JP3714267B2 - 制振工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被削材の切削加工時に発生する振動を抑制し得る制振工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば鋼製アーバー等の工具本体に、スローアウェイチップが装着されたヘッド部を取り付け、工具本体を軸線回りに回転させつつ送りを与えることによって被削材を切削加工したり、ボーリングバー等の工具本体の先端にスローアウェイチップを装着して、軸線回りに回転させられる被削材を切削加工したりする。 このとき、工作機械の把持部で工具本体の基端を片持ち支持して、スローアウェイチップの切刃で被削材を切削加工すると、把持部から切刃までの突き出し長さ等に由来する工具の固有振動と、切削抵抗等により工具に加わる振動とが共振してビビリ振動が発生する。このビビリ振動は、工具本体の直径Dに対する突き出し長さLの比L/Dが大きくなるにつれてひどくなっていき、被削材の加工面の面粗さが悪化したり、ひどい場合には工具自体が損壊したりすることがあるので、L/Dが3〜4程度で限界値となり、例えば金型の深堀加工やボーリングバーによる中ぐり加工のようにL/Dを大きくしたい場合にとくに問題となっていた。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、特開平11−19839号公報に開示されているように、工具本体の材質を高ヤング率材料で構成したもの、あるいは、特開平9−94706号公報に開示されているように、工具本体の外周部に、その軸線方向に沿って超硬部材をロウ付け固定したものがある。
これらのような工具は、工具本体の剛性を高めることによって、工具本体の固有振動数を上げて共振を生じにくくすることが狙われているものであるが、L/Dが大きくなるにつれてビビリ振動が大きくなってしまうので、根本的な解決には至らない。
【0004】
他の解決手段として、例えば、特開昭59−1106号公報に開示されているように、工具本体の内部に中空部を設け、この中空部内に、リング状をなす2つの弾性部材によっておもり部材を弾性支持しつつ収納し、かつ、中空部の内壁面とおもり部材との間に形成された隙間を埋めるようにシリコーンオイル等の粘性流体を封入したものがある。
図8は、このような構成を転削工具に用いた例を示している。工具本体100に発生するビビリ振動は、弾性部材101,101に弾性支持されるおもり部材102の振動を励起させ、次いで、おもり部材102の振動が、このおもり部材102の周囲に充填された粘性流体103に伝わり減衰されることで工具本体100のビビリ振動が抑制されることになる。すなわち、この工具本体100は、質量要素をなすおもり部材102と、バネ要素をなす弾性部材101,101と、減衰要素をなす粘性流体103とからなる動吸振器を備えていて、この動吸振器によって工具本体100の振動を減衰させて吸収するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、動吸振器の減衰要素として用いられる粘性流体103は、熱による影響を受けやすく、その粘性が変化してしまうという欠点があり、切削時に発生する熱が粘性流体103に伝わってこの粘性流体103自体の温度が上昇すると、粘性が低下して減衰効果が低下し、ビビリ振動を抑制しきれないおそれがある。
しかも、このような粘性流体を工具本体の内部に密封してこぼれ出ないようにするための密封構造が必要になり、工具本体100の構成が複雑にならざるを得ない。
さらに、おもり部材102が弾性部材101,101に支持された構成であるため、このような動吸振器を備える工具本体100を転削工具として用いた場合には、工具本体100の回転に伴いおもり部材102の偏心が生じてしまうので、回転速度を下げる必要が生じる必要があるなど、転削工具として用いるには不向きであるといった問題もある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、切削加工時の熱による影響を受けることなく簡易な構成でビビリ振動を抑制することができ、工具本体の直径Dに対する突き出し長さLの比L/Dをより大きくとることのできる制振工具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、先端部に被削材を加工する加工手段が設けられる工具本体の内部に中空部が形成され、該中空部の内壁面におもり部材の一端が連結されるとともに、前記おもり部材の連結部分を除く他の部分と前記中空部の内壁面との間に隙間が設けられ、かつ、この隙間のうち前記おもり部材の一端を除く外周面と前記中空部の内周面との間に粘弾性体が充填されており、前記おもり部材と前記粘弾性体とによって動吸振器が構成されて、前記工具本体の振動を減衰させて吸収するようにしたことを特徴とする。
このような構成としたことにより、被削材の切削加工時に工具本体にビビリ振動が発生すると、動吸振器の質量要素及びバネ要素をなすおもり部材が、中空部の内壁面に連結された一端を固定端として工具本体の振動に対して略逆位相の振動を行う。このおもり部材の振動は、おもり部材と中空部の内壁面との隙間に充填された減衰要素をなす粘弾性体に伝わって減衰され、最終的にはおもり部材の振動エネルギーが漸次熱エネルギーに変換されて散逸することでビビリ振動が抑制される。
ここで、動吸振器における減衰要素として粘弾性体を用いたことにより、粘性流体よりも少量で高い減衰効果を得ることができ、かつ、切削時に発生する熱による影響を受けるおそれがなく、設計段階での減衰性能を安定して維持でき、しかも、粘弾性体を密封するための密封構造が必要とならず、簡易な構成の動吸振器を得ることができる。
また、おもり部材の一端が中空部の内壁面に連結されて、工具本体と一体構造とされているため、本発明を転削工具に適用したとしても、質量が偏心したままの状態となるおそれがない。
【0008】
このとき、前記おもり部材の一端は、前記中空部の先端側あるいは基端側の内壁面に連結されていることを特徴とする。
ビビリ振動は、工具本体の軸線に直交する方向の振動が主たる振動であることから、おもり部材が中空部の先端側あるいは基端側の内壁面に連結されることにより、軸線に直交する方向に振動しやすくなり、制振効果を増大することができる。
【0009】
さらに、このとき、前記おもり部材の前記内壁面に連結された一端と反対側の他端も前記内壁面に連結されていることを特徴とする。
このような構成とすると、おもり部材が両端で工具本体に固定されることになり、この両端を固定端として中央部が振動の腹となる振動を行う。この振動モードは、固定された一端が振動の節となり、自由端が振動の腹となる振動よりも高次の振動モードであり、高い振動数のビビリ振動に共振して高次のビビリ振動を効果的に抑制する。
【0010】
また、前記おもり部材の一端は、前記中空部の先端側の内壁面に連結され、かつ、前記おもり部材の前記内壁面に連結された一端と反対側の他端には、該おもり部材の内部をくり抜くようにして穴部が形成されていることを特徴とする。
このような構成とすると、中空部の先端側の内壁面に連結されたおもり部材の一端と反対側の他端に、その内部がくり抜ぬかれるように穴部が形成されているため、おもり部材の重心が、工具本体の先端側、すなわち、ビビリ振動の振幅の大きい工具本体の先端側に寄ることになるので、ビビリ振動を抑制する効果を高くすることができる。
また、一方で、おもり部材に穴部を形成することにより、穴部が形成されない同じ質量のおもり部材と比較して、その外周面の表面積が大きくなることになり、粘弾性体を充填する隙間を十分に確保できるので、減衰効果が足りない場合には、粘弾性体をより多く充填することでこれに対応できる。
【0011】
このとき、前記工具本体は、前記穴部内まで到達する軸部を有していて、前記粘弾性体が、少なくとも、前記軸部と前記穴部との間に設けられる隙間の一部に充填されていることを特徴とする。
ビビリ振動に共振して振動するおもり部材の振幅は、連結された一端から離れるにしたがい大きくなるので、このように、振幅の大きいおもり部材の他端に形成された穴部に減衰要素をなす粘弾性体が充填されていると、熱に変換させられるビビリ振動の振動エネルギーが多くなるので、少量の粘弾性体でも高い制振効果を得ることが可能となる。
【0012】
また、前記中空部は、前記先端部から前記工具本体の軸線方向に延在するように形成されていることを特徴とする。
このような構成とすると、ビビリ振動の振幅が大きくなる工具の先端部に、おもり部材及び粘弾性体からなる動吸振器を備えていることになり、工具本体の先端部で制振力が効果的に働くようにして、ビビリ振動を効果的に抑制することができる。
【0013】
また、前記おもり部材の一端は、小径の軸部をなしていることを特徴とする。
このような構成とすると、おもり部材の一端である小径の軸部でたわみを生じて、おもり部材の振動が励起されやすくなり、しかも、動吸振器における固有振動数の設定を容易、かつ、広いレンジで行うことができ、さまざまな固有振動数を有する工具本体に本発明を適用することが可能となる。
【0014】
また、前記工具本体が、前記中空部よりも基端側で着脱自在に分割可能とされていることを特徴とする。
このような構成とすると、動吸振器が内蔵された工具本体の先端側部分を取り外し、工具本体の基端側部分に直接加工手段を取り付けることで、突き出し長さの短い工具として利用することができる。
【0015】
また、前記おもり部材が、高密度材料で構成されていることを特徴とする。
このような構成とすると、おもり部材の質量を確保したまま、その大きさを小さくすることが可能となるので、これに伴い、工具本体に形成すべき中空部の大きさを小さくすることができ、工具本体の剛性を高く保つことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
図1(a)は本発明の第1実施形態による制振工具の一部破断側面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【0017】
本第1実施形態による制振工具10は、図1に示すように、例えば鋼からなり、その基端が工作機械の把持部に片持ち支持されて、軸線O回りに回転させられる略円柱状をなす工具本体11と、ヘッド本体12の先端外周に複数のスローアウェイチップ13…が装着されたヘッド部14(加工手段)とを主として構成される転削工具である。
ヘッド部14は、図1に示すように、スローアウェイチップ13…の切刃が制振工具10の先端側及び外周側に突出するように、図示せぬ連結ねじによって、工具本体11の先端部に軸線Oと同軸で着脱自在に取り付けられている。
【0018】
このヘッド部14が設けられる工具本体11の先端部の内部には、この先端部から工具本体11の軸線O方向に沿って延在するように略円柱状の中空部15が形成されている。そして、中空部15内には、工具本体11と同じ鋼からなり、中空部15の内径よりも小さい外径をもつ略円柱状のおもり部材17が、中空部15の内壁面16と隙間を介して収納されており、かつ、おもり部材17の軸線方向の一端17Aが、中空部15の内壁面16における先端側の内壁面16Aに連結されて、おもり部材17が工具本体11と一体構造となっている。なお、おもり部材17は、その軸線が、工具本体11の軸線Oと同軸となるように連結されている。
【0019】
そして、おもり部材17の内壁面16Aに連結される一端17Aの連結部分を除いた他の部分と、中空部15の内壁面16との間に形成される隙間の少なくとも一部に粘弾性体18が充填されており、本実施形態においては、おもり部材17と内壁面16との間に形成された隙間すべてに粘弾性体18が充填されている。
【0020】
この粘弾性体18の物性としては、ヤング率(速度50mm/min標準硬度品を使用)が1000〔kPa〕以下、JIS K 2207に規定される針入度(硬度)が20〜300〔1/10mm〕、JIS K 6251に規定される引張強度が1〜4000〔kPa〕、JIS K 6251に規定される伸びが50〜800〔%〕の範囲のものが適しており、より好ましくは、ヤング率が100〔kPa〕以下、針入度が100〜180〔1/10mm〕、引張強度が1〜100〔kPa〕、伸びが200〜400〔%〕の範囲のものが適している。そして、本実施形態においては、ヤング率が13〔kPa〕、針入度が150〔1/10mm〕、引張強度が30〔kPa〕、伸びが340〔%〕である粘弾性体18が用いられている。
【0021】
ここで、中空部15は、工具本体11の先端から基端側に向けて軸線Oと同軸の穴が穿設され、かつ、粘弾性体18が巻き付けられたおもり部材17が取り付けられた基板19を用いて、例えばネジ止めやロウ付け等によりこの穴を塞ぐことによって形成されるものである。したがって、工具本体11は、おもり部材17及び粘弾性体18を内蔵した状態で単独に一体として取り扱えるようになっている。
このとき、基板19のおもり部材17に巻き付ける粘弾性体18の厚みは、このおもり部材17及び粘弾性体18が中空部15内に収納されたときに、おもり部材17の外周面と中空部15の内壁面16との間に形成される隙間の厚みよりもわずかに大きくされている。すなわち、おもり部材17及び粘弾性体18が中空部15内に収納されたときに、粘弾性体18がわずかに圧縮されている状態となっている。
【0022】
さらにまた、工具本体11が、中空部15よりも基端側に位置し、軸線Oに直交する分割面Pを境にして、中空部15を含む先端側部分11Aと基端側部分11Bとに分割可能かつ着脱自在となるように形成されている。先端側部分11Aの分割面Pには、軸線Oに直交する方向に断面方形のキー部PAが形成されるとともに、基端側部分11Bの分割面Pにはやはり軸線Oに直交する方向に上記キー部PAが嵌合可能なキー溝PBが形成されているものであり、先端側部分11Aは、キー部PAをキー溝PBに嵌合させた上で、例えば取付ボルトによって基端側部分11Bに強固に一体化されている。
【0023】
本第1実施形態による制振工具10は、上述の構成を備えており、次にその作用を説明する。
ヘッド部14が先端部に装着された工具本体11は、その基端にて工作機械の把持部に片持ち支持される。ここで、おもり部材17が工具本体11に同軸で一体となるように片端固定されているため、工具本体11を回転させても偏心したままの状態にはならず、切削加工時における制振工具10の回転の際、安定した回転状態が維持される。
【0024】
こうして、スローアウェイチップ13…の切刃が被削材に向かって軸線O方向の先端側に向かう送りを与えられて切削加工を開始すると、切削抵抗により工具本体11の軸線O方向に直交する方向にビビリ振動が発生してしまう。このとき、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結されたおもり部材17が共振して、その連結された一端17Aを固定端として軸線Oに直交する方向に、工具本体11の振動と略逆位相の振動を開始する。
【0025】
そうすると、おもり部材17の振動は、おもり部材17と中空部15の内壁面16との間に充填された粘弾性体18に伝わって減衰させられ、最終的には、このビビリ振動のエネルギーを漸次熱エネルギーに変換して散逸することで、工具本体11のビビリ振動が抑制される。
すなわち、本第1実施形態においては、制振工具10がその工具本体11の内部に、質量要素及びバネ要素をなすおもり部材17と、減衰要素をなす粘弾性体18とによって構成される動吸振器を備えていて、この動吸振器によりビビリ振動を減衰させて吸収するようにしたものである。
【0026】
ここで、上記のような動吸振器の設計に際しては、以下の式を満たすように調整される。
動吸振器の固有振動数ω(おもり部材の固有振動数)については、
ω/Ω=1/(1+μ)
Ω:工具本体の固有振動数
μ:等価質量比(=m/M)
M:工具本体の等価質量
m:動吸振器の等価質量(おもり部材の等価質量)
を満たすように設定され、
また、動吸振器の減衰係数Cについては、
C=Cc×(3μ/(8(1+μ)3))1/2 (Cc=2(mk)1/2)
k:動吸振器のバネ定数(おもり部材のバネ定数)
を満たすように設定される。
動吸振器における固有振動数ω及び減衰係数Cの調整は、おもり部材17の大きさ及び形状を変化させたり、粘弾性体18の量を変化させることにより調整でき、上記の式を満たすように設計された動吸振器によれば、すべての外力に対して振動を効果的に抑制する働きをもつことができる。
なお、粘弾性体18の減衰係数Cを大きくして減衰効果を高めるために、粘弾性体18の厚みを増やしていったとしても、ある程度で飽和してしまうことになるので、粘弾性体18の減衰係数Cを大きくして減衰効果を高める場合には、おもり部材17に接触する粘弾性体18の面積を増やすようにしていけばよい。
【0027】
本第1実施形態の制振工具10によれば、おもり部材17が工具本体11のビビリ振動と略逆位相の振動を行うとともに、粘弾性体18がその振動を減衰させて吸収するので、ビビリ振動を抑制することができる。それゆえ、工具本体11の直径Dに対する突き出し長さLの比L/Dを大きくとったとしても、加工面の面粗さの悪化や、工具本体11の損壊が生じることがなく、例えば、L/Dがより大きく設定される金型の深堀加工などでも不具合を生じることがない。
【0028】
また、このビビリ振動は、工具本体11の先端側に向かうにしたがい振幅が大きくなり、かつ、工具本体11の軸線Oに直交する方向での振動が主たる振動であるが、これに対して、工具本体11の先端部の内部に中空部15が形成されて動吸振器が内蔵され、しかも、おもり部材17の一端17Aが中空部15の先端側の内壁面16Aに軸線Oと同軸に連結されて、軸線Oに直交する方向におもり部材17が振動しやすくなっていることから、ビビリ振動の振幅の大きいヘッド部14近傍(先端部)においてこのビビリ振動を効果的に抑制することができる。
【0029】
そして、動吸振器における減衰要素として粘弾性体18を用いたことにより、粘性流体よりも少量で高い減衰効果を得ることができ、かつ、切削加工時に発生する熱による影響を受けるおそれがないので、設計段階での動吸振器の減衰性能を安定して維持できることとなる。さらに、粘性流体を用いた場合のように、その酸化防止対策やこぼれ出ないようにするための密封構造が必要となることがなく、簡略な構成の制振工具10を得ることができる。
【0030】
また、おもり部材17の一端17Aが中空部15の先端側の内壁面16Aに工具本体11と同軸に連結されて、おもり部材17と工具本体11とが一体構造となっているので、転削工具とされた第1実施形態による制振工具10を軸線O回りに回転させたとしても、その遠心力によっておもり部材17が偏心したままの状態にはならず、安定した回転状態を維持することができる。
【0031】
さらに、本第1実施形態においては、工具本体11が、分割面Pにて、中空部15を有する先端側部分11Aと、基端側部分11Bとに分割可能とされていて、それらが着脱自在となっていることから、L/Dを大きくとる必要がない場合には、中空部15を有する先端側部分11A、すなわち、動吸振器を備える先端側部分11Aを取り外した後、基端側部分11Bに対してヘッド部14を直接装着することによって対応できる。これにより、工具本体11の基端を工作機械の把持部から取り外すことなく、突き出し長さを変更することが可能となる。
なお、このような場合には、L/Dが大きくならないので、ビビリ振動が生じることがなく、動吸振器が備わっていなくても問題とはならない。
【0032】
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、上述した第1実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図2は、本第2実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
第2実施形態による制振工具20は、図2に示すように、おもり部材17の一端17Aが、工具本体11の軸線Oと同軸となる小径の軸部を呈しており、この小径の軸部を呈する一端17Aによって、おもり部材17が中空部15の先端側の内壁面16Aに連結されているものである。なお、この制振工具20では、粘弾性体18が、おもり部材17の一端17Aを除く円筒状の外周面と中空部15の内壁面16との間に充填されているが、動吸振器の設計に応じて充填される量を減らしたり、他の隙間に充填してもよい。
【0033】
このような制振工具20によれば、おもり部材17の一端17Aである小径の軸部でたわみを生じやすく、おもり部材17の振動が励起されやすくなる。しかも、動吸振器における固有振動数ω、すなわち、等価質量m及びバネ定数kの設定が容易、かつ、広いレンジで行うことができるので、さまざまな固有振動数Ωを有する工具本体11に対して、ビビリ振動を抑制する効果を確保できることとなる。
【0034】
次に、本発明の第3実施形態による制振工具について説明するが、上述の第1及び第2実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図3は、本第3実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
第3実施形態による制振工具30は、図3に示すように、おもり部材17の一端17Aが小径の軸部を呈するとともに中空部15の先端側の内壁面16Aに連結固定され、かつ、上記一端17Aと反対側の他端17Bも小径の軸部を呈するとともに中空部15の基端側の内壁面16Bに連結固定されるているものである。ここで、おもり部材17の他端17Bは、おもり部材17及び粘弾性体18が基板19とともに中空部15内に挿入される際、基端側の内壁面16Bに設けられた支持穴16Cに嵌合挿入されるようになっている。
【0035】
このような制振工具30によれば、おもり部材17の両端17A,17Bが小径の軸部で構成されているとともに、この両端17A,17Bにて工具本体11と一体に連結固定されているので、工具本体11にビビリ振動が発生したときには、これら両端17A,17Bを固定端として中央部が振動の腹となるようにおもり部材17の振動が励起される。
ここで、おもり部材17は、その両端17A,17Bでたわみを生じやすくなっていて振動が励起されやすい。
さらに、おもり部材17に励起される振動モードは、固定された一端が振動の節となり、自由端が振動の腹となる振動よりも高次の振動モードであり、高い振動数のビビリ振動に共振して高次のビビリ振動を効果的に抑制することが可能となる。
【0036】
次に、本発明の第4実施形態による制振工具を説明するが、上述の第1乃至第3実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図4(a)は本第4実施形態による制振工具の一部破断側面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
第4実施形態による制振工具40は、図4に示すように、第2実施形態による制振工具20とほぼ同様の構成をなしているものであり、その相違点は、おもり部材17における、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結される一端17Aと反対側の他端17Bに、その他端17Bの内部がくり抜かれるようにして、略円柱状をなす中空の穴部17Cが、工具本体11の軸線Oと同軸に形成されていることである。なお、この制振工具40では、粘弾性体18が、おもり部材17の一端17Aを除く円筒状の外周面と中空部15の内壁面16との間に充填されているが、動吸振器の設計に応じて充填される量を減らしたり、他の隙間に充填してもよい。
【0037】
本第4実施形態の制振工具40によれば、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結されたおもり部材17の一端17Aと反対側の他端17Bに、その内部がくり抜ぬかれるように穴部17Cが形成されているため、おもり部材17の重心が、工具本体11の先端側、すなわち、ビビリ振動の振幅の大きい工具本体11の先端側に寄ることになるので、ビビリ振動を抑制する効果を高めることができる。
【0038】
また、上述したように、粘弾性体18の減衰係数Cを大きくして減衰効果を高めるためには、粘弾性体18の厚みを大きくするのではなく、おもり部材17に接触している粘弾性体18の量を増やす方が効果的なので、本第4実施形態のように、おもり部材17に穴部17Cが形成されていると、おもり部材17の円筒状の外周面の表面積を大きく確保できることとなり、これにより、動吸振器の減衰効果が足りない場合には、粘弾性体18をより多く充填させておもり部材の17の円筒状の外周面に接触する面積を多くすることで対応できる。
【0039】
次に、本発明の第5実施形態による制振工具を説明するが、上述の第4実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図5は、本第5実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
第5実施形態による制振工具50は、図5に示すように、工具本体11が、その中空部15の基端側の内壁面16Bから、軸線Oと同軸に突出するとともに、おもり部材17の他端17Bに形成された穴部17C内まで到達するような軸部11Cを備えている。そして、少なくとも、この軸部11Cと穴部17Cとの間に設けられる隙間の一部に粘弾性体18が備えられているものであり、本実施形態においては、この軸部11Cの外周面と、穴部17Cの内周面との間に設けられる隙間に粘弾性体18が充填されている。
【0040】
このような制振工具50では、減衰要素をなす粘弾性体18が、おもり部材17の穴部17C内にわずかに存在するのみである。しかしながら、ビビリ振動に共振して振動するおもり部材17の振幅は、工具本体11に連結された一端17Aから離れるにしたがい大きくなるので、振幅の大きいおもり部材17の他端17Bに形成された穴部17C内に存在する粘弾性体18は、その圧縮される割合が大きく、それゆえ、熱に変換させられるビビリ振動のエネルギーが多くなるので、本第5実施形態のように少量の粘弾性体18でも十分な制振効果を得ることが可能となる。
【0041】
次に、本発明の第6実施形態による制振工具を説明するが、上述の第1乃至第5実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図6は、本第6実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
第6実施形態による制振工具60は、図6に示すように、第2実施形態による制振工具20とほぼ同様の構成をなしているものであり、その相違点は、おもり部材17が、密度が7.9g/cm3以上の高密度材料41、例えば密度が18g/cm3程度とされるヘビーメタルによって構成されていることを特徴とする。
詳述すると、おもり部材17が、鋼からなる小径の軸部42の周囲に、ヘビーメタルからなる高密度材料41を巻き付けたような構成をなすものであり、その小径の軸部42で高密度材料41が巻き付けられていない部分が、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結される一端17Aとなる。
【0042】
このような制振工具60によれば、おもり部材17をすべて鋼で構成した場合と同様の質量を、これより小さい体積で実現することができるので、工具本体11に形成すべき中空部15の体積を小さくすることが可能となり、これにより、工具本体11の剛性を高く保って、よりビビリ振動を生じ難くすることができる。
なお、この第6実施形態においては、第2実施形態による制振工具20におけるおもり部材17を高密度材料で構成するようにしたが、例えば、第1、第3、第4、第5実施形態におけるおもり部材17を高密度材料41で構成するようにしてもよい。
【0043】
以上、第1乃至第6実施形態においては、本発明を転削工具に用いた場合について説明したが、本発明の第7実施形態として、本発明を旋削工具に適用した場合を説明する。なお、上述の第1乃至第6実施形態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。図7は、本第7実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【0044】
第7実施形態による制振工具70は、図7に示すように、例えば鋼からなり、その基端が工作機械の把持部に片持ち支持される略円柱状をなす工具本体51と、ヘッド本体52の先端角部にスローアウェイチップ53が装着されたヘッド部54(加工手段)とを主として構成される旋削工具である。
ヘッド部54は、図7に示すように、スローアウェイチップ53の切刃が制振工具70の先端側に突出するように、図示せぬ連結ねじによって、工具本体51の先端部に軸線Oと同軸で着脱自在に取り付けられている。
そして、このヘッド部54が設けられる工具本体51の先端部の内部には、上記第2実施形態と同様の構成をなすおもり部材17及び粘弾性体18からなる動吸振器が内蔵されているものである。
【0045】
第7実施形態による制振工具70は、上述の構成を備えており、回転する被削材に対してヘッド部54に装着されたスローアウェイチップ53の切刃で切込み切削を行うと、切削抵抗により工具本体51の軸線O方向に直交する方向にビビリ振動が発生する。このとき、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結固定されたおもり部材17が共振して、その連結された一端17Aを固定端として軸線Oに直交する方向に、工具本体51の振動と略逆位相の振動を開始する。
そうすると、おもり部材17の振動は、粘弾性体18に伝わって減衰させられ、最終的には、このビビリ振動のエネルギーを漸次熱エネルギーに変換して散逸することで、工具本体51のビビリ振動が抑制される。
【0046】
ところで、第1乃至第6実施形態のように、本発明を転削工具に適用した場合には、その工作機械の把持部から切刃までの突き出し長さが常に同じ長さで用いられるが、この第7実施形態のように、本発明を旋削工具に適用した場合には、工作機械への取付状態において、工作機械の把持部から切刃までの突き出し長さが変化させられる場合がある。そうすると、工具本体51の固有振動数が変化し、設計段階に想定された動吸振器の減衰性能を発揮できないおそれが生じるので、第7実施形態においては、例えば、図7の波線で示すように、工具本体51に予め、突き出し長さを規定する止め部材55を装着するようにしている。このような止め部材55を用いると、旋削工具とされる制振工具70において、その突き出し長さが変化させられることがなく、これにより、工具本体51の固有振動数も変化することがないので、設計した通りの性能を有する動吸振器を備えた制振工具70を得ることができる。
【0047】
ここで、旋削工具とされた第7実施形態の制振工具70においても、上記第1,3,4,5,6実施形態のように、略円柱状をなすおもり部材17を用いたり、おもり部材17の両端を固定したり、おもり部材17における中空部15の先端側の内壁面16Aに連結される一端17Aと反対側の他端17Bの内部をくり抜いて穴部17Cを形成した構造としたり、工具本体11に軸部11Cを形成して、軸部11Cとおもり部材17の穴部17Cとの間の隙間に粘弾性体18を充填したり、あるいは、おもり部材17を高密度材料41で構成したりしてもよいし、さらには、中空部15よりも基端側の位置で工具本体11を着脱自在に分割可能とする構成であってもよいことはもちろんである。
【0048】
なお、以上の各実施形態においては、おもり部材17の一端17Aが、中空部15の先端側の内壁面16Aに連結される構成としたが、これに限定されることなく、おもり部材17の一端17Aを、中空部15の基端側の内壁面16Bに連結してもよい。
また、加工手段における切刃は、スローアウェイ式に限定せず、ソリッド式、ロウ付けチップ等でもよい。また、ヘッド部を工具本体に着脱自在に設ける構成とせず、工具本体に切刃を設ける構成でも無論構わない。
【0049】
さらに、以上の各実施形態では、工具本体の内部に、動吸振器を内蔵する構成としたが、ヘッド部に動吸振器を取り付け、ネジ止め、ろう付け等によって工具本体に固定する構成としてもよい。あるいはまた、動吸振器の収納されたカセット式の制振部を工具本体に交換自在に設ける構成としてもよい。
加えて、以上の各実施形態では、転削工具と旋削工具を例として示したが、動吸振器を内蔵することによって振動を抑制する構成は、被加工物の加工時に周期的な加振力が加わり振動を発生するような工具に対して全て適用できるものである。例えば、回転する研磨体を備えた研磨工具等にも有用であることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、被削材の切削加工時に工具本体にビビリ振動が発生すると、動吸振器の質量要素及びバネ要素をなすおもり部材が、工具本体の振動に対して略逆位相の振動を行い、そして、このおもり部材の振動が、減衰要素をなす粘弾性体に伝わって減衰され、最終的にはおもり部材の振動エネルギーを漸次熱エネルギーに変換して散逸することでビビリ振動が抑制されるので、L/Dが大きくなるような切削加工においても何ら不具合を生じることがない。
また、動吸振器における減衰要素として粘弾性体を用いたことにより、粘性流体よりも少量で高い減衰効果を得ることができ、かつ、切削時に発生する熱による影響を受けるおそれがないので、設計段階での減衰性能を安定して維持でき、しかも、粘弾性体を密封するための密封構造が必要とならず、簡易な構成の動吸振器を得ることができる。
さらに、おもり部材の一端が中空部の内壁面に連結された構造であるため、転削工具に適用したとしても、質量が偏心したままの状態になるおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1実施形態による制振工具の一部破断側面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【図4】 (a)は本発明の第4実施形態による制振工具の一部破断側面図、(b)は(a)におけるB−B線断面図である。
【図5】 本発明の第5実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【図6】 本発明の第6実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【図7】 本発明の第7実施形態による制振工具の一部破断側面図である。
【図8】 (a)は従来の制振工具の一部破断側面図、(b)は(a)におけるC−C線断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60,70 制振工具
11,51 工具本体
11C 軸部
14,54 ヘッド部
15 中空部
16 中空部の内壁面
16A 中空部の先端側の内壁面
16B 中空部の基端側の内壁面
17 おもり部材
17A おもり部材の一端
17B おもり部材の他端
17C 穴部
18 粘弾性体
41 高密度材料
O 軸線
Claims (9)
- 先端部に被削材を加工する加工手段が設けられる工具本体の内部に中空部が形成され、
該中空部の内壁面におもり部材の一端が連結されるとともに、前記おもり部材の連結部分を除く他の部分と前記中空部の内壁面との間に隙間が設けられ、かつ、この隙間のうち前記おもり部材の一端を除く外周面と前記中空部の内周面との間に粘弾性体が充填されており、
前記おもり部材と前記粘弾性体とによって動吸振器が構成されて、前記工具本体の振動を減衰させて吸収するようにしたことを特徴とする制振工具。 - 請求項1に記載の制振工具において、
前記おもり部材の一端は、前記中空部の先端側あるいは基端側の内壁面に連結されていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1または請求項2に記載の制振工具において、
前記おもり部材の前記内壁面に連結された一端と反対側の他端も前記内壁面に連結されていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1に記載の制振工具において、
前記おもり部材の一端は、前記中空部の先端側の内壁面に連結され、
かつ、前記おもり部材の前記内壁面に連結された一端と反対側の他端には、該おもり部材の内部をくり抜くようにして穴部が形成されていることを特徴とする制振工具。 - 請求項4に記載の制振工具において、
前記工具本体は、前記穴部内まで到達する軸部を有していて、
前記粘弾性体が、少なくとも、前記軸部と前記穴部との間に設けられる隙間の一部に充填されていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の制振工具において、
前記中空部は、前記先端部から前記工具本体の軸線方向に延在するように形成されていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の制振工具において、
前記おもり部材の一端は、小径の軸部をなしていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の制振工具において、
前記工具本体が、前記中空部よりも基端側で着脱自在に分割可能とされていることを特徴とする制振工具。 - 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の制振工具において、
前記おもり部材が、高密度材料で構成されていることを特徴とする制振工具。
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