以下、図面に基づき本発明を代表する一実施の形態を説明する。
図1〜図18は本発明の一実施の形態を示している。
図1に示すように、遊技店A内にはLON(Local Operating Network;エシャロン社登録商標)技術を応用した分散型ネットワークが構築されている。このネットワーク中に、本実施の形態に係る遊技管理装置は組み込まれている。以下、順を追って説明する。
図1に示すように、遊技店A内には複数の遊技機島1が設置されている。遊技機島1は、島フレーム枠の中段付近に複数の遊技機10を背中合わせに2列あるいは壁際に1列に並設してなる。遊技機10は、ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成されたものであればよく、本実施の形態では、遊技機10をスロットマシンに適用した場合を例に説明する。
遊技機10にはそれぞれ個別の台番号が付されており、各遊技機10はそれぞれ幾つかの機種名ないし機種タイプに区分されている。また、遊技機島1にもそれぞれ個別の島番号が付されている。遊技機島1における各遊技機10間には、投入された金額に応じた数量の遊技媒体であるメダルを貸し出す遊技媒体貸出装置200が配設されている。また、遊技機島1内の適所には、投入された遊技者の獲得メダルを随時センサ等から成るカウンタで計数し、その計数結果を出力する遊技媒体計数器210も配設されている。
遊技機島1内には、中継器としての台コントローラ100が複数設置され、各台コントローラ100に、遊技機10および遊技媒体貸出装置200、あるいは遊技媒体計数器210等がLONチップを用いて接続されている。台コントローラ100は、対応する遊技機10および遊技媒体貸出装置200、あるいは遊技媒体計数器210等の各種動作や信号の送受信を検知、監視、制御するものである。
本実施の形態において、台コントローラ100が検知、監視、制御する遊技機10の出力情報には、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、ゲームが開始したことを示すスタート信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を表す入メダル信号等が含まれる。
各台コントローラ100は、HALL−BUSを介して、ゲートウェイを兼ねた島コントローラ2に接続されている。島コントローラ2は、対応する遊技機島1内の設備機器である遊技機10、遊技媒体貸出装置200、それに遊技媒体計数器210等からの各データを一時集積、記憶するものである。なお、台コントローラ100等も、遊技管理装置の一部を構成するものである。
島コントローラ2は、HALL情報ネットワーク(LAN;Local Area Network)と接続され、該HALL情報ネットワークには、遊技管理装置の中核をなすホール管理端末機300のほか、ホール管理コンピュータ400、景品管理端末機500、POS装置600、それに情報表示端末機700がそれぞれ接続されている。これらの各種装置には、ディスプレイ(CRT)、プリンタ、モデム、インカム(音声出力装置)等が必要に応じてさらに接続されている。なお、島コントローラ2に一時集積、記憶された各データは、HALL情報ネットワークを介してホール管理端末機300に送られる。
図2は、遊技機10であるスロットマシンの一例を示している。かかる遊技機10は、縦長の略直方体形状である箱体11を有し、箱体11の内部には、絵や記号、数字、文字等の複数種類の図柄が外周面に描かれた左リール21a、中リール21b、および右リール21cが同軸上で回転可能に並設されている。これら3つのリール21a〜21cにより可変表示装置20が構成される。
箱体11の正面部11aには、各リール21a〜21cに対応する箇所に観察窓が設けられている。各リール21a,21b,21cは、外周面に描かれた図柄をバックライトで照らす照明手段(図示せず)を内蔵しており、図柄が明るく輝いて見えるようになっている。各リール21a〜21cは、それぞれステッピングモータ(図示せず)により回転駆動される。
リール21a〜21cの上方には、各種の遊技情報を遊技者に通知するための遊技情報表示部50が設けてある。また、リール21a〜21cの下方には、それぞれに対応して、左ストップボタン32a、中ストップボタン32b、右ストップボタン32cが設けられている。3個のストップボタン32a,32b,32cは、各リール21a,21b,21cの回転動作を停止させるタイミングを遊技者が選択するための停止操作部32をなしている。また、左リール21aおよび右リール21cの両脇には、有効ライン数を点灯表示するための有効ライン表示部43a〜43eが設けられている。
箱体11の正面部11aにやや突出して設けられた操作パネル11bには、遊技媒体であるメダルを投入するためのメダル投入口12と、ゲームを開始するための開始操作部であるスタートレバー31と、3枚賭けボタン33aと1枚賭けボタン33bからなるクレジット投入ボタンと、クレジット精算ボタン34とが配されている。なお、メダル投入口12の奥には、図3に示すように、メダルの真偽を判別するためのメダル識別部12aと、投入されたメダルを計数するためのメダル計数部12bが設けられている。
また、正面部11aには、メダル(クレジット)の所有数を表示するためのクレジット数表示部42や、ゲームセット数表示部44、賞として払い出されるメダルの枚数等が表示される払出情報表示部45が配置されている。遊技機10の正面側の下部には、賞出皿13、メダル払出口13a、およびメダルの賞出があったことを音で知らせるスピーカー14が設けられている。
前記メダル投入口12にメダルを1〜3枚投入することにより、あるいは前記クレジット数表示部42に表示されているメダル数(クレジット数)の範囲でクレジット投入ボタン(3枚賭けボタン33a、1枚賭けボタン33b)を操作することにより、有効ライン数を決定することができ、決定された有効ラインは有効ライン表示部43a〜43eにより点灯表示される。なお、1枚賭けボタン33bを2回操作することにより2枚賭けとなる。
遊技機10では、メダル投入もしくはクレジット使用後にスタートレバー31を操作することで、各リール21a〜21cの回転による可変表示が開始され、ストップボタン32a〜32cを操作することにより、回転中の各リール21a,21b,21cが停止し、停止時の表示態様に応じて遊技者に価値が付与されるというゲームが展開される。
すなわち、有効ライン上に停止した図柄の組み合わせが、特定図柄の組み合わせの場合は、特別入賞の成立となり所定数(例えば15枚)のメダルが付与されると共に特別遊技状態が発生する。また、小役図柄の組み合わせが有効ライン上に停止した場合には、小役の成立となり所定数(例えば10枚)のメダルが付与される。さらに、リプレイ図柄の場合には、リプレイ役の成立となりメダルの投入なしで次のゲームの実行権利が付与され、何れの役も成立しない場合は、はずれとなる。
遊技機10の正面上部には、フラグ成立ランプ41が設けられている。フラグ成立ランプ41は、遊技者が適切なタイミングで停止操作(いわゆる目押し)を行えば、特別入賞が成立可能な状態(特別入賞に当選している、すなわちフラグがオンの状態)で可変表示が行われているか否かを遊技者に報知する機能を有する。
特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態には、レギュラーボーナス(以下単に、RBとも称する。)と、ビッグボーナス(以下、単にBBとも称する。)とがある。また、単に「ボーナス」と表現する場合には、レギュラーボーナスとビッグボーナスとを含むものとする。RBは、例えば、高配当が付与される高配当遊技(JACゲーム)を複数回(例えば、JACゲーム回数12回中に15枚のメダルが賞出される回数が8回発生するか、または、12回分のJACゲームを超えると終了する。)行い得る状態である。
BBは、所定回数(30回)小役が高確率で成立する一般遊技が発生し、その一般遊技中に、例えば、リプレイ図柄が停止することで、高配当が付与される高配当遊技(JACゲーム)を複数回(例えば、JACゲーム回数12回中に15枚のメダルが賞出される回数が8回発生するか、または、12回分のJACゲームを超えると終了する。)行い得るRBに移行し、RBが終了すると一般遊技に移行される。
ここでのRBへの移行は、一般遊技が所定回数(30回)行われるまでに所定回数(3回)繰り返される。例えば、一般遊技中の30回以内にRBへの移行が3回繰り返されるか、または、一般遊技を30回行うとBBは終了する。一般遊技では小役が成立する毎に、例えばメダル10枚が賞出されるようになっている。
図3に示すように、遊技機10の内部には制御部70が設けられており、該制御部70は、CPU(Central Processing Unit)71、ROM(Read Only Memory)72およびRAM(Random Access Memory)73等を少なくとも含むマイクロコンピュータからなる。前記CPU71は、遊技制御手段80としての機能を果たすものであり、該遊技制御手段80は、入賞役抽選手段81や外部信号出力手段82等の各種機能を有している。前記ROM72は、可変表示に係わる遊技を実行するための遊技プログラムや各種データを記録し、前記RAM73は、遊技に伴って随時生成される各種データ等を記録する。
遊技制御手段80は、遊技機10全体の動作およびリール21a〜21cの回転および停止を統括制御するものである。入賞役抽選手段81は、ゲームの停止結果として出現し得る入賞役を定めるための乱数抽選を行うものである。入賞役抽選手段81は、投入されたメダルの真正をメダル識別部12aが識別し、かつ、スタートレバー31が操作されると、入賞役の内部抽選を乱数により行うようになっている。外部信号出力手段82は、ゲームに関する複数種の外部信号を出力可能なものである。
遊技制御手段80は、入賞役抽選手段81の抽選結果が特別入賞の当選であるとき、その当選権利に基づき特別入賞が成立し得るようにゲームを実行する。遊技制御手段80は、メダルの投入およびスタートレバー31の操作に基づいて3個のリール21a,21b,21cの回転動作を開始させると共に、ストップボタン32a,32b,32cの停止操作により選択された停止タイミングで、対応するリール21a,21b,21cの回転を停止させ、必要に応じて下方に最大4コマ分の図柄を滑らせて(ずらして)、停止する図柄を入賞役抽選手段81の抽選結果に対応させるようになっている。
外部信号出力手段82は、ゲームに関する複数種の外部信号を出力可能なものであり、特別入賞当選信号出力手段82aと、特別入賞成立信号出力手段82bと、特別遊技信号出力手段82cと、付与価値信号出力手段82d等の機能を有している。このほか外部信号出力手段82は、ゲームが開始したことを示すスタート信号、遊技媒体であるメダルが賞として払い出されたことを示す出メダル信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を示す入メダル信号等を外部へ出力する機能を有している。
前記特別入賞当選信号出力手段82aは、前記入賞役抽選手段81の抽選により特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号を外部に出力する。前記特別入賞成立信号出力手段82bは、前記当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号を外部に出力する。前記特別遊技信号出力手段82cは、前記特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号を外部に出力する。付与価値信号出力手段82dは、各種入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号を外部に出力する。
詳しく言えば、前記「特別遊技信号」は、遊技機10で特別入賞に当選(フラグがオン)した後に、遊技者が特別図柄を揃えることができたときに出力される特別入賞成立信号等が該当する。すなわち、本実施の形態では、特別遊技信号と特別入賞成立信号とは同一信号からなる。なお、特別入賞成立信号は、特別遊技状態(ボーナス)の開始から終了までの間出力されるため、特別遊技状態の発生期間を特定することができる。
また、前記「付与価値信号」とは、本実施の形態では、各種入賞が成立した場合に付与される価値であるメダル数を特定可能な出メダル信号と同一信号からなり、特に、特別遊技状態の発生期間における付与価値信号に基づき、特別遊技状態の発生中のゲームの実行により遊技者が獲得した利益データであるメダルの総獲得量を算出することができる。ここでメダルの総獲得量は、前記特別遊技状態(ボーナス)中の出メダル数としても、実際に遊技者が獲得した獲得メダル数としても捉えることができる。
図4は、台コントローラ100を示すブロック図である。台コントローラ100には、種々のデータ処理を行うための手段としてCPU(Central Processing Unit)110が設けられており、CPU110には、主メモリであるROM(Read Only Memory)120およびRAM(Random Access Memory)130が接続されている。
前記CPU110は、前記ROM120に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、前記RAM130にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。前記RAM130にロードされるプログラムおよびデータとしては、表示制御プログラム131、操作制御プログラム132、遊技機制御プログラム133、遊技機情報プログラム134、遊技媒体貸出装置情報プログラム135、それに遊技媒体計数器情報プログラム136等がある。
前記表示制御プログラム131は、表示手段170への表示を制御する機能を実現するプログラムである。前記操作制御プログラム132は、操作手段180により操作された内容を実行する機能を実現するプログラムである。前記遊技機制御プログラム133は、遊技機10に遊技媒体であるメダルを補給する機能を実現するプログラムである。
前記遊技機情報プログラム134は、遊技機10から出力される複数種の外部信号を収集し、収集した外部信号を遊技機情報として遊技機情報記憶部140に記憶させる機能を実現するプログラムである。ここで外部信号とは、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、ゲームが開始したことを示すスタート信号、クレジットの利用もしくはメダルの投入を示す入メダル信号等が含まれる。
前記遊技媒体貸出装置情報プログラム135は、遊技媒体貸出装置200の売上信号、断線信号を収集し、収集した売上信号、断線信号をそれぞれ売上情報、断線情報として遊技媒体貸出情報記憶部150に記憶させる機能を実現するプログラムである。前記遊技媒体計数器情報プログラム136は、遊技媒体計数器210の遊技媒体計数信号、エラー信号を収集し、収集した遊技媒体計数信号、エラー信号を、それぞれ遊技媒体計数情報、エラー情報として遊技媒体計数器情報記憶部160に記憶させる機能を実現するプログラムである。
前記遊技機情報記憶部140には、前記特別入賞当選信号を収集した特別入賞当選情報、前記特別入賞成立信号を収集した特別入賞成立情報、前記特別遊技信号を収集した特別遊技情報、前記付与価値信号を収集した付与価値情報のほか、スタート信号を収集したスタート情報、出メダル信号を収集した出メダル情報、入メダル信号を収集した入メダル情報、およびその他の外部信号を収集した遊技機情報が記憶される。
なお、前述したように、前記付与価値信号と前記出メダル信号とは、本実施の形態では同一信号としたが、前記出メダル情報を、ゲームにおける全ての各種入賞の成立に基づき出力された出メダル信号を収集したデータとし、前記付与価値情報を、特に特別遊技状態(ボーナス)中の入賞の成立に基づき出力された出メダル信号を収集したデータとして区別して記憶するようにしても良い。
前記遊技媒体貸出情報記憶部150には、売上信号を収集した売上情報と、断線信号を収集した断線情報が記憶される。また、前記遊技媒体計数器情報記憶部160には、遊技媒体計数信号を収集した遊技媒体計数情報と、エラー信号を収集したエラー情報が記憶される。
また、前記CPU110には、周辺装置として異常を表示する表示手段170、異常を解除する操作手段180、遊技媒体計数器210が接続されている。周辺装置としては、さらに通信インターフェイス101が接続されている。通信インターフェイス101は、通信ケーブルを介してホール管理端末機300に接続されており、前記遊技機情報記憶部140、前記遊技媒体貸出情報記憶部150、前記遊技媒体計数器情報記憶部160の各情報を送受信するようになっている。
図5は、ホール管理端末機300を示すブロック図である。ホール管理端末機300は、遊技管理装置としての主たる機能を果たすものである。ホール管理端末機300には、種々のデータ処理を行う手段としてCPU(Central Processing Unit)310が設けられており、CPU310には主メモリであるROM(Read Only Memory)320およびRAM(Random Access Memory)330が接続されている。
前記CPU310は、前記ROM320に記憶されているシステムプログラムおよびデータと、前記RAM330にロードされたプログラムおよびデータに従って動作する。前記RAM330にロードされるプログラムおよびデータとしては、表示制御処理プログラム331、遊技機制御処理プログラム332、遊技機情報処理プログラム333、遊技媒体貸出装置処理プログラム334、遊技媒体計数器処理プログラム335等がある。
前記表示制御処理プログラム331は、表示手段350や情報表示端末機700への表示を制御する機能を実現するプログラムである。前記遊技機制御処理プログラム332は、遊技機10へ遊技媒体であるメダルを補給および打止制御を行う機能を実現するプログラムである。
前記遊技機情報処理プログラム333は、台コントローラ100の遊技機情報記憶部140に記憶される遊技機情報を収集し、固定ディスク装置340内の遊技機情報データベース343に蓄積記録したり、蓄積記録した遊技機情報データベース343を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。この遊技機情報処理プログラム333は、前記CPU310で実行されることで、「技量関連データ収集手段」と、「技量判定手段」と、「データ抽出手段」と、「情報生成手段」とに相当する機能を果たすものである。
前記技量関連データ収集手段は、前記遊技機10において遊技者の技量に影響される技量関連データを収集する機能であり、詳しくは後述するが、前記遊技機10における異なる遊技期間毎に前記技量関連データを収集可能に構成されている。
技量関連データ収集手段には、前記特別入賞が当選してから成立するまでに遊技者が浪費した浪費データを前記技量関連データとして収集する浪費データ収集手段と、前記特別遊技状態の発生中のゲームの実行により遊技者が獲得した利益データを前記技量関連データとして収集する利益データ収集手段と、前記特別遊技状態の発生に係わる所定回数のゲームの実行時間データを前記技量関連データとして収集する実行時間データ収集手段とが含まれている。
前記技量判定手段は、前記技量関連データ収集手段が収集した技量関連データに基づき、遊技者の技量を判定する機能であり、詳しくは後述するが、前記技量関連データ収集手段が収集した異なる技量関連データ毎に、遊技者の技量を判定可能に構成されている。かかる技量判定手段は、前記技量関連データ収集手段が収集した異なる技量関連データ毎に、予め設定された基準データと比較することで、遊技者の技量を複数段階のレベルに判定するように構成されている。
技量判定手段には、前記浪費データに基づき遊技者の技量を判定する浪費データ技量判定手段と、前記利益データに基づき遊技者の技量を判定する利益データ技量判定手段と、前記実行時間データに基づき遊技者の技量を判定する実行時間データ技量判定手段とが含まれている。
前記データ抽出手段は、前記技量関連データ収集手段が収集した異なる技量関連データの何れかを選択的に抽出することができる機能である。また、前記情報生成手段は、前記データ抽出手段が抽出した技量関連データに基づき、前記技量判定手段による遊技者の技量の判定結果を反映させた技量関連情報を生成することができる機能である。これらの各手段についても詳しくは後述する。
前記遊技媒体貸出装置処理プログラム334は、台コントローラ100の遊技媒体貸出情報記憶部150に記憶されている売上情報、断線情報を収集し、固定ディスク装置340内の売上情報データベース341および断線情報データベース342に蓄積記憶したり、蓄積記憶した売上情報データベース341および断線情報データベース342を一部消去したりする機能を実現する。
前記遊技媒体計数器処理プログラム335は、台コントローラ100の遊技媒体計数器情報記憶部160に記憶されている遊技媒体計数情報を収集し、固定ディスク装置340内の遊技媒体計数器情報データベース344に蓄積記憶したり、蓄積した遊技媒体計数器情報データベース344を一部消去したりする機能を実現するプログラムである。
また、前記CPU310には、バスを介して固定ディスク装置340が接続されており、CPU310によって実行される種々のプログラムが固定ディスク装置340からRAM330にロードされる。また、ホール管理端末機300には、この他に周辺装置が接続されている。
周辺装置としては、遊技店Aの各種データを文字、記号、およびグラフ、図表、図形等で表示する表示手段350、各種データを紙に印刷可能なプリンタ360、遊技店Aの従業員が操作する操作手段370が、それぞれインターフェイス回路を介して接続されている。
さらに、前記CPU310には、通信インターフェイス301を介して、台コントローラ100が接続され、同様に通信インターフェイス302を介して情報表示端末機700が接続されている。情報表示端末機700は、遊技店Aに1台もしくは複数台設置されるものであり、各遊技機10の各情報(BB、RBの成立回数等)やゲーム方法等を、遊技者は所定操作に基づき表示させて見ることができるようになっている。
次に、遊技機10の動作について説明する。
図6は、遊技機10で行われるゲーム全体の流れを示している。
メダルもしくはクレジットの投入とスタートレバー31の操作により、ゲーム開始処理が行われ(ステップS601)、先ず入賞役を決定するための乱数抽選を入賞役抽選手段81が行う(ステップS602)。その後、リール21a〜21cを回転させるリール回転処理を行う(ステップS603)。
前記入賞役の乱数抽選において特別入賞に当選していなければ(ステップS604;N)、はずれ処理を行い(ステップS605)、ゲーム終了でなければ(ステップS615;N)、ステップS601に戻る。はずれ処理では、特別入賞が成立しないように各リール21a〜21cの停止制御が行われる。ただし、小役やリプレイ役が当選している場合には、遊技者が適切なタイミングで停止操作を行うことで、それらの入賞役が成立し得るように各リール21a〜21cの停止制御が行われる。
特別入賞に当選した場合には(ステップS604;Y)、外部信号出力手段82の特別入賞当選信号出力手段82aは特別入賞当選信号を出力し、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知する(ステップS606)。そして、特別入賞が成立し得る状態が形成され、その後は実際に遊技者が適切なタイミングで停止操作を行って特別図柄が揃う特別入賞が成立するまで、特別入賞の成立し得る状態でゲームが行われる(ステップS607;N,S608,S609)。特別入賞が成立するまでは浪費期間となり、この浪費期間中のスタート信号、入メダル信号は、ゲームの開始毎に外部出力される。
かかる状態で特別図柄が有効ライン上に揃って特別入賞が成立すると(ステップS607;Y)、メダルの払い出しおよびクレジットを行う(ステップS610)。また、出メダル信号を外部信号出力手段82から出力し(ステップS611)、さらに、特別入賞成立信号および特別遊技信号を兼ねる信号を、外部信号出力手段82の特別入賞成立信号出力手段82bおよび特別遊技信号出力手段82cから出力する(ステップS612)。かかる信号は、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知される。
その後、先に説明した特別遊技状態(ボーナス)に係るゲーム処理が行われる(ステップS613)。特別遊技状態(ボーナス)中に小役入賞やJACゲーム入賞が成立した場合には、成立した入賞に応じてメダルの払い出しおよびクレジットを行うと共に、対応する出メダル信号を外部信号出力手段82から出力する。
特別遊技状態(ボーナス)ゲーム処理が終了すると、外部信号出力手段82の特別入賞成立信号出力手段82bおよび特別遊技信号出力手段82cから出力されていた特別入賞成立信号および特別遊技信号を兼ねる信号の出力が停止される(ステップS614)。ゲーム終了でなければ(ステップS615;N)、ステップS601に戻って処理を継続し、営業終了時刻の到来等によりゲーム終了ならば(ステップS615;Y)、処理を終了する。
このように、遊技機10の外部信号出力手段82は、特別入賞に当選したことを特定可能な特別入賞当選信号、当選した特別入賞が成立したことを特定可能な特別入賞成立信号、特別入賞の成立に基づき発生する特別遊技状態の発生期間を特定可能な特別遊技信号、特別入賞が成立した場合に付与される価値を特定可能な付与価値信号、それにスタート信号、出メダル信号、入メダル信号等を所定のタイミングで出力する。
これらの遊技に関する複数種の外部信号は、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に通知される。なお、特別遊技信号は特別入賞成立信号を兼ねている。また、前述したように特別遊技状態(ボーナス)にはRBとBBとがあり、特別入賞当選信号や特別入賞成立信号は、RBとBBの何れが当選あるいは成立したかを示す信号を含んでいる。
図7は、ゲーム開始処理の流れを示している。
メダルもしくはクレジットの投入がなされた後(ステップS701;Y)、スタートレバー31が操作されると(ステップS702;Y)、ゲームが開始する。このとき、遊技機10の外部信号出力手段82より、スタート信号を出力し(ステップS703)、また、入メダル信号を出力する(ステップS704)。
次に、遊技管理装置の動作について説明する。
遊技管理装置の主な構成要素であるホール管理端末機300は、台コントローラ100を通じて遊技機10から複数種の外部信号を取得し、各外部信号を収集した遊技情報に基づいて各種の管理処理を行う。特に、前記技量関連データ収集手段により、遊技機10において遊技者の技量に影響される技量関連データを収集し、前記技量判定手段により、前記技量関連データ収集手段が収集した技量関連データに基づき遊技者の技量を判定する。
図8は、技量関連データの収集処理の流れを示している。
遊技機10から出力された特別入賞当選信号が、台コントローラ100を介してホール管理端末機300に入力されると(ステップS801;Y)、該当する遊技機10の台番号(および機種)が特定される(ステップS802)。そして、特定された遊技機10に関して、特別入賞成立信号の入力があるまでの間(遊技者が特定図柄を揃えるまでの間)、スタート信号の入力に基づき、浪費ゲーム数をインクリメントする(ステップS803;N,ステップS804;Y,ステップS805)。
特別入賞成立信号の入力があると(ステップS803;Y)、遊技機10から送られてくる遊技機情報データ(入メダル情報、出メダル情報、スタート情報、ボーナス種類(特別入賞当選信号や特別入賞成立信号から判定可能))をセットし(ステップS806)、先に算出された浪費ゲーム数をセットし(ステップS807)、特別遊技状態(ボーナス)中の獲得メダル数、ゲーム実行時間をそれぞれ算出してセットし(ステップS808,S809)、それぞれを技量関連データ収集ファイルに書き込む(ステップS810)。なお、技量関連データ収集ファイルは、ホール管理端末機300の固定ディスク装置340にある遊技機情報データベース343に含まれている。
詳しく言えば、前記浪費ゲーム数(図8、ステップS807参照)は、前記特別入賞が当選してから成立するまでに遊技者が実行したゲーム数であり、前記技量関連データのうち浪費データに相当するものである。かかる浪費データの収集は、前記技量関連データ収集手段に含まれる浪費データ収集手段によって実行される。
特別入賞当選信号の入力から最初の特別入賞成立信号を入力するまでの間のスタート信号の入力回数がそのまま浪費ゲーム数として算出されるが、また、特別入賞当選信号の入力後に特別入賞成立信号を入力することなく、ゲームが終了した場合(営業終了または遊技者が離席しその後稼動がなかった場合)には、特別入賞当選信号の入力からゲーム終了までの間のスタート信号の入力回数も、浪費ゲーム数として算出しても良い。なお、浪費ゲーム数も、RBとBBとでそれぞれ別々に集計することもできる。
また、特別入賞に当選したことを、特別入賞成立信号の入力により検出するようにしたが、遊技機10において、特別入賞が当選状態となった場合に点灯するフラグ成立ランプ41の点灯状態を監視することにより、当選状態を検出するようにしてもよい。
本実施の形態では、前記浪費ゲーム数の計数は、遊技機10における浪費期間中に外部信号出力手段82から出力されたスタート信号に基づいて、該スタート信号をホール管理端末機300で集計・管理するように構成したが、台コントローラ100で集計した後、ホール管理端末機300へ出力して管理するように構成しても良い。
また、詳しく言えば、前記獲得メダル数(図8、ステップS808参照)は、遊技者が特別遊技状態(ボーナス)中に実際に獲得したメダルの枚数のことであり、特別遊技状態(ボーナス)中の出メダル数から入メダル数を減算して算出される値である。かかる獲得メダル数は、前記技量関連データのうち利益データに相当するものである。かかる利益データの収集は、前記技量関連データ収集手段に含まれる利益データ収集手段によって実行される。
図9は、特別遊技状態(ボーナス)中の出メダル数の算出処理の流れを示している。出メダル数とは、特別遊技状態中において内部抽選により当選した小役が、実際に成立した場合に払い出されたメダルの枚数であり、前記利益データである獲得メダル数の算出に必要となるデータである。
特別遊技状態(ボーナス)中に継続して出力される特別入賞成立信号が出力中である場合(ステップS901;Y)、出メダル信号の入力があれば(ステップS902;Y)、この出メダル信号を基に特別遊技状態(ボーナス)中の出メダル数が算出される(ステップS903)。出メダル信号の入力がなければ(ステップS902;N)、ステップS901に戻る。
特別入賞成立信号の出力が停止した場合(ステップS901;N)、特別入賞成立信号の出力停止前に出メダル数として未だ算出していない出メダル信号の入力の有無が判断されて(ステップS904)、出メダル信号の入力があれば(ステップS904;Y)、これも前述したステップS903で算出された出メダル数に加算して、特別遊技状態(ボーナス)中における出メダル数を算出する(ステップS905)。
未算出の出メダル信号の入力がなければ(ステップS904;N)、前述したステップS903で算出された出メダル数が、そのまま特別遊技状態(ボーナス)中における出メダル数とされる。なお、前述したように特別遊技状態(ボーナス)にはRBとBBとがあり、特別入賞当選信号は、RBとBBの何れが当選したかを特定可能であるので、RBとBBとでそれぞれ別々に出メダル数を算出することもできる。
図10は、特別遊技状態(ボーナス)中の入メダル数の算出処理の流れを示している。特別遊技状態(ボーナス)中の入メダル数は、入メダル信号に基づき算出される。かかる入メダル数は、前記利益データを、図9で説明した特別遊技状態(ボーナス)中の出メダル数ではなく、実際に遊技者が獲得した獲得メダル数と定義する場合に、この獲得メダル数の算出上必要となるデータである。
特別遊技状態(ボーナス)中に継続して出力される特別入賞成立信号が出力中である場合(ステップS1001;Y)、入メダル信号の入力があれば(ステップS1002;Y)、この入メダル信号を基に特別遊技状態(ボーナス)中の入メダル数が算出される(ステップS1003)。入メダル信号の入力がなければ(ステップS1002;N)、ステップS1001に戻る。
特別入賞成立信号の出力が停止した場合(ステップS1001;N)、特別入賞成立信号の出力停止前に入メダル数として未だ算出していない入メダル信号の入力の有無が判断されて(ステップS1004)、入メダル信号の入力があれば(ステップS1004;Y)、これも前述したステップS1003で算出された入メダル数に加算して、特別遊技状態(ボーナス)中における入メダル数を算出する(ステップS1005)。
未算出の入メダル信号の入力がなければ(ステップS1004;N)、前述したステップS1003で算出された入メダル数が、そのまま特別遊技状態(ボーナス)中における入メダル数とされる。なお、前述した出メダル数の算出の場合と同様に、特別遊技状態(ボーナス)にはRBとBBとがあり、特別入賞当選信号は、RBとBBの何れが当選したかを特定可能であるので、RBとBBとでそれぞれ別々に入メダル数を算出することもできる。
図11は、特別遊技状態(ボーナス)中の獲得メダル数の算出処理の流れを示している。前記技量関連データとして収集する価値データを、特別遊技状態(ボーナス)中に遊技者が実際に獲得した獲得メダル数とする場合には、図10で説明した入メダル数と図9で説明した出メダル数とから、特別遊技状態(ボーナス)中の獲得メダル数が算出される(ステップS1101)。かかる獲得メダル数は、獲得メダル数=出メダル数−入メダル数として算出される。
また、詳しく言えば、前記ゲーム実行時間(図8、ステップS809参照)は、前記特別入賞が当選してから成立するまでの浪費期間と、特別遊技状態(ボーナス)中の期間と、浪費期間+特別遊技状態(ボーナス)中の期間とが考えられる。かかるゲーム実行時間は、前記技量関連データのうち実行時間データに相当するものである。かかる実行時間データの収集は、前記技量関連データ収集手段に含まれる実行時間データ収集手段によって実行される。
前記浪費期間のゲーム実行時間は、ホール管理端末機300が特別入賞当選信号を入力した時刻から特別入賞成立情報を入力した時刻までの時間として演算し、特別遊技状態(ボーナス)中のゲーム実行時間は、特別入賞成立情報を入力した時刻から該特別入賞成立情報の出力が停止された時刻までの時間として演算される。このようにゲーム実行時間を、前記特別入賞が当選してから成立するまでの浪費期間と、特別遊技状態(ボーナス)中の期間と、浪費期間+特別遊技状態(ボーナス)中の期間に分けて収集するのは、次のような理由による。
すなわち、通常初級者の場合は、前記目押しに成功するまでの浪費ゲーム数が他の遊技者に比べ多くなるが、浪費ゲーム数のみを判定基準とした場合、普段は目押しが不得意な遊技者が偶然1回で特別図柄を揃えてしまったような場合に、上級者、初級者の判定が困難となり適切な判定が行えない可能性があるが、浪費期間中の遊技時間を判定のデータに加えることで、より正確な判定を行うことが可能となる。特に、遊技者の技量があまり関係しない機種において、遊技者の技量を判定する場合に有効となる。
また、特別遊技状態(ボーナス)中のゲームにおいて、リプレイ外しを行うことにより、多量のメダルを獲得可能な機種や、特定小役の成立を遊技者に知らせて、遊技者が当該小役を取りこぼすことなく揃えることにより、多量のメダルを獲得可能な機種(AT機)のように、遊技者の技量が大きく関係してくる機種でゲームする遊技者の技量を判定する場合、リプレイ図柄が揃わないように目押しをしたり、特定小役を揃えるために、遊技者の技量により遊技時間に差が生じてくる。そのために、前記利益データのみを判定のデータとするよりも、特別遊技状態(ボーナス)中の遊技時間を判定データに加えることで、より正確な判定を行うことが可能となる。
ただし、遊技者の中には、特別入賞に当選したことが分かった場合、安心して離席する者も多く、また稀に、特別遊技状態(ボーナス)中でも離席する者も存在する。このような離席中における実質的にはゲームを行っていない無関係な時間は、前記ゲーム実行時間からなるべく除外することにより、より正確な実行時間データを収集することが好ましい。
かかる事情に鑑みて、本実施の形態では、前記実行時間データ収集手段により、前記特別遊技状態の発生に係わる所定回数のゲームのうち前回のゲームから次回のゲームまでの間隔が予め定めた所定時間以上となった場合には、該所定時間を越える経過時間を前記実行時間データに算入しない処理を行うように設定している。
ここで「前回のゲームから次回のゲームまでの間隔」は、前回のゲームのスタート信号の出力時点と、次回のゲームのスタート信号の出力時点との間と定義すれば、遊技管理装置が各々のスタート信号を受信した時間により、内部タイマーから時間を算出することができる。また、「予め定めた所定時間」とは、前回のスタート信号の出力から次のゲーム開始操作に伴いスタート信号が出力されるまでにかかる通常の時間よりも、充分に長い時間の範囲で適宜定めると良い。
以上のような技量関連データ収集処理の結果は、固定ディスク装置340内の遊技機情報データベース343に作成された技量関連データ収集ファイルに随時記憶更新される。技量関連データ収集ファイルは、例えば図14に示すような帳票出力形式に構成すると良い。図14において、浪費期間のゲーム実行時間は、「ゲーム実行時間(A)」、特別遊技状態(ボーナス)中のゲーム実行時間は、「ゲーム実行時間(B)」、浪費期間+特別遊技状態(ボーナス)中のゲーム実行時間は、「ゲーム実行時間(A)+(B)」と定義している。
図12は、技量関連データのうち所望する技量関連データを抽出すると共に、遊技者の技量を判定して抽出ファイルに書き込むまでの処理の流れを示している。先ず、前記技量関連データ収集ファイルと抽出ファイルを開く(ステップS1201,S1202)。これらのファイルは、ホール管理端末機300の表示手段350の画面上に適宜表示させることができる。
続いて、ホール管理端末機300の表示手段350の画面上における選択操作や操作手段370を用いて抽出条件を選択し(ステップS1203)、前記技量関連データ収集ファイルに記憶されている技量関連データの中から所望する技量関連データを抽出する。すなわち、遊技者の技量判定の基となる技量判定データを前記技量関連データのうち何にするのかを決定する(ステップS1204)。かかる技量関連データの何れかの選択的な抽出は、前記データ抽出手段によって実行される。
技量関連データの抽出条件の決定に際しては、技量関連データを抽出したい遊技機10の機種等のタイプにより、技量判定データを、前記浪費ゲーム数にするか、前記獲得メダル数にするか、または、浪費ゲーム数と獲得メダル数の両方にするかを選択し、ゲームの実行時間データの期間も選択する。さらに、どの機種(機種名)にするか、台番号をどの範囲にするか、抽出するデータの日付を何時にするか(何曜日にするか)や、その期間等を適宜選択する。
技量判定データを前記技量関連データのうち何にするのかを決定したら、該技量判定データ毎に対応した技量判定基準値(基準データ)が決定される(ステップS1205)。ここで技量判定基準値は、遊技機10の機種毎やタイプ毎に、複数段階のレベル毎における浪費ゲーム数、獲得メダル数、ゲーム実行時間を予め設定しておくと良い。例えば、獲得メダル数の技量判定基準値を設定する場合、最初は遊技機メーカーが公表しているデータ(スペック値)を基準として、その後、ある程度データが蓄積された時点で、その遊技店Aにあった独自の基準値を再設定することも可能である。
次に、前記技量判定データとして決定した内容から、技量関連データ収集ファイルを読み込むための抽出条件データテーブルを作成する(ステップS1206)。抽出条件データテーブルでは、前記技量関連データ収集ファイルに保存されている各種データのうち、抽出対象となる機種名または機種毎に設定した機種番号、台番号、日付等が特定される。抽出条件テーブルが作成されると、当該抽出条件テーブルの配列番号「i」が付される(ステップS1207)。この配列番号「i」をキーにして、抽出条件データテーブルのデータを基に技量関連データ収集ファイルを読み込む(ステップS1208)。
技量関連データ収集ファイルを終端まで全て読み切るまでは(ステップS1209;N)、技量関連データ収集ファイルを読み込む毎に、該技量関連データ収集ファイル中のデータが抽出条件と一致するか否かを判断し(ステップS1210)、ここで一致した場合には(ステップS1210;Y)、遊技者の技量を判定して(ステップS1211)、再びステップS1207に戻る。
技量関連データ収集ファイルを終端まで全て読み切ると(ステップS1209;Y)、当該最後のデータが抽出条件と一致するか否かを判断し(ステップS1212)、ここで一致した場合(ステップS1212;Y)、遊技者の技量を判定した後(ステップS1213)、前記技量関連データ収集ファイルと前記抽出ファイルを閉じて(ステップS1214,S1215)、処理を終了する。一方、最後のデータが抽出条件と一致しない場合(ステップS1212;N)、遊技者の技量を判定することなく、前記技量関連データ収集ファイルと前記抽出ファイルを閉じて(ステップS1214,S1215)、処理を終了する。
図13は、遊技者の技量判定処理の流れを示している。
前記技量関連データ収集ファイル中のデータが抽出条件と一致した場合、読み込んだデータ内容を前記抽出ファイルの出力用にセットし(ステップS1301)、先に決定した技量判定データと技量判定基準値とを比較する(ステップS1302)。遊技者の技量判定処理は、前記技量判定手段により実行される。
遊技者の技量を示す複数段階のレベルとして、本実施の形態では、上級者に相当するAランク、中級者に相当するBランク、初級者に相当するCランクの3段階のレベルが予め設定されており、これらの各レベル毎に、前記浪費ゲーム数、前記獲得メダル数、それに前記ゲーム実行時間等のそれぞれの技量判定基準値が定められている。
何れか選択された技量判定データが獲得メダル数である場合、その数が多いほど遊技者の技量が高くなる。従って、獲得メダル数である技量判定データがAランクの技量判定基準値以上の場合(ステップS1302;(1))、当該技量をAランクと設定し(ステップS1303)、ここでの技量判定処理の結果を前記抽出ファイルに書き込んで(ステップS1306)、処理を終了する。
また、前記技量判定データが、Aランクの技量判定基準値未満、かつBランクの技量判定基準値以上の場合(ステップS1302;(2))、当該技量をBランクと設定し(ステップS1304)、ここでの技量判定処理の結果を前記抽出ファイルに書き込んで(ステップS1306)、処理を終了する。
さらにまた、前記技量判定データが、Bランクの技量判定基準値未満の場合(ステップS1302;(3))、当該技量をCランクと設定し(ステップS1305)、ここでの技量判定処理の結果を前記抽出ファイルに書き込んで(ステップS1306)、処理を終了する。
一方、選択された技量判定データが、浪費ゲーム数やゲーム実行時間である場合、その数が少ないほど遊技者の技量が高くなる。従って、これらの技量判定データに関しては、図13中では図示省略したが逆の判定態様として、技量判定データがAランクの技量判定基準値以下の場合、当該技量をAランクと設定する。
また、前記技量判定データが、Aランクの技量判定基準値より大きく、かつBランクの技量判定基準値以下の場合、当該技量をBランクと設定し、さらにまた、前記技量判定データが、Bランクの技量判定基準値より大きい場合、当該技量をCランクと設定する。
このように、遊技者の技量を複数段階のレベルとして、上級者に相当するAランク、中級者に相当するBランク、初級者に相当するCランクの3段階に分かりやすく分類することで、遊技者の技量を容易かつ迅速に把握することが可能となる。なお、各レベルを判定するための技量判定基準値は、機種に応じて予め設定される。例えば、獲得メダル数に関しては、Aランクは650以上、Bランクは551〜649、Cランクは550以下等と定めると良い。
遊技者の技量が大きく関係する機種には、例えば、特別遊技状態が発生した場合に、小役の抽選確率が高くなる一般遊技において、特定の停止操作によりリプレイ図柄を停止させないいわゆるリプレイ外しを行うことで最大許容回数まで一般遊技を行った後で、高配当が付与される高配当遊技(JACゲーム)に移行する機種がある。
このような機種では、リプレイ図柄を停止させないようリプレイ外しを最大許容回数に近い遊技回数まで行った後でリプレイ図柄を停止させるように停止操作を行うことで、高配当遊技(JACゲーム)に移行するようにして最大限のメダルを獲得可能で、目押し操作によりリプレイ外しができる遊技者と、そうでない遊技者とでは、一般遊技での小役の成立回数が異なるため、特別遊技状態(ボーナス)に獲得できるメダル数に差が生じるようになっている。
そのため、前述したような技量判定処理において、遊技者の技量が大きく関係する機種では、遊技者の技量として、例えば、特別遊技状態(ボーナス)中にいわゆるリプレイ外しができるか否か等のゲーム内容の如何によりメダルの総獲得量に差が生じる場合のゲーム内容に係る技量に主眼をおき、特別遊技状態(ボーナス)中に遊技者が獲得したメダルの総獲得量等の利益データに基づき、遊技者の技量を判定すると良い。
一方、遊技者の技量はあまり関係のない機種では、特別遊技状態(ボーナス)が発生した場合の小役の抽選確率が高くなる一般遊技中に、リプレイ外しを行うことで一般遊技を最大許容回数まで行うことはできないようになっているため、一般遊技での小役の成立回数は遊技者の技量により変化するものではなく、特別遊技状態(ボーナス)中のメダル獲得数にはさほど差が生じないようになっている。
そのため、遊技者の技量はあまり関係のない機種では、遊技者の技量として、例えば、前記特別入賞(ボーナス入賞)に当選(フラグがオン)してから特別図柄を揃えて特別入賞を成立(ボーナス発生)させる技量に主眼をおき、特別図柄が揃った状態になるまでに遊技者が浪費した浪費ゲーム数等の浪費データに基づき、遊技者の技量を判定すると良い。
各技量関連データを組み合わせて技量判定を行う場合には、それぞれの判定結果として設定されるレベルが同一であれば問題ないが、異なる判定結果となる場合を予め想定して、例えば、浪費データに基づく判定結果を、利益データに基づく判定結果より優先させる等と予め設定したり、あるいはそれぞれの判定別にレベルを付与管理するように設定してもかまわない。
前述した技量判定処理の結果が書き込まれた抽出ファイルは、例えば図15に示すような帳票出力形式に構成すると良い。この例では、機種名:AAAAA、台番号:670、抽出日:2002年の2月〜本日(2002年6月18日)までの平日、技量関連データとして「獲得メダル数+浪費ゲーム数+ゲーム実行時間(図14に示すデータ収集ファイルの(A)+(B))」を抽出条件として判定されたレベルの結果が示されている。このような抽出ファイルのデータ内容は、ホール管理端末機300の表示手段350の画面上に表示したり、プリンタ360により紙面に印刷することができる。
図16は、前記抽出ファイルのデータのうち、当日(今回)を含め3日分の日別データと、それ以外の日の平均データを、帳票出力したものである。ここで帳票出力されたデータは、前記データ抽出手段が抽出した技量関連データに基づき、前記技量判定手段による遊技者の技量の判定結果を反映させて生成した技量関連情報に相当するものである。かかる技量関連情報は、情報生成手段によって生成される。
図16に示した例では、各遊技機10毎のデータとして、平日の平均データと、前記3日分の営業日(平日)のそれぞれの実データを比較している。平日と土日では、通常遊技者の客層が異なることが考えられる。例えば、平日では日中仕事を持っているサラリーマン等は、ゆっくりプレイできないため、時間のある土日に遊技店へ行く傾向がある。そのため、平日と土日を区別してデータの分析を行うことにより、遊技店の実状にあった設定管理や、遊技者の把握を行うことができる。
図16に示した例から、以下の事項を判断することができる。
先ず「2002年2月から2002年5月までの平均値データ」から、機種AAAAAの670番台は、レベルA(上級者)の遊技者も30%ゲームしていたが、レベルC(初級者)の遊技者の占める割合が比較的多く、差メダル数からも、遊技店A側から見て、利益がある台であることが分かる。また、この機種でのレベルB(中級者)の層は、平日にあまり時間のとれないサラリーマン等、日中仕事をもっている人であることが予測できる。
次に「前々回データ」からは、前記平均値データと比較すると、レベルA(上級者)とレベルC(初級者)の比率が逆転して、差メダル数から遊技店Aにとって損益台となっていることが分かる。しかし、過去4ケ月の平均値データから考えると、レベルAとレベルCの比率が逆転したのは、偶然であると判断して、翌営業日の設定値を平均値データと同じ「3」に設定する。
また「前回データ」からは、前々回に続いてレベルAの遊技者の比率が多く、遊技店Aの利益も少なくなっているため、次回の設定変更の対象とする。
また「今回データ」からは、670番台の遊技者層が3日連続してレベルAの比率が多くなっているが、設定値を「3」から「1」に変更したため、遊技店A側から見て利益がある台となったことが分かる。
また、図16においては、1台のみの遊技機10のデータを出力しているが、所定期間の各曜日、平日、週末等、指定した日付で各レベル(A,B,C)毎に出力することにより、曜日毎にどのような技量の遊技者が来店するのかを把握することができるので、初級者が多く来店する日には、従業員による目押しサービスの頻度が多くなると仮定して、予め従業員の配置やローテーションを組むことが容易となる。
さらに、所定期間の各曜日、平日、週末等、指定した日付分の各レベル(A,B,C)毎の平均値と共に、当日・前日データを出力することにより、特定曜日毎の平均的な売上や遊技者の技量と、最近の売上や遊技者の技量動向を把握することができるので、遊技店Aの特徴にあった設定管理を計画的に行うことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前記実施の形態では、リールをモータで回転駆動するように構成したが、リールを液晶ディスプレイ等に表示するように構成してもよい。
また、遊技機10は一般的なスロットマシンに限られるものではなく、本発明で適用する遊技機10は、ゲームに係わる遊技者の技量に応じて、ゲーム結果が変化し得るように構成されたものであれば何でもよく、他に例えば、スロットマシンと同様の遊技内容であるが遊技媒体としてパチンコ球を使用するような遊技機10に適用することもできる。
例えば、図柄の停止ボタンを備えて、内部当選した特別入賞を成立させるためには、特別の図柄を停止させることを条件にして、この特定の図柄の停止操作に一定の技量を必要とするように構成し、技量が低いと浪費(アウト球等)が大きくなってしまうようなパチンコ遊技機が該当する。また、特別遊技状態中における発射操作に応じて、特別遊技状態中に獲得する総遊技球数が変化するように構成することで、遊技者の技量として発射操作の技量に応じて特別遊技状態中に付与される総価値が変化するようなパチンコ機も該当する。
また、前記実施の形態では、遊技機10からスタート信号が出力されるものとしたが、遊技機10からの入メダル信号に基づいて台コントローラ100がスタート信号を生成するように構成してもよい。例えば、入メダル信号の入力を検出したときから監視期間を開始し、監視期間中に発生した入メダル信号の数にかかわらず、監視期間毎に1つのスタート信号を生成する。また前の監視期間が終了してからでなければ次の監視期間が開始されないようにしておく。
入メダル信号は、メダル投入後にスタートレバー31が操作されたとき、今回のメダル投入枚数に応じた数のパルスが連続して出力されるようになっているので、最大の賭け枚数(3枚)に相当する数のパルスが出力される期間よりもやや長い期間を監視期間に設定しておけば、賭け枚数に関わりなく、ゲーム回数を計数することができる。
図17は、遊技機10から出力される入メダル信号に基づいてスタート信号が生成される際のタイミングチャートを示している。波形1810は、遊技機10の出力する入メダル信号を、波形1820は、台コントローラ100に入力された入メダル信号を、波形1830は、入メダル信号監視期間を、波形1840は、台コントローラ100で生成されてホール管理端末機300に出力されるスタート信号(ゲーム回数)を示している。
メダル投入またはクレジットを賭けた後にスタートレバー31が操作されると、入メダル数に応じた数のパルス列からなる入メダル信号(波形1810)が遊技機10から出力される。図17では時刻T1、T4において、メダルまたはクレジットの3枚賭けが行われ、その後の時刻T2、T5にスタートレバー31が操作されて3つのパルスが連続出力されている。また時刻T7には、メダルまたはクレジットの1枚賭けが行われ、その後の時刻T8にスタートレバー31が操作されて1つのパルスが出力されている。
台コントローラ100は、遊技機10から入力された入メダル信号(波形1820)を監視し、1つ目のパルスを検知した際に、監視期間を開始し、監視期間中に入力される入メダル信号のパルス数にかかわらず、監視期間の終了後に、1つのスタート信号(ゲーム回数を示す信号)を出力する。図17に示す例では、入メダル信号の最初のパルスを検知した時刻T2、T5、T8のそれぞれから一定長さの監視期間が開始し、監視期間の終了した時刻T3、T6、T9にそれぞれスタート信号(波形1840)が出力されている。
また、最後に入メダル信号を検出してから一定時間(待ち時間Tw)が経過しても次の入メダル信号が検出されないとき、1ゲームをカウントしてスタート信号を出力するように構成してもよい。複数枚のメダルやクレジットが賭けられている場合には、パルスが短い時間間隔で連続して出力されると共に、パルスの連続出力が終了した後は、次にスタートレバー31が操作されるまでの比較的長い間、入メダル信号としてのパルスは出力されないので、上記の方法によって、スタート信号を生成することができる。待ち時間Twは、連続出力される入メダル信号のパルス間隔よりも充分に長い時間で、次のスタートレバー31の操作までの時間よりも充分に短い時間であればよく、例えば、パルス間隔の2倍〜3倍程度に設定すればよい。
図18は、上記方法により、遊技機10から出力される入メダル信号に基づいてスタート信号が生成される際のタイミングチャートを示している。波形1910は、遊技機10の出力する入メダル信号を、波形1920は、台コントローラ100に入力された入メダル信号を、波形1930は、スタート信号を示している。
図18では、時刻T10、T14において、メダルまたはクレジットの3枚賭けが行われ、その後の時刻T11、T15にスタートレバー31が操作され、波形1910が示すように、3つのパルスが連続出力されている。また時刻T18には、メダルまたはクレジットの1枚賭けが行われ、その後の時刻T19にスタートレバー31が操作されて1つのパルスが出力されている。
台コントローラ100は、遊技機10から入力された入メダル信号(波形1920)を監視し、最後に入メダル信号のパルスを検出してからTw時間が経過しても次のパルスが検出されないとき、1つのスタート信号(ゲーム回数を示す信号)を出力するようになっている。図18に示す例では、入メダル信号の最初のパルス1911を検知した時刻T11から、待ち時間として定めたTwが経過する前に次のパルス1912が検知され、パルス1912が検知されてからTwの経過前に次のパルス1913が検知されたので、パルス1911、1912に基づくスタート信号の出力は行われない。
3枚賭けの最後のパルス1913を検知した後は、次のスタートレバー31が操作されるまで入メダル信号のパルスが入力されないので、待ち時間のTwが経過しても次のパルスは検知されない。そこで、最後のパルスを検知してからTwの経過した時刻T13に、一群のパルス列の連続出力が終了したものと判定してスタート信号を出力している。1枚賭けの場合には、1つ目の入メダル信号のパルス1914が検知されてから待ち時間Twが経過した時点(時刻T21)でスタート信号が出力される。
このほか、入メダル信号の入力とスタート信号の入力の双方を検出した場合を1ゲームとみなして、これをカウントすることでゲーム回数を計数するようにしてもよい。これにより、何枚賭けでゲームを行ったかを把握することができる。
また、入メダル信号からスタート信号を生成する処理は、台コントローラ100で行うのが好ましい。しかしながら、台コントローラ100や島コントローラ2を中継した後も、入メダル信号のパルスが複数ゲーム分まとめて連続出力されないようになっていれば、島コントローラ2やホール管理端末機300等で入メダル信号からスタート信号を生成してもよい。また、入メダル信号のパルス数の総計からボーナス期間中における入メダル信号のパルス数を減算したものを3(1ゲームあたりの最大パルス数)で除した値を、概ねのスタート回数として用いてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技者の技量を判定する方法として、前記技量判定手段が、前記技量関連データ収集手段が収集した異なる技量関連データ毎に、予め設定された基準データと比較して、遊技者の技量を複数段階のレベルに判定するようにしたが、他に例えば、相対的に上位何名、下位何名等で判定する方法等も考えられる。
また、前記浪費データとしては、前記浪費ゲーム数の他に、遊技者が遊技に使用したメダル数である浪費メダル数でもよい。この浪費メダル数は、特別入賞の当選から成立までの間に出力される入メダル信号に基づいて算出される。
さらにまた、前記実施の形態では、遊技者の技量を、上級(A)、中級(B)、初級(C)と3つのレベルに分けたが、技量の分類はこれに限られるものではなく、もっと単純化して2つのレベルだけに分けたり、あるいはもっと細かく4つ以上のレベルに分けて管理するようにしてもよい。