JP2007021657A - 工作機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ワーク加工時に、刃具の高速回転に伴って発生する振動を低減する機能を備えた工作機械を提供する。
【解決手段】
ワーク40に対して、所定の加工を行う加工具1、2を保持する工具保持部3と、工具保持部3を回転可能に支持するハウジング4と、工具保持部3を回転駆動する駆動部と、弾性部材16と錘10とを少なくとも有し、当該錘10はハウジング4に弾性部材16を介して取付けられる振動減衰部50と、を備える。
【選択図】 図1
ワーク加工時に、刃具の高速回転に伴って発生する振動を低減する機能を備えた工作機械を提供する。
【解決手段】
ワーク40に対して、所定の加工を行う加工具1、2を保持する工具保持部3と、工具保持部3を回転可能に支持するハウジング4と、工具保持部3を回転駆動する駆動部と、弾性部材16と錘10とを少なくとも有し、当該錘10はハウジング4に弾性部材16を介して取付けられる振動減衰部50と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ワーク加工時における、加工具の回転に伴って発生する振動を低減する機能を備えた工作機械に関する。
図5(a)に示すように、マシニングセンタをはじめとする各種工作機械において、加工対象となるワークに対して所定の加工を行う加工具、例えば、刃具は、取付工具に取付けられている。この取付工具は工具保持部と勘合して保持されている。そして、この工具保持部を高速回転させることで、刃具を高速回転させつつ、刃具、取付工具、工具保持部からなる回転機構側、及びワークを保持する保持機構側の少なくとも一方を動かすことで、ワークに対して所定の加工、例えば、切削加工を行っている。
そこで、ワークを加工するために刃具を高速回転させるにあたり、刃具、取付工具、工具保持部からなる回転機構の回転バランスを調整することが重要である。このため、実際に、これらを工作機械に組み込み、工作機械として使用可能な状態にして、回転バランスを調整することが試みられている。
そのような試みとして、例えば、特許文献1に開示された発明では、工作機械に組み込んだ工具保持部の端部にねじ穴を設けている。このねじ穴に重さが調整されたねじ状の錘を挿入することで回転バランスを調整し、ワーク加工時における刃具の高速回転に伴って発生する、刃具、取付工具、工具保持部の振動を低減している。
また、ワークを加工するために刃具を高速回転させるにあたり、図5(b)に示す刃具に対して、図5(c)に示すように、ワークの加工時に発生する切粉を排出するための排出溝を浅く、又は、狭くすることで、刃具自体の剛性を向上させて、刃具の高速回転に伴って、刃具、取付工具、工具保持部に発生する振動を低減している。
あるいは、図5(b)に示す刃具に対して、図5(d)に示すように、刃具を切刃が設けられた先端部に向かって徐々に細くすることで、刃具回転時の回転モーメントを減少させて、刃具の高速回転に伴って、刃具、取付工具、工具保持部に発生する振動を低減している。
特開平6−126588号公報
しかしながら、刃具、取付工具、工具保持部からなる回転機構に対して、回転バランスの調整を行ったとしても、これらがより高速に回転すると、特定の回転数で振動が発生することがある。
すなわち、ワークに対して所定の加工を行う刃具は、刃具自体が固有のバネ定数を有し、刃具とこの刃具を取付ける取付工具、及びこの取付工具を保持する工具保持部等を質量とした系において、このバネ定数と質量とによって定まる固有振動数を有している。このため、刃具、取付工具、工具保持部からなる回転機構には、この固有振動数に応じて、特定の回転数で振動増幅現象(共振)が発生することがある。このとき、刃具の振動は著しく大きくなり、ワークに対する加工精度の低下や生産効率の低下をもたらすことになる。
刃具の排出溝を浅く、又は、狭くすると、刃具自体の剛性が向上して刃具の振動の低減には効果があるが、ワークの加工時に発生する切粉等を排出する能力が低下してしまうことがある。すると、刃具の清掃作業に割く時間が増大し、結果として、工作機械を停止する時間が増加し、ワークに対する生産効率が低下してしまう。
また、刃具を切刃が設けられた先端部に向かって細くすると、刃具回転時の慣性モーメントが減少して、刃具の振動の低減には効果があるが、刃具自体の耐久性が低下してしまうことがある。すると、刃具の交換作業に割く時間が増加し、やはり、ワークに対する生産効率が低下してしまう。
そこで、本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ワークに対して所定の加工を行う時に用いられる工作機械において、加工具、及びそれを保持する工具保持部からなる回転機構の回転に伴って発生する振動を低減するとともに、より高回転領域での使用を可能として、生産効率を向上させた工作機械を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る工作機械は、ワークに対して、所定の加工を行う加工具を保持する工具保持部と、工具保持部を回転可能に支持するハウジングと、工具保持部を回転駆動する駆動部と、弾性部材と錘とを少なくとも有し、当該錘はハウジングに弾性部材を介して取付けられる振動減衰部と、を備え、ワークに対する加工を行うため、駆動部によって、加工具が工具保持部とともに回転されたとき、ハウジングの振動が弾性部材を介して錘に伝播することで、錘がハウジングの振動とは異なる位相で振動することにより、ハウジングの振動を減衰することを特徴とする。
ワークに対して所定の加工を行うにあたり、ハウジングにより回転可能に支持された工具保持部は、ワークに対して所定の加工を行う加工具を保持し、駆動部の作用により加工具とともに回転する。ところが、この回転に伴って、加工具、及び工具保持部に振動が発生することがある。加工具、及び工具保持部に発生した振動は、ワークに対する加工精度の低下の原因となることがある。
そこで、請求項1に記載の発明によれば、錘が弾性部材を介してハウジングに取付けられた構造を有する振動減衰部は、工具保持部の回転に伴って、加工具、及び工具保持部に発生した振動を受けて、弾性部材が有する弾性によって、緩衝作用を発揮する。その結果、錘はハウジングの振動とは異なる位相で振動する。これにより、錘の振動は、ハウジングの振動を打ち消すように作用するので、加工具、及び工具保持部に発生した振動を良好に減衰することができ、加工具、及び工具保持部に発生する振動や共振を気にすることなく工作機械を稼動することができる。したがって、工作機械をより高回転領域で稼動させることができ、ワークに対する加工精度の向上や生産効率の向上を図ることができる。
請求項2に係る工作機械は、振動減衰部を構成する弾性部材及び錘は、工具保持部の回転の半径方向に沿うように、ハウジングに取付けられることを特徴とする。
ワークに対して所定の加工を行うにあたり、工具保持部の回転に伴って発生する加工具、及び工具保持部の振動は、主に回転の半径方向に発生する。したがって、請求項2に記載の発明によれば、振動減衰部を工具保持部の回転の半径方向に取付けることで、加工具、及び工具保持部に発生する振動を効果的に減衰することができる。
請求項3に係る工作機械は、振動減衰部は、ハウジングに固定される第1のブロックと、貫通孔内に弾性部材を保持する第2のブロックと、第2のブロックに結合される第3のブロックと、からなり、貫通孔内の弾性部材が第1のブロックに結合されることにより、第2のブロック及び第3のブロックが錘として働くことを特徴とする。
ワークに対して所定の加工を行うにあたり、ワークの材質や様々な加工条件等を勘案して、工作機械の稼動条件を適宜設定、又は変更する必要がある。このような、工作機械の稼動条件の設定、変更に伴って、加工具、及び工具保持部に振動が発生する条件(回転数)にも違いが生じることになる。
そこで、請求項3に記載の発明によれば、ハウジング、第1のブロック及び弾性部材を介して第2及び第3のブロックに伝播する振動に対して、第2及び第3のブロックが振動減衰部の錘として機能することで、工作機械の稼動条件の設定、又は変更に伴って、加工具、及び工具保持部に振動が発生する条件の違いに対応できる。すなわち、ブロックを増減して錘の重さを調節することにより、発生した振動をより効果的に減衰することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における工作機械30の構成を示す断面図である。図1に示すように、工具保持部3に形成された工具保持孔5に、取付工具2のテーパー部2aが当接している。また、同時に、工具保持部3の端面に、取付工具2のフランジ部2bが当接して、取付工具2は、二面拘束によって工具保持部3に装着されている。
図1は、本実施形態における工作機械30の構成を示す断面図である。図1に示すように、工具保持部3に形成された工具保持孔5に、取付工具2のテーパー部2aが当接している。また、同時に、工具保持部3の端面に、取付工具2のフランジ部2bが当接して、取付工具2は、二面拘束によって工具保持部3に装着されている。
取付工具2の端部には、加工対象となるワーク40に対して所定の加工、例えば、切削加工を行うための刃具1を取付ける。ワーク40は、刃具1の先端部の方向に配置されている。刃具1の先端部にはワーク40の素材に応じた素材で形成された切刃1aが設けられている。また、刃具1の側面部分にはワーク40を加工した際に発生する切屑等を排出する機能を備えた排出溝1bが形成されている。なお、刃具1を取付工具2へ取付けるにあたって、取付工具2の端部からの刃具1が突き出す量は、刃具1の特性、例えば、刃具1の材質や太さ、あるいは、ワーク40の加工条件に基づいて、最適となるように調整を行うことができる。
工具保持部3の外周部には、軸受部材6が配置されている。ハウジング4は、この軸受部材6を介して、刃具1とほぼ同一直線上にある軸14が回転軸となるように、工具保持部3を回転可能に支持している。なお、工作機械30は、工具保持部3を回転させるためのモータ等を含む駆動部(図示せず)を備えており、この駆動部の作用により、工具保持部3が軸14を回転軸として回転すると、刃具1、取付工具2からなる加工具と工具保持部3とが一体となって回転する。
そして、ワーク40の加工時には、図1中の矢印で示すように、回転する加工具及び工具保持部3は、ハウジング4と共にワーク40に対して3次元方向に自在に移動する。あるいは、回転する加工具及び工具保持部3に対して、ワーク40が3次元方向に自在に移動してもよく、さらに、回転する加工具及び工具保持部3とワーク40との双方が、3次元方向に自在に移動してもよい。
図2に示すように、ハウジング4の端面4aには、工具保持部3の回転時に回転の半径方向に発生する振動を減衰する振動減衰部50を取り付けている。本実施形態における工作機械30では、取付工具2の交換時に用いるアーム(図示せず)が、図2の図面左上斜め方向から降りてくる構造となっている。そこで、図示しないアームと振動減衰部50とが干渉しない方向であり、工具保持部の回転の半径方向に沿うようにして図面右下斜め方向に向かうように振動減衰部50を取り付けている。なお、工具保持部3の回転に伴って発生する加工具、及び工具保持部3の振動は、主に回転の半径方向に発生する。したがって、工具保持部の回転の半径方向に沿うようであれば、振動減衰部50の取付位置や取付方向は制限されない。
次に、ハウジング4の端面4aに取付けられる振動減衰部50について、図3に基づいて説明する。振動減衰部50は、第1〜第3のブロック11〜13と弾性部材16とを含んで構成されている。第2のブロック12及び第3のブロック13で錘10を構成する。振動減衰部50をハウジング4の端面4aに取付けた時には、回転軸14から離れる方向(工具保持部の回転の半径方向)に、第1〜第3のブロック11〜13の順で連接されている。
第1のブロック11は、ハウジング端面4aにピン、ボルト等で強固に固定され、第2、第3のブロック12、13を取り付けるためのブラケットとして機能する。第2のブロック12は、第2のブロック12を貫通する貫通孔15が形成されている。この貫通孔15の内部には、弾性部材16が貫通孔15に密着するようにはめ込まれている。弾性部材16は両端面16a、16cを有する。両端面16a、16cは貫通孔15の開口部の形状とほぼ等しい形状を有する。弾性部材16にはその中央部において、貫通孔15と同方向に延びる空洞16bが形成されている。第2のブロック12は、後述する固定部材17により、第1のブロック11と連接している。
第1、第2のブロック11、12を連接する固定部材17は、第2のブロック12の厚さよりも十分な長さを有するものである。固定部材17は、例えば、棒部17bの一端には貫通孔15の開口部の形状及び弾性部材16の一端面16aの形状とほぼ等しい形状を成した、つば状の頭部17aが形成され、棒部17bの他端には第1のブロック11と嵌合する嵌合部17cが形成されている。そして、固定部材17は、弾性部材16の空洞16bを通貫し、棒部17bが弾性部材16の空洞16bと当接し、棒部17bの一端に形成されたつば状の頭部17aが、弾性部材16の一方の端面16aと当接し、棒部17bの他端に形成された嵌合部17cが、第1のブロック11と嵌合する。なお、嵌合部17cにねじ山を設け、固定部材17を第1のブロック11にねじ込むようにしてもよい。これにより、つば状の頭部17aは、第2のブロック12を直接支持するのではなく、弾性部材16を介して第2のブロック12を間接的に支持していることになる。
貫通孔15に密着するようにはめ込まれた弾性部材16は、例えば、外部からの振動(応力)に対して可逆性を有する材質であり、例えば、ゴムや樹脂等を使用することができる。望ましくは、可逆性と耐油性とを兼ね備えた硬質ゴムである。弾性部材16の形状は、例えば、図3(b)に示すように、貫通孔15に密着する円筒型である。なお、弾性部材16は、圧縮、せん断、ねじり等のバネ定数を有している。このため、伝播する振動に対して、これらのバネ定数を単独、あるいは組み合わせて作用することで、工具保持部3の回転に伴って発生する振動の減衰を効果的に行うことができる。
第3のブロック13は、第2のブロック12と連接するようにして配置されている。第3のブロック13と第2のブロック12との連接のために、図3(a)に示すように、上述した固定部材17を用いて、頭部17aが第3のブロックの下側から支持するようにすることができる。あるいは、固定部材17とは異なる種類の固定器具を用いることもできるが、固定部材17を用いることで、複数種類の固定器具の手配、これらの管理が不要となる。第3のブロック13は、錘10としての重さを調節するために増減でき、第3のブロック13に第4のブロック13aを連接することで、錘10の重さを増やすことができる。
さて、ワーク40に対して加工を行うにあたり、刃具1と刃具1を取り付ける取付工具2とからなる加工具、及び取付工具2を保持する工具保持部3が、図示しない駆動部の作用により高速で回転する。ところが、これらの回転数が特定の回転数に達すると、振動増幅現象(共振)が発生することがある。共振が発生すると、刃具1は回転の半径方向に大きく振動するので、この回転数を維持したままでは、ワーク40に対して加工を行うことができない。また、ワーク40の加工中に回転数が特定の回転数に達して共振が発生してしまうと、加工中のワーク40に対する加工精度が著しく低下する。
そこで、本実施形態における工作機械30は、ハウジング4の端面4aに、弾性部材16と第1〜第3のブロック11〜13とで構成される振動減衰部50を取り付けて、加工具及び工具保持部3の回転に伴って発生する振動を抑制し、併せて、特定の回転数で発生する共振を防止するものである。
ところで、工具保持部3の回転に伴って発生する振動は、ハウジング4及びハウジング4の端面4aに固定された第1のブロック11から、弾性部材16を介して、錘10を構成する第2のブロック12及び第3のブロック13に伝播する。すると、ハウジング4及び第1のブロック11と、弾性部材16、及び錘10とで、いわゆるダイナミックダンパを構成する。
このようなダイナミックダンパが構成されることで、工具保持部3の回転に伴って発生する振動の伝播時に弾性部材16の作用によって、錘10が振動する位相に遅れが生じる。すると、ハウジング4及び第1のブロック11の振動と錘10の振動とが打ち消し合うように作用し、その結果、加工具及び工具保持部3の回転に伴って発生する振動を抑制し、併せて、特定の回転数で発生する共振を防止する。
弾性部材16の作用について説明する。ハウジング4及び第1のブロック11の振動は、先ず、弾性部材16を3次元方向の少なくとも一方向へ圧縮して変形させるように作用する。この時の弾性部材16の圧縮変形の様子の例を図3(c)、(d)に示す。
図3(c)に示すように、弾性部材16は、空洞16bを通貫する固定部材17の棒部17bからの応力に対して、x軸方向への圧縮で作用して、この方向に弾性部材16が変形する。すると、弾性部材16は、第3のブロック13が振れ過ぎないようにする緩衝作用を発揮する。
一方、弾性部材16のy軸方向は、x軸方向に比べてバネ定数が小さく、剛性が低くなるように形成されている。したがって、図3(d)に示すように、弾性部材16は、固定部材17の頭部17aからの応力に対してy軸方向に圧縮されて沈み込むように変形する。すると、弾性部材16は、この沈み込みに伴って、固定部材17の頭部17aと貫通孔15を形成する壁との隙間から弾性部材16がはみ出して、固定部材17の頭部17aに対して、せん断で作用する。すなわち、この場合も、弾性部材16は第3のブロック13がy軸方向に振れ過ぎないようにする緩衝作用を発揮する。
図3(c)、(d)に示したいずれの場合でも、弾性部材16には、弾性部材16が有する弾性によって、弾性部材16の変形を復元しようとする復元力が生じている。すると、この復元力はハウジング4及び第1のブロック11の振動と錘10の振動とが打ち消し合うように作用し、その結果、加工具及び工具保持部3の回転に伴って発生する振動を抑制し、併せて、特定の回転数で発生する共振を防止するのである。
したがって、本実施形態における工作機械30は、加工具及び工具保持部3の回転に伴って発生する振動を抑制することができ、併せて、特定の回転数で発生する共振を防止することができる。
例えば、ハウジング端面4aに振動減衰部50を取り付ける前に、刃具1の回転数が毎分700回、刃具1のワーク40への送り速度が毎分200mmに達すると共振が発生していた工作機械において、重さが約数キログラムの錘10を有する振動減衰部50をハウジング4の端面4aに取り付けることで、刃具1の回転数が毎分2500回、送り速度が毎分1100mmに達しても、加工精度に影響する振動(共振)は発生せず、この稼動条件において、ワーク40の加工が可能となった。このことは、ワーク40に対する加工精度の向上及び生産性の向上につながるものである。
以上、説明したように、本実施形態における工作機械30によれば、ハウジング4の端面4aに、弾性部材16と第1〜第3のブロック11〜13とで構成される振動減衰部50を取り付けることで、加工具、及び工具保持部3の回転に伴って発生する振動(共振)を効果的に減衰することがきる。
したがって、本実施形態における工作機械30は、従来よりも高回転領域での使用が可能であり、ワーク40に対する加工精度及び生産効率が向上した工作機械を提供することができる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態における工作機械30では、工作機械30に付随する他の設備の制約により、図2に示すように、振動減衰部50をハウジング4の端面4aに右下斜め方向に向かうように取り付けた。しかしながら、工具保持部の回転の半径方向に沿うようであれば、振動減衰部50の取付位置や取付方向は制限されない。例えば、工作機械の仕様に応じて、振動減衰部50を図2の紙面真下方向に向かうように取付けてもよい。
第1の実施形態における工作機械30では、工作機械30に付随する他の設備の制約により、図2に示すように、振動減衰部50をハウジング4の端面4aに右下斜め方向に向かうように取り付けた。しかしながら、工具保持部の回転の半径方向に沿うようであれば、振動減衰部50の取付位置や取付方向は制限されない。例えば、工作機械の仕様に応じて、振動減衰部50を図2の紙面真下方向に向かうように取付けてもよい。
また、工作機械31の規模に応じて、図4(a)に示す、貫通孔15内に弾性部材16を保持する第2のブロック12と第3のブロック13とで構成される振動減衰部60を、図4(b)に示すように、固定部材17を用いて第2のブロック12を直接ハウジング4の端面4aに取り付けてもよい。
図4(a)に示すような振動減衰部60の構成を採用しても、工具保持部3の回転に伴って発生する振動を、効果的に減衰することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、数々の変形実施が可能である。また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。
1…刃具、1a…切刃、1b…排出溝、2…取付工具、2a…取付工具のテーパー部、2b…取付工具のフランジ部、3…工具保持部、4…ハウジング、4a…ハウジングの端面、5…工具保持孔、6…軸受部材、10…錘、11…第1のブロック、12…第2のブロック、13…第3のブロック、13a…第4のブロック、14…回転軸、15…貫通孔、16…弾性部材、16a…弾性部材の一端面、16b…弾性部材の空洞、17…固定部材、17a…固定部材の頭部、17b…固定部材の棒部、17c…固定部材の嵌合部、18…固定器具、30,31…工作機械、40…ワーク、50,60・・・振動減衰部
Claims (3)
- ワークに対して、所定の加工を行う加工具を保持する工具保持部と、
前記工具保持部を回転可能に支持するハウジングと、
前記工具保持部を回転駆動する駆動部と、
弾性部材と錘とを少なくとも有し、当該錘は前記ハウジングに前記弾性部材を介して取付けられる振動減衰部と、を備え、
前記ワークに対する加工を行うため、前記駆動部によって、前記加工具が前記工具保持部とともに回転されたとき、前記ハウジングの振動が前記弾性部材を介して前記錘に伝播することで、前記錘が、前記ハウジングの振動とは異なる位相で振動することにより、前記ハウジングの振動を減衰することを特徴とする工作機械。 - 前記振動減衰部を構成する弾性部材及び錘は、前記工具保持部の回転の半径方向に沿うように、前記ハウジングに取付けられることを特徴とする請求項1記載の工作機械。
- 前記振動減衰部は、
前記ハウジングに固定される第1のブロックと、
貫通孔内に前記弾性部材を保持する第2のブロックと、
前記第2ブロックに結合される第3のブロックとからなり、
前記貫通孔内の弾性部材が前記第1のブロックに結合されることにより、前記第2のブロック及び第3のブロックが前記錘として働くことを特徴とする請求項2記載の工作機械。
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