JP2007031687A - 電子写真機能部品用正荷電制御樹脂、現像ローラー及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真機能部品用正荷電制御樹脂、現像ローラー及び電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トナーと接触する電子写真機能部品をトナー極性と反するような帯電性にすることができ、メインバインダーとの分散性・相溶性が優れた正荷電制御樹脂を提供するものである。
【解決手段】特定の(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びアミノ基含有モノマー、及びカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂である。
【選択図】なし

Description

本発明は、乾式電子写真法において静荷電潜像を可視像とする際に用いる電子写真機能部品用正荷電性制御樹脂に関する。
乾式電子写真法においては、ブレード、ローラーなどの電子写真機能部品の加圧などにより、トナーと電子写真機能部品表面の摩擦力によってトナーを荷電させてトナーを担持させている。したがって、電子写真機能部品の表面層としては、トナーを正荷電させたい場合には負荷電性の材料を、また、トナーを負荷電させたい場合には正荷電性の材料を選定する必要があり、前者としてはフッ素系樹脂など、後者としてはナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂などが提案されている。
一方で、電子写真機能部品には、ニップ幅の向上、トナーストレスなどを削減するために、ゴム状材料を主基材層とした柔軟なものを用いることが好ましい。しかしながら、柔軟な主基材層を用いた場合、トナーと電子写真機能部品表面の摩擦力だけでは荷電量が少なく、上記のような従来から提案されているフッ素系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂を用いただけでは良好な画像を得ることが困難である場合もある。
前記課題を解決するために、積極的に電子写真機能部品表面層の荷電性の改質を行うことを考え、トナーと接触する電子写真機能部品に荷電制御剤を添加する手段がとられている。最近、荷電制御剤として、有機溶剤に可溶で現像ローラーや現像スリーブに塗工可能な荷電制御樹脂を用いる方法が提案されており、現像スリーブに用いる方法が報告されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3)。これらはいずれも主として、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーとメタクリル酸メチルとの共重合体を荷電制御樹脂として使用している。
本発明者らは、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載の荷電制御樹脂のメタクリル酸メチルを炭素数4以上のアルキル基有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーに代えて、アミノ基含有モノマーと共重合させることで、樹脂に添加した際に、より大きな帯電量を与える荷電制御樹脂が得られることを発明した(特許文献4、特許文献5)。樹脂に添加した際に、(メタ)アクリル酸エステルモノマーに含まれる炭素数4以上のアルキル基が、アミノ基含有モノマーに含まれるアミノ基の表面配向を促し、帯電量が向上すると考えられる。
上記荷電制御樹脂を電子写真機能部品の表面層に添加することで、帯電量の増加による画像特性の向上が認められる。しかしながらその一方で、画像評価の条件によっては上記荷電制御樹脂添加による画像特性上の弊害が認められることがわかった。
特開2000−242033号公報 特開2002−244426号公報 特開2003−005507号公報 特開2005−31656号公報 特開2005−31657号公報
本発明の目的は、トナーと接触する電子写真機能部品をトナー極性と反するような帯電性にすることができ、荷電制御樹脂を電子写真機能部品の表面層に添加することに由来する弊害を抑制して、メインバインダーとの分散性・相溶性が優れた正荷電制御樹脂およびそれを含有した電子写真機能部品を提供するものである。
本発明者らはさらに検討を継続し、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアミノ基含有モノマーに加えてカルボキシル基含有モノマーを共重合させることで、荷電制御樹脂を電子写真機能部品の表面層に添加することに由来する弊害を抑制することができることを見出した。
本発明は、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)及び/または(3)で示されるアミノ基含有モノマー、及び式(4)及び/または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂に関する。
Figure 2007031687
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2b、R2c、R2dは各々独立に水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々独立に炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々独立に水素原子、炭素数1〜20の有機基、あるいは、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した炭素数4〜20の二価有機基、または、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の二価有機基を表す。R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。R7は炭素数2〜4のアルキレン基、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基または1,2−フェニレン基を表す。nは0〜10の整数を表す。)
また、本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層及び一層以上の被覆層を順次設けてなる現像ローラーであって、表面に負帯電性現像剤の薄層を形成して担持し、静電荷像担持体に接触または近接させることにより該静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、前記被覆層が上記正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像ローラーに関する。
さらに本発明は、静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して現像剤像を形成するための現像装置と、該現像剤像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが上記現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明の正荷電性制御樹脂は、荷電制御樹脂を電子写真機能部品の表面層に添加することに由来する弊害を抑制することを可能にし、メインバインダーとの分散性・相溶性に優れ、トナーと接触する電子写真機能部品をトナー極性と反するような帯電性にすることができ、良好な帯電性を得ることが出来た。また、電子写真装置部材への適用においても、良好な画像を得ることが出来た。
本発明者の検討によれば、式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)及び/または(3)で示されるアミノ基含有モノマーに加えて、詳細な理由は不明であるが式(4)及び/または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を用いることで、電子写真機能部品の表面層に正荷電制御樹脂を添加することによる帯電性の増加と弊害の抑制の両立に対する効果が顕著に現れることがわかった。
Figure 2007031687
(式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2b、R2c、R2dは各々独立に水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々独立に炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々独立に水素原子、炭素数1〜20の有機基、あるいは、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した炭素数4〜20の二価有機基、または、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の二価有機基を表す。R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。R7は炭素数2〜4のアルキレン基、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基または1,2−フェニレン基を表す。nは0〜10の整数を表す。)
式(1)で示されるR1が炭素数4以上のアルキル基である(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には例えばn−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、iso−デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が、フッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基である(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には例えば2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−トリデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ノナデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3−トリフルオロメチル−4,4,4−トリフルオロブチル(メタ)アクリレート、1−メチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1−メチル−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−オクタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−ヘキサデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等が例示される。なお、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
式(2)で示されるアミノ基含有モノマーの例としては、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート等が例示される。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
式(3)で示されるアミノ基含有モノマーの例としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド等が例示される。なお、「(メタ)アクリルアミド」はメタクリルアミドあるいはアクリルアミドを意味する(以下、同様)。これらのモノマーは単独あるいは2種以上併用して使用できる。
なお、式(2)及び/または(3)で示されるアミノ基含有モノマーとしては、式(2)で示されるアミノ基含有モノマーのみを用いることもでき、式(3)で示されるアミノ基含有モノマーのみを用いることもでき、式(2)で示されるアミノ基を含有モノマーと式(3)で示されるアミノ基を有するモノマーとを併用することもできる。
式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(ただし、カプロラクトンユニットが10以下のもの)等が例示される。
式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフマル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が例示される。ここで、「(メタ)アクリロイロキシ」は、メタクリロイロキシあるいはアクリロイロキシを意味する(以下、同様)。
なお、式(4)及び/または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとしては、式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーのみを用いることもでき、式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーのみを用いることもでき、式(4)で示されるカルボキシル基含有モノマーと式(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーとを併用することもできる。
本発明の正荷電性制御樹脂のアミノ価は5乃至350mgKOH/gが好ましく、より好ましくは15乃至345mgKOH/gの場合であり、さらに好ましくは30乃至340mgKOH/gの場合である。もし、正荷電性制御樹脂のアミノ価が5mgKOH/g未満となる場合には、帯電量が不充分となる場合があり、350mgKOH/g超となる場合にはメインバインダーとの相溶性が低下し易く、帯電量が不充分となる場合があり好ましくない。
本発明の正荷電性制御樹脂の酸価は0.1乃至150mgKOH/gが好ましく、より好ましくは0.5乃至145mgKOH/gの場合であり、さらに好ましくは1乃至140mgKOH/gの場合である。もし、正荷電性制御樹脂の酸価が0.1mgKOH/g未満となる場合には、添加による弊害の抑制が不充分となる場合があり、150mgKOH/g超となる場合には帯電量が不充分となる場合があり好ましくない。
本発明の正荷電性制御樹脂の重量平均分子量(Mw)は2000乃至50万が好ましく、より好ましくは3000乃至30万の場合であり、さらに好ましくは5000乃至20万の場合である。もし、重量平均分子量(Mw)が2000未満となる場合、経時的にブリードアウトする場合があり好ましくない。20万超となる場合、メインバインダーとの相溶性が低下し易く好ましくない。
本発明の正荷電性制御樹脂のガラス転移温度(Tg)は−100乃至180℃が好ましく、より好ましくは−90乃至170℃の場合であり、さらに好ましくは−80乃至160℃の場合である。もし、ガラス転移温度(Tg)が−100℃未満となる場合、粘着性が大きく、摩擦係数も大きくなる場合があるため好ましくない。180℃超となる場合、メインバインダーにおける正荷電性制御樹脂の分散状態が不均一な場合があり好ましくない。
本発明の正荷電性制御樹脂を得るための重合方法としては、特に限定されるものではないが、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましく、溶媒としては、特に限定されるものではないが、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等が用いられ、溶媒とモノマーの比は、特に限定されるものではないが、溶媒100質量部に対してモノマー30〜400質量部で行うのが好ましい。
本発明の正荷電性制御樹脂を重合するために使用する重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が挙げられ、これらが単独あるいは併用して使用できる。
重合開始剤はモノマー100質量部に対し、0.05〜30質量部(好ましくは0.1〜15質量部)の濃度で用いられ、反応温度としては、特に限定するものではなく、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて設定することができるが、40℃〜150℃で行うのが好ましい。
一方、本発明の現像ローラーは、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層及び一層以上の被覆層を順次設けてなるものであり、その表面層となる被覆層は正荷電制御樹脂を含有する。そして、その表面に負帯電性現像剤の薄層を形成して担持し、静電荷像担持体に接触または近接させることにより、該静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーとして使用されるものである。この正荷電制御樹脂により、被覆層表面をトナー極性と反する帯電性にすることができトナー帯電性に優れ、正荷電制御樹脂の添加による弊害を抑制することのできる現像ローラーとなる。
図1は本発明の現像ローラーの一つの実施形態の概略を示すもので、(b)は現像ローラーの軸線に沿った概略断面図、(a)は現像ローラーを軸方向からみた図である。この図に示す形態の現像ローラー114は、通電性のシャフトとなる芯金114aの外周に弾性層114b及び表面層である被覆層114cを順次設けたものである。
芯金114aは、成形時や実使用時に耐えうる強度を有していれば良く、その外径は4〜10mmであることが好ましい。芯金114aの材料としては、例えば、鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、更にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の剛直で通電性を示す材料が挙げられる。
弾性層114bは、公知の材料で形成されていれば良く、例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)等のゴム材料に、必要に応じてカーボンブラック、グラファイト、導電性粒子、導電性ゴム等を添加したものなどが使用できる。弾性層の形成方法は特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることが出来る。例えば、金型内に芯金を設置しゴム材料を注型し加熱成型して芯金の外周に弾性層を設ける方法や、別途形成した弾性ゴム材料を芯金の外周に被覆する方法などの方法を用いることが出来る。弾性層114bは導電性を有することが好ましい。また、弾性層114bの厚みは2.0〜10mmであることが好ましい。弾性層114bの厚みを2.0mm以上とすると硬度が充分低く成り易く、厚みを10mm以下とすると抵抗値が適度なものとなり好ましい。
被覆層114cは、現像ローラー114の表面層となるものであり、上記の正荷電制御樹脂を主基材樹脂に混合した被覆層形成材料で形成される。被覆層形成材料は、主基材樹脂100質量部に対し、0.01〜50質量部含有することが好ましく、0.1〜30質量部含有することがより好ましい。
主基材樹脂としては公知のものが使用可能であり、例えば、スチレン樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、アクリル樹脂((メタ)アクリル酸エステルを含む単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。本発明の実施上特に好ましい主基材樹脂としては、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等が要求されるため、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。主基材樹脂は一種類でも二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、導電性を調整するためにカーボンブラックを添加することが好ましい。このような目的に用いるカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。被覆層形成材料に用いるカーボンブラックの量は、目的とする現像ローラーの特性に応じて適宜設定することができ、例えば、主基材樹脂100質量部に対し、1〜40質量部含有させることができる。
また、表面粗し材として、平均粒子径が5〜30μmの絶縁性粒子、例えばウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコーン粒子等を被覆層形成材料中に添加することが好ましい。被覆層形成材料中に添加する表面粗し材の量は、目的とする現像ローラーの特性に応じて適宜設定することができ、例えば、主基材樹脂100質量部に対し、1〜60質量部含有させることができる。
被覆層の形成方法は特に制限されるものではなく、公知の方法、例えば、成型や塗工による方法などを用いることが出来る。例えば、塗工による方法としては、上記のような成分を含有する被覆層形成材料を、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを使用した従来公知の分散装置を使用して溶媒中に分散し、分散した後に、硬化剤又は硬化触媒を添加して、攪拌することにより被覆層を形成するための塗工液を調製し、このようにして得られた塗工液を、スプレー塗工法、ディッピング法等により弾性層表面に塗工し、乾燥し、硬化して被覆層を形成する方法を好ましく用いることができる。溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、トルエン、アルコール等を用いることができる。
被覆層の厚みは、弾性層の柔軟性を損なうことなく、耐摩耗性を実現することを考慮し、2〜100μmとすることが好ましい。
上記の例は1層の被覆層を有する現像ローラーであるが、2層以上の被覆層を有する現像ローラーとすることもできる。その場合、前述の正荷電制御樹脂は、少なくとも表面層を形成する被覆層に含まれていれば良い。その内側となる被覆層に正荷電制御樹脂を含まない実施形態の場合、正荷電制御樹脂を含まない以外は上記の構成と同様とすることができる。2層以上の被覆層は使用する被覆層形成材料の成分及び組成等について、同じ構成とすることも、異なる構成とすることも可能である。
次に、本発明の電子写真装置を説明する。本発明の電子写真装置は、現像装置が具備する現像ローラーが、前記本発明の現像ローラーであることを特徴とする。具体的には、静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して現像剤像を形成するための現像装置と、該現像剤像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが、前記本発明の現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置である。このような本発明の電子写真装置は画像特性に優れ、良好な画像が得られるものとなる。
本発明の電子写真装置(レーザービームプリンター)の概略構成を図2に示す。図2において、レーザービームプリンターの現像装置10は、非磁性一成分現像方式を用いている。その現像剤容器12内には、現像剤11(負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤)が収納されており、静電荷像担持体としての感光ドラム9と対向した現像剤容器12の開口部内に、感光ドラム9と接触するようにして、現像ローラー24が設置されている。現像ローラー24は、上述したように、芯金24a上に、弾性層24b及び被覆層24cを形成して成っている。また、芯金25a上に、弾性層25b及び被覆層25cが形成されている供給ローラー25が、現像ローラー24に現像剤11を供給可能な状態で設置されている。
この現像ローラー24及び供給ローラー25が矢印方向に回転すると、現像剤容器12内の現像剤11が現像ローラー24上に担持される。その現像剤11がブレード16により規制されて、現像ローラー24上に現像剤の薄層11aが形成され、現像剤のみが感光ドラム9と対向した現像領域13へ搬送される。一方、感光ドラム9の表面は、帯電装置が具備する帯電ローラー19によって一次帯電され、静電潜像形成装置が具備するレーザー光発信手段から発されたレーザービームLによって静電潜像が形成されている。現像ローラー24と感光ドラム9間には、定電圧電源18により現像バイアスが印加されており、感光ドラム9上の静電潜像に現像剤が供給され、静電潜像を顕像化(現像)して現像剤像が形成される。その後、現像剤像は、転写装置(不図示)によって転写材に転写され、定着装置(不図示)によって定着されて、定着された画像を有する転写材が装置外に排出される。
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。実施例記載の(メタ)アクリル酸エステルモノマーA1、A2、A3の構造式を(6)、(7)、(8)に、アミノ基含有モノマーB1、B2の構造式を(9)、(10)に、カルボキシル基含有モノマーC1、C2の構造式を(11)、(12)に示す。なお、カルボキシル基含有モノマーC2は、n=1の化合物とn=2の化合物の混合物であり、その平均値がn=1.4である。
Figure 2007031687
[実施例1]
(正荷電制御樹脂CCR1の製造及び物性の評価)
撹拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、共重合モノマーとして2−エチルヘキシルメタクリレート(A1)20g、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)25g、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(C1)5g、溶媒としてトルエン37.5gおよびエタノール12.5g、重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.0gを仕込み、撹拌しながら、窒素雰囲気下で80℃、8時間溶液重合し正荷電制御樹脂CCR1の溶液を得た。その後、得られた溶液の一部を減圧乾燥して正荷電制御樹脂CCR1を得、これを用いて正荷電制御樹脂CCR1の物性を評価した。
得られた正荷電制御樹脂CCR1のアミノ価、酸価、重量平均分子量(Mw)、Tgを、それぞれ全自動滴定装置(京都電子工業(株)製AT−510(商品名))、GPC測定(装置:東ソー(株)製HLC−8120GPC(商品名)、カラム:昭和電工(株)製KF−805L(商品名)×2本)、DSC測定(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200(商品名))により測定した。結果を表1に示す。
(現像ローラー1の製造)
外径8mmの芯金(SUM製)を内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、液状導電性シリコーンゴム(東レダウシリコーン社製、AskerC硬度35度、体積固有抵抗10×109Ωcm)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚み4mmの弾性層を芯金の周囲に形成した。
次いで、ウレタン塗料(商品名:ニッポランN5033、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるようにメチルエチルケトンで希釈し、ウレタン塗量の固形分100質量部に対して、荷電制御樹脂CCR1を10質量部、導電剤としてカーボンブラック(商品名:#7360SB、東海カーボン製)を50質量部、表面粗し材として平均粒子径14μmのウレタン粒子(商品名:アートパールC400、根上工業製)を6質量部添加した。各成分が十分に分散したものに、硬化剤(変性TDI、商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料の固形分100質量部に対し10質量部添加し、攪拌して得られた塗工液を先に形成した弾性層上にディッピングにより下記乾燥硬化したときの膜厚が20μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化することで被覆層を形成し、現像ローラー1を得た。
(表面層の傾斜帯電量測定)
上記表面層塗工用塗料をSUS板に均一に塗り、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化することで傾斜帯電量測定用試料板を作製した。
傾斜帯電量の測定は、N/N(22℃、55%RH)環境下、カスケード式表面帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)〔図3〕の装置を使用して行った。図3において、1は基準粉体投入口、2は傾斜板(サンプル台)、3は基準粉体、4は受け皿、5は絶縁版、6はエレクトロメーター、7はメーター接続端子である。
まず受け皿4の質量を秤量し、W1〔g〕とした。傾斜勾配60度の傾斜板2に測定用試料板を固定し、基準粉体投入口1から基準粉体3を20秒間落下させた。基準粉体落下後、測定用試料板の電荷をエレクトロメーター6で測定し、Q〔μC〕とした。また、基準粉体落下後の受け皿4全体の質量を秤量し、W2〔g〕とした。傾斜帯電量は次式によって計算した結果を表2に記す。
傾斜帯電量〔μC/g〕=Q/(W2−W1
(現像ローラー1の評価)
上記で得られた現像ローラー1を、負帯電性の非磁性トナーからなる一成分現像剤を使用する評価用レーザービームプリンターに取付け、H/H(32.5℃、80%RH)の環境下で所定の画像(文字パターン画像)を18000枚、連続的に印刷した後、現像ローラー上に付着しているトナーの帯電量、画像濃度、カブリを評価した。
また、L/L(15℃、10%RH)の環境とし、初期画像を印刷した後、画像上のトナーの飛散およびモヤ(耐久中のベタ黒及びハーフトーン画像に発生するブロッチ状の画像ムラ)を評価した。結果を表3に示す。
[実施例2〜5]
(正荷電制御樹脂CCR2〜5の製造及び物性の評価)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー、アミノ基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、重合開始剤を表1に従って使用した以外は実施例1の正荷電制御樹脂の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR2〜5を得た。得られた正荷電制御樹脂CCR2〜5のアミノ価、酸価、重量平均分子量(Mw)、Tgをそれぞれ実施例1の正荷電制御樹脂の物性評価と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(現像ローラー2〜5の製造)
CCR1の代わりにそれぞれCCR2〜5を用いた以外は実施例1の現像ローラー1の製造方法と同様にして現像ローラー2〜5を製造した。
(表面層の傾斜帯電量測定)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表2に示す。
(現像ローラー2〜5の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表3に示す。
[比較例1、2]
(正荷電制御樹脂CCR6、7の製造及び物性の評価)
(メタ)アクリル酸エステルモノマー、アミノ基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、重合開始剤を表1に従って使用した以外は実施例1の正荷電制御樹脂の製造方法と同様にして、正荷電制御樹脂CCR6、7を得た。得られた正荷電制御樹脂CCR6、7のアミノ価、酸価、重量平均分子量(Mw)、Tgをそれぞれ実施例1の正荷電制御樹脂の物性評価と同様にして評価した。結果を表1に示す。
(現像ローラー6、7の製造)
正荷電制御樹脂CCR1の代わりにそれぞれCCR6、7を用いた以外は実施例1の現像ローラーの製造方法と同様にして現像ローラー6、7を製造した。
(現像ローラー6、7の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表3に示す。
[比較例6]
(現像ローラー8の製造)
正荷電制御樹脂CCR1を用いない以外は実施例1の現像ローラーの製造方法と同様にして現像ローラー8を製造した。
(現像ローラー8の評価)
実施例1と同様の方法で評価した。結果を表3に示す。
1)帯電量(Q/M)
現像ローラー上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、この金属円筒管に接続されたコンデンサーに蓄えられた電荷量Qをクーロンメータで読み取り、捕集されたトナーの質量Mを測定した。測定された電荷量Q及び質量Mから、単位質量当たりの電荷量Q/M(μC/g)を計算し、帯電量(Q/M)とした。
2)カブリ
ベタ白画像の反射率、及び、未使用の転写紙の反射率を測定し、未使用転写紙の反射率の最高値からベタ白画像の反射率の最低値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(商品名、東京電色製)で測定した。
[カブリの評価]
A : 非常に良好 (1.0%未満)
B : 良好 (1.0%以上2.0%未満)
C : 悪い (2.0%以上)
3)画像濃度
黒ベタ画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(商品名、サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定した。
[画像濃度の評価]
A : 非常に良好 (1.4以上)
B : 良好 (1.2以上1.4未満)
C : 悪い (1.2未満)
4)トナー飛散
画像を目視で観察し、トナーの飛散の有無を評価した。
[トナー飛散の評価]
○ : トナー飛散なし
× : トナー飛散あり
5)モヤ
画像を目視で観察し、モヤの有無を評価した。
[モヤの評価]
○ : モヤが認められなかった
× : モヤが認められた
Figure 2007031687
Figure 2007031687
Figure 2007031687
実施例1〜5では表面層の帯電量が増加することで、トナーの帯電量が増加し、画像濃度が良好で、カブリが低減し、トナー飛散およびモヤも認められなかった。
一方、比較例1は、帯電量とカブリでは、良好な結果を示したが、LL画像評価において、トナー飛散とモヤの問題を有していた。また、比較例2は、トナーの帯電量が低く、カブリも悪かった。これは、正荷電制御樹脂CCR7がアミノ基を有するモノマー単位を含まず、カルボキシル基を有するモノマー単位を含むため現像ローラー表面をトナー極性と反するような帯電性にすることができなかったためと推定される。また、比較例3は、トナーの帯電量が低く、カブリも悪かった。これは正荷電制御樹脂を含まなかったためと推定される。
本発明の現像ローラーの基本構成を示す図である。 本発明の現像ローラーを備えたレーザービームプリンターを示す概略構成図である。 傾斜帯電量測定に利用した装置の概略図である。
符号の説明
1 基準粉体投入口
2 傾斜板(サンプル台)
3 基準粉
4 受け皿
5 絶縁版
6 エレクトロメーター
7 メーター接続端子
114 現像ローラー
114a 芯金
114b 弾性層
114c 表面層

Claims (6)

  1. 式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルモノマー及び式(2)及び/または(3)で示されるアミノ基含有モノマー、及び式(4)及び/または(5)で示されるカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂。
    Figure 2007031687
    (式中、R1は炭素数4以上のアルキル基またはフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を表し、R2、R2a、R2b、R2c、R2dは各々独立に水素原子またはメチル基を表す。R3a、R3bは各々独立に炭素数1〜7の二価の有機基を表し、R4a、R4b、R5a及びR5bは、各々独立に水素原子、炭素数1〜20の有機基、あるいは、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した炭素数4〜20の二価有機基、または、R4a及びR5a(若しくはR4b及びR5b)が化学的に結合した、酸素原子、窒素原子、イオウ原子の少なくとも一種を含む炭素数4〜19の二価有機基を表す。R6は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。R7は炭素数2〜4のアルキレン基、R8はエチレン基、ビニレン基、1,2−シクロヘキシレン基または1,2−フェニレン基を表す。nは0〜10の整数を表す。)
  2. 該共重合体が、5乃至350mgKOH/gのアミノ価、0.1乃至150mgKOH/gの酸価を有することを特徴とする請求項1に記載の正荷電性制御樹脂。
  3. 該共重合体の重量平均分子量(Mw)が、2000乃至50万であることを特徴とする請求項1又は2に記載の正荷電性制御樹脂。
  4. 該ビニル系共重合体のガラス転移温度(Tg)が、−100乃至180℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の正荷電性制御樹脂。
  5. 通電性のシャフトと、該シャフトの外周に弾性層及び一層以上の被覆層を順次設けてなる現像ローラーであって、表面に負帯電性現像剤の薄層を形成して担持し、静電荷像担持体に接触または近接させることにより該静電荷像担持体上の静電潜像を現像する現像ローラーにおいて、前記被覆層が、請求項1乃至4のいずれかに記載の正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像ローラー。
  6. 静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を帯電させるための帯電装置と、該静電荷像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置と、該静電荷像担持体の表面に形成された静電潜像に負帯電性現像剤を供給して該静電潜像を顕像化して現像剤像を形成するための現像装置と、該現像剤像を転写材に転写するための転写装置と、を有する電子写真装置において、前記現像装置が具備する現像ローラーが、請求項5に記載の現像ローラーであることを特徴とする電子写真装置。
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