JP2007028837A - 無停電電源装置の並列給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 無停電電源装置を並列接続して運転する無停電電源装置の並列給電システムにおいて、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転を可能にし、給電の信頼性を向上させる。
【解決手段】 予備の無停電電源装置2a,2bの給電ラインを常用の各無停電電源装置1a,1b及び3a,3bの給電ラインとブレーカ4a,4b、5a,5b、6a,6b、7a,7bにより並列接続可能にし、それらの開閉状態から予備の無停電電源装置2a,2bが並列接続された常用の無停電電源装置を認識し、認識した予備の無停電電源装置2a,2bと常用の無停電電源装置との間の並列運転制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無停電電源装置を並列接続して運転する無停電電源装置の並列給電システムに関する。
無停電電源装置を並列接続して運転する無停電電源装置の並列給電システムにおいて、何れかの無停電電源装置に故障が発生した場合やメンテナンス実行時においても確実な給電が可能なシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。図7はこのような従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。
このシステムは、A系の負荷に出力を供給する常用の2系統の無停電電源装置1a,1bと、予備の2系統の無停電電源装置2a,2bと、B系の負荷に出力を供給する常用の2系統の無停電電源装置3a,3bを有している。A系の無停電電源装置1a,1bの給電ラインはブレーカ4a,4bで並列接続され、予備の無停電電源装置2a,2bの給電ラインはブレーカ5a,5b及び6a,6bで並列接続され、B系の無停電電源装置3a,3bの給電ラインはブレーカ7a,7bで並列接続される構成となっている。
無停電電源装置1aは、入力遮断器MC11を通して入力された交流を整流する整流器11と、整流された直流を交流に再変換するインバータ12と、同一グループ(A系)の無停電電源装置1bと並列運転を行うためのインタフェース13を備えている。MC12は整流器11から出力された直流を蓄電池へ供給するための直流遮断器、MC13はインバータ12の出力を負荷へ供給するための出力遮断器、MC14は入力交流を直送するための直送遮断器で、交流スイッチACSW11が並列に接続されている。無停電電源装置1bも、上記の無停電電源装置1aと同様の構成である。
予備の無停電電源装置2aは、入力遮断器MC21を通して入力された交流を整流する整流器21と、整流された直流を交流に再変換するインバータ22と、並列運転用のインタフェース23を備えている。MC22は整流器21から出力された直流を蓄電池へ供給するための直流遮断器、MC23はインバータ22の出力を負荷へ供給するための出力遮断器、MC24は入力交流を直送するための直送遮断器で、交流スイッチACSW21が並列に接続されている。無停電電源装置2bも、無停電電源装置2aと同様の構成である。
同様に、無停電電源装置3aは、入力遮断器MC31を通して入力された交流を整流する整流器31と、整流された直流を交流に再変換するインバータ32と、同一グループ(B系)の無停電電源装置3bと並列運転を行うためのインタフェース33を備えている。MC32は整流器31から出力された直流を蓄電池へ供給するための直流遮断器、MC33はインバータ32の出力を負荷へ供給するための出力遮断器、MC34は入力交流を直送するための直送遮断器で、交流スイッチACSW31が並列に接続されている。無停電電源装置3bも、無停電電源装置3aと同様の構成である。
上記のように構成された無停電電源装置の並列給電システムにおいては、常時は無停電電源装置1a,1bからA系の負荷へインバータ12の出力が供給され、無停電電源装置3a,3bからB系の負荷へインバータ32の出力が供給され、各々のグループで並列給電が行われている。そして、これらの常用の無停電電源装置1a,1b及び3a,3bの何れかに故障が発生した場合、予備の無停電電源装置2a,2bが故障した無停電電源装置1a,1bあるいは3a,3bに替わって接続される。
図8は他の従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。このシステムは、各無停電電源装置に、出力を負荷へ直送する切換盤41,42,43が設けられている。切換盤41は、無停電電源装置1aに設けられた切換インタフェース17との間の切換インタフェース18と、上述の直送遮断器MC14を備えており、他の切換盤42,43も同様の構成である。また、予備の無停電電源装置2aの切換盤42の出力側は、ブレーカ8a,8bを介して常用の無停電電源装置1a,1b及び3a,3bの給電ラインと接続されている。
また、図9は他の従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。このシステムは、予備の無停電電源装置がなく、常用の無停電電源装置1a,1bと3a,3bの給電ラインを連結遮断器9で並列接続する構成である。
上記何れの無停電電源装置の並列給電システムにおいても、各グループで給電ラインは複数分岐してはいるが、その無停電電源装置は同一のグループ間のみで並列運転が実施可能である。
また、図9に示すシステムでは、連結遮断器9にて給電ラインを連結できるが、この場合でも一旦直送給電にしてから連結し、その後A系あるいはB系の無停電電源装置を停止する必要があり、基本的に異なる系との並列ができない。このため、ある系の無停電電源装置が故障したとしても、異なる系の無停電電源装置がバックアップすることができない。
特開2000−201440号公報
上記のような給電系統が2系統となるような無停電電源装置の並列給電システムにおいては、1系、2系はそれぞれ別の無停電電源装置がそれぞれのグループで並列運転を行っており、何れかの給電経路及び無停電電源装置全体のメンテナンスを実施する場合、2系統以外、例えば1系をメンテナンスするときの現状方法は、無停電電源装置を1台解列して1台ずつメンテナンスを行う。この間、運用グループは冗長性がない状態にて運転することになる。また、運用中、1台故障した場合、故障機を復旧させるまでの間は、そのシステムの冗長性は確保されないという問題点がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転が可能で、また、予備の無停電電源装置に切換えるときに、電源直送に切換えてから給電を切換える必要がなく、給電の信頼性が向上した無停電電源装置の並列給電システムを提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、常用の複数の無停電電源装置と予備の無停電電源装置を有する無停電電源装置の並列給電システムにおいて、前記予備の無停電電源装置の給電ラインを前記常用の各無停電電源装置の給電ラインとそれぞれ連結して並列接続する複数の開閉器と、前記各開閉器の開閉状態から前記予備の無停電電源装置が並列接続された前記常用の各無停電電源装置を認識する認識手段と、を備え、前記認識手段により並列接続が認識された前記予備の無停電電源装置と前記常用の各無停電電源装置との間の並列運転制御を行うことを特徴とする無停電電源装置の並列給電システムが提供される。
このような無停電電源装置の並列給電システムによれば、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転が可能で、また、予備の無停電電源装置に切換えるときに、電源直送に切換えてから給電を切換える必要がなく、給電の信頼性が向上する。
本発明の無停電電源装置の並列給電システムは、予備の無停電電源装置が並列接続された常用の無停電電源装置を認識して、並列運転制御を行うため、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転が可能で、また、予備の無停電電源装置に切換えるときに、電源直送に切換えてから給電を切換える必要がなく、給電の信頼性が向上するという利点がある。
以下、本発明の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムについて、図面を参照して説明する。なお、図7〜図9に示すものと同一または相当する構成要素については、同一符号を付して説明する。
図1は第1の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。このシステムは、予備の無停電電源装置2aに、A系の無停電電源装置1a,1bとB系の無停電電源装置3a,3bとそれぞれ並列運転制御を行うためのインタフェース23a,23bが設けられている。そして、予備の無停電電源装置2a,2bの給電ラインを常用の各無停電電源装置1a,1b、3a,3bの給電ラインとそれぞれ連結して並列接続する複数のブレーカ(開閉器)5a,5b、6a,6bの開閉状態から予備の無停電電源装置2a,2bが並列接続された常用の無停電電源装置を認識する認識手段(図示せず)を備え、その認識手段により並列接続が認識された予備の無停電電源装置2a,2bと常用の無停電電源装置との間の並列運転制御を行うように構成されている。無停電電源装置2bも同様の構成である。
図2は第1の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。ここでは、1系統の常用の無停電電源装置1,3と予備の無停電電源装置2のみを示し、またブレーカ4〜7も1系統のみを示す。
図2中、14,24は電流電圧変換器、15,25及び16,26はCT(カレントトランス)である。また、R11,R12及びR21,R22は抵抗、PC11,PC12及びPC21a,22a,21b,22bはフォトカプラ、Tr11及びTr21a,Tr21bはオープンコレクタトランジスタを示し、SW11〜SW13、SW21a〜SW23a,SW21b〜SW23bはリレースイッチを示している。このリレースイッチSW11〜SW13、SW21a〜SW23a,SW21b〜SW23bは、各ブレーカ4〜7の開閉状態に応じてそれぞれオン(ON)、オフ(OFF)する複数のスイッチであり、上述の認識手段は、この各スイッチのオン、オフから予備の無停電電源装置が並列接続された常用の無停電電源装置を認識する。また、上述の並列運転制御は、この認識手段により並列接続が認識された予備の無停電電源装置と常用の無停電電源装置との間の電流分担制御及びシーケンス制御を含む。
上記のように、本実施の形態では、予備系と常用系(例として、1系、2系)のある無停電電源装置において、常用系と予備系を連結するブレーカ(遮断器)の投入の補助接点をアンサーバックとして返し、予備系がどちらの系と連結されたかを認識する手段を設け、また、並列運転であるので、電流分担指令のために各装置間の電流を合成して平均させる検出ラインを連結用のブレーカの補助接点のオン状態信号にて連結させることで、並列接続された無停電電源装置間の分担電流指令を生成させる。また、シーケンス制御の状態を協調させるための信号も、同様にその補助接点のオンにて生成し、他の無停電電源装置と常用系の無停電電源装置の並列運転を可能にする。
すなわち、図1に示すように、常用系(A系、B系)の無停電電源装置1a,1b、3a,3bと、予備系の無停電電源装置2a,2bを連結するためのブレーカ5a,6aがあり、また予備系の無停電電源装置2a,2bは、常用系の無停電電源装置1a,1b、3a,3bと並列運転するためのインタフェース23a,23bを搭載し、例えばインタフェース23aはA系用、インタフェース23bはB系用とし、各系のインタフェースと信号線にて連結する。そして、連結用のブレーカ5a,6aの投入アンサーバック信号にて、インタフェース23a,23bの信号を有効、無効にすることで、予備系の無停電電源装置2a,2bがA系、B系の無停電電源装置1a,1b、3a,3bと並列運転が可能となる。
インタフェースは、図2に示すような構成であり、並列運転し、電流分担するための電流検出は、CT16,26により検出された電流を分流用の抵抗R11,R21を介してCT15,25にて受け、電流電圧変換器14,24により分担電流指令を検知する。そして、この分担電流指令を演算するための並列運転中の装置同士の検出信号をリレースイッチSW11,SW12、SW21a,SW22a,SW21b,SW22bをオンすることで入力し、接続された無停電電源装置同士にて流す分担電流を演算する。
よって、例えば、A系と並列運転する場合は、ブレーカ5を投入すると、インタフェース23aのリレースイッチSW21a,SW22aの投入ロックが解除される。これにより、予備系の無停電電源装置2が起動し、並列投入した時点で、リレースイッチSW21a,SW22aがオンし、A系との分担指令を演算する。
また、モード協調用の信号は、インタフェース23aのリレースイッチSW23aがブレーカ5を投入することでオンされるため、常用系の運転情報が認知されるとともに、予備系の状態も常用系に知らせることが可能となる。
よって、予備系の無停電電源装置2は、A系の無停電電源装置1と連結用のインタフェース23aと、B系の無停電電源装置3との連結用のインタフェース23bを装備し、その信号をA系、B系のインタフェース13,33にそれぞれ接続する。
予備系をB系に接続したい場合は、ブレーカ6を投入すると、インタフェース23bのリレースイッチSW23bがオンする。また、リレースイッチSW21b,SW22bの投入ロックが解除されるので、予備系の無停電電源装置2を運転し、並列投入の条件にてリレースイッチSW21b,SW22bがオンし、分担電流指令を演算する。
このようにして、並列運転制御を行うことで、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転が可能で、また、予備の無停電電源装置に切換えるときに、電源直送に切換えてから給電を切換える必要がなく、給電の信頼性が向上する。
すなわち、本システムは、メンテナンス時及び故障復旧までの間でも並列冗長運転が可能となるように、予備系の無停電電源装置を装備し、その予備系の無停電電源装置は、1系とブレーカにて連結することで、1系と並列運転が可能となり、また、2系とのブレーカを連結すれば2系との並列運転が可能となることで、冗長運転が確保される。
この機能により、常用系(1系、2系)の全システムメンテナンスを実施する場合においても、常用系から予備系への給電切換えをインバータ給電のまま切換えが行えるため、従来のように、常用系、予備系を一旦直送給電(バイパス)に切換えてから、常用系から予備系への切換えを実施するといったことがなくなり、給電信頼性を確保できるシステムとなる。
図3は第2の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。このシステムは、各無停電電源装置がそれぞれ、出力を負荷へ直送する切換盤(切換手段)41,42,43を有している。17,27,34は本体の切換インタフェースである。図4は第2の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。切換盤41には、本体の切換インタフェース17との間の切換インタフェース18と、直送遮断器MC14が設けられている。他の切換盤42,43も同様の構成である。このような構成であっても、第1の実施の形態のシステムと同様の作用効果が得られる。
図5は第3の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。このシステムは、常用の何れかの無停電電源装置に発生した異常を検知する給電監視制御装置(給電監視手段)51を備え、この給電監視制御装置51により異常が検知されたときにブレーカ5,6を制御し、その異常が検知された常用の無停電電源装置に替えて予備の無停電電源装置2を並列接続する構成を有している。他は図1と同様の構成である。
図6は第3の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。各無停電電源装置1〜3には、給電監視制御装置51と接続するためのインタフェース19,29が設けられている。他は図2及び図4と同様の構成である。
本実施の形態では、給電監視制御装置51にて、各系の無停電電源装置1,3の故障を監視する機能、予備の無停電電源装置2に並列投入指令を送信する機能、常用系と予備系を連結するブレーカ5,6を投入する機能を有している。そして、例えば、A系の無停電電源装置1に故障が発生した場合、そのインタフェース19から故障信号が給電監視制御装置51に送られ、給電監視制御装置51は、予備の無停電電源装置2とA系の無停電電源装置1を連結するブレーカ5を投入する指令を出力し、その投入が確認されたら予備の無停電電源装置2に並列投入指令を出力する。これにより、予備系の無停電電源装置2がA系の無停電電源装置1と並列接続され、A系の無停電電源装置1は自動的に並列冗長運転状態に復帰する。したがって、上述の各実施の形態と同様の作用効果が得られる。
第1の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。 第1の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。 第2の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。 第2の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。 第3の実施の形態の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。 第3の実施の形態の無停電電源装置のインタフェースの構成図である。 従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。 他の従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。 他の従来の無停電電源装置の並列給電システムの概略構成図である。
符号の説明
1,1a,1b,2,2a,2b,3,3a,3b 無停電電源装置
4,4a,4b,5,5a,5b,6,6a,6b,7,7a,7b,8a,8b ブレーカ
11,21,31 整流器
12,22,32 インバータ
13,23a,23b,33 インタフェース
41,42,43 切換盤
51 給電監視制御装置

Claims (5)

  1. 常用の複数の無停電電源装置と予備の無停電電源装置を有する無停電電源装置の並列給電システムにおいて、
    前記予備の無停電電源装置の給電ラインを前記常用の各無停電電源装置の給電ラインとそれぞれ連結して並列接続する複数の開閉器と、
    前記各開閉器の開閉状態から前記予備の無停電電源装置が並列接続された前記常用の各無停電電源装置を認識する認識手段と、を備え、
    前記認識手段により並列接続が認識された前記予備の無停電電源装置と前記常用の各無停電電源装置との間の並列運転制御を行うことを特徴とする無停電電源装置の並列給電システム。
  2. 前記各開閉器の開閉状態に応じてそれぞれオン、オフする複数のスイッチを有し、
    前記認識手段は、前記各スイッチのオン、オフから前記予備の無停電電源装置が並列接続された前記常用の各無停電電源装置を認識することを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置の並列給電システム。
  3. 前記並列運転制御は、前記認識手段により並列接続が認識された前記予備の無停電電源装置と前記常用の各無停電電源装置との間の電流分担制御及びシーケンス制御を含むことを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置の並列給電システム。
  4. 前記常用の各無停電電源装置及び前記予備の無停電電源装置は、それぞれ出力を負荷へ直送する切換手段を有していることを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置の並列給電システム。
  5. 前記常用の何れかの無停電電源装置に発生した異常を検知する給電監視手段を有し、
    前記給電監視手段により異常が検知されたときに、その異常が検知された前記無停電電源装置に替えて前記予備の無停電電源装置を並列接続することを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置の並列給電システム。
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