JP2007032685A - チェーンテンショナ - Google Patents

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Seiji Sato
誠二 佐藤
Satoshi Kitano
聡 北野
Hisashi Hayakawa
久 早川
Yoshiaki Ryono
嘉昭 漁野
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0848Means for varying tension of belts, ropes, or chains with means for impeding reverse motion
    • F16H2007/0853Ratchets
    • F16H2007/0855Ratchets comprising a clip member engaging with the rack teeth

Abstract

【課題】組付けの容易な小型のチェーンテンショナを提供することである。
【解決手段】ハウジング1のシリンダ室2内にプランジャ3と、リターンスプリング7とを組込む。シリンダ室2の開口端部の内周に段付きのセット溝12を形成し、そのセット溝12に径方向に弾性変形可能なセットリング13を縮径状態で組込み、プランジャ3の先端部外周には係合溝15を形成する。セット溝12の浅溝部12bと係合溝15に跨がる位置にセットリング13を位置させてプランジャ3を押し込み状態に保持し、チェーンテンショナの組付けの容易化を図る。組付け後、クランク軸の回転によりチェーンを緊張させ、そのチェーンがプランジャ3を押圧する作用により、セット溝12の深溝部12aでセットリング13を拡径させ、そのセットリング13と係合溝15の係合を解除させてプランジャ3をチェーン押圧位置まで移動させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、カム軸駆動用のタイミングチェーンやタイミングベルトの張力を一定に保持するチェーンテンショナに関するものである。
クランク軸の回転をタイミングベルトやタイミングチェーン(以下、総称して単にチェーンという)を介してカム軸に伝達するチェーン伝動装置においては、チェーンの弛み側に揺動可能なチェーンガイドを接触し、そのチェーンガイドにチェーンテンショナの調整力を負荷してチェーンの張力を一定に保つようにしている。
上記チェーンテンショナとして、ハウジングに形成されたシリンダ室内にプランジャと、そのプランジャを外方に向けて押圧するリターンスプリングとを組込み、前記ハウジングには、プランジャの背部に形成された圧力室に連通する給油通路を設け、その給油通路から圧力室内に供給される作動油によってチェーンからプランジャに負荷される押し込み力を緩衝するようにしたものが従来から知られている。
上記のようなチェーンテンショナにおいては、リターンスプリングの押圧によってプランジャが常に外方に向けて付勢されているため、組付けに際しては、プランジャを押し込み、その押し込み状態を保持してエンジンブロックにハウジングを固定する必要が生じ、組付けに非常に手間がかかるという不都合がある。
そのような不都合を解消するため、ハウジングの先端部およびプランジャの先端部それぞれにピン孔を形成し、そのピン孔にピンを挿入してプランジャを押し込み状態に保持し、チェーンテンショナの組付け後、ピンを引き抜き、リターンスプリングの押圧によりプランジャを外方に向けて移動させてチェーンガイドを押圧するようにしたものが知られている。
ところで、ピンによってプランジャを押し込み状態に保持するようにしたチェーンテンショナにおいては、そのチェーンテンショナの組付け後にピンを引き抜くという操作を必要とし、その操作を忘れると、チェーンテンショナの調整力をチェーンガイドに負荷することができなくなる。
そのような不都合を解消するため、本件出願人は、特願2003−306752号において、ハウジングの先端部に揺動可能なロックレバーを設け、そのロックレバーをプランジャの先端部外周に設けられたピンに係合させてプランジャを押し込み状態に保持し、チェーンテンショナの組付け後、エンジンを始動し、チェーンからプランジャに負荷される押し込み力によりプランジャを後退させ、ロックレバーに対するピンの離反によりロックレバーを自重で揺動させて、ロックレバーとピンとの係合を自動的に解除させるようにしたチェーンテンショナを提案している。
ところで、既に提案したチェーンテンショナにおいては、ロックレバーを取付けるスペースが必要であり、そのスペースが比較的大きいため、チェーンテンショナが大型化し、小型化を図るうえにおいて改善すべき点が残されている。
この発明の課題は、プランジャを押し込み状態に保持することができると共に、そのプランジャの保持を自動的に解除することができるようにした組付けの容易な小型のチェーンテンショナを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、ハウジングに形成されたシリンダ室内に、摺動可能なプランジャと、そのプランジャを外方に向けて押圧するリターンスプリングとを組込み、前記ハウジングにはプランジャの背部に形成された圧力室に連通する給油通路を設け、その給油通路から圧力室内に供給される作動油によって前記プランジャに負荷される押し込み力を緩衝するようにしたチェーンテンショナにおいて、前記シリンダ室の開口端部の内周に浅溝部と深溝部とを有する段付きのセット溝を、浅溝部がシリンダ室の開口端側に位置するよう設け、そのセット溝内に径方向に弾性変形可能なセットリングを縮径させた状態で組込み、このセットリングが深溝部の溝底面に弾性接触する状態でセットリングの内径がプランジャの外径より大径とされ、かつ浅溝部の溝底面に弾性接触する状態でセットリングの内径がプランジャの外径より小径となるよう前記深溝部および浅溝部の溝深さを設定し、前記プランジャの先端部外周には、前記浅溝部の溝底面に弾性接触するセットリングとの係合によってプランジャを押し込み状態に保持する係合溝を形成した構成を採用したのである。
上記の構成から成るチェーンテンショナにおいて、セットリングをセット溝の浅溝部とプランジャに形成された係合溝とに跨がる位置に配置することによって、プランジャを押し込み状態に保持することができる。したがって、チェーンテンショナの組付け時に、プランジャを人手によって押し込み状態に保持する必要がなくなり、チェーンテンショナを容易に組付けることができる。
チェーンテンショナの組付け後、エンジンをクランキングさせてテンショナが取付けられた側のチェーンスパンを緊張させ、あるいは、クランク軸を逆転させて、通常運転時に弛み側となるチェーンを張り側として、チェーンからプランジャに押し込み力を負荷すると、プランジャが後退し、そのプランジャと共に後退するセットリングがセット溝の深溝部に臨むと、セットリングは自己の弾性により拡径して係合溝から外れるため、プランジャの保持を自動的に解除することができる。
ここで、セットリングに縮径操作用の一対の操作片を設け、ハウジングにはその一対の操作片を収容可能とする切欠部を形成することにより、セット溝の深溝部にセットリングがセットされる状態でプランジャを押し込み、係合溝が上記深溝部に対向する状態で一対の操作片を摘んでセットリングを縮径させ、そのセットリングが係合溝に嵌る状態でプランジャの押し込みを解除すると、リターンスプリングの押圧によりプランジャが外方に移動して、セットリングが浅溝部に嵌り込むため、プランジャを簡単に押し込み状態に保持することができる。
また、ハウジングとプランジャの相互間に、負荷される押し込み力によってプランジャがシリンダ室の閉塞端側に所定量以上後退動するのを防止する後退動規制手段を設けることにより、エンジンの停止時に、カムの停止位置の関係によってプランジャが押し込まれるのを防止することができ、エンジンの再始動時に、チェーンが大きく弛むのを防止することができる。
後退動防止手段として、前記セット溝からシリンダ室の閉塞端側に片寄った位置のシリンダ室内周にリング収容溝を形成し、そのリング収容溝内に径方向に弾性変形可能なレジスタリングを組込み、プランジャの外周には、前記レジスタリングによって締め付けられる複数の円周溝をプランジャ軸方向に等間隔に形成し、各円周溝の内周に、前記リターンスプリングの押圧によるプランジャの前進時にレジスタリングを拡径させるテーパ面と、そのテーパ面の小径端に連続して外径方向に延び、前記リング収容溝の後側面とでレジスタリングを挾持してプランジャの後退動を阻止する係合面とを設けた構成から成るものを採用することができる。
この場合、プランジャの外周に形成された軸方向に並ぶ複数の円周溝からプランジャ後端側に片寄った位置にレジスタリングに対する係合によってプランジャを抜け止めする抜け止め溝を形成すると、エンジン周りのメンテナンス時にチェーンが取外されてプランジャが外方に移動し、抜け止め溝がレジスタリングと対向すると、そのレジスタリングが抜け止め溝に係合し、その係合によってプランジャを抜け止めすることができる。このため、プランジャやリターンスプリングが脱落するのを防止することができる。
また、後退動防止手段として、プランジャの後端で開口するロッド挿入孔の内周に雌ねじを形成し、その雌ねじにスクリュロッドの外周に形成された雄ねじをねじ係合し、そのスクリュロッドとプランジャとの間に、スクリュロッドとプランジャを伸長する方向に付勢するスプリングを組込み、前記雌ねじと雄ねじのねじ山を、プランジャに負荷される押込み力を受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランクのフランク角より大きい鋸歯状とした構成から成るものを採用することができる。
上記のように、セット溝内に組込んだセットリングを、そのセット溝の浅溝部とプランジャの先端部外周に形成された係合溝に跨がる位置に配置することによってプランジャを押し込み状態に保持することができるため、チェーンテンショナの組付けに際し、プランジャを人手によって押し込み状態に保持する必要がなくなり、チェーンテンショナを容易に組付けることができる。
また、プランジャを押し込み状態に保持する保持手段が、段付きのセット溝内に組込んだセットリングをプランジャの先端部外周に形成された係合溝に係合させる軸方向長さの短い構成であるため、保持手段の形成に大きなスペースを確保する必要がなく、小型のチェーンテンショナを得ることができる。
さらに、チェーンテンショナの組付け後、クランク軸を回転してチェーンを緊張させることにより、チェーンから負荷される押し込み力によりプランジャが後退してセットリングが係合溝から外れるため、プランジャの保持を自動的に解除することができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ハウジング1には一端が開口し、他端が閉塞するシリンダ室2が形成され、そのシリンダ室2内にプランジャ3が摺動自在に組込まれている。
プランジャ3には、その後端面で開口するスプリングの収容孔4と、そのスプリング収容孔4の閉塞端にバルブ組込み孔5と、そのバルブ組込み孔5を外部に連通させる圧力逃し孔6とが形成され、上記スプリング収容孔4の閉塞端とシリンダ室2の閉塞端間にリターンスプリング7が組込まれ、そのリターンスプリング7によってプランジャ3は外方に向けて付勢されている。
ハウジング1には、プランジャ3の背部に設けられた圧力室8に連通する給油通路9が形成され、その給油通路9にチェックバルブ10が設けられている。チェックバルブ10は圧力室8内の圧力が給油通路9に供給される作動油の供給圧より高くなると給油通路9を閉じるようになっている。
プランジャ3に形成された前記バルブ組込み孔5にはリリーフバルブ11が組込まれている。リリーフバルブ11は圧力室8内の圧力が設定圧を超えると開放して、圧力室8内の作動油を圧力逃し孔6から外部に排出させるようになっている。
シリンダ室2の開口端部の内周にはセット溝12が形成されている。図5に示すように、セット溝12は深溝部12aと浅溝部12bを有する段付き溝から成り、上記浅溝部12bがシリンダ室2の開口端側に配置されている。
セット溝12には径方向に弾性変形可能なセットリング13が組込まれている。図3に示すように、セットリング13は一部が切り離され、その両端には、外側方に向く一対の操作片13aが設けられ、この一対の操作片13aを摘むことによってセットリング13は縮径するようになっている。
セットリング13は、縮径された状態でセット溝12内に組込まれている。その組込み状態において、一対の操作片13aはハウジング1の先端面に形成された切欠部14内に収容されている。
図6は、上記セットリング13がセット溝12の深溝部12a内にはまり込んで、その深溝部12aの溝底面に弾性接触する状態を示し、その状態において、セットリング13の内径がプランジャ3の外径より大径となるよう深溝部12aの溝深さが設定されている。
また、図5は、セットリング13がセット溝12の浅溝部12bにはまり込んで、その浅溝部12bの溝底面に弾性接触している状態を示し、その状態において、セットリング13の内径がプランジャ3の外径より小径となるよう浅溝部12bの溝深さが設定されている。
図5に示すように、プランジャ3の先端部外周にはセットリング13が係合可能な係合溝15が形成されている。
図1に示すように、ハウジング1とプランジャ3の相互間には、プランジャ3に押し込み力が負荷された際に、そのプランジャ3がシリンダ室2の閉塞端に向けて所定量以上に後退動するのを防止する後退動規制手段20が設けられている。
後退動規制手段20は、セット溝12からシリンダ室2の閉塞端側に少し片寄った位置にリング収容溝21を形成し、そのリング収容溝21内にレジスタリング22を収容し、プランジャ3の外周には上記レジスタリング22で締付けられる複数の円周溝23をプランジャ軸方向に等間隔に形成し、各円周溝23の内周にプランジャ3の先端に向けて小径となるテーパ面24と、そのテーパ面24の小径端から外側方に向く係合面25とを設けている。
ここで、レジスタリング22は、図3に示すように、互に交差する一対の操作片22aを有している。この一対の操作片22aはハウジング1の先端部に設けられた切欠き26内に臨み、その一対の操作片22aを摘むことによってレジスタリング22が拡径するようになっている。
上記の構成から成る後退動規制手段20において、リターンスプリング7の押圧によってプランジャ3が外方に向けて移動(前進)すると、テーパ面24がレジスタリング22を拡径させるようになっている。このため、プランジャ3はレジスタリング22により移動を阻害されることなく前進する。
一方、プランジャ3に押し込み力が負荷されると、係合面25がレジスタリング22に係合し、そのレジスタリング22がリング収容溝21の後側のストッパ面21aに係合する位置までプランジャ3は後退して停止状態に保持されるようになっている。
プランジャ3の外周には、軸方向に並ぶ複数の円周溝23からプランジャ後端側に片寄った位置に抜け止め溝27が形成されている。抜け止め溝27は、レジスタリング22に対する係合によってプランジャ3を抜け止めするようになっており、その抜け止め溝27のプランジャ先端側の側面はテーパ面27aとされている。このテーパ面27aは、抜け止め溝27がレジスタリング22に係合するプランジャ3の抜け止め状態でプランジャ3を押し込んだ際、ストッパ面21aに当接して停止するレジスタリング22を拡径させるようになっている。
実施の形態で示すチェーンテンショナは上記の構造から成り、カム軸駆動用チェーン伝動装置に対する組付けに際しては、プランジャ3を押し込み状態に保持して組付けを行なうようにする。
プランジャ3の押し込み状態の保持に際しては、まず、セット溝12の深溝部12aにセットリング13を位置させ、そのセットリング13が深溝部12aの溝底面に弾性接触する状態でプランジャ3を押し込み、そのプランジャ3に形成された係合溝15がセットリング13と対向する位置までプランジャ3を押し込んだのち、一対の操作片13aを摘んでセットリング13を縮径させ、そのセットリング13が係合溝15に嵌る状態でプランジャ3の押し込みを解除し、リターンスプリング7の押圧力によりプランジャ3を外方向に移動させる。
プランジャ3がリターンスプリング7の押圧によって外方に移動すると、図5に示すように、セットリング13がセット溝12の浅溝部12bにはまり、セットリング13は浅溝部12bの側面と係合溝15のプランジャ後端側の側面とで挾持される。その挾持によってプランジャ3は押し込み状態に保持される。その押し込み状態の保持後において、一対の操作片13aの摘みを解除してチェーンテンショナの組付けを行なう。
上記のように、係合溝15に嵌合させたセットリング13をセット溝12の浅溝部12bに嵌合させることによってプランジャ3を押し込み状態に保持することができるため、チェーンテンショナの組付けに際して、プランジャ3を人手によって押し込み状態に保持する必要がなくなり、チェーンテンショナをきわめて容易に組付けることができる。
ここで、チェーンテンショナは、図では省略したが、カム軸駆動用チェーンの弛み側チェーンに接触させた揺動可能なチェーンガイドにプランジャ3が対向する組付けとする。そのチェーンテンショナの組付け後、エンジンをクランキングさせることで、チェーンテンショナが組付けされた側のチェーンスパンを緊張させ、あるいは、エンジンのクランク軸を逆転させて、通常運転時に弛み側とされるチェーンを張り側とさせると、そのチェーンからチェーンガイドを介してプランジャ3に図6に矢印で示す押し込み力が負荷される。
プランジャ3に対する押し込み力の負荷により、プランジャ3は後退し、係合溝15がセット溝12の深溝部12aに対向すると、セットリング13は自己の復元弾性により拡径して、図7に示すように、深溝部12aにはまり込み、セットリング13と係合溝15の係合が解除される。
係合解除後にチェーンに弛みが生じると、リターンスプリング7の押圧力によりプランジャ3が前進し、チェーンガイドを介してチェーンに調整力が負荷され、チェーンテンショナは張力調整状態とされる。
このように、チェーンテンショナの組付け後、クランク軸を回転してチェーンを移動させると、チェーンからプランジャ3に押し込み力が負荷されてプランジャ3はセットリング13による保持が自動的に解除されるため、プランジャ3の保持を解除するための特別な操作を不要とすることができ、チェーンテンショナの組付け性の向上を図ることができる。
上記のようなチェーンテンショナの組付け後、給油通路9から圧力室8内に作動油を供給して圧力室8内を作動油で満たし、その作動油によってチェーンからプランジャ3に負荷される押し込み力を緩衝する。
上記押し込み力がリターンスプリング7のばね力より大きい場合、レジスタリング22がリング収容溝21のストッパ面21aに当接し、そのレジスタリング22に対する係合面25の係合によってプランジャ3の後退動が阻止される。
このため、エンジンの停止時、カムの停止位置の関係によってチェーンが緊張状態に保持されても、プランジャ3はレジスタリング22と係合面25の係合によって後退動するのが防止されるため、チェーンは緊張状態に保持される。したがって、エンジンの再始動時にチェーンに大幅な弛みが生じるのが防止され、チェーンのバタツキや歯飛びが生じるという不都合の発生を防止することができる。
また、チェーンの張力調整状態において、チェーンの弛みが生じると、リターンスプリング7の押圧力によりプランジャ3が外方向に移動してチェーンの弛みを吸収する。
プランジャ3が外方向に移動するとき、円周溝23のテーパ面24がレジスタリング22を拡径させるため、プランジャ3は外方向にスムーズに移動する。
プランジャ3の外方向への移動量が大きくなると、次の円周溝23がレジスタリング22に対向し、その円周溝23がレジスタリング22で締付けられる。
エンジン周りのメンテナンスによりチェーンが取外しされると、リターンスプリング7の押圧力によりプランジャ3が外方向に移動する。抜け止め溝27がレジスタリング22と対向する位置までプランジャ3が移動すると、レジスタリング22が自己の弾性により縮径して、図8に示すように、抜け止め溝27に係合し、その係合によってプランジャ3は抜け止めされる。
このため、プランジャ3やリターンスプリング7がシリンダ室2から脱落するという不都合の発生はない。
プランジャ3の抜け止め状態において、そのプランジャ3を押し込むと、テーパ面27aがレジスタリング22を押圧して拡径させるため、プランジャ3が後退し、チェーンテンショナを張力調整状態に簡単に戻すことができる。
図9は、この発明に係るチェーンテンショナの他の実施形態を示す。この実施形態で示すチェーンテンショナと図1に示すチェーンテンショナとは、プランジャ3の後退動を規制する後退動規制手段20の構成が相違している。また、リターンスプリング7の押圧力をプランジャ3の後端面に負荷している点でも相違している。
このため、図1に示すチェーンテンショナと同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示す後退動規制手段20は、プランジャ3にその後端面で開口するロッド挿入孔31を形成し、そのロッド挿入孔31の開口端部の内周に雌ねじ32を設け、この雌ねじ32にスクリュロッド33の外周に形成された雄ねじ34をねじ係合し、上記雌ねじ32と雄ねじ34のねじ山を、プランジャ3に負荷される押し込み力を受ける圧力側フランク35のフランク角が遊び側フランク36のフランク角より大きい鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山に、プランジャ3とスクリュロッド33間に組込まれたスプリング37の押圧によってプランジャ3とスクリュロッド33とが相対的に回転して伸長する方向に移動するリード角を設けている。
上記の構成から成る後退動規制手段20において、チェーンが緊張してプランジャ3が押し込まれると、プランジャ3が雌ねじ32と雄ねじ34間のねじ隙間をつめるまで後退する。そのプランジャ3に負荷される押し込み力がリターンスプリング7およびスプリング37のばね力の総和を超える大きさであると、スクリュロッド33が回転し、上記押し込み力とばね力の総和とが釣り合う位置までプランジャ3が後退する。
エンジンを停止し、カムの停止位置の関係により、チェーンが緊張状態に保持され、そのチェーンからプランジャ3に押し込み力が負荷されると、上記押し込み力は静荷重であるため、上記押し込み力は雌ねじ32と雄ねじ34の圧力側フランク35で受けられ、プランジャ3は後退しない。このため、チェーンは緊張状態に保持され、エンジンが再始動されてもチェーンに大幅な弛みが生じるのが防止される。
この発明に係るチェーンテンショナの実施の形態を示す縦断正面図 図1の右側面図 図1のIII −III 線に沿った断面図 図1のハウジングの先端部分を示す正面図 セットリングによってプランジャを押し込み状態で保持している状態の断面図 プランジャの保持解除の初期の状態を示す断面図 プランジャの保持解除状態を示す断面図 プランジャの抜け止め状態を示す断面図 チェーンテンショナの他の実施形態を示す縦断正面図
符号の説明
1 ハウジング
3 プランジャ
7 リターンスプリング
8 圧力室
9 給油通路
12 セット溝
12a 深溝部
12b 浅溝部
13 セットリング
13a 操作片
14 切欠部
15 係合溝
20 後退動規制手段
21 リング収容溝
22 レジスタリング
22a 操作片
23 円周溝
24 テーパ面
25 係合面
26 切欠き
27 抜け止め溝
31 ロッド挿入孔
32 雌ねじ
33 スクリュロッド
34 雄ねじ
35 圧力側フランク
36 遊び側フランク
37 スプリング

Claims (7)

  1. ハウジングに形成されたシリンダ室内に、摺動可能なプランジャと、そのプランジャを外方に向けて押圧するリターンスプリングとを組込み、前記ハウジングにはプランジャの背部に形成された圧力室に連通する給油通路を設け、その給油通路から圧力室内に供給される作動油によって前記プランジャに負荷される押し込み力を緩衝するようにしたチェーンテンショナにおいて、前記シリンダ室の開口端部の内周に浅溝部と深溝部とを有する段付きのセット溝を、浅溝部がシリンダ室の開口端側に位置するよう設け、そのセット溝内に径方向に弾性変形可能なセットリングを縮径させた状態で組込み、このセットリングが深溝部の溝底面に弾性接触する状態でセットリングの内径がプランジャの外径より大径とされ、かつ浅溝部の溝底面に弾性接触する状態でセットリングの内径がプランジャの外径より小径となるよう前記深溝部および浅溝部の溝深さを設定し、前記プランジャの先端部外周には、前記浅溝部の溝底面に弾性接触するセットリングとの係合によってプランジャを押し込み状態に保持する係合溝を形成したことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記セットリングが、縮径操作用の一対の操作片を有し、ハウジングにはその一対の操作片を収容可能とする切欠部を形成した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記ハウジングとプランジャの相互間に、負荷される押し込み力によってプランジャがシリンダ室の閉塞端側に所定量以上後退動するのを防止する後退動規制手段を設けた請求項1又は2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記後退動規制手段が、前記セット溝からシリンダ室の閉塞端側に片寄った位置のシリンダ室内周にリング収容溝を形成し、そのリング収容溝内に径方向に弾性変形可能なレジスタリングを組込み、プランジャの外周には、前記レジスタリングによって締め付けられる複数の円周溝をプランジャ軸方向に等間隔に形成し、各円周溝の内周に、前記リターンスプリングの押圧によるプランジャの前進時にレジスタリングを拡径させるテーパ面と、そのテーパ面の小径端に連続して外径方向に延び、前記リング収容溝の後側面とでレジスタリングを挾持してプランジャの後退動を阻止する係合面とを設けた構成から成る請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記レジスタリングが、拡径操作用の一対の操作片を有し、前記ハウジングにはその一対の操作片が収容される切欠きを形成した請求項4に記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記プランジャにおける外周の軸方向に並ぶ複数の円周溝からプランジャ後端側に片寄った位置にレジスタリングに対する係合によってプランジャを抜け止めする抜け止め溝を形成した請求項4又は5に記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記後退動規制手段が、前記プランジャの後端で開口するロッド挿入孔の内周に雌ねじを形成し、その雌ねじにスクリュロッドの外周に形成された雄ねじをねじ係合し、そのスクリュロッドとプランジャとの間に、スクリュロッドとプランジャを伸長する方向に付勢するスプリングを組込み、前記雌ねじと雄ねじのねじ山を、プランジャに負荷される押込み力を受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランクのフランク角より大きい鋸歯状とした構成から成る請求項3に記載のチェーンテンショナ。
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Cited By (7)

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