JP2007023539A - 発泡樹脂組積杭 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、発泡樹脂組積杭に関し、新設の建物における杭として容易に構築できるようにするばかりでなく、既存建物においてもその傾きを修正する杭を、狭い作業空間で効率的に作業できる軽量の杭部材で施工できるようにすることが課題である。
【解決手段】建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、当該杭が軽量発泡樹脂製の杭部材1aと、この杭部材1aを組積みした略鉛直方向の途中に介在して積層される補強金属板2とでなる発泡樹脂組積杭1とする。
【選択図】図4
【解決手段】建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、当該杭が軽量発泡樹脂製の杭部材1aと、この杭部材1aを組積みした略鉛直方向の途中に介在して積層される補強金属板2とでなる発泡樹脂組積杭1とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば、重量が比較的軽量な木造や鉄骨系の住宅において、軟弱地盤において建物を構築する際や、構築後の経年変化により地盤が沈下して建物が傾斜したり、地盤沈下が予想される場合に、建物の基礎を補強したり、建物が不同沈下したり等の際に、復旧工事において使用される発泡樹脂組積杭に関するものである。
従来、軟弱地盤上に構築された建物が経年変化によって次第に傾いたり、隣接のビル工事現場の水くみや地盤の崩壊によって建物が傾く現象が見られる。かかる現象の防止や復旧のために建物を一時移動して、強固な地盤まで杭を打ち込み、新しい基礎を構築して戻す工法が最も好ましいが、それには建物に損傷が生じたり、設備関係や日常の出入りに問題があったりして、費用も多大なものとなる。そこで、現在は、建物を移動することなく、建物基礎の下に鋼管杭を設置して、建物を基礎から修正する工法が知られている(特許文献1参照)。
この工法は、図7に示すように、基礎8の真下に作業空間9を設け、周囲の土留めをして地盤の崩壊を防止する。そして、前記作業空間9に露出された基礎8に、油圧ジャッキ10を逆さまにボルトで固着する。次に、約1m程度の鋼管12を根切り底から地盤中に建物重量を反力として、油圧ジャッキ10のロッドを伸ばして加圧板11を介して圧入する。そして、電気溶接若しくは継手等の連結手段12aで前記鋼管12を連結して所望の長さにして、杭にするものである。
特開平10−311033号公報
しかし、従来の鋼管杭では、支持層の深さや地盤の堅さによって杭の太さ、即ち、杭底面積の支持面積を変えることによって、その地盤の支持力を調整している。故に、軟弱地盤において弱い地盤上で支持させる為には、比較的太い杭材を使用しなければならない。この太い杭材を使用すると、運搬にも重く、価格が高く、現場の狭い作業空間では施工能率が向上しない等の課題がある。一方、コンクリート製の平板や棒状の角材を組み合わせて、比較的軽量の部材で大面積の杭を作成する工法が知られているが、この工法においても、杭部材の重さは30kg〜40kg程度と重く、狭い作業空間への搬入、設置において、作業者にとって非常な重労働となっている。
本発明に係る発泡樹脂組積杭は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る発泡樹脂組積杭は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る発泡樹脂組積杭の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、当該杭が軽量発泡樹脂製の杭部材と、この杭部材を組積みした略鉛直方向の途中に介在して積層される補強金属板とでなることである。
また、建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、当該杭が、軽量発泡樹脂製の杭部材と該杭部材を接着する接着材とで一体化されていることである。
更に、建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、当該杭が、杭中心に配置され略鉛直方向に貫通する鋼材と、該鋼材の周囲に配置される軽量発泡樹脂製の杭部材とでなることである。
前記軽量発泡樹脂製の杭部材による杭の先端には、杭先補強金属板が設けられていること、;
前記軽量発泡樹脂製の杭部材は、その形状が、平板形、円盤形、細長い角材形、立方体形のいずれかであること、;
を含むものである。
前記軽量発泡樹脂製の杭部材は、その形状が、平板形、円盤形、細長い角材形、立方体形のいずれかであること、;
を含むものである。
本発明の発泡樹脂組積杭によれば、杭の重量が軽く、杭の構築が容易となる。また、新設の建物において杭構築が容易になるばかりでなく、既存の建物においても、その基礎下の狭い作業空間への搬入作業が容易となり、作業能率が向上するとともに、工期の短縮となる。その杭の太さも適宜で容易に太くすることができ、軟弱地盤上で強力な支持力を得ることができる。また、この杭は発泡樹脂製であるので、地中汚染の心配もなく、地中での腐食や経年変化もない。杭の形状も、自由に設定することができるし、その撤去も容易である。
本発明に係る発泡樹脂組積杭1は、図1に示すように、軽量発泡樹脂、例えば、硬質ウレタンフォーム等で形成した平板形の杭部材1a、円盤形の杭部材1b、細長い角材形の杭部材1cを造る。この杭部材1a〜1cにより、図2(A)〜(E)に示すように、地盤に打ち込む杭1を構成する。
前記杭1は、例えば、図2(A)に示すものは、杭部材1aを接着材で接着して、一体にするものである。同図2(B)に示すものは、杭部材1又は杭部材1bで積層していく途中において、強度の確保と変形防止のために、補強板として鉄板若しくは鋼板2を適宜に介在させて、杭1とするものである。
図2(D)に示すものは、杭体の変形防止と杭体の支持力補強を図るために、杭部材1a又は杭部材1bの中央部に、鋼材3を芯にして貫通させて入れるものである。同図(C)は、前記鋼板2を介在させるものと、前記鋼材3を芯にするものとの併用型の杭1であり、両工法の長所を互いに組み合わせたもので非常に強力な杭1となる。
図2(E)に示すものは、杭部材1a,1bの中心部に多角形状の連結可能な構台4を入れて芯にして構築する杭1である。
また、これらの杭1の先端部は、地盤に貫入させるので、障害物による損傷を避けるために強度的に補強する必要がある。その補強対策として、図3(A)に示すように、平板状の鋼板若しくは鉄板5を敷設する。また、他の例として、同図3(B)に示すように、円錐型の補強板6としたり、同図3(C)に示すように、多形状のキャップのような杭先7としたりするものである。
このようにして杭1を形成するものである。この杭1は、新規の建物ばかりでなく、既存の建物にも適用される。例えば、時経過により傾斜した既存建物を修正する場合に、その基礎下において適用するには、図4に示すように、対象となる基礎8下に掘削幅1m、深さ1.2m程の作業空間部9を掘削する。油圧ジャッキ10等の施工機械を現場に搬入して設置する。そして、規定の形状、大きさである平板形の杭部材1a等を搬入する。
杭を構築すべき位置に、補強用の鋼板・鋼材5を敷設し、その上に杭部材1aを積層し、基礎8に反力をとってジャッキ10で加圧板11を介して、前記杭部材1aを回転させ若しくは押し込む。前記杭部材1a,1bを接着材で接着しながら、若しくは鋼材3の心材で繋ぎながら、地盤に貫入させるものである。このようにして、杭1が発泡樹脂製の杭部材1aにより地盤中に摩擦杭として構築される。こうして、既存建物の傾斜等が修復されるものである。
図5は、細長い角材形の杭部材1cを使用して、杭1を構築したものの例であり、同じく、図6に示す例は、円盤形の杭部材1bで杭1を構築したものである。建物に必要な支持力などを考慮して、適宜に杭1の大きさや、鋼材の芯材を入れたりして支持力を設定するものである。
1 発泡樹脂組積杭、
1a,1b,1c 杭部材、
2 鋼板、
3 鋼材、
4 構台、
5 鉄板、
6 補強板、
7 杭先、
8 基礎、
9 作業空間、
10 油圧ジャッキ。
1a,1b,1c 杭部材、
2 鋼板、
3 鋼材、
4 構台、
5 鉄板、
6 補強板、
7 杭先、
8 基礎、
9 作業空間、
10 油圧ジャッキ。
Claims (5)
- 建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、
当該杭が軽量発泡樹脂製の杭部材と、この杭部材を組積みした略鉛直方向の途中に介在して積層される補強金属板とでなること、
を特徴とする発泡樹脂組積杭。 - 建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、
当該杭が、軽量発泡樹脂製の杭部材と該杭部材を接着する接着材とで一体化されていること、
を特徴とする発泡樹脂組積杭。 - 建物の基礎下部の地盤に打ち込まれる杭において、
当該杭が、杭中心に配置され略鉛直方向に貫通する鋼材と、該鋼材の周囲に配置される軽量発泡樹脂製の杭部材とでなること、
を特徴とする発泡樹脂組積杭。 - 軽量発泡樹脂製の杭部材による杭の先端には、杭先補強金属板が設けられていること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の発泡樹脂組積杭。 - 軽量発泡樹脂製の杭部材は、その形状が、平板形、円盤形、細長い角材形、立方体形のいずれかであること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の発泡樹脂組積杭。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005204388A JP2007023539A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 発泡樹脂組積杭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005204388A JP2007023539A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 発泡樹脂組積杭 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007023539A true JP2007023539A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37784673
Family Applications (1)
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JP2005204388A Pending JP2007023539A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 発泡樹脂組積杭 |
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JP (1) | JP2007023539A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100919492B1 (ko) * | 2007-12-24 | 2009-09-28 | 삼서공업 주식회사 | 맨홀의 노면일치용 압밀장치 |
CN102817381A (zh) * | 2012-08-05 | 2012-12-12 | 河北省建筑科学研究院 | 一种后植入桩基础施工方法 |
JP2018076716A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 中村物産有限会社 | 杭支持構造 |
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2005
- 2005-07-13 JP JP2005204388A patent/JP2007023539A/ja active Pending
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