読み取る対象のシート１（書類）を搬送するシート搬送手段１０を備え、該シート搬送手段１０の搬送路に沿って、シート通過検出用フォトセンサー１２ａ付きの管理番号印字手段１２と、可視光域照明光源により読み取り可能な可視光読取方式イメージセンサー１３と、赤外光域照明光源により読み取り可能な赤外光読取方式イメージセンサー１４（赤外光投光部１４ａ、赤外光受光部１４ｂ）の２種類のイメージセンサーを搭載している。

シート搬送手段１０の搬送方式については、シート１を、図面右側のシート導入部の方向から図面左側のシート搬出部の方向に、図示するように水平直線状又は垂直直線状に、あるいは円形状乃至曲線状に搬送する方式であれば、本発明においては特に限定されるものではない。

例えば図示するように、シート搬送手段１０は、上下に対向してシート１を挟み付けて駆動回転する対向搬送ローラ１１、１１を、２対〜複数対にて設置したものである。

本発明装置にて情報を読み取る対象のシート１（書類）は、図１に示すように、その表面乃至裏面には、赤外光吸収性インキ等の赤外光吸収性記録材料、又は／及び通常記録材料を用いて、機密を要しない通常情報２（可視情報）が、印刷、印字され、又は手書き等にて記載されている。

また、該シート１の所定の領域には、機密を要する情報（機密情報）を記載するための記入欄など機密情報記載領域Ｓが設けられていて、その領域Ｓ内には、赤外光吸収性インキ等の赤外光吸収性材料を用いて、住所、氏名、年齢、職業、性別、電話番号等の所定の機密情報３（可視情報）が記載されている。

そして、図１に示すように、赤外光吸収性インキにより機密情報３が記載された機密情報記載領域Ｓ面には、可視光による目視を不可視とする赤外光を透過する赤外光透過性の隠蔽シール４が貼着されて機密情報３が隠蔽されている。

上記の赤外光吸収性記録材料としては、複写用カーボンシートとポールペンなど硬質筆記具との組み合わせによるもの、あるいは赤外光吸収性インキ（赤外光吸収性の筆記用カーボンインキを用いた筆記ペン等の筆記用具、赤外光吸収性の印刷用カーボンインキ、特
許文献１、特許文献２に記載する赤外光吸収性インキ組成物を用いたもの等）、あるいは鉛筆、シャープペンシルの芯等がある。また、通常記録材料としては、赤外光吸収性や赤外光透過性を問わない可視性記録材料である通常の筆記用インキ、通常の印刷用インキ、通常の筆記用具である。

前記隠蔽シール４は、紙基材シートやプラスチック基材フィルムに赤外線透過性の隠蔽性インキを塗布、印刷して可視光不透過性としたものであり、その隠蔽シール４の裏面の粘着性接着剤層（剥離可能であって再接着不可）を介して貼着される。なお、前記隠蔽シール４は、必要に応じて、その外面に、文字、記号、絵柄などの通常情報５（可視情報）が設けられている。

まず、本発明の機密情報読取装置及び機密情報読取方法について説明すれば、図１に示すように、シート搬送手段１０にて矢印方向に搬送されるシート１が、管理番号印字手段１２を通過すると、そのシート通過をフォトセンサー１２ａが検出して、その検出信号に基づいてシリアルナンバーとしての固有の管理番号が通常情報２としてシート１面に印字される。

続いて、シート搬送手段１０にて矢印方向に搬送される前記シート１が、可視光域の照明光源による可視光読取方式のイメージセンサー１３を通過すると、シート１の外面（表面）に管理番号印字手段１２により印字された管理番号、及び、予め印刷、あるいは手書きにて記載された文字、記号、絵柄等の通常情報２（赤外光吸収性記録インキ又は／及び通常記録インキによる可視情報）が、該センサー１３により可視光域の照明光源にて照明されて、可視光読み取り電子データとして読み取られる。

また、該シート１の機密情報記載領域Ｓ面に貼着された隠蔽シール４の外面に、予め印刷、あるいは手書きにて記載された文字、記号、絵柄等の通常情報５（赤外光吸収性記録インキ又は／及び通常記録インキによる可視情報）が、可視光読取方式のイメージセンサー１３により、可視光域の照明光源にて照明されて、可視光読み取り電子データとして読み取られる。

続いて、シート搬送手段１０にて矢印方向に搬送される前記シート１は、赤外光域の照明光源による赤外光読取方式のイメージセンサー１４を通過する。その際に、シート１の機密情報記載領域Ｓ面に貼着された隠蔽シール４の表面が、赤外光読取方式のイメージセンサー１４の赤外光域照明光源である赤外投光部１４ａにて照明されて、該隠蔽シール４の内面側の赤外光吸収性インキにより記載した機密情報３にて吸収された赤外光以外の該隠蔽シール４及びシート１を透過した赤外光が、赤外光受光部１４ｂにて、赤外光読み取り電子データとして読み取られる。

このようにして通常情報２、５、及び機密情報３が読み取られ、シート搬送手段１０にて搬送された前記シート１は矢印方向に搬出されて、読み取りが終了する。

図２は、本発明の機密情報読取装置のブロック図であり、可視光読取方式のイメージセンサー１３と赤外光読取方式のイメージセンサー１４とを備え、イメージセンサー１３により読み取られた可視光読み取り電子データと、赤外光読取方式のイメージセンサー１４にて読み取られた赤外光読み取り電子データとを論理和してデータ合成するＯＲ回路からなるデータ合成手段２１と、該データ合成手段２１にてデータ合成された合成データを記憶するデータメモリ部２２とを備える。

また、パソコン、データサーバ等のデータ演算制御部２３（ＣＰＵ）を備え、前記データメモリ部２２に接続されていて、該メモリ部２２に記憶された合成データを読み出して
通常情報２、５や機密情報３が読み取られたシート１のシート管理データ処理、集計用として使用され、また、データ演算制御部２３に接続したデバイス制御部２４を備え、データ演算制御部２３にてデータ処理、集計されたシート１による商品の調達、箱詰め、積込み、移送、保管等の作業の指示用データ、管理用データ作成のためのシート読み取り用ラインセンサー等のデバイス制御を行う。

本発明の機密情報読取装置を用いた機密情報読取方法について、上記のシート１を案内書の申込み用葉書として利用する場合について、その一実施の形態を、以下に詳細に説明すれば、図３に示すように、まず、（ａ）申込み受付者が発送した案内書（未貼着の隠蔽シート４付き申込み用葉書１を同封）が申込み者に配達されて、（ｂ）申込み者は、その案内書を開封して、（ｃ）同封されている申込み用葉書１の機密事項記載領域Ｓ（記載欄）に、赤外線吸収性インキ（ボールペン等）を用いて、住所、氏名、生年月日、職業、電話番号、捺印の他に、申込み事項（希望事項、選択事項）等の情報（機密情報３）を記載する。

そして、申込み用葉書１の機密事項記載領域Ｓに、（ｄ）基材シートに可視光不透過性着色剤にて着色された赤外光透過性インキ（特許文献３参照）をコーティングした可視光不透過性の隠蔽シール４を貼着して、（ｅ）記載された情報（機密情報３）を見ることができないように隠蔽した後、（ｆ）その隠蔽シール４を貼着した葉書１を郵便物として投函して申込み受付者に送付する。

申込み受付者は、（ｇ）送達された申込み用葉書１を隠蔽シール４を貼着した状態で、（ｈ）本発明の機密情報読取装置に申込み用葉書１を導入して、該葉書１の外面（表面）、隠蔽シール４の外面に、管理番号印字手段１２により管理番号を印字し、可視光照明方式のイメージセンサー１３にて、葉書１の外面（表面）に印字された管理番号、及び、予め印刷、記載された文字、記号、絵柄等の通常情報２（可視情報）、隠蔽シール４の外面に予め印刷、記載された文字、記号、絵柄等の通常情報５（可視情報）を、該センサー１３により可視光域の照明光源にて照明して可視光読み取り電子データとして読み取る。

続いて、赤外光照明方式のイメージセンサー１４にて、機密情報記載領域Ｓの赤外光吸収性インキによる赤外光不透過部分である記載事項としての機密情報３を隠蔽シール４を透して赤外光読み取り電子データとして読み取り、（ｉ）その可視光読み取り電子データ（通常情報２、通常情報５）と、赤外光読み取り電子データ（機密情報３）との両電子データを、データ合成手段２１にてデータ合成し、データメモリ２２に記憶するとともに、パソコン、データサーバ等のＣＰＵ２３（データ演算制御手段）にて管理番号と共にデータ集計すると共に、（ｊ）申込み情報データベースとして記録、登録する。

一方、申込み受付者は、（ｋ）その申込み情報データベースからの申込み情報に基づいて、（ｌ）各々申込み者毎の申込み事項に基づく商品の調達、発送用の箱詰め、（ｍ）輸送車両への積み込み、（ｎ）保管施設への移送、配送を行うものである。

本発明の機密情報読取装置の概要側面図。 本発明の機密情報読取装置の動作ブロック図。 申込み用紙及び隠蔽シールを同封した案内書の発送から申込み用紙の返送、送達、管理及び申込み商品の調達、保管までのプロセスを説明するフローチャート図。

符号の説明

１…シート（書類、申込み用葉書）
２…通常情報
３…機密情報
４…隠蔽シール
５…通常情報
１０…シート搬送手段
１１…対向搬送ロール
１２…管理番号印字手段
１２ａ…シート通過検出用フォトセンサー
１３…可視光読取方式のイメージセンサー
１４…赤外光読取方式のイメージセンサー
１４ａ…赤外投光部
１４ｂ…赤外受光部
２１…データ合成手段
２２…データメモリ
２３…ＣＰＵ（データ演算制御部） ２４…デバイス制御部

Claims (2)

1. 赤外光域の光源と可視光域の光源の２種類の光源を持つイメージセンサーを搭載したことを特徴とする機密情報読取装置。
2. 赤外光域の光源と可視光域の光源の２種類の光源を持つイメージセンサーを搭載した請求項１記載の読み取り装置であって、機密情報書類を可視光域と赤外光域の両方でイメージ読み込みし、それらを一つのイメージデータにデータ論理和（ＯＲ）にて合成して取り扱うことを特徴とする機密情報読取方法。

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