JP2007031824A - 防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布およびその製造法 - Google Patents

防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布およびその製造法 Download PDF

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忠正 藤村
Shigeru Shiozaki
茂 塩崎
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Abstract

【課題】鋼管、形鋼、鉄棒等の表面に接着剤を塗布し、マグネシウム合金板材を密着巻装し、当該マグネシウム合金板材の表面に防水シートを被覆するのに変えて、作業を容易に進められるマグネシウム材料とその製造方法を提供する。
【解決手段】直径50−250μmのマグネシウム金属繊維からなり、かさ比重が0.5〜1.5g/cm3であることを特徴とする防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不織布であり、その製造法はマグネシウム金属を溶融紡糸して直径50−250μmの繊維とし、しかる後マグネシウム金属繊維を集積するとともに搬送して得られる集積物をロールプレス、焼結する。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリートや土中に埋設されている鋼管、形鋼、鉄棒その他の鉄鋼材を効果的に防食できる防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布およびその製造法に関するものである。
鋼管(銑鉄から、平炉・転炉・アーク炉などによって脱炭して作製)、形鋼(一定の断面形状をもつように圧延して作った長い鋼材)、鉄棒およびその他の鉄鋼材等の防食用として広く利用されているマグネシウム合金板材等を犠牲陽極とする電気防食法(流電陽極法)は、大気中においてその効果が発揮されない。その理由は、降雨時を除き水分等の電気を通す電解質物質が充分存在していないため、流電陽極による電気防食法が作用しないからである。土中や海中、水中では常時、水分等の電気を通す電解質物質が充分存在しているので電気防食法はその効果を良く発揮するため広く利用されている。なお、土中・海中・水中でも深い位置では、酸素の供給が不足しているために、腐食の発生は極めて低い
即ち、被防食体としての鋼管、形鋼、鉄棒その他の鉄鋼材に防食用として広く利用されているマグネシウム合金板材等を犠牲陽極とする電気防食法(流電陽極法)において、乾燥状態又は水没状態にあると腐食が進まず、良好な保存状態を維持できる。
しかし、地上に構築され且つコンクリート及び土中に埋設部分を有している被防食体としての鋼管、形鋼、鉄棒その他の鉄鋼材において、地表面のグラウンドレベル位置より上方10cm〜15cm程度、下方に5cm程度の範囲では、防食機能を発揮し難く、防食効果が極端に劣り、その結果、その鉄鋼材には腐食が発生し、当該腐食が進行して、鉄鋼材の肉厚を減らすケースがしばしば存在していた。
かかる腐食防止を、地表面の位置より上下に所要の範囲で効果的に実現するため、下記構成からなる、防食保護被膜を施した鉄鋼材を提供することが行われている。すなわち、
▲1▼所要規格の鋼管、形鋼、鉄棒その他の被防食鉄鋼材の表面の所定部位に接着剤を塗布し、
▲2▼該接着剤が半硬化状態になったところで、
▲3▼その上に、1.0〜1.5mm厚程度のマグネシウム合金板材を密着巻装し
▲4▼当該マグネシウム合金板材の表面に防水シート(表面がアクリル樹脂でコーティングされたビチューメン(bitumen)系防水シート等)を被覆した
防食保護被膜を施した鉄鋼材である。この時接着剤は、防食電流を流すための導電性を有する接着剤(エポキシ接着剤等)を使用する。
かかる防食保護被膜を施すには、鋼管、形鋼、鉄棒等の表面に接着剤を塗布し、その上に、1.0〜1.5mm(1000〜1500μm)厚み程度のマグネシウム合金板材を密着巻装し、当該マグネシウム合金板材の表面に防水シートを被覆するのであるが、マグネシウム合金板材厚みが1.0〜1.5mmと厚く、鋼材の形状にあわせて巻装しなければならず、作業現場の手作業では鉄鋼材の形状に合わせた均一な巻装密着が難しく、過大な力で作業すると、マグネシウム合金板材が歪み、場合によっては折れたり、割れたりするので、作業を容易に進められるマグネシウム材料が求められていた。またマグネシウム合金板材を接着剤と密着巻装するのであるが、接着面積を増やして、密着性、通電性を上げることが求められていた。
そこで、本発明者らは、マグネシウム合金板材を使用する場合と同様に、鋼管、形鋼、鉄棒等の表面に接着剤を塗布し、その上に、密着巻装し、表面に防水シートを被覆してなる防食保護被膜を施した鉄鋼材を提供しうるマグネシウム素材について鋭意検討した結果、手作業では鉄鋼材の形状に合わせた均一な巻装密着が出来、接着面積を増やして、密着性、通電性の良い材料を用いることが解決策であると思いついて本発明に到達したものである。すなわち、マグネシウム金属繊維不職布が、手作業での作業性が良好で、密着、通電性の良い材料であると知見して本発明に到達したものである。
本発明の課題解決手段は、マグネシウム合金板材をマグネシウム金属繊維不職布に変えることによって、作業性に優れ、かつ密着性、通電性に優れた防食保護被膜を施した鉄鋼材を提供することにある。
本発明の上記課題解決手段において、マグネシウム金属繊維不職布は、直径50−250μmのマグネシウム金属繊維からなり、かさ比重が0.5〜1.5g/cm3であるものが良い。なお、ここで言うかさ比重とは、きちんと成形された試料の寸法から体積を計算し、その質量を除して求めた便法の比重のことである。
マグネシウム金属繊維の直径が50μm以下で、かさ比重が0.5g/cm3以下であると鉄鋼材の形状に合わせた均一な巻装密着が可能で、巻装密着時の作業性は良好であるが、機械的強度が弱く、巻装密着時、マグネシウム金属繊維不職布は壊れやすい。マグネシウム金属繊維の直径が250μm以上で、かさ比重が1.5g/cm3以上であると機械的強度は強いが、鉄鋼材の形状に合わせた均一な巻装密着が難しく、巻装密着時の作業性が困難である。
本発明のマグネシウム金属繊維不職布は、上述の理由から、直径50〜250μmのマグネシウム金属繊維からなり、かさ比重が0.7〜1.2g/cm3であることがより好ましい。
このとき、マグネシウム金属繊維の長さは製造法によって適宜変えられるので、特に限定されないが、5〜200mm長さ程度のものであることが良い。
マグネシウム合金は、ダイカスト用には、AZ91、AM50、AS41等が、鋳物用にはAZ91,ZE41、展伸用には、AZ31,AZ61等が用いられるが、本発明に使用する上においては、これらマグネシウム合金の種類、含まれる微量の金属不純物量は特に限定されるものではない。ここでAZ31において、Aはアルミニウム(Al)を、Zは亜鉛(Zn)を示し、マグネシウム合金中にAlおよびZnを、それぞれ約3%、約1%含有することを示し、残り約96%はマグネシウム(Mg)であることを示すマグネシウム合金である。参考までに、Mは、マンガン(Mn)を、Sは、珪素(Si)を示す。
本発明の防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布の製造法は、例えば、密閉容器内にマグネシウム金属またはその合金をその融点よりも高い温度、すなわち、窒素、アルゴン、ヘリウム、六フッ化硫黄といったマグネシウムの酸化を防ぐ不活性ガス雰囲気下で670℃から750℃で溶融し、溶湯の状態で保持し、次いで前記不活性ガスを加圧ガスとして、密閉容器内のるつぼの中に供給して溶湯を押圧することにより溶湯供給管を上昇させて、ノズルの噴出孔から溶湯を前記窒素、アルゴン、ヘリウム、六フッ化硫黄といった不活性ガス中に噴出し急冷凝固させることにより、マグネシウム金属またはその合金の繊維を製造することが出来る。
製造されたマグネシウム金属またはその合金の繊維をベルトコンベヤの一端に落下堆積させ、不織布かさ比重制御機構でかさ比重を所定の範囲内に制御させる。不活性ガス雰囲気下でベルトコンベヤの他端において、マグネシウムの溶融温度650℃をより低い温度590〜640℃で、5〜90分加熱することにより、マグネシウム金属繊維のうち互いに接触している部分だけが互いに溶着し、必要な板状形状を保持できる状態(すなわち保形性が良好な状態)に加工し、プレス成形をなし、備えられた不織布自動切断装置でマグネシウム金属繊維不職布を製造することが出来る。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(実施例1〜5、比較例1〜3)
酸素濃度100ppm以下のアルゴンガス雰囲気中で、マグネシウム合金・AZ31を溶融槽に投入し、加熱溶融して均一にした。これを、直径120μmのノズルを通して断続的に放出させて直径が72μm〜112μmのマグネシウム金属繊維を得た。これを640℃で10分間、同上アルゴンガス雰囲気中で加熱、溶着して、プレス成形し、かさ比重が0.71g/cm3(実施例1)、かさ比重が0.87g/cm3(実施例2)、かさ比重が1.20g/cm3(実施例3)のマグネシウム金属繊維不職布サンプルを作製した。比較のため、併せて、かさ比重が0.48g/cm3(比較例1)、かさ比重が1.53g/cm3(比較例2)のマグネシウム金属繊維不職布サンプル、および厚さ1.2mmのAZ31・マグネシウム合金板材(比較例3)を作製した。
かさ比重は、長さ100mm×巾80mm×厚さ1.5mmのマグネシウム金属繊維不織布を作製して、重量、体積より算出した。
外径約16cmの鋼管の円周表面にエポキシ導電性接着剤を塗布し、接着剤が半硬化状態になったところでマグネシウム金属繊維不職布およびマグネシウム合金板材を密着巻装し、当該マグネシウム金属繊維不職布およびマグネシウム合金板材表面に防水シート(表面がアクリル樹脂でコーティングされたビチューメン(bitumen)系防水シート)を被服して、防食保護被膜を作製した。
これを、地上に構築され且つコンクリート及び土中に埋設部分を有している被防食体として鋼管を設置して、地表面のグラウンドレベル位置より上方10cm〜15cm程度、下方に5cm程度の範囲の錆び発生状況を3年経過して比較評価した。
このときの巻装密着時の作業性を以下のように評価した。
◎:巻装密着の作業性が非常に容易で、全然問題ないもの。
○:巻装密着の作業性が容易で、全然問題ないもの。
○’:硬くて、巻装密着の作業にやや力が必要で難点があるが、問題ないもの。
△:硬くて、巻装密着に大きな力が必要で、作業が困難なもの。凸凹していて、巻装性が悪く、見栄えも良くないもの。
×:非常に硬くて、巻装密着の作業に非常に大きな力が必要。大きく凸凹していて、巻装性が非常に悪く、見栄えの悪いもの。
また防食性を以下のように評価した。
◎:全然錆びておらず、防食性に全然問題がないもの。
○:実用上、防食性に問題がないもの。
△:錆びが発生し、防食性に問題があるもの。
評価結果を表1に示す。
総合評価は以下の評価基準に従った。
◎:作業性、防食性共に優れ全然問題ない。
○:作業性、防食性共に実用上、全然問題ない。
△:作業性、防食性のいずれかに実用上、問題をかかえているもの。
×:作業性、防食性のいずれかに実用上、重大な問題を抱えるもの。
Figure 2007031824
以上の結果から、本発明の防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布は、直径50−250μmのマグネシウム金属繊維からなり、かさ比重が0.5〜1.5g/cm3であることが良く、より好ましくは0.7〜1.2g/cm3であることが良いことが理解される。
発明の効果
本発明によれば、鋼管等の被防食鉄鋼材の表面の所定部位に接着剤を塗布し、その上に該接着剤が半硬化状態になったところで、特定の範囲の径、および特定の範囲のかさ比重をを有するマグネシウム金属繊維不職布を巻装密着し、その表面に防水シートを被覆して、防食性に優れた防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布を得ることができた。故に、本発明は産業上極めて有用である。

Claims (3)

  1. 直径50−250μmのマグネシウム金属繊維からなり、かさ比重が0.5〜1.5g/cm3であることを特徴とする防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布。
  2. かさ比重が0.7〜1.2g/cm3であることを特徴とする特許請求項1に記載の防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布。
  3. マグネシウム金属を溶融紡糸して直径50−250μmの繊維とし、しかる後マグネシウム金属繊維を集積するとともに搬送して得られる集積物をロールプレス、焼結することにより、かさ比重が0.5〜1.5g/cm3であるマグネシウム金属繊維からなる不職布とすることを特徴とする防食保護被膜用マグネシウム金属繊維不職布の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009150222A (ja) * 2009-04-08 2009-07-09 Nakanihon Highway Engineering Nagoya Kk 鉄筋コンクリート構造物の断面修復構造

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