JP2007034335A - ユニット操作装置および画像形成装置 - Google Patents

ユニット操作装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大げさな機構を要することなく容易にユニットの移動が可能となると共に収納位置に定置されているユニットの定置状態を特別な構成を要することなくユニットの移動に用いられる構成を利用して認識することができるユニット操作装置を提供する。
【解決手段】上下方向に並べられている収納位置と収納位置から引き出されて外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットと、上記ユニットの移動方向下流側に設けられて該ユニットの移動操作を行う操作部材103とを備え、上記操作部材103は、上記ユニットの並設方向に跨ることで該ユニットの移動を阻止する移動阻止位置と該ユニットの移動路外に位置してユニットの全てを移動可能にする移動可能位置とに位置決め可能な構成105を備えていることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ユニット支持装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、複数の作像ユニットをその収納位置と引き出し位置とに移動させるための構成に関する。
複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体に対して形成された静電潜像を現像装置により可視像処理し、可視像をシートなどに転写することにより記録出力を得ることができる。
感光体は単一色のみを対象として1個設ける構成だけでなく、複数の色毎の画像を形成するために複数設けた構成があり、後者の場合にはフルカラー画像を含む多色画像を形成する場合に用いられる。
例えばフルカラー画像を得る方式としては、色分解色に対する補色関係にある色のトナーなどの現像剤を用いて感光体毎に形成された色画像を搬送されてくるシートに対して順次重畳転写する方式あるいは感光体毎の色画像を中間転写体に対して順次転写した後、中間転写体上で重畳転写された画像をシートに対して一括転写する方式がある。
一方、複数の感光体を用いる場合の構成の一つとして、上記方式のうちで後者の方式を採用する構成には、色毎の画像を形成可能な感光体をこの感光体からの画像が重畳転写される中間転写体としてのベルトの展張方向に沿って並置した、いわゆる、タンデム構造が知られている(例えば、特許文献1)。
画像形成装置では、画像形成処理に使用される機器類、いわゆる作像機器類の交換や保守点検などが行われる関係上、上記特許文献1にも記載されているように作像機器を収納位置から外部操作が可能な引き出し位置に引き出せる構成が採用されている。
特許文献1においても外部操作が可能な位置に引き出すための構成が開示されており、具体的には、画像形成処理に用いられる感光体を始めとして現像装置およびこれに用いられるトナーなどの現像剤の補給部を含むユニットと、感光体と帯電装置とクリーニング装置とを含むユニットとを纏めて画像形成処理ユニットを構成し、画像形成処理ユニットを色毎の作像ステーションに配置したうえで、交換対象となる機器が収容されている画像形成処理ユニットを画像形成装置本体から引き出す構成が採用されている。
特開2001−281962号公報(「0008」欄、図3)
ユニットを収納位置から引き出し位置に向けて移動させる際には、ユニット自体を掴んで引き出す場合があるが、この操作ではユニットの重量に抗した引き出し力が必要となり、オペレータの負担が増加する。そこで、特許文献1に示されているように、ユニットをリンク機構により持ち上げるようにして人手を煩わさないようにすることが好ましい。しかし、このような構成では、リンク機構を駆動するための駆動機構が必要となり、特に、特許文献1の場合には重力に抗してユニットを持ち上げる構造であるので駆動力も大きいものが必要となる。従って、駆動機構という特別な構造を設けることによって装置の大型化や機構の複雑化を招く。また、収納位置にあるユニットの引き出しを阻止する構成はリンク機構とは別に設けられていることから収納位置でのユニット同士の定置状態を維持する機構と引き出し位置に持ち来す機構とが必要となる点からも構造の複雑化を招く。
本発明の目的は、上記従来のユニット操作構造およびこれを用いる画像形成装置における問題に鑑み、大げさな機構を要することなく容易にユニットの移動が可能となると共に収納位置に定置されているユニットの定置状態を特別な構成を要することなくユニットの移動に用いられる構成を利用して認識することができるユニット操作装置および画像形成装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、上下方向に並べられている収納位置と収納位置から引き出されて外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットと、上記ユニットの移動方向下流側に設けられて該ユニットの移動操作を行う操作部材とを備え、上記操作部材は、上記ユニットの並設方向に跨ることで該ユニットの移動を阻止する移動阻止位置と該ユニットの移動路外に位置してユニットの全てを移動可能にする移動可能位置とに位置決め可能な構成を備えていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記移動阻止位置と移動可能位置との間を回動する構成とされ、回動領域途中に上記ユニットの移動に作用しない空動領域が設定されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記ユニットの移動阻止位置若しくは移動可能位置から回動し始めた後の所定領域をユニットの移動に作用しないで自らの回動のみを行う空動領域とされていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記ユニットの並置方向若しくはその方向と直角な方向の一端部を支点として揺動可能な構成であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のうちの一つに記載の発明に加えて、上記操作部材は、揺動可能なハンドルで構成されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記ユニットの並置方向下方に揺動支点を有する門型フレームで構成されていること特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項4乃至6のうちの一つに記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記ユニットの並置方向で起倒可能に設けられていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のうちの一つに記載の発明に加えて、上記操作部材は、上記ユニットの移動を行わせるユニット移動手段と連動可能に設けられている駆動手段に装備されており、上記ユニットの移動阻止位置から所定量移動した後、上記ユニット移動手段との連動を可能にする構成であることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のうちの一つに記載のユニット支持装置を備えた画像形成装置において、上記複数のユニットには、感光体のみを配置した感光体ユニット、該感光体上に担持された画像を転写される転写装置を備えた転写ユニット、上記感光体に対する画像形成処理を行う各種装置を配置した作像ユニットとが用いられ、各ユニットは纏めて収納位置から引き出し位置に向けて移動する過程で互いに離間する構成とされていることを特徴としている。 請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明に加えて、上記収納位置から引き出し位置に向けて各ユニットが移動する際には、上記感光体ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動する方向を基準として上記転写ユニットおよび作像ユニットが互いに離間する構成とされていることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項9記載の発明に加えて、上記感光体ユニットの移動方向は水平方向とされ、上記転写ユニットおよび作像ユニットが互いに離間する移動方向は上下方向とされていることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、ユニットの並設方向に跨ることでユニットの移動を阻止する移動阻止位置とユニットの移動路外に位置してユニットの移動を可能にする移動可能位置とに位置決めされる操作部材を用いてユニットの収納位置と引き出し位置とを移動させることができる。これにより、ユニット移動とユニットの定置とを兼用させた構成とすることができ、しかも収納位置にあるユニットが移動阻止状態であることにより不用意に引き出し操作がされない状態とすることで、いわゆる、安全機構も兼ねることができ、単一部材で多機能を有する構成とすることが可能となる。
請求項2および3記載の発明によれば、移動阻止位置から移動可能位置との間を回動する操作部材が回動途中にユニットの移動に関与しない空動領域を設定されているので、操作部材近傍に手を入れやすいスペースを確保して操作しやすい状態とすることができる。これにより、操作部材を掴みやすくすることで操作性を向上させることができる。
請求項4乃至7記載の発明によれば、操作部材としてユニットの並置方向下方端部を支点として揺動することにより並置方向で起倒可能な部材が用いられ、請求項6記載の発明のおいては門型とされているので、モーメントを利用した操作力により直接ユニットを引き動かす場合と違って操作力の軽減が可能となる。特に、揺動途中に設けられている空動領域を利用することによりより効果的に操作力の軽減感を得ることができる。しかも、ユニットの並置方向で起倒できるので、起立している場合には上下方向に並べられているユニットの移動方向下流側を覆えることによりユニットの移動を阻止でき、倒伏時にはユニットの移動路外に位置していることでユニットの移動を阻害しない状態を設定することができる。
請求項8記載の発明によれば、操作部材がユニットの移動を行わせるユニット移動手段に連動可能に設けられている場合においてユニットの移動阻止位置から所定量移動した後に、ユニット移動手段と連動してユニットを移動させることができるので、起倒可能な場合に所定量の部分を空動領域に設定することで移動阻止位置から操作開始直後での操作力を軽くして操作することができると共に、その後、ユニットを移動させるための操作力を付与しやすい状態にしてユニットを移動させることができることが可能となる。
請求項9記載の発明によれば、複数のユニットとして感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットが用いられているので、これら画像形成処理に用いられる機器を纏めて収容した画像形成処理ユニットと違って、交換が必要となった機器のみを引き出すことができる。これにより、交換不要な機器までも交換する場合に比べてランニングコストを低減することができる。
請求項10および11記載の発明によれば、感光体ユニットの移動方向を水平方向とし、転写および作像ユニットが互いに離間する移動方向が上下方向とされているので、感光体ユニットを基準として転写および作像の各ユニットの離間および近接時での位置決めが可能となり、位置決めのための特別な構造を必要としないで済む。
以下、図示実施例により、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態によるユニット操作装置を適用される画像形成装置の構成を示す模式図である。同図に示す画像形成装置は、特許文献1にも上げられたタンデム方式のカラープリンタであるが、本発明では、プリンタだけでなく複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機を対象とすることも可能である。
図1において、画像形成装置1には、色分解色に対する補色関係にある色のトナーであるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(B)を用いた画像を形成可能な感光体2Y、2M、2C、2Bが垂直方向で同一線上に並置されている。
各感光体は纏めて一つのユニットである感光体ユニットに配置されており、感光体ユニットの上部には感光体2Y、2M、2C、2Bの並置方向に平行する展張面を有するベルトが用いられた転写装置3を収容している転写ユニットが配置されている。
感光体ユニットの下部には、感光体に対する画像形成処理工程のうちで帯電、現像およびクリーニングを実行する装置4,5,6を纏めて有する作像ユニットが配置されている。このように感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットを含む複数のユニットは上下方向に並べられて配置されている。
作像ユニットの下方には、書き込み工程に用いられる走査装置7が配置されている。なお、図1においては、作像ユニット内の装置に関する符号がイエローを対象としてのみ付してあるが、他の色を対象とする装置も同様な構成とされている。
転写装置3は、各感光体に対向している展張面に対して各感光体からの色画像を順次転写する1次転写工程と1次転写により重畳された画像を給紙装置8(図1では、複数の給紙カセット8Aを設けた場合が示されている)から繰り出されるシートに対して一括転写する2次転写工程とを実行するために設けられている。転写装置3における各感光体と対峙する位置にはローラで構成された1次転写装置9Y、9M、9C、9Bが、そして、2次転写位置には、シートを転写装置3に当接させながら搬送する搬送ベルト10およびローラで構成された2次転写装置11が配置されている。
カラープリンタ1では、各感光体に対する帯電後に書き込み走査に応じた静電潜像が形成され、静電潜像が現像装置5によって可視像処理されると転写装置3に対して各感光体から色画像が1次転写装置9を介して順次転写されて重畳画像が形成され、重畳画像がシートに対して2次転写装置11により一括転写される。
転写装置3から重畳画像を一括転写されたシートは排紙トレイ1Aに至る搬送路中に設けられている定着装置12によって定着処理されて排出される。なお、図1中、符号13は転写装置3に用いられるベルトのクリーニング装置を示している。
感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットは、図2に示すように、カラープリンタ1の筐体1B内での収納位置(図2(A)参照)と外部からの操作が可能な引き出し位置(図2(B)参照)との間を移動できるようになっており、収納位置では互いに近接若しくは押圧関係とされ、引き出し位置では互いに離間する関係とされている。特に、収納位置から引き出し位置に移動する過程において感光体ユニットが移動する方向を基準として転写ユニットおよび作像ユニットが上下方向に離間するようになっている。
以下、この構成について説明する。
図3は、各ユニットの支持装置の要部を示す斜視図であり、同図において、支持装置は、各ユニットの側面に取り付けられる支持部材であるスライドレール14,15,16とスライドレール14,15,16を収納位置と引き出し位置とに移動させることによりユニットを移動させるユニット移動手段としての摺動部材17と摺動部材17を摺動可能に支持するために不動状態で設置されている支持基台18と摺動部材17を上述した方向に駆動するための摺動駆動部材100とを備えている。
スライドレール14,15,16は各ユニットの並置方向に対応して垂直方向に並べられ、その方向で中央に位置するものが感光体ユニットの側面に取り付けられるレールである。
各スライドレール14,15,16および摺動部材17そして支持基台18はユニットの側面に対峙するように一対で設けられている。
スライドレール14,15,16は、いずれも同じ構成を備えており、今、最上位の転写ユニットに設けられるスライドレール14を対象として構成を説明すると、図4に示すように、アウタレール14Aおよびアウタレール14A内に挿嵌され、内部に配置されている球体などの転動体により摺動可能なインナーレール14Bとを備えている。
アウタレール14Aには、図4に示すように、その長手方向、つまり、ユニットを収納位置と引き出し位置とに移動させる方向の前後に摺動部材17に連動させるための連動部材としての連動ピン14C(感光体ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンは符号15Cにより、そして作像ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンは符号16Cでそれぞれ示されている)が固定されている。
連動ピン14Bは、図5に示すように、摺動部材17に形成されている挿通孔17A(感光体ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンの挿通孔は符号17Bにより、そして作像ユニットのスライドレールを対象とする連動ピンの挿通孔は符号17Cでそれぞれ示されている)を貫通して、図4および図5に示すように、支持基台18に形成されている長穴で構成された案内部18A、18B、18Cに挿通されている。
図4において、摺動部材17において連動ピン14B、15B、15Cが貫通する挿通孔は、感光体ユニットのスライドレール15に設けられている連動ピン15Bを対象とする挿通孔が丸穴で構成され、これ以外の挿通孔(図4において符号17A、17Bで示す孔)は、上下方向に長手方向を設定された長孔で構成されている。
感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットに設けられている連動ピンが貫通する摺動部材17側の挿通孔17A、17B(感光体ユニットを対象とする挿通孔は符号なし)は、感光体ユニットのスライドレール15に設けられている連動ピン15Cが貫通している挿通孔の中心を基点として互いに離れる方向に長手方向の長さが設定されている。また、挿通孔は、移動方向と直交する方向での孔幅方向の中心位置が水平方向で一致させてあり、これにより収納位置と引き出し位置とにユニットが移動する際には、各ユニット同士の移動方向での相対位置が変化しないようにされている。
図4に示すように、連動ピン14C、15C、16Cが挿通される支持基台18側の案内部18A、18B、18Cは、感光体ユニットを対象とする案内部18Bがユニットの収納位置と引き出し位置とに移動する方向としての水平方向に形成された長孔であり、転写ユニットおよび作像ユニットを対象とする案内部18A、18Cは、収納位置から引き出し位置に向けて転写ユニットおよび作像ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動するに従い互いに離間することができる方向を有した長孔で構成されている。
案内部18A、18Cは、転写ユニットおよび作像ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動する際に、ユニットを一旦所定距離(図4中、符号Sで示す距離)だけ水平方向に移動させ、次いで互いに離間する方向に移動させて引き出し位置に到達することができる形状、図では傾斜部を備えた形状とされている。
案内部18A、18Cに設定されている一旦水平方向に移動させる所定距離(図4中、符号Sで示す距離)は、収納位置にあるユニットに装備されている駆動部材に対してプリンタ本体内に設けられている駆動部材の駆動経路を断つために設定されており、ユニットが収納位置から引き出し位置に向け移動し始めた時点から駆動部材同士の係合が解除できる距離とされている。
さらに、案内部18A、18B、18Cにおけるユニットの収納位置から引き出し位置までの移動ストローク、換言すれば、長孔の長手方向の長さは各ユニット同士で同じとされ、移動方向に沿った各ユニットの相対位置関係を変化させないようにしてある。
図5において摺動部材17に形成されている挿通孔17A、17B(感光体ユニットを対象とする孔には符号が付けられていない)を貫通する連動ピン14C、15C、16Cにはブラケット19が取り付けられており、ブラケット19には、摺動部材17に形成された孔171,172,172の一部を切り起こした係止片171A、172A、173Aとの間にバネ20(感光体ユニットの連動ピン15Cのみバネを図示し、他の連動ピンを対象とするバネは一点鎖線で示してある)が掛け止められている。バネ20は、ブラケット19を牽引することにより常時、連動ピン14C、15C、16Cが支持基台18側の案内部18A、18B、18Cにおけるユニットの移動開始位置に向け戻るように付勢している。
一方、摺動部材17における移動方向一端、つまり、引き出し位置に向けたユニットの移動方向下流側に相当する端部には摺動駆動部材100が設けられている。
図6は摺動駆動部材100と摺動部材17との連結構造を示す図であり、同図において、摺動部材17における上述した移動方向一端には連結部材21がユニットの移動方向に平行して摺動できるように設けられている。
連結部材21には、摺動部材17側に固定されている連結ピン17Dが挿通される長孔21Aおよび下面にカム部21Bがそれぞれ設けられている。
長孔21Aはユニットの移動方向と平行する長手方向を有し、連結ピン17Dをガイドピンとしてユニットの移動方向に平行して連結部材21を摺動させるようになっている。 カム部21Bは連結部材21の下面に形成された凸面を有しており、プリンタ1の筐体1B内の不動部において揺動可能に設けられている摺動係止部材110が当接している。
カム部21Bにおける凸面は、摺動係止部材110による摺動部材17の係止状態を解除できる高さを有しており、長孔21Aは摺動係止部材110に対するカム部21Bの対向面の切換(凸面および凹面)が行える長さを有している。つまり、図6に示す状態は各ユニットが収納位置にある状態を示しており、この時には長孔21A内に挿通されている連結ピン17Dがユニット引き出し方向(図示矢印方向)の下流側に相当する長手方向端部の内縁に当接し、摺動係止部材110がカム部21Bの凹面に当接している。
この状態から連結部材21が引き出し方向(図示矢印方向)に動かされると長孔21A内の連結ピン17Dは長孔21Aにおける今までとは反対側の内縁に向けて移動し、これに連動してカム部21Bが摺動係止部材110を凸面に乗り上げさせる状態となる。
連結部材21の移動は連結部材21に固定されている駆動ピン21Cが挿通されている摺動駆動部材100側の揺動ブラケット101を介して行われる。
摺動駆動部材100は、カラープリンタ1の筐体1Bにおける不動部においてユニットの並置方向下方に配置された支軸112によって揺動可能な揺動ブラケット101および同軸上に支持されている操作ブラケット102とを備え、操作ブラケット102にはユニットの移動操作を行う際に用いられる操作ハンドル103が取り付けられている。操作ハンドル103は、図3に示すように、支軸112を支点とする操作ブラケット102を介してユニットの並置方向で起倒可能な門型フレームで構成されており、起立状態の時には、ユニットの並置方向に跨ることにより、換言すれば、最上位の転写ユニットを覆うことができる揺動半径を有することによりユニットの移動を阻止し、倒伏状態の時には、図13に示すように、ユニットの移動路外に位置してユニットの移動を可能にするようになっている。
図6において揺動ブラケット101は、支軸112を基準として連結部材21を覆うことができる揺動半径を有した部材であり、揺動端側には連結部材21側に設けられている駆動ピン21Cが挿通される連結駆動孔101Aが形成されている。
連結駆動孔101Aは、支軸112を中心とする揺動軌跡ではなくその揺動半径にほぼ沿った長手方向を有する長孔であり、揺動ブラケット101の揺動に応じて駆動ピン21Cを介して連結部材21をユニットの移動方向に摺動させるようになっている。
揺動ブラケット101には、連結駆動孔101Aとは別に支軸112Aを中心とした揺動軌跡を有する長孔で構成されている操作駆動孔101Bが設けられている。
操作駆動孔101Bには操作ブラケット102に固定されている操作ピン104が挿通されると共に、操作ピン104を操作駆動孔101B内で揺動軌跡半周末端部にそれぞれ位置決めするクリック部材105が支持されている。
クリック部材105は、揺動ブラケット101に揺動支軸105Aを有し、揺動端側が操作駆動孔101B内に対して進退する方向に揺動できるようになっている。操作駆動孔101B内に進入するための駆動力は、揺動ブラケット101とクリック部材105の揺動端との間に掛け止められたバネ106によって付与されている。
クリック部材105における操作駆動孔101B側の面には凸面からなる係止面105Bが形成されており、係止面105Bを境にした凹面のいずれかに操作ピン104を位置決めして操作ピン104を操作駆動孔101Bの揺動軌跡半周末端部のいずれかの位置で係止できるようになっている。
クリック部材105に掛け止められているバネ106は、クリック部材105の凸面により操作ブラケット102側に位置する操作ハンドル103が不用意に倒れるのを阻止できる弾性力が設定されており、操作ハンドル103を起立位置から倒伏させる場合に限って作用する倒す方向の力(倒伏力)によって操作ブラケット102側の操作ピン104が凸面を乗り越えられるようになっている。
連結部材21のカム部21Bに対向している摺動係止部材110は、その構成が図7に示されている。
図7において、カラープリンタ1の筐体における不動部には摺動係止部材110を支持するための支持ブラケット120が設けられており、支持ブラケット120には摺動係止部材110が揺動可能に支持されている。
摺動係止部材110は、支持ブラケット120に設けられている支軸110Aを支点としてシーソー運動可能な揺動部材であり、揺動端の一方には、支持ブラケット120との間でバネ111が掛け渡されている。
摺動係止部材110の揺動端の他方はバネ111の付勢により連結部材21のカム部21Bに対向するようになっており、その端部には、図8に示すように、軸方向で径が異なる係止ローラ113とガイドローラ114とが同軸上に並置されている。
係止ローラ113は、摺動部材17の下面に形成されている係止用スリット(図6において符号17F、17F’で示す)に係脱可能なローラであり、ガイドローラ114は、連結部材21のカム部21Bに当接しながら転動可能なローラである。
摺動係止部材110は、ガイドローラ114が連結部材21のカム部21Bと対向している状態に応じて揺動することができ、カム部21Bにおける凸面に対向した場合には係止ローラ113を摺動部材17の係止用スリットから離脱させる方向に揺動する。
係止用スリット17F、17F’は、ユニットを収納位置および引き出し位置に保持するために摺動部材17の移動を阻止する部分であり、符号17Fで示す係止用スリットが収納位置保持用であり、符号17F’で示す係止用スリットが引き出し位置保持用とされている。
上述した操作ハンドル103は、これが取り付けられている操作ブラケット102が支軸112を支点としてユニットを収納位置と引き出し位置とに移動させることができる方向に揺動する動作に連動するが、起立状態から倒伏状態になるように揺動する過程(回動領域)の途中にユニットの移動に作用しない空動領域が設けられている。
つまり、操作ハンドル103が取り付けられている操作ブラケット102の揺動は連結部材21の駆動ピン21Cに伝えられて連結部材21を移動させることになるが、連結部材21と連動可能な摺動部材17は、連結部材21側の長孔21Aに連結ピン17Dが挿通されていることでその長孔21Aが自らの長さ分だけ移動する間、連結部材21のみが移動するだけで連動することがない。
これにより操作ハンドル103が起立位置から倒伏位置に向け回動を開始された直後は、操作ハンドル103の回動に対して摺動部材17が連動しないので、ユニットの移動が行われない状態となる。
起立位置から操作ハンドル103が倒される時に操作ハンドル103の空動が生じることにより、起立位置から操作ハンドル103が僅かに倒れた状態となるので、その位置からユニットの引き出しに必要な操作力を作用させることができる。これにより起立位置にある操作ハンドル103は、収納位置にあるユニットの移動方向下流側の端面との間に操作のために手を入れるスペースを大きく設けることができることになる。このような手を入れすスペースを確保するのは、操作ハンドル103が起立位置から倒伏位置に向けて回動するときだけでなく、この逆の場合にも同様に連結部材21が摺動部材17よりも先行して移動することができることにより可能となる。
本実施形態は以上のような構成であるから、感光体ユニット、転写ユニットおよび作像ユニットは摺動駆動部材100に装備されている操作ハンドル103を起立状態から倒伏状態に揺動させることで収納位置から引き出し位置に向け移動させることができ、引き出し位置に到達した時点では感光体ユニットを基準として転写ユニットおよび作像ユニットを、図2(B)に示したように、互いに上下方向で離間させた状態とすることができる。以下その作用について説明する。
図5は、各ユニットがカラープリンタ1の筐体1B内で収納位置にある時を示しており、この状態では、摺動駆動部材100に装備されている操作ハンドル103が起立状態とされている。操作ハンドル103の起立状態は、図6に示した操作ブラケット101側の操作ピン104がクリック部材105の係止面105Bにより係止されることにより維持され、しかも、図12に示すように、ユニットの並置方向に跨って最上位のユニットに対面しているので、ユニットの移送が阻止され、この状態を外部から容易に認識することができる。
筐体1Bの側面カバー(図示されず)が開放されて操作ハンドル103を操作することにより操作ハンドル103を起立状態から倒伏状態に移行し始めると、ユニットの支持装置では、図9に示すように、操作ハンドル13においてクリック部材105側のバネ106の弾性力以上の作用力が付与されると、操作ブラケット101側の操作ピン104がクリック部材105の係止面105Bを乗り越える。
操作ピン104がクリック部材105の係止面105Bを乗り越えて操作駆動孔101Bの長手方向における引き出し方向下流側の内縁に当接すると、図10に示すように、この状態で操作ハンドル103がさらに倒伏位置に向けて揺動されることにより連結部材21側の駆動ピン21Cが揺動ブラケット101の揺動に連動して長孔21Aの長手方向の長さに相当する量だけ摺動部材17よりも先行して独自に摺動する。これいより、起立位置にある操作ハンドル103が起立位置から僅かに倒れた状態となり、ユニットの移動方向下流側との間に僅かな隙間が設けられ、ユニットを引き出すための力の作用方向を重力方向に近づけた状態にすることができ、引き出しの際の操作力を重力方向と異なる水平方向に作用させる場合に比べてオペレータへの操作負担を軽減することができる。
図10に示されているように、連結部材21側の長孔21Aにおけるユニットの引き出し方向下流側の内縁に連結ピン17Dが当接した状態ではカム部21Bの凸面が摺動係止部材110におけるガイドローラ114と対向することにより摺動係止部材110が係止ローラ113を摺動部材17の係止用スリット17Fから離脱させる方向に揺動し、ここに摺動部材17が収納位置で拘束されている状態を解除されて引き出し位置に向け摺動させることが可能となる。
図11は、図10に示した状態から操作ハンドル103をさらに倒伏位置に向けて揺動させた状態を示しており、この状態では、操作ハンドル103の揺動に連動して揺動ブラケット101が揺動することにより揺動駆動孔101Aの内縁に駆動ピン21Cが突き当たると共に長孔21Aの引き出し方向下流側内縁に連結ピン17Dが突き当たっている。これにより、揺動ブラケット101の揺動に連動して摺動部材17が引き出し方向に向け移動を開始する。
摺動部材17が引き出し方向に向けて移動を開始すると、摺動部材17を貫通している連動ピン14C、15C、16Cが連動して支持基台18の案内部18A、18B、18Cに沿って摺動するが、摺動部材17の移動開始直後で所定距離移動する間で水平方向への移動が行われることで各ユニットに装備されている駆動部材と筐体1B側の駆動部材との駆動経路が断たれる。このときの移動方向が水平方向であるので、例えば、駆動部材同士が水平方向で嵌合する構造であれば移動時にその方向以外の外力を受けることなく簡単に駆動経路を断つことができ、しかも嵌合方向に移動することで余計な負荷を作用させることがない。
図11において、支持基台18に有する案内部18A、18B、18Cのそれぞれの形状設定により連結ピン14C、15C、16Cは、感光体ユニット側のスライドレール15に設けられている連結ピン15Cの移動方向を基準として転写ユニット側および作像ユニット側のスライドレール14,16に設けられている連結ピン14C、16Cが上下方向で互いに離間する方向に移動する。
転写ユニットおよび作像ユニットの上下方向での離間は、摺動部材17に設けられている挿通孔17A、17Bの形成位置および長手方向の向きによりユニット同士の移動方向に沿った相対位置関係を変化させない状態で感光体ユニットをはさんで転写ユニットと作像ユニットとが互いに上下方向に離間する。
一方、摺動部材17の移動に連動して連結部材21も引き出し位置に向けて移動することになり、このとき、カム部21Bの凹面が摺動係止部材110のガイドローラ114に対面する。これにより、摺動係止部材110は、係止ローラ113が摺動部材17に有する係止用スリットの他方17F’に係合する向きに揺動する。この結果、摺動部材17はユニットの引き出し位置に保持される。
図11に示す状態では、摺動部材17の移動に連動して連結ピン14C,15C,16Cがそれぞれ摺動部材17の移動ストロークに対応する量だけ移動することになり、これにより連結ピン14C,15C,16Cが固定されているスライドレール14,15,16のアウタレール14A、15A、16Aが収納位置から引き出し位置に向けて移動することとなる。この結果、通常はアウタレールを固定してインナーレールのみを移動させる場合と比べてスライドレール全体での移動ストロークを大きくすることができる。この状態は、図11において符号Lで示す量だけ支持基台18の端縁からアウタレール14A、15A、16Aがはみ出している状態に相当している。
図11に示す状態での操作ハンドル103の位置は、図13に示すように、ユニットの移動路、特に最下位に位置するユニットの移動路外に位置しているので、ユニットの移動を阻害しない状態を維持することになる。
ユニットを引き出し位置から収納位置に向けて移動させる場合には上述した場合と逆の手順によりユニットを収納位置に位置決めして保持することができる。
本実施形態では、操作ハンドル103がユニットの並置方向で起倒可能な構成とされているので、ユニットの最小面積部分である移動方向下流側の端面を対象として移動阻止できる揺動半径とすることができ、操作ハンドル103の大型化を防止できる。特に、空動領域の大きさを変更することによりユニットの移動に必要なストロークを最小の揺動半径で満たすことができる。
上記実施形態では、操作ハンドルの形状として門型としたが、例えば、ユニットの幅方向中央に位置するロッド状とすることも可能である。
本発明の実施形態によるユニット支持装置が適用される画像形成装置の一例を示す模式図である。 図1に示した画像形成装置におけるユニット支持装置の作用を説明するための模式図である。 本発明の実施形態によるユニット支持装置の要部構成を説明するための斜視図である。 図3に示した要部構成の一部の詳細を示す斜視図である。 図3に示した要部構成に用いられる摺動部材と摺動駆動部材との構成を説明するための斜視図である。 図5に示した摺動部材と摺動駆動部材との連結構造を示す部分的な側面図である。 図6中、符号(7)で示す方向から見た構成の一部を示す部分的な斜視図である。 図6中、符号(8)で示す方向の矢視図である。 図6に示した構成による一態様を示す図である。 図6に示した構成による他の態様を示す図である。 図6に示した構成により別の態様を示す図である。 図3に示した要部構成における操作ハンドルの一態様を示す斜視図である。 図3に示した要部構成における操作ハンドルの他の態様を示す斜視図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体
3 転写装置
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
14,15,16 スライドレール
14C、15C、16C 連動ピン
17 摺動部材
17A、17B 挿通孔
17D 連結ピン
17F、17F’ 係止用スリット
18 支持基台
18A、18B、18C 案内部
21 連結部材
21A 長孔
21B カム部
21C 駆動ピン
100 摺動駆動部材
101 揺動ブラケット
101A 駆動ピンの挿通孔
102 操作ブラケット
103 操作ハンドル
110 摺動係止部材
111 支持ブラケット

Claims (11)

  1. 上下方向に並べられている収納位置と収納位置から引き出されて外部からの操作が可能な引き出し位置とに移動可能な複数のユニットと、
    上記ユニットの移動方向下流側に設けられて該ユニットの移動操作を行う操作部材とを備え、
    上記操作部材は、上記ユニットの並設方向に跨ることで該ユニットの移動を阻止する移動阻止位置と該ユニットの移動路外に位置してユニットの全てを移動可能にする移動可能位置とに位置決め可能な構成を備えていることを特徴とするユニット操作装置。
  2. 請求項1記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記移動阻止位置と移動可能位置との間を回動する構成とされ、回動領域途中に上記ユニットの移動に作用しない空動領域が設定されていることを特徴とするユニット操作装置。
  3. 請求項1または2記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記ユニットの移動阻止位置若しくは移動可能位置から回動し始めた後の所定領域をユニットの移動に作用しないで自らの回動のみを行う空動領域とされていることを特徴とするユニット操作装置。
  4. 請求項1乃至3のうちの一つに記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記ユニットの並置方向若しくはその方向と直角な方向の一端部を支点として揺動可能な構成であることを特徴とするユニット操作装置。
  5. 請求項1乃至4のうちの一つに記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、揺動可能なハンドルで構成されていることを特徴とするユニット操作装置。
  6. 請求項4または5記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記ユニットの並置方向下方に揺動支点を有する門型フレームで構成されていること特徴とするユニット操作装置。
  7. 請求項4乃至6のうちの一つに記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記ユニットの並置方向で起倒可能に設けられていることを特徴とするユニット操作装置。
  8. 請求項1乃至7のうちの一つに記載のユニット操作装置において、
    上記操作部材は、上記ユニットの移動を行わせるユニット移動手段と連動可能に設けられている駆動手段に装備されており、上記ユニットの移動阻止位置から所定量移動した後、上記ユニット移動手段との連動を可能にする構成であることを特徴とするユニット操作装置。
  9. 請求項1乃至8のうちの一つに記載のユニット支持装置を備えた画像形成装置において、
    上記複数のユニットには、感光体のみを配置した感光体ユニット、該感光体上に担持された画像を転写される転写装置を備えた転写ユニット、上記感光体に対する画像形成処理を行う各種装置を配置した作像ユニットとが用いられ、各ユニットは纏めて収納位置から引き出し位置に向けて移動する過程で互いに離間する構成とされていることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9記載の画像形成装置において、
    上記収納位置から引き出し位置に向けて各ユニットが移動する際には、上記感光体ユニットが収納位置から引き出し位置に向けて移動する方向を基準として上記転写ユニットおよび作像ユニットが互いに離間する構成とされていることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項9記載の画像形成装置において、
    上記感光体ユニットの移動方向は水平方向とされ、上記転写ユニットおよび作像ユニットが互いに離間する移動方向は上下方向とされていることを特徴とする画像形成装置。
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