JP2007026698A - 光加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光透過性を有する被加熱対象物に対して照射される遠赤外線を低減し、被加熱対象物をその厚み方向に対して均一に加熱することのできる光加熱装置を提供すること。【解決手段】 本発明の光加熱装置は、少なくとも一以上のヒータランプと、このヒータランプから放射される光を反射して加熱処理されるべき被加熱対象物に照射する反射部材とを備えてなるものにおいて、近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収する遠赤外線吸収部材が、光照射方向に対してヒータランプの前方側の位置に配置されており、ヒータランプから放射される放射光および反射部材からの反射光が遠赤外線吸収部材を介して被加熱対象物に照射されると共に、当該遠赤外線吸収部材がヒータランプの点灯時において冷却されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばペットボトル成形用の樹脂材料やフラットパネル用ガラス基板などの光透過性部材を加熱処理するために利用される光加熱装置に関するものである。
現在、例えば炭酸飲料、果汁、ミネラルウォーター等の清涼飲料水の容器として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、「PET樹脂」という。)を加熱し、ブロー成形することにより得られるペットボトルが用いられている。
このようなPET樹脂の加熱処理においては、加熱エネルギーの制御がしやすいという理由から、加熱源としてハロゲンランプが利用されており、例えば図8に示すように、中心軸X周りに回転されるPET樹脂製のプリフォーム品Pに対して、複数本の棒状のハロゲンランプ70をプリフォーム品Pの回転中心軸方向に互いに離間して並ぶよう配置し、ハロゲンランプ70から放射される光を直接、あるいは当該ハロゲンランプ70の光照射方向後方側に配置された反射板71により反射して照射することにより、プリフォーム品Pの加熱処理を行う光加熱装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。ここに、「プリフォーム品」とは、ブロー成形を行う前の原形の成形品のことである。この光加熱装置においては、ハロゲンランプの点灯時において、冷却風が反射板71に形成された冷却風流通孔72を介して供給されて、反射板71および各ハロゲンランプ70が冷却される。
このような光加熱装置により加熱処理を行うに際して、プリフォーム品Pの光照射領域における外面部分Paと内面部分Pbとの間に著しい温度差が生じていると、ブロー成形処理を行ったときに、得られる成形品に偏肉が発生するなどして所期の形状のものとすることができず、製品不良を起こす、という問題がある。
このような問題、すなわち光照射領域における外面部分Paと内面部分Pbとの温度差が生じる原因として、ハロゲンランプ70から遠赤外線が放射されてプリフォーム品Pに照射されているためであると考えた。
すなわち、PET樹脂は遠赤外線の波長域の透過率が極めて低い特性を有することから、プリフォーム品Pの外面部分Paにおいて遠赤外線が吸収されて、プリフォーム品Pの内面部分Pbにまで届かない現象が発生する結果、厚み(肉厚)方向に対して外面部分Paと内面部分Pbとの間で大きな温度差が生じてしまうものと考えられる。
従って、遠赤外線がほとんど放射されず、例えば波長750nm〜2μmの近赤外線が主に放射されるよう、例えばフィラメントのコイル径やコイル長、あるいは入力電力を規定したハロゲンランプによれば、PET樹脂は近赤外線の波長域の透過率が比較的高い特性を有することから、ハロゲンランプから放射される光が表面部分に吸収される割合が少なく、表面から裏面にわたり厚み方向に対して略均一に加熱できるので、プリフォーム品Pの光照射領域における外面部分Paと内面部分Pbとの間で温度差が生じることが防止されるものと考えられるが、実際には、このようなハロゲンランプを用いた場合であっても、ブロー成形して得られる成形品に、偏肉が発生して所期の形状を有するものとすることができず、製品不良を起こしてしまう、という問題が生じることが判明した。
以上のような問題は、PET樹脂に限らず、例えば液晶ガラス用の平板状の硼珪酸ガラスやアクリル板などにおいても、発生する。
特開平11−42702号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、光透過性を有する被加熱対象物に対して照射される遠赤外線を低減し、被加熱対象物をその厚み方向に対して均一に加熱することのできる光加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の光加熱装置は、少なくとも一以上のヒータランプと、このヒータランプから放射される光を反射して加熱処理されるべき被加熱対象物に照射する反射部材とを備えてなる光加熱装置において、
近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収する遠赤外線吸収部材が、光照射方向に対してヒータランプの前方側の位置に配置されており、
ヒータランプから放射される放射光および反射部材からの反射光が遠赤外線吸収部材を介して被加熱対象物に照射されると共に、当該遠赤外線吸収部材がヒータランプの点灯時において冷却されることを特徴とする。
本発明の光加熱装置においては、遠赤外線吸収部材は、扁平な箱型形状であって、ヒータランプと対向して配置される、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁が平板状とされており、冷却風または冷却水が内部空間内に流通されることにより冷却される構成のものとすることができる。
また、本発明の光加熱装置においては、遠赤外線吸収部材は、扁平な箱型形状であって、ヒータランプと対向して配置される、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁が平板状とされており、
冷却風を内部空間内に導入するための開口部が周壁の少なくとも1箇所に形成されていると共に、光照射方向に対して後方側に位置される壁に、内部空間に導入された冷却風をヒータランプに供給するための複数の開口がヒータランプの配置位置に対応して形成された構成のものとされていてもよい。
本発明の光加熱装置によれば、特定の光学特性を有する遠赤外線吸収部材が光照射方向に対してヒータランプの前方側の位置に設けられていると共に当該遠赤外線吸収部材がヒータランプの点灯時において冷却される構成とされていることにより、主に近赤外線を被加熱対象物に照射することができるので、被加熱対象物をその光照射領域における厚み方向に対して均一に加熱することができる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る光加熱装置は、特定の光学特性を有する遠赤外線吸収部材が光照射方向に対してヒータランプの前方側の位置に配置されてなり、ヒータランプから放射される光が遠赤外線吸収部材を介して照射されると共に、ヒータランプおよび反射部材を冷却するための冷却風が利用されて遠赤外線吸収部材が冷却される構成のものである。
図1は、本発明の光加熱装置の一例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。
この光加熱装置においては、互いに等間隔毎に離間して並んだ位置において、各々平行に伸びるよう配置された多数本の棒状のヒータランプ10と、当該ヒータランプ10から放射される光を反射して被加熱対象物に照射する反射部材とを備えている。
隣り合うヒータランプ10のランプ中心軸間の離間距離の大きさは、被加熱対象物に対して実質的に均一な分布で光を照射することができるという理由から、例えば20〜30mmとされていることが好ましい。
各々のヒータランプ10は、例えばフィラメントランプよりなり、両端にピンチシール部が形成された全体が略直管状の発光管を具え、この発光管内に、フィラメントが発光管の管軸方向に沿って伸びるよう配設されていると共に所要の不活性ガスおよびハロゲンガスが適宜の封入量で封入されており、フィラメントの両端部が、ピンチシール部の各々に気密に封着されて埋設された導電性箔を介して、ピンチシール部の端面より突出して伸びる外部リード棒に接続された構成とされている。
反射部材は、例えば金属製またはセラミック製の反射板11よりなり、ヒータランプ10の点灯時において、反射板11および各ヒータランプ10を冷却するための冷却風を流通させるための複数の冷却風流通孔12が、例えば各々のヒータランプ10に対向した位置に形成されている。
この光加熱装置においては、光照射方向に対してヒータランプ10の前方側の位置に、近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収する光学特性を有する、平板状の遠赤外線吸収部材20が設けられている。
この遠赤外線吸収部材20の光学特性について具体的に説明すると、例えば波長1.5μmの近赤外線の透過率が80%以上であり、波長4.5μmの遠赤外線の透過率が45%以下である。
遠赤外線吸収部材20を構成する材料としては、例えば石英ガラス、硼珪酸ガラス、バイコール、パイレックス(登録商標)等の透明なガラス材料、アクリル樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)等の透明な樹脂材料などを用いることができる。
この遠赤外線吸収部材20の厚みについては、上記の光学特性を満足するように設定され、例えば1〜2.5mmであることが好ましいが、冷却風の圧力が高い場合には、その圧力に耐えうる強度を持たせるために、例えば6mm程度とされる場合もある。
具体的な数値例を示すと、例えば石英ガラスの場合には例えば1mm、パイレックス(登録商標)ガラスの場合には例えば2mm、バイコールの場合には例えば1.2mm、アクリル樹脂の場合には例えば2mm、PET樹脂の場合には例えば2.2mmである。これらのうちで、例えば石英ガラスが用いられる場合には、その製法によって遠赤外線領域の光透過率が異なるが、上述したように、波長4.5μmの光の透過率45%以下となるよう厚みが設定されることが望ましい。
この遠赤外線吸収部材20は、ヒータランプ10の点灯時において冷却される。具体的には、例えば、ヒータランプ10および反射板11を冷却するために供給される冷却風が、遠赤外線吸収部材20の表面に吹き付けられることにより、所定の温度以下例えば250℃以下に保たれるよう冷却される。
上記構成の光加熱装置においては、被加熱対象物である例えばペットボトルのプリフォーム品Pが、その長手方向に伸びる回転中心軸Xを中心に自転しながら、ヒータランプ10と一定の離間距離を保った状態で搬送され、光加熱装置から照射される光によって加熱される。すなわち、ヒータランプ10の各々が一斉に点灯されると、ヒータランプ10から放射される光が、直接あるいは反射板11により反射され、遠赤外線吸収部材20を介してプリフォーム品Pに照射される。
一方、冷却風が反射板11における冷却風流通孔12を介して供給され、冷却風が各々のヒータランプ10の発光管の壁面に沿って流過されることにより反射板11およびヒータランプ10が冷却され、その後、冷却風が遠赤外線吸収部材20の表面に吹き付けられ、その表面に沿って周縁部に向かって流過されることにより遠赤外線吸収部材20が冷却される。
而して、上記のように、ヒータランプ10から放射された光が遠赤外線吸収部材20を介して照射されると共に遠赤外線吸収部材20がヒータランプ10の点灯時において冷却風によって冷却される構成とされていることにより、上記構成の光加熱装置によれば、被加熱対象物をその厚み方向に対して均一に加熱することができる。
この理由は、次のように考えられる。すなわち、例えばハロゲンランプを加熱源とした光加熱装置においては、例えばフィラメントコイルの構成、具体的にはコイル径やコイル長、および入力電力を調整することにより近赤外線が高い強度で放射されるよう構成されている場合であっても、連続スペクトルの光が放射されることにより遠赤外線も放射されることとなる。
また、その遠赤外線がハロゲンランプの発光管を構成する石英ガラスによって吸収されることにより、ハロゲンランプを連続点灯した場合には、発光管が蓄熱し、例えば500〜800℃程度の高温になる。そして、高温となった石英ガラス製の発光管から、二次輻射として、4μm以上の波長の遠赤外線が放射されることが判明した。
然るに、ヒータランプ10から放射される光が、波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収する遠赤外線吸収部材20を介して、被加熱対象物であるプリフォーム品Pに照射される構成とすることにより、プリフォーム品Pに対して照射される遠赤外線を低減させることができ、しかも、遠赤外線吸収部材20がヒータランプ10の点灯時において冷却されることにより、遠赤外線吸収部材20が高温となることに伴う遠赤外線の二次輻射が生ずることを確実に防止することができると共に、例えば遠赤外線吸収部材が樹脂材料よりなるものである場合には、軟化して変形してしまうことを確実に防止することができる。
従って、主に近赤外線によりプリフォーム品Pを加熱処理することができるので、プリフォーム品Pを、その被光照射領域において厚み方向に対して均一に加熱することができ、ブロー成形後に得られる成形品は、偏肉が生ずることがなく、所期の形状を有するものとなる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る光加熱装置は、遠赤外線吸収部材それ自体に直接的に冷却体が供給されることにより遠赤外線吸収部材が冷却される構成のものである。
図2は、本発明の光加熱装置の他の例における要部の構成の概略を示す説明用断面図、図3は、図2に示す光加熱装置における遠赤外線吸収部材の構成を示す斜視図である。
この光加熱装置における遠赤外線吸収部材30は、内部空間が遠赤外線吸収部材30を冷却するための冷却風または冷却水などの冷却体が流通される冷却体導入用空間Cとされた全体が扁平な箱型形状であって、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁31、36が、均一な厚みを有する平板状のものとされており、扁平な面が光照射方向に対して垂直な方向に伸びるよう、ヒータランプ10と対向して設けられている。
この遠赤外線吸収部材30には、例えば互いに対向する2つの周壁32、37の各々に、冷却体を冷却体導入用空間Cに導入するための開口が形成されており、一方の開口に、冷却体を冷却体導入用空間Cに導入するための冷却体導入管33が設けられていると共に、他方の開口に、冷却体導入用空間C内を流通された冷却体を排出するための冷却体排出管38が設けられている。
この遠赤外線吸収部材30は、上記光学特性すなわち近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収するものとなるよう、扁平な面方向に伸びる各々の壁31、36の厚みt1、t2が設定される。ここに、ヒータランプ側(光照射方向後方側)に位置される壁31の厚みt1および被加熱対象物側(光照射方向前方側)に位置される壁36の厚みt2は、それぞれ、同一の大きさであっても、互いに異なる大きさであってもよい。
一例を示すと、遠赤外線吸収部材30が石英ガラスよりなる場合には、ヒータランプ側の壁31の厚みt1が例えば1mm程度、被加熱対象物側の壁36の厚みt2が例えば1〜1.5mm、全体の厚みTが3〜4.5mmとして構成することができる。
この光加熱装置においては、ヒータランプ10の各々が一斉に点灯されると、ヒータランプ10から放射される光が、直接あるいは反射板11により反射され、遠赤外線吸収部材30を介して被加熱対象物に照射される。
一方、反射板11の冷却風流通孔12を介して供給される冷却風が、各々のヒータランプ10の発光管の壁面に沿って流過されることにより反射板11および各ヒータランプ10が冷却され、さらに、冷却風が遠赤外線吸収部材30の表面に吹き付けられ、その表面に沿って周縁部に向かって流過されることにより遠赤外線吸収部材30が冷却されると共に冷却体が遠赤外線吸収部材30の冷却体導入用空間Cに導入され、当該冷却体導入用空間C内を流通されることにより遠赤外線吸収部材30が冷却されて、所定の温度以下となる状態が維持される。
このような構成の光加熱装置によれば、上記第1実施形態に係る光加熱装置と同様に、ヒータランプ10から放射された光が遠赤外線吸収部材30を介して照射されると共に遠赤外線吸収部材30がヒータランプ10の点灯時において冷却される構成とされていることにより、主に近赤外線を被加熱対象物に照射することができるので、被加熱対象物をその光照射領域における厚み方向に対して均一に加熱することができる。
しかも、遠赤外線吸収部材30それ自体に直接冷却体が供給されて遠赤外線吸収部材30が冷却される構成とされていることにより、ヒータランプ10の点灯時において遠赤外線吸収部材30を効率的に冷却することができるので、遠赤外線吸収部材30からの遠赤外線の二次輻射が生ずることを一層確実に防止することができ、上記のような効果を確実に得ることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る光加熱装置は、遠赤外線吸収部材それ自体に冷却風が供給されて遠赤外線吸収部材が冷却されると共に、当該冷却風が利用されてヒータランプおよび反射部材が冷却される構成のものである。
図4は、本発明の光加熱装置のさらに他の例における要部の構成の概略を示す説明用断面図、図5は、図4に示す光加熱装置における遠赤外線吸収部材の断面図である。
この光加熱装置は、遠赤外線吸収部材40が以下に示すような特定の構成のものであり、反射板15が冷却風流通孔の代わりに後述する遠赤外線吸収部材の冷却風供給用開口を介して供給される冷却風を外部に排出するための排気口16が形成されてなるものであることの他は、第1実施形態に係る光加熱装置と同様の構成を有する。
この光加熱装置における遠赤外線吸収部材40は、ヒータランプ10からの光が照射される光照射面側(ヒータランプ側)の壁41に、内部空間に導入された冷却風をヒータランプ10および反射板15に供給するための複数の冷却風供給用開口がヒータランプ10の配置位置(配置パターン)に対応して形成されていることの他は、基本的な構成は、第2実施形態に係る光加熱装置における遠赤外線吸収部材30と同様の構成、すなわち、内部空間が冷却風導入用空間Cとされた扁平な箱型形状であって、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁41、46が、均一な厚みを有する平板状のものとされている。そして、例えば互いに対向する2つの周壁42、47の各々に冷却風を冷却風導入用空間Cに導入するための開口が形成されており、各々の開口に冷却風導入管43が設けられている。
冷却風供給用開口は、例えばヒータランプ10の管軸方向に対して等間隔毎に離間すると共にヒータランプ10の配列方向に対して等間隔毎に離間した位置に形成された、各々厚み方向に貫通して伸びる複数の冷却風供給用孔45により構成されており、これにより、冷却風がヒータランプ10の各々に対して実質的に均一に供給される状態とされている。ここに、冷却風供給用孔45の数、冷却風供給用孔45の開口径の大きさおよび冷却風供給用孔45の形成位置は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜に変更することができる。
この遠赤外線吸収部材40は、上記光学特性すなわち近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収するものとなるよう、扁平な面方向に伸びる各々の壁41、46の厚みが設定される。ここに、ヒータランプ側に位置される壁41の厚みおよび被加熱対象物側に位置される壁46の厚みは、それぞれ、同一の大きさであっても、互いに異なる大きさであってもよい。
この光加熱装置においては、ヒータランプ10の各々が一斉に点灯されると、ヒータランプ10から放射される光が、直接あるいは反射板15により反射され、遠赤外線吸収部材40を介して被加熱対象物に照射される。
一方、冷却風が遠赤外線吸収部材40の冷却風導入用空間Cに導入され、当該冷却風導入用空間C内を流通されることにより遠赤外線吸収部材40が冷却されて所定の温度以下となる状態が維持されると共に、冷却風が冷却風供給用孔45を介して各ヒータランプ10および反射板15に供給され、当該冷却風が各々のヒータランプ10の発光管の壁面に沿って流過されると共に反射板15に吹き付けられることにより各ヒータランプ10および反射板15が冷却される。
このような構成の光加熱装置によれば、上記第2実施形態に係る光加熱装置と同様に、ヒータランプ10から放射された光が遠赤外線吸収部材40を介して照射されると共に遠赤外線吸収部材40がヒータランプ10の点灯時において冷却される構成とされていることにより、主に近赤外線を被加熱対象物に照射することができるので、被加熱対象物をその光照射領域における厚み方向に対して均一に加熱することができ、しかも、遠赤外線吸収部材40それ自体に直接冷却体が供給されて冷却される構成とされていることにより、ヒータランプ10の点灯時において遠赤外線吸収部材40を効率的に冷却することができるので、遠赤外線吸収部材40からの遠赤外線の二次輻射が生ずることを一層確実に防止することができる。
この第3の実施形態に係る光加熱装置においては、図6に示すように、遠赤外線吸収部材50における冷却風供給用開口が、ヒータランプ10の管軸方向に対して例えば等間隔毎に離間した位置において、各々のヒータランプ10の配列方向に伸びるよう形成された複数のスリット51により構成されていてもよく、このような構成のものであっても、実質的に同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明の光加熱装置の用途は、例えばペットボトル成形用のプリフォーム品(PET樹脂)の加熱処理に限定されるものではなく、例えば液晶ガラス用の平板状の硼珪酸ガラスやアクリル板などの加熱処理を行う場合にも適用することができる。
また、ヒータランプの数および隣接するヒータランプ間の離間距離などの構成は、目的に応じて適宜に変更することができる。例えばヒータランプの数は一であってもよい。
さらに、以上においては、光照射方向に対してヒータランプの後方側に反射板が配置された構成のものについて説明したが、反射板を用いずに、例えば光照射方向の後方側に位置される発光管の外表面に直接的に金属やセラミックなどの反射コート膜(白半面コート)を形成することにより、ヒータランプから放射される光を照射する構成とされていてもよく、さらに、反射コート膜を形成したヒータランプと反射板とが組み合わせられた構成とされていてもよい。
また、本発明の第2実施形態に係る光加熱装置においては、例えば図7に示すように、遠赤外線吸収部材60が、冷却体導入用空間Cを構成するヒータランプ側に位置される壁61により区画されて当該冷却風導入用空間Cと並んだ状態で形成された、いわば断熱層としての機能を有する空間Sを備えてなる、全体が扁平な箱型形状の構成のものを用いることができる。図7において、65は、冷却体を冷却風導入用空間Cに導入するための冷却体導入管、66は、冷却体導入用空間C内を流通した冷却体を排出するための冷却体排出管である。
当該空間Sを形成する扁平な面方向に伸びる壁62は、冷却体導入用空間Cを構成する、扁平な面方向に伸びる壁61、63と互いに略平行に伸びる、均一な厚みを有する平板状のものとされている。
このような構成の遠赤外線吸収部材60を備えてなる光加熱装置によれば、図2に示す光加熱装置と実用上同様の効果を得ることができ、しかも、光照射方向に対して冷却体導入用空間Cの後方側に形成された空間Sの作用により、遠赤外線吸収部材60を一層高い効率で冷却することができ、遠赤外線吸収部材60からの遠赤外線の二次輻射が生ずることを一層確実に防止することができる。すなわち、ヒータランプ10から放射される遠赤外線が吸収されることによって高温となる部分が空間Sを形成する壁62であるので、被加熱対象物側に位置される壁63は、冷却体によって所定の温度以下となる状態に維持することが容易となり、また、空間Sを形成する壁62が高温となって遠赤外線が放射された場合であっても、当該遠赤外線を冷却体導入用空間Cを形成する壁61、63によって吸収することができる。
本発明の光加熱装置の一例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。 本発明の光加熱装置の他の例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。 図2に示す光加熱装置における遠赤外線吸収部材の一構成例を示す斜視図である。 本発明の光加熱装置のさらに他の例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。 図4に示す光加熱装置における遠赤外線吸収部材の一構成例を示す断面図である。 第3実施形態に係る光加熱装置における遠赤外線吸収部材の他の構成例を示す断面図である。 本発明の光加熱装置のさらに他の例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。 従来における光加熱装置の一例における要部の構成の概略を示す説明用断面図である。
符号の説明
10 ヒータランプ
11 反射板
12 冷却風流通孔
15 反射板
16 排気口
20 遠赤外線吸収部材
30 遠赤外線吸収部材
31、36 壁
32、37 周壁
33 冷却体導入管
38 冷却体排出管
C 冷却体導入用空間
40 遠赤外線吸収部材
41、46 壁
42、47 周壁
43 冷却風導入管
45 冷却風供給用孔
50 遠赤外線吸収部材
51 スリット
60 遠赤外線吸収部材
61、62、63 壁
65 冷却体導入管
66 冷却体排出管
S 空間
70 ハロゲンランプ
71 反射板
72 冷却風流通孔
P プリフォーム品
Pa 外面部分
Pb 内面部分

Claims (3)

  1. 少なくとも一以上のヒータランプと、このヒータランプから放射される光を反射して加熱処理されるべき被加熱対象物に照射する反射部材とを備えてなる光加熱装置において、 近赤外線を主に透過すると共に波長4.5μm以上の遠赤外線を主に吸収する遠赤外線吸収部材が、光照射方向に対してヒータランプの前方側の位置に配置されており、
    ヒータランプから放射される放射光および反射部材からの反射光が遠赤外線吸収部材を介して被加熱対象物に照射されると共に、当該遠赤外線吸収部材がヒータランプの点灯時において冷却されることを特徴とする光加熱装置。
  2. 遠赤外線吸収部材は、扁平な箱型形状であって、ヒータランプと対向して配置される、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁が平板状とされており、冷却風または冷却水が内部空間内に流通されることにより冷却されることを特徴とする請求項1に記載の光加熱装置。
  3. 遠赤外線吸収部材は、扁平な箱型形状であって、ヒータランプと対向して配置される、互いに略平行に扁平な面方向に伸びる2つの壁が平板状とされており、
    冷却風を内部空間内に導入するための開口部が周壁の少なくとも1箇所に形成されていると共に、光照射方向に対して後方側に位置される壁に、内部空間に導入された冷却風をヒータランプに供給するための複数の開口がヒータランプの配置位置に対応して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光加熱装置。
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