JP2007029342A - 起倒ベッドの落下防止カバー - Google Patents

Abstract

【課題】 ベッドの起倒時にベッドに載置した枕やティッシュペーパーボックス等の落下を防止できるようにする。
【解決手段】 被嵌シート２１と，この被嵌シート２１表面のベース部２１ｂに枕１３を保持する枕ホルダー２２，その近辺のティッシュペーパーボックス３ａを保持する伸縮バンド２３ａと眼鏡３ｂを挿入するポケット状の袋２３ｂ等の物品３保持用の物品ホルダー２３を枕ホルダー２２を挟んだ位置に対称配置した落下防止カバー２を形成し，被嵌シート２１の折込部２１ａを，起倒ベッド１のマットレス１２の裏面に折込んでマットレス１２の頭部側に部分的に配置使用する。ベッド１の起倒時の物品３の落下の可能性を解消して介助者の作業負担を軽減できる。
【選択図】 図１

Description

本発明は，老人介護等に使用するに適した起倒ベッドの落下防止カバーに関する。

周知のとおり，この種の起倒ベッドはベッド床面が複数に分割され，電動乃至手動によって該ベッド床面の頭部側や足部側をそれぞれ部分的に起倒自在としたものとされており，例えば家庭で老人介護用に，また病院で入院患者用に使用されている。

この場合，ベッド使用者の食事，テレビ鑑賞等に頭部側を起立し該起立部分を背もたれとするように使用でき，また同じく頭部側を起立し介助者がベッド使用者の起居動作を介助するように使用できるが，一方で，特に起倒ベッドの頭部側には，枕や，例えばティッシュペーパーのボックス，眼鏡，本等の物品を載置してあることが多く，ベッドを起倒すると，これら起倒ベッドに載置した枕や物品が落下することを避け得ない。このため，例えば老人介護や入院患者の介助者（家人やヘルパー，看護士等）は，一般にこれらを一時的に別の場所に移動してからベッドの起立を行ってベッド使用者の起居動作を介助し，その後ベッド使用者を起倒ベッドに横臥させた後に再度これらを元の位置に復帰する作業を行うことになり，この作業は介助者にとって煩雑な作業と認識されており，その解消が求められている。

本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決課題とするところは，ベッド起倒に伴って生じるベッドに載置した枕や物品の移動と復帰の作業を解消して介助者の作業を可及的に減少し得るようにした起動ベッドの落下防止カバーを提供するにある。

上記課題に沿って本発明は，これら起倒ベッドが，シーツを被覆配置したマットレスを備えており，また枕や物品は，平坦乃至傾斜角度の少ない状態で該マットレスの頭部側近辺に載置されるのが一般であることから，マットレスの頭部側に被嵌固定し，該マットレスに対して一体的に該マットレスを頭部側で覆う挿脱自在の被嵌シートを配置するとともに該被嵌シートに上記枕や物品を保持することによってベッドの起立時にその落下を防止するホルダーを配置することによって，起倒ベッドのマットレス装着時にベッドの起倒に伴う枕や物品の落下可能性を解消して，介助作業として必要とされているこれらの移動と復帰の作業を解消できるようにしたものであって，即ち請求項１に記載の発明を，起倒自在のベッドにおけるマットレスの頭部側に被嵌固定することによって該マットレスを頭部側からその長手方向中間に至るように部分的に被覆する挿脱自在の被嵌シートと，該被嵌シートの幅方向中央に配置して枕を着脱自在に保持する枕ホルダー，該枕ホルダーの幅方向片側乃至両側に配置して物品を着脱自在に保持する物品ホルダーとを備えてなることを特徴とする起倒ベッドの落下防止カバーとしたものである。

請求項２に記載の発明は，上記に加えて，上記被嵌シートをベッド使用者に違和感のないものとし得るように，これを，上記被嵌シートを織布又は不織布によって形成してなることを特徴とする請求項１に記載の起倒ベッドの落下防止カバーとしたものである。

請求項３に記載の発明は，同じく上記に加えて，マットレスにおける枕保持位置をベッド使用者に合せて適宜に変化することによってベッド使用者に違和感のないものとし得るように，これを，上記枕ホルダーを，枕の保持位置をマットレス長手方向に可変に形成してなることを特徴とする請求項１又は２に記載の起倒ベッドの落下防止カバーとしたものである。

請求項４に記載の発明は，同じく上記に加えて，物品ホルダーによる物品の保持を確実に行うとともに物品の着脱を簡易な構造にして容易に行うようにして使い勝手を可及的良好とし得るように，これを，上記物品ホルダーを複数箇所に配置するとともに該物品ホルダーを紐，伸縮バンド，袋のうちの１種又は複数によって形成してなることを特徴とする請求項１，２又は３に記載の起倒ベッドの落下防止カバーとしたものである。

本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。

本発明は以上のとおりに構成したから，請求項１に記載の発明は，起倒ベッドのマットレスの頭部側にベースをなして該マットレスの該頭部側に被嵌固定し，該マットレスに対して一体的に該マットレスを頭部側で覆う挿脱自在の被嵌シートを配置するとともに該被嵌シートに上記枕や物品を保持することによってベッドの起立時にその落下を防止するホルダーを配置することによって，起倒ベッドのマットレス装着時にベッドの起倒に伴う枕や物品の落下可能性を解消して，介助作業として必要とされているこれらの移動と復帰の作業を解消して介助者の作業を可及的に減少し得るようにした起動ベッドの落下防止カバーを提供することができる。

請求項２に記載の発明は，上記に加えて，上記被嵌シートをベッド使用者に違和感のないものとすることができる。

請求項３に記載の発明は，同じく上記に加えて，マットレスにおける枕保持位置をベッド使用者に合せて適宜に変化することによってベッド使用者に違和感のないものとすることができる。

請求項４に記載の発明は，同じく上記に加えて，物品ホルダーによる物品の保持を確実に行うとともに物品の着脱を簡易な構造にして容易に行うようにして使い勝手を可及的良好とすることができる。

以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば，２は起倒ベッド１の落下防止カバーであり，該落下防止カバー２は，起倒自在のベッド１におけるマットレス１２の頭部側に被嵌固定することによって該マットレス１２を頭部側からその長手方向中間に至るように部分的に被覆する挿脱自在の被嵌シート２１と，該被嵌シート２１の幅方向中央に配置して枕１３を着脱自在に保持する枕ホルダー２２，該枕ホルダー２２の幅方向片側乃至両側に配置して物品３を着脱自在に保持する物品ホルダー２３とを備えたものとしてあり，本例の上記被嵌シート は，これを織布又は不織布，本例にあっては織布によって形成したものとしてある。

本例の上記被嵌シート２１は，マットレス１２の裏面に折込む折込部２１ａ と，マットレス１２上，例えばそのベッドシーツ上に該ベッドシーツと重合するように載置するベース部２１ｂとを備え，該折込部２１ａとベース部２１ｂとによって，予めマットレス１２の頭部側を受入れ自在とした袋状とし或いはマットレス１２の頭部側に沿って折込部２１ａを裏面に折込み装着するようにシート状のものとして形成してあり，本例にあってはこれをシート状の後者のものとするとともに装着時に折込部２１ａとベース部２１ｂとをその両側の端部において，例えば紐，ファスナー等の連結具２１ｃによって連結して双方をマットレス１２の側面で相互に固定自在としてある。

このとき落下防止カバー２の長さは，その折込部２１ａにおいて，マットレス１２の裏面に折込むことによって装着を確実にするように数拾ｃｍ，例えば３０ｃｍ〜５０ｃｍ程度とし，ベース部２１ｂにおいて，装着状態でマットレス１２の頭部側先端からベッド使用者の背中乃至腰部分に至るように，折込部２１ａより長い数拾ｃｍ以上，例えば５０ｃｍ〜１ｍ程度としてあり，また幅は，例えばマットレス１２と略同等乃至これより幾分広い，例えば１ｍ程度としてある。

折込部２１ａ及びベース部２１ｂを有する落下防止カバー２の上記織布は，本例にあってこれを，例えばベッドシーツと同様に綿布によって形成してあり，これによって，特にそのベース部２１ｂがベッドシーツと同様な触感をベッド使用者に与えて特段の違和感が生じないようにしてある。

被嵌シート２１，特にその上記ベース部２１ｂには，上記枕ホルダー２２及び物品ホルダー２３を配置してあり，このとき本例の枕ホルダー２２は，これを，枕１３の保持位置をマットレス１２長手方向に可変に形成したものとしてあり，また本例の上記物品ホルダー２３は，これを複数箇所に配置するとともに該物品ホルダー２３を紐，伸縮バンド，袋のうちの１種又は複数によって形成したものとしてある。

本例の枕ホルダー２２は，例えば被嵌シート２１における上記ベース部２１ｂの頭部側端部位置にそれぞれ一端を，例えば縫着等によって固定し，先端に径を可変とするループを配置し，例えば織布の紐によって形成してマットレス１２幅方向に一対のループ付紐によって形成してあり，これによって枕１３の両側を各ループに挿入して，該ループを緩く締めることによって枕１３を保持自在とする一方，該枕１３の保持状態で頭部側に適宜長さの残存紐長さ，例えば２０〜３０ｃｍ程度の残存紐長さを確保することによって，該残存紐長さの範囲で枕１３の位置をマットレス１２の頭部側端部位置から長手方向中間位置の間で可変としてある。

本例の上記複数箇所配置の物品ホルダー２３は，例えばティッシュペーパーボックス３ａや眼鏡３ｂ等小物を保持するものとし，本例の該物品ホルダー２３は，起倒ベッド１の配置による左右勝手に対応し得るように上記枕ホルダー２２の幅方向両側に該枕ホルダー２２を挟んで幅方向対称位置にそれぞれ配置してある。

このとき上記ティッシュペーパーボックス３ａ用に，その物品ホルダー２３は，上記ベース部２１ｂにおける枕ホルダー２２の近傍位置に配置し，その取出開口を挟んで該ティッシュペーパボックス３ａを幅方向両側で挟持する平行配置一対の伸縮バンド２３ａによるものとしてあり，該伸縮バンド２３ａは，その長手方向両端をベース部２１ｂに縫着等によって固定してその配置を行ってある。

また上記眼鏡３ｂ等の小物用に，その物品ホルダー２３は，上記ティッシュペーパーボックス３ａ用の物品ホルダー２３，即ち伸縮バンド２３ａ配置位置より更に頭部側のベッド使用者の手の届く位置に配置するとともにその頭部側を小物の挿脱用に開口することによってベッド１の起立時に該小物が落下するのを防止可能としたポケット状の袋２３ｂによるものとしてあり，該袋２３ｂは，例えば上記と同様に織布を用いて形成し且つその側部及び底部の３辺をベース部２１ｂに同様に縫着等によって固定してその配置を行ってある。

以上のように形成した本例の物品落下防止カバー２は，その折込部２１ａをマットレス１２の裏面に位置するように該マットレス１２の頭部側に装着し，枕ホルダー２２に枕１３を保持し，本例にあって伸縮バンド２３ａと袋２３ｂとした物品ボルダー２３にそれぞれ物品３を保持するように用いることによって，起倒ベッド１のベッド起倒，特に起立に伴って生じるベッド１，特にそのマットレス１２に載置した枕１３や物品３の落下を防止し，例えば老人介護や入院患者の介助者によるベッド１起倒に際してのこれらの移動と復帰の煩雑な作業を解消して介助者の作業を可及的に減少し，多大の労力を必要とされる介助者の負担を軽減することができる。また被嵌シート２１はこれをマットレス１２に対して挿脱自在としたから，必要に応じて交換や洗濯を行うことができ，また被嵌シート２１はマットレス１２を部分的に被覆するものとしたから，マットレス１２やベッドシーツに追加的に使用でき，マットレス１２やベッドシーツに変更を加えることなく，これらの使用をそのまま継続して介助者の負担を容易に軽減できる。

なお図中１１はベッド本体，１４は転落防止柵を示す。

図示した例は以上としたが，被嵌シートを，予め上記袋状に形成し，またその頭部側の一部を袋状に形成すること，被嵌シートを，その使用後に廃棄可能とするように不織布で形成し，また，比較的薄い軟質乃至半軟質のフォームを内蔵したものとし，また季節に応じて使用可能とするように，例えば竹等の簾状に形成すること，枕ホルダーを，枕を抱持状に保持する下支えの袋状とすること，物品ホルダーを一対の結締用の紐によって形成し，また一方を被嵌シートに固定し，他方を物品に離脱可能に粘着配置したファスナーによって形成すること等を含めて，本発明の実施に当って起倒自在のベッド，マットレス，被嵌シート，その折込部とベース部，枕ホルダー，物品ホルダー等の各具体的形状，構造，材質，寸法，数，これらの関係，これらに対する付加等は，上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。

落下防止カバーを装着した状態を示すベッドの部分斜視図である。 落下防止カバーの斜視図である。

符号の説明

１ 起倒ベッド
１１ ベッド本体
１２ マットレス
１３ 枕
１４ 柵
２ 落下防止カバー
２１ 被嵌シート
２１ａ 折込部
２１ｂ ベース部
２１ｃ 連結具
２２ 枕ホルダー
２３ 物品ホルダー
２３ａ 伸縮バンド
２３ｂ 袋
３ 物品
３ａ ティッシュペーパーボックス
３ｂ 眼鏡

Claims (4)

1. 起倒自在のベッドにおけるマットレスの頭部側に被嵌固定することによって該マットレスを頭部側からその長手方向中間に至るように部分的に被覆する挿脱自在の被嵌シートと，該被嵌シートの幅方向中央に配置して枕を着脱自在に保持する枕ホルダー，該枕ホルダーの幅方向片側乃至両側に配置して物品を着脱自在に保持する物品ホルダーとを備えてなることを特徴とする起倒ベッドの落下防止カバー。
2. 上記被嵌シートを織布又は不織布によって形成してなることを特徴とする請求項１に記載の起倒ベッドの落下防止カバー。
3. 上記枕ホルダーを，枕の保持位置をマットレス長手方向に可変に形成してなることを特徴とする請求項１又は２に記載の起倒ベッドの落下防止カバー。
4. 上記物品ホルダーを複数箇所に配置するとともに該物品ホルダーを紐，伸縮バンド，袋のうちの１種又は複数によって形成してなることを特徴とする請求項１，２又は３に記載の起倒ベッドの落下防止カバー。
   

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