JP2007025390A - 光学素子保持機構及びレーザ機器 - Google Patents

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嘉孝 久保
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Abstract

【課題】 レーザ機器で用いられる光学素子の保持機構において、光学素子を保持機構から取り外すことなく光学素子の表面を容易に清掃できるようにする。
【解決手段】 光学素子保持機構10は、表面14、表面14の反対側の裏面16、及び表面14と裏面16との間の環状外周面18を有する光学素子12を、レーザ機器の所定位置に保持するものである。光学素子保持機構10は、光学素子12の環状外周面18を係止する係止部20を有するホルダ22と、光学素子12の裏面16の少なくとも一部分に当接される当接面24を有する支持台26とを備える。ホルダ22は、光学素子12の表面14を少なくとも係止部20よりも外方に突出させた状態で、ホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との協働により、光学素子12を保持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ機器で用いられる光学素子を機器内の所定位置に保持する光学素子保持機構に関する。本発明はまた、そのような光学素子保持機構を備えたレーザ機器に関する。
レーザ発振器やレーザ加工機等のレーザ機器において、レーザ光に反射、屈折、透過等の光学的性質を与えるミラーやレンズ等の光学素子は、一般に円筒状の外周面を有する円盤状部材であって、適当な保持機構により、機器内の予め定めた場所に位置決めして保持される。例えば特許文献1は、レーザ機器に設置される光学素子保持機構の一例として、レーザ発振器の内部又は外部に設けられるミラーを所定位置に保持するミラーホルダを開示する。
図5は、特許文献1に開示されるミラーホルダと同様の構成を有する従来の保持機構であって、レーザ発振器の光共振部に設けられる出力ミラー(部分透過鏡)及びリアミラー(全反射鏡)の保持機構を、それぞれ模式図的に示す。図示のように、従来のレーザ発振器では、一般に出力ミラー1(図5(a))及びリアミラー2(図5(b))はいずれも、円柱状ないし円盤状の外形を有する。出力ミラー1及びリアミラー2のそれぞれの直径は、レーザ発振器で生成されるレーザビームの直径や、ミラー保持機構による安定保持に必要な寸法等を考慮して決定され、また厚みは、通常は直径よりも小さく、ミラーに要求される機械的強度や取扱い易さ等を考慮して決定される。例えば、ガスレーザ発振器においては、出力ミラー1は、媒質ガス3と大気4とを互いに分離する役割も果たすので、媒質ガス3と大気4との圧力差に耐える機械的強度を有することが求められる。なお、レーザ発振器におけるリアミラーは、理論上は全反射鏡から構成されるが、レーザ出力をモニタリングする目的で、1%以下の透過率を有する部分透過鏡をリアミラーに使用することも知られている。その場合には、リアミラー(部分透過鏡)の保持機構は上記した出力ミラーの保持機構と同様のものとなる。
従来のレーザ発振器に設置される出力ミラー(部分透過鏡)1の保持機構(図5(a))は、互いに協働して出力ミラー1を保持するホルダ5と支持台6とを備える。ホルダ5は、出力ミラー1の表面1aの外周近傍領域を係止する環状の係止部5aを有し、支持台6は、出力ミラー1の裏面1bの外周近傍領域に当接される環状の当接面6aを有する。ホルダ5の係止部5aと出力ミラー1の表面1aの外周近傍領域との間には、弾性シール部材(Oリング)7が配置される。出力ミラー1は、弾性シール部材7の弾性力下で支持台6の当接面6aに突き当てられ、それにより所定位置に位置決めして保持される。ここで、出力ミラー1を含む保持機構の全体は、図示しない角度調整機構により、良好なレーザビーム特性を得る最適なミラー取付角度に調整できるようになっている。
また、従来のレーザ発振器に設置されるリアミラー(全反射鏡)2の保持機構(図5(b))は、互いに協働してリアミラー2を保持するホルダ8と支持台9とを備える。ホルダ8は、リアミラー2の表面2aの外周近傍領域を係止する環状の係止部8aを有し、支持台9は、リアミラー2の裏面2bの略全体に当接される当接面9aを有する。リアミラー2は、図示しない押さえ部材により支持台9の当接面9aに突き当てられ、それにより所定位置に位置決めして保持される。ここで、リアミラー2を含む保持機構の全体は、図示しない角度調整機構により、良好なレーザビーム特性を得る最適なミラー取付角度に調整できるようになっている。
なお、従来のレーザ加工機において、ビーム伝播路に設置されるミラー(全反射鏡)の保持機構は、基本的には、図5(b)に示すミラー保持機構と同様の構成を有する。
特開平8−043612号公報
上記した従来のレーザ機器用の光学素子保持機構においては、例えば出力ミラー1の大気4側の表面1aを清掃しようとする際に、ホルダ5の係止部5aが障害になり、特に係止部5aに隣接する表面部分を十分に清浄にすることが困難であった。そこで従来、ミラー清掃時には保持機構から出力ミラー1を取り外し、清掃完了後に再び保持機構に出力ミラー1を組み付けるようにしていた。このとき、再組付け作業に起因して、出力ミラー1の取付角度が最適角度からずれる場合があり、その場合には、角度調整機構による取付角度の再調整を行なっていた。
ここで、産業用高出力炭酸ガスレーザ発振器においては、媒質ガスに接触する出力ミラーの表面(図5(a)では裏面1b)に、所要反射率のコーティングが施される一方、大気に接触する出力ミラーの表面(図5(a)では表面1a)に、無反射(Anti−Reflection:AR)コーティングが施される。近年の技術革新により、媒質ガスの接触する反射コーティング面は汚損し難くなっている。これに対し、ARコーティング面は、常に大気に曝されることに加えて、高出力化に伴うミラー温度の著しい上昇により、汚損し易い傾向がある。その結果、出力ミラーの清掃頻度が高まり、上記したミラー着脱及び取付角度調整により作業者の負担が増加している。しかも、出力ミラーを取り外すことで、媒質ガスが大気に解放されるので、出力ミラーの再組付け後には、媒質ガスの浄化作業(エージング又はベーキングと称する)も必要となる。
本発明の目的は、レーザ機器で用いられる光学素子を機器内の所定位置に保持する光学素子保持機構において、光学素子を保持機構から取り外すことなく光学素子の表面を容易に清掃でき、以って作業者の負担を著しく軽減できる光学素子保持機構を提供することにある。
本発明の他の目的は、光学素子保持機構を備えたレーザ機器において、光学素子を保持機構から取り外すことなく光学素子の表面を容易に清掃でき、メンテナンスの容易なレーザ機器を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、表面、表面の反対側の裏面、及び表面と裏面との間の環状外周面を有する光学素子を、レーザ機器の所定位置に保持する光学素子保持機構において、光学素子の環状外周面を係止する係止部を有するホルダを具備し、ホルダは、光学素子の表面を、少なくとも係止部よりも外方に突出させた状態で、光学素子を保持すること、を特徴とする光学素子保持機構を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学素子保持機構において、光学素子の裏面の少なくとも一部分に当接される当接面を有する支持台をさらに具備し、支持台の当接面がホルダの係止部と協働して光学素子を保持する光学素子保持機構を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光学素子保持機構において、光学素子の環状外周面に当接される当接面を有する支持台をさらに具備し、支持台の当接面がホルダの係止部と協働して、光学素子の裏面を当接面の反対側で外方に突出させた状態で、光学素子を保持する光学素子保持機構を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子保持機構において、ホルダの係止部と光学素子の環状外周面との間に配置される弾性シール部材をさらに具備する光学素子保持機構を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子保持機構において、光学素子は、環状外周面の中心に対称軸を配置した複数回の回転対称形状を有し、環状外周面は、対称軸に直交する複数の断面の寸法が互いに異なる非円筒輪郭を有する光学素子保持機構を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子保持機構において、光学素子は、レーザ発振器に設置される出力ミラーである光学素子保持機構を提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学素子保持機構を具備することを特徴とするレーザ機器を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、光学素子の表面を清掃しようとする際に、光学素子を光学素子保持機構に組み付けたままの状態でも、ホルダの係止部が清掃の障害になることは回避されるので、光学素子を光学素子保持機構から取り外すことなく表面を容易かつ十分清浄に清掃することができる。その結果、清掃時に光学素子を光学素子保持機構から取り外す従来構造における煩雑な光学素子の再組付け作業が不要になり、作業者の負担が著しく軽減される。
請求項2に記載の発明によれば、ホルダの係止部と支持台の当接面との協働により、光学素子を一層安定して保持することができる。
請求項3に記載の発明によれば、光学素子の裏面を清掃する必要が有る場合にも、光学素子を光学素子保持機構に組み付けたままの状態で、裏面を容易かつ十分清浄に清掃することができる。
請求項4に記載の発明によれば、弾性シール部材の作用により、光学素子が光学素子保持機構内で所定位置に安定して保持される。
請求項5に記載の発明によれば、比較的単純な形状の光学素子を用いて、清掃を容易にする効果が得られるので、光学系の製作コストを削減できる。
請求項6に記載の発明によれば、特に産業用高出力炭酸ガスレーザ発振器において、大気に接触する出力ミラーの表面(ARコーティング面)を、所望時期に容易かつ迅速に清掃することができ、しかも媒質ガスが大気に解放されることがないから、媒質ガスの浄化作業も不要になる。
請求項7に記載の発明によれば、レーザ機器において、光学素子を光学素子保持機構から取り外すことなく光学素子の表面を容易に清掃できるので、メンテナンスが容易になり、機器稼働率が大幅に向上する。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明の第1の実施形態による光学素子保持機構10を示す。光学素子保持機構10(以下、保持機構10と略称する)は、レーザ発振器の光共振部に設けられる出力ミラー(部分透過鏡)や、レーザ加工機に設けられるコリメーション用の長焦点レンズ等の、透過型の光学素子12を、特に好適に保持する構成を有する。
保持機構10の使用対象となる光学素子12は、略平坦な表面14と、表面14の反対側の略平坦な裏面16と、表面14と裏面16との間に延びる環状外周面18とを有する。光学素子12は、環状外周面18の中心に対称軸12aを配置した複数回の回転対称形状を有する。そして、環状外周面18は、対称軸12aに直交する複数の断面の寸法が互いに異なる非円筒輪郭を有する。特に図示実施形態では、光学素子12は、表面14及び裏面16が円形輪郭を有するとともに環状外周面18が段付円筒輪郭を有する無限回の回転対象体からなる。つまり光学素子12は、小径の表面14と大径の裏面16とが互いに同軸配置され、かつ環状外周面18が、互いに同軸配置される大径円筒部分18a及び小径円筒部分18bと、それら大径円筒部分18aと小径円筒部分18bとの間で対称軸12aに直交して延設される肩部分18cとを有するように構成される。
保持機構10は、光学素子12の環状外周面18を係止する係止部20を有するホルダ22と、光学素子12の裏面16の外周近傍の環状部分に当接される当接面24を有する支持台26とを備える。ホルダ22は、光学素子12を収容する中心空洞部28を有する環状部材であり、その軸線方向一端面22aに沿って、係止部20が、中心空洞部28の内方へ環状に突出して、中心空洞部28と同軸かつ小径の開口20aを有する張出片として形成される。また、支持台26は、ホルダ22の中心空洞部28よりも小径の空洞部30を有するブロック体であり、その軸線方向一端面26aの、空洞部30の開口に隣接する領域に、環状の当接面24が形成される。
ホルダ22と支持台26とは、前者の軸線方向他端面22bを後者の軸線方向一端面26aに接触させるとともに、前者の中心空洞部28を後者の空洞部30に同軸配置して、図示しないボルト等の固定手段により相互に強固に固定される。ここで、図示のように、ホルダ22の軸線方向他端面22bと支持台26の軸線方向一端面26aとの間に、両者間の気密性を保持するための弾性シール部材(Oリング)32を介在させることもできる。なお、ホルダ22及び支持台26はいずれも、光学素子12を所定位置に位置決めして安定保持するに十分な剛性を有する。
ホルダ22と支持台26とを互いに適正に組み合わせた状態で、ホルダ22の中心空洞部28は支持台26の空洞部30に連通し、ホルダ22の係止部20が支持台26の当接面24に空間を介して対向する。光学素子12は、環状外周面18の大径円筒部分18aをホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との間の空間に挿入するとともに、小径円筒部分18bをホルダ22の係止部20の開口20aに挿入して、ホルダ22と支持台26との間に受容される。
光学素子12の環状外周面18の肩部分18cと、ホルダ22の係止部20との間には、環状の弾性シール部材(すなわちOリング)34が配置される。弾性シール部材34は、それ自体の弾性復元力により、光学素子12の裏面16の外周近傍領域を、支持台26の当接面24に密に突き当てて、光学素子12を保持機構10内で所定位置に位置決めするとともに、光学素子12の表面14が接する保持機構10の外部空間(例えば大気)と、光学素子12の裏面16が接する支持台26の空洞部30内の空間(例えば媒質ガス)とを、互いに気密式に隔離するように作用する。なお、光学素子12を含む保持機構10の全体は、図示しない角度調整機構を装備することにより、良好なレーザビーム特性を得る最適な光学素子取付角度に調整可能に構成することもできる。
このようにして保持機構10に光学素子12を組み付けたときに、図示のようにホルダ22は、光学素子12の表面14を、少なくとも係止部20よりも外方に突出させた状態で、ホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との協働により、光学素子12を所定位置に安定して保持するように構成される。なお、光学素子12とホルダ22との間の弾性シール部材34の使用は任意であり、光学素子12の表面14を係止部20よりも外方に突出させて保持する特徴的構成は、光学素子12とホルダ22との寸法及び形状を適宜選択することにより達成できるものである。
上記構成を有する保持機構10によれば、光学素子12の表面14を清掃しようとする際に、光学素子12を保持機構10に組み付けたままの状態でも、ホルダ22の係止部20が清掃の障害になることは回避されるので、光学素子12を保持機構10から取り外すことなく表面14を容易かつ十分清浄に清掃することができる。その結果、清掃時に光学素子を保持機構から取り外す従来構造における煩雑な光学素子の再組付け作業が不要になり、作業者の負担が著しく軽減される。特に、保持機構10を、産業用高出力炭酸ガスレーザ発振器における出力ミラーの保持機構に適用すれば、大気に接触する出力ミラーのARコーティング面を、所望時期に容易かつ迅速に清掃することができ、しかも媒質ガスが大気に解放されることがないから、媒質ガスの浄化作業も不要になる。
図2は、本発明の第2の実施形態による光学素子保持機構40(以下、保持機構40と略称する)を示す。保持機構40は、光学素子12の環状外周面18及びホルダ22の係止部20の形状が異なる以外は、前述した第1実施形態による保持機構10と実質的同一の構成を有する。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
保持機構40の使用対象となる光学素子12は、表面14及び裏面16が円形輪郭を有するとともに、環状外周面18が円錐台輪郭を有する無限回の回転対象体からなる。つまり光学素子12は、小径の表面14と大径の裏面16とが互いに同軸配置され、かつ環状外周面18が、裏面16から表面14に向かって漸減的に縮径するように構成される。
保持機構40は、光学素子12の環状外周面18を係止する係止部20を有するホルダ22と、光学素子12の裏面16の外周近傍の環状部分に当接される当接面24を有する支持台26とを備える。ホルダ22の係止部20は、開口20aの内周面が、光学素子12の環状外周面18の円錐台形状に対応するテーパ面形状を有する。
ホルダ22と支持台26とを互いに適正に組み合わせた状態で、光学素子12は、環状外周面18の軸線方向に見て大径側の約2/3部分を、ホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との間の空間に挿入するとともに、残りの小径側部分をホルダ22の係止部20の開口20aに挿入して、ホルダ22と支持台26との間に受容される。光学素子12の環状外周面18とホルダ22の係止部20との間には、光学素子12の裏面16の外周近傍領域を支持台26の当接面24に密に突き当てる環状の弾性シール部材(すなわちOリング)34が配置される。
このようにして保持機構40に光学素子12を組み付けたときに、図示のようにホルダ22は、光学素子12の表面14を、少なくとも係止部20よりも外方に突出させた状態で、ホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との協働により、光学素子12を所定位置に安定して保持するように構成される。このような構成を有する保持機構40によっても、前述した保持機構10と同等の作用効果が奏されることは理解されよう。
図3は、本発明の第3の実施形態による光学素子保持機構50(以下、保持機構50と略称する)を示す。保持機構50は、光学素子12の環状外周面18及び支持台52の形状が異なる以外は、前述した第1実施形態による保持機構10と実質的同一の構成を有する。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
保持機構50の使用対象となる光学素子12は、表面14及び裏面16が円形輪郭を有するとともに、環状外周面18が、軸方向両端に小径部分を配置した段付円筒輪郭を有する無限回の回転対象体からなる。つまり光学素子12は、小径の表面14と大径の裏面16とが互いに同軸配置され、かつ環状外周面18が、互いに同軸配置される大径円筒部分18a及びその軸線方向両側の一対の小径円筒部分18b、18dと、大径円筒部分18aと両小径円筒部分18b、18dとの間で対称軸12aに直交してそれぞれ延設される一対の肩部分18c、18eとを有するように構成される。
保持機構50は、光学素子12の環状外周面18を係止する係止部20を有するホルダ22と、光学素子12の裏面16の外周近傍の環状部分に当接される当接面52を有する支持台54とを備える。支持台54は、ホルダ22の中心空洞部28よりも小径の開口部56を有する板体であり、その軸線方向一端面54aの、開口部56に隣接する領域に、環状の当接面52が形成される。
ホルダ22と支持台54とは、前者の軸線方向他端面22bを後者の軸線方向一端面54aに接触させるとともに、前者の中心空洞部28を後者の開口部56に同軸配置して、図示しないボルト等の固定手段により相互に強固に固定される。ホルダ22と支持台54とを互いに適正に組み合わせた状態で、ホルダ22の中心空洞部28は支持台54の開口部56に連通し、ホルダ22の係止部20が支持台54の当接面52に空間を介して対向する。
光学素子12は、環状外周面18の大径円筒部分18aをホルダ22の係止部20と支持台54の当接面52との間の空間に挿入し、表面14側の小径円筒部分18bをホルダ22の係止部20の開口20aに挿入し、かつ裏面16側の小径円筒部分18dを支持台54の開口部56に挿入して、ホルダ22と支持台54との間に受容される。また、光学素子12の環状外周面18の表面14側の肩部分18cとホルダ22の係止部20との間には、光学素子12の環状外周面18の裏面16側の肩部分18eを支持台54の当接面52に密に突き当てる環状の弾性シール部材(すなわちOリング)34が配置される。
このようにして保持機構50に光学素子12を組み付けたときに、図示のようにホルダ22は、光学素子12の表面14を、少なくとも係止部20よりも外方に突出させるとともに、光学素子12の裏面16を、当接面52の反対側で支持台26の外方に突出させた状態で、ホルダ22の係止部20と支持台26の当接面24との協働により、光学素子12を所定位置に安定して保持するように構成される。
上記構成を有する保持機構50によっても、前述した保持機構10と同等の作用効果が奏されることは理解されよう。さらに保持機構50では、光学素子12の裏面16を支持台26の外方に突出させているから、裏面16を清掃する必要が有る場合にも、光学素子12を保持機構50に組み付けたままの状態で、裏面16を容易かつ十分清浄に清掃することができる。
図4は、本発明の第4の実施形態による光学素子保持機構60(以下、保持機構60と略称する)を示す。保持機構60は、レーザ発振器の光共振部に設けられる全反射型のリアミラーや、レーザ加工機等のレーザ光伝播路に設置される全反射鏡(折り返しミラー(ビームベンディングミラー)とも称する)のような、反射型の光学素子12を、特に好適に保持する構成を有する。なお、保持機構60は、ホルダ62及び支持台64の形状が異なる以外は、前述した第1実施形態による保持機構10と実質的同一の構成を有する。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
保持機構60は、光学素子12の環状外周面18を係止する係止部66を有するホルダ62と、光学素子12の裏面16の略全体に当接される当接面68を有する支持台64とを備える。ホルダ62は、光学素子12及び支持台64を収容する中心空洞部70を有する筒状部材であり、その軸線方向一端面62aに沿って、係止部66が、中心空洞部70の内方へ環状に突出して、中心空洞部70と同軸かつ小径の開口66aを有する張出片として形成される。また、支持台64は、中実のブロック体であり、その軸線方向一端面64aが当接面68として作用する。
ホルダ62と支持台64とは、前者の内周面62bを後者の外周面64bに密に接触させて、図示しないボルト等の固定手段により相互に強固に固定される。なお、ホルダ62及び支持台64はいずれも、光学素子12を所定位置に位置決めして安定保持するに十分な剛性を有する。ホルダ62と支持台64とを互いに適正に組み合わせた状態で、ホルダ62の係止部66は支持台64の当接面68の外周近傍部分に空間を介して対向する。光学素子12は、環状外周面18の大径円筒部分18aをホルダ62の係止部66と支持台64の当接面68との間の空間に挿入するとともに、小径円筒部分18bをホルダ62の係止部66の開口66aに挿入して、ホルダ62と支持台64との間に受容される。
このようにして保持機構60に光学素子12を組み付けたときに、図示のようにホルダ62は、光学素子12の表面14を、少なくとも係止部66よりも外方に突出させた状態で、ホルダ62の係止部66と支持台64の当接面68との協働により、光学素子12を所定位置に安定して保持するように構成される。このような構成を有する保持機構60によっても、前述した保持機構10と同等の作用効果が奏されることは理解されよう。
上記した種々の実施形態による保持機構10、40、50、60を搭載したレーザ機器(図示せず)は、光学素子12を保持機構10、40、50、60から取り外すことなく光学素子12の表面14を容易に清掃できるものであるから、メンテナンスが容易になり、機器稼働率が大幅に向上する。
本発明の第1実施形態による光学素子保持機構を光学素子と共に示す断面図である。 本発明の第2実施形態による光学素子保持機構を光学素子と共に示す断面図である。 本発明の第3実施形態による光学素子保持機構を光学素子と共に示す断面図である。 本発明の第4実施形態による光学素子保持機構を光学素子と共に示す断面図である。 従来の光学素子保持機構を光学素子と共に示す断面図で、(a)透過型光学素子に適用される構成、及び(b)反射型光学素子に適用される構成を示す。
符号の説明
10、40、50、60 光学素子保持機構
12 光学素子
14 表面
16 裏面
18 環状外周面
20、66 係止部
22、62 ホルダ
24、52、68 当接面
26、54、64 支持台
34 弾性シール部材

Claims (7)

  1. 表面、該表面の反対側の裏面、及び該表面と該裏面との間の環状外周面を有する光学素子を、レーザ機器の所定位置に保持する光学素子保持機構において、
    前記光学素子の前記環状外周面を係止する係止部を有するホルダを具備し、
    前記ホルダは、前記光学素子の前記表面を、少なくとも前記係止部よりも外方に突出させた状態で、該光学素子を保持すること、
    を特徴とする光学素子保持機構。
  2. 前記光学素子の前記裏面の少なくとも一部分に当接される当接面を有する支持台をさらに具備し、該支持台の該当接面が前記ホルダの前記係止部と協働して該光学素子を保持する、請求項1記載の光学素子保持機構。
  3. 前記光学素子の前記環状外周面に当接される当接面を有する支持台をさらに具備し、該支持台の該当接面が前記ホルダの前記係止部と協働して、該光学素子の前記裏面を該当接面の反対側で外方に突出させた状態で、該光学素子を保持する、請求項1記載の光学素子保持機構。
  4. 前記ホルダの前記係止部と前記光学素子の前記環状外周面との間に配置される弾性シール部材をさらに具備する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子保持機構。
  5. 前記光学素子は、前記環状外周面の中心に対称軸を配置した複数回の回転対称形状を有し、該環状外周面は、該対称軸に直交する複数の断面の寸法が互いに異なる非円筒輪郭を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学素子保持機構。
  6. 前記光学素子は、レーザ発振器に設置される出力ミラーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子保持機構。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学素子保持機構を具備することを特徴とするレーザ機器。
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