JP2007031626A - 成形材料、シート又はフィルム、及び積層体 - Google Patents

成形材料、シート又はフィルム、及び積層体 Download PDF

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定男 片山
Hideyuki Kurimoto
英幸 栗本
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Abstract

【課題】 延伸倍率が1.5倍以上の延伸倍率を付与することで、親水性能が改善された
シート又はフィルムの成形用成形材料並びにそれから成形されたシート又はフフィルムを 積層体を提供する。
【解決手段】 本発明は、(ゴム強化)スチレン系樹脂100質量部に対して、ポリマー系帯電防止剤1〜50質量部を含有し、少なくとも一箇所に延伸倍率1.5〜20倍の薄肉部を有し、且つ薄肉部の水接触角が70°以下であり、水と接触するシート又はフィルム用の成形材料並びに該成形材料を成形してなるシート又はフィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、親水性が高いため、成形品表面に水滴が形成しにくく、表面の水が速く乾く特徴を備えた延伸加工されたシート又はフィルムを提供し得る成形材料、及びその延伸加工されたシート又はフィルム、および積層体に関する。
従来より、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、HIPS等のスチレン系樹脂は、成形加工性、物理的性質及び機械的性質に優れていることから、電気・電子分野、家電分野、自動車分野、建築材料分野、住設分野、雑貨分野などの幅広い分野に使用されている。建築材料分野、住設分野、雑貨分野などでは、サニタリー用品、水回り用品、外装建材用品、エクステリア用品等のように、水との接触を前提とした成形品の材料として用いられ、使用後に乾燥を必要とする場合が多い。スチレン系樹脂自体は疎水性であり水分を多量に吸収することはなく、また、その成形品の表面も疎水性であるため、水と接触しても多くは流れ落ちてしまう。
しかしながら、上記成形品に付着した水の一部は、その疎水性表面で多数の水滴を形成して残留するため、成形品表面を完全に乾燥させるまでには多く時間を要する。また、乾燥後に水滴痕として多数の点状の汚れを成形品表面に残す原因ともなっていた。
特開平8−109327号公報 特開2003−3058号公報
本発明の目的は、スチレン系樹脂の親水性(以下、「親水性能」ということもある。)を高めることによって、その成形品表面に付着した水の水滴形成が防止され、その結果、付着した水が自然に広がるため、水切れが良く乾きの速い延伸加工されたシート又はフィルムを与える成形材料、延伸加工されたシート又はフィルム、及び積層体を提供することにある。
本発明者は、(ゴム強化)スチレン系樹脂にポリマー系帯電防止剤を配合した成形材料について、鋭意研究を重ねた結果、シート又はフィルムに適度な延伸を与えることで、優れた親水性が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。尚、本発明において、(ゴム強化)スチレン系樹脂は、ゴム強化スチレン系樹脂とスチレン系樹脂を意味する。 本発明は、以下に示される。
1.(ゴム強化)スチレン系樹脂100質量部に対して、ポリマー系帯電防止剤1〜50質量部を含有し、少なくとも一箇所に延伸倍率1.5〜20倍の薄肉部を有し、且つ薄肉部の水滴接触角が70°以下である、水と接触するシート又はフィルム用の成形材料。
2.ポリマー系帯電防止剤がポリエーテルエステル系及び/又はポリアミドエラストマー系である請求項1記載の成形材料。
3.請求項1記載の成形材料を成形してなるシート又はフィルム。
4.上記薄肉部が、カレンダー成形、インフレーション成形及び真空成形から選ばれた方法により形成された請求項3記載のシート又はフィルム。
5.基材の表面の少なくとも一部に請求項3又は4記載のシート又はフィルムが積層してなる積層体。
本発明の成形材料から成形されたシート又はフィルムは、水接触角を70°以下にすることが可能であるため、水切れが良く乾きの速い性能を有する。
本発明によれば、シート又はフィルム(以下、シート又はフィルムを総称して「成形品」ということもある。)に延伸倍率1.5〜20倍の延伸を与えることで親水性が改良されその結果、付着した水が自然に広がるため、水切れが良く、乾きの速いシート又はフィルムが得られる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
1.本発明の成形材料
〔(ゴム強化)スチレン系樹脂〕
本発明の(ゴム強化)スチレン系樹脂としては、代表的には、ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物、および、必要に応じてシアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物などの他のビニル系単量体を重合して得られた熱可塑性樹脂、すなわち、ゴム強化スチレン系樹脂が用いられる。また、本発明のスチレン系樹脂としては、ゴム状重合体の非存在下に、芳香族ビニル化合物、および、必要に応じてシアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物などの他のビニル系単量体を重合して得られた
(共)重合体からなるゴム強化されていないスチレン系熱可塑性樹脂を使用することもできる。
また、上記ゴム強化スチレン系樹脂は、ゴム状重合体の非存在下に、芳香族ビニル化合
物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物などのビニル系単量体か
ら選ばれた少なくとも1種を重合して得られた(共)重合体を、前記ゴム強化スチレン系
樹脂にブレンドした所謂グラフト−ブレンド型のものであってもよい。
(ゴム状重合体)
ゴム状重合体としては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンランダム共重合ゴム(スチレン含量は好ましくは5〜60重量%)、スチレン−イソプレンランダム共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンランダム共重合ゴム、イソブチレン−イソプレンランダム共重合ゴム(ブチルゴム)、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合ゴムなどのジエン系ゴム;SEBSなどの上記ジエン系ゴムの水素添加ゴム;エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化合物共重合ゴムなどのエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム;アクリル酸エステルゴム、アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合ゴム、アクリル酸エステル−共役ジエン化合物共重合ゴム、アクリル酸エステル化合物−共役ジエン化合物−芳香族ビニル化合物共重合ゴムなどのアクリル系ゴム;その他シリコーンゴムなどが挙げられる。
これらのゴムのうち、耐候性の良好なゴム状重合体を用いると、光、熱、水分、酸素、その他汚染物質などにさらされても安定性が高く、これを用いたゴム強化スチレン系樹脂は塗装などの表面加飾や処理をする必要がなく、成形後そのまま使用できる。従って、表面処理に必要なコスト削減に寄与するだけではなく、塗装による有機溶剤の放出がなく環境に対する負荷が小さい。
耐候性の良好なゴムとしては、主鎖に実質上二重結合を持たないゴムが挙げられる。具体的には、エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化合物共重合ゴムなどのエチレン−α−オレフィン系共重合ゴム;アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合ゴム、アクリル酸エステル−共役ジエン化合物共重合ゴム、アクリル酸エステル化合物−共役ジエン化合物−芳香族ビニル化合物共重合ゴムなどのアクリル系ゴムであって、必要に応じて水素添加などの手法を適用した主鎖に実質上二重結合を持たないアクリル系ゴム;SEBSなどの上記ジエン系ゴムの水添加系ゴム;シリコーンゴムなどが挙げられる。
上記した主鎖に実質上二重結合を持たないとは、二重結合を有したとしても耐候性を損なわない程度にしか主鎖に二重結合を有さないとの意味である。許容される二重結合の量の上限はゴム状重合体の種類によって異なり一義的には決められないが、種類毎に適宜実験を行うことにより決めることができる。
かかる主鎖に実質上二重結合を持たないゴム状重合体を使用したゴム強化スチレン系樹脂を、本明細書では、非ジエン系ゴム強化樹脂と総称する。これらのゴム状重合体は、1種単独又は2種以上をブレンドして組み合わせて使用できる。さらにこれらの好ましいゴム状重合体に関して詳細に述べる。
(a)エチレン−α−オレフィン系共重合ゴム
エチレン−α−オレフィン系共重合ゴムとしては、例えばエチレン/α−オレフィン/非共役ジエン=5〜95/95〜5/0〜30重量%の混合比からなる単量体を共重合して得られる共重合ゴムが挙げられる。ここで言うα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−オクテンがあげられる。 また、併用されることがある非共役ジエン化合物は、ジシクロペンタジエンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンが挙げられる。(b)アクリル系ゴム
アクリル系ゴムは、アクリル酸エステルの(共)重合体である。アクリル酸エステルとしては、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキ
シル等が挙げられる。
このアクリル系ゴムに使用されるアクリル酸エステルのうち一部を共重合可能な他の芳香族ビニル化合物、メタクリル酸エステル化合物、共役ジエン系化合物、架橋性単量体等の単量体に置き換えることができる。又、該単量体の使用量は、公知の使用量が適用される。
(c)シリコーン系ゴム
シリコーン系ゴムは、公知のポリオルガノシロキサン系ゴム状重合体が挙げられる。公知のグラフト交叉剤および架橋剤を本発明の目的の性能を損なわない範囲で共縮合させても良い。
オルガノシロキサンとしては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメ
チルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサンなどの環状オルガノシロキサンのほかに、直鎖状オルガノシロキサン、分岐状オルガノシロキサンなどを挙げることができる。オルガノシロキサン系ゴム状重合体の粒子径は、好ましくは100〜400nmである。
また、このようにして得られるポリオルガノシロキサン系ゴム状重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量は、5万〜30万である。
(d)水素添加系ゴム
水素添加系ゴムは、ジエン系ゴム状重合体の水素化物である。この共役ジエンゴム
状重合体の水素化物としては、共役ジエン重合体の水素添加物、共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体の水素添加物などが挙げられ、後者の中には共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物のランダム共重合体、ブロック共重合体などが含まれる。
ブロック共重合体の形としては、AB型、ABA型、(AB)n型、(AB)nAテーパー型、ラジアルテレブロック型などの構造を有するものが含まれる。
ブロック共重合体のうち共役ジエン部分の水素添加率は、好ましくは95モル%以上、より好ましくは97モル%以上である。水素添加率が少な過ぎると、十分な耐候性、耐変色性の成形品が得られない。
ブロック共重合体の製造に使用される共役ジエンとしては、1、3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
ブロック共重合体の製造に使用される芳香族ビニル単量体としては、好ましくはスチレンである。
本発明で使用されるブロック共重合体は、公知の方法で製造することができる。
(ゴム強化スチレン系樹脂の製造に用いられる単量体)
ゴム強化スチレン系樹脂を調製するに当たって、上記ゴム状重合体の存在下に重合する単量体として、芳香族ビニル化合物の他、これらと共重合可能な他のビニル系単量体、たとえば、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、マレイミド系単量体等を使用できる。
以下、上記単量体について説明する。
(a')芳香族ビニル化合物
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン等が挙げられる。
(b')シアン化ビニル化合物
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げらる。
(c')(メタ)アクリル酸エステル化合物
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート等が挙げられる。好ましくはメチルメタクリレートである。
(d' )マレイミド系化合物としては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。また、このマレイミド系化合物は、無水マレイン酸を共重合させ、後イミド化する方法で導入してもよい。
(e' )不飽和酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
(f' )エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
(g' )ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げらる。
(h ')酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。
(a')〜(h')の化合物は、1種又は2種以上で使用できる。
ゴム状重合体の存在下で重合される単量体は、上記(a')、又は、上記(a')と、上記(b')〜(h')から選ばれた少なくとも1種とからなる。
使用される好ましい単量体を以下に示す。
(M1)上記(a' )と、上記(b' )(c' )および(d' )から選ばれた少なくとも1種とからなる単量体混合物。
(M2)上記(M1)単量体と、上記(e' )(f' )(g' )および(h' )から選ばれた少なくとも1種の単量体とからなる単量体混合物。
上記単量体の使用量については、(M2)において(M1)の単量体は、単量体全量に対して、好ましくは40〜99重量%、さらに好ましくは50〜98重量%、特に好ましくは80〜98重量%、一方(e')(f')(g')および(h')から選ばれた単量体は、単量体全量に対して、好ましくは1〜60重量%、さらに好ましくは2〜50重量%、特に好ましくは2〜20重量%、である。この単量体使用量の範囲にあると物性の優れたゴム強化スチレン系樹脂が得られる。
上記単量体の好ましい具体的な組合せを以下に示す。
(1)(a' )と(b' )。
(2)(a' )と(b' )と(c' )。
(3)(a' )と(c' )。
(4)(a' )と(d' )。
(5)(a' )と(b' )と(d' )。
(6)(a' )と(b' )と(c' )と(d' )。
上記組合せにおいて、各単量体の性能を十分に得るため、各単量体の占める割合は、単量体全量に対して、好ましくは5重量%以上である。また、上記組合せにおいて、(b' )成分についてはその上限量は、単量体全量に対して、好ましくは60重量%、さらに好ましくは50重量%である。
しかしながら、これらの組成は目的の物性を発現させるために、自由に変更することができる。
(ゴム強化スチレン系樹脂の製法)
ゴム強化スチレン系樹脂の製法としては、上記ゴム状重合体の存在下、ビニル系単量体をラジカル重合する方法を採用できる。好ましい重合操作としては、ゴム状重合体を有機溶媒に溶解後、高速攪拌しながら乳化剤などを添加して再乳化したゴム状重合体ラテックスまたは乳化重合法で得られたゴム状重合体を用いて、一般的な乳化重合を行うことが挙げられる。また、ゴム状重合体を有機溶媒に溶解後ラジカル重合する溶液重合、あるいは単量体にゴム状重合体を溶解後ラジカル重合する塊状重合、単量体にゴム状重合体を溶解後懸濁剤を添加してラジカル重合する塊状懸濁重合などである。
乳化重合で製造する際、重合開始剤、連鎖移動剤、乳化剤及び水が用いられる。これらは、公知のものが全て使用できる。尚、使用するゴム状重合体及びビニル系単量体は、上記ゴム状重合体全量の存在下に、上記ビニル系単量体を一括添加して重合してもよく、分割もしくは連続添加して重合してもよい。又、これらを組合わせた方法で重合してもよい。更に、上記ゴム状重合体の全量又は一部を、重合途中で添加して重合しても良い。
重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシモノカーボネート等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、テトラエチルチウラムスルフィド、アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコール等が挙げられる。
乳化重合の際に使用する乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、高級脂肪族カルボン酸塩、ロジン酸塩、リン酸塩等のアニオン系界面活性剤、さらに、公知のノニオン系界面活性剤も使用できる。
乳化重合では、通常、凝固剤により凝固して得られる粉末を水洗後、乾燥することによって、ゴム強化樹脂の粉末が得られる。この際の凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等の無機塩、または硫酸、塩酸、酢酸等の酸を用いることができる。
又、塊状重合、溶液重合、懸濁重合において、各種溶媒、懸濁剤、重合開始剤、連鎖移動剤等が使用されるが、何れも公知のものが使用される。
乳化重合でゴム強化スチレン系樹脂を得る場合、乳化重合で得たゴム状重合体を使用する場合が多いが、その場合、ゴム状重合体中のゲル含率は、通常、98重量%以下であり、40〜98重量%であることが好ましく、更に好ましくは、50〜95重量%、特に好ましくは、60〜90重量%である。ゲル含率が40〜98重量%において、特に優れた耐衝撃性、及び成形品表面外観を示す成形品を与える成形材料を得ることができる。
尚、上記ゲル含率は、トルエン100mlにゴム状重合体1gを投入し、室温で48時間静置した後、100メッシュ金網(重量W1 )で濾過してトルエン不溶分と金網を80℃で6時間真空乾燥して秤量(重量W2 )し、次式により算出される値である。
Figure 2007031626
ゲル含率は、ゴム状重合体の製造時に、分子量調整剤の種類及び量、重合時間、重合温度、重合転化率などを適宜設定することにより調整することができる。
(ゴム強化スチレン系樹脂の諸物性)
ゴム強化スチレン系樹脂のグラフト率は、20〜200%が好ましく、より好ましくは25〜150%、さらに好ましくは30〜110%である。グラフト率が高すぎると、ゴム弾性がなくなり衝撃吸収能力が低下し、耐衝撃性が低下する。一方、グラフト率が低すぎると、成形時に層状に剥離する現象などが生じ、成形品の表面外観が不良になり、耐衝撃性が低下する。なお、このグラフト率(%)は、次式により求められる。
Figure 2007031626
上記式中、Tはアセトン20mlにゴム強化スチレン系樹脂を1gを投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23000rpm)で60分遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の重量(g)であり、Sはゴム強化スチレン系樹脂1gに含まれるゴム状重合体の重量(g)である。
ゴム強化スチレン系樹脂のアセトン可溶分の固有粘度[η](溶媒メチルエチルケトン、30℃で測定)は、好ましくは0.1〜0.7dl/g、より好ましくは0.2〜0.65dl/g、さらに好ましくは0.25〜0.6dl/gである。固有粘度が高すぎると、本発明の樹脂組成物の成形加工性が低下し、金型への密着性が悪く、光沢が低下したり、ウェルド部に色ムラが生じたりして、成形品外観が不良となる。一方、低すぎる場合、衝撃強度が低下し実用的な耐衝撃性を得ることができなくなる。
ゴム強化スチレン系樹脂中のゴム含量は、ゴム強化スチレン系樹脂を100重量%として、好ましくは2〜70重量%、より好ましくは5〜40重量%であり、特に好ましくは5〜30重量%である。ゴム量が少なすぎると衝撃吸収能が不足し耐衝撃性が低下し、一方多すぎると成形品の成形外観に劣る。
(ゴム強化スチレン系樹脂の形態)
既に述べたように、ゴム強化スチレン系樹脂の製造は、上記ゴム状重合体の存在下に単量体を重合することにより行われ、ゴム状重合体を幹ポリマーとして、これに該単量体の(共)重合体が化学的及び/又は物理的に結合したものと、結合しない遊離の(共)重合体とが生成する。本発明では、幹ポリマーに、単量体の(共)重合体が化学的及び/又は物理的に結合したグラフトポリマーと遊離の(共)重合体との混合物を「グラフト重合体」と称する。
本発明のゴム強化スチレン系樹脂は、上記グラフト重合体単独からなるか、または、ビニル系単量体をゴム状重合体の非存在下に(共)重合して得られる(共)重合体(「非グラフト重合体」という)を上記グラフト重合体にブレンドしたいわゆるグラフト−ブレンド型のゴム強化スチレン系樹脂の形態とすることができることは上述のとおりである。非グラフト重合体を構成するビニル系単量体としては、例えば、上述の(a')(b')(c')および(d')から選ばれた少なくとも1種の単量体、または、該少なくとも1種の単量体と上述の(e')(f')(g')および(h')から選ばれた少なくとも1種の単量体とからなるものが挙げられる。非グラフト重合体を構成するビニル系単量体として好ましい具体的組合せは、先にゴム状重合体の存在下で重合する単量体について説明したものと同様のものがそのまま適用できる。
グラフト−ブレンド型のゴム強化スチレン系樹脂中のゴム含量は、当該ゴム強化スチレン系樹脂を100重量%として、好ましくは1〜70重量%、より好ましくは2〜40重量%であり、特に好ましくは2〜30重量%である。ゴム量が少なすぎると衝撃吸収能が不足し耐衝撃性が低下し、一方多すぎると成形品の成形外観に劣る。
また、上記ゴム強化スチレン系樹脂中のゴム成分の質量平均粒子径は、電子顕微鏡による観察で好ましくは50〜5000nm、更に好ましくは100〜2000nmである。
非グラフト重合体は、公知の重合法である、乳化重合、塊状重合、溶液重合、懸濁重合及びこれらを組み合わせた重合法で製造することができる。
乳化重合で製造する場合の製造法については、グラフト重合体に関して記載した方法が使用できる。
溶液重合において用いられる溶剤は、通常のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒であり、例えばエチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、ジクロルメチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。重合温度は、80〜140℃が好ましく、更に好ましくは85〜130℃、特に好ましくは90〜120℃の範囲である。
重合に際し、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよく、又重合開始剤を用いて重合しても良い。重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が好ましく用いられる。連鎖移動剤としては、例えば、メルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー等を用いることができる。
塊状重合においては、溶液重合で記載した重合開始剤、連鎖移動剤等が全て使用できる。
非グラフト重合体の極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は、0.2〜1.2dl/gが好ましく、更に好ましくは0.2〜1dl/g、特に好ましくは0.3〜0.8dl/gである。
グラフト−ブレンド型のゴム強化スチレン系樹脂は、上記グラフト重合体に上記非グラフト重合体を適宜混合することにより製造できる。
〔ポリマー系帯電防止剤〕
ポリマー系帯電防止剤としては、特に限定しないが親水性ポリマー成分含有(共)重合体が挙げられ、好ましくは、ポリエーテルエステル系及び/又はポリアミドエラストマー系帯電防止剤を用いることができる。
(A)ポリエーテルエステル系帯電防止剤
ポリエーテルエステル系帯電防止剤としては、ポリエーテルポリエステルでもよく、好ましくは、下記の有機スルホン酸型界面活性剤、フェノール系酸化防止剤及びポリエーテルポリエステルからなる組成物である。
かかるポリエーテルエステル系帯電防止剤としては、有機スルホン酸型界面活性剤が4〜30重量%、好ましくは10〜30重量%、フェノール系酸化防止剤が0.1〜3.5重量%、好ましくは0.2〜2重量%、及び残部がポリエーテルポリエステルから成るものが望ましく、さらには、該ポリエーテルポリエステルの合成過程で該有機スルホン酸型界面活性剤及び該フェノール系酸化防止剤を含有させて製造されたものが望ましい。
(A−1)有機スルホン酸型界面活性剤
有機スルホン酸型界面活性剤としては、公知のものを使用できる。かかる有機スルホン酸型界面活性剤は、有機スルホン酸と塩基とから構成される。該有機スルホン酸としては、(1)オクチルスルホン酸、ドデシルスルホン酸、テトラデシルスルホン酸、ステアリルスルホン酸、テトラコシルスルホン酸、2−エチルヘキシルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数8〜24のアルキルスルホン酸、(2)フェニルスルホン酸、ナフチルスルホン酸等の芳香族スルホン酸、(3)オクチルフェニルスルホン酸、ドデシルフェニルスルホン酸、ジブチルフェニルスルホン酸、ジノニルフェニルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数6〜18のアルキルベンゼンスルホン酸、(4)ジメチルナフチルスルホン酸、ジイソプロピルナフチルスルホン酸、ジブチルナフチルスルホン酸等の、アルキル基の炭素数2〜18のアルキルナフタレンスルホン酸等が挙げられる。また、該塩基としては、(1)ナトリウム、カリウム、リチュウム等のアルカリ金属、(2)テトラブチルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、トリエチルヘキサデシルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム等のホスホニウム、(3)テトラブチルアンモニウム、トリブチルベンジルアンモニウム、トリフェニルベンジルアンモニウム等のアンモニウム等が挙げられる。有機スルホン酸型界面活性剤としては、以上説明したスルホン酸と塩基とを適宜に組合わせたものを使用できるが、なかでもアルキル基の炭素数8〜24のアルキルスルホン酸塩、アルキル基の炭素数6〜18のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数2〜18のアルキルナフタレンスルホン酸塩が好ましく、具体的にはテトラデシルスルホン酸塩、ドデシルフェニルスルホン酸塩、ジメチルナフチルスルホン酸塩がより好ましく、更に具体的にはテトラデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルフェニルスルホン酸ナトリウム、ジメチルナフチルスルホン酸ナトリウム、ドデシルフェニルスルホン酸テトラブチルホスホニウムが特に好ましい。
(A−2)フェノール系酸化防止剤
フェノール系酸化防止剤としては、公知のものを使用できるが、なかでも分子量500〜1200のものが好ましく、分子量700〜1200のものがより好ましい。かかる好ましいフェノール系酸化防止剤としては、3,9−ビス[2−(3−(3−ターシャリブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン(分子量741)、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量1178)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775)、トリス−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート(分子量784)、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド(分子量637)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量643)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量639)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量531)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリブチルフェニル)ブタン(分子量545)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−ターシャリブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量587)、2,4−ビス(ノルマルオクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−ターシャリブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(分子量589)等が挙げられる。
(A−3)ポリエーテルポリエステル
ポリエーテルポリエステルとしては、公知のものを使用できるが、その原料として特定の単量体を用いて合成したものが好ましく、なかでもかかる特定の単量体を用い且つ特定の合成過程を経て合成したものがより好ましい。特定の単量体としては、下記単量体A、単量体B及び単量体Cが挙げられる。
単量体Aは、(1)炭素数4〜20のジカルボン酸、(2)炭素数4〜20のジカルボン酸のエステル形成性誘導体、又は(3)前記(1)と(2)との混合物である。この場合の炭素数はカルボキシル基の炭素及びカルボキシル基の炭素に直結する鎖や環を構成する炭素の総数をいう。炭素数4〜20のジカルボン酸としては、(a)コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、α,ω−ドデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクタデセニルジカルボン酸等の炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸、(b)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の炭素数8〜20の脂環族ジカルボン酸、(c)テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等の炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸、(d)5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸等の、スルホン酸基が芳香環に結合した炭素数8〜12の置換芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。また炭素数4〜20のジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、前記(a)〜(d)の低級アルキルエステルが挙げられる。これには例えば、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アゼライン酸ジメチル、セバシン酸ジメチル、α,ω−ドデカンジカルボン酸ジメチル、ドデセニルコハク酸ジメチル、オクタデセニルジカルボン酸ジメチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アゼライン酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、α,ω−ドデカンジカルボン酸ジエチル、ドデセニルコハク酸ジエチル、オクタデセニルジカルボン酸ジエチル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、1,4−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジエチル、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸ジメチル、5−ナトリウムスルホ−イソフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)等が挙げられる。なかでもテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸及びこれらのエステル形成性誘導体が好ましい。
単量体Bは、(1)炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を構成単位とするポリオキシアルキレン基を有する数平均分子量400〜10000のポリオキシアルキレンジオール、(2)炭素数2〜4のオキシアルキレン単位を構成単位とするポリオキシアルキレン基を有する数平均分子量400〜10000のポリオキシアルキレンジオールの片末端を炭素数1〜18の炭化水素基で封鎖したポリオキシアルキレンモノオール、又は(3)前記(1)と(2)との混合物である。前記(1)のポリオキシアルキレンジオールとしては、(a)ポリオキシエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシブチレンジオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンジオール等の、炭素数2〜4の2価の脂肪族ヒドロキシ化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られるポリオキシアルキレンジオール、(b)ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られる、芳香環を有するポリオキシアルキレンジオール等が挙げられるが、なかでも数平均分子量1000〜6000のものが好ましく、とりわけポリオキシアルキレン基がオキシエチレン単位のみ又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とを構成単位とし且つオキシエチレン単位/オキシプロピレン単位=100/0〜50/50(モル%)の割合で有するものが好ましい。前記(2)のポリオキシアルキレンモノオールとしては、前記(1)のポリオキシアルキレンジオールの末端水酸基のうちで一つの末端水酸基の水素を炭化水素基で置換したものである。かかる炭化水素基としては、(a)メチル基、エチル基、ブチル基、n−オクチル基、ラウリル基、ステアリル基、オレイル基等の炭素数1〜18の直鎖アルキル基、(b)イソプロピル基、イソペンチル基、2−エチルヘキシル基、イソステアリル基等の炭素数3〜18の分岐アルキル基、(c)フェニル基、(d)ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基等のアルキル基で置換された炭素数7〜18のアルキル置換フェニル基等が挙げられるが、なかでもフェニル基が好ましい。
単量体Cは、(1)エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の炭素数2〜10のアルキレンジオール、(2)1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の炭素数6〜10のシクロアルカンジオール、又は(3)前記(1)と(2)との混合物であるが、なかでもエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
ポリエーテルポリエステルとしては、以上説明したような単量体A、単量体B及び単量体Cを原料として用いて合成したものが好ましいが、更に特定の合成過程を経て合成したものがより好ましい。かかる合成過程は、単量体A、単量体B及び単量体Cからエステル化物を生成させる第1工程と、該エステル化物からポリエーテルポリエステルを生成させる第2工程とからなる。
前記の第1工程では、単量体A、単量体B及び単量体Cを、加熱条件下又は加熱加圧条件下で、エステル交換触媒及び/又はエステル化触媒を用いて、副生物を留去させつつエステル交換反応及び/又はエステル化反応させ、エステル化物を生成させる。より詳しく説明すると、単量体Aとして炭素数4〜20のジカルボン酸を用いる場合には、加熱条件下又は加熱加圧条件下で、エステル化触媒を用いて、副生物を留去させつつ、エステル化反応させ、エステル化物を生成させる。また単量体Aとして炭素数4〜20のジカルボン酸のエステル形成性誘導体を用いる場合には、加熱条件下又は加熱加圧条件下で、エステル交換触媒を用いて、副生物を留去させつつエステル交換反応させ、エステル化物を生成させる。
かかる第1工程において、エステル化反応やエステル交換反応における加熱条件又は加熱加圧条件それ自体は、当該技術分野における公知の条件を適用でき、またエステル化反応におけるエステル化触媒及びエステル交換反応におけるエステル交換触媒それ自体も、当該技術分野における公知のものを適用できる。かかるエステル交換触媒としては、酢酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ土類金属塩、亜鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、スズ化合物等が挙げられるが、なかでも第2工程における重縮合触媒としても有用なチタン化合物のテトラブチルチタネートが好ましい。エステル化触媒としても、これらのエステル交換触媒と同じものを使用できる。
前記の第2工程では、第1工程で生成させたエステル化物を、加熱減圧条件下で、縮重合反応触媒を用いて、副生物を留去させつつ縮重合反応させ、ポリエーテルポリエステルを生成させる。かかる第2工程において、縮重合反応における加熱減圧条件それ自体は、当該技術分野における公知の条件を適用でき、また縮重合反応における縮重合触媒それ自体も、当該技術分野における公知のものを適用できる。かかる縮重合触媒としては、亜鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、スズ化合物等が挙げられるが、第1工程におけるエステル交換触媒やエステル化触媒としても使用できるチタン化合物のテトラブチルチタネートが好ましい。
ポリエーテルポリエステルを、単量体A、単量体B及び単量体Cを原料として用いて合成する場合、該ポリエーテルポリエステルは、単量体Aから形成された構成単位を約50モル%、単量体Bから形成された構成単位を約0.1〜49.9モル%及び単量体Cから形成された構成単位を約0.1〜49.9モル%(合計100モル%)の割合で有するものが好ましく、なかでも該ポリエーテルポリエステル中に単量体Bから形成された構成単位を10〜80重量%の割合で有するものがより好ましく、30〜70重量%の割合で有するものが特に好ましい。またかかるポリエーテルポリエステルは、その平均分子量が特に制限されるというものではないが、平均分子量の指標となる還元粘度として、0.3〜2.5dL/gを有するものが好ましく、0.5〜2.5dL/gを有するものがより好ましい。
本発明で使用するポリエーテルエステル系帯電防止剤は、以上説明したようなポリエーテルポリエステルの合成過程で、前記したような有機スルホン酸型界面活性剤及びフェノール系酸化防止剤を所定割合で含有させて成るものが好ましい。ポリエーテルポリエステルの合成過程で有機スルホン酸型界面活性剤及びフェノール系酸化防止剤を含有させるとは、ポリエーテルポリエステルの合成が完結する前の任意の工程で有機スルホン酸型界面活性剤及びフェノール系酸化防止剤を仕込むことをいう。ポリエーテルポリエステルを前記したような第1工程及び第2工程を経て合成する場合、(1)第1工程で有機スルホン酸型界面活性剤及びフェノール系酸化防止剤を仕込む方法、(2)第1工程で有機スルホン酸型界面活性剤を仕込み、第2工程でフェノール系酸化防止剤を仕込む方法、(3)第1工程でフェノール系酸化防止剤を仕込み、第2工程で有機スルホン酸型界面活性剤を仕込む方法、(4)第2工程で有機スルホン酸型界面活性剤及びフェノール系酸化防止剤を仕込む方法が挙げられるが、なかでも前記(1)と(2)の方法が好ましい。
(B)ポリアミドエラストマー系帯電防止剤
ポリアミドエラストマー系帯電防止剤としては、ハードセグメントがポリアミドからなり、ソフトセグメントがポリ(アルキレンオキシド)グリコールからなるポリアミドエラストマーが好ましく用いられる。
ハードセグメントを構成するポリアミドとしては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,3,4もしくは2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3もしくは1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン等の脂肪族、脂環族又は芳香族ジアミンとアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の脂肪族、脂環族または芳香族ジカルボン酸とから導かれるポリアミド、カプロラクタム、ラウリルラクタムなどのラクタム類の開環重合によって得られるポリアミド、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナン酸、アミノウンデカン酸、1,2−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸などから導かれるポリアミド、これらの共重合ポリアミドさらにはこれらの混合ポリアミド等が挙げられる。上記ポリアミド成分の数平均分子量は特に限定しないが、好ましくは500〜10,000、特に500〜5,000の範囲のものが好ましい。
ソフトセグメントを構成するポリ(アルキレンオキシド)グリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2もしくは1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとのプロックまたはランダム共重合体などが挙げられ、好ましいものはポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシドを主成分とするものであり、これらの両末端をアミノ化、カルボキシル化、エポキシ化して用いてもよい。また上記ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの重合に際し、2価フェノール化合物を共重合したものを用いることができ、本発明の目的を安定に達成するためには、2価フェノール化合物を共重合したポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントにしたものが好ましく、この場合、本発明の成形材料の親水性が安定して維持される。ここで使用される2価フェノールとしては、公知のものが全て使用されるが、具体例としては下記化学式で示される化合物が挙げられる。
Figure 2007031626
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上記化学式のうち好ましいものは、下記化学式で示される化合物、すなわちビスフェノールAである。
Figure 2007031626
ソフトセグメントの分子量は、数平均分子量で好ましくは200〜20,000、さらに好ましくは300〜10,000、特に好ましくは300〜4,000である。
上記ポリアミドエラストマーは、公知の重合法、公知の重合触媒を用いて製造することができる。好ましい重合法は、加熱溶融重合であり、好ましい具体例を挙げれば、(1)ハードセグメントのポリアミド成分を重合したのちジカルボン酸化合物を添加し、ポリアミド成分の両末端をカルボキシル化し、ソフトセグメントを添加重合し、ポリアミドエラストマーを得る方法、(2)ポリアミド成分重合時に分子両末端が実質上カルボキシル化される様ジカルボン酸化合物を過剰に添加重合し、さらにソフトセグメント成分を添加重合し、ポリアミドエラストマーを得る方法、(3)ポリアミド生成成分と過剰のジカルボン酸化合物、ソフトセグメントを規定量一括添加重合しポリアミドエラストマーを得る方法等がある。
ポリアミド成分の分子両末端をカルボキシル化するのに用いられるジカルボン酸としては、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等があり、本発明の目的を達成する上で好ましいものは、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸化合物である。ポリアミドエラストマーに目的とする芳香環を導入する方法として、ハードセグメントに前記芳香環を有する化合物を共重合する方法、ハードセグメントの分子末端に前記芳香環を有する化合物を共重合する方法、ソフトセグメントに芳香環を有する成分を使用する方法及びこれらを併用する方法がある。
ポリアミドエラストマーは、共重合成分の少なくとも1種に芳香環を有することが好ましいが、特に好ましいポリアミドエラストマーの具体例は下記のものである。
(1)ハードセグメントがε−カプロラクタムからなるポリアミドであり、ポリアミド分子末端がテレフタル酸からなるカルボキシル基で変性され、ソフトセグメントがポリエチレングリコールからなるポリアミドエラストマー、
(2)ハードセグメントがε−カプロラクタムからなるポリアミドであり、ポリアミド分子末端がアジピン酸からなるカルボキシル基で変性され、ソフトセグメントがビスフェノールA共重合ポリエチレングリコールからなるポリアミドエラストマー、
(3)ハードセグメントがε−カプロラクタムからなるポリアミドであり、ポリアミド分子末端がテレフタル酸からなるカルボキシル基で変性され、ソフトセグメントがビスフェノールA共重合ポリエチレングリコールからなるポリアミドエラストマー。
上記(1)を用いた場合、本発明の目的の他に優れた耐衝撃性が達成される。上記(2)を用いた場合、本発明の目的の他に優れた耐熱性が達成される。上記(3)を用いた場合、本発明の目的の他に優れた剛性が達成される。
ポリアミドエラストマーのハードセグメントとソフトセグメントの割合は、ハードセグメント/ソフトセグメント=90〜10/10〜90重量%が好ましく、さらに好ましくは80〜20/20〜80重量%、特に好ましくは70〜30/30〜70重量%である。ポリアミドエラストマーの分子量は特に限定されるものではないが、還元粘度(ηsp/c)(ギ酸溶液中、0.5g/100ml、25℃で測定)は、1.0〜3.0の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは1.2〜2.5である。上記ポリアミドエラストマーは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。
本発明の目的である成形品表面の親水性能を向上させる目的から、ナトリウム化合物、カリウム化合物、リチウム化合物を上記ポリアミドエラストマーの重合前原料成分と共に添加してもよく、重合中に添加してもさらに重合後に添加してもよい。ナトリウム化合物、カリウム化合物、リチウム化合物としては有機酸、過塩素酸、チオシアン酸、硫酸、炭酸、ハロゲン、リン酸、ホウ酸等との化合物があり、好ましい具体例としてNaCl、KCl、LiClがあり、特に好ましくはLiClである。これらの使用量は、ポリアミドエラストマー中、カリウム、ナトリウム、リチウム原子換算で10〜50,000ppmが好ましく、さらに好ましくは20〜30,000ppm、特に好ましくは50〜10,000ppmである。
さらに、上記ポリアミドエラストマーは変性物であってもよく、例えば、上記ポリアミドエラストマーにポリオレフィン、スチレン系樹脂、ポリエステル等を共重合したものが挙げられる。上記ポリアミドエラストマーにポリオレフィンを共重合する方法としては、上記ポリアミドエラストマーの分子末端をヘキサメチレンジアミン等でアミノ化し、無水マレイン酸変性PP、PE等を反応させる方法、または、スチレン/アクリロニトリル/グリシジルメタクリレート共重合体を上記ポリアミドエラストマーと反応させる方法などが挙げられる。この場合の変性量は、ポリアミドエラストマー全量の50重量%以下が好ましい。
〔成形材料〕
本発明の成形材料は、(ゴム強化)スチレン系樹脂100質量部に対して、ポリマー系帯電防止剤1〜50質量部を含有し、少なくとも一箇所に延伸倍率1.5〜20倍の薄肉部を有し、且つ薄肉部の水滴接触角が70°以下である、水と接触するシート又はフィルム用の成形材料である。
シート又はフィルムの少なくとも一箇所に延伸倍率1.5〜20倍の薄肉部を有することで、優れた親水性能を有するシート又はフィルムを得ることができる。且つ薄肉部の水接触角が70°以下であると本発明の目的とする親水性能を有するシート又はフィルムが得られる。好ましい延伸倍率は1.5〜10倍、より好ましくは2〜8倍である。
本発明の成形材料は、既知の混練機、例えば、単軸または2軸のベントエクストルーダーなどの各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用い、各成分を混練することによって得られる。好ましい製造法は押出機を用いる方法である。また各成分を混練するに際して各成分を一括して混練りしてもよく、多段添加方式で混練してもよい。 配合割合に関しては、(ゴム強化)スチレン系樹脂100重量部に対して、ポリマー系帯電防止剤1〜50重量部であり、好ましくは2〜45重量部であり、更に好ましくは5〜45重量部、特に好ましくは5〜40重量部である。配合量が1重量部未満の場合ポリマー系帯電防止剤を添加した効果が得られず、50重量部より多く添加した場合、目的とする成形品表面の親水性能は向上するものの、耐汚染性が低下する。
本発明の成形材料を用いて得られたシート又はフィルムの表面に微細な凹凸を付与すると親水性能を向上することができる。凹凸の程度を表面のJIS K7105に基づく光沢度で評価すると、好ましくは50%以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは25%以下である。微細な凹凸を設ける方法としては、成形金型内面に凹凸を設ける方法、成形温度を下げる方法(ダイ温度140〜180℃が好ましい)、本発明の成形材料に無機系艶消し剤又は有機系艶消し剤を含有させる方法の他、押出成形の場合には、成形材料がダイを通過した直後にシボ付ロールを用いてシボをつける方法、異型押出成形の場合には、サージングダイの真空引きを小さくする方法等が挙げられる。
上記無機系艶消し剤としては、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ガラスビーズ、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
上記有機系艶消し剤としては、各種の架橋ゴム又は非架橋ゴム、各種の熱可塑性エラストマー及び架橋ビニル系重合体等が挙げられ、これらは粉体状又は粒状であることが好ましい。
本発明の成形材料は、水と接触する機会が多く、加熱乾燥、自然乾燥及びその他の乾燥方法による表面の迅速な乾燥性が要求される部材を構成するシート又はフィルムの成形材料として有用である。
本発明の成形材料は、所望により下記の他の重合体とブレンドすることができる。他の重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。これらは一種又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、本発明の成形材料に対し、該成形材料の使用目的に応じて、ヒンダードフェノール系、リン系および硫黄系などの酸化防止剤や、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、難燃剤、増強剤、充填剤など通常使用される添加剤が添加できる。
2.本発明のシート又はフィルム
本発明のシート又はフィルムは、上記本発明の成形材料から成形され、少なくとも1箇所に延伸倍率が1.5〜20倍の薄肉部を有し、且つこの薄肉部の水接触角が70°以下であることを特徴とする。
尚、本明細書において、「延伸倍率」とは、各種加工方法により得られた本発明の成形体の延伸部位に関し、下記式のように、延伸前の厚さを、延伸後の厚さで除した値を意味する。
延伸倍率=(延伸前の厚さ)/(延伸後の厚さ)
以下、本発明の積層体についても同様であり、「延伸倍率」は、親水性層における延伸部位に関し、延伸前の厚さを、延伸後の厚さで除した値である。
薄肉部は、本発明のシート又はフィルムにおいて一部であってよいし、全体であってもよい。従って、点状、線状、面状、不定形状等の薄肉部を有するシート又はフィルムであってもよいし、フィルム、シート等の全体が延伸されて薄肉部であってもよい。
薄肉部の厚さは、好ましくは0.01〜1.5mm、より好ましくは0.01〜1mm、更に好ましくは0.02〜0.8mmである。この厚さが薄すぎると、親水性能が低下する場合がある。
また、延伸倍率は、1.5〜20倍であり、好ましくは1.5〜10倍、より好ましくは2〜8倍である。この延伸倍率が小さすぎると、十分な親水性能の改良効果が得られない。一方、大きすぎると、親水性能が低下する傾向がある。尚、延伸方向は1軸でも、2軸でもよい。
薄肉部の水接触角は、70°以下、好ましくは65°以下である。水接触角は、実施例に示された方法で測定される。水接触角が70°以下であると本発明の目的の親水性能が得られる。
本発明のシート又はフィルムは、カレンダー成形、インフレーション成形、真空成形等の方法により製造することが好ましい。これらの製造工程で、延伸を行うことで、本発明の目的とする延伸倍率のシート又はフィルムを得ることができる。これらの方法は、延伸倍率の調整が容易であり、又、含有されるポリマー系帯電防止剤の使用の効果を高度に発揮することができる。
また、上記各成形方法の後、切断、接着等の目的、用途等に応じた加工により、所望の形状、部位等を備えるシート又はフィルムとすることもできる。
カレンダー成形について説明する。通常、上記本発明の成形材料を構成する原料成分の混合、予備混練、カレンダー加工(圧延)、冷却及び巻き取りの各工程及び手段を順次備えるカレンダー成形装置が通常、用いられる。
予備混練工程においては、通常、(ゴム強化)スチレン系樹脂の溶融温度等を考慮した温度に調整された熱ロール等が用いられる。その後、混練物は、夾雑物等を除去するためにフィルター等により濾過され、押出機等によりカレンダー装置に供給される。
カレンダー加工の際には、L型、逆L型、Z型、傾斜Z型、直立3本型、傾斜2本型等の、2基以上のカレンダーロールを備えるカレンダー(装置)が用いられる。このカレンダー(装置)は、上記のカレンダーロールと独立した押圧ロールを更に備えてもよい。カレンダーロール間に導入された溶融状態又は半溶融状態の混練物は、圧延されてフィルム等となる。尚、カレンダーロールは、加熱されていてもよい。また、L型、逆L型、Z型、傾斜Z型等複数のカレンダーロールによって圧延する場合には、ロールの前段から後段にかけて降温させる設定としてもよい。
図1は、フィルム又はシートを製造するカレンダー装置3の概略図であるが、第1ロール31及び第2ロール32の間に混練物が導入され、バンク6を形成しながら、下方に押し出されて製膜される。その後、第3ロール33及び第4ロール34によって、延伸されて、本発明のシート又はフィルムが得られる。
各カレンダーロールの回転速度は、通常、10〜60m/分の範囲で選択され、好ましくは15〜50m/分である。
その後、形成されたフィルム等は、冷却装置、送風装置等による低温雰囲気下で次工程へ送る方法、冷却ロールに通して送る方法等により冷却される。
更に、公知の巻き取り装置等を用いて、巻き取られる。
インフレーション成形によりシート又はフィルムを製造する場合には、公知の装置を用い、上記本発明の成形材料を、温度200〜250℃で溶融させて用い、延伸されたフィルムを得ることができる。
真空成形によりシート又はフィルムから、例えばトレイを製造する場合には、上記本発明の成形材料を用いてシート又はフィルムを得た後、400℃程度の温度で予熱し、所定形状となるように真空成形を行うことで延伸されたトレイが製造される。ここでの延伸倍率は、本発明の延伸倍率に含まれる。
シート又はフィルムの成形は、好ましくは カレンダー成形である。カレンダー成形は、本発明の成形材料に合った成形方法でありシート又はフィルムの生産性・品質に優れる。
本発明のシート又はフィルムは、水と接触する用途に広く使用することができ、例えば、浴室、洗面所、トイレなどのサニタリー用品(これらの窓枠、天井、側壁、床、化粧棚、シャワー取っ手などを含む);洗濯機、洗濯機用防水パン、台所用品、食器洗浄機、流し台側板、洗面化粧台、下駄箱などの水回り用品;雨樋、側壁、濡れ縁、塀、プラスチックタイルなどの外装建材用品;および樹脂製の人工竹垣、屋外のデッキ、すのこ、縁台、ベンチ、テーブル、椅子、遊具、マリーン用具などのエクステリア用品として、塗装などの加工をせずそのまま使用できる。
3.積層体
本発明の積層体は、基体と、該基体の少なくとも1面上に本発明の成形材料から成形された親水性のシート又はフィルムを配設(以下、「親水層」ということもある)されものである。
基体に使用される基材としては、本発明の成形材料からなるシート又はフィルム(親水層)が積層できるものである限り、特に限定されず、例えば、金属、木材、陶磁器、セメント、天然石、樹脂、ゴム、ガラス、これらのリサイクル品などからなる基材が挙げられる。基材としては、通常、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂から成形された成形体であることが好ましい。より好ましくは熱可塑性重合体でかある。
この熱可塑性重合体としては、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系ゴム強化樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、各種の熱可塑性エラストマー、液晶ポリマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、好ましくは、上記のゴム強化スチレン系樹脂である。その場合は、親水層を構成するゴム強化スチレン系樹脂と同一の構成でも、異なる構成でもよい。
また、上記熱可塑性及び熱硬化性樹脂は、リサイクル樹脂またはリサイクル樹脂と非リサイクル樹脂との混合物であってもよいが、後者の混合物が好ましい。該混合物において、リサイクル樹脂と非リサイクル樹脂は同じ樹脂であってもよく、また異なってもよい。
また、上記熱可塑性重合体からなる基材と親水層のそれぞれの、25℃における屈折率は、いずれも、好ましくは1.500〜1.518、より好ましくは1.510〜1.518、更に好ましくは1.515〜1.518である。基材と親水層との屈折率の差の絶対値が小さいほど、積層体として、より透明性に優れる。
上記基体の形状は、板状、線状、塊状等とすることができ、一部又は全体が曲がっていたり、凹部、凸部、貫通穴等を有したりしていてもよい。
好ましい形状は、シート及びフィルムのような平板状であり、その場合の好ましい平均厚さは0.05〜1.5mm、より好ましくは0.05〜1mm、更に好ましくは0.05〜0.8mmである。
また、上記基体は、延伸された部位を有してもよく、該部位は、基体の一部であってよいし、全体であってもよい。
また、上記親水層の厚さは、好ましくは0.01〜1.5mm、より好ましくは0.01〜1mm、更に好ましくは0.02〜0.8mmである。この厚さが薄すぎると、成親水性能が劣る。尚、積層体が複数の親水層を有する場合は、各親水層の厚さは、同一でも、異なってもよい。
上記親水層は、少なくとも1箇所に延伸倍率が1.5〜20倍、好ましくは1.5〜10倍、より好ましくは2〜8倍の薄肉部を有する。この薄肉部の厚さは、好ましくは0.01〜1.5mm、より好ましくは0.01〜1mm、更に好ましくは0.02〜0.8mmである。この厚さが薄すぎると、親水性能が劣る。
上記親水層における薄肉部の水接触角は、70°以下、好ましくは65°以下である。水接触角が70°以下であると本発明の目的とする親水性能が得られる。
本発明の積層体は、目的、用途等により、上記親水層表面の少なくとも一部に、凹部、溝、貫通穴等を備えてもよい。これらの部位は、薄肉部上にあってよいし、薄肉部以外の場所にあってもよい。
本発明の積層体の製造方法は、特に限定されず、基体と、延伸された薄肉部有する親水層を別々に準備してから一体化させる方法、基体形成材料と、薄肉部形成材料とを用いて一度に複合体とした後、延伸させる方法等がある。以下、基体と、薄肉部を有する親水層とからなる積層体の製造方法について例示する。
(1)基体と、延伸倍率が1.5〜20倍の薄肉部を有する親水層とを張り合わせる方法
(2)基体と、未延伸又は延伸倍率が1.5倍未満の親水層とを張り合わせて積層体とし、次いで、該積層体を延伸させることで親水層に延伸倍率が1.5〜20倍の薄肉部を形成させる方法
(3)基体形成材料と、親水層形成材料とを用いて共押出工程中又は積層体とした後、延伸させることで親水層に延伸倍率が1.5〜20倍の薄肉部を形成させる方法。
(4)上記態様(1)〜(3)の後、更に延伸を行う方法。
上記態様(1)における親水層は、カレンダー成形、インフレーション成形、シート押出等により製造できる。平板状の基体と、親水層とを、熱圧着する方法、接着剤又は粘着剤で接合する方法等が挙げられる。尚、熱圧着する場合には、予め、基体表面を、コロナ放電処理、火炎処理、酸化処理、プラズマ処理、UV処理、イオンボンバード処理、溶剤処理、アンカーコート処理等により改質することができる。
この熱圧着装置は、例えば図2に示した装置が挙げられる。
上記態様(2)の延伸方法は、カレンダー処理、インフレーション成形、真空成形等の方法が挙げられる。
上記態様(3)の延伸方法は、カレンダー処理、インフレーション成形、真空成形等の方法等が挙げられる。
また、上記態様(4)としては、上記態様(1)〜(3)の後、真空成形等により更に延伸加工する方法等が挙げられる。この場合の延伸倍率(E)は、上記態様(1)〜(3)における延伸倍率を(E1)とし、更に延伸加工したときの延伸倍率を(E2)とすると、(E)=(E1)×(E2)となる。
本発明の積層体は、水と接触する用途に広く使用することができ、例えば、浴室、洗面所、トイレなどのサニタリー用品(これらの窓枠、天井、側壁、床、化粧棚、シャワー取っ手などを含む);洗濯機、洗濯機用防水パン、台所用品、食器洗浄機、流し台側板、洗面化粧台、下駄箱などの水回り用品;雨樋、側壁、濡れ縁、塀、プラスチックタイルなどの外装建材用品;および樹脂製の人工竹垣、屋外のデッキ、すのこ、縁台、ベンチ、テーブル、椅子、遊具、マリーン用具などのエクステリア用品として、塗装などの加工をせずそのまま使用できる。
以下に、例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。尚、実施例及び比較例において、部及び%は特に断らない限り質量基準である。
1.各種評価項目の測定方法
(1)水滴接触角
下記に示すシート、積層体から切り取った150mm×200mm角の試験片を水平に置き、親水層の表面に注射器で水を7μL滴下し、10秒経過後に協和界面科学学製接触角計を用いて、23℃、湿度50%の条件下で水滴と親水層の接触角を測定した。
(2)水滴乾き時間
下記に示すシート、積層体から切り取った150mm×200mm角の試験片を水平に置き、親水層の表面に注射器で水を0.1cc又は0.2cc滴下し、23℃、50%湿度雰囲気中に放置し、水滴が乾くまでの時間を計測した。
(3)耐汚染性
下記に示すシート、積層体から切り取った150mm×200mm角の試験片を水平
に保ち、表面に内径40mm、高さ5mmのOリングを設置する。次に、薬用入浴剤バスクリン(商品名:(株)ツムラ製)の50倍水溶液をOリング内に満たし、23℃、50%湿度雰囲気中に24時間満たした状態を保ち、その後該水溶液を取り除き水洗し、成親水層の汚染状態を目視観察し、下記基準で評価した。
○:汚染なし、
△:若干汚染が認められる、
×:汚染大。
(4)親水性持続性
下記に示すシート、積層体から切り取った150mm×200mm角の試験片を水平
に置き、親水層の表面を水で濡らした布で100回ふき取った後、該表面に注射器で水を7μL滴下し、10秒経過後に協和界面化学製接触角計を用いて水滴と親水層の接触角を測定した。
2.ゴム強化スチレン系樹脂、共重合体の製造方法
ゴム強化スチレン系樹脂(A1)製造
リボン型攪拌翼を備えた内容積10リットルのステンレス製オートクレーブに、水添ブロック共重合体(JSR製、商品名「ダイナロン4600P」)を30部、メタクリル酸メチル50部、スチレン10部、アクリロニトリル10部、トルエンを120部仕込み、攪拌により溶解させ均一溶液を得た後、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、攪拌を続けながら昇温し、100℃に達した後は温度一定に制御しながら、攪拌回転数200rpmにて重合反応を行った。反応を6時間行って終了した。重合添加率は85%であった。また、グラフト率は42%であった。アセトン可溶分の極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は0.4dl/gであった。
100℃まで冷却後、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ブチルフェノール0.2部を添加した後、反応混合物をオートクレーブより抜き出し、水蒸気蒸留により、未反応物と溶媒を留去し、細かく粉砕した後、40mmφの真空ベント付き押出機(220℃、700mmHg真空)にて、実質的に揮発分を脱揮させ、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)ペレットを得た。
共重合体(A2)
結合アクリロニトリル含量26%、極限粘度[η](溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、30℃で測定)は0.4dl/gであるスチレンとアクリロニトリルの共重合体。
3.帯電防止剤
(B−1)ポリエーテルエステル系帯電防止剤
有機スルホン酸型界面活性剤、フェノール系酸化防止剤及びポリエーテルポリエステル
からなる竹本油脂(株)製ポリエーテルエステル系帯電防止剤試作品TEP004(商品
名)
(B−2)ポリアミドエラストマー系帯電防止剤
三洋化成工業(株)製ポリエーテルエステルアミドブロックポリマーであるペレスタッ
トMAX−140(商品名)
(B−3)アニオン系帯電防止剤(非ポリマー系帯電防止剤)
ヘキスト社製のR−SO3Na(Rは炭素数12〜18の直鎖アルキル基)で示される
脂肪族スルフォナートであるHostdstat HS−1(商品名)
4.延伸フィルムの製造と評価
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に記載の割合で、各成分をヘンシェルミキサーにより混合した。その後、この混合物を2軸押出機に投入して、200〜240℃の温度で溶融混練し、ペレット(延伸加工用樹脂組成物)を得た。
次いで、上記ペレットを用い、下記の方法により延伸フィルムF1〜F8作製し、各種の評価を実施した。
まず、熱ロールを用いてペレットを180〜190℃で溶融混練した。その後、混練物を、20、60、350,60、20メッシュのフィルターを5枚備える押出機に供給し、210℃で溶融混練した。次いで、図1示す、逆L型の4本カレンダーロールを備えるカレンダー装置の、第1ロール31及び第2ロール32の間に混練物を供給し、バンク6を形成させながら、下記に示す方法で延伸倍率を調整することで延伸フィルム得た。
延伸倍率の調整は、押出機からの吐出量、第2ロール及び第3ロールのロール間隔、第3ロール及び第4ロールのロール間隔、各ロールの回転速度、延伸フィルムの巻き取り速度等を適宜選択することで行った。尚、延伸倍率は、第1ロール及び第2ロールのロール間隔を延伸前の厚さとし(樹脂の成形収縮は無視する)、最終的に得られた延伸フィルムの厚さで除した値である。
延伸フィルムF1〜F8の各種評価結果は、表1に示す。
実施例1〜5は、本発明の延伸フィルムであり、本発明の目的の親水性能を有している。比較例1は、延伸倍率が本発明の範囲未満の例であり親水性能が劣る。比較例2は、帯電防止剤が本発明の範囲外の非ポリマー系帯電防止剤を使用した例であり親水性能が劣る。比較例3は、帯電防止剤を使用しない本発明の範囲未満の例であり親水性能が劣る。
Figure 2007031626
5.延伸積層シートの製造及び評価
上記で得た延伸フィルムF1〜F8を用いて、延伸積層シートを製造し、各種評価を行った。
実施例6
まず、表2に記載の基体の成形材料を用い、220〜260℃の温度で溶融混練した混合物をTダイに導入し、260℃で押出し、基体を作製した。同時に、上記実施例1で得られたF1を2枚用い、該基体の両面から挟むようにして張り合わせ、第1ロール及び第2ロールの間に通して熱ラミネートさせ、延伸積層シートを製造した(図2参照)。その評価結果は表2に示す。
実施例7〜10及び比較例4〜6
表2に記載の基体と延伸フィルムF2〜F8を熱圧着した以外は、実施例6と同様にして延伸積層シートを製造した。その評価結果は表2に示す。
実施例6〜10は本発明の積層シートであり、本発明の目的の性能を有している。比較例4〜6は、本発明の範囲外の積層シートであり、本発明の目的の性能を有していない。
Figure 2007031626
本発明のシート又はフィルム、そして積層体は、水と接触する用途に広く使用することができ、例えば、浴室、洗面所、トイレなどのサニタリー用品(これらの窓枠、天井、側壁、床、化粧棚、シャワー取っ手などを含む);洗濯機、洗濯機用防水パン、台所用品、食器洗浄機、流し台側板、洗面化粧台、下駄箱などの水回り用品;雨樋、側壁、濡れ縁、塀、プラスチックタイルなどの外装建材用品;および樹脂製の人工竹垣、屋外のデッキ、すのこ、縁台、ベンチ、テーブル、椅子、遊具、マリーン用具などのエクステリア用品として、塗装などの加工をせずそのまま使用できる。
実施例における延伸シートの製造方法を示す概略図である。 実施例における積層体(延伸積層シート)の製造方法を示す概略図である。
符号の説明
1;成形体(延伸シート)
2;積層体(延伸積層シート)
21;基体
3;逆L型カレンダー
31;第1ロール
32;第2ロール
33;第3ロール
34;第4ロール
4;ラミネーター
41;第1ロール
42;第2ロール
43;第3ロール
5;Tダイ
6;バンク。

Claims (5)

  1. (ゴム強化)スチレン系樹脂100質量部に対して、ポリマー系帯電防止剤1〜50質量部を含有し、少なくとも一箇所に延伸倍率1.5〜20倍の薄肉部を有し、且つ薄肉部の水滴接触角が70°以下である、水と接触するシート又はフィルム用の成形材料。
  2. ポリマー系帯電防止剤がポリエーテルエステル系及び/又はポリアミドエラストマー系である請求項1記載の成形材料。
  3. 請求項1記載の成形材料を成形してなるシート又はフィルム。
  4. 上記薄肉部が、カレンダー成形、インフレーション成形及び真空成形から選ばれた方法により形成された請求項3記載のシート又はフィルム。
  5. 基材の表面の少なくとも一部に請求項3又は4記載のシート又はフィルムが積層してなる積層体。
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