JP2007026499A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境負荷の少ない光ディスクを使用する場合に温度上昇に伴って発生する問題を解決することが出来る光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 光ディスク装置内に設けられているとともに光ディスク装置内の温度を検出する温度検出素子20を設け、装着された光ディスク1の使用可能温度を検出し、使用可能温度が低い光ディスクを使用して通常動作モードによる動作を行っているとき、温度が所定値に達っしたとき、光ディスクの使用モードを通常動作モードから省電力動作モードに変更するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学式ピックアップに組み込まれているレーザーダイオードから照射されるレーザー光にて光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う光ディスク装置に関する。
レーザーダイオードから照射されるレーザー光によって光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う光ディスク装置が普及している。光ディスク装置としては、CDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般的である。
CDディスクを使用する光ディスク装置としては、音楽等のオーディオ信号を再生するものやプログラムソフトのようなデータ信号を再生するものがある。そして、斯かる光ディスク装置の中には、規定の線速度、即ち低速度にて光ディスクを回転させて信号の再生動作を行うだけでなく規定の線速度の数倍又は10数倍の速度にて光ディスクを回転させて信号の再生動作を行うことが出来る製品が普及している。
光ディスクを高速にて回転させた状態にて信号の再生動作を行う光ディスク装置は、光ディスクを高速にて回転駆動させることが出来るようにスピンドルモーターの回転速度を制御するとともにレーザーダイオードから照射されるレーザー光の出力を増大させるように構成されている。
従って、斯かる光ディスク装置において、高速による再生動作を行うとスピンドルモーターだけでなく光学式ビックアップから発せられる熱量が大きくなるので、光ディスク装置の内部の温度が上昇することになる。
また、光ディスク装置は、光学式ピックアップの位置を所望の信号が記録されている位置に移動させることによって所望の信号の再生動作を速やかに開始させる動作、即ちサーチと呼ばれる機能を備えている。光学式ピックアップの移動動作は、電動機の回転力を利用して行われるが、サーチ時間を短くするために光学式ピックアップの移動速度を速くするためには、電動機の回転速度を高速にする必要があり、高速回転させると該電動機から発せられる熱量が多くなる。
最近、環境問題から自然界で分解されるプラスチックを基板の材料として使用する光ディスクが開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−50489号公報
特許文献1に記載されているような光ディスクは、環境負荷が小さいものの自然界で分解されるプラスチックを使用するため、使用可能な温度が従来一般に普及して光ディスクと比較して低いという特性がある。
斯かる環境負荷が小さい光ディスクを使用する場合に光ディスク装置内の温度が上昇し、その温度が光ディスクの使用可能温度の限界値に達すると光ディスクが破壊されるという問題がある。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ディスク装置を提供しようとするものである。
本発明は、通常動作モード及び電力消費を抑えた省電力動作モードによる動作を行うことが出来る光ディスク装置において、光ディスク装置内に設けられているとともに光ディスク装置内の温度を検出する温度検出素子を設け、装着された光ディスクの使用可能温度を検出し、使用可能温度が低い光ディスクを使用して通常動作モードによる動作を行っているとき、温度が所定値に達っしたとき、光ディスクの使用モードを通常動作モードから省電力動作モードに変更するように構成されている。
また、本発明は、温度検出素子を温度の上昇が最も大きいと考えられる光学式ピックアップの近傍に配置するように構成されている。
そして、本発明は、光ディスクの使用可能温度を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するように構成されている。
また、本発明は、光ディスクの使用可能温度を光ディスクの種類に基づいて検出するように構成されている。
そして、本発明は、光ディスクの種類を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するように構成されている。
また、光ディスクの厚みを検出する手段を設け、該厚み検出手段にて検出された厚みにて光ディスクの種類を認識するように構成されている。
そして、本発明は、対物レンズを光ディスクの面に対して垂直方向へ移動させることによって光検出器から生成されるフォーカスエラー信号を所定の閾値で2値化して得られるパルス信号の間隔を計測することによって光ディスクの厚みを検出するように構成されている。
また、本発明は、最初のパルス信号が得られたときクロック信号のカウント動作を開始するカウンター回路を設け、次のパルス信号が得られるまでにカウントされたクロック信号の数によりパルス信号の間隔を計測するように構成されている。
そして、本発明は、対物レンズを光ディスクから離れた位置より光ディスクの面方向へ移動させることによってフォーカスエラー信号を生成させるように構成されている。
また、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、所定時間後に光ディスクを光ディスク装置内から外部に排出するように構成されている。
そして、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、光ディスクの回転駆動動作を行うスピンドルモーターの回転速度を制限するように構成されている。
更に、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、光学式ピックアップのサーチ動作を行うための移動速度を制限するように構成されている。
本発明は、通常動作モード及び電力消費を抑えた省電力動作モードによる動作を行うことが出来る光ディスク装置において、光ディスク装置内に設けられているとともに光ディ
スク装置内の温度を検出する温度検出素子を設け、装着された光ディスクの使用可能温度を検出し、使用可能温度が低い光ディスクを使用して通常動作モードによる動作を行っているとき、温度が所定値に達っしたとき、光ディスクの使用モードを通常動作モードから省電力動作モードに変更するようにしたので、発熱量を抑えることが出来、その結果、光ディスク装置内の温度が光ディスクの使用可能温度を越えることはなく、光ディスクが破壊されることを防止することが出来る。
また、本発明は、温度検出素子を光学式ピックアップの近傍に配置したので、即ち光ディスク装置の中で最も発熱量が大きな部材の近傍の温度検出を行うようにしたので、光ディスク装置の温度上昇を正確に検出することが出来る。
そして、本発明は、光ディスクの使用可能温度を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するようにしたので、光ディスクの使用可能温度の認識を正確に行うことが出来る。
また、本発明は、光ディスクの使用可能温度を光ディスクの種類を検出することによって決定するようにしたので、使用可能温度の設定を確実に行うことが出来る。
そして、本発明は、光ディスクの種類を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するようにしたので、認識動作を容易に行うことが出来る。
また、本発明は、環境負荷が少ない光ディスクの厚みが一般的な光ディスクと比較して厚くなるという特性を利用して光ディスクの種類を認識するようにしたので、ディスクデータが記録されていない光ディスクを使用する場合にも光ディスクの温度による破壊を防止することが出来る。
そして、本発明は、対物レンズを光ディスクの面に対して垂直方向へ移動させることによって光検出器から生成されるフォーカスエラー信号を所定の閾値で2値化して得られるパルス信号の間隔を計測することによって光ディスクの厚みを検出するようにしたので、即ちフォーカスエラー信号を利用して検出するようにしたので、既存のフォーカス制御回路を利用することが出来、製造コストの上昇を抑えることが出来る。
また、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、所定時間後に光ディスクを光ディスク装置内から外部に排出するようにしたので、排出するまでの時間設定を温度が上昇するまでに要する時間を考慮して設定することによって光ディスクの温度による破壊を防止することが出来る。
そして、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、光ディスクの回転駆動動作を行うスピンドルモーターの回転速度を制限するようにしたので、光ディスク内の温度上昇を抑えることが出来、光ディスクの温度による破壊を防止することが出来る。
更に、本発明は、省電力動作モードに変更されたとき、光学式ピックアップのサーチ動作を行うための移動速度を制限するようにしたので、光ディスク内の温度上昇を抑えることが出来、光ディスクの温度による破壊を防止することが出来る。
本発明は、温度検出素子を設けて光ディスク装置の温度を検出することによって光ディスクの温度による破壊を防止するように構成されている。
図1は本発明に係る光ディスク装置の一実施例を示すブロック回路図、図2は本発明に係る光ディスクの構造を示す説明図、図3は本発明の動作を説明するための信号波形図である。
図1において、1はスピンドルモーター2によって回転駆動される光ディスクであり、例えば線速度一定になるように回転制御されるように構成されているとともに図2に示すようにカバー層C、信号層S及び保護層Gとより構成されている。
図2は、CD規格の光ディスクであり、一般に普及している光ディスク(通常ディスク)のカバー層C、信号層S及び保護層Gの総厚みは、1.2mmであるが、環境負荷の少ない光ディスク(環境型ディスク)では、材料となるプラスチックの屈折率が一般の光ディスクと比較して小さいので、信号層Sにレーザー光を合焦させるためにはカバー層Cの厚みを厚くする必要があり、その結果カバー層C、信号層S及び保護層Gの総厚みは、1.3mm程度と厚くなる。
3はレーザー光を照射するレーザーダイオード4が組み込まれている光学式ピックアップであり、レーザーダイオード4から照射されるレーザー光を光ディスク1の信号層に合焦させる対物レンズ5、光ディスク1から反射されるレーザー光を受光し電気信号に変換するとともに4分割センサー等にて構成される光検出器6、対物レンズ5を光ディスク1の径方向に変位させるトラッキングコイル7、対物レンズ5を光ディスク1の信号面に対して垂直方向に変位させるフォーカスコイル8が組み込まれている。
9は対物レンズ5がフォーカスコイル8への駆動信号の供給動作によって光ディスク1の面から最も離間したとき対物レンズ5を支持するレンズホルダー(図示せず)と当接する最大離間位置規制部材であり、該対物レンズ5の光ディスク1からの最大離間位置を規制するように設けられている。10は対物レンズ5がフォーカスコイル8への駆動信号の供給動作によって光ディスク1の面に最も接近したとき対物レンズ5を支持するレンズホルダーと当接する最接近位置規制部材であり、該対物レンズ5の光ディスク1に対する最接近位置を規制するように設けられている。
11は前記光検出器6から得られる電気信号が光信号として入力される光出力信号処理回路であり、レーザー光の信号トラックに対するズレを示すトラッキングエラー信号、レーザー光の記録層に対するフォーカスズレを示すフォーカスエラー信号及び光ディスク1に記録されている信号の読み出し信号である再生信号を生成するように構成されている。斯かる光出力信号処理回路11による各種の信号生成動作は周知の回路にて行われるので、その説明は省略する。
12は前記光出力信号処理回路11によって生成されて出力されるトラッキングエラー信号が入力されるトラッキングサーボ回路であり、入力されるトラッキングエラー信号に基くトラッキングコイル駆動信号を前記トラッキングコイル7に供給することによってトラッキング制御動作を行うように構成されている。13は前記光出力信号処理回路11によって生成されて出力されるフォーカスエラー信号が入力されるフォーカスサーボ回路であり、入力されるフォーカスエラー信号に基くフォーカスコイル駆動信号を前記フォーカスコイル8に供給することによってフォーカス制御動作を行うように構成されている。
14は前記光出力信号処理回路11内に設けられている2値化回路によって2値化された再生信号が入力されるとともにデジタル信号処理を行うデジタル信号処理回路であり、各種の信号を復調するように構成されている。15は光ディスク装置の各動作を制御するシステム制御回路であり、前記デジタル信号処理回路14より生成される同期信号を利用してスピンドルモーター2による光ディスク1の回転制御動作や再生信号及び記録信号の
処理動作、そして外部に設けられているパーソナルコンピューター等のホスト機器との信号の送受信動作等を制御するように構成されている。斯かるシステム制御回路15は、マイクロコンピューターにて構成されており、内部に設けられているROM等に記憶されているプログラムソフトに基いて各種の制御動作を行うように構成されている。
16は前記光出力信号処理回路11から出力されるフォーカスエラー信号が入力されるコンパレータ回路であり、該フォーカスエラー信号のレベルが閾値VRを越える期間H(高い)レベルの信号を前記システム制御回路15に対して出力するように構成されている。図3(A)は、対物レンズ5を光ディスク1の表面から離れた位置から接近させた場合に得られるフォーカスエラー信号と前記閾値VRとの関係を示すものであり、フォーカスエラー信号は、周知のようにS字状に変化することになる。斯かるS字状の変化は光ディスク1の表面と信号層Sを合焦点が通過するとき得られるので、S字状の変化が2つ現れることになる。図3の(B)は、コンパレータ回路16から出力されるパルス信号を示すものであり、閾値VRを越えた期間Hレベルの信号が出力されることになる。
17は前記システム制御回路15によって動作が制御されるカウンター回路であり、前記コンパレータ回路16からパルス信号Pが出力されるとカウント動作を開始するとともに次にパルス信号Qが出力されたとき最初のパルス信号Pと次のパルス信号Qとの間の間隔を測定するように構成されている。斯かる測定動作は、例えば所定の周波数のクロック信号を生成するクロック信号生成回路を設け、パルス信号とパルス信号との間でカウントされるクロック信号の数で間隔を測定することが出来る。
パルス信号Pとパルス信号Qとの間の間隔Tは、クロック信号の数によって求めることが出来るものであり、このカウント数と距離との関係を示すデータから光ディスク1の表面と信号層Sとの間の距離、即ちカバー層Cの厚みを測定することが出来る。このようにしてカバー層Cの厚みを測定することによって、光ディスク1が通常ディスクか環境型ディスク、即ち使用可能温度が低いディスクであるかを認識することが出来る。
18は前記システム制御回路15によって動作が制御されるとともにレーザーダイオード4に駆動信号を供給するレーザー駆動回路であり、再生動作時には再生用のレーザー出力が得られる駆動信号を供給し、記録動作時には、記録信号に対応した長さのピットを光ディスク1の信号記録層に形成するためのパルス信号を供給するように構成されている。
19は前記システム制御回路15によって動作が制御されるとともに前記スピンドルモーター2の回転動作を制御するスピンドルモーター駆動回路であり、光ディスク1を規定の線速度や高速の線速度にて回転駆動制御するように構成されている。斯かるスピンドルモーター駆動回路19によるスピンドルモーター2の回転駆動制御動作は、光ディスク1から得られる同期信号と基準クロック信号生成回路にて生成される基準同期信号との同期合わせ処理動作によって線速度一定による駆動動作を行うことが出来る。斯かる制御動作は、周知であるので、その説明は省略する。
20は光ディスク装置内の発熱量が多い場所、本実施例では、光学式ピックアップ3に取り付けられている温度検出素子であり、例えばサーミスタと呼ばれる電子部品にて構成されている。21は前記温度検出素子20から得られる信号に基づいて温度を検出する温度検出回路であり、検出された温度は前記システム制御回路15に対して出力されるように構成されている。
22は光学式ピックアップ3の本体を光ディスク1の径方向へ移動させるピックアップ送り用モーターであり、前記トラッキングサーボ回路12から得られる信号に基づいて光学式ピックアップ3をゆっくり移動させるとともにサーチ動作時には高速で移動させるよ
うに構成されている。23は前記システム制御回路15によって動作が制御されるとともに前記ピックアップ送り用モーター22の回転動作を制御するピックアップ送り用モーター駆動回路である。斯かる構成において、通常の動作状態におけるサーチ動作のためのピックアップ送り用モーター22の回転駆動動作は、高速にて行われるが省電力動作モード時におけるサーチ動作のためのピックアップ送り用モーター22の回転駆動動作は、低速にて行われるように構成されている。
24は前記システム制御回路15内に組み込まれている省電力プログラムメモリー回路であり、光ディスク装置の省電力動作モード使用時における動作を制御するプログラムソフトが記憶されている。前記省電力プログラムメモリー回路24に記憶されているプログラムソフトによる省電力動作としては、省電力モードによる動作が開始されてから所定時間経過すると光ディスク装置に組み込まれているディスク排出機構を動作させて光ディスク1を外部に排出する動作が行われる。
また、省電力動作モードに変更された場合には、スピンドルモーター2の回転速度を制限、例えば規定の線速度に対して4倍までの線速度による動作を行う状態に制限する動作が行われる。斯かる場合には、例えば線速度が規定線速度の8倍の線速度による再生動作を行っている状態において、省電力動作モードに変更された場合には、再生線速度を8倍から4倍に低下させて再生動作を行う状態に切り換える動作が行われる。
更に、省電力動作モードに変更された場合には、サーチ動作時に光学式ピックアップ3を所望の位置に移動させるピックアップ送り用モーター22の回転駆動速度を通常の動作に比較して遅い速度に制限するための動作が行われる。
光ディスク1が環境型ディスクであり、通常動作モードによる高速再生動作や高速記録動作を行っている状態で、温度検出回路21によって検出される温度が前もって設定されている温度、即ち使用可能な温度の限界値に近い温度に上昇した場合には、通常動作モードから省電力動作モードに変更させる動作が行われるように構成されている。
以上に説明したように本発明は構成されているが、次に動作について説明する。例えば、光ディスク1に記録されている信号を規定の線速度より高速の線速度にて回転するディスクから再生するための命令信号が光ディスク装置と接続されているパーソナルコンピューターから出力されると、システム制御回路15による高速再生動作を行うための制御動作が開始される。
斯かる制御動作は、スピンドルモーター2に対するスピンドルモーター駆動回路19による回転制御動作、トラッキングサーボ回路12によるトラッキング制御動作及びフォーカスサーボ回路13によるフォーカス制御動作等の周知の動作が行われて光ディスク1に記録されている信号の再生動作が行われる。
高速再生動作を行う状態では、スピンドルモーター駆動回路19からスピンドルモーター2に対して低速再生動作を行う場合と比較して大きな駆動信号が供給されるとともにレーザー駆動回路18からレーザーダイオード4に対して低速再生動作を行う場合と比較して大きな駆動信号が供給される。
また、高速再生動作を行う状態では、デジタル信号処理回路14による信号の復調動作を行うためのクロック信号の周波数も再生速度に対応して変更されるとともにトラッキングサーボ回路12やフォーカスサーボ回路13のサーボ利得も増加させるように構成されている。従って、高速再生動作状態では、低速再生動作と比較して光ディスク装置内で発生する熱量が大きくなるという特性がある。
前述したように光ディスク装置が動作状態にあるときには、光学式ピックアップ3及びスピンドルモーター2等から発生する熱によって光ディスク装置内の温度が上昇するが、通常ディスクの場合には、ディスクの使用可能温度が高いので光ディスク1が熱によって影響を受けることはない。
以上に説明したように本実施例における再生動作は行われるが、次に本発明の要旨について説明する。本発明は、使用する光ディスク1が通常ディスクであるか、環境負荷が少ない環境型ディスクであるかを識別することに基づいて温度に対する制御動作を行うようにされている。
本実施例における光ディスク1の種類を判別する動作は、光ディスク1のカバー層Cの厚みを検出することによって行われる。フォーカスサーボ回路13からフォーカスコイル8に対してフォーカスコイル駆動信号が供給されるが、斯かる駆動信号は対物レンズ5を光ディスク1の表面から離間させる方向へ一旦移動させる信号を供給した後に光ディスク1の表面方向へ移動させるように行われる。
斯かる動作が行われると、レーザーダイオード4から生成されるレーザー光を照射させた状態で対物レンズ5が光ディスク1の表面から離間した位置から接近する方向へ移動されることになる。斯かる動作が行われると、レーザー光の合焦点が光ディスク1の表面と信号層Sの信号面を通過する毎に図3の(A)に示すフォーカスエラー信号が光出力信号処理回路11から出力されてコンパレータ回路16に入力される。
図3の(A)に示すように光ディスク1の表面にて生成されるフォーカスエラー信号のレベルは、信号層Sの信号面にて生成されるフォーカスエラー信号のレベルより小さくなるが、斯かるフォーカスエラー信号のレベルを検出することが出来るレベルになるように閾値VRは設定されている。その結果、コンパレータ回路16の出力端子には、図3の(B)に示すパルス信号P及びQが出力されることになる。
最初のパルス信号Pは、光ディスク1の表面から得られるパルス信号であり、斯かる信号がシステム制御回路15に入力されると、システム制御回路15によるカウンター回路17に対する制御動作が行われる結果、該カウンター回路17がクロック信号生成回路より出力されるクロック信号の数をカウントする動作を開始する。斯かるカウント動作が行われているとき、次のパルス信号Qがコンパレータ回路16から出力されると、システム制御回路15によるカウンター回路17に対する制御動作が行われる。
斯かる制御動作は、前記カウンター回路17によるクロック信号のカウント動作を停止させるとともにパルス信号Pがコンパレータ回路16から出力されてからパルス信号Qが出力されるまでにカウントされたクロック信号の数をシステム制御回路15に対して出力させる動作が行われる。
前述した動作によってカウントされたクロック信号の数は、図3(B)のTで示す期間に得られたクロック信号の数であり、その数はカバー層Cの厚みに比例することになる。従って、前もってクロック数に対応したカバー層Cの厚みを設定しておくことによって該カバー層Cの厚みをデータとして認識することが出来る。
前記カウンター回路17によってカウントされたクロック信号の数からカバー層Cの厚みを検出することが出来るので、システム制御回路15は、検出された厚みから光ディスク1が通常ディスクであるか環境型ディスクであるかを認識することが出来る。
前述したようにフォーカスコイル8にフォーカスコイル駆動信号を供給することによって対物レンズ5を光ディスク1の表面から離間する方向へ一旦移動させた後に光ディスク1の表面方向へ移動させる動作を行うことによってカバー層Cの厚みを測定するようにしたが、斯かる動作を行うとき最大離間位置規制部材9及び最接近位置規制部材10によって対物レンズ5の移動範囲を規制するので、対物レンズ5が光ディスク1の表面から必要以上に離間したり、光ディスク1の表面に衝突することを防止することが出来る。
以上に説明したように光ディスク1のカバー層Cの厚みを検出することによって光ディスク1が通常ディスクであるか環境型ディスクであるかを認識することが出来るが、通常ディスクの場合には温度に対する問題はないので、高速再生動作を支障無く行うことが出来る。
光ディスク1が環境型ディスクである場合には、高速再生動作を行うと光ディスク装置内の温度がレーザーダイオード4のレーザー照射動作に伴う発熱、レーザー駆動回路18からの発熱及びスピンドルモーター2の高速回転動作に伴う発熱によって上昇する。斯かる光ディスク装置内の温度検出動作は、温度検出素子20によって常時行われており、該温度検出素子20から得られる検出信号に基づいて温度検出回路21から検出温度に対応したデータがシステム制御回路15に対して出力される。
高速再生動作が行われているとき、システム制御回路15は、温度検出回路21から得られるデータに基いて光ディスク装置内の温度を認識した状態にある。そして、光ディスク装置内の温度が上昇して設定値に達するとシステム制御回路15は光ディスク1が損傷を受ける温度に達すると判断し、省電力プログラムメモリー回路24に記憶されているプログラムソフトに基づく制御動作を行う省電力動作モードに変更する動作を行う。
斯かる動作モードの変更動作が行われると、高速再生動作、例えば規定線速度の8倍の線速度による再生動作を行っている場合には、制限速度である4倍の線速度による再生動作を行う状態に切り換えるための制御動作が行われる。斯かる制御動作が行われると、スピンドルモーター2の回転速度を低速である4倍の線速度による回転動作を行う状態への切り換えが行われるとともにレーザーダイオード4から照射されるレーザー光の出力を下げるための動作が行われる。
前述した省電力動作モードへの変更動作が行われると、スピンドルモーター2及び光学式ピックアップ3等から発生する熱量が低下するため、光ディスク装置内の温度上昇を抑制することが出来る。従って、光ディスク装置内の温度が環境型ディスクの使用可能温度以上に上昇することはなく、光ディスク1が熱によって破壊されることはない。
前述した省電力動作モードは、スピンドルモーター2の回転速度に対して制限を加える場合であるが、サーチ動作を行う場合に光学式ピックアップ3本体を移動させるピックアップ送り用モーター22の回転駆動信号のレベルに制限を加えることによって該光学式ピックアップ3の移動速度に制限を加えることも出来る。即ち、高速サーチ動作を繰り返し行う場合には、ピックアップ送り用モーター22から多くの熱が発生するので、該ピックアップ送り用モーター22の回転速度を制限することによって発熱量を抑えることが出来る。
光ディスク装置内の温度が設定温度に上昇すると省電力動作モードに変更されるが、前述した省電力動作モードは、スピンドルモーター2の回転速度を低速側に変更する動作及び光学式ピックアップ3を移動させるピックアップ送り用モーター22の回転速度を遅くする動作を行う場合であるが、省電力動作モードに変更された後所定時間経過すると光ディスク1を光ディスク装置内から排出させることも出来る。斯かる排出動作を行うことに
よって光ディスク1が熱によって損傷することを防止することが出来る。
また、本実施例では、環境型ディスクの認識動作をカバー層Cの厚みを検出することによって行うようにしたが、光ディスク1の内周側にディスクの種類を示すディスクデータが記録されたディスクの場合には、このディスクデータを利用して温度制御動作を行うことが出来る。更に、ディスクデータとして、光ディスクの種類ではなく光ディスクの使用可能温度等を記録するようにすれば、このディスクデータに基いて温度制御動作をより正確に行うことが可能となる。
尚、本実施例では、再生動作を行う場合について説明したが、記録動作を行う場合にも同様に温度に対する制御動作を行うことが出来る。
本発明に係る光ディスク装置の一実施例を示すブロック回路図である。 本発明に係る光ディスクの構造を示す説明図である。 本発明の動作を説明するための信号波形図である。
符号の説明
1 光ディスク
2 スピンドルモーター
3 光学式ピックアップ
4 レーザーダイオード
5 対物レンズ
6 光検出器
8 フォーカスコイル
11 光出力信号処理回路
13 フォーカスサーボ回路
15 システム制御回路
16 コンパレータ回路
17 カウンター回路
18 レーザー駆動回路
19 スピンドルモーター駆動回路
20 温度検出素子
21 温度検出回路
22 ピックアップ送り用モーター
23 ピックアップ送り用モーター駆動回路
24 省電力プログラムメモリー回路

Claims (12)

  1. 通常動作モード及び電力消費を抑えた省電力動作モードによる動作を行うことが出来る光ディスク装置において、光ディスク装置内に設けられているとともに光ディスク装置内の温度を検出する温度検出素子を設け、装着された光ディスクの使用可能温度を検出し、使用可能温度が低い光ディスクを使用して通常動作モードによる動作を行っているとき、温度が所定値に達っしたとき、光ディスクの使用モードを通常動作モードから省電力動作モードに変更するようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 温度検出素子を光学式ピックアップの近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 光ディスクの使用可能温度を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  4. 光ディスクの使用可能温度を光ディスクの種類を検出することによって決定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 光ディスクの種類を光ディスクに記録されているディスクデータにて認識するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 光ディスクの厚みを検出する手段を設け、該厚み検出手段にて検出された厚みにて光ディスクの種類を認識するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  7. 対物レンズを光ディスクの面に対して垂直方向へ移動させることによって光検出器から生成されるフォーカスエラー信号を所定の閾値で2値化して得られるパルス信号の間隔を計測することによって光ディスクの厚みを検出するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置。
  8. 最初のパルス信号が得られたときクロック信号のカウント動作を開始するカウンター回路を設け、次のパルス信号が得られるまでにカウントされたクロック信号の数によりパルス信号の間隔を計測するようにしたことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 対物レンズを光ディスクから離れた位置より光ディスクの面方向へ移動させることによってフォーカスエラー信号を生成させるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  10. 省電力動作モードに変更されたとき、所定時間後に光ディスクを光ディスク装置内から外部に排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  11. 省電力動作モードに変更されたとき、光ディスクの回転駆動動作を行うスピンドルモーターの回転速度を制限するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  12. 省電力動作モードに変更されたとき、光学式ピックアップのサーチ動作を行うための移動速度を制限するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008299887A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Hitachi Ltd データ再生装置

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JP2008299887A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Hitachi Ltd データ再生装置

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