JP2007027778A - 不要膜除去装置および不要膜除去方法、並びにマスクブランクス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不要な部分以外に薬液が供給されないように、基板表面から一定の間隙を設けて遮蔽部材(カバー部材)が設けられており、薬液が、基板周縁部に供給されるように、遮蔽部材(カバー部材)の外側に薬液案内部材を設ける不要膜除去装置および不要膜除去方法、並びにマスクブランクス製造方法。
【選択図】 図1
Description
(1)マスクブランクス表面に形成された膜のうち周縁部の不要な部分のみに薬液を供給してマスクブランクスに形成された不要な膜部分を除去する不要膜除去装置であって、
該不要膜除去装置は、
前記マスクブランクスを面内回転するように保持する基板保持手段と、
前記薬液を供給する薬液供給手段と、
前記マスクブランクス主表面の除去領域において前記主表面と一定の間隙が形成され、且つ前記マスクブランクス主表面の非除去領域において、前記間隙よりも大きい空間が形成されるように前記マスクブランクス主表面を覆う遮蔽部材と、
前記間隙は、前記薬液が間隙中をつたわって間隙中にのみ広がることが可能な大きさに設定されており、
前記遮蔽部材の外側に位置し、前記遮蔽部材と共同して前記薬液の流路を形成する薬液案内部材と、を有し、
前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材は、前記基板保持手段とともに回転自在となるように配設されており、
前記遮蔽部材と前記薬液案内部材とが接続部材により固定されていると共に、前記基板保持手段の回転中心と前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材の回転中心とが一致するように、位置決めするための固定部材を前記基板保持手段に備えていることを特徴とする不要膜除去装置。
また、基板保持手段の回転中心と、遮蔽部材及び薬液案内部材内の回転中心が一致するように位置決めするための固定部材(ピン)を設けることにより、基板1と遮蔽部材及び薬液案内部材内の回転中心を一致させることができる。
(2)(1)に記載の不要膜除去装置を用いた不要膜除去方法であって、前記基板保持手段にマスクブランクスを載置し、前記マスクブランクス、遮蔽部材及び、薬液案内部材をともに回転させながら、前記薬液供給手段より薬液を供給し、前記遮蔽部材と前記薬液案内部材によって形成された流路を通じてマスクブランクス周縁部を含むマスクブランクス表面に形成された膜のうち不要な部分のみに薬液を供給することにより不要な膜部分を除去することを特徴とする不要膜除去方法。
(3)不要膜除去装置を用いてマスクブランクス表面に形成された膜のうち周縁部の不要な部分のみに薬液を供給してマスクブランクスに形成された不要な膜部分を除去する不要膜除去方法であって、
前記不要膜除去装置は、
前記マスクブランクスを面内回転するように保持する基板保持手段と、
前記薬液を供給する薬液供給手段と、
前記マスクブランクス主表面の除去領域において前記主表面と一定の間隙が形成され、且つ前記マスクブランクス主表面の非除去領域において、前記間隙よりも大きい空間が形成されるように前記マスクブランクス主表面を覆う遮蔽部材と、
前記間隙は、前記薬液が間隙中をつたわって間隙中にのみ広がることが可能な大きさに設定されており、
前記遮蔽部材の外側に位置し、前記遮蔽部材と共同して前記薬液の流路を形成する薬液案内部材と、を有し、
前記遮蔽部材と前記薬液案内部材とが接続部材により固定され、且つ、前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材は、前記基板保持手段とともに回転自在となるように配設されたものであって、
前記基板保持手段にマスクブランクスを載置し、前記基板保持手段の回転中心と前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材の回転中心とが一致するように、前記薬液案内部材が前記基板保持手段に対して位置決め固定した状態で、前記マスクブランクス、遮蔽部材及び、薬液案内部材をともに回転させながら、前記薬液供給手段より薬液を供給し、前記流路を通じてマスクブランクス周縁部を含むマスクブランクス表面に形成された膜のうち不要な部分のみに薬液を供給することにより不要な膜部分を除去することを特徴とする不要膜除去方法。
(4)前記不要な膜は、マスクブランクス周縁部に形成されたレジスト膜であることを特徴とする(2)または(3)に記載の不要膜除去方法。
(5)前記薬液は、有機溶剤であることを特徴とする(2)乃至(4)の何れか一項に記載の不要膜除去方法。
(6)レジスト膜が形成されたマスクブランクスを準備し、該マスクブランクス周縁部に形成されたレジスト膜を(2)乃至(5)の何れか一項に記載の不要膜除去方法でレジスト膜を除去することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
(7)透光性基板に遮光膜等の膜を形成する膜形成工程を有するマスクブランクス製造方法において、前記膜形成工程において不要な部分に形成された不要膜を(2)乃至(5)の何れか一項に記載の不要膜除去方法で除去する不要膜除去工程を有することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
<第1の実施形態>
第1の実施形態の不要膜除去装置は、図1に示されるように、基板1を面内回転するように保持する基板保持手段9と、基板1に形成された不要な膜部分を除去する薬液を供給する薬液供給手段6と、基板主表面上に不要な膜部分以外に薬液が供給されないように設けられた遮蔽部材である内カバー部材4と、内カバー部材4と共同して薬液の流路を形成する薬液案内部材である外カバー部材3とによって構成されている。
基板表面に形成された不要な膜は、薬液供給手段6によって供給される薬液によって除去される。薬液供給手段6は、例えば、ノズル形状となっており、外カバー部材3の上方に設けられた開口部と、基板1の裏面にそれぞれ設置されている。基板1の裏面に設置した薬液供給手段6は、主に基板1の裏面に付着した不要膜を除去するためのものである。薬液は例えば、アセトン等の溶剤またはTMAH(テトラ・メリル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)等の現像液が使用される。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態の不要膜除去装置、及び不要膜除去方法の主要部である間隔調整部材の設置箇所を説明するための図である。尚、図3に示す例では、上述の第1の実施形態の不要膜除去装置における内カバー部材4と外カバー部材3(図3を説明する場合において、内カバー部材4と外カバー部材3を合せてカバー部材と称す。)を使用する場合を示すが、この例に限らず、内カバー部材4のみの不要膜除去装置であっても構わない。
<第3の実施形態>
図4は、第3の実施形態の不要膜除去装置、及び不要膜除去方法の主要部である間隔調整部材の移動方法を説明するための図である。尚、図4に示す例では、上述の第1の実施形態の不要膜除去装置における内カバー部材4と外カバー部材3(図4を説明する場合において、内カバー部材4と外カバー部材3を合せてカバー部材と称す。)を使用する場合を示すが、この例に限らず、内カバー部材4のみの不要膜除去装置であっても構わない。
<第4の実施形態>
図5は、第4の実施形態の不要膜除去装置、及び不要膜除去方法の主要部である基板保持手段における基板保持台座および基板保持部材を説明するための図である。
<実施例1>
図7(1)は、フォトマスクブランクスの製造方法において、本発明の不要膜除去工程(薬液のみによる場合)を説明するための図であり、フォトマスクブランクスの製造工程について、遮光膜等の薄膜を形成した後の一部を取り出したものである。薬液のみによるレジスト不要膜除去を採用した場合について、遮光膜等の薄膜を形成した後の主な工程としては、レジスト塗布(S101)、不要膜除去(S102)、熱処理(S103)の工程からなる。
レジスト塗布、不要膜除去工程の後、熱処理等を施すことで、カバー部材や基板保持部材との当設箇所に不要なレジスト残滓が残らないので、基板の中央部に所望の有効領域にのみレジスト膜を形成したフォトマスクブランクスを得ることができた。
<実施例2>
図7(2)は、フォトマスクブランクスの製造方法において、本発明の不要膜除去工程(露光・現像処理による場合)を説明するための図であり、フォトマスクブランクスの製造工程について、遮光膜等の薄膜を形成した後の一部を取り出したものである。露光・現像処理によるレジスト不要膜除去を採用した場合について、遮光膜等の薄膜を形成した後の主な工程としては、レジスト塗布(S201)、不要膜露光処理(S202)、不要膜現像処理(S203)、熱処理(S204)の工程からなる。
<比較例>
図9の不要膜除去装置を用いて、遮光膜等の薄膜が形成された基板の主表面上にレジストが塗布形成されたレジスト付き基板の基板周縁部の不要膜を除去した。レジストは、実施例1及び2と同じポジ型高分子型電子線描画用レジストであるZEP7000(日本ゼオン社製)を使用した。また、不要膜除去工程のフローチャートは、図8における第1不要膜除去工程、第1乾燥工程のみを行った以外は、実施例1と同様の工程で不要膜を除去した。その結果、図9の不要膜除去装置は、遮蔽部材に形成された基板周縁部の上に位置する孔から溶剤が供給されるようにしているが、外カバー部材がないため、回転により生じる遠心力により、薬液供給手段から供給される溶剤の多くは遮蔽部材に形成された孔(即ち遮蔽部材と基板とで形成される間隙)に流れにくい。その結果、溶剤の供給不足により、除去できなかった部分が発生して除去部分と他の部分との境界がギザギザ状態になってしまった。カバー部材とレジスト付き基板表面との間隔を調整する部材として紐状体(糸)を使用しているが、この紐状体(糸)がレジスト付き基板に当接していた箇所、及び基板保持部材が当接していた箇所に不要なレジスト残滓があった。
2 レジスト
3 外カバー部材
4 内カバー部材
5 基板保持部材
6 薬液供給手段
7 外カバー部材と内カバー部材を接続する接続部材
8 凸部
9 基板保持手段
10 基板保持台座
11 ピン(固定部材)
Claims (7)
- マスクブランクス表面に形成された膜のうち周縁部の不要な部分のみに薬液を供給してマスクブランクスに形成された不要な膜部分を除去する不要膜除去装置であって、
該不要膜除去装置は、
前記マスクブランクスを面内回転するように保持する基板保持手段と、
前記薬液を供給する薬液供給手段と、
前記マスクブランクス主表面の除去領域において前記主表面と一定の間隙が形成され、且つ前記マスクブランクス主表面の非除去領域において、前記間隙よりも大きい空間が形成されるように前記マスクブランクス主表面を覆う遮蔽部材と、
前記間隙は、前記薬液が間隙中をつたわって間隙中にのみ広がることが可能な大きさに設定されており、
前記遮蔽部材の外側に位置し、前記遮蔽部材と共同して前記薬液の流路を形成する薬液案内部材と、を有し、
前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材は、前記基板保持手段とともに回転自在となるように配設されており、
前記遮蔽部材と前記薬液案内部材とが接続部材により固定されていると共に、前記基板保持手段の回転中心と前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材の回転中心とが一致するように、位置決めするための固定部材を前記基板保持手段に備えていることを特徴とする不要膜除去装置。 - 請求項1に記載の不要膜除去装置を用いた不要膜除去方法であって、前記基板保持手段にマスクブランクスを載置し、前記マスクブランクス、遮蔽部材及び、薬液案内部材をともに回転させながら、前記薬液供給手段より薬液を供給し、前記遮蔽部材と前記薬液案内部材によって形成された流路を通じてマスクブランクス周縁部を含むマスクブランクス表面に形成された膜のうち不要な部分のみに薬液を供給することにより不要な膜部分を除去することを特徴とする不要膜除去方法。
- 不要膜除去装置を用いてマスクブランクス表面に形成された膜のうち周縁部の不要な部分のみに薬液を供給してマスクブランクスに形成された不要な膜部分を除去する不要膜除去方法であって、
前記不要膜除去装置は、
前記マスクブランクスを面内回転するように保持する基板保持手段と、
前記薬液を供給する薬液供給手段と、
前記マスクブランクス主表面の除去領域において前記主表面と一定の間隙が形成され、且つ前記マスクブランクス主表面の非除去領域において、前記間隙よりも大きい空間が形成されるように前記マスクブランクス主表面を覆う遮蔽部材と、
前記間隙は、前記薬液が間隙中をつたわって間隙中にのみ広がることが可能な大きさに設定されており、
前記遮蔽部材の外側に位置し、前記遮蔽部材と共同して前記薬液の流路を形成する薬液案内部材と、を有し、
前記遮蔽部材と前記薬液案内部材とが接続部材により固定され、且つ、前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材は、前記基板保持手段とともに回転自在となるように配設されたものであって、
前記基板保持手段にマスクブランクスを載置し、前記基板保持手段の回転中心と前記遮蔽部材及び前記薬液案内部材の回転中心とが一致するように、前記薬液案内部材が前記基板保持手段に対して位置決め固定した状態で、前記マスクブランクス、遮蔽部材及び、薬液案内部材をともに回転させながら、前記薬液供給手段より薬液を供給し、前記流路を通じてマスクブランクス周縁部を含むマスクブランクス表面に形成された膜のうち不要な部分のみに薬液を供給することにより不要な膜部分を除去することを特徴とする不要膜除去方法。 - 前記不要な膜は、マスクブランクス周縁部に形成されたレジスト膜であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の不要膜除去方法。
- 前記薬液は、有機溶剤であることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の不要膜除去方法。
- レジスト膜が形成されたマスクブランクスを準備し、該マスクブランクス周縁部に形成されたレジスト膜を請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の不要膜除去方法でレジスト膜を除去することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
- 透光性基板に遮光膜等の膜を形成する膜形成工程を有するマスクブランクスの製造方法において、前記膜形成工程において不要な部分に形成された不要膜を請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の不要膜除去方法で除去する不要膜除去工程を有することを特徴とするマスクブランクスの製造方法。
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