JP4268066B2 - ダイヤフラム弁体 - Google Patents

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この発明は止水弁等に用いられるダイヤフラム弁体に関する。
従来より、弁座に着座して通路を遮断する中央部の平板状の閉鎖部と、外周部の固定部と、それら閉鎖部と固定部との間の薄肉の可撓部とを有し、その可撓部の可撓変形に基づいて閉鎖部を軸心方向に変位させる、弾性体から成るダイヤフラム本体に対して、閉鎖部と一体に移動しその閉鎖部を平板状に形状保持する硬質の樹脂製の保持部材を組み付けて成るダイヤフラム弁体が各種分野で広く用いられている。
図15はその一例を示している。
同図において、200は止水弁202の主体を成すダイヤフラム弁体で、ゴム等の弾性体から成るダイヤフラム本体204を有している。
ダイヤフラム本体204は、外周部の固定部206と中央部の平板状の閉鎖部208とを有しており、その閉鎖部208において通路210の一部を構成する筒状部の上端の弁座209に着座し、通路210を遮断するようになっている。
このダイヤフラム本体204には、閉鎖部208と一体に移動し、閉鎖部208を平板状に形状保持する、ダイヤフラム本体204よりも硬質の樹脂製の保持部材214が組み付けられており、この保持部材214とダイヤフラム本体204とでダイヤフラム弁体200が構成されている。
このダイヤフラム弁体200において、固定部206と閉鎖部208との間には、上向きの折返し形状をなす可撓部216が形成されており、この可撓部216の可撓変形に基づいて閉鎖部208の図中上下方向の変位能、即ち軸心方向の変位能が付与されている。
このダイヤフラム弁体200には、通路210における上流側通路210aと背圧室218とを連通させる小孔径の連通路220が形成されている。
ダイヤフラム弁体200の図中上方に形成された背圧室218は、水抜通路222を通じて下流側通路210bと連通するようになっており、そしてその水抜通路222がプランジャ弁体224にて開閉されるようになっている。
即ちプランジャ弁体224が弁座226に着座することで水抜通路222が遮断され、またプランジャ弁体224が弁座226から図中上向きに離れることによって水抜通路222が開放される。
この例のダイヤフラム式止水弁においては、プランジャ弁体224を弁座226から離して水抜通路222を開放すると、背圧室218内部の水が水抜通路222を通じて下流側通路210bへと流れ出す。
これによりダイヤフラム弁体200に対する背圧室218の下向きの押圧力が消失し、ここにおいてダイヤフラム弁体200が給水圧により開弁し、上流側通路210aの水が下流側通路210bへと流れ出す。
また一方プランジャ弁体224を閉弁させると、上流側通路210aの水が連通路220を通じて背圧室218内部に流れ込み、これにより背圧室218の圧力が高まってダイヤフラム弁体200が閉弁し、通路210を遮断する。即ち止水を行う。
この種従来のダイヤフラム式止水弁にあっては、ダイヤフラム弁体200が、図15(B)に示すセット状態の形状に成形されており、このためダイヤフラム弁体200が給水圧によって図中上方に持ち上げられたとき、ダイヤフラム弁体200に自身の弾性力によって下向きに大きな力が働く。ダイヤフラム弁体200は、その弾性力に打ち勝つ給水圧によって開弁状態に保持される。
従ってこの種従来のダイヤフラム式止水弁の場合、プランジャ弁体224等の起動弁を閉じて水抜通路222を遮断すると、その大きな自身の弾性力によりダイヤフラム弁体200が直ちに閉弁してしまう。即ちセルフストップ式の水栓や小便器や大便器等のフラッシュバルブ装置への適用が困難であるといった問題があった。
セルフストップ式の水栓やフラッシュバルブ装置に適用するためには、従来直径が0.5〜0.7mm程度の連通路220の孔径を更に小さく(直径0.2mm程度)することが必要となるが、そのような極めて小さい孔径の連通路220をダイヤフラム弁体200に形成することは難しく、またたとえそのようにできたとしても、連通路220の孔径が極めて小さいためにそこで目詰りを起し易く、而してそのような目詰りが生じると、その連通路220を通じて上流側通路210aの水が背圧室218内部へと導入されなくなり、一旦開いたダイヤフラム弁体200が閉弁せず、止水不良をもたらす問題を発生する。
またこの種ダイヤフラム式止水弁の場合、プランジャ弁体224等の起動弁を閉じてから主弁たるダイヤフラム弁体200が閉じるまでの時間が著しく短いため、いわゆるウォータハンマ(水撃現象)が発生し易いといった問題点もあった。
そこで本発明者等は、可撓部の折返し形状を伸ばした形状で且つ固定部と閉鎖部とを軸心方向に大きく離隔させた略ハット形状でダイヤフラム本体を成形し、しかる後に固定部と閉鎖部との間に位置する可撓部を折り返して、固定部と閉鎖部とが使用時の状態まで軸心方向に接近した形状にダイヤフラム本体の成形品を変形させ、その変形形状でダイヤフラム本体をセットして成るダイヤフラム弁体を案出し、先の特許願(特許文献1)において提案している。
このようにした場合、ダイヤフラム弁体が開弁したとき即ちリフトアップしたとき、ダイヤフラム弁体自身の弾性力による閉弁方向の力を小さくでき、従って開弁状態にあるダイヤフラム弁体が閉弁するまでの時間を長くとることができる。即ちダイヤフラム弁体を時間をかけてゆっくりと閉弁させることができ、従来適用が困難であった小便器や大便器等のフラッシュバルブ装置やセルフストップ水栓における止水弁等への適用も可能となる。
また開弁状態から閉弁するまでの間の時間を長くとることができるため、従来生じていたウォータハンマの発生を防止できるようになる。
この先の特許願においてはまた、ダイヤフラム弁体における可撓部と平板状の閉鎖部とをそれぞれ別体に構成し、そして可撓部を軟らかい材料で肉厚薄く形成する一方、閉鎖部を硬い材料で厚肉に構成して、それらを保持部材に組み付ける点も提案している。
このようにすれば、可撓部の柔軟性と閉鎖部における高耐久性とをともに確保することができ、吐水操作後に瞬時にダイヤフラム弁体を開弁させることができる一方、開閉操作を繰り返した場合であっても閉鎖部が水圧で弁座に繰返し押し付けられることによって同部分がへたりを生じたり損傷したりするのを防止でき、耐久性を高めることができるなどの利点が得られる。
しかしながらこのようにした場合、ダイヤフラム本体と保持部材との組付性が大きな問題となる。
例えばダイヤフラム本体と保持部材との組付構造として、図16の比較例図に示しているように、保持部材214に可撓部216の嵌込用の環状の隙間228と、閉鎖部208の嵌込用の環状の隙間230とを形成し、そして隙間228に可撓部216の内周部を嵌め込む一方、隙間230に閉鎖部208の外周部を嵌め込んで、ダイヤフラム本体204と保持部材214とを組み付けるようになすことが考えられるが、この場合、可撓部216及び閉鎖部208の保持部材214への嵌込作業、特に可撓部216の内周部を隙間228に嵌め込む作業が著しく困難な作業となる。
可撓部216が薄肉であるとともに(厚みは例えば0.4〜0.5mm程度)軸心方向の長さが長く、しかも隙間228は可撓部216の厚みに対応した狭い隙間であるため、可撓部216の内周部を隙間228に嵌め込む作業が著しく困難となるのである。
また可撓部216ほどではないにしても、閉鎖部208の外周部を隙間230に嵌め込む作業も困難な作業となる。
尚図16において、232は図15(A)の筒状部の内部に移動可能に嵌入されて閉鎖部208の移動案内をなすガイド部で、保持部材214に一体に成形されている。
また234はカップ状部で、閉鎖部208はこのカップ状部234の底部236に沿って平板状に形状保持され、そして可撓部216が、変形時にこのカップ状部234の周壁部に沿って形状ガイドされる。
図16に示す比較例品のダイヤフラム弁体200の場合、その他に次のような問題点も内在している。
このダイヤフラム弁体200の場合、閉鎖部208と保持部材214との間に多少の組付けの隙間が生ずるのを避けられないため、閉弁動作時、具体的には閉鎖部208が弁座に押し付けられる際に閉鎖部208が動いてがたつき、その際に異音を発生させる問題のあることが判明した。
また大流量で水を流す際、高圧且つ大流量の水で閉鎖部208や可撓部216が、保持部材214から外れてしまう恐れのある問題があった。
本発明はこのような課題を解決するために案出されたものである。
尚、本発明に対する先行技術として下記特許文献2,特許文献3,特許文献4に開示されたものがある。
特許文献2に開示のものは、ダイヤフラム本体を下ディスクと絞り板とで上下に挟み込むようになしたものであるが、この特許文献2に開示のものはダイヤフラム本体が一体構成であり、本発明とは異なっている。
また下記特許文献3に開示のものは、ダイヤフラム本体における平板状の閉鎖部を、材質の異なる2部材に分割してそれらを固着したものであるが、この特許文献3に開示のものは、その別材質を成す部材が予め固着一体化されてダイヤフラム本体が構成されるものであり、本発明とは異なっている。
更に特許文献4に開示のものは、保持部材を2つの部材に分割して、それぞれを固着するものであるが、これら2つの部材はストレーナを挟み込んで固着するものであり、ダイヤフラム本体そのものの組付構造に関するものではなく、この点で本発明とは異なっている。
特開2003−202084号公報 特開平6−117571号公報 特開平11−257507号公報 実開平6−78678号公報
本発明はこのような事情を背景とし、弁座に着座して通路を遮断する平板状の閉鎖部を中央部に有し、その周りに薄肉の可撓部を有するダイヤフラム弁体において、その可撓部を薄肉に、閉鎖部を厚肉に別体に構成した場合において、それらを硬質の樹脂製の保持部材に簡単に且つ強固に組み付けることのできるダイヤフラム弁体を提供することを目的としてなされたものである。
上記課題を解決するための本発明のダイヤフラム弁体は、(A)(イ)弁座に着座して通路を遮断する中央部の平板状の閉鎖部と、(ロ)外周部の固定部と、(ハ)それら閉鎖部と固定部との間の薄肉の可撓部とを有し、該可撓部の可撓変形に基づいて該閉鎖部を軸心方向に変位させる、弾性体から成るダイヤフラム本体及び(B)該ダイヤフラム本体に組み付けられて前記閉鎖部と一体に移動する、該閉鎖部を平板状に形状保持する該ダイヤフラム本体よりも硬質の樹脂製の保持部材と、を含んで成るダイヤフラム弁体において、前記ダイヤフラム本体を、前記中央部の閉鎖部と、該閉鎖部よりも外周側の前記可撓部及び前記固定部とに径方向に分割して、該閉鎖部と、該可撓部及び固定部とに別体に構成するとともに、前記保持部材を第1挟持部材と第2挟持部材との分割構成として、それら第1挟持部材と第2挟持部材とを、前記閉鎖部の外周部及び前記可撓部の内周部の各径方向の端部を軸心方向の一方の面と他方の面とから全周に亘り環状に挟み込む状態に互いに固着することにより、前記ダイヤフラム本体を前記保持部材に組み付けてあることを特徴とする
発明の作用・効果
以上のように本発明は、保持部材を第1挟持部材と第2挟持部材との分割構成とし、互いに別体となしたダイヤフラム本体の中央部の閉鎖部とその外周側の可撓部、詳しくはその閉鎖部の外周部と可撓部の内周部とを、それら第1挟持部材と第2挟持部材とで挟み込むようにして互いを固着するようになしたもので、このような本発明によれば、ダイヤフラム本体の可撓部と閉鎖部とを別体となした場合であっても、容易にそれらを保持部材に対して組み付け、ダイヤフラム弁体を構成することができる。
また可撓部と閉鎖部とをともに樹脂同士の固着によって強固に保持部材に対して固定状態とできることから、閉弁動作時において閉鎖部ががたつき運動することに起因して異音を発生する問題も解決することができ、更に高圧,大流量時において可撓部及び閉鎖部が保持部材から外れてしまう恐れもなくすことができる。
本発明では、第1挟持部材と第2挟持部材とで可撓部の内周部及び閉鎖部の外周部を全周に亘り環状に挟み込むようになしており、このようにすることで、それらの固定強度をより高強度となすことができる。
ここで上記閉鎖部は可撓部に対して厚肉となしておくことができる。
更に上記保持部材における第1挟持部材には、通路の一部を形成する筒状部内に移動可能に嵌入して閉鎖部の軸心方向の移動案内をなすガイド部を一体に成形しておくことができる。
このようにしておけば、ガイド部を別体として保持部材に組み付けた場合のようにガイド部が傾いて組み付けられてしまい、ダイヤフラム弁体の開閉動作の際にそのガイド部が筒状部に当って異音を発生する問題も解決することができる。
本発明においてはまた、上記第1挟持部材を更に内周側部材と外周側部材との分割構成となし、それらによって異物除去のためのストレーナを挟み込む状態に互いに固着しておくことができる。
このようにすれば、保持部材を構成する分割部材を互いに固着することによって、ダイヤフラム本体における可撓部と閉鎖部、更にストレーナとをともに保持部材に対して容易に組み付けることができる。
上記第2挟持部材には、可撓部側に突出する突条を周方向に沿って形成しておき、その突条を可撓部に食い込ませる状態にこれを第1挟持部材に固着するようになすことができる。
このようにすれば、肉厚の薄い可撓部に対しても、その突条の食込作用に基づいて強固に固定状態となすことができ、薄肉の可撓部が保持部材から外れるのを更に確実に防止することができる
この場合において、上記突条を環状となして全周に亘り可撓部に食い込ませるようになすことができ、このようにすることで薄肉の可撓部をその突条の食込作用によって全周に亘りより強固に固定状態となすことができる。
本発明においては、第1挟持部材と第2挟持部材とを、更に第1挟持部材における内周側部材と外周側部材とを、それぞれ樹脂同士の超音波溶着にて互いに固着することができる。
このようにすれば簡単にそれら第1挟持部材と第2挟持部材、更に内周側部材と外周側部材とを固着状態とすることができる。
即ちそれらの固着によるダイヤフラム本体及びストレーナと保持部材との組付けを容易に行うことができる。
この場合において第1挟持部材と第2挟持部材、更に内周側部材と外周側部材とを、それぞれ同じ軸心方向において互いに超音波溶着により固着するようになすことができる。
本発明においては、ダイヤフラム本体の可撓部の折返し形状を伸ばした形状で成形しておき、その後に固定部と閉鎖部との間に位置する可撓部を折り返して固定部と閉鎖部とが使用時の状態まで軸心方向に接近した形状に変形させ、使用状態にセットしておくことができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本例のダイヤフラム弁体で、弾性体(ここではゴム)から成るダイヤフラム本体12と、硬質の樹脂製の保持部材14とから成っている。
ダイヤフラム本体12は平面形状が円形をなす部材で、外周部の厚肉の固定部16と、中央部の平板状、詳しくはドーナツ板状の閉鎖部18と、それらの間の薄肉の可撓部20とを有している。
ここで可撓部20は、セット状態において上向きの折返し形状をなしている。
但しこの可撓部20は、図2(I)に示す形状で成形したものを、図1及び図2(II)に示す使用時の折返し状態に変形させたものである。
詳しくは、可撓部20は図2(I)に示すような折返し形状が真直ぐに伸ばされた形状、即ち固定部16側と閉鎖部18側とが使用時の状態に比べて軸心方向に大きく離隔した略ハット形状で成形され、そしてこの成形品における可撓部20の部分を、図1及び図2(II)に示しているように折り返して、固定部16を閉鎖部18側に軸心方向に接近させ、使用時の状態に変形させた上で相手側に組付セットしてある。
このダイヤフラム弁体10にあっては、外周部の厚肉の固定部16において弁装置におけるボデーに固定され、そして可撓部20の可撓変形により閉鎖部18の軸心方向の変位能が付与されている。
即ち閉鎖部18が図1に示す通路26の一部を形成する円筒部(筒状部)22の上端の弁座24に対する着座位置から所定ストロークリフトアップし、更にそのリフトアップ位置即ち開弁位置から弁座24に着座する位置まで変位可能とされている。
上記保持部材14は、ダイヤフラム本体12における閉鎖部18と一体に軸心方向即ち図中上下方向に移動する部材で、この保持部材14には、上記円筒部22内に移動可能に嵌入して閉鎖部18の軸心方向の移動案内をなすガイド部30が一体に成形されている。
保持部材14はまたダイヤフラム本体12の上側においてカップ状部32を有しており、そのカップ状部32の底部34に上記閉鎖部18が接触させられ、また可撓部20の一部が底部34から周壁部36にかけての部分に接触させられている。
そしてこのカップ状部32によって閉鎖部18が平板状に形状保持され、また可撓部20がカップ状部32に沿って変形時に形状ガイドされ、不規則な変形が防止されている。
このダイヤフラム弁体10には、図中下面側の入口38から上面側の出口40に到る小孔径の連通路42が、ダイヤフラム弁体10を貫通する状態で設けられており、そしてその連通路42の途中箇所に、この連通路42の通過水からの異物を除去するストレーナ44が配設されている。
ここでストレーナ44は全周に亘り環状をなしている。
本例において、硬質の樹脂製の保持部材14は第1挟持部材46と第2挟持部材48との2分割構成とされている。
第2挟持部材48は、図4にも示しているように全体として略円筒形状をなしている。
この第2挟持部材48は外フランジ部50と、内フランジ部52と、円筒形状の周壁部54とを有しており、その周壁部54を図3にも示す第1挟持部材46に形成した対応する円環状の凹部56内に嵌入させる状態で、外フランジ部50が可撓部20の内周部を全周に亘り、また内フランジ部52が閉鎖部18の外周部を全周に亘り下面側から上向きに挟み込む状態で第1挟持部材46に固着されている。
具体的には、第2挟持部材48と第1挟持部材46とが図1の溶着部Pにおいて、樹脂同士の超音波溶着により互いに固着されている。
このとき、第1挟持部材46は可撓部20における内周部及び閉鎖部18における外周部を上面側から下向きに挟み込み、以って第2挟持部材48とともにそれら可撓部20の内周部と閉鎖部18の外周部とを強固に固定状態としている。
尚閉鎖部18は、その内周部が第1挟持部材46に形成された円環状の嵌込溝58内に嵌込状態に保持されている。
第2挟持部材48には、図1の部分拡大図に示しているように可撓部20、詳しくはその内周部に向って図中上向きに断面三角形状で突出する突条60が全周に亘って環状に形成されており、この突条60が可撓部20における内周部に食い込んでこれを強固に固定状態としている。
上記第1挟持部材46は、図3にも示しているように更に内周側部材46-1と外周側部材46-2との2分割構成とされており、それらが図1の溶着部Pにおいて樹脂同士の超音波溶着により互いに固着されている。
上記ガイド部30は、図5にも示すようにこの内周側部材46-1に一体に成形されており、更にこの内周側部材46-1には第1フランジ部62と、更に外周側の第2フランジ部64とが一体に成形されており、そして第1フランジ部62と図6にも示している外周側部材46-2の第1段付部66とで、上記ストレーナ44を上下に挟み込み、その状態で第2フランジ部64と外周側部材46-2の第2段付部68とが超音波溶着により図中上下方向に固着されている。
以上のように構成された本例のダイヤフラム弁体10においては、ダイヤフラム本体12における可撓部20と閉鎖部18とを別体となしているにも拘わらず、保持部材14における第1挟持部材46と第2挟持部材48とを超音波溶着することで、簡単且つ強固に保持部材14に組み付けることができる。
更に可撓部20と閉鎖部18とを、ともに樹脂同士の超音波溶着によって強固に固定状態とできることから、閉弁動作時において、詳しくは閉鎖部18が弁座24に着座する際において閉鎖部18ががたつき運動することもなく、従ってそのがたつき運動に起因して異音を発生する問題も解決することができる。
更に可撓部20,閉鎖部18ともに保持部材14に対し強固に固定状態とされていることから、高圧,大流量時において可撓部20及び閉鎖部18が保持部材14から外れてしまう恐れもない。
加えて本例ではガイド部30が保持部材14に一体に成形してあるため、ガイド部30を別体として保持部材14に組み付けた場合と異なって、ガイド部30が傾いて組み付いてしまい、ダイヤフラム弁体10の開閉動作の際にそのガイド部30が円筒部22に当って異音を発生するといった問題も生じない。
本例ではまた3分割された樹脂部材、詳しくは第2挟持部材48と第1挟持部材46における内周側部材46-1及び外周側部材46-2とをそれぞれ超音波溶着で固着すると、可撓部20及び閉鎖部18と併せてストレーナ44が同時に組み付けられる利点があり、しかも3つの樹脂部材の超音波溶着は何れも同じ軸心方向において行えば良いため、樹脂同士の固着も簡単に行うことができる。
更に本例では第2挟持部材48に環状且つ鋭利な断面形状の突条60が設けてあって、その突条60を薄肉の可撓部20に食い込ませるようになしてあるため、薄肉の可撓部20を第2挟持部材48と第1挟持部材46とで挟持状態に固定した場合において、その可撓部20が保持部材14から外れるのを更に確実に防止することができる。
また本例では可撓部20の内周部と閉鎖部18の外周部とを全周に亘り第2挟持部材48と第1挟持部材46とで互いに反対の両面から環状に挟み込んで固定してあるため、固定強度を高強度となすことができる。
図7は本発明の他の実施形態を示している。
この例は、閉鎖部18における弁座24への当接部分を環状に且つ図中下向きに部分的に突出させ、且つその突出部70の図中下面を第2挟持部材48における図中下面と実質的に面一に形成したもので、この例の場合、ダイヤフラム弁体10の閉弁動作時に水の流れが良好となり、流水音の発生を防止或いは低く抑えることができる効果が得られる。
図8,図9は本発明の更に他の実施形態を示したもので、ここでは第2挟持部材48、詳しくはその外フランジ部50に突条60を複数条(図8では2条。図9では3条)同心円状に設けた例である。
このようにすれば、可撓部20の内周部に対する固定強度を更に高強度となすことができる。
図10は本発明の更に他の実施形態を示したもので、この実施形態では、(A)に示すように第2挟持部材48のみならず第1挟持部材46、詳しくは外周側部材46-2にも断面三角形状で図中下向きに突出し且つ全周に亘って環状をなす突条60を設け、これをダイヤフラム本体12における可撓部20に食い込ませるようになした例である。
ここで外周側部材46-2側の突条60は、第2挟持部材48側の突条60に対し、軸直角方向において僅かにずれた位置に設けてある。
一方図10(B)は、第2挟持部材48に複数条(ここでは2条)の突条60を同心円状に設けた上で、更に第1挟持部材46における外周側部材46-2に図中下向きに突出する突条60を設けた例である。
この例において第2挟持部材48側の突条60と、外周側部材46-2側の突条60とが軸直角方向において互い違いとなるようにそれらの位置が定めてある。
他方図11は本発明の更に他の実施形態を示したもので、この実施形態は、第2挟持部材48に突条60を設ける一方(この実施形態では突条60を2条設けている)、これらに対して同じ軸直角方向位置において第1挟持部材46、詳しくは外周側部材46-2に、対応する断面形状、具体的には図中上向きに断面三角形状をなし、周方向に連続した環状の凹条72を同心円状に複数条(2条)設けた例である。
この実施形態では、突条60により可撓部20が凹条72に押し込まれ食い込んだ状態となって、可撓部20の固定強度を高強度となすことができる。
図12は本発明の更に他の実施形態を示している。
図示のようにこの実施形態では、(A)に示すように可撓部20の内周端部に図中上向きの全周に亘る環状の嵌込部74を設けて、これを第1挟持部材46、詳しくは外周側部材46-2の対応する位置に形成した環状の嵌込凹部76に嵌め込んで固定するようになし、或いはまた(B)に示すように可撓部20の内周端部に図中下向きの全周に亘る環状の嵌込部78を設けて、これを第2挟持部材48の対応する位置に形成した環状の嵌込凹部80に嵌め込んで固定するようになした例である。
尚これら図12の実施形態においては、第2挟持部材48側に突条60が設けてあり、この突条60が可撓部20に食い込むようになしてある。
図13は本発明の更に他の実施形態を示したもので、図13(A)は図12(A)に示す実施形態において可撓部20における嵌込部74の軸方向の高さを略半分にした例であり、また図13(B)の例は図12(A)の実施形態における嵌込部74の軸直角方向の厚みを略半分にした例である。
更に図14の実施形態は、図12(A)の実施形態における嵌込部74の軸方向の高さ及び軸直角方向の厚みをそれぞれ略半分にした例を示している。
以上ダイヤフラム本体12における可撓部20、詳しくはその内周部の固定強度をより高めるための幾つかの手段を図8〜図14に例示したが、これら図8,図9,図10,図11,図12,図13,図14に示す固定強度向上のための手段を適宜組み合せて構成するといったことも可能である。
また上記突条60,凹条72,嵌込部74,78,嵌込凹部76,80は周方向に連続した環状をなすものとして説明したが、場合によってこれらを周方向に沿って部分的に設けておくといったことも可能である。
更に場合によってこれらの固定強度向上のための手段を、第2挟持部材48における内フランジ部52と第1挟持部材46とによる閉鎖部18の固定構造に適用するといったことも可能である。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上例では第2挟持部材48に円筒形状の周壁部54を設け、これを第1挟持部材46に設けた円環状の凹部56に嵌入させてそれらを超音波溶着するようになしているが、場合によって周方向に部分的に図1中上向きの突出部を第2挟持部材48に設けておいて、その突出部を対応する間隔で第1挟持部材46に設けた凹部に嵌入させ、その状態でそれら2つの樹脂部材を超音波溶着するようになすことも可能である。
また上例ではストレーナ44を固定すべく、第1挟持部材46を内周側部材46-1と外周側部材46-2とに2分割してそれらを超音波溶着しているが、ストレーナ44を上例のような形態で挟み込む構造で第1挟持部材46を構成しない場合等において、第1挟持部材46の内周側部材46-1及び外周側部材46-2を一体構成としておくことも可能である。
更に上例では可撓部20を略ハット形状に成形しておいて、その後使用時の状態に折返し変形させるようにしているが、予め可撓部20を最終の使用状態と同じ形状に成形する場合においても本発明の適用は可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態のダイヤフラム弁体の断面図である。 図1のダイヤフラム弁体における可撓部を成形時の形状と使用時の形状との両方で示す図である。 同実施形態の保持部材を3つの樹脂部材に分離して示す図である。 同実施形態における保持部材の一分割体を示す図である。 図4とは異なる他の分割体を示す図である。 図4及び図5とは異なる他の分割体を示す図である。 本発明の他の実施形態のダイヤフラム弁体の断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態のダイヤフラム弁体の要部を示す断面図である。 従来のダイヤフラム弁体の一例を示す図である。 本発明者等の案出したダイヤフラム弁体を比較例として示す比較例図である。
符号の説明
10 ダイヤフラム弁体
12 ダイヤフラム本体
14 保持部材
16 固定部
18 閉鎖部
20 可撓部
22 円筒部(筒状部)
24 弁座
26 通路
30 ガイド部
42 連通路
44 ストレーナ
46 第1挟持部材
46-1 内周側部材
46-2 外周側部材
48 第2挟持部材
60 突条

Claims (1)

  1. (A)(イ)弁座に着座して通路を遮断する中央部の平板状の閉鎖部と、(ロ)外周部の固定部と、(ハ)それら閉鎖部と固定部との間の薄肉の可撓部とを有し、該可撓部の可撓変形に基づいて該閉鎖部を軸心方向に変位させる、弾性体から成るダイヤフラム本体及び(B)該ダイヤフラム本体に組み付けられて前記閉鎖部と一体に移動する、該閉鎖部を平板状に形状保持する該ダイヤフラム本体よりも硬質の樹脂製の保持部材と、を含んで成るダイヤフラム弁体において、
    前記ダイヤフラム本体を、前記中央部の閉鎖部と、該閉鎖部よりも外周側の前記可撓部及び前記固定部とに径方向に分割して、該閉鎖部と、該可撓部及び固定部とに別体に構成するとともに、前記保持部材を第1挟持部材と第2挟持部材との分割構成として、それら第1挟持部材と第2挟持部材とを、前記閉鎖部の外周部及び前記可撓部の内周部の各径方向の端部を軸心方向の一方の面と他方の面とから全周に亘り環状に挟み込む状態に互いに固着することにより、前記ダイヤフラム本体を前記保持部材に組み付けてあることを特徴とするダイヤフラム弁体。
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