JP2007024090A - ダイアフラム弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 医薬、食品、化粧品、半導体、液晶などの高い清浄性を要求される製品を取り扱う工場等の配管ラインで使用することが可能な長寿命のダイアフラム弁を提供することを目的とする。
【解決手段】 アクチュエータに連結されて通路の弁口を開閉する弁部1と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部2とがPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)にて一体に作られるダイアフラム弁において、前記ダイアフラム部2は、前記弁部1が上死点と下死点の略中間に位置するときに、加工成型時の形状と略同一になるように構成した。前記弁部1は形状が円形ハンマー状であり、前記ダイアフラム部2は適度の可撓性を有する厚さで構成したものであって断面形状は上に凸の曲線と下に凸の曲線を滑らかに接続した形状となっている。
【選択図】 図1
【解決手段】 アクチュエータに連結されて通路の弁口を開閉する弁部1と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部2とがPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)にて一体に作られるダイアフラム弁において、前記ダイアフラム部2は、前記弁部1が上死点と下死点の略中間に位置するときに、加工成型時の形状と略同一になるように構成した。前記弁部1は形状が円形ハンマー状であり、前記ダイアフラム部2は適度の可撓性を有する厚さで構成したものであって断面形状は上に凸の曲線と下に凸の曲線を滑らかに接続した形状となっている。
【選択図】 図1
Description
本願発明は、アクチュエータに連結されて通路の弁口を開閉する弁部と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部とが一体に形成されるダイアフラム弁に関する。
医薬、食品、化粧品、半導体、液晶などの高い清浄性を要求される製品を取り扱う工場等の配管ラインでは、弁部を流体圧シリンダ等のアクチュエータで開閉駆動するに当たり、弁部とアクチュエータとの間を流体から完全にシールするために、弁部とダイアフラム部とを一体化させたダイアフラム弁が使用されている。
図5は、このような用途に使用される従来のダイアフラム弁の一例を示す。このダイアフラム弁は、金属製の弁コア50と同じく金属製のホルダ51とポリテトラフルオロエチレン(商品名「テフロン(登録商標)」、以下「PTFE」と記す)製の接触リング52とを、中心の連結ネジ53を用いて組み合わせて弁体54を構成するとともに、この連結ネジ53に、金属製のダイアフラム押さえ55と金属製のカップリング56とを螺合させて、ホルダ51とダイアフラム押さえ55とでゴム製のダイアフラム57の中央部を挟持した構成になっている。
配管ラインに組み込むに当たっては、カップリング56により流体圧シリンダ等のアクチュエータ(図示せず)に接続し、またダイアフラム57の周縁部を配管ラインのボディ58に固定する。このような組み込み状態において、アクチュエータにより弁体54を下降させ、接触リング52を弁座59に圧接させると、通路60の弁口61が閉じる。このとき、ダイアフラム57は下方へ撓むこととなる。また、アクチュータにより弁体54を持ち上げると、接触リング52が弁座59から離れて弁口61が開放する。このとき、ダイアフラム57は原状に復帰することとなる。
しかし、上記の従来のダイアフラム弁には、次のような問題点があった。
(1)多くの部品を組み合わせたものであるため、製作に手間が掛かっていた。
(2)流体圧力が高くなると、圧力によるダイアフラム部の撓みによって、ダイアフラム部の外周やカップリングとの接触部分に集中応力が発生し、寿命が低下するので低圧条件でしか使用できなかった。
(3)弁口からの流量を多くするには、弁体のリフト量を大きくしなければならないが、これはダイアフラム部の振れ幅を大きくすることであり、前記と同様に集中応力が大きくなり寿命が低下するので、管路の流量を確保するためには非常に大きな弁部を使用しなければならず、取り付け場所や管と管との間が大きくなる問題があった。
(4)部品点数が多く然もその材質も異なるため高価になる、製品の仕上げ加工を一定にし難くリサイクル性が悪い等の問題があった。
(1)多くの部品を組み合わせたものであるため、製作に手間が掛かっていた。
(2)流体圧力が高くなると、圧力によるダイアフラム部の撓みによって、ダイアフラム部の外周やカップリングとの接触部分に集中応力が発生し、寿命が低下するので低圧条件でしか使用できなかった。
(3)弁口からの流量を多くするには、弁体のリフト量を大きくしなければならないが、これはダイアフラム部の振れ幅を大きくすることであり、前記と同様に集中応力が大きくなり寿命が低下するので、管路の流量を確保するためには非常に大きな弁部を使用しなければならず、取り付け場所や管と管との間が大きくなる問題があった。
(4)部品点数が多く然もその材質も異なるため高価になる、製品の仕上げ加工を一定にし難くリサイクル性が悪い等の問題があった。
上記の清浄性の問題を解決し、また寿命の問題をある程度解決したものとして特許文献1に開示されているダイアフラム弁に注目することができる。図6にその断面図を示す。図6は、左半部が弁閉状態、右半部が弁開状態を示し、71はPFA(フッ素樹脂)成形品の弁箱で、一側に流体流入通路72、他側に流体流出通路73が設けられている。流体流入通路72の出口側は弁箱71内の中心に垂直に開口され、その開口周縁が拡開されて突起74が形成され、その突起74の先端が小さな断面円弧状の弁座75となっている。76は弁座75に押し当てるダイアフラムで、中央に弁座75に圧着する弁体76aを有し、その弁体76aの周囲に一体に形成した環状薄膜部76bを有し、その環状薄膜部76bの周囲に一体に形成した筒状保持部76cを有している。前記環状薄膜部76bは断面上向き球面状に曲成され、且つ内周の付根部76dが前記弁体76aの上面にほぼ垂直に接続され、外周の付根部76eが前記筒状保持部76cの内周面上縁にほぼ垂直に接続されている。
このような構成を採ることによって、少なくとも弁箱がPFA成形品より成るので、切削加工によるバリ等の異物の付着が無く、パーティクルの発生が避けられる。また弁開閉作動時、ダイヤフラムの環状薄膜部が球面状に曲成された部分のみ弾性的に変形し、内外周の付根部はほぼ垂直状態を保ったままで、曲げ応力は生ぜず付根部は白化することがなく、パーティクルの発生が防止されるという優れた効果を発揮する。
しかしながら、上記の特許文献1のダイアフラム弁においても、次のような問題点があるものと推認できる。
(1)ダイアフラム部が環状薄膜部により形成されているため、流体圧力が高くなると、圧力によるダイアフラム部の撓みによって、ダイアフラム部の外周や筒状保持部との接触部分に集中応力が発生し、著しく寿命が低下すると考えられる。
(2)弁口からの流量を多くするには、弁体のリフト量を大きくしなければならないが、これはダイアフラム部の振れ幅を大きくすることであり、ダイアフラム部を環状薄膜部により形成したとしても集中応力が大きくなり寿命が低下すると考えられる。
(1)ダイアフラム部が環状薄膜部により形成されているため、流体圧力が高くなると、圧力によるダイアフラム部の撓みによって、ダイアフラム部の外周や筒状保持部との接触部分に集中応力が発生し、著しく寿命が低下すると考えられる。
(2)弁口からの流量を多くするには、弁体のリフト量を大きくしなければならないが、これはダイアフラム部の振れ幅を大きくすることであり、ダイアフラム部を環状薄膜部により形成したとしても集中応力が大きくなり寿命が低下すると考えられる。
本願発明は、上述の問題点を解決した長寿命のダイアフラム弁を提供することを目的とする。
本願発明のダイアフラム弁は、アクチュエータ(自動・手動のいずれもでも良い)に連結されて通路の弁口を開閉する弁部と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部とが樹脂にて一体に作られるダイアフラム弁において、前記ダイアフラム部は、前記弁部が上死点と下死点との間に位置するときに、加工成型時の形状と略同一になるように構成して成ることを特徴とする。ここで、略同一とは完全な意味での一致はあり得ないので、技術的に考えて同一と思われる範囲を包含する意味で略同一と表現している。以下の箇所で出て来る略同一も同様の意味で用いている。
即ち、本願発明の特徴は、前記ダイアフラム部は、前記弁部が上死点と下死点との間に位置するときに、加工成型時の形状と略同一になるように構成した点が特徴である。なお、上死点と下死点との間とは、上死点と下死点との丁度中間の位置であっても、中間から少しずれた位置であっても構わない。従って、ダイアフラム部を初めから動作時に変形する形状に加工しておき、バルブが中開開度のときにダイアフラム部の形状が初期の形状(加工成型時の形状)にすることで、バルブ全開・全閉時にダイヤフラム部の変形量を小さくしてストレスを減らし、長寿命化を実現可能にしている。
本願発明のダイアフラム弁は、前記弁部は形状が円形ハンマー状であり、前記ダイアフラム部は適度の可撓性を有する厚さで構成したものであって、当該ダイアフラム部の断面形状は上に凸の曲線と下に凸の曲線を滑らかに接続した形状であり、且つ前記弁部の上端部の縁から一体に延長して成ることを特徴とする。ここで、前記上に凸の曲線は円弧、2乗曲線、楕円曲線の内から選ばれた一種であり、前記下に凸の曲線は円弧、2乗曲線、楕円曲線の中から選ばれた一種であることが望ましい。例えば、円弧を用いる場合に略1/4の円弧と略1/2の円弧とをそれらの向きを逆にして接続した構造が考えられる。その接続点は数学的に変曲点となっている。その他にも、略1/8の円弧と略1/2の円弧とを接続しても良く、要するに、ダイアフラム部の大きさと変形量などを考慮して、前述の曲線の中から最適な曲線を選択して用いることが重要である。
係る構成を採用することでダイアフラム部には応力が集中しない構造になるので、高圧条件での使用が可能になる。また、ダイアフラム部の付け根部分において、弁部の一部分を弧状細くする湾曲した凹部、又は弁部の一部分を細くする凹部を形成すれば、ダイアフラム部をスムーズに撓ませることができるとともに、付け根部分への応力集中を回避できる。
前記弁部と前記ダイアフラム部とは、PTFEにて一体に構成しても良い。係る構成をとれば、それらの流体と接する面が隙間の全く無い一連に連続した平滑面となるため、洗浄性が良く、汚れや雑菌などが付着し難く、流れる流体の清浄性が格段に高くなる。また、腐食することもなく、成形も容易である。
前記ダイアフラム部の裏面に、可撓性を有する補助ダイアフラムを添えて、前記ダイアフラム部を裏側から補強しても良い。この場合、前記ダイアフラム部と前記補助ダイアフラムとの互いの接触面を接着しないで分離可能とすることが望ましい。
さらに、前記補助ダイアフラムが、その中央に前記弁部と重なる凸部を有する構造にしても良い。凸部を形成すると、アクチュエータとの連結を行うに当たり、その連結強度を高めることができる。
本願発明のダイアフラム弁によれば、次のような効果がある。
(1)弁部とダイアフラム部とがPTFEで一体に作られ、それらの流体と接する面が、隙間の全く無い一連に連続した平滑面となるため、洗浄性が良く、汚れや雑菌などが付着し難く、流れる流体の清浄性が格段に高くなる。また、腐食することもなく、成形も容易である。
(2)ダイアフラム部に応力が集中しない構造であるので、高圧条件での使用が可能になるとともに、弁部のリフト量を大きく確保できるので、弁全体のサイズを小さくできるばかりでなく、小さいサイズでも管路の流量を十分に確保できる。
(3)弁部とダイアフラム部をPTFEで一体にしたので、部品点数及び材料が一つであるため、コストを大幅に低減できるとともに、品質も安定し、リサイクル性も良い。従って、小型でも高圧条件で使用できる品質及び清浄性の高いダイアフラム弁を安価に提供できる。
(4)ダイアフラム部の形状は、弁部が上死点と開始点の間に位置するときに、加工成形時の形状と略同一になるように構成したので、弁部の移動に対するダイアフラム部の変形量が少なくて済み、ダイアフラム部の長寿命化が達成できる。
(5)ダイアフラム部の付け根部分において、弁部の一部分を弧状細くする湾曲した凹部、又は弁部の一部分を細くする凹部を形成すれば、ダイアフラム部をスムーズに撓ませることができるとともに、付け根部分への応力集中を回避できる。
(6)ダイアフラム部の裏面に、可撓性を有する補助ダイアフラムを添えて、ダイアフラム部を裏側から補強すれば、強度の向上及び長寿命化が図れる。さらに、仮にダイアフラム部が破損しても、補助ダイアフラムでシール性を確保できるような構成にすることも可能である。
(7)ダイアフラム部と補助ダイアフラムとの互いの接触面を接着しないで分離可能とすれば、ダイアフラム部と補助ダイアフラムの材質や変位率が異なっても、ダイアフラム部に無理が掛からないとともに、リサイクルする際にも便利である。
(8)補助ダイアフラムの中央に弁部と重なる凸部を形成すると、アクチュエータとの連結を行うに当たり、その連結強度を高めることができる。
(1)弁部とダイアフラム部とがPTFEで一体に作られ、それらの流体と接する面が、隙間の全く無い一連に連続した平滑面となるため、洗浄性が良く、汚れや雑菌などが付着し難く、流れる流体の清浄性が格段に高くなる。また、腐食することもなく、成形も容易である。
(2)ダイアフラム部に応力が集中しない構造であるので、高圧条件での使用が可能になるとともに、弁部のリフト量を大きく確保できるので、弁全体のサイズを小さくできるばかりでなく、小さいサイズでも管路の流量を十分に確保できる。
(3)弁部とダイアフラム部をPTFEで一体にしたので、部品点数及び材料が一つであるため、コストを大幅に低減できるとともに、品質も安定し、リサイクル性も良い。従って、小型でも高圧条件で使用できる品質及び清浄性の高いダイアフラム弁を安価に提供できる。
(4)ダイアフラム部の形状は、弁部が上死点と開始点の間に位置するときに、加工成形時の形状と略同一になるように構成したので、弁部の移動に対するダイアフラム部の変形量が少なくて済み、ダイアフラム部の長寿命化が達成できる。
(5)ダイアフラム部の付け根部分において、弁部の一部分を弧状細くする湾曲した凹部、又は弁部の一部分を細くする凹部を形成すれば、ダイアフラム部をスムーズに撓ませることができるとともに、付け根部分への応力集中を回避できる。
(6)ダイアフラム部の裏面に、可撓性を有する補助ダイアフラムを添えて、ダイアフラム部を裏側から補強すれば、強度の向上及び長寿命化が図れる。さらに、仮にダイアフラム部が破損しても、補助ダイアフラムでシール性を確保できるような構成にすることも可能である。
(7)ダイアフラム部と補助ダイアフラムとの互いの接触面を接着しないで分離可能とすれば、ダイアフラム部と補助ダイアフラムの材質や変位率が異なっても、ダイアフラム部に無理が掛からないとともに、リサイクルする際にも便利である。
(8)補助ダイアフラムの中央に弁部と重なる凸部を形成すると、アクチュエータとの連結を行うに当たり、その連結強度を高めることができる。
本願発明のダイアフラム弁の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本願発明のダイアフラム弁の第1の実施の形態に係り、ダイアフラム部の断面図である。このダイアフラム弁は、円形ハンマー状の弁部1と、適度の可撓性を有する厚さにした薄いダイアフラム部2とを金型による成型又は切削加工によりPTFEで一体に成形した単品構造である。
ダイアフラム部2は、弁部1の上端部3の縁から弁部1の外側に向かって、弁部1と一体に延長形成されている。ダイヤフラム部2の断面形状は、バルブが中開開度のときに、言い換えれば弁部1が上死点と下死点との略中間に位置するときに、加工成形時の形状と略同一になるように構成されている。
図1のダイアフラム部2は、加工成形時の形状を示している。この時の弁部1の位置は、当該弁部1の上死点と下死点の略中間である。図1のダイアフラム部2の形状は上に凸の曲線と下に凸の曲線を滑らかに接続した形状であり、具体的に弁部1の上端部3の縁から略1/4の円弧と略1/2の円弧とを、円弧の向きを逆にして接続した形状になっている。従って、その接続点は変曲点となっている。また、略1/2の円弧の部分の外側端部には当該ダイアフラム部を固定するための外周縁部4が設けられている。外周縁部4とダイアフラム部2の上に凸の曲線と下に凸の曲線の部分との厚さは同じであっても良い。なお、図1では、弁部1の上端部3の高さが、上に凸の曲線である略1/4の円弧の高さより、多少低くなっているが、上端部3の高さを略1/4の円弧の高さと同じにしても構わない。即ち、上に凸の曲線の高さと弁部1の上端部3との高さを同じにしても良い。
弁部1は、ダイアフラム部2の付け根部分での可撓性も良くするとともに、応力集中を回避するため、付け根部分の下側を弧状に細くする湾曲した凹部(括れ部)5を形成している。この凹部5により、ダイアフラム部2をスムーズに撓ませることができるとともに、付け根部分への応力集中を回避できる。なお、この凹部は厳密にきれいな弧状ではなく、ある程度湾曲した凹部が形成されていれば、同様の効果を発揮する。
なお、ダイアフラム部2の外周縁部4は、使用に当たり固定するため、その厚さをダイアフラム部2の他の部分よりも厚くしても構わない。また、弁部1には、アクチュエータと連結するためのネジ穴6が、弁部1の上端部3の中央に開口させて設けられている。ここで、弁部1にネジ穴6を設けたために、弁部1を構成するPTFEの強度が弱くなってしまう場合には、当該ネジ穴に金属のエンザートを挿入して、アクチュエータと連結する連結ネジを受け、ナットで固定しても構わない。
従って、第1の実施の形態のダイアフラム弁は、弁部が上死点と下死点の略中間に位置するときに、ダイアフラム部の形状が加工成型時の形状と略同一になるように構成した点が特徴であり、バルブ全開・全閉時にダイヤフラム部の変形量を小さくしてストレスを減らし、ダイアフラム部の長寿命化を実現することができる。
図2は本願発明のダイアフラム弁の第2の実施の形態に係りダイアフラム部のの断面図である。このダイアフラム弁は、図1の第1の実施形態における弁部1に、別に成形した補助ダイアフラム7をダイアフラム部2の上面(裏面)に添え、この補助ダイアフラム7でダイアフラム部2を上側から補強したものである。ダイアフラム部2と補助ダイアフラム7の互いの接触面は、接着剤で接着せずに、重ねてあるだけである。補助ダイアフラム7の断面形状は、ダイアフラム部2の断面形状と同一であり、バルブが略中開開度のときに、言い換えれば弁部1が上死点と下死点の略中間に位置するときに、加工成形時の形状と同一になるように構成しても構わない。さらに、バルブが閉のときに、加工成型時の形状と同一になるようにしても構わない。
補助ダイアフラム7は、ダイアフラム部2と同じ材質、つまりPTFEで一体成形したものでも、PTFE以上の強度と弾性を有する他の樹脂で一体成形したものでも良く、或いはPTFE以上の強度を持たせるために繊維等を埋設したゴム製であっても良い。或いは、普通のパッキン用ゴム製であっても良い。補助ダイアフラム7は、弁部1のネジ穴6と連通する孔9を設けている。また、補助ダイアフラム7の外周縁部8は、ダイアフラム部2と同様に他の部分よりも厚くしても良い。
従って、第2の実施の形態のダイアフラム弁は、ダイアフラム部の裏面に、可撓性を有する補助ダイアフラムを添えて、ダイアフラム部を裏側から補強したので、ダイアフラム部の強度の向上及び長寿命化を図ることが可能である。さらに、仮にダイアフラム部が破損した場合に、補助ダイアフラムでシール性を確保できるように構成することも可能である。
また、ダイアフラム部と補助ダイアフラムとの互いの接触面を接着しないで分離可能としたので、ダイアフラム部と補助ダイアフラムの材質や変位率が異なっても、ダイアフラム部に無理が掛からず長寿命化が達成できるとともに、リサイクルする際にも便利である。
図3は、本願発明のダイヤフラム弁の第3の実施の形態に係りダイヤフラム部の断面図である。第3の実施の形態は、図2の第2の実施の形態における補助ダイアフラム7に凸部10を設けたものである。この凸部10は、補助ダイアフラム7と同一材料で一体に形成され、弁部1のネジ穴6と連通する孔11が設けられている。第3の実施の形態における補助ダイアフラムの外周縁部8の厚さは他の部分より厚くしても良い。
従って、第3の実施の形態のダイアフラム弁は、補助ダイアフラムの中央に弁部と重なる凸部を形成したので、アクチュエータとの連結を行うに当たり、その連結強度を高めることができる。
図4は、本発明によるダイアフラム弁の使用例を示す。ダイアフラム部2の外周縁部4を、流体圧シリンダ12のシリンダ本体13と配管ラインのボディ14とで挟んで固定して、配管ラインの通路15と流体圧シリンダ12側の空室16との間を、通路15中を流れる流体からダイアフラム部2で完全にシールする。また、流体圧シリンダ12のピストンロッド17と弁部1とを、ネジ穴6にねじ込んだ連結ネジ18にて連結する。凸部10を設けた補助ダイアフラム7をも用いており、その外周縁部8をダイアフラム部2の外周縁部4と共に固定している。
図4は、弁部1が当該弁部1の上死点と下死点の略中間に位置している状態を示している。このとき、ダイアフラム部2は加工成形時と略同じ状態であり、ダイアフラム部には引張及び圧縮歪みが全く印加されていない状態である。この状態からバルブを開いても閉じてもダイアフラム部2には歪みが印加されることとなるが、印加される歪みは従来のダイアフラム弁に比べて極めて小さい。それ故に、ダイアフラム弁の長寿命化が達成できる。
なお、弁部1及びダイアフラム部2はPTFEにより一体成形されているため、従来のように応力が集中するところがなく、また全体として小さくとも、弁部1のリフト量を大きく確保できる。
また、弁部1及びダイアフラム部2について、通路15を流れる流体と接する面を見た場合、PTFEはそもそも汚れや雑菌などが付着し難く、腐食もしない上に、全面が隙間の全く無い一連に連続したPTFEの平滑面となるため、清浄性は高く、また流体の流れを乱すことも少ない。
本発明は、アクチュエータに連結されて通路の弁口を開閉する弁部と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部とが一体に作られるダイアフラム弁に関するものであり、医薬、食品、化粧品、半導体、液晶などの高い清浄性を要求される製品を取り扱う工場等の配管ラインで利用することが可能である。
1 弁部
2 ダイアフラム部
3 上端部
4 外周縁部
5 凹部
6 ネジ穴
7 補助ダイアフラム
8 外周縁部
9 孔
10 凸部
11 孔
12 流体圧シリンダ
13 シリンダ本体
14 ボディ
15 通路
16 空室
17 ピストンロッド
18 連結ネジ
50 弁コア
51 金属製ホルダ
52 接触リング
53 連結ネジ
54 弁体
55 ダイアフラム押さえ
56 カップリング
57 ダイアフラム
58 配管ラインボディ
59 弁座
60 通路
61 弁口
71 弁箱
72 流体流入通路
73 流体流出通路
74 突起
75 弁座
76 ダイアフラム
76a 弁体
76b 環状薄膜部
76c 筒状保持部
76d 内周の付根部
76e 外周の付根部
77 ピストンロッド
2 ダイアフラム部
3 上端部
4 外周縁部
5 凹部
6 ネジ穴
7 補助ダイアフラム
8 外周縁部
9 孔
10 凸部
11 孔
12 流体圧シリンダ
13 シリンダ本体
14 ボディ
15 通路
16 空室
17 ピストンロッド
18 連結ネジ
50 弁コア
51 金属製ホルダ
52 接触リング
53 連結ネジ
54 弁体
55 ダイアフラム押さえ
56 カップリング
57 ダイアフラム
58 配管ラインボディ
59 弁座
60 通路
61 弁口
71 弁箱
72 流体流入通路
73 流体流出通路
74 突起
75 弁座
76 ダイアフラム
76a 弁体
76b 環状薄膜部
76c 筒状保持部
76d 内周の付根部
76e 外周の付根部
77 ピストンロッド
Claims (8)
- アクチュエータに連結されて通路の弁口を開閉する弁部と、前記通路と前記アクチュエータ側との間を閉じるダイアフラム部とが樹脂にて一体に作られるダイアフラム弁において、前記ダイアフラム部は、前記弁部が上死点と下死点との間に位置するときに、加工成型時の形状と同一になるように構成して成ることを特徴とするダイアフラム弁。
- 前記弁部は形状が円形ハンマー状であり、前記ダイアフラム部は適度の可撓性を有する厚さで構成したものであって、当該ダイアフラム部の断面形状は上に凸の曲線と下に凸の曲線を滑らかに接続した形状であり、且つ前記弁部の上端部の縁から一体に延長して成ることを特徴とする請求項1に記載のダイアフラム弁。
- 前記上に凸の曲線は円弧、2乗曲線、楕円曲線の内から選ばれた一種であり、前記下に凸の曲線は円弧、2乗曲線、楕円曲線の中から選ばれた一種であることを特徴とする請求項2に記載のダイアフラム弁。
- 前記ダイアフラム部の前記弁部への付け根部分の下側には、当該下側の弁部の一部分を弧状に細くする湾曲した凹部、又は当該下側の弁部の一部分を細くする凹部が形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のダイアフラム弁。
- 前記弁部と前記ダイアフラム部とは、ポリテトラフルオロエチレンにて一体に構成されて成ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載のダイアフラム弁。
- 前記ダイアフラム部の裏面に、可撓性を有する補助ダイアフラムを添えて、前記ダイアフラム部を裏側から補強したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載のダイアフラム弁。
- 前記ダイアフラム部と前記補助ダイアフラムとの互いの接触面を接着しないで分離可能としたことを特徴とする請求項6に記載のダイアフラム弁。
- 前記補助ダイアフラムが、その中央に前記弁部と重なる凸部を有することを特徴とする請求項6又は7に記載のダイアフラム弁。
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