JP2007025003A - カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ並びに表示装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ並びに表示装置 Download PDF

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洋二 岡崎
Toshihiko Omori
利彦 大森
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Abstract

【課題】 2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細なパターンを高精度に形成可能であり、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、高精細に形成可能なカラーフィルタの製造方法、及び表示特性に優れたカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを用いた表示装置を提供する。
【解決手段】 感光層に対し、光照射手段から出射した光ビームを、光分布補正手段を有する集光光学系を介し、前記光変調手段により変調された光ビームを照射することを少なくとも含み、前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布を持たせ、前記光変調手段により変調された光ビームの光量分布が均一となるように補正されて行われる露光工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。該カラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタ、及び該カラーフィルタを用いた表示装置である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適なカラーフィルタの製造方法、及び該製造方法により製造されたカラーフィルタ並びに該カラーフィルタを用いた表示装置に関する。
カラーフィルタは、液晶ディスプレイ(以下、「LCD」、「液晶表示装置」と称することもある)に不可欠な構成部品である。この液晶ディスプレイは非常にコンパクトであり、性能面でもこれまでのCRTディスプレイと同等以上であり、CRTディスプレイから置き換わりつつある。
液晶ディスプレイのカラー画素の形成は、カラーフィルタを通過した光がそのままカラーフィルタを構成する各画素の色に着色されて、それらの色の光が合成されてカラー画素を形成する。そして、現在はRGBの三色の画素でカラー画素を形成している。
近年では、液晶ディスプレイ(LCD)の大画面化及び高精細化の技術開発が進み、その用途はノートパソコン用ディスプレイからデスクトップパソコン用モニター、更にはテレビモニター(以下、「TV」と称することもある)まで拡大されてきている。このような背景の下で、LCDにはコストダウンと表示特性向上が強く要求されるようになってきている。
このコストダウンの方向としては、単に材料のコストダウンにとどまらず、工程の簡素化が進行中であり、特に、露光のためのフォトマスクをなくすことが検討されている。
一方、表示特性向上の方向としては、1インチあたりの画素数を増やしていく高精細化などが検討されている。
特に、RGBの三色の各画素間を規定するように形成されるブラックマトリクスは、みかけの画素幅を規定しているため、該ブラックマトリクスの線幅のばらつきは、その周期性によって、モアレや、周期ムラなどの表示ムラとなりやすい。このため、ブラックマトリクスを形成するブラック画像の微細パターンを高精細に形成可能な方法が求められている。
このようなカラーフィルタの形成方法としては、一般に、感光性組成物を露光、現像することにより微細パターンを形成する、フォトリソグラフィー法が知られている。
前記フォトリソグラフィー法を行う露光装置として、フォトマスクを用いることなく、半導体レーザ、ガスレーザ等のレーザ光を、画素パターン等のデジタルデータに基づいて、感光性組成物上に直接スキャンして、パターニングを行うレーザダイレクトイメージングシステム(以下、「LDI」と称することがある)による露光装置が研究されている(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照)。
制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元状に配列されたミラーデバイスDMDを用いた従来のデジタル露光方式の露光装置を用いた露光方法では、例えば、レーザ光を照射する光源、該光源から照射された前記レーザ光をコリメートするレンズ系、前記レンズ系の略焦点位置に配置された前記DMD、及び前記DMDで反射された前記レーザ光を走査面上に結像するレンズ系を備えた露光ヘッドを用い、パターン情報等に応じて生成した制御信号により前記DMDのマイクロミラーの各々をオンオフ制御して前記レーザ光を変調し、変調されたレーザ光(光ビーム)で、前記露光装置のステージ上にセットされ走査方向に沿って移動されるプリント配線板や液晶表示素子等の感光材料に対しパターンを走査露光している。
上記のような、描画単位が2次元的に分布した露光ヘッドを備えるデジタル露光装置を用いた露光方法においては、微細なパターンを高精度に形成するために、前記描画単位の光量が均一であることが重要である。
しかしながら、実際には、前記露光ヘッドから照射される光は、前記露光ヘッド内の各レンズ系の要因で、光軸の中心部に比べて周辺部の光強度が低下してしまうという問題があり、特に、各描画単位の光をマイクロレンズアレイを通して集光された光を照射する系において顕著である。
この問題に対し、前記露光ヘッドから照射された光の光強度分布(光量)を測定し、この光強度分布に応じて前記空間光変調素子の各描素部の駆動タイミングを変化させるよう駆動制御することにより、各描画単位の光量が均一になるよう補正するシェーディング技術を、既に本出願人が提案している(例えば、特許文献2及び3参照)。
しかしながら、上述した特許文献2及び3の技術では、前記空間光変調素子の駆動制御部に掛かる負荷が増加して処理速度に影響が及び、また、そのような露光装置は、電気的な回路構成や処理ソフトが複雑化してコストアップを招いてしまう場合がある。電気的な制御系システムのコストは、装置全体のコストにおいて大きな割合を占めるため、コストを抑えるために、制御系システムの負荷を軽減できる新たな技術が望まれる。
よって、描画単位が2次元的に分布した露光ヘッドを備えるデジタル露光装置を用いた露光において、コストを抑えつつ、2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細なパターンを高精度に形成可能なカラーフィルタの製造方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
特開2004−1244号公報 特開2005−22248号公報 特願2005−22249号公報 石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74〜79
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、描画単位が2次元的に分布した露光ヘッドを備えるデジタル露光装置を用いた露光において、コストを抑えつつ、2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細なパターンを高精度に形成可能であり、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、高精細に形成可能であり、かつ、表示特性に優れ、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適に用いられるカラーフィルタの製造方法、及び該カラーフィルタの製造方法により製造される表示特性に優れたカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを用いた表示装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
n個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元的に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部毎に光変調状態を変化させる光変調手段に、光照射手段から出射した光ビームを光分布補正手段を有する集光光学系を介して照射し、前記光変調手段により変調された光ビームを照射して露光を行うことを少なくとも含み、
該露光が、前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布を持たせ、前記光変調手段により変調された光ビームの光量分布が、前記感光層の被露光面上において均一となるように補正されて行われる露光工程と、
該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程とを含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。該<1>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記光量分布補正手段を有する前記集光光学系によって、前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布が持たせられ、前記光変調手段により変調された光ビームの露光面での光量分布が均一になるように補正されるため、前記描素部において、各描画単位の光量が均一になるよう補正され、高精度な露光が行われる。その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<2> 光照射手段から出射した光ビームを、集光光学系により、主光線の角度に分布を有する光ビームとして光変調手段に照射する前記<1>に記載のカラーフィルタの製造方法である。該<2>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記光照射手段から出射した光ビームが、集光光学系により、主光線の角度に分布を有する光ビームとして光変調手段に照射されるため、前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布が持たせられるようになる。この結果、露光面での光量分布が均一化され、極めて高精度な露光が行われるため、その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<3> 光照射手段から出射された光ビームを、集光光学系により、テレセントリックな光として光変調手段に照射する前記<1>に記載のカラーフィルタの製造方法である。該<3>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記光照射手段から出射された光ビームが、前記集光光学系により、テレセントリックな光として前記光変調手段に照射されるため、前記光変調手段に照射される光のテレセントリック性と、前記光変調手段により変調された光の露光面での光量分布の均一性との両立が図られ、極めて高精度な露光が行われるため、その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<4> 集光光学系が、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが小さくなるような非球面形状を有する第一の光学レンズと、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが大きくなるような非球面形状を有する第二の光学レンズとからなる光分布補正手段を有する前記<3>に記載のカラーフィルタの製造方法である。該<4>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記集光光学系が、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが小さくなるような(平行入射ビームを集光する凸レンズのような)非球面形状を有する第一の光学レンズと、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが大きくなるような(平行入射ビームを発散させる凹レンズのような)非球面形状を有する第二の光学レンズとからなる光分布補正手段を有するため、前記第一の光学レンズの周辺部を通過した光に比べて中央付近を通過した光の方が、光軸から遠ざかる度合いを強める状況が実現され、また、光軸に沿ったレンズパワーの変化を第一の光学レンズと第二の光学レンズにて逆転させることにより、テレセントリック光学系が実現される。この結果、該テレセントリック光学系から出射された光ビームの光量分布は、光軸中心に対して周辺部の分布密度が高くなり、露光面での光量分布が均一化され、極めて高精度な露光が行われるため、その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<5> 集光光学系が、光照射手段から光変調手段に照射される光ビームの照射領域内において、中心部よりも周辺部の光量を増加させる前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。該<5>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記集光光学系が、前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内において、中心部よりも周辺部の光量を増加させるため、前記光変調手段に照射された光ビームの照射領域において、中心部よりも低下した周辺部の光量が前記集光光学系により増加され、露光における光利用効率が向上する。
<6> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<1>から<5>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<7> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<6>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<8> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<1>から<7>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。該<8>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われるため、その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<9> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザビームを平行光化して集光し、前記マルチモード光ファイバの入射端面に収束させる光源集光光学系とを有する前記<1>から<8>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。該<9>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記光照射手段により、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザビームが前記光源集光光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバの入射端面に収束されることにより、高輝度かつ焦点深度の深い光ビームが得られる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<10> レーザ光の波長が395〜415nmである前記<9>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<11> 感光層が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより形成される前記<1>から<10>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<12> 感光層が、支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層と基材とが当接するように該基材上に積層し、次いで、支持体を剥離することにより形成される前記<1>から<10>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<13> 感光性組成物が、少なくとも、黒色(K)に着色されている前記<1>から<12>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<14> 少なくとも、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3原色に着色された感光性組成物を用いて、基材の表面に所定の配置で、R、G及びBの各色毎に、順次、感光層形成工程、露光工程、及び現像工程を繰り返してカラーフィルタを形成する前記<1>から<13>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<15> 赤色(R)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントレッド254を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いる前記<14>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<16> 赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及び顔料C.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかの顔料を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及び顔料C.I.ピグメントバイオレット23の少なくともいずれかの顔料を用いる前記<14>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<17> 前記<1>から<16>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタである。
<18> 前記<17>に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする表示装置である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、描画単位が2次元的に分布した露光ヘッドを備えるデジタル露光装置を用いた露光において、コストを抑えつつ、2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細なパターンを高精度に形成可能であり、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、高精細に形成可能であり、かつ、表示特性に優れ、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適に用いられるカラーフィルタの製造方法、及び該カラーフィルタの製造方法により製造される表示特性に優れたカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを用いた表示装置を提供することができる。
(カラーフィルタの製造方法)
本発明のカラーフィルタの製造方法は、露光工程と、現像工程とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択されたその他の工程を含んでなる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の前記カラーフィルタの製造方法により製造される。
本発明の表示装置は、本発明の前記カラーフィルタを用いてなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の説明を通じて、本発明のカラーフィルタ及び表示装置の詳細についても明らかにする。
前記感光層は、バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む前記感光性組成物からなり、基材の表面に位置する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物を用いて基材の表面に形成されてなる。更に、必要に応じて適宜選択されたその他の層が形成される。
前記感光層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塗布により形成する方法、シート状の前記感光層を加圧及び加熱の少なくともいずれかによりラミネートすることにより形成する方法、それらの併用などが挙げられ、以下に示す第1の態様の感光層形成方法及び第2の態様の感光層形成方法が好適に挙げられる。
第1の態様の感光層形成方法としては、前記感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより、基材の表面に、少なくとも、感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
第2の態様の感光層形成方法としては、前記支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層(以下、単に「感光層」と表すことがある)を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層(感光層)と前記基材とが当接するように、前記感光性転写層(感光層)を基材の表面に加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において積層することにより、基材の表面に少なくとも感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
第1の態様の感光層形成方法において、前記感光性組成物の塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて、前記基材に直接塗布する方法が挙げられる。本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコーターが好適に用いられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好ましく、1〜3μmが特に好ましい。
第1の態様の感光層形成方法において形成されるその他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸素遮断層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などが挙げられる。
前記その他の層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層上に塗布する方法、シート状に形成されたその他の層を積層する方法などが挙げられる。
前記第2の態様の感光層形成方法において、基材の表面に感光層、及び必要に応じて適宜選択されるその他の層を形成する方法としては、前記基材の表面に、支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層と、必要に応じて適宜選択されるその他の層とを有する前記感光性転写材料を、加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する方法が挙げられ、具体的には、前記支持体上に前記感光性組成物が積層されてなる感光層を有する前記感光性転写材料を用い、前記感光層が基材の表面側となるように積層し、次いで、前記支持体を前記感光層上から剥離する方法が好適に挙げられる。
前記支持体を剥離することにより、前記支持体による光の散乱や屈折の等影響で前記感光層上に結像させる像にボケ像が生じることが防止され、所定のパターンが高解像度で得られる。
なお、前記感光性転写材料が、後述する保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基材に前記感光層が重なるようにして積層する。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒートプレス、ヒートロールラミネーター(例えば、(株)日立インダストリイズ社、LamicII型)、真空ラミネーター(例えば、名機製作所製、MVLP500)などが好適に挙げられる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4〜300μmが好ましく、5〜175μmがより好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
前記支持体は、合成樹脂製であり、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記感光性転写材料における感光層の形成は、前記基材への前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥(前記第1の態様の感光層形成方法)と同様な方法で行うことができる。
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有するフィルムである。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜40μmが特に好ましい。
前記保護フィルムの前記感光性転写材料において設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとの関係としては、接着力A>接着力Bであることが好適である。
前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記保護フィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオロエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが特に好ましいものとして挙げられる。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、特開2005−70767号公報の段落番号0151に記載の組合せや、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート等の組合せが挙げられる。
前記保護フィルムとしては、上述の接着力の関係を満たすために、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調製するために表面処理することが好ましく、例えば、該表面処理の方法としては、特開2005−70767号公報の段落番号0151に記載の方法等が挙げられる。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂層、及び中間層などが挙げられる。
−熱可塑性樹脂層−
前記熱可塑性樹脂層(以下、「クッション層」と称することもある)は、アルカリ現像を可能とし、また、転写時にはみ出した該熱可塑性樹脂層により被転写体が汚染されるのを防止可能とする観点からアルカリ可溶性であることが好ましく、前記感光性転写材料を被転写体上に転写させる際、該被転写体上に存在する凹凸に起因して発生する転写不良を効果的に防止するクッション材としての機能を有していることが好ましく、該感光性転写材料を前記被転写体上に加熱密着させた際に該被転写体上に存在する凹凸に応じて変形可能であるのがより好ましい。
前記熱可塑性樹脂層に用いる材料としては、例えば、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的には、アメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選択されることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル又はそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル又はそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル又はそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子などが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂層の乾燥厚さは、2〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましく、7〜16μmが特に好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記感光層上に設けられ、前記感光性転写材料が前記熱可塑性樹脂層を有する場合には該感光層と該熱可塑性樹脂層との間に設けられる。該感光層と該熱可塑性樹脂層との形成においては有機溶剤を用いるため、該中間層がその間に位置すると、両層が互いに混ざり合うのを防止することができる。
前記中間層としては、水又はアルカリ水溶液に分散乃至溶解するものが好ましい。
前記中間層の材料としては、公知のものを使用することができ、例えば、特開昭46−2121号公報及び特公昭56−40824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも親水性高分子を使用するのが好ましく、該親水性高分子の中でも、少なくともポリビニルアルコールを使用するのが好ましく、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの併用が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その鹸化率は80%以上が好ましい。
前記ポリビニルピロリドンを使用する場合、その含有量としては、該中間層の固形分に対し、1〜75体積%が好ましく、1〜60体積%がより好ましく、10〜50体積%が特に好ましい。
前記含有量が、1体積%未満であると、前記感光層との十分な密着性が得られないことがあり、一方、75体積%を超えると、酸素遮断能が低下することがあり、好ましくない。
前記中間層は、酸素透過率が小さいことが好ましい。前記中間層の酸素透過率が大きく酸素遮断能が低い場合には、前記感光層に対する露光時における光量をアップする必要を生じたり、露光時間を長くする必要が生ずることがあり、解像度も低下してしまうことがある。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5μm程度であるのが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
前記厚みが、0.1μm未満であると、酸素透過性が高過ぎてしまうことがあり、5μmを超えると、現像時や中間層除去時に長時間を要し、好ましくない。
前記感光性転写材料の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、熱可塑性樹脂層と、中間層と、感光層とを、この順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
前記感光性転写材料は、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。前記長尺状の感光性転写材料の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性転写材料をシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
前記感光性転写材料は、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材などのパターン形成用として広く用いることができ、これらの中でも、本発明のカラーフィルタの製造方法に好適に用いることができる。
なお、前記第2の態様の感光層形成方法により形成された感光層を有する積層体への露光方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層が支持体上にクッション層を介して存在するフィルム状の感光性転写材料を積層した場合は、前記支持体、必要に応じてクッション層も剥離した後、前記中間層(酸素遮断層)を介して前記感光層を露光することが好ましい。
<感光層>
前記感光層形成工程で形成される感光層(カラーレジスト層)としては、少なくともバインダー、着色剤、重合性化合物、及び光重合開始剤を含み、更に必要に応じて適宜選択されるその他の成分を含む感光性組成物を用いて形成されてなる。
<<バインダー>>
前記バインダーとしては、例えば、アルカリ性水溶液に対して膨潤性であるのが好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性であるのがより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基が好ましい。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調製の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。
前記カルボキシル基を有するビニル共重合体は、少なくとも(1)カルボキシル基を有するビニルモノマー、及び(2)これらと共重合可能なモノマーとの共重合により得ることができる。
前記カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物)との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記その他の共重合可能なモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール等)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(2―アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2―アクリロイルオキシエチルエステル)、官能基(例えば、ウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基)を有するビニルモノマーなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、β−フェノキシエトキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロクチルエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
前記フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
前記イタコン酸ジエステル類としては、例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えば、t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
前記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
また、上記以外の前記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、スチレン、クロルスチレン、ブロモスチレン、ヒドロキシスチレンなどが好適に挙げられる。
前記その他の共重合可能なモノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル共重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従って共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマーを分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することができる。
前記溶液重合法で用いられる適当な溶媒としては、特に制限はなく、使用するモノマー、及び生成する共重合体の溶解性等に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などが挙げられる。
前記ビニル共重合体におけるカルボキシル基を有する重合性化合物の含有率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜50モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、15〜35モル%が特に好ましい。
前記含有率が、5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり、50モル%を超えると、硬化部(画素部、画像部)の現像液耐性が不足することがある。
前記カルボキシル基を有するバインダーの分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、重量平均分子量として、2,000〜300,000が好ましく、4,000〜150,000がより好ましい。
前記重量平均分子量が、2,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、300,000を超えると、現像性が低下することがある。
前記カルボキシル基を有するバインダーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記バインダーを2種以上併用する場合としては、例えば、異なる共重合成分からなる2種以上のバインダー、異なる重量平均分子量の2種以上のバインダー、異なる分散度の2種以上のバインダー、などの組合せが挙げられる。
前記カルボキシル基を有するバインダーは、そのカルボキシル基の一部又は全部が塩基性物質で中和されていてもよい。また、前記バインダーは、さらにポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ゼラチン等の構造の異なる樹脂を併用してもよい。
また、前記バインダーとしては、特許第2873889号明細書に記載のアルカリ水溶液に可溶な樹脂などを用いることができる。
前記感光層における前記バインダーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、15〜50質量%が特に好ましい。
前記含有量が5質量%未満であると、アルカリ現像性が低下することがあり、80質量%を超えると、現像時間に対する安定性が低下することがある。なお、前記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。
前記バインダーの酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜250mgKOH/gが好ましく、90〜200mgKOH/gがより好ましく、100〜180mgKOH/gが特に好ましい。
前記酸価が、70mgKOH/g未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、パターンを高精細に得ることができないことがあり、250mgKOH/gを超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、パターンを高精細に得ることができないことがある。
<<重合性化合物>>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましく、20〜40質量%が特に好ましい。該固形分含有量が10質量%未満であると、現像性の悪化、露光感度の低下などの問題を生ずることがあり、60質量%を超えると、感光層の粘着性が強くなりすぎることがあり、好ましくない。
前記重合性化合物と前記バインダーの比率は、質量比で、重合性化合物/バインダー=0.5〜1.5が好ましく、0.6〜1.2がより好ましく、0.65〜1.1が特に好ましい。この範囲を超えると、現像時に残渣が生じるなどの問題が生じることがあり、この範囲未満では、完成したカラーフィルタの耐性が低下することがある。
<<光重合開始剤>>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテルなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物、英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載の化合物、米国特許第第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
更に、米国特許第第2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第第2722512号明細書に記載されているのα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第第3046127号明細書及び米国特許第第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、特開2002−229194号公報に記載の有機ホウ素化合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロアンチモンやヘキサフルオロホスフェートとの塩)、ホスホニウム塩化合物(例えば、(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、国際公開第01/71428号パンフレットに記載のオニウム塩化合物などが挙げられる。
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4、6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭62−58241号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−281728号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−34920号公報に記載の化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N、N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記米国特許第第4212976号明細書に記載の化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロメメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール等)などが挙げられる。
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等)、N−フェニルグリシン等、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB、ODBII等)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェート(1−)等)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
前記ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5.5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全固形成分に対し、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。
前記光重合開始剤の含有量は、前記重合性化合物との質量比で表すと、光重合開始剤/重合性化合物=0.01〜0.2が好ましく、0.02〜0.1がより好ましく、0.03〜0.08が特に好ましい。この範囲を超えると、現像残渣が生じたり、析出故障が生じたりするという問題があり、この範囲未満であると、十分な感度が得られないことがある。
また、後述する前記感光層への露光における露光感度や感光波長を調製する目的で、前記光重合開始剤に加えて、増感剤を添加することが可能である。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、10−N−ブチル−2−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5、7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3、3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5、7−ジプロポキシクマリン等が挙げられ、他に特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記増感剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記増感剤が析出することがある。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
<<着色剤>>
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料、染料などが挙げられる。
これら着色剤と別に又は併用して、着色剤として金属イオンを配位した樹状分岐分子、並びに金属粒子及び合金粒子の少なくともいずれかの金属系粒子を含有する樹状分岐分子から選ばれるいずれかの樹状分岐分子を含有することも可能である。
前記着色剤としては、黄色顔料、オレンジ顔料、赤色顔料、バイオレット顔料、青色顔料、緑色顔料、ブラウン顔料、黒色顔料などが挙げられるが、カラーフィルタを形成する場合には、前記感光性組成物として、3原色(B、G、R)及び黒色(K)にそれぞれ着色された複数の着色組成物を用いることから、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、及び黒色顔料等の顔料が好適に用いられる。
前記顔料としては、例えば、特開2005−17716号公報の段落番号0038から0040に記載の色材、特開2005−361447号公報の段落番号0068から0072に記載の顔料、及び特開2005−17521号公報の段落番号0080から0088に記載の着色剤などが好適に挙げられる。
なお、前記着色剤は1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のカラーフィルタにおいて、携帯端末や携帯ゲーム機等の機器で透過モード、及び反射モードのいずれにおいても良好な表示特性(より色が濃い)を効果的に実現するための前記着色剤の組合せとしては、(i)Rの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントレッド254を用い、(ii)Gの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139を併用して用い、(iii)Bの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いることが好ましい。
ここで、前記(i)におけるC.I.ピグメントレッド254の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.274〜0.335g/mであることが好ましく、0.280〜0.329g/mであることがより好ましく、0.290〜0.320g/mであることが特に好ましい。
前記(ii)におけるC.I.ピグメントグリーン36の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.355〜0.437g/mであることが好ましく、0.364〜0.428g/mであることがより好ましく、0.376〜0.412g/mであることが特に好ましい。
前記(ii)におけるC.I.ピグメントイエロー139の含有量は、0.052〜0.078g/mであることが好ましく、0.060〜0.070g/mであることがより好ましく、0.062〜0.068g/mであることが特に好ましい。なお、(ii)において、C.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー139比率は、5.4〜6.7であることが好ましく、5.6〜6.6がより好ましく、5.8〜6.4が特に好ましい。
前記(iii)におけるC.I.ピグメントブルー15:6の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.28〜0.38g/mあることが好ましく、0.29〜0.36g/mであることがより好ましく、0.30〜0.34g/mであることが特に好ましい。
また、本発明のカラーフィルタにおいて、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等に用いた場合に高い表示特性(色再現域が広く、色温度が高い)を実現するための前記着色剤の組合せとしては、(I)赤色(R)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントレッド254及びC.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかを用い、(II)緑色(G)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150を併用し、(III)青色(B)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントブルー15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23を併用することが好ましい。
ここで、前記(I)におけるC.I.ピグメントレッド254の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.6〜1.1g/mであることが好ましく、0.80〜0.96g/mであることがより好ましく、0.82〜0.94g/mであることが特に好ましい。
前記(I)におけるC.I.ピグメントレッド177の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.10〜0.30g/mであることが好ましく、0.20〜0.24g/mであることがより好ましく、0.21〜0.23g/mであることが特に好ましい。
前記(II)におけるC.I.ピグメントグリーン36の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.80〜1.45g/mであることが好ましく、0.90〜1.34g/mであることがより好ましく、0.95〜1.29g/mであることが特に好ましい。
前記(II)におけるC.I.ピグメントイエロー150の含有量は、0.30〜0.65g/mであることが好ましく、0.38〜0.58g/mであることがより好ましい。なお、(II)において、C.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー150比率は、0.40〜0.50であることが好ましい。
前記(III)におけるC.I.ピグメントブルー15:6の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.50〜0.75g/mであることが好ましく、0.59〜0.67g/mであることがより好ましく、0.60〜0.66g/mであることが特に好ましい。
前記(III)におけるC.I.ピグメントバイオレット23の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.03〜0.10g/mあることが好ましく、0.06〜0.08g/mであることがより好ましく、0.066〜0.074g/mであることが特に好ましい。なお、(III)において、C.I.ピグメントブルー15:6/C.I.ピグメントバイオレット23比率は、12〜50であることが好ましい。
上記のような着色剤を用いる場合、顔料の粒径は、平均粒径1nm〜200nmであることが好ましく、10〜80nmであることがより好ましく、20nm〜70nmであることが特に好ましく、30nm〜60nmであることが最も好ましい。感光層は薄膜な層であるため、顔料等の粒径が上記の範囲にない場合には、樹脂層中に均一に分散することができず、高品質なカラーフィルタを製造することが困難となるため好ましくない。
<<その他の成分>>
前記感光性組成物には、その他の成分として、例えば、可塑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、熱重合禁止剤等の成分を含有してもよい。
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記可塑剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などから適宜選択できる。
更に、前記界面活性剤としては、次式(1)
17SON(R)CHCHO(CHCH)・・・(1)
で表されるフッ素系界面活性剤が好適に挙げられる。
但し、前記式中、R及びRは、各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜30の整数を表す。
前記Rとしては、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好適に挙げられ、前記Rとしては、水素原子が好適に挙げられる。
前記nとしては、10〜25が好ましく、10〜20がより好ましい。
前記式で表される界面活性剤の具体例としては、メガファックF−141(n=5)、F−142(n=10)、F=143(n=15)、F−144(n=20)(いずれも商品名:大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
更に、前記界面活性剤としては、次式(2)〜(5)で表される界面活性剤が好適に挙げられる。
Rf1−X−(CHCHO)・・・(2)
Rf1−X−(CHCHO)・・・(3)
Rf1−X−(CHCHO)(CHCHCHO)・・・(4)
Rf1−X−(CHCHO)(CHCHCHO)Rf2・・・(5)
前記式(2)〜(5)において、R及びRは、炭素素1〜18、好ましくは、炭素数1〜10、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
前記アルキル基としては、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が挙げられる。
前記アルキル基の構造としては、直鎖構造、分岐構造を有するものが挙げられ、これらの中でも分岐構造を有するものが好適に挙げられる。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オタタデシル基、エイコサニル基、ドコサニル基、2−クロロエチル基、2−プロモエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、3−プロモプロピル基等が挙げられる。また、これらのアルキル基は、ハロゲン原子、アシル基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキル若しくはハロアルキルで置換されていてもよいアリール基、アミド基等で置換されていてもよい。
前記式(2)〜(5)において、Rf1及びRf2は、それぞれ独立して、炭素数1〜18、好ましく2〜12、より好ましくは4〜10のパーフルオロ基を表す。
前記パーフルオロ基としては、飽和パーフルオロ基、不飽和パーフルオロ基が挙げられる。
前記パーフルオロ基の構造としては、直鎖構造、分岐構造を有するものが挙げられ、これらの中でも分岐構造を有するものが好適に挙げられ、前記Rf1及びRf2の少なくともいずれかが、分岐構造を有するものがより好適に挙げられる。
前記パーフルオロ基としては、例えば、パーフルオロノネニル、パーフルオロメチル、パーフルオロプロピレン、パーフルオロノニネル、パーフルオロ安息香酸、パーフルオロプロピレン、パーフルオロプロピル、パーフルオロ(9−メチルオクチル)、パーフルオロメチルオクチル、パーフルオロブチル、パーフルオロ3−メチルブチル、パーフルオロヘキシル、パーフルオロクチル、パーフルオロ7−オクチルエチル、フルオロヘプチル、パーフルオロデシル、パーフルオロブチルなどが挙げられる。また、これらのパーフルオロ基は、ハロゲン原子、アシル基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキル若しくはハロアルキルで置換されていてもよく、アリール基、アミド基等で置換されていてもよい。
前記Rf1及びRf2は互い同じであってもよく、異なっていてもよい。
前記式(2)〜(5)において、nは、1〜40の整数、好ましくは4〜25の整数を表す。
前記式(2)〜(5)において、mは、0〜40の整数、好ましくは0〜25の整数を表す。
前記式(2)〜(5)において、−X−は、−(CH−(lは1〜10、好ましくは、1〜5の整数を表す)、−CO−O−、−O−、−NHCO−、−NHCOO−のいずれかを表す。
前記式(2)〜(5)で表される界面活性剤は、1種単独又は2種以上の組合せで用いることができる。
前記界面活性剤の含有量としては、感光性組成物の固形分に対し、0.001〜10質量%が好ましい。
前記含有量が、0.001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあり、10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
前記感光性組成物が前記界面活性剤を含有することにより、塗布液としての流動性が良好となり、塗布工程で使用されるスピンコーターやスリットコーターのノズルや配管、容器中での液の付着性が改善され、前記ノズル内に汚れとして残る残渣を効果的に減少させることができるので、塗布液の切り替え時に洗浄に要する洗浄液の量や作業時間を軽減でき、カラーフィルタの生産性を向上させることができる。また、前記カラーレジスト層を形成する際に発生する面状ムラ等を改善することができる。
前記熱重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記熱重合禁止剤の含有量としては、感光性組成物の全成分に対し、0.0001〜10質量%が好ましく、0.0005〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%が特に好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメトル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
なお、感光性組成物の全固形分に対する紫外線吸収剤の含有量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜12質量%がより好ましく、1.2〜10質量%が特に好ましい。
前記感光層を形成する感光性組成物は、溶剤を用いて調製することができる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどが好適に挙げられる。これらの溶剤は、単独又2種以上の組合せで用いることができる。
前記感光性組成物の調製時における前記溶剤の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光性組成物の全固形分濃度が5〜80質量%となるように添加されることが好ましく、10〜60質量%となるように添加されることがより好ましく、15〜50質量%となるように添加されることが特に好ましい。
前記感光層の層厚は、0.3〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好まく、1.0〜3μmが特に好ましい。
前記層厚が0.3μm未満であると、感光層用塗布液の塗布時にピンホールが発生しやすく、製造適性が低下することがあり、10μmを超えると、現像時に未露光部を除去するのに長時間を要することがある
<基材>
前記感光層形成工程で用いられる前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで、目的に応じて適宜選択することができるが、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、ガラス板(例えば、ソーダガラス板、酸化ケイ素をスパッタしたガラス板、無アルカリガラス板、石英ガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、及び金属板などが挙げられる。
前記基材は、該基材上に前記感光層における感光層が重なるようにして積層してなる積層体を形成して用いることができる。即ち、前記積層体における感光層の前記感光層に対して露光することにより、露光した領域を硬化させ、後述する現像工程によりパターンを形成することができる。
[露光工程]
前記露光工程は、n個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元的に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部毎に光変調状態を変化させる光変調手段に、光照射手段から出射した光ビームを光分布補正手段を有する集光光学系を介して照射し、前記光変調手段により変調された光ビームを照射して露光を行うことを少なくとも含み、
該露光が、前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布を持たせ、前記光変調手段により変調された光ビームの光量分布が、前記感光層の被露光面上において均一となるように補正されて行われる。
前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布を持たせる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記光照射手段から出射した光ビームを、前記集光光学系により、主光線の角度に分布を有する光ビームとして前記光変調手段に照射する第1の実施形態、及び前記光照射手段から出射された光ビームを、前記集光光学系により、テレセントリックな光として光変調手段に照射する第2の実施形態が挙げられる。
本発明のカラーフィルタの製造方法の露光工程に係る露光装置の一例について、以下、図面を参照しながら説明する。前記露光工程における露光方法は、前記露光装置の説明を通じて明らかにする。
[第1の実施形態]
<露光装置の概略構成>
図1には、第1の実施形態に係る露光装置に設けられた露光ヘッド100の概略構成が示されている。
図1に示すように、露光ヘッド100は、入射された光ビームをパターン情報(以下、「画像データ」と表すことがある)に応じて描素部(以下、「画素」と表すことがある)毎に変調する光変調手段として、空間光変調素子のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。
該コントローラのデータ処理部では、入力されたパターン情報(画像データ)に基づいて、描素部(画素)であるDMD50の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、DMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。
なお、反射面の角度の制御に付いては後述する。
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が所定方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源112、ファイバアレイ光源112から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させる集光光学系114、集光光学系114を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー122、124がこの順に配置されている。
集光光学系114は、ファイバアレイ光源112から出射されたレーザ光を集光する1対の組合せレンズ116、集光されたレーザ光の光量分布が均一になるように補正するロッドインテグレータ118、及び光量分布が補正されたレーザ光をDMD上に集光する集光レンズ120で構成されている。
ロッドインテグレータ118は、インテグレータ内を光が全反射しながら導光して行くので、光量分布が均一となるようにレーザ光を補正することができる。
一方、DMD50の光反射側には投影光学系が設けられている。
前記投影光学系は、DMD50の光反射側の露光面にある感光材料(前記感光層を前記基材上に積層してなる積層体)134上に、光源像を投影するために、DMD50側から感光材料134へ向って順に、レンズ系126、マイクロレンズアレイ128、対物レンズ系130の各露光用の光学部材が配置されて構成されている。
ここで、レンズ系126及び対物レンズ系130は、図1に示すように複数枚のレンズ(凸レンズや凹レンズ等)を組み合せた拡大光学系として構成されており、DMD50により反射される光ビーム(光線束)の断面積を拡大することで、DMD50により反射された光ビームによる感光材料134上の露光エリアの面積を、所定の大きさに拡大している。
なお、感光材料134は、対物レンズ系130の後方焦点位置に配置される。
マイクロレンズアレイ128は、図1に示すように、ファイバアレイ光源112から照射されたレーザ光を反射するDMD50の各マイクロミラー62(図2参照)に1対1で対応する複数のマイクロレンズ132が2次元状に配列され、一体的に成形されて矩形平板状に形成されたものであり、各マイクロレンズ132は、それぞれレンズ系126を透過した各レーザビームの光軸上にそれぞれ配置されている。
このマイクロレンズアレイ128は、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。
−光変調手段−
前記光変調手段の一例としてのDMD50は、図2に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、微小ミラー(マイクロミラー)62が支柱により支持されて配置されたものであり、描素部(「画素」、又は「ピクセル」ともいう)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたミラーデバイスである。
各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上である。
また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図3Aは、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図3Bは、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図2に示すように制御することによって、DMD50に入射された光はそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお、図2には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された図示しないコントローラによって行われる。なお、オフ状態のマイクロミラー62により光ビームが反射される方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
−光照射手段−
前記光照射手段の一例としてのファイバアレイ光源112は、図4Aに示すように、複数(図では25個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。
マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合され、図4Bに示すように、光ファイバ31の出射端部(発光点)が所定方向に沿って複数列(図では3列)配列されてレーザ出射部68が構成されている。
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。
本実施の形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
但し、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。
一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
レーザモジュール64は、図5に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。
なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。例えば、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2のマルチモード光ファイバには、20個もの半導体レーザ光を入射することが可能であり、照射ヘッドの必要光量を実現して、且つ光ファイバ本数をより減らすことができる。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは30mW)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲で、上記の405nm以外の発振波長を備えるレーザを用いてもよい。
なお、好適な波長範囲については後述する。
上記の合波レーザ光源は、図6及び図7に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、パッケージ40とパッケージ蓋41とにより形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、光源集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、コリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
なお、図6においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
図8は、前記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。
コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図8の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
一方、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザビームB1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
従って、各発光点から発せられたレーザビームB1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザビームB1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
光源集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この光源集光レンズ20は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。光源集光レンズ20も、前記コリメータレンズ同様、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
このように構成されたファイバアレイ光源112では、合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザビームB1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザビームB1〜B7は、光源集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
コリメータレンズ11〜17、及び光源集光レンズ20によって光源集光光学系が構成され、該光源集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。
即ち、光源集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザビームB1〜B7が、マルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザビームBに合波されて、マルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザビームB1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.85で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が30mWの場合(シングルモードレーザを使用する場合)には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザビームBを得ることができる。従って、25本の光ファイバ31がアレイ状に配列されたレーザ出射部68での出力は約4.5W(=180mW×25)である。
ファイバアレイ光源112のレーザ出射部68には、この通り高輝度の発光点が主走査方向に沿って配列されている。単一の半導体レーザからのレーザ光を1本の光ファイバに結合させる従来のファイバ光源は低出力であるため、多数列配列しなければ所望の出力を得ることができなかったが、本実施の形態で使用する合波レーザ光源は高出力であるため、少数列、例えば1列でも所望の出力を得ることができる。
例えば、半導体レーザと光ファイバを1対1で結合させた従来のファイバ光源では、通常、半導体レーザとしては出力30mW(ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファイバとしてはコア径50μm、クラッド径125μm、NA(開口数)0.2のマルチモード光ファイバが使用でき、約4.5W(ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモード光ファイバを225本(15×15)束ねなければならず、発光領域の面積は3.6mm2(1.9mm×1.9mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は1.25(W/mm2)、光ファイバ1本当りの輝度は10(W/mm2)である。
これに対し、本実施の形態では、上述した通り、マルチモード光ファイバ25本で約4.5Wの出力を得ることができ、レーザ出射部68での発光領域の面積は0.2mm2(0.18mm×1.13mm)であるから、レーザ出射部68での輝度は22.5(W/mm2)となり、従来に比べ約18倍の高輝度化を図ることができる。また、光ファイバ1本当りの輝度は90(W/mm2)であり、従来に比べ約9倍の高輝度化を図ることができる。
前記合波レーザ光源を構成する半導体レーザとしては、400nm近傍の発振波長を有する青色レーザが好適である。青色レーザを用いた方が、マイクロレンズアレイ128の各マイクロレンズ132の集光ビームを絞ることができる。
−光分布補正手段を有する集光光学系−
第1の実施形態である本実施形態の露光ヘッド100では、前述した集光光学系114は、ロッドインテグレータ118が備える光量分布補正機能とは別に、DMD50により変調された露光ビームの露光面での光量分布をより高い精度で均一に補正するため、DMD50に照射するレーザ光の照射領域内での光量に所定の分布を持たせる機能、詳細には、ファイバアレイ光源112から入射されるレーザ光に対し、主光線の角度に所定の分布を持たせたレーザ光を出射してDMD50に照射する機能を備えている。
ここで、この主光線の角度に分布を有するレーザ光をDMD50に照射する例を、図9A及び図9Bを用いて説明する。なお、主光線(principal ray/chief ray)とは、光学系で物体空間での入射瞳(あるいは開口絞り)の中心を通過する光線(開口絞りを最小にしてもケラレなしに存在する光線)、広義には斜光線束の中心の光線であり、ここでは後者の意味で用いる。
図9Aは、DMD50上に照射されるレーザ光の主光線の傾きを模式的に示した図である。図9Aに示すように、DMD50上の特定の位置Pに照射されるレーザ光LBにおいて、レーザ光LBの主光線がマイナス(−)側に傾く場合には、矢印−PRで示すように主光線はレーザ光の光軸(光軸中心)Xに近づく方向へ傾き、プラス(+)側に傾く場合には、矢印+PRで示すようにレーザ光の光軸Xから遠ざかる方向へ傾く。
図9Bは、本実施形態の集光光学系114から出射されるレーザ光が、DMD50上の照明領域に、光軸中心からの距離に応じて主光線の角度に分布を持った状態で照射される例を示した図である。図9Bに示すように、DMD50上の照明領域(レーザ光照射領域)に照射されるレーザ光の主光線角度の分布は、レーザ光の光軸中心では主光線が傾かずに光軸と平行であり、光軸中心から照明領域の周辺部に行くに従って、主光線が+側に除々に傾くとともにその傾斜角度が除々に大きくなり、所定距離YAに達すると主光線の+側への傾斜角度が最大となり(最大傾斜角度A)、所定距離YAを過ぎると主光線の+側への傾斜角度が除々に小さくなり、照明領域の周辺端部に至ると、光軸中心と同じく主光線の傾きが無くなる分布となっている。
レーザ光の主光線の角度にこのような分布を持たせることにより、DMD50上の照明領域には、光軸中心に比べて周辺部の光密度が高められた、すなわち、光軸中心に比べて周辺部の光輝度が高められたレーザ光が照射される。
なお、レーザ光の主光線角度に上述した分布を持たせる場合には、主光線の最大傾斜角度Aによって決定される分布量の大きさは、周辺部での光量低下量以上で、且つ、露光面で要求される露光ビームのテレセントリック性(主光線と光軸との平行度)を満足する量以下にすることが好ましい。
本実施形態の露光ヘッド100の場合、露光面における露光ビームの周辺部の光量低下は、主に、DMD50の光反射側に配置された投影光学系のマイクロレンズアレイ128(図1参照)によって引き起こされるため、上記の分布量の大きさを、例えばこのマイクロレンズアレイ128によって生じる周辺部の光量低下量以上に設定することが望ましい。
また、所定距離YAについては、この周辺部の光量低下量及び光量低下領域(光量を補正する領域)に応じて適宜設定することができるが、図9Bに示した例では、光軸中心から照明領域の周辺端部(DMD50の外周端部)までの距離をYSとすると、YS>YA>YS/2に設定している。
<露光装置の動作>
前記露光装置の動作について説明する。
この露光装置では、図示しないコントローラに画像データが入力されると、コントローラは入力された画像データに基づいて、露光ヘッド100に設けられたDMD50の各マイクロミラー62を駆動制御する制御信号を生成し、生成した制御信号に基づいてDMD50の各マイクロミラー62の反射面の角度を制御する。
ファイバアレイ光源112から集光光学系114を介してDMD50に照射された照明光(レーザ光)は、各マイクロミラー62の反射面の角度に応じて所定方向に反射されて変調され、変調された光ビームがレンズ系126により拡大されてマイクロレンズアレイ128に設けられたマイクロレンズ132の各々に入射され集光される。そして、この集光された光ビームは、対物レンズ系130によって感光材料134の露光面上に結像され、このようにして、ファイバアレイ光源112から照射されたレーザ光が画素毎にオンオフ(変調)されて、感光材料134がDMD36の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光される。
通常は、この光ビームの光量(光強度)分布は、レンズ系の要因により光軸の中心部に比べて周辺部が低下してしまうが、本実施形態の露光ヘッド100には、ファイバアレイ光源112から出射されたレーザ光の光量分布を均一化してDMD50に照射するために、DMD50の光入射側の光路上に配置した集光光学系114にロッドインテグレータ118を設けている。
ただし、このロッドインテグレータ118によっても、本実施形態のように各描画単位をマイクロレンズアレイ128によって集光する系では、光軸中心部に対する周辺部の光強度低下が顕著となり、より高い精度で画像露光を行う場合に光量分布を要求精度まで補正することが難しい。この光量分布の補正精度を高めるために、ロッドインテグレータ118を長尺化することも考えられるが、ロッドインテグレータ118は非常に高価な光学部品であるため、装置コストが上昇し、また、露光ヘッド100が大型化してしまうというデメリットがある。
これに対し、本実施形態の露光ヘッド100では、前述したように、ファイバアレイ光源112から集光光学系114へ入射されたレーザ光が、図10中の(1)に示すように、主光線の角度に分布を持ち光軸中心に比べて周辺部の光輝度が高められたレーザ光とされて集光光学系114から出射され、DMD50に照射されるため、DMD50のレーザ光照射領域における光量分布は、図10中の(2)に示すように、光軸中心に比べて周辺部の光量が高められる。そのため、DMD50により画素毎に変調された光ビームが、図10中の(3)に示すように、光軸中心から周辺部に行くに従って光の透過量を低下させる特性を持つマイクロレンズアレイ128を透過して感光材料134の露光面に照射されると、図10中の(4)に示すように、露光面での光ビームの光量分布は均一になるよう補正される。
以上説明した通り、第1の実施形態の露光装置では、2次元的に分布した複数の画素部において、各描画単位の光量が均一になるよう補正され、高精度な画像露光を行うことができる。
また、光量分布に応じてDMD50の各マイクロミラー62の駆動タイミングを変化させるよう駆動制御する技術を組み合わせて用いる場合でも、各描画単位の光量が均一になるよう予め補正されているため、DMD50の駆動制御部に掛かる負荷が軽減されて処理速度への影響が低減され、また、電気的な回路構成や処理ソフトを簡素化することができて、コストを抑えることができる。
また、本実施形態で用いた光学系(集光光学系114)からなる光量分布補正手段であれば、上述した光量分布を補正する手段を簡素且つ安価な構成により実現できる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、上述した第1の実施形態に係る露光装置の露光ヘッド100において、集光光学系114に、前記光分布補正手段として、非球面レンズを有するテレセントリック光学系を設けることで、第1の実施形態と同様に露光面での光ビームの光量分布を均一化する技術である。
該第2の実施形態に係る露光ヘッドでは、例えば、集光光学系114に前記光分布補正手段として、図11Aに示すような2枚で一組の平凸レンズ152、154により構成されたテレセントリック光学系150が設けられており、このテレセントリック光学系150は、例えば、ロッドインテグレータ118と集光レンズ120の間に配置されている。
平凸レンズ152、154は、凸面側が非球面状に形成された非球面レンズとされており、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが小さくなるような(平行入射ビームを集光する凸レンズのような)非球面形状を有する第一の光学レンズ、及び光軸中心から離れるに従いレンズパワーが大きくなるような(平行入射ビームを発散させる凹レンズのような)非球面形状を有する第二の光学レンズの組合せである。
レーザ光の入射側(ファイバアレイ光源112側)に配置された平凸レンズ152は、入射面S2の面形状が、曲率半径が光軸(光軸中心)Xから離れるに従い大きくなる非球面、換言すれば、曲率が光軸Xから離れるに従い小さくなる非球面とされ、出射面S3が平面状とされている。
また、レーザ光の出射側(DMD50側)に配置された平凸レンズ154は、入射面S4が平面状とされ、出射面S5の面形状が、曲率半径が光軸Xから離れるに従い小さくなる非球面、換言すれば、曲率が光軸Xから離れるに従い大きくなる非球面とされている。
以下、表1に、本実施形態に係るテレセントリック光学系150のレンズデータの一例を示し、表2に、本実施形態に係る入射面S2及び出射面S5の非球面データの一例を示す。
また、上記の非球面データは、非球面形状を表す下記式(1)における係数で表される。
前記式(1)において各係数を以下の通り定義する。
Z:光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
h:光軸からの距離(mm) (h2=x2+y2
R:曲率半径 (曲率:1/R)
A:非球面データ
以上の構成により、第2の実施形態の露光装置では、図11Aに示すように、平凸レンズ152から出射されたレーザ光LB2では、光軸Xから離れるに従い焦点距離が長くなる。よって、レーザ光LB2が平凸レンズ154の入射面S4に到達した際には、平凸レンズ152の周辺部を通過した光に比べて中央付近を通過した光の方が、光軸Xから離れる傾向が強くなる。これにより、レンズの中央付近よりも周辺部の方が光の輝度が高くなる。また、平凸レンズ154は、平凸レンズ152とは反対に、光軸Xから離れるに従い焦点距離が短くなるため、これらの2枚の平凸レンズ152、154を組み合わせると、テレセントリック光学系を組むことができる。
これにより、この平凸レンズ152、154を有するテレセントリック光学系150から平行化されて出射されたレーザ光LB3の光量分布は、光軸中心に対して周辺部の分布密度が高くなり、このレーザ光LB3が照射されたDMD50では、レーザ光照射領域の中心部(光軸中心)よりも周辺部の光量が増加される。
図11Bには、非球面レンズ系とした本実施形態のテレセントリック光学系150のベースとなる、球面レンズ系のテレセントリック光学系160の光線図を示す。
このテレセントリック光学系160では、レーザ光(LB1)の入射側に配置された平凸レンズ162の入射面S2´が球面とされ、レーザ光(LB3´)の出射側に配置された平凸レンズ164の出射面S5´が球面とされており、したがって、このテレセントリック光学系160では、出射面S5´から出射されたレーザ光LB3´の光量分布は、図11Bに示すように、光軸中心から周辺部に掛けてほぼ均等な分布となる。
このように、第2の実施形態の非球面レンズ系(テレセントリック光学系150)では、上記の球面レンズ系(テレセントリック光学系160)を用いた場合の光量分布との比較からも分かるように、出射されたレーザ光の光量分布は光軸中心に対して周辺部の分布密度が高くなり、光軸中心よりも周辺部の光量が増加される。
したがって、第1の実施形態と同様に、DMD50によって変調された光ビームがマイクロレンズアレイ128を透過することで、光軸中心部に対する周辺部の光量低下を生じても、露光面には光量分布が均一になるよう補正された光ビームが照射され、このテレセントリック光学系150を備えた露光装置によっても高精度な画像露光を行うことができる。
また、上述したように、テレセントリック光学系150から出射されるレーザ光は、テレセントリック光として出射されてDMD50に照射されるため、DMD50に照射するレーザ光のテレセントリック性と、DMD50により変調された光ビームの露光面での光量分布の均一性との両立を図ることができる。
また、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態も、2枚で一組の平凸レンズ152、154(テレセントリック光学系)を有する集光光学系からなる光量分布補正手段であれば、上述した光量分布を補正する手段を簡素な構成により実現できる。
また、第2の実施形態では、テレセントリック光学系150を用いてレーザ光の周辺部の光量を増加させていることにより、露光における光利用効率の低下が抑えられる。これによって、ファイバアレイ光源112から出射するレーザ光の出力を低化させることも可能になるため、ファイバアレイ光源112の長寿命化や、高輝度光による光学系の汚染/劣化の抑制を図ることもできる。さらに、ファイバアレイ光源112や光学系のメンテナンス回数を減少させることも可能となり、露光装置のメンテナンスコストを低減することもできる。
以上、第1及び第2の実施形態により露光工程を詳細に説明したが、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の形態が実施可能である。
例えば、前記露光装置では、前記光変調手段として、空間変調素子であるDMDを備えた露光ヘッドについて説明したが、このような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や、液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなど、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。さらに、Grating Light Valve(GLV)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。
これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成では、上記したレーザ光源の他に、ランプ等も光源として使用可能である。
また、前記光変調手段としては、合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ光源、1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射されたレーザ光を出射する1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したファイバアレイ光源、複数の発光点が二次元状に配列された光源(たとえば、LDアレイ、有機ELアレイ等)、等が適用可能である。
[現像工程]
前記現像工程としては、前記露光工程により前記感光層を露光し、未露光部分を除去することにより現像する工程を有する。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHとしては、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液、0.01〜0.1質量%の水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
なお、現像の方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等が挙げられる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
[その他の工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のカラーフィルタ製造方法における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、硬化処理工程、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−硬化処理工程−
前記現像工程後に、感光層に対して硬化処理を行う硬化処理工程を備えることが好ましい。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、形成されたパターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
本発明のカラーフィルタ製造方法は、2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細な画素パターンを高精度に形成可能であるため、高精細な露光が必要とされる各種パターンの形成などに好適に使用することができ、特に高精細なカラーフィルタパターンの形成に好適に使用することができる。
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上述したように、ガラス基板等の透明基板上に、少なくとも3色から構成される(例えば、RGB)画素をモザイク状又はストライプ状に配置することができる。
各画素の寸法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、40〜200μmとすることが好適に挙げられる。ストライプ状であれば40〜200μm巾が通常用いられる。
前記カラーフィルタの製造方法としては、例えば、透明基板上に黒色に着色された感光層を用いて、露光及び現像を行いブラックマトリクスを形成し、次いで、RGBの3原色のいずれかに着色された感光層を用いて、前記ブラックマトリクスに対して所定の配置で、各色毎に、順次、露光及び現像を繰り返して、前記透明基板上にRGBの3原色がモザイク状又はストライプ状に配置されたカラーフィルタを形成する方法が挙げられる。
(カラーフィルタ)
本発明のカラーフィルタは、本発明の前記カラーフィルタの製造方法により製造される。
前記カラーフィルタは、赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139、並びに青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いて製造した場合には、D65光源によるレッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)のそれぞれ総ての単色の色度が、例えば下記表3に記載の値となる。この範囲であると、反射モードと透過モードの色のバランスがとれたものとなる。
ここで、前記色度は、顕微分光硬度計(オリンパス光学工業株式会社製、OSP100又は200)により測定し、D65光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、L表色系のΔEab値で表す。
前記カラーフィルタは、赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及びC.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれか、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150、並びに青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23を用いて製造した場合には、F10光源によるレッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)のそれぞれ総ての単色の色度が、例えば下記表4に記載の値となる。この範囲であれば、色再現域が広く、色温度が高いTV用のカラーフィルタとして好ましい。
ここで、前記色度は、顕微分光硬度計(オリンパス光学工業株式会社製、OSP100又は200)により測定し、F10光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、L表色系のΔEab値で表す。
(表示装置)
本発明の表示装置は、互いに対向して配される一対の基板間に液晶が封入されてなり、本発明の前記カラーフィルタを有してなり、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置の対向基板(TFTなどの能動素子が無い側の基板)に形成するものを対象としている他、TFT基板側に形成するCOA方式、TFT基板側に黒だけを形成するBOA方式、又はTFT基板にハイアパーチャー構造を有するHA方式も対象とすることができる。
前記カラーフィルタ上には、更に必要に応じて、オーバーコート膜や透明導電膜を形成することができる。その後、カラーフィルタと対向基板との間に液晶が封入され、表示装置が作製される。
適用される液晶の表示方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定されるが、例えば、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、STN(Supper Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、GH(Guest Host)、FLC(強誘電性液晶)、AFLC(反強誘電性液晶)、及びPDLC(高分子分散型液晶)などが挙げられる。
前記表示装置の基本的な構成態様としては、(1)薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という。)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、カラーフィルタ及び対向電極(導電層)を備えるカラーフィルタ側基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの、(2)カラーフィルタが前記駆動側基板に直接形成されたカラーフィルタ一体型駆動基板と、対向電極(導電層)を備える対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの等が挙げられる。
本発明の表示装置は、D65光源視野2度において良好な色度を有する本発明のカラーフィルタを用いることにより、透過モード及び反射モードのいずれにおいても鮮明な色を表示することができ、透過モードと反射モードを兼用する携帯端末や携帯ゲーム機等の機器に好適に用いることができる。
また、本発明の表示装置は、F10光源視野2度において良好な色度を有する本発明のカラーフィルタを用いることにより、高い色純度と色温度を実現でき、例えば、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置などに好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、特に断りのない限り、以下において「部」、「%」及び「分子量」は、それぞれ「質量部」、「質量%」及び「重量平均分子量」を表す。
(実施例1)
<カラーフィルタパターンの形成(塗布法)>
(1)ブラックマトリクスの形成
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃にて3分熱処理して表面状態を安定化させた。該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、下記表5に記載の組成よりなる感光性組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃にて3分間プリベークして膜厚2μmの感光層K1を形成した。
−感光性組成物K1の調製−
下記表5に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して、150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表5に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及び界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)、150RPMで30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物K1を調製した。
なお、表5に記載の組成物のうち、
・K顔料分散物1の組成は、カーボンブラック(デグッサ社製)13.1質量%、下記式(6)で表される分散剤0.65質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)6.72質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート79.53質量%からなる。
・バインダー2の組成は、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
・DPHA液の組成は、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA)76質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート24質量%からなる。
・界面活性剤1の組成は、下記構造物1 30質量%、及びメチルエチルケトン(MEK)70質量%からなる。
ただし、前記構造物1の式中、x及びyの数値はモル比を表す。
−露光工程−
基材上の前記感光層K1に対し、下記に説明する露光装置及び露光方法により、波長が405nmのレーザ光により、20mJ/cm相当のブラックマトリクスパターンの露光を行い、前記感光層の一部の領域を硬化させた。露光は、N雰囲気下で行い、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、線幅25μmのストライプ状パターンが得られるように行った。
<<露光装置>>
前記光照射手段として図4A〜8に示した合波レーザ光源と、前記光変調手段として図2に概略図を示したDMDであって、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMDと、図1に示した光学系とを有する露光ヘッドを備えた露光装置を用いた。
前記露光ヘッドでは、集光光学系は、ロッドインテグレータ118が備える光量分布補正機能とは別に、ファイバアレイ光源から入射されるレーザ光に対し、主光線の角度に所定の分布を持たせたレーザ光を出射してDMDに照射する機能を備えている。
また、光量分布量の大きさは、マイクロレンズアレイによって生じる周辺部の光量低下量以上に設定し、図9Bに示す光軸中心からの所定距離YAについては、光軸中心から照明領域の周辺端部(DMDの外周端部)までの距離をYSとすると、YS>YA>YS/2に設定した。
−現像工程−
露光が終了した前記感光層K1の表面に、純水をシャワーノズルを用いて噴霧して均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)にて、23℃で80秒間、フラットノズル圧力0,04MPaでシャワー現像し、次いで超純水を、超高圧洗浄ノズルを用いて9.8MPaの圧力で噴射して残渣の除去を行い、ブラックマトリクスパターンを得た。その後、220℃で30分間熱処理を行った。
(2)レッド(R)画素の形成
前記ブラックマトリクスを形成した基板に、下記表6に記載の組成よりなる下記感光性組成物R1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みR画素を形成した。該R1感光層膜厚は1.5μm、及び顔料(C.I.ピグメントレッド254)の塗布量は0.274g/mであった。
−感光性組成物R1の調製−
下記表6に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表6に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌した。更に、下記表6に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物R1を調製した。
なお、表6に記載の組成物のうち、
・R顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントレッド254(チバスペシャリティケミカルズ社製)8質量%、前記式(6)で表される分散剤0.8質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)8質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83質量%からなる。
・R顔料分散物2の組成は、C.I.ピグメントレッド254(チバスペシャリティケミカルズ社製)5.3質量%、アクリル酸モノ(ジメチルアミノプロピル)アミド/メタクリル酸(ポリエチレングリコールモノメチルエーテル)エステル/メタクリル酸(ポリメチルメタクリレート含有アルコール)エステル1.6質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート93質量%からなる。
・バインダー1の組成は、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=38/25/37のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
−露光工程及び現像工程−
基板上の前記感光層R1に対し、前記感光層K1と同様に露光した。露光量は20mJ/cmであった。また、評価のため、ブラックマトリクスを形成しない基板にも、これと同様に前記感光層R1を形成し、カラーフィルタパターン、感度評価パターン、解像度評価パターン(直径の異なる多数の穴部が形成されたパターン)、及びステップウエッジパターンを用いて同様の処理をした。その後、ブラックマトリクスの作成方法と同様の方法により現像し、熱処理した。
[評価]
形成されたレッド(R)のカラーフィルタパターン(画素)について、以下の方法により露光感度、解像度、露光速度、及びムラの評価を行った。結果を下記表12に示す。
<露光感度>
得られた前記レッド(R)のカラーフィルタパターン(画素)において、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から基板上の硬化領域の厚さが1.5μmとなり、硬化領域の表面が光沢面である時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
<解像度>
得られた前記レッド(R)の解像度評価パターン形成済みの基板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴径を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
<露光速度>
前記露光装置を用いて、露光光と前記感光層とを相対的に移動させる速度を変更し、一般的な配線パターンが形成される速度を求めた。なお、この設定速度が速い方が効率的なパターン形成が可能となる。
<塗布ムラ>
評価のためレッド(R)の感光層のみを形成した直後の基板を、暗室でNaランプを斜めから照射し、目視にて観察し、ムラの発生の有無を判断した。
<表示ムラ>
パターニングが終了した画素付きの基板(評価のためレッド(R)の感光層のみを形成した)を、暗室でNaランプを斜めから照射し、目視にて観察し、ムラの発生の有無を判断した。
なお、これらムラの評価はムラが観察しやすいという観点からレッド(R)の例を示した。
(3)グリーン(G)画素の形成
前記ブラックマトリクスとレッド(R)画素を形成した基板に、下記表7に記載の組成よりなる下記感光性組成物G1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みグリーン(G)画素を形成した。該G1感光層膜厚は1.4μm、及び顔料(C.I.ピグメントグリーン36)の塗布量は0.355g/m、顔料(C.I.ピグメントイエロー139)の塗布量は0.052g/mであった。ブラックマトリクスの作製方法と同様にして露光し、現像し、熱処理した。露光量は40mJ/cm相当であった。
−感光性組成物G1の調製−
下記表7に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表7に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌した。更に、下記表7に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物G1を調製した。
なお、表7に記載の組成物のうち、
・G顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造株式会社製、分散物)18質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)12質量%、シクロヘキサノン35質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35質量%からなる。
・Y顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントイエロー139(東洋インキ製造(株)製、商品名:パリオロールエローL1820)18質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)15質量%、シクロヘキサノン15質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート52質量%からなる。
(4)ブルー(B)画素の形成
前記ブラックマトリクス、レッド(R)画素、及びグリーン(G)画素を形成した基板に、下記表8に記載の組成よりなる下記感光性組成物B1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みブルー(B)画素を形成し、目的のカラーフィルタを作製した。
該B1感光層膜厚は1.4μm、及び顔料(C.I.ピグメントブルー15:6)の塗布量は0.29g/mであった。前記K感光層と同様に露光し、現像し、熱処理した。露光量は50mJ/cmであった。
−感光性組成物B1の調製−
下記表8に記載の量のB顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表8に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm、30分間攪拌した。更に、下記表8に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30RPMで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物B1を調製した。
なお、表8に記載の組成物のうち、
・B顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントブルー15:6(東洋インキ製造(株)製)10質量%、分散剤1(EFKA−6745、EFKA ADDITIVES B.V社製)0.5質量%、分散剤2(ディスパロンDA−725、楠本化成(株)製)0.63質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)12.5質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート76.37質量%からなる。
(実施例2)
[カラーフィルタパターンの形成(フィルム法)]
<感光性転写材料の作製>
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
以上により、支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料K1を作製した。
−熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1の調製−
メタノール11.1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.36質量部、メチルエチルケトン52.4質量部、メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、分子量=10万、Tg≒70℃)5.83質量部、スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、分子量=1万、Tg≒100℃)13.6質量部、ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン)9.1質量部、及び前記界面活性剤10.54質量部からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
−中間層用塗布液:処方P1の調製−
PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550)32.2質量部、ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30)14.9質量部、蒸留水524質量部、及びメタノール429質量部からなる中間層用塗布液を調製した。
次に、前記感光性転写材料K1の作製において用いた前記感光性組成物K1を、下記表9〜11に記載の組成よりなる下記感光性組成物R101、G101及びB101に変更した以外は、上記と同様の方法により、感光性転写材料R101、G101及びB101をそれぞれ作製した。
なお、感光性組成物R101、G101及びB101の調製方法は、それぞれ前記感光性組成物R1、G1及びB1の調製方法に準ずる。
(1)レッド(R)画素の形成
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業株式会社製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃にて2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料R101の保護フィルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ社製、LamicII型)を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
−露光工程−
保護フィルムを剥離後、実施例1の露光装置を用いて、波長が405nmのレーザ光を、15段ステップウエッジパターン(ΔlogE=0.15)、及びストライプ形状及びドット形状に照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。実施例1と同様にカラーフィルタパターンの他、ブラックマトリクスを形成しない基板にカラーフィルタパターン、感度評価パターン、及び解像度評価パターンも作製した。また、露光量は20mJ/cmで、大気雰囲気下で行った。
−現像工程−
次に、トリエタノールアミン系現像液(2.5質量%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有、商品名:T−PD1、富士写真フイルム株式会社製)にて30℃にて50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層及び中間層を除去した。
引き続き、炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム株式会社製)を用い、35℃にて35秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画素を得た。
引き続き、洗浄剤(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−SD1、富士写真フイルム株式会社製、或いは、炭酸ナトリウム、フェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名:T−SD2、富士写真フイルム株式会社製)を用い、33℃にて20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、レッド(R)の画素を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理(ベーク)した。
該R101感光層の膜厚は2.0μm、顔料(C.I.ピグメントレッド254)の塗布量は0.314g/mであった。
このレッド(R)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感度評価パターン、及び前記解像度評価パターンについて、実施例1と同様にして、露光感度、解像度、露光速度、及びムラの評価を行った。結果を下記表12に示す。
(2)グリーン(G)画素の形成
前記感光性転写材料G101を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素を作製した。露光量は40mJ/cmとした。
該G101の感光層膜厚は2.0μm、及び顔料(C.I.ピグメントグリーン36)の塗布量0.396g/m、顔料(C.I.ピグメントイエロー139)の塗布量は0.0648g/mであった。
このレッド(R)とグリーン(G)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
(3)ブルー(B)画素の形成
前記感光性転写材料B101を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素を作製した。露光量は50mJ/cmとした。
該B101感光層膜厚は2.0μm、及び顔料(C.I.ピグメントブルー15:6)の塗布量は0.32g/mであった。
このレッド(R)とグリーン(G)とブルー(B)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
(4)ブラック(K)画像及びブラックマトリクスの形成
前記感光性転写材料K1を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのブラック(K)の画像(カラーフィルタの額縁部分を形成)、及びブラックマトリクス部を作製した。
露光量は80mJ/cmとし、線幅25μmのストライプ状パターンが得られるように行った。
表12の結果より、実施例1及び2のカラーフィルタパターンは、塗布ムラ及び表示ムラが少なく、露光感度及び解像度が高く、本発明のカラーフィルタの製造方法により良好なカラーフィルタが製造できることが認められた。
[表示装置の作製及び評価]
実施例1〜2のカラーフィルタを用いてLEDバックライトを有する反射、透過兼用の表示装置を作製した。実施例1〜2のカラーフィルタを用いた表示装置が、良好な表示特性を示すことを確認した。
(実施例3)
〔カラーフィルタパターンの形成〕(TV用、塗布法)
(1)ブラックマトリクスの形成
露光装置を下記の露光装置に代えた以外は、実施例1と同様にして、ブラックマトリクスを形成した。
<<露光装置>>
前記光照射手段として図4A〜8に示した合波レーザ光源と、前記光変調手段として図2に概略図を示したDMDであって、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMDと、図1に示した光学系とを有する露光ヘッドを備えた露光装置を用いた。図1に示す前記露光ヘッドのロッドインテグレータ118と集光レンズ120の間には、前記光分布補正手段として、図11中Aに示すような2枚で一組の平凸レンズ152、154により構成されたテレセントリック光学系150が設けられている。
レーザ光の入射側(ファイバアレイ光源112側)に配置された平凸レンズ152は、入射面S2の面形状が、曲率半径が光軸(光軸中心)Xから離れるに従い大きくなる非球面、換言すれば、曲率が光軸Xから離れるに従い小さくなる非球面とされ、出射面S3が平面状とされている。
また、レーザ光の出射側(DMD50側)に配置された平凸レンズ154は、入射面S4が平面状とされ、出射面S5の面形状が、曲率半径が光軸Xから離れるに従い小さくなる非球面、換言すれば、曲率が光軸Xから離れるに従い大きくなる非球面とされている。
この露光装置を用いることにより、前記テレセントリック光学系150から平行化されて出射されたレーザビームの光量分布は、光軸中心に対して周辺部の分布密度が高くなり、このレーザビームが照射されたDMD50では、レーザ光照射領域の中心部(光軸中心)よりも周辺部の光量が増加される。その後、レーザビームがマイクロレンズアレイ128を透過することで、光軸中心部に対する周辺部の光量低下を生じ、露光面には光量分布が均一になるよう補正された光ビームが照射される。
(2)レッド(R)画素の形成
下記表13に記載の組成よりなる感光性組成物R2を用い、前記ブラックマトリクスの形成に用いた露光装置を用いて露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
なお、表13に記載の組成物のうち、
・R顔料分散物3の組成は、C.I.ピグメントレッド177(チバスペシャリティケミカルズ社製)18部、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物)12部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部からなる。
(3)グリーン(G)画素の形成
下記表14に記載の組成よりなる感光性組成物G2を用い、前記ブラックマトリクスの形成に用いた露光装置を用いて露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
なお、表14に記載の組成物のうち、Y顔料分散物2の組成は、御国色素(株)製、商品名:CFエローEX3393を用いた。
(4)ブルー(B)画素の形成
下記表15に記載の組成よりなる感光性組成物B2を用い、前記ブラックマトリクスの形成に用いた露光装置を用いて露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
なお、表15に記載の組成物のうち、
・B顔料分散物2は、御国色素(株)製、商品名:CFブルーEX3357を用いた。
・B顔料分散物3は、御国色素(株)製、商品名:CFブルーEX3383を用いた。
・バインダー3の組成は、(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
(実施例4)
〔カラーフィルタパターンの形成〕(TV用、フィルム法)
(1)ブラックマトリクスの形成
実施例3の露光装置を用いた以外は、実施例2と同様にして、ブラックマトリクスを形成した。ただし、形成順序はブラック(ブラックマトリクス)を最初とし、ブラックマトリクスと周辺額縁部分を形成した。
(2)レッド(R)画素の形成
下記表16に記載の組成よりなる感光性組成物R102を用い、実施例3の露光装置を用いた以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は2.0μmであった。
なお、表16に記載の組成物のうち、燐酸エステル系特殊活性剤1は、楠本化成(株)製、商品名:HIPLAAD ED152を用いた。
(3)グリーン(G)画素の形成
下記表17に記載の組成よりなる感光性組成物G102を用い、実施例3の露光装置を用いた以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は2.0μmであった。
(4)ブルー(B)画素の形成
下記表18に記載の組成よりなる感光性組成物B102を用い、実施例3の露光装置を用いた以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
実施例3及び4について、実施例1及び2と同様にして、露光感度、解像度、露光速度、及びムラを評価した。結果を表19に示す。
表19の結果より、実施例3及び4のカラーフィルタパターンは、塗布ムラ及び表示ムラが少なく、露光感度及び解像度が高く、本発明のカラーフィルタの製造方法により良好なカラーフィルタが製造できることが認められた。
<ブラックマトリクスの線幅ばらつき評価>
実施例1〜4のストライプ状に形成されたブラックマトリクスにおいて、画面中央付近の1本について、長さ10cmにわたってレーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて線幅測定を行い、そのばらつきを求めた。結果を表20に示す。
(比較例1)
実施例1において、集光光学系に光分布補正手段を備えない構成の露光ヘッドを備えた露光装置を用いた以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタを形成し、上記の方法によりブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表20に示す。
(比較例2)
実施例2において、集光光学系に光分布補正手段を備えない構成の露光ヘッドを備えた露光装置を用いた以外は、実施例2と同様にしてカラーフィルタを形成し、上記の方法によりブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表20に示す。
(比較例3)
実施例3において、集光光学系に光分布補正手段を備えない構成の露光ヘッドを備えた露光装置を用いた以外は、実施例3と同様にしてカラーフィルタを形成し、上記の方法によりブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表20に示す。
(比較例4)
実施例4において、集光光学系に光分布補正手段を備えない構成の露光ヘッドを備えた露光装置を用いた以外は、実施例4と同様にしてカラーフィルタを形成し、上記の方法によりブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表20に示す。
表20の結果から、比較例1〜4のブラックマトリクスと比較して、光分布補正手段を備えた露光ヘッドを使用した本発明のカラーフィルタの製造方法により製造した実施例1〜4のブラックマトリクスの線幅ばらつきは小さく、高精細であることがわかった。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、描画単位が2次元的に分布した露光ヘッドを備えるデジタル露光装置を用いた露光において、コストを抑えつつ、2次元的に分布した各描画単位の光量を均一化することにより、微細なパターンを高精度に形成可能であり、特にブラックマトリクスの線幅ばらつきを極めて少なく、高精細に形成可能であり、かつ、表示特性に優れたカラーフィルタを製造することができるため、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどのカラーフィルタの製造に好適である。
図1は、本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられる露光装置が備える露光ヘッドの光学系を示す概略構成図である。 図2は、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図の一例である。 図3Aは、図2に示したDMDの動作を説明するための説明図である。 図3Bは、図2に示したDMDの動作を説明するための説明図である。 図4Aは、ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図である。 図4Bは、図4Aのレーザ出射部における発光点の配列を示す平面図である。 図5は、合波レーザ光源の構成を示す平面図である。 図6は、レーザモジュールの構成を示す平面図である。 図7は、図6に示すレーザモジュールの構成を示す側面図である。 図8は、図6に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。 図9Aは、DMD上に照射されるレーザ光の主光線の傾きを模式的に示す模式図である。 図9BはDMD上に照射されるレーザ光の主光線角度の分布を示すグラフ図である。 図10は、図9Bに示したDMD上に照射されるレーザ光の主光線角度の分布(1)に対応する、主光線角度の分布を有するレーザ光をDMD上に照射したときの光量分布を示すグラフ図(2)、DMD−マイクロレンズアレイ間の光透過特性を示すグラフ図(3)、前記グラフ図(3)のように調整したレーザ光で画像露光を行うことにより露光エリアでの光量分布が均一化されて補正された状態を示すグラフ図(4)である。 図11Aは、テレセントリック光学系を示す構成図であり、本発明の第2の実施形態に係る非球面レンズを有するテレセントリック光学系を示す構成図である。 図11Bは、テレセントリック光学系を示す構成図であり、図11Aのテレセントリック光学系のベースとなる球面レンズを有するテレセントリック光学系を示す構成図である。
符号の説明
50 DMD(空間変調素子)
62 マイクロミラー(描素部)
100 露光ヘッド
112 ファイバアレイ光源(光源)
114 集光光学系(光量分布補正手段)
134 感光材料
150 テレセントリック光学系
152 平凸レンズ(第1の光学レンズ)
154 平凸レンズ(第2の光学レンズ)
LB レーザ光(光ビーム)
S2 入射面
S3 出射面
S4 入射面
S5 出射面
X 光軸

Claims (16)

  1. バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
    n個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元的に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部毎に光変調状態を変化させる光変調手段に、光照射手段から出射した光ビームを光分布補正手段を有する集光光学系を介して照射し、前記光変調手段により変調された光ビームを照射して露光を行うことを少なくとも含み、
    該露光が、前記光照射手段から前記光変調手段に照射される光ビームの照射領域内での光量に分布を持たせ、前記光変調手段により変調された光ビームの光量分布が、前記感光層の被露光面上において均一となるように補正されて行われる露光工程と、
    該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程と
    を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 光照射手段から出射した光ビームを、集光光学系により、主光線の角度に分布を有する光ビームとして光変調手段に照射する請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 光照射手段から出射された光ビームを、集光光学系により、テレセントリックな光として光変調手段に照射する請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 集光光学系が、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが小さくなるような非球面形状を有する第一の光学レンズと、光軸中心から離れるに従いレンズパワーが大きくなるような非球面形状を有する第二の光学レンズとからなる光分布補正手段を有する請求項3に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 集光光学系が、光照射手段から光変調手段に照射される光ビームの照射領域内において、中心部よりも周辺部の光量を増加させる請求項1から4のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 光変調手段が、空間光変調素子である請求項1から5のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である請求項1から8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザビームを平行光化して集光し、前記マルチモード光ファイバの入射端面に収束させる光源集光光学系とを有する請求項1から7のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 感光層が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより形成される請求項1から8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 感光層が、支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層と基材とが当接するように該基材上に積層し、次いで、支持体を剥離することにより形成される請求項1から8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 感光性組成物が、少なくとも、黒色(K)に着色されている請求項1から10のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 少なくとも、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3原色に着色された感光性組成物を用いて、基材の表面に所定の配置で、R、G及びBの各色毎に、順次、感光層形成工程、露光工程、及び現像工程を繰り返してカラーフィルタを形成する請求項1から11のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 赤色(R)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントレッド254を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いる請求項12に記載のカラーフィルタの製造方法。
  14. 赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及び顔料C.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかの顔料を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及び顔料C.I.ピグメントバイオレット23の少なくともいずれかの顔料を用いる請求項12に記載のカラーフィルタの製造方法。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタ。
  16. 請求項15に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2372412A1 (en) 2010-03-26 2011-10-05 Fujifilm Corporation Patterned birefringent product
JP2015055832A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 ウシオ電機株式会社 画像形成装置

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