JP2007027186A - 半導体光検出器及び半導体露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ光に対するモニタ精度が使用回数の増加に伴って低下するのを抑制できる半導体光検出器と半導体露光装置とを提供すること。
【解決手段】入射光に感応してキャリアを発生する半導体光検出器1であって、表面M1及び表面M2を有しており第1の表面M1に設けられたpn接合部31を含む基体2と、表面M1又は表面M2の少なくとも一方の表面上に設けられた下地層4と、下地層4上に設けられた貴金属層5とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】入射光に感応してキャリアを発生する半導体光検出器1であって、表面M1及び表面M2を有しており第1の表面M1に設けられたpn接合部31を含む基体2と、表面M1又は表面M2の少なくとも一方の表面上に設けられた下地層4と、下地層4上に設けられた貴金属層5とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体光検出器及び半導体露光装置に関する。
特許文献1には、エキシマレーザ等の250nm以下の紫外光を照射することによりウェハ表面を露光して回路パターンを設けるための半導体露光装置が開示されている。この半導体露光装置には、露光するレーザ光をモニタするための半導体光検出器(露光量検出手段)が設けられている。この半導体光検出器は、シリコン(Si)を含んで構成される光検出領域を有しており、この光検出領域は紫外光に光感度を有する。このような半導体光検出器には、光検出領域の表面にシリコン酸化膜(SiOx)が設けられている。上記半導体露光装置では、上記半導体光検出器を用いたモニタ結果に基づいて露光調整が行われる。
また、従来の他の半導体光検出器の一例を図5に示す。図5は、従来型の半導体光検出器の構成を示す図である。半導体光検出器101は、紫外光のような高エネルギーのレーザ光L1の入射に感応してキャリアを発生する機器である。半導体光検出器101は、基体102、シリコン酸化膜103、電極104及び電極105を有する。電極104は接地されている。基体102は、例えばp型のシリコン基体であり、表面M11及び表面M12を有する。基体102内には、例えばn型の不純物領域106が表面M11に設けられている。また、基体102内には、表面M12に例えばp+型の不純物領域107と、表面M11に例えばp+型の不純物領域108とが設けられている。不純物領域106と基体102の界面にはpn接合部131が形成されている。表面M11上にはシリコン酸化膜103が設けられている。シリコン酸化膜103には表面M11に至るコンタクトホール181が設けられている。コンタクトホール181は、表面M11のうち不純物領域106に対応する表面領域E11上に位置する。コンタクトホール181にはアルミニウム(Al)等の電極104が設けられており、電極104は不純物領域106と電気的に接続されている。不純物領域108は、不要なキャリアを吸収するための不純物領域であり、表面M11のうち表面領域E11を除く表面領域E12の一部に設けられている。表面M12上には金等の電極105が設けられており、電極105は不純物領域107と電気的に接続されている。レーザ光L1は、表面M11から入射する。
特開平5−40240号公報
しかし、上記特許文献1に記載のような、光検出領域の表面にシリコン酸化膜が設けられた構成の半導体光検出器において、この光検出領域に高エネルギーの紫外光が照射されると、紫外光の照射によって生じるチャージが、シリコン酸化膜と光検出領域(シリコン)の界面に蓄積(チャージアップ)される。さらに紫外光が照射されることにより、この界面に結晶欠陥が引き起こされる。この結晶欠陥により、紫外波長領域における感度低下や暗電流増加等の特性劣化が招来される。このため、紫外光の露光量の正確なモニタが使用にともなって困難となり、半導体露光装置における露光精度の低下を招く。
そこで、本発明の目的は、レーザ光に対するモニタ精度が使用回数の増加に伴って低下するのを抑制できる半導体光検出器と半導体露光装置とを提供することである。
本発明の半導体光検出器は、入射光に感応してキャリアを発生する半導体光検出器であって、第1及び第2の表面を有しており上記第1の表面に設けられた第1導電型の不純物領域を含む第2導電型のシリコン基体と、上記第1又は第2の表面の少なくとも一方の表面上に設けられた貴金属層と、上記貴金属層と上記シリコン基体との間に設けられており上記貴金属層よりも上記シリコン基体に対する密着性を向上させる下地層と、を備え、上記下地層の厚みと上記貴金属層の厚みとの合計は2nm以上20nm以下である、ことを特徴とする。
シリコン基体の表面に酸化膜が設けられている従来の半導体光検出器の構成では、例えば紫外光のような高エネルギー線の入射により生じるチャージが、シリコン基体と酸化膜の界面に蓄積される。さらに紫外光の照射によりこの界面周辺に結晶欠陥が引き起こされる。この結晶欠陥により、紫外波長領域における感度低下や暗電流増加等の特性劣化が招来される。しかし、本発明の半導体光検出器では、シリコン基体の第1の表面及び第2の表面の少なくとも一方の光入射面上には下地層を介して非酸化性の貴金属層が設けられている。すなわち、このシリコン基体の光入射面上には、酸化膜に替えて、非酸化性の貴金属層が下地層を介して設けられている。このため、チャージアップによる結晶欠陥の発生が低減される。よって、使用に伴って生じる半導体光検出器の検出精度の低下が抑制できる。そして、下地層は、貴金属層よりもシリコン基体に対する密着性が向上するため、下地層(及び貴金属層)がシリコン基体の表面から剥離しにくくなっている。更に、下地層及び貴金属層の透過率はシリコン酸化膜に比較して小さいが、下地層の厚みと貴金属層の厚みとの合計が20nm以下と極めて薄いため、入射光は下地層及び貴金属層を透過してシリコン基体内に到達できる。また、下地層の厚みと貴金属層の厚みとの合計が2nm以上のため、下地層及び貴金属層をシリコン基体上に精度良く設けることができる。
また、本発明のように、上記第1の表面のうち上記不純物領域と上記シリコン基体の界面を含む第1の領域上に設けられた絶縁層を更に備え、上記第1の表面上に設けられた上記下地層及び上記貴金属層は、上記第1の領域においては上記絶縁層上に設けられ、上記第1の表面から上記第1の領域を除いた第2の領域においては上記不純物領域上に設けられており、上記不純物領域上に直に形成されているのが好ましい。このように、絶縁層が、不純物領域とシリコン基体の界面(pn接合部)を含む第1の領域上に設けられ、下地層及び貴金属層が、不純物領域上に直に形成されている。従って、絶縁層が設けられていることにより、下地層及び貴金属層は、シリコン基体と不純物領域とを電気的に接続することなく、不純物領域上にのみ直に形成可能となる。このため、不純物領域表面におけるチャージアップによる結晶欠陥の発生を低減できる。また、本発明のように、上記下地層はチタン、クロム又はモリブデンのうち少なくとも一つを含んで構成され、上記貴金属層は白金又は金のうちすくなくとも一つを含んで構成されるのが好ましい。
本発明の半導体露光装置は、レーザ光源と、上記レーザ光源から入力されたレーザ光を、加工対象物の表面を露光するための露光用レーザ光に整え、上記露光用レーザ光を出射する光学系と、上記入力されたレーザ光をモニタするモニタ部と、上記モニタ部によるモニタ結果に基づいて上記レーザ光源の出力制御を行う制御部とを備え、上記モニタ部は、請求項1又は2に記載の半導体光検出器を有しており、上記半導体光検出器によってモニタ対象の上記レーザ光を検出する、ことを特徴とする。
本発明によれば、モニタ部は、上記の半導体光検出器によりレーザ光源から入力されたレーザ光をモニタし、制御部は、モニタ部によるモニタ結果に基づいてレーザ光源の出力制御を行う。そして、この半導体光検出器は、上記のように使用に伴う検出精度の低下が抑制できるものとなっている。このため、レーザ光に対するモニタ精度が使用を重ねていっても維持できる。よって、制御部によるレーザ光源に対する出力制御の精度低下が抑制できる。
本発明によれば、レーザ光に対するモニタ精度が使用回数の増加に伴って低下するのを抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図1を参照して半導体光検出器1の構成を説明する。半導体光検出器1は、紫外光のような高エネルギーのレーザ光L1の入射に感応してキャリアを発生する機器である。
半導体光検出器1は、基体2(シリコン基体)、下地層4、貴金属層5、電極6、電極7及びシリコン酸化膜8を有する。下地層4、貴金属層5及び電極7は接地されている。基体2は、第2導電型(例えばn型)を示すシリコン基体であり、表面M1(第1の表面)及び表面M2(第2の表面)を有する。基体2内には、第1導電型(例えばp型)の不純物領域3が表面M1に設けられている。また、基体2内には、表面M2に第2導電型(例えばn+型)の不純物領域21と、表面M1に第2導電型(例えばn+型)の不純物領域22が設けられている。不純物領域3と基体2の界面にはpn接合部31が形成されている。表面M1上にはシリコン酸化膜8が設けられている。シリコン酸化膜8には表面M1に至るコンタクトホール81及びコンタクトホール82が設けられている。コンタクトホール81は、表面M1のうち不純物領域3に対応する表面領域E1上に位置する。コンタクトホール81にはアルミニウム(Al)等の電極6が設けられており、電極6は不純物領域3と電気的に接続されている。コンタクトホール82は、表面M1のうち表面領域E1を除く表面領域E2上に位置する。不純物領域22は、不要なキャリアを吸収するための不純物領域であり、表面領域E2の一部に設けられている。コンタクトホール82にはアルミニウム等の電極7が設けられており、電極7は不純物領域22と電気的に接続されている。
表面M2には、基体2を薄板化する際等に研磨やエッチング処理等が施されている。このため、表面M2の表面は非常に高い平坦性を有する。表面M2上には下地層4が設けられ、下地層4上には貴金属層5が設けられている。下地層4は、例えば、チタン(Ti)、クロム(Cr)又はモリブデン(Mo)等の金属膜(以下、実施形態においてはチタンとする)であり、貴金属層5よりも基体2に対する密着性を向上させる素材から成る。下地層4は、貴金属層5よりも基体2に対する密着性が高いため、下地層4(及び貴金属層5)が、基体2の表面M2から剥離しにくくなっている。貴金属層5は、非酸化性の例えば白金(Pt)や金(Au)等の貴金属膜(以下、実施形態においては白金とする)を含んで構成される。
下地層4の厚みと貴金属層5の厚みとを合計した厚みTは、2nm以上20nm以下程度となっている。また、下地層4と貴金属層5の厚みは、製造工程上略同程度(1対1)が好ましい。厚みTの下限値(2nm)は、下地層4及び貴金属層5を基体2上に精度良く設けることが可能な限界の厚みである。また、厚みTの上限値(20nm)は、レーザ光L1が下地層4及び貴金属層5を透過して基体2内の空乏層(図示略)に到達可能な厚みである。この上限値は、下地層4及び貴金属層5の透過率に応じて設定される。
上記構成の半導体光検出器1では、レーザ光L1が下地層4及び貴金属層5を透過して基体2に入射すると、この入射光の一部はpn接合部31の近傍に形成される空乏層(図示略)内に至る。この空乏層内では、入射光に感応してキャリアが発生し、このキャリアは電極6を介して出力される。
次に、実施形態に係る半導体光検出器1が有する分光感度特性と光感度の変化特性とについて説明する。まず、分光感度特性について説明する。図2(a)に、実施形態に係る半導体光検出器1(以下、実施例1という)及び図5に示す従来型の半導体光検出器101(以下、比較例1という)に対する分光感度特性(波長に対する光感度)の測定結果を示す。実施例1が有する下地層4及び貴金属層5の厚みTは9nm程度であり、比較例1が有するシリコン酸化膜103の厚みは100nm程度である。また、この分光感度特性の測定は、真空中において、重水素(D2)ランプ光を、スリット通過後に分光し、1mmΦのアパーチャを介して実施例1及び比較例1の各半導体光検出器に入射させて行われた。この分光感度特性の測定時には、測定中に実施例1及び比較例1が劣化しないようにするため、照射する重水素ランプ光のパワーをS/N比の許す限り小さく保ち、実施例1及び比較例1の各出力電流を数十pAとなるように設定した。図2(a)に示すグラフG1の横軸は、照射する重水素ランプ光の波長(nm)を示し、縦軸は、各波長に対する光感度(A/W)を示す。グラフG1に示すように、実施例1の光感度R1と比較例1の光感度R2とは、何れも、照射する重水素ランプ光の波長の大きさに応じてほぼ増加しているが、実施例1の光感度R1は、比較例1の光感度R2の略1/5となっている。従って、下地層4及び貴金属層5の光透過率は、シリコン酸化膜の光透過率より低いことがグラフG1からわかる。
次に、光感度の変化特性について説明する。図2(b)に、上記の実施例1及び比較例1に対するレーザ光の照射量に応じた光感度の変化特性の測定結果を示す。図2(b)に示すグラフG2の横軸は、レーザ光の照射量(kJ/cm2)を示し、縦軸は、光感度(%)を示す。レーザ光は、ArFレーザ光(193nm波長帯域のレーザ光)である。この測定結果は、実施例1と比較例1とに対し、真空中において所定時間ArFレーザ光を照射した後に光感度を測定することを繰り返し行うことにより得られたものである。グラフG2に示す照射量は、照射するレーザ光のパワーと照射時間とから求められるものであり、光感度は、各照射量に応じた値となっている。グラフG2に示すように、比較例1の光感度R3は、照射量の増加と共に減少している。すなわち、グラフG2は、照射量の増加に伴って比較例1の光感度の劣化が進むことを示している。例えば、レーザ光を1kJ/cm2程度照射した場合、比較例1の光感度R3は、略90%を示しており、光感度が略10%低減したことを示している。これに対し、実施例1の光感度R4は、照射量を増加させてもほとんど変化しない。すなわち、グラフG2は、照射量が増加しても実施例1の光感度の劣化はほとんど生じないことを示している。
次に、半導体光検出器1が奏する効果について説明する。レーザ光L1を高エネルギーの紫外光とする。この場合、シリコン酸化膜が表面M2に設けられている構成の従来型の半導体光検出器では、基体2を構成するシリコンとシリコン酸化膜の界面に対応する表面M2においてチャージアップ(チャージの蓄積)が発生する。このチャージアップにより表面M2には結晶欠陥が生じ、紫外光に対する光感度の劣化や暗電流の増加を招く。例えば、図5に示す半導体光検出器101の場合、表面M11にチャージアップが発生する。しかし、実施形態に係る半導体光検出器1では、従来のシリコン酸化膜に替えて、非酸化性の貴金属層5が下地層4を介して表面M2上に設けられている。このため、表面M2におけるチャージアップの発生が抑制され、紫外光に対する光感度の劣化と暗電流の増加が低減される。
また、IRD(International radiation detectors inc.)社製のSXUVシリーズの半導体光検出器(ホトダイオード)のように、シリコン酸化膜に替えてシリコン基体(基体2に対応)の表面上にシリサイド膜が設けられた半導体光検出器が開発されている。このシリサイド膜は、シリコン基体表面上のシリコン酸化膜がエッチング除去されて形成された凹部内に設けられている。この場合も、シリコン基体の表面上にはシリコン酸化膜が設けられていないため、チャージアップの発生が抑制される。しかし、このシリサイド膜が有するシリコン基体に対する密着性は、実施形態に係る半導体光検出器1が有する下地層4に比較して低い。よって、シリサイド膜を構成する貴金属の蒸着後に高温熱処理(例えば800度)を施す必要が生じるため、製造工程の早い段階でシリサイド膜を形成しなければならない。このようにシリサイド膜を製造工程の早い段階で形成するということは、シリサイド膜の形成後の工程において、シリサイド膜自体が傷や汚れを被るということを意味する。このため、シリサイド膜を透過してシリコン基体に入射する光量が非一様となり、ムラ等が生じることとなる。これに対し、実施形態に係る半導体光検出器1では、下地層4及び貴金属層5は、製造工程の最終段階で設けられる。このため、下地層4及び5には傷や汚れがつきにくい。よって、下地層4及び貴金属層5を透過してシリコン基体に入射する光量は一様となり、ムラ等が生じない正確な光検出が可能となる。また、特開2001−305234号公報にはモリブデン(Mo)膜を下地に白金膜を設けた半導体電子線検出器の構成が開示されている。この白金膜の膜厚は、実施形態に係る半導体光検出器1の下地層4及び貴金属層5に比較して厚く、40nm程度となっている。このような厚い膜では、波長193nmの光(ArFレーザ光)に対する光感度が小さくなり、S/N比が低下し好ましくない。
次に、図3を参照して、上記の半導体光検出器1を用いた半導体露光装置10の構成を説明する。半導体露光装置10は、レーザ光L2を出射する露光部11と、加工対象物のウェハWを吸着保持するXYステージ12と、XYステージ12を搭載する定盤13とを備える。露光部11は、レーザ光L2を用いて、XYステージ12上に吸着保持されたウェハWの表面を、所定の回路パターンに基づいて露光する。XYステージ12は、露光部11による露光動作に同期してXY方向に移動する。
露光部11は、レーザ光源11a、光学系11b、モニタ部11c及び制御部11dを有する。レーザ光源11aは、レーザ光L3を生成して出射する。レーザ光L3は、例えば、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ又はF2レーザ等の真空紫外光や、極短紫外光(EUV)である。光学系11bは、各種レンズや、ウェハWの表面に露光する回路パターンを映し出すためのフォトマスク、レチクル等(何れも図示略)を有しており、レーザ光源11aから入射したレーザ光L3を、上記回路パターンを表すレーザ光L2(露光用レーザ光)に整え、このレーザ光L2をウェハWに向けて出射する。
光学系11bは、図示しないスプリッタを有する。このスプリッタは、露光部11b内を進行するレーザ光L3の一部(レーザ光L1)を分光してモニタ部11cに向けて出射する。モニタ部11cは、レーザ光L1を検出するための半導体光検出器1を有する。モニタ部11cは、半導体光検出器1により検出されたレーザ光L1の検出信号(モニタ結果)を制御部11dに出力する。制御部11dは、モニタ部11cから入力された検出信号に基づいて、レーザ光源11aの出力制御を行う。
以上説明した半導体露光装置10は、レーザ光源11aから入射したレーザ光L3をモニタするため、モニタ部11cは、半導体光検出器1を用いてレーザ光L3の一部(レーザ光L1)を分光して検出し、この検出結果に基づいて、レーザ光L3をモニタする。そして、このモニタ結果に基づいて、レーザ光源11aの出力制御が制御部11dにより行われる。そして、半導体光検出器1は、上述のようにチャージアップの発生が低減される。このため、使用により生じるレーザ光L1の検出劣化が抑制される。従って、モニタ部11cにおけるモニタの精度が、使用を重ねても維持される。よって、制御部11dによるレーザ光源11aに対する出力制御の精度低下が抑制できる。
<変形例>
なお、本発明の半導体光検出器は上述の半導体光検出器1に限らない。例えば、本発明は以下に示す半導体光検出器1aに対しても適用可能である。以下、図4を参照して、半導体光検出器1aの構成を説明する。半導体光検出器1aは、紫外光のような高エネルギーのレーザ光L1の入射に感応してキャリアを発生させる機器である。半導体光検出器1aは、基体2a、下地層4a、貴金属層5a、電極6a、電極7a及びシリコン酸化膜28(絶縁層)を有する。基体2aは、第2導電型(例えばp型)を示すシリコン基体であり、表面M3(第1の表面)及び表面M4(第2の表面)を有している。基体2a内には、第1導電型の不純物領域3a(例えばn型の不純物領域)が表面M3に設けられている。また、基体2a内には、表面M4に第2導電型の不純物領域23(例えばp+型の不純物領域)と、表面M3に第2導電型の不純物領域24(例えばp+型の不純物領域)とが設けられている。不純物領域3aと基体2aの界面にはpn接合部31aが形成されている。
なお、本発明の半導体光検出器は上述の半導体光検出器1に限らない。例えば、本発明は以下に示す半導体光検出器1aに対しても適用可能である。以下、図4を参照して、半導体光検出器1aの構成を説明する。半導体光検出器1aは、紫外光のような高エネルギーのレーザ光L1の入射に感応してキャリアを発生させる機器である。半導体光検出器1aは、基体2a、下地層4a、貴金属層5a、電極6a、電極7a及びシリコン酸化膜28(絶縁層)を有する。基体2aは、第2導電型(例えばp型)を示すシリコン基体であり、表面M3(第1の表面)及び表面M4(第2の表面)を有している。基体2a内には、第1導電型の不純物領域3a(例えばn型の不純物領域)が表面M3に設けられている。また、基体2a内には、表面M4に第2導電型の不純物領域23(例えばp+型の不純物領域)と、表面M3に第2導電型の不純物領域24(例えばp+型の不純物領域)とが設けられている。不純物領域3aと基体2aの界面にはpn接合部31aが形成されている。
シリコン酸化膜28は、表面M3のうちpn接合部31aを含む表面領域E4(第1の領域)上に設けられている。下地層4aは、表面M3から表面領域E4を除いた表面領域E5(第2の領域)のうち不純物領域3a上(下記の表面領域E3)に設けられており、下地層4a上には貴金属層5aが設けられている。また、下地層4a及び貴金属層5aは、表面領域E4においてはシリコン酸化膜28上に設けられている。従って、下地層4a及び貴金属層5aは、シリコン酸化膜28を設けたことにより、基体2aと不純物領域3aとを電気的に接続することなく、レーザ光L1が入射する不純物領域3a表面に対し下地層4a(及び貴金属層5a)を直に形成することを可能としている。ここで、下地層4aは、上述の下地層4と同様の素材から成り、貴金属層5aは、上述の貴金属層5と同様の素材からなる。下地層4aの厚みと貴金属層5aの厚みとを合計した厚みTaは、上述の厚みTと同様である。
下地層4a及び貴金属層5aには表面領域E3に至るコンタクトホール41が設けられている。コンタクトホール41にはアルミニウム等の電極6aが設けられており、電極6aは不純物領域3aと電気的に接続されている。基体2aの表面M4上には金や白金等の電極7aが設けられている。電極6aは接地されている。
上記構成の半導体光検出器1aは、レーザ光L1が、下地層4a及び貴金属層5aを透過して表面M3から基体2aに入射すると、この入射光の一部がpn接合部31aの近傍に形成される空乏層(図示略)内に至る。この空乏層内では、入射光に感応してキャリアが発生し、このキャリアは電極7aを介して出力される。この半導体光検出器1aが奏する効果は、上述の半導体光検出器1の効果と同様であり、特に、シリコン酸化膜28が設けられていることによって、下地層4a及び貴金属層5aが、基体2aと不純物領域3aとを電気的に接続することなく、不純物領域3a上だけに直に形成可能となるため、不純物領域3a表面におけるチャージアップによる結晶欠陥の発生を低減できる。また、上述の半導体露光装置10では、半導体光検出器1に代えて、半導体光検出器1aを用いても、上記した半導体露光装置10が奏する効果は変わらない。
1,1a…半導体光検出器、2,2a…基体、3,3a,21,22,23,24…不純物領域、4,4a…下地層、5,5a…貴金属層、6,6a,7,7a…電極、8,28…シリコン酸化膜、10…半導体露光装置、11…露光部、11a…レーザ光源、11b…光学系、11c…モニタ部、11d…制御部、12…XYステージ、13…定盤、31,31a…pn接合部、41,81,82…コンタクトホール。
Claims (4)
- 入射光に感応してキャリアを発生する半導体光検出器であって、
第1及び第2の表面を有しており該第1の表面に設けられた第1導電型の不純物領域を含む第2導電型のシリコン基体と、
前記第1又は第2の表面の少なくとも一方の表面上に設けられた貴金属層と、
前記貴金属層と前記シリコン基体との間に設けられており該貴金属層よりも該シリコン基体に対する密着性を向上させる下地層と、
を備え、
前記下地層の厚みと前記貴金属層の厚みとの合計は2nm以上20nm以下である、ことを特徴とする半導体光検出器。 - 前記第1の表面のうち前記不純物領域と前記シリコン基体の界面を含む第1の領域上に設けられた絶縁層を更に備え、
前記第1の表面上に設けられた前記下地層及び前記貴金属層は、前記第1の領域においては前記絶縁層上に設けられ、前記第1の表面から前記第1の領域を除いた第2の領域においては前記不純物領域上に設けられており、当該不純物領域上に直に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体光検出器。 - 前記下地層はチタン、クロム又はモリブデンのうち少なくとも一つを含んで構成され、前記貴金属層は白金又は金のうちすくなくとも一つを含んで構成される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体光検出器。
- レーザ光源と、
前記レーザ光源から入力されたレーザ光を、加工対象物の表面を露光するための露光用レーザ光に整え、該露光用レーザ光を出射する光学系と、
前記入力されたレーザ光をモニタするモニタ部と、
前記モニタ部によるモニタ結果に基づいて前記レーザ光源の出力制御を行う制御部と
を備え、
前記モニタ部は、請求項1〜3のうち何れか一項に記載の半導体光検出器を有しており、該半導体光検出器によってモニタ対象の前記レーザ光を検出する、ことを特徴とする半導体露光装置。
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