JP2007022769A - エレベータの火災検出用機器点検装置 - Google Patents

エレベータの火災検出用機器点検装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 点検時に火災検出用機器ごと昇降路から取り出し、乗場で効率よく定期点検を実施できるエレベータの火災検出用機器点検装置を得る。
【解決手段】 外壁1aと内壁1bとを有する昇降路壁1を貫通する点検口2により昇降路内に設置された火災検出用機器を点検するエレベータの火災検出用機器点検装置であって、外壁1a側に設けられ、点検口2を覆う着脱可能な蓋3と、この蓋3の裏面に一端が固定され、他端が点検口2を貫通して火災報知器5に固定された腕4と、この腕4を点検口2内で保持し、腕4を引き出し方向に案内する案内部材6とを備え、蓋3を外し腕4を案内部材6により点検口2から引き出して火災報知器5を点検する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、エレベータの昇降路内に設置された火災検出用機器を点検するエレベータの火災検出用機器点検装置に関し、特に、昇降路の壁が厚いときや、鉄骨造で内側に耐火ボードがある場合等に用いて好適なエレベータの火災検出用機器点検装置に関するものである。
最近、主流となっている機械室レスエレベータの場合、昇降路内の頂部に煙感知器を設置しなければならないケースが増えている。煙感知器は、消防法で設置義務のある建物の場合、昇降路頂部付近に取り付けられなければならず、また、定期的に消防署による点検を必要とする。
また、昇降行程の低い建物においては、オーバーヘッド寸法が少ないため、最上階乗場枠の上に点検口を設けることが出来ない場合があり、その場合は、エレベータのかご上に乗って定期点検を実施するようにしており、また、煙感知器の取付位置によっては、かご上から上体を乗り出すことがあり、安全上好ましくないため、所轄の自治体によっては、このような取付方法を許可していない場合がある。また、かご上に乗らずに、煙感知器を点検できる方法も提案されている(非特許文献1)。
昇降機・遊戯施設設計・施行上の指導指針 1994年度版(監修 建設省住宅局建築指導課 編集 日本建築主事会議)
しかしながら、上述のような昇降路内の頂部に煙感知器を設置する機械室レスエレベータの場合、煙感知器等の点検の際には、昇降路のオーバーヘッド部分に余裕がある場合には、最上階乗場枠の上に点検口を設け、昇降路の外から点検をすることができるが、その場合でも狭い点検口からの点検を強いられることになり作業性が悪く、また、所謂S造の場合など横梁となる鋼材が通っていることが多く、作業性を更に悪化させている場合があり、また、点検作業を脚立の上で行う必要があるため、作業姿勢が不安定となり易く、転倒のおそれがあるという問題点があった。
また、上述の如く、エレベータのかご上に乗って定期点検を実施する場合は、点検毎にエレベータの保守作業員がエレベータのかご上作業に同行しなければならず、点検中はエレベータを占有してしまうため、利用者の利便性を阻害する要因になるという問題点があった。
更に、従来、かご上に乗らずに点検できる方法も提案されているが、かご内操作盤や天井にスイッチやアクチュエータなど付加機能が必要となり、コスト高となり、また、この方法でも点検中はエレベータを占有してしまうため、利用者の利便性を阻害する要因となるという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、点検時に火災検出用機器ごと昇降路から取り出し、乗場で効率よく定期点検を実施できるエレベータの火災検出用機器点検装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータの火災検出用機器点検装置は、外壁と内壁とを有する昇降路壁を貫通する点検口により昇降路内に設置された火災検出用機器を点検するエレベータの火災検出用機器点検装置であって、外壁側に設けられ、上記点検口を覆う着脱可能な蓋と、この蓋の裏面に一端が固定され、他端が点検口を貫通して火災検出用機器に固定された連結部材と、この連結部材を点検口内で保持し、連結部材を引き出し方向に案内する案内部材とを備え、蓋を外し連結部材を案内部材により点検口から引き出して火災検出用機器を点検するものである。
この発明は、点検口を覆う着脱可能な蓋を取り外せば火災検出用機器を昇降路内から取り出せ、点検員が昇降路内へ入ることなく効率よく迅速に点検できるので、保守コストを節減でき、また、エレベータを停止させる必要ないので利用者の利便性を向上できるという効果がある。
以下、この発明の一実施の形態を、図1〜図9を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータの火災検出用機器点検装置を示す側断面図であって、昇降路の壁が厚い場合の一例である。
図1において、外壁1aと内壁1bとを有する昇降路壁1を貫通するパイプ状の点検口2が設けられ、この点検口2の内側は滑らかな面をなしている。つまり、ここでは、外壁1aと内壁1bとを有する昇降路壁1を貫通する点検口2に、外径がこの点検口2の断面形状と相似の断面形状で、点検口2の奥行きと同じ長さのパイプを挿入し、このパイプを点検口としている。なお、このパイプの形状は、円筒に限定されるものではない。
また、外壁1a側に設けられ、点検口2を覆うと共に、着脱可能な蓋3が設けられ、この蓋3の裏面に一端がネジで固定されると共に、点検口2を貫通して連結部材としての腕4が設けられ、この腕4の他端に火災報知器5が固定され、蓋3を外して腕4を点検口2から引き出して火災検出用機器として例えば火災報知器5を点検するようにする。また、腕4を点検口2内で保持すると共に、腕4を引き出し方向に案内する案内部材6a,6bが設けられる。
図2は、図1の腕4と火災報知器5の取り付け状態を示しており、また、腕4を引き出し方向に案内する案内部材6a,6bの具体例を示している。
このようにして、本実施の形態1では、蓋3を取り外せば火災報知器5を昇降路内から取り出せ、点検員が昇降路内へ入ることなく効率よく迅速に点検できるので、保守コストを節減でき、また、エレベータを停止させる必要ないので利用者の利便性を向上できる。また、外壁1aと内壁1bとを有する昇降路壁1を貫通する点検口2に、外径がこの点検口2の断面形状と相似の断面形状で、点検口2の奥行きと同じ長さのパイプを挿入し、このパイプを点検口としているので、腕4のスムーズな出し入れと、出し入れによる点検口2の磨耗欠損による遮蔽性能の低下を防止することができる。
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2によるエレベータの火災検出用機器点検装置における点検口内を塞ぐ遮蔽部材の部分を示す斜視図である。その他の構成は、図1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
図3において、図1の点検口2内を塞ぐ遮蔽部材7a,7bを設け、これを腕4に固定して、これにより、腕4も保持するようにする。なお、遮蔽部材7a,7bは、ここでは、点検口2の断面形状と相似形の耐火部材で構成されており、通常は軽量化のため板状になっている。なお、上記耐火部材と図1の点検口2の蓋3の間に耐火断熱材(図示せず)等を充填して耐火性能や断熱性能を向上させるようにしてもよい。
このようにして、本実施の形態2では、遮蔽部材7a,7bで点検口2を塞ぐことで、点検口2を設けることによる昇降路壁1の遮蔽性能の低下を防止すると共に、腕4を保持する機能を持たせることで、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
図4は、この発明の実施の形態3によるエレベータの火災検出用機器点検装置における点検口の部分を示す正面図である。その他の構成は、図1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
図4において、実質的に支持部材としても機能する案内部材6が点検口2の内壁と接する個所に、腕4の挿入方向に転がる滑走部材8を設ける。この滑走部材8としては、ローラーやボールを組込んだり、滑りやすい材料、例えばアルミニウム材を用いる。
このようにして、本実施の形態3では、案内部材6が点検口2の内壁と接する個所に、挿入方向に転がる滑走部材8を設けることで、火災報知器5を取付けた腕4を押入れたり、引出したりし易くすることができ、作業効率を向上できる。
実施の形態4.
図5は、この発明の実施の形態4によるエレベータの火災検出用機器点検装置を示す側断面図である。
図5において、昇降路壁10は、外壁10aと内壁(耐火ボード)10bとを有すると共に、外壁10aと内壁10bの間に空洞部10cが形成されており、この昇降路壁10の空洞部10c内には、建築梁11が設けられている。また、昇降路壁10を貫通してパイプ状の点検口12が設けられ、この点検口12は、外壁10aに第1の孔としての孔12aが設けられており、内壁10bに孔12aよりも小さい第2の孔としての孔12bとが形成されている。つまり、ここでは、孔12aの点検口に、外径がこの点検口の断面形状と相似の断面形状で、孔12aの点検口の奥行きと同じ長さのパイプを挿入し、このパイプの内径より小さい孔12bの点検口を外壁10aに備えたパイプを点検口12としている。なお、この場合も、パイプの形状は、円筒に限定されるものでない。
また、外壁10aおよび内壁10b側に、点検口12を覆うと共に、着脱可能な第1の蓋としての蓋13と、第2の蓋としての蓋14がそれぞれ設けられる。また、点検口12を貫通して連結部材としての腕15が設けられ、この腕15の他端に火災報知器16が固定され、蓋13,14を外して腕15を点検口12から引き出し、火災検出用機器として例えば火災報知器16を点検するようにする。なお、蓋14は、腕15に固定されると共に、点検口12の孔12aから孔12bの方向に向かって孔12bを塞ぐようになされている。
また、腕15を点検口12内で保持すると共に、腕15を引き出し方向に案内する案内部材17が設けられ、外壁10a側の腕15の先端には、バネ等の可撓体を用いた押圧部材18が設けられる。従って、ここでは、蓋13と腕15は固定されておらず、また、反対側の蓋14は、実質的に押圧部材18で押しつけられているので、遮炎性が保持される。なお、押圧部材18は、腕15の出入れ方向線上であればどの位置に設けてもよい。また、蓋14と蓋13の間に耐火断熱材(図示せず)等を充填して耐火性能や断熱性能を向上させるようにしてもよく、また、蓋14の昇降路側の面を耐火部材で覆い耐火性能を向上するようにしてもよい。
このようにして、本実施の形態4では、昇降路壁10の内壁10bの孔12bを外壁10aの孔12aよりも小さくすることにより、孔12bから孔12aを塞ぐ蓋14を挿入でき、さらに、蓋14を孔12aから孔12bの方向に向かって押圧する押圧部材18により蓋14で孔12bを塞ぐことができるので、昇降路壁10の遮蔽性能の低下を防止すると共に、腕15を保持する機能を持たせることで、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、孔12aの点検口に、外径がこの点検口の断面形状と相似の断面形状で、点検口の奥行きと同じ長さのパイプを挿入し、このパイプの内径より小さい孔12bの点検口を備えたパイプを点検口12としているので、腕15のスムーズな出し入れと、昇降路壁10の外壁10aと内壁10bとの間の空洞部10cと昇降路を遮断して点検口12による遮蔽性能の低下を防止すると共に、腕15を保持し易くなる。
なお、蓋13は、上記では、外壁10aにネジ19により固定される場合であるが、図6に示すように、ヒンジ20を用いて開閉できるヒンジタイプとしてもよい。
実施の形態5.
図7は、この発明の実施の形態5によるエレベータの火災検出用機器点検装置における案内部材の部分を示す斜視図、図8は、図7の案内部材が点検口に組み込まれた状態を示す側断面図である。その他の構成は、図5および図6の場合と同様であるので、その説明を省略する。
案内部材17Aが点検口12と接する部分は、腕15の引き出し方向に平行して長くなるよう案内部材17Aを腕15に固定する。
なお、案内部材17Aが固定される腕15の一端は、必ずしも蓋13の裏面に固定されている必要はなく、腕15の一端に接して蓋13の裏面を押圧してもよい。その場合、本実施の形態の点検装置は実質的に2分割され、腕15が長い場合は火災報知器16の保守点検時に取扱いやすくなる。また、上記実施の形態4と同様に、蓋13は、上記では、外壁10aにネジ19により固定される場合であるが、図9に示すように、ヒンジ20を用いて開閉できるヒンジタイプとしてもよい。
このようにして、本実施の形態5では、案内部材17Aが点検口12と接する部分は、腕15の引き出し方向に平行して長くなるよう案内部材17Aを腕15に固定したので、火災報知器16を取付けた腕15を押入れたり引出したりし易くすることができる。また、本実施の形態5でも、蓋14を孔12aから孔12bの方向に向かって押圧する押圧部材18を備えた腕15を介して、蓋14で孔12bを押圧して塞ぐことにより、蓋14と孔12bの密閉度を上げて遮蔽性能を向上すると共に、腕15を保持する機能を持たせることで、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施の形態では、昇降路内に設置された火災検出用機器として火災報知器の場合について説明したが、これに限定されることなく、昇降路内に設置して点検が必要な火災検出用機器であれば、その他の機器、例えば煙を感知する煙感知器の場合等にも同様に適用でき、同様の効果を奏する。また、点検は実際に火災報知器等を作動させて確認するが、エレベータの運転中に点検する場合は火災報知器等の信号によりエレベータの運転が影響されないよう、その信号を切離しておくようにする。
この発明の実施の形態1によるエレベータの火災検出用機器点検装置の側断面図である。 この発明の実施の形態1によるエレベータの火災検出用機器点検装置における連結部材と火災報知器の取り付け状態、および連結部材を案内する案内部材の具体例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータの火災検出用機器点検装置における点検口内を塞ぐ遮蔽部材の部分を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータの火災検出用機器点検装置における点検口の部分を示す正面図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータの火災検出用機器点検装置の側断面図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータの火災検出用機器点検装置の他の例を示す側断面図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータの火災検出用機器点検装置における案内部材の部分を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータの火災検出用機器点検装置における案内部材が点検口に組み込まれた状態を示す側断面図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータの火災検出用機器点検装置の他の例を示す側断面図である。
符号の説明
1 昇降路壁、1a 外壁、1b 内壁、2 点検口、3 蓋、4 腕、5 火災報知器、6a,6b 案内部材、7a,7b 遮蔽部材、8 滑走部材、10 昇降路壁、10a 外壁、10b 内壁、10c 空洞部、12 点検口、13,14 蓋、15 腕、16 火災報知器、17,17A 案内部材、18 押圧部材、19 ネジ、20 ヒンジ。

Claims (5)

  1. 外壁と内壁とを有する昇降路壁を貫通する点検口により昇降路内に設置された火災検出用機器を点検するエレベータの火災検出用機器点検装置であって、
    上記外壁側に設けられ、上記点検口を覆う着脱可能な蓋と、
    該蓋の裏面に一端が固定され、他端が上記点検口を貫通して上記火災検出用機器に固定された連結部材と、
    該連結部材を上記点検口内で保持し、上記連結部材を引き出し方向に案内する案内部材と
    を備え、上記蓋を外し上記連結部材を上記案内部材により上記点検口から引き出して上記火災検出用機器を点検するようにしたことを特徴とするエレベータの火災検出用機器点検装置。
  2. 上記連結部材に固定され、上記点検口内を塞ぐ遮蔽部材を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータの火災検出用機器点検装置。
  3. 上記案内部材が上記点検口の内壁と接する個所に、上記連結部材の挿入方向に転がる滑走部材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの火災検出用機器点検装置。
  4. 外壁と内壁との間に空洞部が形成された昇降路壁を貫通し、
    上記外壁に第1の孔が設けられ、上記内壁に上記第1の孔よりも小さい第2の孔が形成された点検口により昇降路内に設置された火災検出用機器を点検するエレベータの火災検出用機器点検装置であって、
    上記外壁側に設けられ、上記点検口を覆う着脱可能な第1の蓋と、
    該第1の蓋の裏面に一端が当接し、他端が上記点検口を貫通して上記火災検出用機器に固定された連結部材と、
    該連結部材に固定され、上記第1の孔から上記第2の孔の方向に向かって上記第2の孔を塞ぐ第2の蓋と、
    上記連結部材を上記点検口内で保持し、上記連結部材を引き出し方向に案内する案内部材と
    を備え、上記第1の蓋を外し上記連結部材を上記案内部材により上記点検口から引き出して上記火災検出用機器を点検するようにしたことを特徴とするエレベータの火災検出用機器点検装置。
  5. 上記第2の蓋を上記第1の孔から上記第2の孔の方向に向かって押圧する押圧部材を備えたことを特徴とする請求項4記載のエレベータの火災検出用機器点検装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012035932A (ja) * 2010-08-04 2012-02-23 Mitsubishi Electric Corp エレベータの煙感知装置
JP2012046273A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Lixil Nittan Co Ltd 火災感知器用点検ボックス
JP2015051852A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 東芝エレベータ株式会社 エレベータの煙感知器点検口

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