JP2007021338A - イオン水生成器 - Google Patents

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Yasuki Takeda
泰樹 武田
Takeo Fujimoto
剛生 藤本
Nobuyasu Hiraoka
誠康 平岡
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Abstract

【課題】 イオン水生成器において電極の劣化を抑制する。
【解決手段】 商用交流電源の整流電圧をスイッチングして、包絡線が正弦波半波の脈流となる直流出力を生じさせる電解用スイッチング電源2と、直流出力の極性を周期的に反転させながら電極1a,1bに電流を供給し、整流電圧のゼロクロスで極性反転を実行する極性切替手段(3,4,15〜17)と、電解用スイッチング電源2を制御し、極性切替手段から極性反転指令を受けたとき電流の出力をそのゼロクロスで停止させ、その後、極性反転の実行により電流の出力を開始するスイッチング制御手段(15,16,18〜20)とを備えたイオン水生成器とすることにより、極性反転指令後に、電流の出力はゼロクロスで停止となる。また、極性反転の実行により電流出力を開始するときは0から正弦波で立ち上がる。従って、極性切替時に電流の急激な変化が生じない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、イオン水生成器に関し、特にその電源回路に関する。
イオン水生成器の電解槽の電極には、イオン水生成によって不純物が付着する。これを防止するため、一対の電極に印加する直流電圧の極性を、一定周期ごと(例えば1秒周期)に切り替える(反転させる)。そのための回路としては、例えば、電極を中心として4つのスイッチング素子によりHブリッジを構成したものが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。そして、4つのスイッチング素子におけるオン/オフ状態の組み合わせを変化させることにより回路接続を切り替えて、電極へ印加する直流電圧の極性を反転させる。
特開平10−314737号公報(第5〜6頁、図10)
上記のような従来のイオン水生成器では、周期的に行われる極性切替の時に急激な電流変化が生じ、これが電極を劣化させる原因となっている。
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、イオン水生成器において電極の劣化を抑制することを目的とする。
本発明のイオン水生成器は、電極を有する電解槽と、商用交流電源の整流電圧をスイッチングして、包絡線が正弦波半波の脈流となる直流出力を生じさせる電解用スイッチング電源と、前記直流出力の極性を周期的に反転させながら前記電極に電流を供給し、前記整流電圧のゼロクロスで極性反転を実行する極性切替手段と、前記電解用スイッチング電源を制御し、前記極性切替手段から極性反転指令を受けたとき電流の出力をそのゼロクロスで停止させ、その後、前記極性反転の実行により電流の出力を開始するスイッチング制御手段とを備えたものである。
上記のように構成されたイオン水生成器においては、極性反転指令後に、電流の出力はゼロクロスで停止となる。また、極性反転の実行により電流出力を開始するときは0から正弦波で立ち上がる。従って、極性切替時に電流の急激な変化が生じない。
また、上記イオン水生成器において、電極に印加される電圧を検知する手段を備え、極性切替手段は、当該電圧が0であることを条件として極性反転を実行するようにしてもよい。
この場合、極性切替が、整流電圧のゼロクロスのみならず、残留電圧が0であるときに実行されるので、スイッチング電源や極性切替手段の破損を、確実に防止することができる。
また、上記イオン水生成器において、スイッチング制御手段は、極性反転指令を受けたとき、電流の波高値を徐々に低下させてゼロクロスで停止させることが好ましい。
この場合、電流の出力が停止する前に波高値が徐々に低下することにより、電流の変化は全体的に緩やかなものとなり、電極の劣化抑制にさらに寄与する。
また、上記イオン水生成器において、スイッチング制御手段は、極性反転の実行により、電流の波高値を、所定値に達するまで徐々に増大させるようにしてもよい。
この場合、極性切替の実行後に波高値が徐々に増大することにより、極性切替直後の電流の変化は全体的に緩やかなものとなり、電極の劣化抑制にさらに寄与する。
また、上記イオン水生成器において、電解用スイッチング電源は、入力側及び出力側において、電解コンデンサを排除した非コンデンサインプット型の回路構成であり、また、電解用スイッチング電源の出力制御の応答速度は、商用交流電源の周波数より十分に遅いことが好ましい。
この場合、電解コンデンサを排除した回路構成であること(第1の特徴)により、脈流波形の全期間(ゼロ点を除く。)で整流器に電流が流れる。また、電解用スイッチング電源の出力制御の応答速度が、商用交流電源の周波数より十分に遅いこと(第2の特徴)により、脈流半波の期間では、見かけ上、スイッチングのオン時間は一定となる。そして、これらの第1の特徴及び第2の特徴を具備すること(AND条件)により、電解用スイッチング電源の1次側スイッチング素子に流れる電流は入力電圧(整流出力)に比例し、正弦波半波の繰り返し波形となる。従って、コンデンサインプット型の回路構成に比べて力率が改善される。
本発明のイオン水生成器によれば、極性切替時に、電流の出力はゼロクロスで停止となり、極性反転の実行により0から正弦波で立ち上がる。従って、極性切替時の電流の急激な変化がなく、電極の劣化を抑制することができる。
以下、本発明の第1実施形態によるイオン水生成器について、図面を参照して説明する。
図1は、イオン水生成器の、電源回路を主体とした回路図である。図において、一対の電極1a,1bを有する電解槽1に電解出力を供給する電源回路は、商用交流電源の整流電圧から正負両極性の直流出力を生じさせる電解用スイッチング電源2と、正負両極性の出力電路にそれぞれ設けられた正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4とを備えている。電解槽1の電極1a,1bには、正側スイッチング素子3又は負側スイッチング素子4を介して電解出力が供給される。このように、電解用スイッチング電源2を用いて電解出力を供給する電源回路を構成したことによって、電解用スイッチング電源2のトランス5は商用電源周波数より格段に高い周波数で使用されることになる。従って、トランス5は、商用電源周波数で使用されるトランスと比較して、コアのコンパクト化が可能となり、小型、軽量、低コストなものとすることができる。
詳細には、まず、商用交流電源にバリスタ6及びノイズフィルタ7が接続されており、これによって、商用交流電源に含まれるサージやノイズ成分が除去される。ノイズフィルタ7には整流器(ブリッジダイオード)8が接続されており、これに入力された商用交流電圧が全波整流されて脈流の電圧となる。また、整流器8の出力側には抵抗9及び電解出力用のスイッチング素子(MOSFET)10を直列に介して、トランス5の1次側巻線が接続されている。すなわち、この電解用スイッチング電源2は、その入力側において、電解コンデンサを排除した非コンデンサインプット型の回路構成となっている。
上記トランス5は、1次側電圧を、電解出力に必要な所望の電圧に変圧する。トランス5の2次側巻線には中間タップ5cが設けられており、これに接続された中性線Nは、回路グランドに接続され、かつ、抵抗11を介して電極1bに接続されている。この中性線Nに対してトランス5の2次側の巻線両端5a,5bには、互いに逆極性の出力を生じる。巻線両端5a,5bには互いに逆向きに一対のダイオード12,13が接続されている。ダイオード12及び13にはそれぞれ、極性切替用の、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4(共にMOSFET)が接続されている。
上記各スイッチング素子3,4には、CLCからなるπ型フィルタ14を介して電解槽1の電極1aが接続されている。π型フィルタ14は平滑機能を有するが、これはチョークインプット型の平滑回路であり、コンデンサインプット型の平滑回路ではない。なお、コンデンサインプット型の平滑回路を構成する場合には、ダイオード12,13とスイッチング素子3,4との間の各電路と、中性線Nとの間に一対の電解コンデンサを接続するが、本実施形態ではこのような電解コンデンサを設けない。すなわち、電解用スイッチング電源2は、その出力側においても入力側と同様に電解コンデンサを排除した非コンデンサインプット型の回路構成となっている。
次に、制御側の構成について説明する。整流器8の出力電路の一方には、ゼロクロス検知部15が接続されており、脈流電圧のゼロクロスを検知して、ゼロクロス検知信号を制御装置16、極性切替制御部17及び電解用制御部18に与える。一方、制御装置16に接続された極性切替制御部17は、ゼロクロス検知信号に基づく制御装置16からの極性切替信号により、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4の各ゲートに対して交互に駆動電圧を与える。また、極性切替信号は電解用制御部18にも与えられる。なお、制御装置16は、マイクロコンピュータ及びその周辺回路等によって構成されている。
上記ゼロクロス検知部15、制御装置16、極性切替制御部17、並びに、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、スイッチング電源2の直流出力の極性を周期的に反転させながら前記電極に電流を供給する極性切替手段を構成している。
一方、スイッチング素子10のゲートには、PWM制御又は周波数制御等によりスイッチング素子10のオン時間を制御する電解用制御部18が接続されている。また、この電解用制御部18は抵抗9の両端に接続されており、トランス5の1次側電流を電圧信号で監視し、スイッチング素子10に流れるドレイン電流が増加すると、これを制限することができる。
オペアンプ19の非反転入力端子には、制御装置16から電流制御信号(pH制御信号)が入力される。また、電極1a,1bに流れる電流が抵抗11を流れることによって生じる電位すなわち電流検知信号は、オペアンプ19の反転入力端子に入力されるとともに、制御装置16にも入力される。オペアンプ19はこれらの入力を差動増幅し、その出力によりフォトカプラ20を駆動する。フォトカプラ20の出力は電解用制御部18に与えられ、これに基づいて、PWM制御が行われる。フォトカプラ20の介在により、オペアンプ19と電解用制御部18とは互いに絶縁される。π型フィルタ14の出力電圧すなわち電極1aに印加される電圧を示す電圧検知信号は、制御装置16に入力されている。
上記ゼロクロス検知部15、制御装置16、オペアンプ19、フォトカプラ20及び電解用制御部18は、スイッチング素子10に対するスイッチング制御手段を構成している。
整流器8の出力電路には、電圧の回り込み防止用ダイオード21と、突入電流防止用サーミスタ22と、平滑用の電解コンデンサ23とが接続され、電解コンデンサ23の電圧が制御用スイッチング電源24に入力される。従って、制御用スイッチング電源24に関しては、コンデンサインプット型の入力回路構成となっている。制御用スイッチング電源24のDC12V出力電路及びGNDは、制御装置16に接続される。また、ドロッパ電源25を介したDC5Vの出力電路が制御装置16に接続される。リレー26のコイル26cは、制御装置16から電磁弁オン/オフ信号を受けて、励磁/非励磁の状態となる。また、制御用スイッチング電源24のDC12Vの出力電路とGNDとにはそれぞれ、リレー26の接点26aを介して電磁弁27が接続されている。この電磁弁27の動作/動作停止により、イオン水生成のための水流がオン/オフとなる。
以上のように構成されたイオン水生成器においては、商用交流電圧Vin(図2の(a))が整流器8により全波整流され、脈流電圧V(図2の(c))となる。前述のように電解用スイッチング電源2の入力側には電解コンデンサがないので、脈流電圧Vは平滑されない。この脈流電圧Vは、電解用制御部18によって制御されるスイッチング素子10により高速(30〜45kHz)にスイッチングされ、トランス5により、所定の電圧に変圧される。今、仮に正側スイッチング素子3がオン、負側スイッチング素子4がオフであるとすると、トランス5の2次側ではダイオード12からスイッチング素子3へ電流が流れ、一方の電極1aが+、他方の電極1bが−の極性となる。電極1a,1bに電流が流れると電流検知信号がオペアンプ19に負帰還され、電極1a,1bに流れる電流が電流制御信号に対応した電流に収束するように、電流制御が行われる。こうして、電流制御信号に対応したpHのイオン水が生成される。
また、電極1a,1bに不純物が付着するのを防止すべく、制御装置16及び極性切替制御部17により各スイッチング素子3,4のオン/オフ状態を周期的に交互に切り替える。正側スイッチング素子3がオフ、負側スイッチング素子4がオンとなると、トランス5の2次側では中性線Nから電解槽1を通って、負側スイッチング素子4からダイオード13へ電流が流れ、電極1bが+、電極1aが−の極性となる。このような極性切替は例えば1秒周期で行われる。また、極性切替制御部17に対する制御装置16からのデューティ制御により、1周期のうちの例えば95%は、選択されたイオン水(通常はアルカリイオン水)が生成される方向に電流が流れる極性、残りの5%は逆の極性となる。極性切替制御部17における極性切替は、ゼロクロス検知部15からのゼロクロス検知信号に基づいて、電圧Vのゼロ点で行われる(詳細後述)。
スイッチング素子10による上記のスイッチング動作において、スイッチング素子10に流れる電流Iは、幅の狭いパルスの断続波形となり、実質的な波形はその包絡線となる。ここで、スイッチング素子10のオン時間をTon、トランス5の1次巻線のインダクタンスをLとし、抵抗9の抵抗値を無視すると、スイッチング素子10に流れる電流Iは、
=V×(Ton/L) ...(1)
となる。
電解用制御部18は、その応答速度が商用周波数(50又は60Hz)より十分に遅く設定されている。「十分に遅く」とは、1〜10Hzの周波数であり、好ましくは数Hzである。これにより、例えば50Hzの場合の脈流半波の10msの期間では、見かけ上Tonは一定となる。すなわち、応答速度が遅いことによって、10msの期間では電解用制御部18が応答せず、Tonは一定となる。従って、上記式(1)におけるTon及びLが一定となり、Iは、Vに比例する。これにより、IはVと同様に、正弦波半波が繰り返す脈流波形となる(図2の(d))。
また、前述のように、電解用スイッチング電源2の入力側及び出力側のいずれにおいても、非コンデンサインプット型の回路構成であることにより、力率が改善される。
仮に、コンデンサインプット型の平滑回路が構成されていると、コンデンサの充放電を利用して平滑が行われるために、整流器8に電流が流れている期間(導通角)が小さく、力率が悪くなる。例えば、200W(100V)の出力が必要とされているイオン水生成器では、コンデンサインプット型である場合、力率が0.5、効率が80%であるとすると、入力電流は、200/(0.8×0.5×100)により、5Aとなる。
これに対して、上記のように、電解コンデンサを排除した非コンデンサインプット型の回路構成によれば、脈流波形の全期間(ゼロ点を除く。)で整流器8に電流が流れ、力率が改善される。実験では、力率は、ほぼ1(0.99)にまで改善された。従って、入力電流は半減(2.5A)する。
なお制御用スイッチング電源24に流れ込む電流Iは、電解コンデンサ23の存在により整流器8の導通角が小さくなり、脈流電圧Vに対してπ[rad]期間内の一時期にしか電流Iが流れない(図2の(e))。この結果、イオン水生成器全体としての入力電流Iinは、IにIを重畳した波形となる(図2の(b))。
図3は、極性切替のタイムチャートである。図において(a)はスイッチング電源2の入力電圧である脈流電圧Vを示し、(b)はそのゼロクロス検知信号を示している。(c)は、制御装置16から出力される電流制御信号であり、ここでは4.5Vで一定とする。(d)はデューティ制御に基づく極性切替信号であり、前述のように例えば1周期の95%がHレベルで、残り5%がLレベルである。Hレベルのとき電極1a,1bに流れる電解出力電流は、(e)に示すように、4.5Vに対応した一定の波高値を有している。
ここで、時刻t1において極性切替信号がHからLに転じると、電解用制御部18は、電解出力電流がゼロクロスの状態となる時刻t2に、電流の出力を停止させる。すなわち、電流は0の状態で遮断され、遮断の瞬間の電流変化は生じない。なお、この時刻t2においては、電圧Vもゼロクロスの状態にある。また、もし時刻t1において電解出力電流がゼロクロスの状態にあれば、t2=t1となり、そこで電流の出力が停止となる。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t2より後の、電圧Vの最初のゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電解用制御部18は電流の出力を開始する。これにより、正弦波(半波)の角度0から電解出力電流が立ち上がり、4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
次に、時刻t4において極性切替信号がLからHに転じると、t1からt4までの時間ΔTより若干(500μS〜20ms)短い時間ΔT’が、時刻t3を起点に経過し、かつ、その次に電解出力電流がゼロクロスの状態となる時刻t5に、電流の出力を停止させる。すなわち、電流は0の状態で遮断され、遮断の瞬間の電流変化は生じない。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t5より後の、電圧Vの最初のゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電解用制御部18は電流の出力を開始する。これにより、正弦波(半波)の角度0から電解出力電流が立ち上がり、4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
以上のようにして、電解出力電流の遮断はゼロ点で行われ、極性反転により電流出力を開始するときは0から正弦波で立ち上がるので、極性の切り替え直前及びその後の切り替えに伴う電流の変化が基本的になく、電極1a,1bの劣化を抑制することができる。また、電圧Vが0、電流が0の状態で極性切替が実行されることにより、正側・負側の各スイッチング素子3,4におけるスイッチングロスを大幅に低減することができる。そのため、各スイッチング素子3,4の発熱量が減少し、放熱板が不要となる。さらに、電圧Vが0、電流が0の状態すなわち、トランス5のエネルギーが放出された状態で極性切替が行われるので、スイッチング電源2や各スイッチング素子3,4の破損も防止することができる。
なお、上記実施形態では極性切替を電圧Vのゼロクロスで実行するが、さらに、電圧検知信号が0、すなわち、電極1a,1b間の残留電圧が0[V]であることを条件として極性反転を実行させるようにしてもよい。この場合には、極性切替を、電圧Vのゼロクロスのみならず、残留電圧が0[V]であるときに実行することができるので、スイッチング電源2や各スイッチング素子3,4の破損を、より確実に防止することができる。
次に、第2実施形態に係るイオン水生成器について説明する。回路構成は、図1と同様である。図4は、この第2実施形態による極性切替のタイムチャートである。図において、(a)及び(b)は図3と同じである。一方、(c)に示す電流制御信号は、極性切替の前後で例えば1msごとに段階的に増減される。
ここで、時刻t1において極性切替信号がHからLに転じると、電流制御信号が4.5Vから段階的に徐々に下がり始める(例えば1msごとに)。これに伴って、電解出力電流の波高値が徐々に低下する。電流制御信号が0近傍にまで低下すると、電解用制御部18は、電解出力電流がゼロクロスの状態となる時刻t2に、電流の出力を停止させる。すなわち、電流は0の状態で遮断され、遮断の瞬間の電流変化は生じない。また、波高値が徐々に低下するので、電解出力電流が全体的に徐々に低下し、急激な電流変化が抑制される。なお、この時刻t2においては、電圧Vもゼロクロスの状態にある。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t2において、電圧Vのゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電流制御信号は段階的に徐々に増大し、時刻t3には4.5Vに戻る。これに伴って電解出力電流は徐々に増大し、時刻t3には、4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
次に、時刻t4において極性切替信号がLからHに転じると、t1からt4までの時間ΔTより若干(500μS〜20ms)短い時間ΔT’が、時刻t2を起点に経過した時刻t5から、電流制御信号が4.5Vから段階的に徐々に下がり始める(例えば1msごとに)。これに伴って、電解出力電流の波高値が徐々に低下する。電流制御信号が0近傍にまで低下すると、電解用制御部18は、電解出力電流がゼロクロスの状態となる時刻t6に、電流の出力を停止させる。すなわち、電流は0の状態で遮断され、遮断の瞬間の電流変化は生じない。また、波高値が徐々に低下するので、電解出力電流が全体的に徐々に低下し、急激な電流変化が抑制される。なお、この時刻t6においては、電圧Vもゼロクロスの状態にある。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t6において、電圧Vのゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電流制御信号は段階的に徐々に増大し、時刻t7には4.5Vに戻る。これに伴って電解出力電流は徐々に増大し、時刻t7には、4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
以上のようにして、電解出力電流の遮断はゼロ点で行われ、極性反転により電流出力を開始するときは0から正弦波で立ち上がるので、極性の切り替え直前及びその後の切り替えに伴う電流の変化が基本的になく、電極1a,1bの劣化を抑制することができる。さらに、極性切替の前後で波高値が徐々に増減することにより、電流の変化は全体的に緩やかなものとなり、電極1a,1bの劣化抑制にさらに寄与する。
上記のような極性切替の前後での電流の緩やかな増減は、制御装置16のソフトウェアにより実現されるが、これに代えて、ハードウェアによっても同様のことを実現できる。例えば、図1におけるπ回路14のコンデンサ14cの容量を数μF〜数十μFの範囲で選択すると、極性切替後の電解出力電流の立ち上がりを緩やかなものとすることができる。また、電解用制御部18には出力を緩やかに立ち上げるソフトスタート機能や、逆に、緩やかに立ち下げる機能がある(上述の実施形態ではこれらの機能を使用しない設定となっている。)。これらの機能を活用すれば、極性切替の前後での緩やかな立ち下がりや立ち上がりを、実現することができる。
図5は、第3実施形態に係るイオン水生成器の回路構成図である。図1との違いは、電流制御信号をオペアンプ19に入力する電路の途中に、信号鈍化回路28を挿入した点である。図6は、この信号鈍化回路28の一例であり、抵抗281と、コンデンサ282とを図示のように接続した積分回路である。このような回路により、電流制御信号の立ち上がり/立ち下がりを鈍らせる(遅らせる)ことができる。図7は、信号鈍化回路28の他の例であり、図6の回路における抵抗281と並列に、抵抗283及びダイオード284の直列体を接続したものである。この回路では、立ち上がりの遅延時間ΔtONを抵抗281の抵抗により、また、立ち下がりの遅延時間ΔtOFFを抵抗281,283により、それぞれ別々に所望の値に設定することができる。
図8は、この第3実施形態による極性切替のタイムチャートである。図において、(a)、(b)、(d)、(e)は図4と同様である。一方、(c)は制御装置16から出力される「生の」電流制御信号を示し、(c’)は、これを信号鈍化回路28で鈍化(遅延)させた後の電流制御信号を示している。
図8において、時刻t1に極性切替信号がHからLに転じると、電流制御信号が4.5Vから0に変化する。しかし、信号鈍化回路28の作用により、(c’)に示すように、電流制御信号は緩やかに下降し、遅延時間ΔtOFF後に0となる。従って、電解出力電流の波高値は徐々に低下する。そして、電解用制御部18は、波高値が十分に低下し、かつ、電解出力電流がゼロクロスの状態となるとき、電流の出力を停止させる。すなわち、電流は0の状態で遮断され、遮断の瞬間の電流変化は生じない。また、波高値が徐々に低下するので、電解出力電流が全体的に徐々に低下し、急激な電流変化が抑制される。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t2において、電圧Vのゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電流制御信号は4.5Vとなる。しかし、信号鈍化回路28の作用により、(c’)に示すように、電流制御信号は緩やかに上昇し、遅延時間ΔtON後に4.5Vとなる。従って電解出力電流は徐々に増大し、時刻t2からΔtON後には4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
次に、時刻t3において極性切替信号がLからHに転じると、t1からt3までの時間ΔTより若干(500μS〜20ms)短い時間ΔT’が、時刻t2を起点に経過した時刻t4において、電流制御信号が4.5Vから0に変化する。しかし、ここでも信号鈍化回路28の作用により、電解出力電流の波高値が徐々に低下する。
続いて、極性切替制御部17は、時刻t5において、電圧Vのゼロクロスで正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4のオン/オフ状態を逆の状態に切り替え、これにより、正側スイッチング素子3及び負側スイッチング素子4は、極性反転を実行する。また、極性反転の実行と同時に、電流制御信号は4.5Vとなる。しかし、ここでも信号鈍化回路28の作用により、電解出力電流は徐々に増大して、その後、4.5Vに対応した一定の波高値を有する脈流となる。
以上のようにして、電解出力電流の遮断はゼロ点で行われ、極性反転により電流出力を開始するときは0から正弦波で立ち上がるので、極性の切り替え直前及びその後の切り替えに伴う電流の変化が基本的になく、電極1a,1bの劣化を抑制することができる。さらに、極性切替の前後で波高値が徐々に増減することにより、電流の変化は全体的に緩和され、電極1a,1bの劣化抑制にさらに寄与する。また、信号鈍化回路28というハードウェアのみで電流の緩やかな増減を実現するので、信頼性にも優れている。
本発明の第1実施形態によるイオン水生成器の、電源回路を主体とした回路図である。 図1に示す回路上の各部の電圧又は電流の波形を示す図である。 第1実施形態における極性切替のタイムチャートである。 第2実施形態における極性切替のタイムチャートである。 本発明の第3実施形態によるイオン水生成器の、電源回路を主体とした回路図である。 図5における信号鈍化回路の一例を示す図である。 図5における信号鈍化回路の他の例を示す図である。 第3実施形態における極性切替のタイムチャートである。
符号の説明
1 電解槽
1a,1b 電極
2 電解用スイッチング電源
3 正側スイッチング素子
4 負側スイッチング素子
5 トランス
11 抵抗
15 ゼロクロス検知部
16 制御装置
17 極性切替制御部
18 電解用制御部
19 オペアンプ
20 フォトカプラ

Claims (5)

  1. 電極を有する電解槽と、
    商用交流電源の整流電圧をスイッチングして、包絡線が正弦波半波の脈流となる直流出力を生じさせる電解用スイッチング電源と、
    前記直流出力の極性を周期的に反転させながら前記電極に電流を供給し、前記整流電圧のゼロクロスで極性反転を実行する極性切替手段と、
    前記電解用スイッチング電源を制御し、前記極性切替手段から極性反転指令を受けたとき電流の出力をそのゼロクロスで停止させ、その後、前記極性反転の実行により電流の出力を開始するスイッチング制御手段と
    を備えたことを特徴とするイオン水生成器。
  2. 前記電極に印加される電圧を検知する手段を備え、前記極性切替手段は、当該電圧が0であることを条件として前記極性反転を実行する請求項1記載のイオン水生成器。
  3. 前記スイッチング制御手段は、前記極性反転指令を受けたとき、電流の波高値を徐々に低下させてゼロクロスで停止させる請求項1記載のイオン水生成器。
  4. 前記スイッチング制御手段は、前記極性反転の実行により、電流の波高値を、所定値に達するまで徐々に増大させる請求項1又は3記載のイオン水生成器。
  5. 前記電解用スイッチング電源は、入力側及び出力側において、電解コンデンサを排除した非コンデンサインプット型の回路構成であり、また、前記電解用スイッチング電源の出力制御の応答速度は、前記商用交流電源の周波数より十分に遅い請求項1記載のイオン水生成器。
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