JP2007030406A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 濃度むらの原因となる記録ヘッドの表面に出来る膜を抑制することが可能で、大型の記録媒体への画像形成においても高品位な画像を形成することが出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】 受信した形成すべき画像をヘッドに転送する際に、画像の位置にかかわらず、記録媒体上では規則的に離散的なドットに見えるようにドットを付加させることにより、記録ヘッドの画像形成に係わるノズルを一定距離間隔以内で吐出させる構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 受信した形成すべき画像をヘッドに転送する際に、画像の位置にかかわらず、記録媒体上では規則的に離散的なドットに見えるようにドットを付加させることにより、記録ヘッドの画像形成に係わるノズルを一定距離間隔以内で吐出させる構成とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は複数のノズルからなるノズル列を複数備える記録ヘッドを持ち、記録媒体にインクを吐出して画像を形成する画像形成装置に関するものである。
なお、本発明は一般的なプリント装置のほか、複写機や通信システムを有するファクシミリ、さらに各種処理装置と複合的に組み合わせた産業用記録装置に適用可能な他、捺染装置やエッチングなどの加工装置にも応用することができる。
ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
近年、パーソナルコンピュータが広く普及し、写真などの高精細で高画質な画像を記録する機会が増えたため、プリンタの記録画像にもより高精細化(高解像度化、高画質化)そして高速化が求められている。また、この高精細な記録画像をより効果的広告媒体として、または鑑賞用、またはCADなどの用途として利用する機会が増え、より大きな記録媒体に画像を記録することが求められている。
より高精細な画像を記録する方法の1つとして、ノズルから出るインク液を小さくすることが挙げられる。現在では2〜4pl(ピコリットル)といった小さなインク液滴を吐出することが可能である。
近年の小さなインク液滴を吐出するプリンタでは、吐出しない時間が続くと、
ノズル先端近傍に膜が形成され、その形成された膜の抵抗により、吐出のインク液滴が通常と比べ、小さくなってしまい、記録媒体上に形成されるドット濃度が薄く見える、または打たれないなどの現象が起こっている。また、1度膜が形成され、出力インク液滴が小さくなると、その膜が除去され正常なインク液滴の吐出に戻すにはかなり回数のインクの吐出が必要である。
ノズル先端近傍に膜が形成され、その形成された膜の抵抗により、吐出のインク液滴が通常と比べ、小さくなってしまい、記録媒体上に形成されるドット濃度が薄く見える、または打たれないなどの現象が起こっている。また、1度膜が形成され、出力インク液滴が小さくなると、その膜が除去され正常なインク液滴の吐出に戻すにはかなり回数のインクの吐出が必要である。
このインク液滴の小さくなることにより、形成する画像の濃度むらや文字や線画の輪郭に欠けなどが生じ、忠実に画像のを形成することが出来ない。
という不具合が、小さなインク滴を吐出するプリンタや記録媒体の大きなプリンタで如実に表れていた。
これらの不具合を補うために、
(1)ある一定時間ごと、またはスキャン毎に記録ヘッドを記録媒体外のインク受けのある場所に移動し、そこで全ノズルに対して複数回インクを吐出していた。
(1)ある一定時間ごと、またはスキャン毎に記録ヘッドを記録媒体外のインク受けのある場所に移動し、そこで全ノズルに対して複数回インクを吐出していた。
(2)ある一定時間以上吐出していないノズルに対して、膜の形成を防ぐために記録媒体上にインクを吐出していた。
などの処理を行い、インクの濃度を通常に戻すことが行われていた。
又、別の従来例としては、特許文献1及び特許文献2をあげることが出来る。
特開平05-042682号公報
特開平05-042683号公報
しかしながら、上記従来例では、
1)形成する画像が記録媒体の中央にのみ存在する場合など、記録媒体上の画像の配置に偏りがある場合、膜の形成を除去し、インク濃度を通常濃度値に戻すためだけに記録ヘッドを記録媒体の外側に移動し、複数回インクを吐出することは、画像形成の高速化を大いに妨げていた。すなわち、記録媒体の外側に記録ヘッドを移動する行為がなければ、画像が存在する記録媒体の中央部のみ、記録ヘッドを往復させ、インクを吐出して画像を形成すればよいのだが、インクを吐出していないノズルの膜の形成を抑えるために、記録ヘッドを記録媒体外へ移動させることは、かなりの余計な時間をかけることとなる。
1)形成する画像が記録媒体の中央にのみ存在する場合など、記録媒体上の画像の配置に偏りがある場合、膜の形成を除去し、インク濃度を通常濃度値に戻すためだけに記録ヘッドを記録媒体の外側に移動し、複数回インクを吐出することは、画像形成の高速化を大いに妨げていた。すなわち、記録媒体の外側に記録ヘッドを移動する行為がなければ、画像が存在する記録媒体の中央部のみ、記録ヘッドを往復させ、インクを吐出して画像を形成すればよいのだが、インクを吐出していないノズルの膜の形成を抑えるために、記録ヘッドを記録媒体外へ移動させることは、かなりの余計な時間をかけることとなる。
2)-1:本来形成すべき画像に、インク液滴が小さくなる要因となる膜の形成を防ぐためにある一定以上の時間吐出をしていないノズルのドットを突如付加されるため、付加されたドットが利用者に不自然に写る。
2)-2:各ノズルに対して、ある一定以上の時間吐出をしていないかどうかを判断するためには、メモリに蓄えられた画像データすべてを一度読み込み、各ノズルの打たれるドットの間隔を数えるため、メモリアクセスなどの時間が余計にかかる。
この処理を、記録ヘッドにデータを送る段階で各ノズルに対して、ある一定以上の時間吐出をしていないかどうかを判断するハード回路を設けることも出来るが、その場合はノズルごとにドットが打たれていない間隔を数えるためのカウンタを持たなければならず、その回路規模は、ノズル数の増大している今日、かなり大きくなる。
2)-3:本来の画像にインク液滴が小さくなる要因となる膜の形成を防ぐためのドットを付加するために、その付加するドットの位置を計算する時間、および付加するためのメモリアクセスなどの時間が余計にかかる。
などの欠点があった。
これらの欠点は、より高速により高品位の画像形成をする装置を安価で提供しようとしている今日、大きな損失要因となる。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、膜を除去するためのドットの吐出を記録媒体上に離散的に規則正しくおこなうものであり、小さなインク液滴を吐出するプリンタや大きな記録媒体にインクを吐出することによって画像を形成するプリンタにおいてもより高速で高品位な画像形成装置を安価に提供することを目的とする。
また、膜を除去するためのドットの吐出を記録媒体上に離散的に規則正しくおこなう機能を余分なメモリアクセスなしに、より小さな回路規模で提供するもので、小さなインク液滴を吐出するプリンタや大きな記録媒体にインクを吐出することによって画像を形成するプリンタにおいてもより高速で高品位な画像形成装置を安価に提供することを目的とする。
そのために本発明に係る画像形成装置は、次のように構成したものである。
(1)画像を受信する機構と、その受信した画像を蓄えるメモリ機構と、電気的に画像データと吐出タイミングを与えることでインクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構と、ハード、ソフトに関わらずに、付加するドットの離散イメージを作り上げるドット付加位置の計算機能と、蓄えられている受信画像イメージの所望の位置にドットを付加する機能と、随時、記録ヘッドの位置に応じてメモリ機構に蓄えられた画像データをヘッドに転送する機構とを備え、
受信した形成すべき画像に、規則的で離散的なドットを付加した画像を記録ヘッドよりインクを吐出するようにした。
受信した形成すべき画像に、規則的で離散的なドットを付加した画像を記録ヘッドよりインクを吐出するようにした。
(2)また、別の形態として、上記(1)の付加するドットの離散イメージを作り上げるドット付加位置の計算機能は、記録ヘッドの吐出範囲が白地等でスキップしている場合でも、記録媒体上の絶対位置が吐出スキップがない時と同様の位置を計算するようにした。
(3)また、上記(1)の付加するドットの離散イメージを作り上げるドット付加位置の計算機能は、ノズル列毎に記録ヘッド1ラインに付加するドット数をある数以下にするように計算するようにした。
(4)また、上記(1)の付加するドットの離散イメージを作り上げるドット付加位置の計算機能は、一回のスキャンで吐出する領域の一部分のみを計算し、その領域を1回のスキャンで吐出する他の吐出領域にコピーする機能を備えるようにした。
以上説明したように、本発明によれば、濃度むらの原因となる記録ヘッドの表面に出来る膜を抑制することが出来、大型の記録媒体への画像形成においても高品位な画像を形成することが出来る。
また、膜の抑制のために付加されたドットは、形成される画像の位置に関わらず、規則的に離散的な絶対座標に置かれるため、利用者に不自然に見えることを抑制出来る。
また、膜の抑制のためのドット付加する時間を短くすることが出来、高速に画像形成を行うことが出来る。
また、膜の抑制のためのドット付加する回路を小さくすることが出来、安価に画像形成装置を提供することが出来る。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1の(a)は本画像形成装置がコンピュータから読み込んだ記録媒体に形成すべき画像をあらわす。図1の(b)はインク濃度のばらつきの原因となる記録ヘッド表面の膜を作成しないように、離散的に規則的にドットを付加した画像を表しており、図1の(a)と図1の(b)が合成された画像が、記録媒体に形成される。図1の(c)は図1の(b)の113の部分を拡大表示し、あるノズル列すなわち、ある色に付加するドットを抽出したものである。図1の(d)も(c)と同様に図1の115の部分を拡大表示し、ある色に付加するドットを抽出したものである。
図1の(a)の111はA4の紙等に代表される一般の記録媒体を表している。110、112はコンピュータ等から読み込んだ形成すべき画像が存在する領域を示している。図2の(b)の114,116はそれぞれ図2の(a)の110,112の領域に相当する付加するドットの画像を示す。113,115は付加したドット画像の一部であり、その中のある色のドットのみを抽出した詳細をそれぞれ図1の(c)、図1の(d)に示す。図1の(c)の100、101、102は付加すべきドットで、横間隔ドット数(WDTH_X)ずつ離れ、縦に1ドットずつずれた場所に置かれていることを示す。103,104,105も付加すべきドットで、それぞれ100,101,102から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。106,107,108も付加すべきドットで、それぞれ103,104,105から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。図1の(d)の120,121,122,123,124は付加すべきドットで、横間隔ドット数(WDTH_X)ずつ離れ、縦に1ドットずつずれた場所に置かれていることを示す。125,126,127,128,129も付加すべきドットで、それぞれ120,121,122,123,124から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。130は画像114の下の境界線であり、この境界線より上の部分に画像が置かれている。131,132,133,134,135はそれぞれ125,126,127,128,129から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列にあるので、本来ならドットを付加すべき位置であるが、画像の領域外であるためにドットが付加されていない。141は画像116の右上端の境界線である。136,137,138は116の画像領域内にあるので付加すべきドットで、それぞれ131,132,133から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。139,140はそれぞれ134,135から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列にあるので、本来ならドットを付加すべき位置であるが、画像の領域外がであるためにドットが付加されていない。
図2は記録媒体の左上端に4色の付加すべきドットの位置を混在して表した画像である。164が記録媒体の領域を示す境界で、黒い四角で表した160,162,169,171の位置に1色目を、白い四角で表した161,163,170,172に2色目を、白い丸で表した165,167,173,175に3色目を、黒い丸で表した166,168,174,176に4色目を配してこれを図1の(c),(d)のように配することで、複数色に対応する。これらの点が画像領域にあれば、各々の色でドットが付加される。
図3は、本実施例の画像形成装置の電気回路の構成を示すブロック図である。図3において、10はインクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッドで、ノズル列分の吐出すべき画像データとインクの吐出タイミングを電気的にそれぞれのノズル列に加えることで、ノズル列からインクを吐出するものである。11は本画像形成装置のすべての制御を行うCPUを示す。12はLAN、IEEE1284、USBなどに代表される通信を制御するユニットで、本画像形成装置とホストであるコンピュータとのデータ通信制御を司るユニットである。14は10の走査方向の記録ヘッドの位置を示すセンサーユニットであり、10の記録ヘッドの移動範囲に沿ったスリットフィルムと記録ヘッド上に配置された光センサーとで構成され、光センサがどのくらいスリットを横切ったかで記録ヘッドの位置を相対的に表すセンサーユニットである。15はROMなどの不揮発性&RAMなどの揮発性のメモリで構成されるメモリユニットで、11のCPUが動作するために必要なプログラムを記憶している部分、12の通信ユニットを通して送られてくる画像を1次蓄えておく画像バッファ、およびワーク領域として使用される。13はヘッドコントローラ回路であり、11のCPUが読み出すべき画像のメモリのアドレスを吐出スキャン前に与え、10の記録ヘッドが記録媒体上を移動することで、14のヘッド位置情報から各ノズル列に対応する縦横変換された画像データを15のメモリから読み出し、10の記録ヘッドに適時画像データおよび吐出タイミングを与える回路である。16はメカトロニクス制御回路で記録媒体の搬送のためにモータ、記録ヘッドを移動するためのモータ、センサなどを制御するものである。17、18はステッピングモータやDCモータなどに代表されるモータで歯車、ギア、ベルト等を用いて、それぞれ記録媒体の搬送、10の記録ヘッドの移動を行うものである。19は記録媒体の有無を検地するセンサーで記録媒体のセンサー位置への侵入により、レバー等が倒され、フォトセンサーをさえぎる等のユニットである。20はホストであるコンピュータと本画像形成装置とを結ぶケーブルである。21は10の記録ヘッドの各ノズル列に供給する吐出すべき画像データとその吐出タイミングを示す信号線であり、22は記録ヘッドの位置をヘッドコントローラ回路に供給する信号線であり、23は11のCPU、12の通信ユニット、13のヘッドコントローラ回路、15のメモリ、16のメカトロ制御ユニットとを結ぶバスで、このバスを通して11のCPUから各ユニットのレジスタにデータを設定することにより、CPUが本画像形成装置の全てを制御する。また、このバスを用いて、11のCPUの介在なしに15のメモリから13のヘッドコントローラユニットに画像データを転送するダイレクトメモリアクセス機能も有している。24、25はモータとメカトロ制御回路とを接続する信号線で、それぞれモータの相に合った信号、または回転、停止信号を供給している。26は19の記録媒体有無を検知するセンサと16のメカトロ制御回路とを接続する信号線で、この信号線を用いて記録媒体が存在するかどうかを11のCPUに通知している。
図4は本画像形成装置をメカ的に横から見た図である。32はこの画像形成装置で画像を形成するために蓄えられた複数の記録媒体であり、35は本実施例によって画像を形成途中の記録媒体である。34は図3の17にあたり、35の記録媒体を搬送するためのモータである。26は32の蓄えられている複数の記録媒体から1枚の記録媒体を取り出し、搬送するローラであり、27、33は35の記録媒体を搬送するための記録ヘッド前に配置された1対のローラであり、31、37は35の記録媒体を搬送するための記録ヘッド後に配置された1対のローラである。これら26,27,31,33,37の各ローラは34のモータと歯車、ギア等で接続されている。30は記録ヘッドであり、図3の10に相当する。29は30の記録ヘッドに供給するインクが入っているインクタンクで本実施例では4色分のインクが入っている。36は図3の18に相当する30の記録ヘッドと29のインクタンクを記録媒体上に移動させるものであり、図4では29と30を奥行き方向に行き来させるものである。28は図3の14に相当するもので、29と30の奥行き方向の位置をスリットフィルムと光センサで示すセンサーユニットである。38は図3の19に相当する記録媒体の有無を検知するセンサユニットである。
図5は本実施例の全体をあらわすフローチャート図、図6はドットを付加する部分のフローチャートを表す。本実施例を図5、図6のフローチャートに沿って説明する。まず、図5のS1で20の通信線を通してホストのコンピュータから図1の(a)に相当する形成すべき画像を12の通信ユニットを通じて15のメモリの受信画像領域に受信する。S2で11のCPUが15に蓄えられた受信した画像データに対して、図1の(b),(c),(d)に相当する規則的に離散的にドットを付加する。このドットの付加手順は図6のフローチャートで説明する。S3でドットが付加され、15のメモリに蓄えられている受信画像データに対して、10の記録ヘッドにある複数のノズル列に対応するように画像の縦横変換処理を11のCPUで行う。この縦横変換は10の記録ヘッドが35の記録媒体のある位置にあるとき、その時吐出すべき画像データを過不足なく供給するために行う。本実施例ではこの縦横変換処理を11のCPUで行ったが、この縦横変換処理を行う専用ハードで行っても構わない。S4で10の記録ヘッドを17のモータで移動させながら、14の位置センサーによる10の記録ヘッドの各ノズル列の位置に対応する画像データを13のヘッドコントローラ回路が15のメモリの画像領域から23のバスのダイレクトメモリ手法によって読み込み、10(30)の記録ヘッドの各ノズル列に供給し、それとともにインク吐出のタイミング信号を適時出力することによって、35の記録媒体上に画像を形成する。10の記録ヘッドの位置が110や112などの画像領域すなわち吐出領域を過ぎると10の記録ヘッドの移動を止める。S5で34の記録媒体搬送用のモータおよび27,31,33,37のローラを用いて、35の記録媒体を1ヘッド分、または1/2ヘッド分等、その吐出モードに合った記録媒体を搬送させる。S6で形成すべき画像を全て35の記録媒体上に形成したかの判断を行う。すべての画像形成が終了した場合には、本フローチャートを終了する。全ての画像形成が終了していない場合には、S4に戻り処理を続行する。
引き続き図6のフローチャートに沿って、S2の画像にドットを付加する処理を説明する。まず、S10で本処理を行うための変数の設定を行う。この変数は吐出モード毎に実行するプログラムにあらかじめ設定されているものである。本実施例では、各ノズル列毎に6つの変数を持っており、1つめは、付加するドットの横(走査方向)の間隔(WDTH_X)、2つめは、付加するドットの縦(副走査方向)の間隔(WDTH_Y)、3つめは、図2の160に相当する画像の左上端にあるべき付加ドットの位置の横方向の位置(ORGN_X)、4つ目は同様に図2の160に相当する画像の左上端にあるべき付加ドットの位置の縦方向の位置(ORGN_Y)、そして、5つめ、6つめは記録媒体の範囲を示す値(SIZE_X,SIZE_Y)である。S11に進み、ドット付加位置である2つの内部変数(LOC_X,LOC_Y)を最初のドット位置に初期化する。(・LOC_Y = 0、・LOC_X = ORGN_X + (WDTH_Y - ORGN_Y)*WDTH_X)
この初期化により、記録媒体の1番上のラインに付加すべきドットの位置を代入したこととなる。S12に進み、ドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)に形成すべき画像110や112があるかどうかを判断する。画像がある場合には、S13に進み、ドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)にドットを付加する。即ち15に蓄えられている受信した形成すべき画像データ上の(LOC_X,LOC_Y)の位置の画像データを読みこみ、ドット位置に1を論理和することでドットを付加し、そのドットを付加した画像を元の位置に書きこむ。S12でドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)に画像が存在しないと判断した場合には、S14に進む。S14で横ドット位置(LOC_X)をLOC_X=LOC_X+WDTH_X*WDTH_Yとして更新する。S15に進み、S14で更新した横ドット位置(LOC_X)が記録媒体の横サイズより大きいかどうかを判断する(LOC_X > SIZE_X?)。記録サイズより横ドット位置が等しいか小さい場合には、S12に戻る。記録サイズより横ドット位置が大きい場合には、S16に進み、ドット位置(LOC_X,LOC_Y)を更新する。即ち縦方向を1つインクリメントし、横座標を再計算する。
この初期化により、記録媒体の1番上のラインに付加すべきドットの位置を代入したこととなる。S12に進み、ドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)に形成すべき画像110や112があるかどうかを判断する。画像がある場合には、S13に進み、ドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)にドットを付加する。即ち15に蓄えられている受信した形成すべき画像データ上の(LOC_X,LOC_Y)の位置の画像データを読みこみ、ドット位置に1を論理和することでドットを付加し、そのドットを付加した画像を元の位置に書きこむ。S12でドット付加位置(LOC_X,LOC_Y)に画像が存在しないと判断した場合には、S14に進む。S14で横ドット位置(LOC_X)をLOC_X=LOC_X+WDTH_X*WDTH_Yとして更新する。S15に進み、S14で更新した横ドット位置(LOC_X)が記録媒体の横サイズより大きいかどうかを判断する(LOC_X > SIZE_X?)。記録サイズより横ドット位置が等しいか小さい場合には、S12に戻る。記録サイズより横ドット位置が大きい場合には、S16に進み、ドット位置(LOC_X,LOC_Y)を更新する。即ち縦方向を1つインクリメントし、横座標を再計算する。
(LOC_Y = LOC_Y + 1、LOC_X = ((LOC_Y - ORGN_Y)%WDTH_Y)*WDTH_X+ORGN_X )次にS17に進み、縦ドット位置(LOC_Y)が媒体の縦のサイズより大きいか判断する。大きい場合は本フローチャートを終了し、S2からS3に進む。縦ドット位置(LOC_Y)が記録媒体の縦サイズより等しいか小さい場合にはS12に進み、処理を実行する。
10の記録ヘッドに搭載されている複数のノズル列に対して、図5、図6のフローチャートに沿った処理を行うことで、インク濃度のばらつきの原因となる記録ヘッド表面の膜を作成しないように、形成すべき画像に離散的に規則的にドットを付加した画像を合成して、記録媒体上に形成することができる。この時、各ノズル列の変数(ORGN_X,ORGN_Y)を1色目を(ORGN_X,ORGN_Y)=(0,0)、2色目を(ORGN_X,ORGN_Y)=(WDTH_X/2,0)、3色目を(ORGN_X,ORGN_Y)=(0,WDTH_Y/2)、4色目を(ORGN_X,ORGN_Y)=(WDTH_X/2,WDTH_Y/2)とし、WDTH_X,WDTH_Yを各色共通にすれば、図2のように規則正しく離散的なドットを付加することが出来る。本実施例では4色を例としたが、これらの変数の持たせ方を工夫すれば、6色でも、8色でもノズルの色数に応じて対応することが出来る。
以上説明したように本実施形態では、受信した形成すべき画像が蓄えられているメモリ上に、吐出に関わる全てのノズルから規則的に離散的なドットを付加することで、記録ヘッドを記録媒体の外に移動してインクを吐出することなく、インク濃度のばらつきの原因となるヘッド表面の膜を作成しないようにすることが出来る。また、画像が記録媒体上に分散し、記録ヘッドのインク吐出開始位置がばらばらになっても、付加したドットが記録媒体上に規則正しく配置されることから、見た目に違和感を与えることがないドットを付加することが出来る。
このことにより、濃度のばらつきのない高品質の画像を記録ヘッドを記録媒体の外に移動してインクを吐出する時間のロスなしに得ることが出来る。
実施例1では、CPUでドット付加の処理を行ったが、本実施例では、専用ハードウェアを持ち、そのドット付加処理にかかる時間をメモリからのデータ読み込み処理などと平行して行う例を説明する。
図7の(a)は本画像形成装置がコンピュータから読み込んだ記録媒体に形成すべき画像をあらわす。図7の(b)はインク濃度のばらつきの原因となるヘッド表面の膜を作成しないように、離散的に規則的にドットを付加した画像を表しており、図7の(a)と図7の(b)が合成された画像が、記録媒体に形成される。図7の(c)は図7の(b)の216の部分を拡大表示し、あるノズル列すなわち、ある色に付加するドットを抽出したものである。
図7の(a)の210はA4の紙等に代表される一般の記録媒体を表している。209はコンピュータ等から読み込んだ形成すべき画像が存在する領域を示している。図7の(b)の211は図7の(a)の画像を吐出するために記録ヘッドが通過する領域に付加するドットの画像を示す。216は付加したドット画像の一部であり、その詳細を図7の(c)に示す。215は記録ヘッドに搭載されているあるノズル列でこのノズル列が記録媒体上に載っており、これから画像形成を開始しようとしている図である。212,213,214のあわせた領域は、これから215のヘッドで画像を形成しようとしている部分である。213はドットの付加位置を計算する領域で、ここで計算されたドット付加位置を212,214の上下の領域に複写する。図7の(c)の200、201、202は付加すべきドットで、横間隔ドット数(WDTH_X)ずつ離れ、縦に1ドットずつずれた場所に置かれていることを示す。203,204,205も付加すべきドットで、それぞれ200,201,202から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れ、1つ列をずらして置かれている。206,207,208も付加すべきドットで、それぞれ203,204,205から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れ、1つ列をずらして置かれている。217はドット付加位置を計算する境界線すなわち212と213の境界線である。218は215のノズル列を拡大したものである。
図8は、本実施例の画像形成装置の電気回路の構成を示すブロック図である。図8において、50はインクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッドで、ノズル列分の吐出すべき画像データとインクの吐出タイミングを電気的にそれぞれのノズル列に加えることで、ノズル列からインクを吐出するものである。55は本画像形成装置のすべての制御を行うCPUを示す。56はLAN、IEEE1284、USBなどに代表される通信を制御するユニットで、本画像形成装置とホストであるコンピュータとのデータ通信制御を司るユニットである。52は50の走査方向のヘッドの位置を示すセンサーユニットであり、50のヘッドの移動範囲に沿ったスリットフィルムとヘッド上に配置された光センサーとで構成され、光センサがどのくらいスリットを横切ったかでヘッドの位置を相対的に表すセンサーユニットである。58はROMなどの不揮発性&RAMなどの揮発性のメモリで構成されるメモリユニットで、55のCPUが動作するために必要なプログラムを記憶している部分、56の通信ユニットを通して送られてくる画像を1次蓄えておく画像バッファ、およびワーク領域として使用される。57は、58のメモリに蓄えられている受信画像データに対して、50の記録ヘッドにある複数のノズル列に対応するように画像の縦横変換処理を行う縦横変換専用ハード回路である。54は縦横変換された画像データを一時蓄えておくメモリバッファであり、53は54のメモリバッファの書き込み、読み込みの制御を行うメモリインタフェース回路である。51はドット付加回路が付随しているヘッドコントローラ回路とであり、55のCPUが54のメモリバッファに蓄えられている縦横変換された読み出すべき画像のメモリのアドレスを吐出スキャン前に与え、50の記録ヘッドが記録媒体上を移動することで、52のヘッド位置情報から各ノズル列に対応する縦横変換された画像データを54のメモリから読み出し、50のヘッドに適時画像データおよび吐出タイミングを与える回路である。この画像データ供給時に図10のフローチャートにあるドット付加をも同時に行う。59はメカトロニクス制御回路で記録媒体の搬送のためにモータ、ヘッドを移動するためのモータ、センサなどを制御するものである。60、61はステッピングモータやDCモータなどに代表されるモータで歯車、ギア、ベルト等を用いて、それぞれ記録媒体の搬送、50のヘッドの移動を行うものである。62は記録媒体の有無を検地するセンサーで記録媒体の入力により、レバー等が倒され、フォトセンサーをさえぎる等のユニットである。74はホストであるコンピュータと本画像形成装置とを結ぶケーブルである。70は50の記録ヘッドの複数のノズル列に供給する吐出すべき画像データとその吐出タイミングを示す信号線であり、71はヘッドの位置を51のドット付加回路&ヘッドコントローラ回路に供給する信号線であり、72は53のメモリインタフェース回路と51のドット付加回路&ヘッドコントローラ回路とを結ぶ縦横変換された画像データが流れるデータバスであり、73は54のメモリバッファのデータを読み書きするためのデータバス、75は57の縦横変換回路と53のメモリインタフェースブロックとを接続するメモリバッファに書き込む画像データが流れるデータバスである。76は55のCPU、56の通信ユニット、57の縦横変換回路、58のメモリ、59のメカトロ制御ユニットとを結ぶバスで、このバスを通して55のCPUから各ユニットのレジスタにデータを設定することにより、CPUが本画像形成装置の全てを制御する。また、このバスを用いて、55のCPUの介在なしに58のメモリから57の縦横変換回路に画像データを転送するダイレクトメモリアクセス機能も有している。77、78はモータとメカトロ制御回路とを接続する信号線で、それぞれモータの相に合った信号、または回転、停止信号を供給している。79は62の記録媒体有無を検知するセンサと59のメカトロ制御回路とを接続する信号線で、この信号線を用いて記録媒体が存在するかどうかを55のCPUに通知している。
本画像形成装置をメカ的に横から見た図は実施例1で用いた図4を用いる。ここの説明は実施例1と同じである。
図9は本実施例の全体をあらわすフローチャート図、図10はドットを付加する部分のフローチャートを表す。本実施例を図9、図10のフローチャートに沿って説明する。まず、図9のS20で74の通信線を通してホストのコンピュータから図7の(a)に相当する形成すべき画像を56の通信ユニットを通じて58のメモリの受信画像領域に受信する。画像の受信終了後S21に進み、これから画像を形成する部分の1スキャン分の画像データ、例えばヘッドが図7の(b)の215にあるときは、212,213,214を合わせた部分の画像データの縦横変換処理を行い、ノズル列に合った順番に並べ替える。S22に進み、51内部にあるドット付加回路のレジスタの設定を行う。このレジスタ設定値は吐出モード毎に実行するプログラムにあらかじめ設定されているものである。本実施例では、各ノズル列毎に8つのレジスタを持っており、1つめは、付加するドットの横(走査方向)の間隔(WDTH_X_REG)、2つめは、付加するドットの縦(副走査方向)の間隔(WDTH_Y_REG)、3つめは、画像の始まり位置から、ドットの付加位置を計算する領域の始まりの横方向の位置(ORGN_X_REG)即ち、画像の開始位置から最初のドット(図7の(c)では、ドット200)までのドット数を代入する。4つ目は同様にドットの付加位置を計算する領域の始まりの縦方向の位置(ORGN_Y_REG)、即ち217のドット位置を代入する。そして、5つめ、6つめは記録ヘッドの領域を示す値(SIZE_Y0_REG,SIZE_Y1_REG)、7つめは最初の打ち出しドットの縦の位置(STAT_Y_REG)、即ちドット200の縦方向の位置を代入する。8つめは領域の縦方向のドット数(NEXT_Y_REG)に値を代入する。この値はNEXT_Y_REG=n*WDTH_Y_REG(n=1,2,3,...)とする。S23に進み、内部の2つのレジスタと3つのカウンタの初期化を行う。1つめはドットを付加するかどうかを判別するフラグACT_FLGでこのレジスタに0を代入する。2つめはドットを付加する位置を示すLOC_Yで、最初のドット付加位置であるSTAT_Y_REGの値を代入する。3つめのカウンタは領域の上限を管理するORGN_Y_CNTでドット200,201,202の位置を管理する。このカウンタには最初の打ち始めの上限であるドット200の縦方向の位置STAT_Y_REGの値を代入する。4つめはヘッドにドット追加を開始する横のドット数を数えるORGN_X_CNTであり、これには0を代入する。5つめは常に横方向の間隔を管理する横間隔カウンタWDTH_X_CNTで、このカウンタには0を代入する。S24に進み、50の記録ヘッドの移動を61のモータを用いて開始する。S25に進み、50の記録ヘッドを移動させながら、52の位置センサーによる50の記録ヘッドの各ノズル列の位置に対応する54のメモリバッファに蓄えられ縦横変換された画像データを読み込み、その画像データに対して51内にあるドット付加回路が、図7の(b),(c)に相当する規則的に離散的にドットを付加する。このドットの付加手順は図10のフローチャートで説明する。S26でS25でドットを付加した画像データを50の記録ヘッドの各ノズル列に供給し、それとともにインク吐出のタイミング信号を適時出力することによって、35の記録媒体上に画像を形成する。S27で1スキャン分の画像形成が終了したかどうかを判断し、終了していない場合には、S25に戻る。1スキャン分の画像形成が終了した場合には、S28に進み、60のモータの回転を止め、50の記録ヘッドを停止させる。S29に進み、61のモータを用いて35の記録媒体を1ヘッド分、または1/2ヘッド分等、その吐出モードに合った記録媒体を搬送させる。S30に進み、全ての画像形成が終了したかどうかを判断し、終了していない場合にはS21に戻る。全て終了した場合は、本処理を終了する。
引き続き図10のフローチャートに沿って、S25の画像にドットを付加する処理を説明する。S22、S23で51内部にあるドット付加回路のレジスタ、カウンタの初期設定が終わっており、記録ヘッドの移動とともにS40でヘッドのノズルの縦方向1ラインの画像を読み込む。S41で最初にドットが付加するドット200の位置を過ぎたかどうかを判別する。(ORGN_X_CNT≧ORGN_X_REG?)まだ過ぎていない場合はS42に進み、カウンタORGN_X_CNTの値をインクリメントし、S58に進む。S41で最初のドット付加位置を過ぎていた場合には、S43に進み、横間隔カウンタが0であるかどうかを判断する。(WDTH_X_CNT=0?)S43で横間隔カウンタWDTH_X_CNTが0の場合には、S44に進み、ドット追加フラグACT_FLGに1を代入し(ACT_FLG=1)、横間隔カウンタに横間隔レジスタの値を代入し(WDTH_X_CNT=WDTH_X_REG)、S46に進む。S43で横間隔カウンタWDTH_X_CNTが0でない場合には、S45に進み、横間隔カウンタWDTH_X_CNTをディクリメントし、S46に進む。S46では、ドット付加フラグACT_FLGが1であるかどうかを判断する。ACT_FLGが1でない場合には、S58に進む。ACT_FLGが1の場合には、S47に進み、ドット付加位置LOC_Yが記録ヘッドのノズル範囲内であるかどうかを判断する。即ちドット付加位置LOC_Yが記録ヘッドのノズル範囲を示すSIZE_Y0とSIZE_Y1の間にあるかどうかを判断する。ドット付加位置が記録ヘッドのノズル範囲内である場合には、S48に進み、ドット付加位置の画像データに1を論理和することで、ドットを付加し、S49に進む。S47でドット付加位置が記録ヘッドのノズル範囲内にない場合には、S49に進む。S49では、計算範囲のドットコピーを下方向に作成するために、ドット付加位置(LOC_Y+NEXT_Y)が記録ヘッドのノズル範囲内であるかどうかを判断する。ドット付加位置(LOC_Y+NEXT_Y)が記録ヘッドのノズルの範囲を示すSIZE_Y0とSIZE_Y1の間にあるかどうかを判断する。ドット付加位置が記録ヘッドのノズル領域内である場合には、S50に進み、ドット付加位置の画像データに1を論理和することで、ドットを付加し、S51に進む。S49でドット付加位置が記録ヘッドのノズル範囲内にない場合には、S51に進む。S51では計算範囲のドットコピーを上方向に作成するために、ドット付加位置(LOC_Y-NEXT_Y)が記録ヘッドのノズル範囲であるかどうかを判断する。ドット付加位置(LOC_Y-NEXT_Y)が記録ヘッドのノズルの範囲を示すSIZE_Y0とSIZE_Y1の間にあるかどうかを判断する。ドット付加位置が記録ヘッドのノズル領域内である場合には、S52に進み、ドット付加位置の画像データに1を論理和することで、ドットを付加し、S53に進む。S51でドット付加位置が記録ヘッドのノズル範囲内にない場合には、S53に進む。S53では、ドット付加位置LOC_Yを更新する。ドット付加位置LOC_Yに縦間隔WDTH_Y_REGの値を足す。(LOC_Y=LOC_Y+WDTH_Y_REG)。S54に進み、ドット付加位置LOC_Yが計算するよう領域から外れていないかどうか判断する。(LOC_Y-ORGN_Y_REG < NEXT_Y) S54で外れていない場合には、S58に進み、外れている場合にはS55に進む。S47,S48で算出した付加ドット位置を、S49〜S52を用いてコピーしているため、本実施例では、必然的にノズル1列に付加できる最大数は3ドットまでとなる。この最大数を増やすにはS49,S50のコピールーチンの増やすことによって行える。S55では、ドット付加位置の上限を管理するORGN_Y_CNTをインクリメントし、ドット付加位置を上限に合わせる(LOC_Y=ORGN_Y_CNT)。そしてドット付加フラグを落とす。(ACT_FLG=0)S56に進み、ドット付加位置の上限を管理するORGN_Y_CNTが範囲から外れていないかを判断する。(ORGN_Y_CNT-ORGN_Y_REG=WDTH_Y_REG?)外れている場合にはS57に進み、上限を管理するORGN_Y_CNTを計算する境界位置であるORGN_Y_REGの値を代入する。S58に進み、適切にドットの付加された画像データを出力する。
以上説明したように本実施形態では、ヘッドにデータを送り出すブロックで、吐出に関わる全てのノズルから規則的に離散的なドットを付加することができるので、記録ヘッドを記録媒体の外に移動してインクを吐出することなく、またノズル1ライン上に追加するドットを制限することで、その追加する時間を画像の読み出し時間に平行して行うことが出来るため時間的ロスなしにドット付加することで、インク濃度のばらつきの原因となるヘッド表面の膜を作成しないようにすることが出来る。また、ドットを付加する位置の計算領域を一部にし、その領域で算出した位置を他の領域にコピーしているので、回路規模が小さくなる。
このことにより、濃度のばらつきのない高品質の画像を時間のロスなしに小さな回路で得ることが出来る。
Claims (4)
- 画像を受信する機構と、その受信した画像を蓄えるメモリ機構と、インクを吐出するノズルを1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構を持ち、随時、記録ヘッドを動かしながら、メモリ機構に蓄えられた画像データに則って、前記記録ヘッドのノズルからインクを吐出することにより、記録媒体に画像を形成させる画像形成装置において、
受信した形成すべき画像とは関係なく、記録媒体上に規則的に離散的なドットを付加させることにより、記録ヘッドの画像形成に係わるノズルを一定距離間隔以内で吐出させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、記録ヘッドの吐出開始位置に係わらず、ドット付加のモードが変わらない限り、吐出範囲内では、いつも同じ記録媒体上の絶対位置にドットを付加する事を特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、記録ヘッドのノズル1列分にあたる副走査方向の縦1ラインの画像に付加するドットの最大数を各ノズル列毎に設けることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、付加する位置の計算をある領域のみ行い、その計算位置を他の領域に繰り返しコピーすることで、ドットを付加することを特徴とする画像形成装置。
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- 2005-07-28 JP JP2005219052A patent/JP2007030406A/ja not_active Withdrawn
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