JP2007027105A - オキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する電解質及びその用途 - Google Patents

オキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する電解質及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム二次電池などの電解質として有用であり、化学的安定性に優れ、長時間
に亘り高いリチウム伝導性を維持し得る電解質を提供する。
【解決手段】[1]オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、分子量が1000未満の低分子化合物とを含有することを特徴とする電解質。
[2]オキソカーボン酸又はその誘導体が、下式(1)で示される[1]の電解質。
Figure 2007027105

(式中、X1、X2は−O−、−S−又は−NR’−を表し、Zは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、アルキレン基又はアリーレン基を表す。nは、0〜10の整数を表わす。Rは、−OH、−SH、−NHR’’’、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。Bは、水素原子または1価の金属原子を表す。)
[3]低分子化合物が、1気圧、25℃において液体状態を示す化合物である、[1]または[2]の電解質。
[4][1]〜[3]のいずれかの電解質を有する電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、低分子化合物とを含有する電解質及びその用途に関する。
電解液、中でも非水電解液は、リチウム二次電池などエネルギー貯蔵デバイスの電解液として使用され、これらのデバイスは高電圧・高エネルギー密度を有し、信頼性に優れているため、広く電子機器の電源などに用いられている。非水電解液は、非水溶媒と無機塩からなり、非水溶媒としては、一般に高誘電率の有機溶媒であるプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、あるいは低粘度の有機溶媒であるジメチルカーボネート、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1、3−ジオキソランなどが用いられている。また無機塩としてはLiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、Li210Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩、LiAlCl4などが用いられている。しかしながら、これらの無機塩は、電解液中の溶解度が低いことから伝導度向上には限界があった。また、一部の無機塩は、環境への排出が困難であることから、かかる電解液を製造あるいは廃棄する際、煩雑な処理を必要としていた。このような観点から、上記のような無機塩を使用した電解液に替わりうる電解液が切望されていた。
一方、スクアリン酸(四角酸)に代表されるオキソカーボン酸は、オキソカーボン基における水素が解離した状態が共鳴による安定な構造となるため酸性度が高いことが知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。しかしながら、従来、オキソカーボン酸又はその誘導体を含む電解質は、電池用途として何ら検討されていなかった。
Oxocarbons、45頁(Edited by Robert West)、Academic Press(1980),(ISBN:0−12−744580−3) Journal of the American Chemical Society,95,8703(1973)
本発明の目的は、二次電池、燃料電池等の電池に好適に使用することができる、高イオン伝導性を有し、製造面でも煩雑な処理を必要としない電解質を提供する。
本発明者等は、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と低分子化合物とからなる電解質を製造し種々検討を重ねた結果、かかる電解質が、リチウム二次電池などのエネルギー貯蔵デバイスにおける電解質として有用であることを見出すとともに、無機塩と有機溶媒からなる電解質に匹敵するリチウム伝導性を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、〔1〕オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、分子量が1000未満の低分子化合物とを含有することを特徴とする電解質に係るものである。
さらに本発明は、〔2〕オキソカーボン酸又はその誘導体が、下式(1)で示される化合物である、〔1〕に記載の電解質、
Figure 2007027105
(式中、X1、X2はそれぞれ独立に−O−、−S−又は−NR’−を表し、Zは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキレン基または置換基を有していても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。nは、繰り返しの数を表わし、0〜10の整数を表わす。nが複数ある場合、n個あるZは、互いに同じであっても良く、異なっていても良い。Rは、−OH、−SH、−NHR’’’、置換基を有していても良い炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜18のアリール基または置換基を有していても良い炭素数7〜16のアラルキル基を表す。R’、R’’、R’’’は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。Bは、水素原子または1価の金属原子を表す。)
〔3〕式(1)において、Zが、−CO−、−C(S)−、及び−C(NH)−からなる群から選ばれるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、〔2〕記載の電解質、
〔4〕式(1)において、X1とX2が−O−、Zが−CO−、nが0〜2の整数であるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、〔2〕または〔3〕に記載の電解質、
〔5〕式(1)において、Bが水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子及びセシウム原子からなる群から選ばれるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、〔2〕〜〔4〕のいずれかに記載の電解質、
〔6〕低分子化合物が、1気圧、25℃において液体状態を示す化合物である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の電解質、
〔7〕低分子化合物が非プロトン性溶媒である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の電解質、
〔8〕低分子化合物が、測定温度23℃における誘電率が50以上の低分子化合物である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の電解質、
〔9〕低分子化合物が環状炭酸エステルである、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の電解質、
〔10〕上記低分子化合物がエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートのいずれか一方または両方を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の電解質、
〔11〕[オキソカーボン酸及びその誘導体の物質量(mmol)]/[低分子化合物の重量(g)+オキソカーボン酸及びその誘導体の重量(g)]で規定されるオキソカーボン酸当量が、0.05〜8mmol/gである、〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の電解質、
〔12〕前記の〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の電解質を有する電池、
〔13〕前記の〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の電解質を有するリチウム二次電池。
本発明のオキソカーボン酸及び/又はその誘導体と低分子化合物とを含有する電解質は、二次電池、燃料電池、空気電池、太陽電池等の電池、とりわけリチウム二次電池用のリチウムイオン伝導性電解質として有用である。また、本発明の電解質は、キャパシター、コンデンサー、センサー素子、アクチュエーター等にも応用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電解質は、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、分子量1000未満の低分子化合物とを含有することを特徴とする。ここで、オキソカーボン酸、オキソカーボン酸誘導体は2種以上含まれていてもよく、低分子化合物も2種以上含まれていてもよい。
ここで、オキソカーボン酸又はその誘導体の代表例としては、下式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2007027105
(式中、X1、X2はそれぞれ独立に−O−、−S−又は−NR’−を表し、Zは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキレン基又は置換基を有していても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。nは、繰り返しの数を表わし、0〜10の整数を表わす。nが複数ある場合、n個あるZは、互いに同じであっても良く、異なっていても良い。Rは、−OH、−SH、−NHR’’’、置換基を有していても良い炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜18のアリール基又は置換基を有していても良い炭素数7〜16のアラルキル基を表す。R’、R’’、R’’’は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。Bは、水素原子又は1価の金属原子を表す。)
式(1)で表わされるオキソカーボン酸において、Bが水素原子である場合、すなわち遊離酸の形である場合は、下記式

Figure 2007027105
で表わされる平衡反応をとりうる。この平衡反応の極限構造は下記式

Figure 2007027105
のように表わされ、プロトンイオンが解離した時の、オキソカーボン酸アニオンが、その分子内に広く電荷が非局在化するため、安定な構造となる。そのために式(1)で表される、Bが水素原子である化合物は、酸性度が高い化合物になるものと考えられる。
式(1)で示されるオキソカーボン酸又はその誘導体において、X1、X2はそれぞれ独立に−O−、−S−または−NR’−を表す。R’は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等で代表される置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基等で代表されるの置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。R’として好ましくは水素原子である。X1、X2として好ましくは、−O−、−S−であり、特に好ましくは−O−である。
またZは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリーレン基を表す。R’’は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等で代表される置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基等で代表される置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。R’’として好ましくは水素原子である。
ここで、炭素数1〜6のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等が挙げられる。また炭素数6〜10のアリーレン基としては、例えばフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。置換基を有する場合の置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子が挙げられ、なかでもフッ素原子が好ましく用いられる。
Zは、好ましくは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、メチレン基、ジフルオロメチレン基、フェニレン基、テトラフルオロフェニレン基等であり、より好ましくは−CO−、−C(S)−等であり、特に好ましくは−CO−である。
nはZの繰り返しの数を表わし、n=0〜10の数を表わす。ここで、nが複数である場合、n個あるZは同じであっても良いし、異なっていても良い。nは、好ましくは0〜4であり、より好ましくは0〜2であり、特に好ましくは1である。
Rは−OH、−SH、−NHR’’’、置換基を有していても良い炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜18のアリール基又は置換基を有していても良い炭素数7〜16のアラルキル基を表す。R’’’は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等で代表される置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ナフチル基等で代表されるの置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。R’’’として好ましくは水素原子である。
ここで、炭素数1〜18のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
炭素数1〜18のアルキル基が置換基を有する場合の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロメチル基等の炭素数1〜5のフルオロアルキル基等が挙げられる。
また、炭素数6〜18のアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。炭素数6〜18のアリール基が置換基を有する場合の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロメチル基等の炭素数1〜5のフルオロアルキル、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
炭素数7〜16のアラルキル基としては、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。炭素数7〜16のアラルキル基が置換基を有する場合の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロメチル基等の炭素数1〜5のフルオロアルキル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
Rは、−OH、−SH、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ナフチル基、ペンタフルオロフェニル基、ベンジル基であることが好ましく、より好ましくは−OH、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基である。
Bは水素原子または1価の金属原子を表す。1価の金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子、銀原子等が挙げられる。Bとして、好ましくは水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、セシウム原子であり、さらに好ましくは、水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子であり、さらに好ましくは水素原子、リチウム原子である。
本発明の電解質をリチウム二次電池用電解質として用いる場合には、実質的にすべてのBがリチウム原子であることが好ましい。
本発明の電解質を固体高分子型燃料電池に用いる場合は、実質的にすべてのBが水素原子であることが好ましい。
式(1)で示されるオキソカーボン酸又はその誘導体の具体例としては、例えば下記の化合物が挙げられる。ここでは、Bが水素原子である遊離酸の場合、すなわちオキソカーボン酸の場合を代表して例示する。
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
Figure 2007027105
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本発明においては、上記のようなオキソカーボン酸又はその誘導体が用いられる。これらの中では、(a1)〜(a54)が好ましい。より好ましくは(a2)、(a5)(a8)、(a11)、(a14)、(a17)、(a20)、(a23)、(a26)、(a29)、(a32)、(a35)、(a38)、(a41)、(a44)、(a47)、(a50)、(a53)であり、より一層好ましくは(a2)、(a5)、(a17)、(a26)、(a29)、(a41)、(a44)、(a50)、(a53)であり、特に好ましくは(a2)、(a41)である。
上記オキソカーボン酸は、例えば下記の方法に準拠して製造し得る。また市場から入手可能なものを用いても良い。
(I)リチウム試薬を用いて、式(1)におけるRがアルキル基またはアリール基であるオキソカーボン酸を製造する方法(Journal of Organic Chemistry,53,2482、2477(1988))。
(II)グリニヤール試薬を用いて、式(1)におけるRがアルキル基またはアリール基であるオキソカーボン酸を製造する方法(Heterocycles,27(5),1191(1988))。
(III)スズ試薬を用いて、式(1)におけるRがアルキル基またはアリール基であるオキソカーボン酸を製造する方法(Journal of Organic Chemistry,55,5359(1990)、Tetrahydron Letters,31(30),4293(1990))。
(IV)Friedel Crafts反応を用いて、オキソカーボン酸を合成する方法(Synthesis,46頁(1974))。
これらの方法に準拠することにより様々な誘導体を合成することができる。(I)〜(IV)の方法でエステル体を得た場合には、エステル体を酸・アルカリなどで加水分解することで、式(1)におけるBが水素原子であるオキソカーボン酸を得ることができる。なお、式(1)においてBが水素原子である遊離酸が、一価の金属イオンに置換された場合(Bが1価の金属原子)には、該遊離酸の形態であるオキソカーボン酸を、アルカリ金属水酸化物を含む溶液等で中和することで得ることができる。
次に、上記低分子化合物について説明する。
本発明における低分子化合物としては分子量が1000未満のものが使用される。より好ましくは分子量が700以下の低分子化合物であり、特に好ましくは分子量500以下低分子化合物が使用される。
低分子化合物としてはアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、スルホキシド系溶媒、スルホン系溶媒、アミド系溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、炭酸エステル類、エステル類、ニトリル類、オリゴアルキレングリコール類が好ましく使用され、これらの混合物、及びこれらにさらにフッ素原子を導入したもの等が挙げられる。
上記例示の中でも、本発明に適用する低分子化合物としては、1気圧、25℃において液体状態を示すものであると、リチウム2次電池に係る電解質として好適に使用することが可能であり、後述のように該電解質を担体に含浸させる上で、操作が容易であるため、好ましい。
アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどが、ケトン系溶媒としてはアセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、ベンゾフェノン等が挙げられる。エーテル系溶媒としてはジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン(以下THFと略記する)、ジオキサン、ジオキソラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン系溶媒としてはクロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等が、スルホキシド系溶媒としてはジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略記する)等が挙げられる。スルホン系溶媒としてはジフェニルスルホン、スルホラン等が、アミド系溶媒としてはN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略記する)、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する)、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N−メチルピロリドン(以下NMPと略記する)等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶媒としてはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等が、芳香族炭化水素溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
炭酸エステル類としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタン等が、エステル類としてはギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトン等が、ニトリル類としてはアセトニトリル、ブチロニトリル等が、オリゴアルキレングリコール類としてはオリゴ(エチレングリコール)、オリゴ(プロピレングリコール)、オリゴ(ブチレングリコール)等が挙げられる。
本発明の電解質を、リチウム二次電池の電解質として使用する場合には、低分子化合物として非プロトン性溶媒が主に使用される。このような低分子化合物としては、例えば炭酸エステル類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、スルホン類、これらの混合物、又はこれらにさらにフッ素置換基を導入したものが挙げられる。これらの中でも好ましくは炭酸エステル類、エーテル類、エステル類、これらの混合物、又はこれらにさらにフッ素原子を導入したものが挙げられる。
低分子化合物としては、オキソカーボン酸の溶解性やイオン伝導性の観点から、測定温度23℃における誘電率(以下、「誘電率」と呼ぶ)が20以上のものが好ましく、30以上のものがより好ましく、40以上のものがさらに好ましく、50以上のものが特に好ましい。
低分子化合物として、2種以上を用いる場合には、誘電率が20以上の高誘電率成分が、低分子化合物の総重量に対して20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましく、40重量%以上であることがさらに好ましく、50重量%以上であることが特に好ましい。
かかる誘電率の低分子化合物は、例えば、溶剤ハンドブック(浅原照三/戸倉仁一郎/大河原信/熊野谿従/妹尾学著、講談社、1976年発行)等に記載されている誘電率を勘案して選択することができる。
本発明の電解質に使用される低分子化合物としては、環状炭酸エステル類を含むことが好ましい。環状炭酸エステル類は低分子化合物の総重量に対して20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましく、40重量%以上であることがさらに好ましく、50重量%以上であることが特に好ましい。環状炭酸エステルとして最も好ましくはプロピレンカーボネート(誘電率69.0)、プロピレンカーボネート(誘電率69.0)およびこれらの混合物である。
前記のような低分子化合物と、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体とを含有する本発明の電解質は、[オキソカーボン酸及びその誘導体の物質量(mmol)]/[低分子化合物の重量(g)+オキソカーボン酸及びその誘導体の重量(g)]で規定されるオキソカーボン酸当量が、通常0.05〜8mmol/gであり、好ましくは0.1〜7mmol/gであり、さらに好ましくは0.3〜6mmol/gであり、特に好ましくは0.5〜5mmol/gである。
電解質のオキソカーボン酸当量が、前記の範囲であると、イオン伝導度が、より良好となることから発電特性の面で好ましく、前記のオキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、低分子化合物との相溶性にも優れることから好ましい。
かかるオキソカーボン酸当量は、NMR法を用いて求めることができる。
本発明の電解質は、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と低分子化合物とを混合することで製造することができる。混合する際には室温でもよいし、低分子化合物の沸点以下で加熱することも可能である。加熱する温度として、好ましくは150℃以下であり、さらに好ましくは100℃以下である。
本発明の電解質は、オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と低分子化合物との混合物を担体に含浸することにより、好適に使用できる。該担体としては多孔質物質、織布、不織布などが挙げられ、具体的には、後述のセパレータに代表される高分子からなる材料や、ゼオライト、モレキュラーシーブス、多孔質ガラスなどの無機多孔質からなる材料などが挙げられ、特に後述のセパレータが好ましい。
次に、本発明の電解質を有する電池、中でも二次電池の例としてリチウム二次電池について説明する。本発明が提供するリチウム二次電池は、正極シート、負極シート、セパレータ、及び本発明の電解質を有する。
正極シートは、通常、正極活物質、導電材および結着剤を含む合剤を集電体上に担持したものを用いる。具体的には、該正極活物質として、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料を含むもの、導電材として炭素質材料を含むもの、結着剤として熱可塑性樹脂などを含むものを用いることができる。該リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料としては、V、Mn、Fe、Co、Niなどの遷移金属を少なくとも1種含むリチウム複合酸化物が挙げられる。中でも好ましくは、平均放電電位が高いという点で、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウムなどのα−NaFeO2型構造を有するリチウム複合酸化物、リチウムマンガンスピネルなどのスピネル型構造を有するリチウム複合酸化物が挙げられる。
該リチウム複合酸化物は、種々の金属元素を含んでもよく、特にTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Ag、Mg、Al、Ga、In及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素のモル数とニッケル酸リチウム中のNiのモル数との和に対して、前記の少なくとも1種の金属元素が0.1〜20モル%であるように該金属元素を含む複合ニッケル酸リチウムを用いると、高容量での使用におけるサイクル性が向上するので好ましい。
該結着剤としては、熱可塑性樹脂が用いられ、具体的には、ポリビニリデンフロライド、ビニリデンフロライドの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフロロプロピレンの共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレンの共重合体、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレンの共重合体、熱可塑性ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
該導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラックなどの炭素質材料が挙げられる。導電材として、それぞれ単独で用いてもよいし、例えば人造黒鉛とカーボンブラックとを混合して用いてもよい。
正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどを用いることができ、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。該正極集電体に正極活物質を含む合剤を担持させる方法としては、加圧成形する方法、溶媒などを用いてペースト化または溶液化し、集電体上に塗布乾燥する方法が挙げられる。後者の溶媒を用いて塗布乾燥する方法においては、乾燥後にプレスして固着させる方法も用いることができる。
負極シートとしては、例えばリチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料、リチウム金属またはリチウム合金などを用いることができる。リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機高分子化合物焼成体などの炭素質材料、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープ・脱ドープを行う酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物が挙げられる。炭素質材料として、電位平坦性が高く、また平均放電電位が低いため正極と組み合わせた場合、大きなエネルギー密度が得られるという点で、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛材料を主成分とする炭素質材料が好ましい。
負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、特にリチウム二次電池においてはリチウムと合金を作り難く、かつ薄膜に加工しやすいという点でCuが好ましい。該負極集電体に負極活物質を含む合剤を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または溶媒などを用いてペースト化し集電体上に塗布乾燥後プレスするなどして圧着する方法が挙げられる。
セパレータとしては、例えばフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン樹脂、ナイロン、芳香族アラミドなどの材質からなり、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができる。該セパレータの厚みは電池としての体積エネルギー密度が上がり、内部抵抗が小さくなるという点で、機械的強度が保たれる限り薄い程よく、10〜200μm程度が好ましい。
なお、本発明の二次電池用正極活物質を用いたリチウム電池の形状は特に限定されず、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型などのいずれであってもよい。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
なお、リチウムイオン伝導度は東亜電波工業株式会社製の伝導度計(CM−20S)、CELL TYPE:CG−511B(セル定数:0.983)を用いて乾燥空気雰囲気下、25℃で測定を行った。
(参考例1)
3−ヒドロキシ−4−フェニル−3−シクロブテン−1,2−ジオン(I)の合成
Journal of Organic Chemistry,1988,53(11),2482に記載されている方法に準拠し、3−(1−メチルエトキシ)−4−フェニル−3−シクロブテン−1,2−ジオンを製造した。次いでこのものを2.50g、THF20ml、12N塩酸55mlを100mlフラスコに入れて100℃で5h攪拌した。その後、室温まで放冷し、クロロホルムで水層を洗浄した後、水層を濃縮し、3−ヒドロキシ−4−フェニル−3−シクロブテン−1,2−ジオン(I)を1.38g得た。構造は1H −NMRおよび13C −NMRで確認した。得られた(I)15mgを水3.0mlに溶解させたところpH=1.3を示した。
(実施例1)
100mlフラスコに上記参考例1で製造した(I)1.042g(5.983mmol)、水酸化リチウム1水和物251.2mg(5.986mmol)、メタノール10mlを加えて均一溶液とした。エバポレーターでメタノールを留去した後、室温で1時間真空乾燥し、さらに150℃で5h真空乾燥し、3−リチオキシ−4−フェニル−3−シクロブテン−1,2−ジオン(II)を1.077g得た。構造は1H− NMRで確認した。また、得られた(II)を15mgサンプリングし、脱イオン水3.0mlに溶解させたところ、pH=6.5を示した。得られた(II)1.062gを脱水プロピレンカーボネート5.0mlに溶解させ、モレキュラーシーブ3A (1/16)で12時間乾燥させて電解質(A)を得た。 (A)のオキソカーボン酸当量は0.852mmol/gであった。(A)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(実施例2)
プロピレンカーボネートの量を10mlにした以外は実施例1と同様にして電解質(B)を得た。(B)のオキソカーボン酸当量は0.461mmol/gであった。(B)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(実施例3)
プロピレンカーボネートの量を15mlにした以外は実施例1と同様にして電解質(C)を得た。(C)のオキソカーボン酸当量は0.316mmol/gであった。(C)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(実施例4)
(II)の量を0.531g、プロピレンカーボネートの量を20mlにした以外は実施例1と同様にして電解質(D)を得た。(D)のオキソカーボン酸当量は0.148mmol/gであった。(D)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(参考例2)
4−リチオキシ−3−(ペンタフルオロフェニル) シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(III)の合成
フラスコにブロモペンタフルオロベンゼン(2.47g、10.0mmol)とTHF30mlを入れて均一溶液とした。この溶液を−78℃に保ちながらn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.5M)を4.0ml(10.0mmol)を加え、30分撹拌した。この溶液を溶液Aと呼称する。別のフラスコに3,4−ジイソプロポキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン1.98g(10.0mmol)とTHF20mlを入れて均一溶液とし、−78℃に保った。この溶液を溶液Bと呼称する。
溶液Aを溶液Bに移送し、−78℃で2時間撹拌した。その後、2規定の塩酸5mlを加えて反応を停止し、室温にした後に水を200ml加えた。エーテルで抽出し、油層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。エバポレーターで溶媒を留去し、シリカゲルカラムで精製し(溶媒:初期はヘキサン/エーテル=3/1、後期はメタノールを使用した)、1.30g(49%)の4−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル) シクロブタ−3−エン−1,2−ジオンを得た。構造は1H−NMRおよび19F−NMRで確認した。
フラスコに4−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル) シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン1.20g(4.54mmol)、水酸化リチウム1水和物190.5mg(4.54mmol)およびメタノールを入れて均一溶液とした。湿らせたpH試験で中性になっていることを確認した後に溶媒を留去し、60℃において真空ポンプで減圧乾燥を8h行い、4−リチオキシ−3−(ペンタフルオロフェニル) シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン(III)1.22g(4.54mmol)を得た。
(実施例5)
(III)を0.7120g秤量し脱水プロピレンカーボネート3.5mlに溶解させ、モレキュラーシーブ3A (1/16)で12時間乾燥させて電解質(E)を得た。(E)のオキソカーボン酸当量は0.542mmol/gであった。(E)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(実施例6)
プロピレンカーボネートの量を7mlにした以外は実施例5と同様にして電解質(F)を得た。(F)のオキソカーボン酸当量は0.292mmol/gであった。(F)の伝導度測定の結果を表1に示す。
(実施例7)
プロピレンカーボネートの量を10.5mlにした以外は実施例5と同様にして電解質(G)を得た。(G)のオキソカーボン酸当量は0.200mmol/gであった。(G)の伝導度測定の結果を表1に示す。
Figure 2007027105

Claims (13)

  1. オキソカーボン酸及び/又はその誘導体と、分子量が1000未満の低分子化合物とを含有することを特徴とする電解質。
  2. オキソカーボン酸又はその誘導体が下式(1)で示される化合物である、請求項1に記載の電解質。
    Figure 2007027105
    (式中、X1、X2はそれぞれ独立に−O−、−S−又は−NR’−を表し、Zは−CO−、−C(S)−、−C(NR’’)−、置換基を有していても良い炭素数1〜6のアルキレン基又は置換基を有していても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。nは、繰り返しの数を表わし、0〜10の整数を表わす。nが複数ある場合、n個あるZは、互いに同じであっても良く、異なっていても良い。Rは、−OH、−SH、−NHR’’’、置換基を有していても良い炭素数1〜18のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数6〜18のアリール基又は置換基を有していても良い炭素数7〜16のアラルキル基を表す。R’、R’’、R’’’は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を表す。Bは、水素原子又は1価の金属原子を表す。)
  3. 式(1)において、Zが、−CO−、−C(S)−、及び−C(NH)−からなる群から選ばれるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、請求項2記載の電解質。
  4. 式(1)において、X1とX2が−O−、Zが−CO−、nが0〜2の整数であるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、請求項2または3に記載の電解質。
  5. 式(1)において、Bが水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子およびセシウム原子からなる群から選ばれるオキソカーボン酸及び/又はその誘導体を含有する、請求項2〜4のいずれかに記載の電解質。
  6. 低分子化合物が、1気圧、25℃において液体状態を示す化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の電解質。
  7. 低分子化合物が非プロトン性溶媒である、請求項1〜6のいずれかに記載の電解質。
  8. 低分子化合物が、測定温度23℃における誘電率が50以上の低分子化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の電解質。
  9. 低分子化合物が環状炭酸エステルである、請求項1〜6のいずれかに記載の電解質。
  10. 低分子化合物がエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートのいずれか一方または両方である、請求項1〜6のいずれかに記載の電解質。
  11. [オキソカーボン酸及びその誘導体の物質量(mmol)]/[低分子化合物の重量(g)+オキソカーボン酸及びその誘導体の重量(g)]で規定されるオキソカーボン酸当量が、0.05〜8mmol/gである、請求項1〜10のいずれかに記載の電解質。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の電解質を有する電池。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の電解質を有するリチウム二次電池。
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