JP2007035867A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOI基板に形成されたMOSFETについて、トランジスタの駆動力の低下を防ぐとともに短チャネル効果を抑制する。
【解決手段】半導体基板20と、半導体基板上に設けられた絶縁層30と、絶縁層上に設けられたSOI層40とを備えるMOSFETである。SOI層中に、ソース領域44及びドレイン領域46が、設けられている。また、SOI層中のソース領域及びドレイン領域で挟まれた位置に、ノンドープ領域42が設けられている。SOI層上には、ゲート絶縁膜50を介してゲート電極60が設けられている。ドレイン領域は、ゲート電極からオフセットされた位置に設けられており、ソース領域はゲート電極にオーバーラップされた位置に設けられており、及び、ドレイン領域がオフセットされた長さは10nm以上かつ75nm以下である。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体装置、特に、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor)の素子構造に関するものである。
SOI基板に形成されたMOSFET(以下の説明では、SOI−MOSFETと称することもある。)では、素子の微細化に伴ってゲート長が短くなると、しきい値電圧(Vth)が低下する、いわゆる短チャネル効果が起こる。短チャネル効果は、しきい値電圧のばらつきの悪化を引き起こすため、その抑制は重要である。この短チャネル効果を抑制するためには、SOI層の膜厚を薄くすることが効果的であることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
図10を参照して、一般に用いられる、従来のSOI−MOSFETの構造について説明する。シリコン基板120上に、埋め込み酸化膜層130及びSOI層140が順に積層されて構成されているSOI基板110のSOI層140中に、チャネル領域142が設けられている。また、SOI層140中のチャネル領域142を挟む領域に、n型不純物拡散領域として、ソース領域144及びドレイン領域146が設けられている。
SOI層140の上側には、ゲート酸化膜150を介してゲート電極160が形成されている。ソース領域144及びドレイン領域146は、ゲート電極160に対してオーバーラップする位置に設けられている。
図11を参照して、SOI層140の膜厚TSOIを薄くすることによる短チャネル効果の抑制について説明する。図11は、図10を参照して説明した、従来のSOI−MOSFETにおけるしきい値電圧ロールオフ(mV)とゲート長L(μm)との関係を示す特性図であって、SOI層の膜厚が46nm(記号△で示す。)、95nm(記号□で示す。)、及び142nm(記号○で示す。)の場合について示している。図11では、横軸にゲート長L(μm)を取って示し、及び、縦軸にしきい値電圧ロールオフ(mV)を取って示している。ここで、しきい値電圧ロールオフは、ゲート長Lが10μmの場合のしきい値電圧Vthを基準電圧として、当該基準電圧と、10μmとは異なる値の各ゲート長Lにおけるしきい値電圧との差を示している。
図11の特性図から明らかなように、ゲート長Lが短くなるにつれて、しきい値電圧ロールオフの値は大きくなるが、SOI層140の厚さTSOIが薄いほど、ゲート長Lが短くなったときのしきい値電圧ロールオフの値が小さくなっていることが理解できる。このことから、SOI層140の厚さTSOIを薄くすることが、短チャネル効果を抑制するのに有効であることがわかる。
しかし、短チャネル効果を抑制するためにSOI層140の厚さTSOIを薄くすると、MOSFETの耐圧が低下するという問題がある。耐圧の低下はMOSFETの素子特性として好ましくない。耐圧の低下を防ぐため、ゲート電極とドレイン領域とをオフセット構造にすることが提案されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
また、携帯端末に用いられる半導体装置のように、待機電力の消費を小さくしたい機器の場合には、動作速度を速くすることよりも、オフリーク電流Ioffを小さくすることを優先した半導体装置が用いられる。このようなオフリーク電流を低く設定した(Ioff<1×10−11A/μm、しきい値電圧0.4V程度)トランジスタにおいて、上述した短チャネル効果を抑制するためのSOI層140の薄膜化は、以下のような問題を生じさせる。
ここでは、SOI層140のチャネル領域142の部分がすべて空乏化する完全空乏型のSOI−MOSFETの場合を例にして説明する。完全空乏型のSOI−MOSFETでは、一般にSOI層140の厚さTSOIが50nm程度以下に形成される。
しきい値電圧Vth(V)は、電位φF(V)、素電荷q(C)、フラットバンド電圧Vfb(V)、チャネル領域の不純物濃度(以下、ボディ濃度ともいう。)Na(cm−3)、SOI層40の膜厚TSOI(nm)及びゲート酸化膜容量Cox(F)を用いて、以下の式(1)で表すことができる。
Vth=Vfb+φF+q×Na×TSOI/Cox (1)
なお、電位φF(V)は、ボディ濃度、すなわち、チャネル領域の不純物濃度に依存する値であり、ボディ濃度の上昇に伴い小さくなる。ボディ濃度が略ゼロの場合、電位φF(V)は、0.56V程度である。また、ボディ濃度Naが略ゼロの場合は、q×Na×TSOI/Coxも、略ゼロになる。
フラットバンド電圧Vfb(V)は、ゲート電極仕事関数Wm、シリコン仕事関数Ws、界面電荷密度Qox、及びゲート酸化膜容量Cox(F)を用いて、以下の式(2)で表すことができる。
Vfb=Wm−Ws−Qox/Cox (2)
SOI基板に形成されたN型のMOSFET(SOI−NMOSとも称する。)の場合、ゲート電極160としてnポリシリコンが用いられる。このとき、ゲート電極仕事関数Wmは、4.15V程度である。また、シリコン仕事関数Wsは、約4.7Vである。界面電荷密度Qoxは、単位面積あたりの固定電荷量4×1012/cmと素電荷1.6×10−19Cとの積で与えられる。Coxはゲート酸化膜150の静電容量であり、ゲート酸化膜150の厚さToxが50nmのとき、1.73×10−6F/cm程度である。従って、Qox/Coxは、Qox/Cox=4×1012×1.6×10−19/1.73×10−6=0.37Vとなるので、Vfb=4.15−4.7−0.37=−0.92Vとなる。その結果、しきい値電圧Vthは、Vth=−0.92V+0.56V=−0.36Vになる。この値は、ボディ濃度Naを略ゼロとしたときに得られる値であって、チャネル領域142に不純物を導入することによって、しきい値電圧Vthを0.4V程度に調節する場合には、ボディ濃度Naを1×1018cm-3以上にしなければならない。
図12は、従来構造のSOI−NMOSのゲート長Lとしきい値電圧Vthとの関係を表した特性図である。図12では、横軸にゲート長L(μm)を取って示し、縦軸にしきい値電圧Vth(V)を取って示している。1点破線で示す曲線Iは、チャネル領域142に不純物を導入していない場合、及び実線で示す曲線IIはチャネル領域142にp型不純物を導入して、ボディ濃度Naを1×1018cm-3程度にした場合を表している。図12に示されるように、ボディ濃度Naを1×1018cm-3程度にすることにより、しきい値電圧Vthが0.4V程度に調節されている。
図13は、ボディ濃度Naを1×1018cm-3以上にした場合のSOI−NMOSの横方向のプロファイルと不純物濃度との関係を示した特性図であって、横軸にSOI−NMOSの横方向のプロファイル(μm)を取って示し、縦軸に不純物濃度(cm−3)を取って示している。実線で示す曲線Iは、チャネル領域142に導入される、p型不純物であるホウ素(B)の濃度を示している。1点破線で示す曲線IIは、ソース領域144及びドレイン領域146に導入される、n型不純物である砒素(As)の濃度を示している。また、破線で表す曲線IIIはキャリア濃度を示している。チャネル領域142でのp型不純物の不純物濃度、すなわち、ボディ濃度Naは、2×1018cm−3程度と高くなっていることが図13に示されている。
このように、ボディ濃度Naが、1×1018cm-3を越えるような場合、キャリアの移動度(NMOSでは電子移動度)の低下が問題となってくる。この移動度の低下は、トランジスタの駆動電流の低下につながる。
図14は、電子移動度と垂直実効電界との関係を説明するための特性図であって、移動度ユニバーサルカーブとも呼ばれる。図14では、横軸に垂直実効電界(mV/cm)を取って示し、縦軸に電子移動度(cm/(V・s))を取って示している。曲線I〜Vは、ボディ濃度Na(単位:cm−3)が、それぞれ、I:3×1017、II:1.3×1018、III:1.8×1018、IV:2.5×1018、及びV:3.3×1018の場合を表している。電子移動度は、ボディ濃度Naが高くなるほど小さくなっている。図14中に、破線の矢印で示した垂直実効電界の値が、ゲート電圧Vg及びドレイン電圧Vdとして1.0Vを印加した場合に相当する。このように、ボディ濃度Naが高くなると電子移動度は大きく低下し、その結果、トランジスタの駆動電流すなわちトランジスタ駆動力が低下する。
不純物の導入によりトランジスタ駆動力が低下する問題を解決するために、SOI層140のチャネル領域142に不純物を導入することなく、ゲート電極材料を変更することによってゲート電極仕事関数Wmを変えて、しきい値電圧Vthを高くする方法が試みられている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3には、ゲート電極としてpポリシリコンを用いた例が開示されている。ゲート電極としてpポリシリコンを用いると、ゲート電極仕事関数Wmは、5.27V程度になる。このときのチャネル領域に不純物を導入しない場合のフラットバンド電圧Vfbは、式(2)より、Vfb=5.27V−4.7V−0.37V=0.20Vとなる。従って、式(1)より、しきい値電圧Vthは、Vth=Vfb+φF=0.20V+0.56V=0.76Vとなる。
特開昭64−89464号公報 特開平7−183520号公報 特開2004−146550号公報 N.Kistler et al.,Solid State Electronics, vol.39, No.4, pp.445-454(1996).
しかしながら、特許文献3に開示されたSOI層のチャネル領域に不純物を導入しない半導体装置(以下、Non−doped SOIと称することもある。)では、チャネル領域142の不純物濃度によるしきい値電圧Vtの制御ができない。そのため、短チャネル効果の影響が大きくなってしまうという問題が生じる。図15は、SOI層140の厚さTSOIが35nmであり、及び、ゲート酸化膜150の厚さToxが2nmであるときの、しきい値電圧Vthのゲート長L依存性を示す特性図である。図15では、横軸にゲート長L(μm)を取って示し、縦軸にしきい値電圧Vth(V)を取って示している。ゲート長L(μm)が短くなるとしきい値電圧Vth(V)が低下する。
このNon−doped SOIの短チャネル効果に対しては、一般的に、SOI層140をさらに薄膜化することで、抑制が図られている。
図16を参照して、SOI層の膜厚TSOIを変化させたときの、しきい値電圧Vth及びS値(S−factor:subthreshold factor)について説明する。図16は、TSOIを変化させたときの、しきい値電圧Vth及びS値のゲート長L依存性を説明するための特性図であって、横軸にゲート長L(μm)を取って示し、縦軸に、しきい値電圧Vth(V)及びS値(mV/decade)を取って示している。ここで、S値は、ドレイン電流が一桁変化するときのゲート電圧差である。MOSFETでは、しきい値が同じであっても、S値が小さければ、オフリーク電流を低減することができる。SOI層140の厚さTSOIが20nmの時のしきい値電圧Vth及びS値をそれぞれ符号A及びaで示し、15nmの時のしきい値電圧Vth及びS値をそれぞれ符号B及びbで示し、10nmの時のしきい値電圧Vth及びS値をそれぞれ符号C及びcで示し、また、5nmの時のしきい値電圧Vth及びS値をそれぞれ符号D及びdで示している。
SOI層140の膜厚TSOIを薄くすることにより、ゲート長Lを短くしたときの、しきい値電圧ロールオフが抑制され、また、S値の増加が抑えられる。しかしながら、SOI層140の膜厚TSOIを薄くすることによって、しきい値電圧ロールオフを抑制する場合には、ゲート長Lが0.1μmのときのS値として80mV/decadeを目安にすると、SOI層140の厚さTSOIは10nm以下である必要がある。なお、ここで、S値の目安とした80mV/decadeは、シリコン基板に形成されたMOSFET(バルクMOS)で、到達可能な値である。
SOI層140の膜厚TSOIが10nm以下という寸法レベルは、SOI−MOSFETとして、実際の量産プロセスに適用するには非常に薄く、SOI層140の厚さTSOIのばらつきが生ずるという問題がある。従って、SOI層140の厚さTSOIが10nm以下の寸法レベルでは、安定したトランジスタ特性を得るのが難しい。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は半導体装置として、従来の不純物の導入によるトランジスタの駆動力の低下の発生を回避するとともに、短チャネル効果を抑制できる、SOI基板に形成されたMOSFETを提供することである。
上述した目的を達成するために、この発明の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板上に設けられた絶縁層と、絶縁層上に設けられたSOI層とを備えるMOSFETである。SOI層中に、ソース領域及びドレイン領域が、設けられている。また、SOI層中のソース領域及びドレイン領域で挟まれた位置に、ノンドープ領域が設けられている。SOI層上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられている。ドレイン領域は、ゲート電極からオフセットされた位置に設けられており、ソース領域はゲート電極にオーバーラップされた位置に設けられていて、及び、ドレイン領域がオフセットされた長さは10nm以上かつ75nm以下である。
また、この発明の半導体装置の他の好適な実施形態によれば、ドレイン領域及びソース領域はゲート電極からオフセットされた位置に設けられており、ドレイン領域及びソース領域がオフセットされた長さが2nm以上かつ20nm以下であるのが良い。
この発明の半導体装置である、SOI−MOSFETによれば、ドレイン領域がゲート電極からオフセットされた位置に設けられるドレインオフセット構造、及び、ソース領域がゲート電極にオーバーラップされた位置に設けられるソースオーバーラップ構造を有しており、ドレイン領域がオフセットされた長さは10nm以上かつ75nm以下である。このように構成することにより、チャネル領域への不純物の導入によるトランジスタの駆動力の低下を回避するとともに、短チャネル効果を抑制できる。
また、この発明の半導体装置の他の好適な実施形態によれば、ドレインオフセット構造と、ソース領域がゲート電極からオフセットされた位置に設けられるソースオフセット構造とを有しており、及び、ドレイン領域及びソース領域がオフセットされた長さが2nm以上かつ20nm以下に設けられることにより、上述したのと同様に、チャネル領域への不純物の導入によるトランジスタの駆動力の低下を回避するとともに、短チャネル効果を抑制できる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、形状、大きさ及び配置関係についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の組成(材質)及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されない。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態の半導体装置として、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor)について説明する。図1は、第1実施形態の半導体装置の構造の一例を説明するための概略図であって、断面の切り口で示している。
SOI基板10は、任意好適な従来周知のものを用いれば良く、半導体基板としてのシリコン基板20上に、絶縁層として埋め込み酸化膜(BOX)層30及びSOI層40が順に積層されている。
SOI層40中に、n型不純物拡散領域として、ソース領域44及びドレイン領域46がそれぞれ個別に設けられている。SOI層40中のソース領域44及びドレイン領域46で挟まれる位置に、不純物が導入されていないノンドープ領域42が設けられている。ノンドープ領域42は、MOSFETがオン状態では、チャネルとして動作する。従って、以下の説明では、ノンドープ領域42をチャネル領域と称することもある。
SOI層40の上側には、ゲート絶縁膜であるゲート酸化膜50を介してゲート電極60が形成されている。
第1実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造を有している。ここで、ドレインオフセット構造とは、ドレイン領域46が、ゲート電極60に対してオフセットを有する位置に設けられる構造、すなわち、ドレイン領域46とノンドープ領域42が接合する接合面(ドレイン接合面)47から、チャネル方向に離間した位置にゲート電極60が設けられる構造をいう。ドレインオフセット構造を有することによって、ゲート長Lが短くなっても、ドレイン領域46のオフセットした長さ(ドレインオフセット長)Ld−offsetに対応する長さ分だけ実効的なチャネル長が伸びる。実効的なチャネル長が伸びると、短チャネル効果が抑制される。
また、第1実施形態の半導体装置は、ソースオーバーラップ構造を有している。ここで、ソースオーバーラップ構造とは、ソース領域44が、ゲート電極60に対してオーバーラップする位置に設けられている構造、すなわち、ソース領域44とノンドープ領域42が接合する接合面(ソース接合面)45が、ゲート電極60下のSOI層40に位置する構造をいう。ソースオーバーラップ構造を有することによって、チャネル抵抗が低く抑えられ、トランジスタの駆動電流が高くなる。
図2を参照して、第1実施形態の半導体装置と、従来の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性について説明する。図2は、第1実施形態の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性を説明するための特性図であって、SOI層40の厚さTSOIを35nmとし、ゲート酸化膜50の厚さToxを2.5nmとし、及び、ゲート電極60をp型のポリシリコンとした場合のシミュレーション結果を示している。図2では、図10を参照して説明した従来の半導体装置におけるしきい値電圧Vthのゲート長L依存性(図中、曲線I)、及び、第1実施形態の半導体装置におけるしきい値電圧Vthのゲート長L依存性(図中、曲線II)を示していて、横軸にゲート長L(μm)を取り、及び、縦軸にしきい値電圧Vth(V)を取って示している。
第1実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造及びソースオーバーラップ構造を有していて、ドレインオフセット長Ld−offsetを20nmとし、及び、ソース領域44のオーバーラップした長さ(ソースオーバーラップ長)Ls−overlapを20nmとしている。一方、従来の半導体装置は、ドレインオーバーラップ構造と、ソースオーバーラップ構造とを有していて、ドレイン領域146のオーバーラップした長さ(ドレインオーバーラップ長)Ld−overlapを20nmとし、及び、ソースオーバーラップ長Ls−overlapを20nmとしている。ここで、ドレインオーバーラップ構造とは、ドレイン領域146が、ゲート電極160に対してオーバーラップする位置に設けられている構造をいう。
ドレインオーバーラップ構造及びソースオーバーラップ構造を有する従来の半導体装置では、図16を参照して説明したように、短チャネル効果を抑制するために、SOI層140の厚さTSOIを10nm以下にする必要があった。図2の曲線Iに示すように、SOI層40の厚さTSOIを35nmとした場合では、1μm以下のゲート長Lに対して、しきい値電圧Vthの低下が顕著である。
これに対し、第1実施形態の半導体装置では、図2の曲線IIが示すように、ゲート長Lが1μm以下の領域では、短チャネル効果によるしきい値電圧Vthの低下が起こるものの、従来の半導体装置(曲線I)に比べて、その低下の程度が小さく、短チャネル効果が抑制されることが理解される。すなわち、第1実施形態の半導体装置では、SOI層40の厚さTSOIが35nm程度であっても、短チャネル効果が抑制される。
図3を参照して、しきい値電圧ロールオフと、ドレインオフセット長Ld−offsetとの関係について説明する。図3は、しきい値電圧ロールオフとドレインオフセット長Ld−offsetとの関係を説明するための特性図であって、ゲート長Lとして140nmを中心として、20nmのばらつきを考慮したシミュレーションを行った結果を示している。図3では、横軸にドレインオフセット長Ld−offset(nm)を取って示し、縦軸にしきい値電圧ロールオフ(mV)をとって示している。図3に示すように、ドレインオフセット長Ld−offsetを大きくすると、しきい値電圧ロールオフが低下する。例えばドレインオフセット長Ld−offsetが0nm以下の場合は、しきい値電圧ロールオフは100mVよりも大きい。これに対し、ドレインオフセット長Ld−offsetが10nm以上であると、しきい値電圧ロールオフは50mVよりも小さくなる。
なお、図3において、ドレインオフセット長Ld−offsetは、ゲート電極60の電極端と、ドレイン接合面47のチャネル方向の間隔であって、ドレインオフセット構造の場合を正の値とする。ドレインオフセット長Ld−offsetがゼロの場合は、ゲート電極60の電極端と、ドレイン接合面47のチャネル方向の位置がそろっている場合を示している。また、ドレインオフセット長Ld−offsetが負の値を示す場合は、ドレインオーバーラップ構造になっていて、その絶対値の大きさ分だけオーバーラップしていることを示している。すなわち、ドレインオフセット長Ld−offsetとドレインオーバーラップ長Ld−overlapとは、絶対値が等しく、符号が反対の関係(Ld−offset=−Ld−overlap)にある。
図2を参照して説明したように、ゲート長Lを小さくすると、短チャネル効果により、しきい値電圧Vthが小さくなる。しきい値電圧Vthの低下の程度を示すしきい値電圧ロールオフが大きい場合、ゲート長Lがばらつくと、しきい値電圧Vthの大きさは大きくばらつく。すなわち、ゲート長Lのばらつきに対するしきい値電圧Vthの感度が高くなる。従って、ゲート長Lのばらつきが、歩留まりの低下の要因となる。特に、しきい値電圧ロールオフが50mVより大きくなるとその傾向が大となる。従って、ゲート長Lのばらつきによる歩留まりの低下を防ぐためにしきい値電圧ロールオフは50mV以内にするのが良く、ドレインオフセット長Ld−offsetは10nm以上にするのが好適である。
図4を参照して、ドレイン電流Idと、ドレインオフセット長Ld−offsetとの関係について説明する。図4は、ドレイン電流Idとドレインオフセット長Ld−offsetとの関係を説明するための特性図であって、図3と同様の条件で行ったシミュレーションの結果を示している。図4では、横軸にドレインオフセット長Ld−offset(nm)を取って示し、縦軸にドレイン電流Idの、ドレインオフセット長Ld−offsetが0nmのときの値に対する比を取って示している。
図4に示すように、ドレインオフセット長Ld−offsetが長くなると、トランジスタの駆動電流であるドレイン電流Idが低下する。ドレインオフセット長Ld−offsetが0nmの時にドレイン電流Idが1であるのに対し、ドレインオフセット長Ld−offsetが75nmの時には、ドレイン電流Idが0.97程度になり、さらに、Ld−offsetが100nmを超えるとドレイン電流Idは0.97未満の値になる。トランジスタの駆動電流が低下すると、そのトランジスタを用いて構成される回路の応答速度が低下して高速動作ができなくなる恐れがある。特に、駆動電流の低下が3%より大であると、その傾向が大となる。従って、第1実施形態の半導体装置では、駆動電流すなわちドレイン電流Idの低下を3%以内に抑制するように、ドレインオフセット長Ld−offsetを75nm以下に設定するのが好適である。
なお、第1実施形態の半導体装置の製造は、任意好適な従来周知のSOI−MOSFETの製造方法を用いて行うことができる。ドレインオフセット長Ld−offsetの設定は、不純物拡散領域として、ソース領域44及びドレイン領域46を設ける際に行われる熱処理において、熱処理を行う時間などを制御することで行うことができる。
上述したように、第1実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造、及び、ソースオーバーラップ構造を有しており、ドレイン領域がオフセットされた長さは10nm以上かつ75nm以下である。このように構成することにより、チャネル領域への不純物の導入によるトランジスタの駆動力の低下の発生を回避するとともに、短チャネル効果を抑制できる。
(第2実施形態)
図5を参照して、第2実施形態の半導体装置として、SOI基板を用いたMOSFETについて説明する。図5は、第2実施形態の半導体装置の構造の一例を説明するための概略図であって、断面の切り口で示している。
SOI基板10は、任意好適な従来周知のものを用いれば良く、半導体基板としてのシリコン基板20上に、絶縁層として埋め込み酸化膜(BOX)層30及びSOI層40が順に積層されている。
SOI層40中に、n型不純物拡散領域として、ソース領域44及びドレイン領域46がそれぞれ個別に設けられている。SOI層40中のソース領域44及びドレイン領域46で挟まれる位置に、不純物が導入されていないノンドープ領域42が設けられている。
SOI層40の上側には、ゲート絶縁膜であるゲート酸化膜50を介してゲート電極61が形成されている。
第2実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造を有している。ドレインオフセット構造を有することによって、ゲート長Lが短くなっても、ドレインオフセット長Ld−offsetに対応する長さ分だけ実効的なチャネル長が伸びる。実効的なチャネル長が伸びると、短チャネル効果が抑制される。
また、第2実施形態の半導体装置は、ソースオフセット構造を有している。ここで、ソースオフセット構造とは、ソース領域44が、ゲート電極60に対してオフセットを有する位置に設けられている構造、すなわち、ソース接合面45から離間した位置にゲート電極60が設けられる構造をいう。第2実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造に加えて、ソースオフセット構造を有することで、第1実施形態の半導体装置に比べて、ソース領域44のオフセットした長さ(ソースオフセット長)Ls−offsetに対応する長さ分だけ、実効的なチャネル長が伸びる。従って、短チャネル効果がさらに抑制される。
図6を参照して、第2実施形態の半導体装置と、従来の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性について説明する。図6は、第2実施形態の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性を説明するための特性図であって、SOI層40の厚さTSOI、ゲート酸化膜50の厚さTox、及び、ゲート電極61の材質などを、図2を参照して説明したのと同様の条件に設定した場合のシミュレーション結果を示している。図6では、第2実施形態の半導体装置のゲート長依存性(曲線III)と、図2を参照して説明した従来の半導体装置のゲート長依存性(曲線I)及び第1実施形態の半導体装置のゲート長依存性(曲線II)とを示している。第2実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造及びソースオフセット構造を有していて、ドレインオフセット長Ld−offsetを20nmとし、及び、ソースオフセット長Ls−offsetを20nmとしている。
従来の、ドレインオーバーラップ構造及びソースオーバーラップ構造を有する半導体装置では、図16を参照して説明したように、短チャネル効果を抑制するために、SOI層140の厚さTSOIを10nm以下にする必要があった。つまり、SOI層40の厚さTSOIを35nmとした場合では、ゲート長Lが1μm以下の領域では、しきい値電圧Vthの低下が顕著である。
これに対し、第2実施形態の半導体装置では、図6の曲線IIIが示すように、ゲート長Lが1μm以下の領域では、短チャネル効果によるしきい値電圧Vthの低下が起こるものの、従来の半導体装置(曲線I)に比べて、その低下の程度が小さく、短チャネル効果が抑制されることが理解される。また、第1実施形態の半導体装置(曲線II)に比べても、短チャネル効果が抑制される。
図7を参照して、しきい値電圧ロールオフの、オフセット長Loffsetに対する依存性について説明する。図7は、しきい値電圧ロールオフとオフセット長Loffsetとの関係を説明するための特性図であって、ゲート長Lとして140nmを中心として、20nmのばらつきを考慮してシミュレーションを行った結果を示している。図7では、横軸にオフセット長さLoffset(nm)を取って示し、縦軸にしきい値電圧ロールオフ(mV)をとって示している。
ここで、ドレインオフセット長Ld−offsetは、ゲート電極60の電極端と、ドレイン接合面47のチャネル方向の間隔であって、ドレインオフセット構造の場合を正の値とする。ドレインオフセット長Ld−offsetがゼロの場合は、ゲート電極60の電極端と、ドレイン接合面47のチャネル方向の位置がそろっている場合を示している。また、ドレインオフセット長Ld−offsetが負の値を示す場合は、ドレインオーバーラップ構造になっていて、その絶対値の大きさ分だけオーバーラップしていることを示している。すなわち、ドレインオフセット長Ld−offsetとドレインオーバーラップ長Ld−overlapとは、絶対値が等しく、符号が反対の関係(Ld−offset=−Ld−overlap)にある。
同様に、ソースオフセット長Ls−offsetは、ゲート電極60の電極端と、ソース接合面45のチャネル方向の間隔であって、ソースオフセット構造の場合を正の値とする。ソースオフセット長Ls−offsetがゼロの場合は、ゲート電極60の電極端と、ソース接合面45のチャネル方向の位置がそろっている場合を示している。また、ソースオフセット長Ls−offsetが負の値を示す場合は、ソースオーバーラップ構造になっていて、その絶対値の大きさ分だけオーバーラップしていることを示している。すなわち、ソースオフセット長Ls−offsetとソースオーバーラップ長Ls−overlapとは、絶対値が等しく、符号が反対の関係(Ls−offset=−Ls−overlap)にある。
なお、ここではドレインオフセット長Ld−offsetとソースオフセット長Ls−offsetを等しく設定しているので、ドレインオフセット長Ld−offset及びソースオフセット長Ls−offsetを、オフセット長Loffsetと総称している。
図7に示すように、オフセット長Loffsetを大きくすると、しきい値電圧ロールオフが低下する。オフセット長Loffsetが0nm以下の場合は、しきい値電圧ロールオフは50mVよりも大きい。これに対し、オフセット長Loffsetが2nm以上であると、しきい値電圧ロールオフは50mVよりも小さくなる。
図6を参照して説明したように、ゲート長Lを小さくすると、短チャネル効果により、しきい値電圧Vthが小さくなる。しきい値電圧Vthの低下の程度を示すしきい値電圧ロールオフが大きい場合、ゲート長Lがばらつくと、しきい値電圧Vthの大きさは大きくばらつく。すなわち、ゲート長Lのばらつきに対するしきい値電圧Vthの感度が高くなる。従って、ゲート長Lのばらつきが、歩留まりの低下の要因となる。特に、しきい値電圧ロールオフが50mVより大きくなるとその傾向が大となる。従って、ゲート長Lのばらつきによる歩留まりの低下を防ぐためにしきい値電圧ロールオフは50mV以内にするのが良く、オフセット長Loffsetは2nm以上にするのが好適である。
図8を参照して、ドレイン電流Idと、オフセット長Loffsetとの関係について説明する。図8は、ドレイン電流Idとオフセット長Loffsetとの関係を説明するための特性図であって、図7と同様の条件で行ったシミュレーションの結果を示している。図8では、横軸にオフセット長Loffset(nm)を取って示し、縦軸にドレイン電流Idの、オフセット長Loffsetが0nmのときの値に対する比を取って示している。
図8に示すように、オフセット長Loffsetが長くなると、トランジスタの駆動電流であるドレイン電流Idが低下する。オフセット長Loffsetが0nmの時にドレイン電流Idが1であるのに対し、オフセット長Loffsetが20nmの時には、ドレイン電流Idが0.97程度になり、さらに、Loffsetが30nmを超えるとドレイン電流Idは0.9未満の値になる。トランジスタの駆動電流が低下すると、そのトランジスタを用いて構成される回路の応答速度が低下して高速動作ができなくなる恐れがある。トランジスタの駆動電流が低下すると、そのトランジスタを用いて構成される回路の応答速度が低下して高速動作ができなくなる恐れがある。特に、駆動電流の低下が3%より大であると、その傾向が大となる。従って、第2実施形態の半導体装置では、駆動電流すなわちドレイン電流Idの低下を3%以内に抑制するように、オフセット長Loffsetを20nm以下に設定するのが好適である。
図9を参照して、駆動電圧Vdriveとドレイン電流Idの関係について説明する。図9は、駆動電圧Vdriveとドレイン電流Idの関係を説明するための特性図であって、ゲート長Lが140nmであり、SOI層40の厚さTSOIが35nmであり、及び、ドレイン電圧Vdが1.0Vであるときのシミュレーション結果を示している。図9では、横軸に駆動電圧Vdrive(V)を取って示し、縦軸にドレイン電流Id(A/μm)を取って示している。ここで、駆動電圧Vdriveは、ゲート電圧Vg及びドレイン電圧Vdが1.0Vのときのしきい値電圧Vthとの差である。また、ドレイン電流Id(A/μm)を、単位ゲート幅あたりの電流値として示している。S値は、ドレイン電流Idの駆動電圧Vdriveに対する傾きの逆数で表される。
図9中、曲線IVは、ドレインオフセット構造及びソースオフセット構造を有する、第2実施形態の半導体装置でのドレイン電流を示している。曲線Vは、チャネル領域に不純物を導入しないMOSFETであって、ドレインオーバーラップ構造及びソースオーバーラップ構造(ノンドープオーバーラップ構造)を有する半導体装置でのドレイン電流を示している。曲線VIは、チャネル領域を高濃度にしたMOSFETであって、ドレインオーバーラップ構造及びソースオーバーラップ構造(高濃度ボディ構造)を有する半導体装置でのドレイン電流を示している。
第2実施形態の半導体装置(曲線IV)では、ノンドープオーバーラップ構造を有する半導体装置(曲線V)に比べて、ドレイン電流Idの駆動電圧Vdriveに対する傾きが大きい、すなわち、S値が小さい。
また、第2実施形態の半導体装置(曲線IV)は、高濃度ボディ構造を有する半導体装置(曲線VI)に比べても傾きが大きい、すなわち、S値が小さい。さらに、高濃度ボディ構造を有する半導体装置では、ボディ濃度が高濃度であるため、図14を参照して説明したようにトランジスタの駆動力が劣化するのに対し、第2実施形態の半導体装置では、不純物が導入されていないのでチャネル領域に導入された不純物による駆動力の劣化が起こらない。
なお、ここでは、ドレインオフセット長Ld−offsetとソースオフセット長Ls−offsetが等しい場合を例にとって説明したが、それぞれが、2nm以上20nm以下の範囲内に設けられていれば、異なっていても良い。
上述したように、第2実施形態の半導体装置は、ドレインオフセット構造、及び、ソースオフセット構造を有しており、さらに、ドレイン領域及びソース領域がオフセットされた長さが2nm以上20nm以下である。第2実施形態の半導体装置では、第1実施形態の半導体装置と同様に、チャネル領域への不純物の導入によるトランジスタの駆動力の低下の発生を回避するとともに、短チャネル効果を抑制できる。
第1実施形態の半導体装置を説明するための概略図である。 第1実施形態の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性を説明するための特性図である。 しきい値電圧ロールオフとドレインオフセット長との関係を説明するための特性図である。 ドレイン電流とドレインオフセット長との関係を説明するための特性図である。 第2実施形態の半導体装置を説明するための概略図である。 第2実施形態の半導体装置のしきい値電圧のゲート長依存性を説明するための特性図である。 しきい値電圧ロールオフとオフセット長との関係を説明するための特性図である。 ドレイン電流とオフセット長との関係を説明するための特性図である。 駆動電圧とドレイン電流の関係を説明するための特性図である。 従来の半導体装置を説明するための概略図である。 従来のSOI−MOSFETにおけるしきい値電圧ロールオフとゲート長との関係を示す特性図である。 従来構造のSOI−NMOSのゲート長としきい値電圧との関係を表した特性図である。 SOI−NMOSFETの横方向のプロファイルと不純物濃度との関係を示した特性図である。 電子移動度と垂直実効電界との関係を表す特性図である。 しきい値電圧のゲート長依存性を示す特性図である。 しきい値電圧及びS値のゲート長依存性を説明するための特性図である。
符号の説明
10、110 SOI基板
20、120 シリコン基板
30、130 埋め込み酸化膜(BOX)層
40、140 SOI層
42 ノンドープ領域
44、144 ソース領域
45 ソース接合面
46、146 ドレイン領域
47 ドレイン接合面
50、150 ゲート酸化膜
60、61、160 ゲート電極
142 チャネル領域

Claims (2)

  1. 半導体基板と、
    該半導体基板上に設けられた絶縁層と、
    該絶縁層上に設けられたSOI層と、
    該SOI層中に設けられたソース領域及びドレイン領域と、
    前記SOI層中の前記ソース領域及び前記ドレイン領域で挟まれた位置に設けられたノンドープ領域と、
    前記SOI層上にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と
    を備えるMOSFETであって、
    前記ドレイン領域はゲート電極からオフセットされた位置に設けられており、
    ソース領域はゲート電極にオーバーラップされた位置に設けられており、及び
    前記オフセットされた長さが10nm以上かつ75nm以下である
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基板と、
    該半導体基板上に設けられた絶縁層と、
    該絶縁層上に設けられたSOI層と、
    該SOI層中に設けられたソース領域及びドレイン領域と、
    前記SOI層中の前記ソース領域及び前記ドレイン領域で挟まれた位置に設けられたノンドープ領域と、
    前記SOI層上にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と
    を備えるMOSFETであって、
    前記ドレイン領域及びソース領域は、ゲート電極からオフセットされた位置に設けられており、及び
    前記オフセットされた長さが2nm以上かつ20nm以下である
    ことを特徴とする半導体装置。
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