JP2007020845A - 離床前動作検出装置、離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法 - Google Patents

離床前動作検出装置、離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法 Download PDF

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純一 嶋田
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Abstract

【課題】本発明は、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作の速度が変化しても離床前動作を検出することのできる離床前動作検出装置及び離床前動作検出方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る離床前動作検出装置、離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法は、検出ビームを、ベッドの手すり近傍から送信し、当該検出ビームが対象物で反射された反射ビームを前記手すり近傍で検出し、ビームの往復時間の変化から被検体の離床前動作と判定することを特長とする。また、上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さで光路の遮断を検出し、ベッド上の被検体が上体を起こすという離床前動作を検出することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベッド上の被検体の離床前動作を検出する離床前動作検出装置、離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法に関する。
入院中の認知能力の低下した高齢者は、看護士の指示に従うことなく、勝手にベッドから離れる。高齢者は運動能力が衰えているので、高齢者のベッドから離れる行動が、ベッドから転落したり、転倒したりといった事故につながっている。
このような、高齢者のベッドから離れる離床動作を監視するため、ベッド上の被検体の離床前動作を検出し、通知する監視装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この監視装置では、所定時間内にベッド上で重心が移動した距離の合計値から離床前動作と判定するので、寝返りも離床前動作と判定されていた。
又、動作速度は、人によって異なり、さらに、同一人でも時と場合によって異なる。このため、離床前動作を判定するための時間を患者ごとに設定しても、判定前に患者が離床する場合や、患者の動作が遅すぎて離床前動作であると判定しない場合があった。
特許第3536043号
本発明は、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作の速度が変化しても離床前動作を検出することのできる離床前動作検出装置、離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法の提供を目的とする。
本発明に係る離床前動作検出装置及び離床前動作検出方法は、角度広がりのある検出ビームを、ベッドの手すり近傍から送信し、当該検出ビームが対象物で反射された反射ビームを前記手すり近傍で検出し、ビームの往復時間の変化から被検体の離床前動作と判定することを特長とする。
ベッド上で横臥姿勢にある被介護者や患者の多くは、離床前動作に入る前に、ベッドの端部に設置される手すりを掴み、手すりを引くことで上体を起こす。上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さにある面内に検出ビームを送信し、ベッドの手すりから対象物までの検出ビームの往復時間を検出ビームごとに比較する。これにより、上体を起こした被検体がベッドの手すりに近づいたか、遠ざかったかを検出する。上体を起こした高さで検出された対象物から判定するので寝返りと区別できる。又、往復時間の異同で判定するので動作速度に関係なく離床前動作を検出することができる。したがって、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
また、本発明に係る離床前動作検出装置及び離床前動作検出方法は、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームをベッドの一端から送信し、ベッドの手すりに配置された送信部が検出ビームを送信してから、送信部と共にベッドの手すりに配置されている受信部が反射ビームを受信するまでの往復時間を計測し、この往復時間が前回以前の掃引と異なることを離床前動作と判定することを特徴とする。
ベッド上で横臥姿勢にある被介護者や患者の多くは、ベッドから離れる前に、ベッドの端部に設置されている手すりを掴み、手すりを引きながら上体を起こして座姿勢をとる。ビームの往復時間が前回以前の掃引と異なることで離床前動作を判定するので、被検体の動作速度に関係なく、被検体がベッドの端部に接近したことを検出することができる。また、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームを送信するので、検出ビームの送信する面を、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さにある面として、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別することができる。したがって、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別することができ、かつ、被検体の動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
なお、ビームの往復時間から送信部と対象物までの距離を算出してもよい。算出は、光速又は音速を前記往復時間に積算し、さらに2倍で除算すればよい。以下の説明でも同様である。
また、本発明に係る離床前動作検出装置及び離床前動作検出方法は、上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さで光路の遮断を検出し、ベッド上の被検体が上体を起こすという離床前動作を検出することを特徴とする。
具体的には、本発明に係る離床前動作検出装置は、面内で角度広がりのある検出ビームを送信する送信部と、前記検出ビームが対象物で反射された反射ビームを受信する受信部と、前記送信部が前記検出ビームを送信してから、前記受信部が前記反射ビームを受信するまでの往復時間を計測する時間計測部と、前記時間計測部の計測した前記往復時間が、前回以前に計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較部と、前記送信部及び前記受信部を前記ベッドの端部に設置される手すりに固定する固定部と、を備えることを特徴とする。
なお、往復時間から送信部と対象物までの距離を算出してもよい。算出は、光速又は音速を前記往復時間に積算し、さらに2倍で除算すればよい。以下の説明でも同様である。
上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さにある面内に検出ビームを送信し、ベッドの手すりから対象物までの検出ビームの往復時間を検出ビームごとに比較する。したがって、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記時間比較部は、1の前記検出ビームで計測した前記往復時間のうち、最短の往復時間で判定することが好ましい。
1の前記検出ビームで計測した前記往復時間のうち、最短の往復時間で判定することにより、対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、送信部及び受信部の設置されている手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較部は、1の前記検出ビームで計測した前記往復時間のうち、最長の往復時間で判定することが好ましい。
1の前記検出ビームで計測した前記往復時間のうち、最長の往復時間で判定することにより、対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、送信部及び受信部の設置されている手すりと略対向して配置されている手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較部が、前記離床前動作と判定したとき、アラーム信号を出力するアラーム出力部をさらに備えることが好ましい。
時間比較部が離床前動作と判定したときにアラームを出力することにより、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
前記時間計測部の計測した前記往復時間から前記対象物の数を算出する対象数算出部と、前記対象数算出部の算出した前記対象物の数が、前記対象数算出部の前回以前に算出した前記対象物の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較部と、をさらに備え、前記アラーム出力部は、前記対象数比較部が前記起床動作と判定したとき、さらにアラーム信号を出力することが好ましい。
往復時間から対象物の数を算出し、前回以前の対象数算出部で算出した前記対象物の数よりも多いことを判定することにより、上体を倒していた被検体が上体を起こした起床動作を検出することができる。さらにアラーム信号を出力するので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
具体的には、本発明に係る離床前動作検出装置は、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームを送信する送信部と、前記検出ビームが対象物で反射された反射ビームを受信する受信部と、前記送信部が前記検出ビームを送信してから、前記受信部が前記反射ビームを受信するまでの往復時間を計測する時間計測部と、前記時間計測部の計測した前記往復時間が、前回以前の掃引で計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較部と、少なくとも前記送信部及び前記受信部をベッドの端部に設置される手すりに固定する固定部を備える。
ベッドの端部に設置される手すりに配置された送信部が検出ビームを送信してから、送信部と共に配置されている受信部が反射ビームを受信するまでの往復時間を計測するので、ベッドの手すりから被検体までのビームの往復時間を計測できる。この往復時間が前回以前の掃引と異なることを判定するので、ベッドの端部に接近したことを検出できる。さらに、送信部がビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームを送信するので、送信部が検出ビームで掃引する前記面を、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さにある面とすれば、上体を起こした被検体がベッドの端部に接近したことを検出することができる。したがって、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別し、かつ、被検体の動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記送信部は、前記検出ビームを前記面内の1方向へ送信する送信端を、掃引する指向方向ごとに有し、前記送信端のそれぞれが順に前記検出ビームを送信することが好ましい。
可動部を用いることなく面内を掃引できるので、構成を簡単にすることができる。
前記送信部は、前記検出ビームを前記面内の1方向へ送信する送信端と、前記送信端の送信する前記1方向を前記面内で可変する駆動機構と、を有することが好ましい。
検出ビームの指向方向が可変であるので、1個の送信端を用いて検出ビームの指向方向を掃引することができる。
前記時間比較部が、前記離床前動作と判定したとき、アラーム信号を出力するアラーム出力部をさらに備えることが好ましい。
アラーム信号を用いて関係者へ通知できるので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったときに関係者へ通知することができる。
前記時間比較部の判定する前記往復時間が、1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最短の往復時間であることが好ましい。
1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最短の往復時間で判定するので、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、送信部及び受信部の設置されている手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較部の判定する前記往復時間が、1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最長の往復時間であることが好ましい。
1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最長の往復時間で判定するので、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、送信部及び受信部の設置されている手すりと略対向して配置されている手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較部は、1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、前記指向方向ごとの往復時間で判定することが好ましい。
1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、ビームの指向方向ごとの往復時間で判定するので、ビームの指向方向間での移動を検出することができる。これにより、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が手すりに接近したことを検出することができる。
前記面内が、水平面内であることが好ましい。
送信部の掃引する面が水平面であれば、時間計測部は、一定の高さの面内にある対象物についての往復時間を計測することができる。これにより、時間比較部は、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さの水平面で反射された検出ビームを用いて離床前動作を判定することができるので、離床前動作を判定する精度を向上することができる。
前記送信部は、前記検出ビームとして電波を送信することが好ましい。
検出ビームとして電波を用いることにより、送信部及び受信部を簡易な構成とすることができる。
前記送信部は、前記検出ビームとして赤外線又は紫外線を送信することが好ましい。
対象物を赤外線で検出するので、人体及び精密機械に与える悪影響を少なくすることができる。
前記送信部は、前記検出ビームとして可視光線を送信することが好ましい。
対象物を可視光線で検出するので、人体及び精密機械に与える悪影響をほぼなくすことができる。また、離床前動作検出装置が動作していることを目視で確認することができる。
前記送信部は、前記検出ビームとして超音波を送信することが好ましい。
対象物を超音波で検出するので、人体及び精密機械に与える悪影響を少なくすることができる。
前記ベッドの振動を検知する振動センサをさらに備え、前記送信部は、前記振動センサで振動が検出されたときに前記検出ビームを送信することが好ましい。
振動センサをさらに備え、振動センサで振動が検出されたときに検出ビームを送信するので、被検体が離床前動作をする可能性の高いときに離床前動作を検出することができる。
前記振動センサの受けた振動で発電する振動発電機をさらに備え、前記送信部、前記受信部の少なくともいずれかが、前記振動発電機の発電した電力を動力源とすることが好ましい。
振動発電機をさらに備え、電力を供給するので、離床前動作検出装置に備える電池の容量を減らすことができる。これにより、離床前動作検出装置を小型にしかつ軽量にすることができる。
本発明に係る離床前動作検出方法は、送信部が、面内で角度広がりのある検出ビームをベッドの一端から送信し、受信部が、前記検出ビームが前記ベッド上の対象物で反射された反射ビームを前記一端で検出し、時間計測部が、前記送信部による前記検出ビームの送信から前記受信部による前記反射ビームの検出までの往復時間を計測する時間計測手順と、時間比較部が、前記時間計測手順で計測した前記往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較手順と、を有することを特徴とする。
上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さにある面内に検出ビームを送信し、ベッドの手すりから対象物までの検出ビームの往復時間を検出ビームごとに比較する。これにより、上体を起こした被検体がベッドの手すりに近づいたか、遠ざかったかを検出する。したがって、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記時間比較手順において、前記時間比較部が前記離床前動作と判定したとき、アラーム出力部がアラーム信号を出力するアラーム出力手順を前記時間比較手順の後にさらに有することが好ましい。
時間比較部が離床前動作と判定したときにアラームを出力することにより、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
対象数算出部が、前記時間計測手順で計測した前記往復時間から前記対象物の数を算出する対象数算出手順と、対象数比較部が、前記対象数算出手順で算出した前記対象物の数が、前回以前の前記対象数算出手順で算出した前記対象物の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較手順と、を前記時間比較手順の後にさらに有し、前記対象数比較手順において、前記対象数比較部が前記起床動作と判定したときに前記アラーム出力部が、アラーム信号を出力することが好ましい。
往復時間から対象物の数を算出し、前回以前の前記対象数算出手順で算出した前記対象物の数よりも多いことを判定することにより、上体を倒していた被検体が上体を起こした起床動作を検出することができる。さらに、アラーム信号を出力するので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
本発明に係る離床前動作検出方法は、送信部が、ベッドの一端から、ビームの指向方向をベッド上の特定高さの面内で掃引しながら繰り返して検出ビームを送信し、受信部が、前記検出ビームがベッド上の対象物で反射された反射ビームを前記一端で受信し、時間計測部が、前記送信部による前記検出ビームの送信から前記受信部による前記反射ビームの検出までの往復時間を計測する時間計測手順と、前記時間計測手順において計測した前記往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なるとき、時間比較部が離床前動作と判定する時間比較手順と、を有することを特徴とする。
ベッドの端部に設置される手すりに配置された送信部が検出ビームを送信してから、送信部と共に配置されている受信部が反射ビームを受信するまでの往復時間を計測するので、ベッドの手すりから被検体までのビームの往復時間を計測できる。この往復時間が前回以前の掃引と異なることを判定するので、ベッドの端部に接近したことを検出できる。さらに、送信部がビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームを送信するので、送信部が検出ビームで掃引する前記面を、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さにある面とすれば、上体を起こした被検体がベッドの端部に接近したことを検出することができる。したがって、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別し、かつ、被検体の動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記時間比較手順において、前記時間比較部は、前記時間計測手順において計測した前記往復時間のうちの最短の往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なるとき、離床前動作と判定することが好ましい。
1回の掃引で計測した往復時間のうち、最短の往復時間で判定するので、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較手順において、前記時間比較部は、前記時間計測手順において計測した前記往復時間のうちの最長の往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なるとき、離床前動作と判定することが好ましい。
1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最長の往復時間で判定するので、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が、手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較手順において、前記時間比較部は、前記時間計測手順において計測した前記指向方向ごとの往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記指向方向ごとの前記往復時間と異なるとき、離床前動作と判定することが好ましい。
1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、ビームの指向方向ごとの往復時間で判定するので、ビームの指向方向間での対象物の移動を検出することができる。これにより、紛らわしい対象物が複数ある場合でも、ベッド上の被検体が手すりに接近したことを検出することができる。
前記時間比較手順において前記時間比較部が離床前動作と判定したとき、アラーム出力部がアラーム信号を出力するアラーム出力手順を前記時間計測手順の後にさらに有することが好ましい。
アラーム信号を用いて関係者へ通知できるので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったときに関係者へ通知することができる。
具体的には、本発明に係る離床前動作検出システムは、ベッドの両端に対向して配置される光検出装置と、反射板と、を有する離床前動作検出システムであって、前記光検出装置は、前記反射板に向けて出射光を出射する発光部と、前記出射光が前記反射板で反射された反射光を受光して出力信号を出力する受光部と、前記出力信号が断を所定時間の間示したときにアラーム信号を出力する判定回路と、を備え、前記反射板は、前記出射光の入射する方向へ前記反射光を反射する再帰性反射材を備えることを特徴とする。
ベッドの一端から他端へ向けて出射光を出射し、反射板で反射された反射光をベッドの前記一端で受光する。出射光の光路を、ベッド上の被検体が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さに設定し、光路の遮断を検出することでベッド上の被検体が上体を起こしたことを検出する。当該所定の高さにある対象物が所定時間の間にわたり連続して光を遮るときに離床前動作と判定するので、上体を倒している姿勢での寝返り等の動作を排除することができる。また、被検体が所定の高さとなったときに離床前動作と判定するので、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記光検出装置は、前記発光部から出射する前記出射光の出射方向を掃引する駆動機構をさらに備えることが好ましい。
出射光の出射方向を掃引することにより、ベッド上の空間を走査することができる。
前記駆動機構は、一定の仰角で前記出射方向を掃引することが好ましい。
一定の仰角で出射方向を掃引することにより、被検体が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さよりも低い位置に光検出装置を設置することができる。
前記駆動機構は、一の面内で前記出射方向を掃引することが好ましい。
一の面内で出射方向を掃引することにより、上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さを走査することができる。
前記発光部は、赤外線を発光する赤外発光LEDを光源とすることが好ましい。
赤外線の光源を赤外発光LEDとすることにより、不可視光を利用することができる。
前記光検出装置は、前記発光部に隣接して配置され、前記出射光の光軸と略同一の方向に可視光線を出射する可視光源をさらに備えることが好ましい。
出射光の光軸と略同一の方向に可視光線を出射することにより、不可視光である赤外線で走査する光路を目視により確認することができる。これにより、反射板を設置する位置の特定を簡易化することができる。また、反射板の設置面積を減少することができる。
前記光検出装置は、前記ベッドの振動を検知する振動センサをさらに備え、前記発光部は、前記振動センサが振動を検知したときに出射光を出射し、前記振動センサが振動を検知しないときは出射光を出射しないことが好ましい。
ベッドの振動を検知することにより、ベッド上の被検体の運動を検知することができる。被検体が運動したときのみ出射光を出射するので、発光部での使用電力を減少させることができる。
前記光検出装置は、前記振動センサの受けた振動で発電する振動発電機をさらに備え、前記発光部、前記受光部又は前記判定回路の少なくともいずれかが、前記振動発電機の発電した電力を動力源とすることが好ましい。
振動センサの受けた振動で発電した電力で、発光部、受光部又は判定回路の少なくともいずれかを動作させることにより、光検出装置の使用電力を減少させることができる。さらに、光検出装置が振動センサの受けた振動で発電した電力を動力源とすれば、光検出装置を無電源化することもできる。
前記光検出装置を前記ベッドの端部に固定するベッド固定具をさらに備えることが好ましい。
ベッド固定具を備えることにより、光検出装置は、ベッドの一端から他端へ向けて出射光を出射し、反射板で反射された反射光をベッドの前記一端で受光することができる。
前記反射板を壁面に固定する壁面固定具をさらに備えることが好ましい。
壁面固定具を備えることにより、反射板を壁面に固定し、出射光を壁面から反射させることができる。
また、本発明に係る離床前動作検出方法は、光を出射し、受光する光検出装置と、反射板と、を用いてベッド上での被検体の離床前動作を検出する離床前動作検出方法であって、前記光検出装置が前記ベッドの一端から出射光を出射し、前記反射板が前記ベッドの他端で前記出射光を反射し、前記光検出装置が前記一端で前記反射光を受光して前記出射光又は前記出射光の光路の遮断を検出する検出手順と、前記光検出装置が、所定時間の間前記光路の遮断を検出したときにアラーム信号を出力するアラーム出力手順と、を順に有する。
ベッドの一端から他端へ向けて出射光を出射し、反射板で反射された反射光をベッドの前記一端で受光する。出射光の光路を、ベッド上の被検体が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さに設定することで、光路の遮断からベッド上の被検体が上体を起こしたことを検出する。これにより、寝返りと離床前動作とを区別し、かつ、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記検出手順において、前記光検出装置は、前記ベッド上で上体を倒している姿勢にある前記被検体の最高の高さから前記ベッド上で上体を起こしている姿勢にある前記被検体の最高の高さまでの間の前記ベッド上の空間を通過するように前記光検出装置から出射する前記出射光の光路を設定することが好ましい。
出射光の光路が、ベッド上の被検体が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さに設定されているので、光路の遮断からベッド上の被検体が上体を起こしたことを検出することができる。これにより、寝返りと離床前動作とを区別し、かつ、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
前記検出手順において、前記光検出装置から出射する前記出射光の出射方向を掃引することが好ましい。
出射光の出射方向を掃引することにより、ベッド上の空間を走査することができる。
本発明によれば、上体を起こした被検体がベッドの手すりに近づいたか、又は、遠ざかったかを検出することができる。これにより、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
また、本発明によれば、上体を起こした被検体がベッドの手すりに接近したことを検出することができる。したがって、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別することができ、かつ、被検体の動作速度が変化しても離床前動作を検出することのできる離床前動作検出装置及び離床前動作検出方法の提供ができる。
また、本発明によれば、上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さで光路の遮断を検出することで、寝返りと離床前動作とを区別し、かつ、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出する離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法を提供することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
(実施形態1)
本実施形態に係る離床前動作検出装置の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る離床前動作検出装置の一例を示す模式図である。図1は、固定部15で送受信部81をベッド101の手すり102aに固定した離床前動作検出装置91が、ベッド101の上に上体を起こした姿勢の被検体を、対象物110として検出している様子を示す。図2は、離床前動作検出装置91の一例を示す回路図である。離床前動作検出装置91は、面内で角度広がりのある検出ビーム1を送信する送信部11と、検出ビーム1が対象物110で反射された反射ビーム2を受信する受信部12と、送信部11が検出ビーム1を送信してから、受信部12が反射ビーム2を受信するまでの往復時間を計測する時間計測部13と、時間計測部13の計測した往復時間5が、時間計測部13の前回以前に計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する時間比較部14と、送信部11及び受信部12をベッドの端部に設置される手すり102aに固定する固定部15と、を備える。
さらに、離床前動作検出装置91は、時間計測部13が離床前動作と判定したとき、アラーム信号6を出力するアラーム出力部16と、時間計測部13の計測した往復時間5から対象物110の数を算出する対象数算出部17と、対象数算出部17の算出した対象物110の数が、対象数算出部17の前回算出した対象物110の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較部18と、ベッドの振動を検出する振動センサ19と、振動センサ19の受けた振動で発電する振動発電機20とを含む。
なお、図1の送受信部81は、送信部11及び受信部12を含み、時間計測部13、時間比較部14、アラーム出力部16、対象数算出部17及び対象数比較部18のいずれを含んでいてもよい。時間計測部13、時間比較部14、アラーム出力部16、対象数算出部17及び対象数比較部18の配置は限定しない。
図2に示す送信部11は、面内で角度広がりのある検出ビーム1を送信するものである。例えば、送信部11は、パルス信号を検出ビーム1として所定の周期で送信するものである。送信部11の送信する周期は、例えば、往復時間5よりも長い時間であることが好ましい。図3は、送信部の送信する検出ビームの一例を示す模式図である。検出ビーム1は、図1に示す送信部11を含む面内に広がる放射状のビームであり、前記面内の送信部11を中心とした広がり角度Aで送信される。広がり角度Aは、限定するものではない。例えば、180°とすることができる。又、ベッド101の四隅の対象物が検出できる角度としてもよい。又、検出ビーム1は、2以上に分割されていていてもよい。すなわち、広がり角度Aのなかで、検出ビームを送信せず、対象物を検出しない角度領域があってもよい。対象物を検出しない角度領域を設けることで、被検体の離床前動作と紛らわしい対象物がある場合に、誤判定を避けることができる。
送信部11は、例えば、可視光線、赤外線、紫外線若しくは電波等の電磁波又は超音波等の音波を送信するものであり、レーダー装置と同様の構成を用いることができる。送信部11は、検出ビーム1として電波を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、周波数が所定周期で所定範囲にわたって鋸歯状に変化する周波数変調(FM)信号を発生するFM信号発生器と、FM信号発生器の発生したFM信号を検出ビーム1として外部へ送信する送信アンテナとを有するものが例示できる。送信アンテナは、例えば、信号を反射する反射鏡を有するリフレクタアンテナ、又は、球形の誘電体であるルーネベルクレンズ等を有する機械的ビーム走査アンテナが、検出ビーム1を面内で角度広がりのあるビームに成形するものが好ましい。検出ビーム1として電波を用いることにより、送信部及び受信部を簡易な構成することができる。
又、送信部11は、検出ビーム1として赤外線若しくは紫外線の不可視光線又は可視光線を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、所定周波数の光を発生するパルス光発生器と、パルス光を検出ビーム1として外部へ送信する出射口とを有するものが例示できる。出射口は、例えば、レンズ又はフィルタ等の光学部品が、検出ビーム1を面内で角度広がりのあるビームに成形するものが好ましい。検出ビーム1として光を用いることにより、電波が使用できない室内に送信することができる。さらに、検出ビーム1が赤外線若しくは紫外線の不可視光線であれば、不可視のため、視覚への影響がない。又、検出ビーム1が可視光線又は赤外線であれば、人体及び精密機械に与える悪影響を少なくすることができる。又、検出ビーム1が可視光線であれば、検出ビーム1を目視で確認することができる。
又、送信部11は、検出ビーム1として超音波を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、所定周波数の超音波信号を発生する超音波発生器と、超音波信号を検出ビーム1として外部へ送信する超音波送波器とを有するものが例示できる。超音波発生器は、電気信号を振動に変換するものであり、例えば圧電素子がある。超音波送波器は、例えば、検出ビーム1の指向特性を設定する音響ホーン、検出ビーム1を反射する反射板が、検出ビーム1を面内で角度広がりのあるビームに成形するものが好ましい。このように、対象物を超音波で検出することにより、人体及び精密機械に与える影響を少なくすることができる。
なお、送信部11は、ベッド上の対象物110を検出できる程度の弱い検出ビーム1を送信することが好ましい。検出ビーム1の強度を必要最小限とすることで、電磁波による精密機械の誤動作を最小限にすることができる。
図2に示す受信部12は、検出ビーム1が対象物110で反射された反射ビーム2を受信するものである。受信部12が指向性のあるものが好ましく、指向性があることによって、検出ビーム1を送信する面外からの擬似的な反射ビームを排除することができる。
図2に示す時間計測部13は、送信部11が検出ビーム1を送信してから、受信部12が反射ビーム2を受信するまでの往復時間5を計測するものである。時間計測部13は、例えば、送信トリガー信号が入力されてから、受信トリガー信号が入力されるまでの時間に比例した電圧を出力するものである。この場合、送信部11が検出ビームを送信すると同時に送信トリガー信号を出力し、反射ビームを受信した受信部12の出力する信号を受信トリガー信号とすることができる。さらに、往復時間5を光速又は音速に積算し、2倍で除算することにより、送信部11と対象物110までの距離を算出することもできる。
ここで、送信部11、受信部12及び時間計測部13の具体例について図4を用いて説明する。図4は、送信部11、受信部12及び時間計測部13の一例を示す回路図である。図4に示す送信部11は、検出ビームとして電波を送信するものである。送信部11は、検出ビームで送信する検出信号を発生する発振器21と、同期信号発生器26の発生した変調周波数で検出信号を変調する変調器22と、変調した検出信号を検出ビームとして外部へ送信する送信アンテナ23と、を含む。受信部12は、対象物で反射された検出信号を反射ビームとして受信する受信アンテナ24と、受信アンテナ24の受信した検出信号を同期信号発生器26の発生した変調周波数で復調する復調器25と、を含む。復調器25の復調した検出信号は、受信トリガー信号4として時間計測部13へ出力される。一方、発振器21は、生成した検出信号を変調器22へ出力すると同時に、送信トリガー信号3として時間計測部13へ出力する。時間計測部13は、送信トリガー信号3が入力されてから受信トリガー信号4が入力されるまでの時間を往復時間5として計測する。時間計測部13は、計測した往復時間5を図2に示す時間比較部14へ出力する。
図2に示す時間比較部14は、時間計測部13の計測した往復時間5が、前回以前に計測した往復時間と異なることを判定するものである。時間計測部13から出力された信号の信号強度が往復時間5に比例する等の往復時間5に応じたものであれば、信号強度を比較するものである。又、往復時間5が、時間計測部13からデジタル情報として出力される場合であれば、演算により比較するものである。被検体が上体を起こし、図1に示す手すり102a又は手すり102bに接近するとき、往復時間5が短くなるか又は長くなる。ベッドの手すり102aから対象物110までの検出ビーム1の往復時間5を検出ビーム1ごとに比較することで、上体を起こした被検体が、手すり102a又は手すり102bのいずれかへ接近した離床前動作を検出することができる。
時間比較部14は、例えば、送信部11が最後に送信した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5と、送信部11が前回送信した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5と、が異なることを判定する。ここで、前回とは最後の前回に相当する。又、前回計測した往復時間5ではなく、過去に計測したいずれかの往復時間5でもよい。又、前回計測した往復時間5のみではなく、過去に計測した複数の往復時間5を用いた統計値でもよい。例えば、平均値、最大値、最小値、偏差により重み付けした値である。前回以前に計測した往復時間を統計値とすれば、例えば、被検体が上体を倒した姿勢で一時的に腕を上げた場合などの瞬時の動作を離床前動作から除外することができる。
図5は、時間計測部の計測した往復時間の一例であり、(a)は前回以前に送信した1の検出ビームでの計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。(a)では往復時間L2及び往復時間L3が計測され、(b)では往復時間L1、往復時間L3及び往復時間L4が計測されている。このとき、最短の往復時間は、往復時間L2から往復時間L1となっており、(a)で往復時間L2又は往復時間L3の距離にあったいずれかの対象物が往復時間L1の距離に近づいたか、或いは、往復時間L1の距離に新たな対象物が出現したと推定できる。よって、時間比較部は、1の検出ビームで計測した往復時間のうち、最短の往復時間で判定することにより、往復時間が複数計測された場合であっても、対象物が手すりに接近したことを検出することができる。一方、最長の往復時間は、往復時間L3から往復時間L4となっており、(a)で往復時間L2又は往復時間L3の距離にあったいずれかの対象物が往復時間L4の距離へ遠ざかったか、或いは、往復時間L4の距離に新たな対象物が出現したと推定できる。よって、時間比較部は、1の検出ビームで計測した往復時間のうち、最長の往復時間で判定することにより、往復時間が複数計測された場合であっても、対象物が手すりに接近したことを検出することができる。
図1に示す固定部15は、送信部11及び受信部12をベッドの端部に設置される手すり102aに固定するものである。固定部15は、ベッドの手すりに固定するものであり、固定部の配置される位置及び形状は限定しない。例えば、手すりの端部に掛ける形状のものである。例えば、U字形、J字形、L字形である。又、手すりを挟持するものでもよい。
図2に示すアラーム出力部16は、時間計測部13が離床前動作と判定したとき、アラーム信号6を出力するものである。アラーム信号は、アナログ信号又はデジタル信号である。アラーム信号はナースコール用の信号であってもよい。アラーム信号を出力することにより、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
図2に示す対象数算出部17は、時間計測部13の計測した往復時間5から対象物の数を算出するものである。例えば、図5(a)に示した往復時間L2及び往復時間L3の2つの対象物が、図5(b)に示した往復時間L2、往復時間L3及び往復時間L4の4つに増加したことを算出するものである。対象物の数は、例えば、所定時間の間に時間計測部13が信号を出力した回数を用いて算出することができる。所定時間は、例えば、送信部11が検出ビーム1を送信する時間間隔である。また、時間計測部13の計測した往復時間ごとに分離できるものであれば、ピーク数を算出してもよい。
図2に示す対象数比較部18は、対象数算出部17の算出した対象物110の数が、前回以前に算出した対象物110の数よりも多いことを起床動作と判定するものである。例えば、図5(a)で計測された2つの対象物が、図5(b)で3つに増加したことを判定するものである。対象数算出部17から出力された信号の信号強度が対象物の数に比例する等の対象物の数に応じたものであれば、信号強度を比較するものである。又、対象物の数が、対象数算出部17からデジタル情報として出力される場合であれば、演算により比較するものである。被検体が上体を起こしたとき、対象物の数は増加する。対象数比較部18が起床動作を判定することにより、上体を倒していた被検体が上体を起こした起床動作を検出することができる。なお、前回とは、対象数算出部17の算出した対象物の数が、送信部11が前回送信した検出ビーム1を用いて算出されたものである。
対象数比較部18は、例えば、送信部11が最近送信した検出ビーム1を用いて算出した対象物110の数が、送信部11が前回送信した検出ビーム1を用いて算出した対象物110の数よりも多いことを判定する。前回算出した対象物110の数で判定すれば、対象物110の移動を直前の状態と比較することができる。又、前回算出した対象物110の数ではなく、過去に算出したいずれかの対象物110の数でもよい。又、前回計測した往復時間5ではなく、過去に計測した複数の対象物110の数を用いた統計値でもよい。例えば、平均値、最大値、最小値、偏差により重み付けした値である。統計値で判定すれば、例えば、被検体が上体を倒した姿勢で一時的に腕を上げた場合などの瞬時の動作を起床動作から除外することができる。
図2に示す振動センサ19は、ベッド101の振動を検出するものである。振動センサ19は、例えば、圧電型、電動式、歪ゲージ式、若しくは半導体式の加速度センサ、又は、電磁式、静電容量式、歪ゲージ式、光学式若しくは差動トランス式の変位センサである。振動センサ19は、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換して、電力を発生させるものでもよい。振動センサで振動を検出することにより、被検体がベッド上で運動したことを検出することができるので、被検体が離床前動作をする可能性の高いときに対象物110を検出することができる。これにより、離床前動作検出装置の消費電力を節減することができる。
図2に示す振動発電機20は、振動センサ19の受けた振動で発電するものである。例えば、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、圧電方式、静電誘導方式、電磁誘導方式がある。圧電方式であれば、例えば、バイモルフ、モノモルフ、ユニモルフ、積層型、ムーニー型、マルチムーニー型、シンバル型などのセラミック単体の変位を利用するものがある。振動発電機20の発電した電力は、例えば、離床前動作検出装置91の動力源として使用する。送信部11及び受信部12を含む図2に示す各構成のいずれかの動力源としてもよい。このように、振動センサ19及び振動発電機20を備えることにより、離床前動作検出装置に備える電源の容量を減らすことができる。これにより、離床前動作検出装置を小型にしかつ軽量にすることができる。
離床前動作検出装置91を用いた離床前動作検出方法の一例について図1、図2及び図6を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る離床前動作検出方法の一例を示す流れ図である。本実施形態に係る離床前動作検出方法は、送信部11が、面内で角度広がりのある検出ビーム1をベッド101の一端である手すり102aから送信し、受信部12が、検出ビーム1がベッド101上の対象物110で反射された反射ビーム2を前記一端である手すり102aで検出し、時間計測部13が、送信部11による検出ビームの送信から受信部12による反射ビーム2の検出までの往復時間5を計測する時間計測手順(S501)と、時間比較部14が、時間計測手順(S501)で計測した往復時間5が前回以前の時間計測手順(S501)で計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する時間比較手順(S502)と、を有する。
又、本実施形態に係る離床前動作検出方法は、時間比較手順(S502)において、時間比較部14が、離床前動作と判定したとき、アラーム出力部16がアラーム信号6を出力するアラーム出力手順(S503)を時間比較手順(S502)の後に含む。
又、本実施形態に係る離床前動作検出方法は、対象数算出部17が、時間計測手順(S501)で計測した往復時間5から対象物110の数を算出する対象数算出手順(S504)と、対象数比較部14が、対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数が、前回以前の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較手順(S505)と、を時間計測手順(S501)の後に含む。
時間計測手順(S501)において、送信部11が、面内で角度広がりのある検出ビーム1をベッド101の一端である手すり102aから送信し、受信部12が、検出ビーム1がベッド101上の対象物110で反射された反射ビーム2を前記一端である手すり102aで検出し、時間計測部13が、送信部11による検出ビームの送信から受信部12による反射ビーム2の検出までの往復時間5を計測する。検出ビーム1を送信する面は、例えば、被検体が上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さとなる略水平な面であり、図1では被検体が対象物110として含まれている。検出ビーム1を送信する面は、水平面であることが好ましい。被検体が上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さに検出ビーム1を送信することにより、上体を起こしたベッド上の被検体を検出することができる。又、検出ビーム1を送信する周期は、例えば、検出ビーム1がベッド101の端部で反射されて反射ビーム2として受信される往復時間5よりも長い時間であることが好ましい。これにより、時間計測部13は、検出ビーム1を1回送信するごとに往復時間5を計測し、検出ビーム1の送信した時間を特定できる。又、複数の往復時間5が計測される場合、時間計測部13は、反射ビーム2を受信する度に計測する。
時間比較手順(S502)において、時間比較部14が、時間計測手順(S501)で計測した往復時間5が前回以前の時間計測手順(S501)で計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する。複数の往復時間5が計測された場合は、例えば、複数の往復時間5のうちのいずれかを比較する。例えば、最短のもの、最長のものである。又、往復時間5を時間ごとに比較し、時間ごとに異なるか否かを判定してもよい。さらに、最短のものから最長のものまでの時間幅を比較してもよい。
又、前回以前の時間計測手順(S501)で計測した往復時間5は、前回以前の時間計測手順(S501)で送信した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5である。例えば、前回の時間計測手順(S501)で計測した往復時間5と比較すれば、対象物110の移動を検出することができる。又、前回以前の時間計測手順(S501)で計測した複数の往復時間5と比較してもよい。複数の往復時間5と比較することで、被検体が上体を倒した姿勢で腕を上げることで対象物110として検出された場合に、離床前動作と判定するのを防ぐことができる。
対象数算出手順(S504)において、対象数算出部17は、時間計測手順(S501)で計測した往復時間5から対象物の数を算出する。例えば、図5(a)に示した往復時間L2及び往復時間L3の2つの対象物が、図5(b)に示した往復時間L2、往復時間L3及び往復時間L4の4つに増加したことを算出するものである。例えば、往復時間5の出力信号が、一定時間内で閾値以上となった回数を計数する。一定時間は、例えば検出ビーム1が送信される周期である。閾値は、例えば出力されたかどうかを識別するものである。
なお、時間計測手順(S501)において、往復時間5は反射ビーム2を受信する度に計測されるので、受信部12の出力信号を前述の往復時間5の出力信号と同様にして計数することもできる。
対象数比較手順(S505)において、対象数比較部18は、対象数算出手順(S504)で算出した前記対象物110の数が、前回以前の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数よりも多いことを判定する。例えば、対象数比較部18は、対象数算出部17の算出結果の増加を起床動作と判定する。対象数比較部18は、対象数算出部17が対象物110の数を算出するたびに、対象数算出部17の算出結果を判定する。比較する対象は、最後の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数と、前回以前の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数である。前回以前とは、例えば、前回を含む対象数算出手順(S504)であり、前回を含む複数回の対象数算出手順(S504)としてもよい。例えば、最後の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数と、前回の対象数算出手順(S504)で対象数算出部17が算出した対象物110の数で判定すれば、対象物110の移動を直前の状態と比較することができる。又、複数回の対象数算出手順(S504)で算出した対象物110の数で判定すれば、被検体が上体を倒した姿勢で腕を上げることで対象物として検出された場合に、起床動作と判定するのを防ぐことができる。
対象数比較手順(S505)において前記起床動作を判定することにより、検出ビームを反射する対象物110の数を算出し、対象物110が増加したことを判定することができる。これにより、ベッド上の所定の高さにある対象物110の数を検出し、上体を倒していた被検体が上体を起こした起床動作を検出することができる。
さらに、対象数比較手順(S505)において、対象数比較部18が起床動作と判定したときは、アラーム出力手順(S503)へ移行する。
アラーム出力手順(S503)において、最後に計測した往復時間5が、前回以前に計測した往復時間5と異なるとき、アラーム出力部16がアラーム信号6を出力する。ナースコールとしてアラーム信号を出力してもよい。時間計測部13が離床前動作と判定したときにアラームを出力することにより、ベッド101上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
さらに、対象数比較手順(S505)において、対象数比較部18が起床動作と判定したとき、アラーム出力部16はアラーム信号6を出力する。対象数比較部18が起床動作と判定したときにアラーム信号6を出力することにより、ベッド101上の被検体が起床動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
以上説明したように、離床前動作検出装置91及び離床前動作検出装置91を用いた離床前動作検出方法は、上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さにある面内に検出ビームを送信し、ベッドの手すりから対象物までの検出ビームの往復時間を検出ビームごとに比較する。これにより、上体を起こした被検体がベッドの手すりに近づいたか、遠ざかったかを検出する。上体を起こした高さで検出された対象物から判定するので寝返りと区別できる。又、往復時間の異同で判定するので動作速度に関係なく離床前動作を検出することができる。したがって、寝返りと離床前動作とを区別することができ、かつ、動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
(実施形態2)
本実施形態に係る離床前動作検出装置の構成について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本実施形態に係る離床前動作検出装置の一例を示す模式図である。図7は、固定部15で送受信部82をベッド101の手すり102aに固定した離床前動作検出装置92が、ベッド101の上に上体を起こした姿勢の被検体を、対象物110として検出している様子を示す。図8は、離床前動作検出装置92の一例を示す回路図である。離床前動作検出装置92は、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビーム1を送信する送信部11と、検出ビーム1が対象物で反射された反射ビーム2を受信する受信部12と、送信部11が検出ビーム1を送信してから、受信部12が反射ビーム2を受信するまでのビームの往復時間を計測する時間計測部13と、時間計測部13の計測した往復時間5が、前回以前の掃引で計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する時間比較部14と、少なくとも送信部11及び受信部12をベッド101の端部に設置される手すり102aに固定する固定部15と、を備える。
さらに、離床前動作検出装置92は、時間計測部13が離床前動作と判定したとき、アラーム信号6を出力するアラーム出力部16と、ベッドの振動を検出する振動センサ19と、振動センサ19の受けた振動で発電し、前記送信部、前記受信部の少なくともいずれかに電力を供給する振動発電機20とを含む。
なお、図7の送受信部82は、送信部11及び受信部12を含み、時間計測部13、時間比較部14及びアラーム出力部16のいずれを含んでいてもよい。時間計測部13、時間比較部14及びアラーム出力部16の配置は限定しない。
図8に示す送信部11は、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビーム1を送信するものである。例えば、送信部11は、パルス信号を検出ビーム1として所定の周期で送信するものである。送信部11の送信する周期は、例えば、往復時間5よりも長い時間であることが好ましい。図9は、送信部の送信する検出ビームの一例を示す模式図である。検出ビーム1は送信部11を含む面内105に送信される指向性のあるビームであり、掃引角Dで送信される。掃引角Dの範囲は、限定するものではない。例えば、180°とすることができる。又、ベッド101の四隅の対象物が検出できる角度としてもよい。又、検出ビーム1は、2以上に分割されていていてもよい。すなわち、掃引角Dのなかで、検出ビームを送信しない角度領域があってもよい。対象物を検出しない角度領域を設けることで、被検体の離床前動作と紛らわしい対象物がある場合に、誤判定を避けることができる。又、送信部11の掃引する面内は、例えば、被検体が上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さとなる略水平な面である。図7では被検体が対象物110として含まれている。送信部11の掃引する面は、水平面であることが好ましい。送信部11の掃引する面が水平面であれば、検出ビーム1が水平面に送信されるので、時間計測部13は、一定の高さの面内にある対象物110についての往復時間を計測できる。これにより、時間比較部14は、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さの水平面で反射された検出ビームを用いて離床前動作を判定することができるので、離床前動作を判定する精度を向上することができる。
図10は、送信部の一例を示す模式図である。図10に示す送信部は、検出ビームを前記面内の1方向へ送信する送信端28を掃引するビームの指向方向ごとに有し、送信端28a、28b、28c、28d、28eのそれぞれが順に前記検出ビームを送信するものである。図10では、送信端28a、28b、28c、28d、28eは、湾曲した支持体29上に固定されており、各送信端は異なる指向方向へ向いている。送信端28は、図7及び図9に示す検出ビーム1を指向性のあるビームに成形して外部に出射するものであり、例えば、光源からの光を送信端へ導く導波路と指向性のあるビームに成形するレンズとを有するものである。また、送信端に光源が備わっているものでもよい。送信端は指向性のある検出ビームを特定の掃引角に送信するものであり、送信端28a、28b、28c、28d、28eが順に検出ビーム1を送信して図9に示した面内105を掃引する。複数の送信端が順に検出ビームを送信してビームの指向方向を面内で掃引するので、検出ビームを掃引するための可動部を省くことができる。これにより、送信部の構成を簡単にすることができる。図10では、送信端28が5個である例を示したが、これに限定されない。例えば、4個以内でもよいし、6個以上でもよい。送信端を多く設けることによって、掃引する指向方向を密にすることができる。
また、送信部は、検出ビームを面内の1方向へ送信する送信端と、当該送信端の送信する前記1方向を前記面内で可変する駆動機構と、を有するものでもよい。面内とは、検出ビームが掃引する面内である。前述の図9で説明した面内105とすることができる。送信端は、前述の図10に示した送信端28と同様のものを用いることができる。駆動機構は、送信端の出射方向を可変するものである。例えば、前記面内と垂直な方向を回転軸として、送信端を回転させる回転機構がある。また、図10に示した送信端28aにあった送信端を、送信端28b、送信端28c、送信端28d、送信端28eの位置へ支持体29上を順次移動させる移動機構でもよい。ビームの指向方向を駆動機構が順次可変するので、前記面内を1の送信端で掃引することができる。
図8に示す送信部11は、例えば、可視光線、赤外線、紫外線若しくは電波等の電磁波又は超音波等の音波を送信するものであり、レーダー装置と同様の構成を用いることができる。送信部11は、検出ビーム1として電波を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、周波数が所定周期で所定範囲にわたって鋸歯状に変化する周波数変調(FM)信号を発生するFM信号発生器と、FM信号発生器の発生したFM信号を検出ビーム1として外部へ送信する送信アンテナとを有するものが例示できる。送信アンテナは、例えば、信号を反射する反射鏡を有するリフレクタアンテナ、又は、球形の誘電体であるルーネベルクレンズ等を有する機械的ビーム走査アンテナが、検出ビーム1を指向性のあるビームに成形するものが好ましい。検出ビーム1として電波を用いるので、送信部及び受信部を簡易な構成することができる。
又、送信部11は、検出ビーム1として赤外線若しくは紫外線の不可視光線又は可視光線を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、所定周波数の光を発生するパルス光発生器と、パルス光を検出ビーム1として外部へ送信する出射口とを有するものが例示できる。出射口は、例えば、レンズ又はフィルタ等の光学部品が、検出ビーム1を指向性のあるビームに成形するものが好ましい。検出ビーム1として光を用いるので、電波が使用できない室内に送信することができる。さらに、検出ビーム1が赤外線若しくは紫外線の不可視光線であれば、不可視のため、視覚への影響がない。又、検出ビーム1が可視光線又は赤外線であれば、人体及び精密機械に与える悪影響を少なくすることができる。又、検出ビーム1が可視光線であれば、検出ビーム1を目視で確認することができる。
又、送信部11は、検出ビーム1として超音波を送信することが好ましい。この場合、送信部11としては、タイミング信号発生回路と、タイミング信号発生回路から供給されるタイミング信号に従って、所定周波数の超音波信号を発生する超音波発生器と、超音波信号を検出ビーム1として外部へ送信する超音波送波器とを有するものが例示できる。超音波発生器は、電気信号を振動に変換するものであり、例えば圧電素子がある。超音波送波器は、例えば、検出ビーム1の指向特性を設定する音響ホーン、検出ビーム1を反射する反射板が、検出ビーム1を指向性のあるビームに成形するものが好ましい。このように、対象物を超音波で検出するので、人体及び精密機械に与える影響を少なくすることができる。
なお、送信部11は、ベッド上の対象物110を検出できる程度の弱い検出ビーム1を送信することが好ましい。検出ビーム1の強度を必要最小限とすることで、電磁波による精密機械の誤動作を最小限にすることができる。また、ベッドから離れた位置にある検出ビーム1の反射物を、検出する対象物から排除することができる。
図8に示す受信部12は、検出ビーム1が対象物110で反射された反射ビーム2を受信するものである。受信部12は指向性のあるものが好ましい。これにより受信部12は、送信部11の掃引する面外から入射する擬似的なビームを、反射ビーム2から排除することができる。
図8に示す時間計測部13は、送信部11が検出ビーム1を送信してから、受信部12が反射ビーム2を受信するまでのビームの往復時間を計測するものである。時間計測部13は、例えば、送信トリガー信号が入力されてから、受信トリガー信号が入力されるまでの時間に比例した電圧を出力するものである。この場合、送信部11が検出ビームを送信すると同時に送信トリガー信号を出力し、反射ビームを受信した受信部12の出力する信号を受信トリガー信号とすることができる。さらに、往復時間5を光速又は音速に積算し、2倍で除算するので、送信部11と対象物110までの距離を算出することもできる。
ここで、送信部11、受信部12及び時間計測部13の具体例について図11を用いて説明する。図11は、送信部11、受信部12及び時間計測部13の一例を示す回路図である。図11に示す送信部11は、検出ビームとして電波を送信するものである。送信部11は、検出ビームで送信する検出信号を発生する発振器21と、同期信号発生器26の発生した変調周波数で検出信号を変調する変調器22と、変調した検出信号を検出ビームとして外部へ送信する送信アンテナ23と、を含む。受信部12は、対象物で反射された検出信号を反射ビームとして受信する受信アンテナ24と、受信アンテナ24の受信した検出信号を同期信号発生器26の発生した変調周波数で復調する復調器25と、を含む。復調器25の復調した検出信号は、受信トリガー信号4として時間計測部13へ出力される。一方、発振器21は、生成した検出信号を変調器22へ出力すると同時に、送信トリガー信号3として時間計測部13へ出力する。時間計測部13は、送信トリガー信号3が入力されてから受信トリガー信号4が入力されるまでの時間を往復時間5として計測する。時間計測部13は、計測した往復時間5を図8に示す時間比較部14へ出力する。
図8に示す時間比較部14は、時間計測部13の計測した往復時間5が、前回以前の掃引で計測したビームの往復時間と異なることを判定するものである。時間計測部13から出力された信号の信号強度が往復時間5に比例する等の往復時間5に応じたものであれば、信号強度を比較するものである。又、往復時間5が、時間計測部13からデジタル情報として出力される場合であれば、演算処理を用いて比較するものである。被検体が上体を起こし、手すり102a又は手すり102bに接近するとき、往復時間5が短くなるか又は長くなる。ベッドの手すり102aから対象物110までの検出ビーム1の往復時間5を検出ビーム1ごとに比較することで、上体を起こした被検体が、手すり102a又は手すり102bのいずれかへ接近した離床前動作を検出することができる。
時間比較部14は、例えば、送信部11が最後に送信した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5と、送信部11が前回掃引した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5と、が異なることを判定する。ここで、前回とは最後の掃引の前回に行った掃引である。又、前回の掃引で計測した往復時間5ではなく、過去に計測したいずれかの往復時間5でもよい。又、前回の掃引で計測した往復時間5のみではなく、過去に計測した複数の往復時間5を用いた統計値でもよい。例えば、平均値、最大値、最小値、偏差又は重み付けした値である。前回以前の掃引で計測したビームの往復時間を統計値とすれば、例えば、被検体が上体を倒した姿勢で一時的に腕を上げた場合などの瞬時の動作を離床前動作から除外することができる。
図12は、時間計測部の計測したビームの往復時間の一例であり、(a)は前回以前の掃引で送信した1回の掃引での計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。(a)では往復時間L2及び往復時間L3が計測され、(b)では往復時間L1、往復時間L3及び往復時間L4が計測されている。このとき、最短の往復時間は、往復時間L2から往復時間L1となっており、(a)で往復時間L2又は往復時間L3の距離にあったいずれかの対象物が往復時間L1の距離に近づいたか、或いは、往復時間L1の距離に新たな対象物が出現したと推定できる。よって、時間比較部は、1回の掃引で計測した往復時間のうち、最短の往復時間で判定すれば、往復時間が複数計測された場合であっても、対象物が手すりに接近したことを検出することができる。一方、最長の往復時間は、往復時間L3から往復時間L4となっており、(a)で往復時間L2又は往復時間L3の距離にあったいずれかの対象物が往復時間L4の距離へ遠ざかったか、或いは、往復時間L4の距離に新たな対象物が出現したと推定できる。よって、時間比較部は、1回の掃引で計測した往復時間のうち、最長の往復時間で判定すれば、往復時間が複数計測された場合であっても、対象物の掃引が手すりに接近したことを検出することができる。なお、最長の往復時間とは、前記送信部から一定の範囲内で検出ビームが反射されたときの往復時間である。一定の範囲内とは、例えば、送信部から一定の距離内である。一定の距離内は、ベッドの範囲内が好ましい。この場合、ビームの指向方向によってはベッドの範囲外となってもよい。一定の範囲内がベッドの範囲内であれば、ベッド上にない物で反射された反射ビームが被検体として検出されないので、離床前動作の誤判定を防ぐことができる。
図13は、時間計測部の計測した掃引角ごとの往復時間の一例であり、(a)は前回以前の掃引で送信した1回の掃引での計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。横軸が掃引角であり、縦軸が往復時間を示す。(a)では掃引角D2で往復時間L3、掃引角D3で往復時間L2が計測されている。また、(b)では掃引角D2で往復時間L2、掃引角D3で往復時間L2が計測されている。時間比較部は、1回の掃引で計測した往復時間のうち、ビームの指向方向ごとの往復時間で判定することが好ましく、ビームの指向方向ごとの往復時間で判定すれば、図13に示すように、例えば掃引角D2で往復時間がL3からL2に変化したことを判定できる。ビームの指向方向ごとの往復時間で判定すると、指向方向内での往復時間が判定できるので、その位置から手すりに近寄ったことを判定できる。また、ビームの指向方向内ごとでの変化、例えば、指向方向A2から指向方向A3に移動したときに、対象物の移動を判定することができる。これにより、ベッド上の被検体が、ベッドにある4つのいずれかの端部に接近したことを検出することができる。
図7に示す固定部15は、送信部11及び受信部12をベッドの端部に設置される手すり102aに固定するものである。固定部15は、ベッドの手すりに固定するものであり、固定部の配置される位置及び形状は限定しない。例えば、手すりの端部に掛ける形状のものである。例えば、U字形、J字形、L字形である。又、手すりを挟持するものでもよい。
図8に示すアラーム出力部16は、時間計測部13が離床前動作と判定したとき、アラーム信号6を出力するものである。アラーム出力部16は、例えば、アラーム信号として音声を出力するスピーカ、アナログ信号又はデジタル信号を出力する送信手段である。アラーム信号はナースコール用の信号であってもよい。アラーム信号を用いて関係者へ通知できるので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったときに関係者へ通知することができる。
図8に示す振動センサ19は、ベッド101の振動を検出するものである。振動センサ19は、例えば、圧電型、電動式、歪ゲージ式、若しくは半導体式の加速度センサ、又は、電磁式、静電容量式、歪ゲージ式、光学式若しくは差動トランス式の変位センサである。振動センサ19は、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換して、電力を発生させるものでもよい。振動センサで振動を検出するので、被検体がベッド上で運動したことを検出することができるので、被検体が離床前動作をする可能性の高いときに対象物110を検出することができる。これにより、離床前動作検出装置の消費電力を節減することができる。
図8に示す振動発電機20は、振動センサ19の受けた振動で発電するものである。例えば、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、圧電方式、静電誘導方式、電磁誘導方式がある。圧電方式であれば、例えば、バイモルフ、モノモルフ、ユニモルフ、積層型、ムーニー型、マルチムーニー型、シンバル型などのセラミック単体の変位を利用するものがある。振動発電機20の発電した電力は、例えば、離床前動作検出装置92の動力源として使用する。送信部11及び受信部12を含む図8に示す各構成のいずれかの動力源としてもよい。このように、振動センサ19及び振動発電機20を備えるので、離床前動作検出装置に備える電源の容量を減らすことができる。これにより、離床前動作検出装置を小型にしかつ軽量にすることができる。
離床前動作検出装置92を用いた離床前動作検出方法の一例について図7、図8及び図14を参照しながら説明する。図14は、本実施形態に係る離床前動作検出方法の一例を示す流れ図である。本実施形態に係る離床前動作検出方法は、送信部11が、ベッド101の一端102aから、ビームの指向方向をベッド101上の特定高さの面内で掃引しながら繰り返して送信し、受信部12が、検出ビーム1がベッド101上の対象物110で反射された反射ビーム2を前記一端である手すり102aで検出し、時間計測部13が、送信部11による検出ビームの送信から受信部12による反射ビーム2の検出までの往復時間5を計測する時間計測手順(S511)と、時間比較部14が、時間計測手順(S511)で計測した往復時間5が前回の掃引以前の時間計測手順(S511)で計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する時間比較手順(S512)と、を有する。
さらに、本実施形態に係る離床前動作検出方法は、時間比較手順(S512)において、時間比較部14が、離床前動作と判定したとき、アラーム出力部16がアラーム信号6を出力するアラーム出力手順(S513)を時間比較手順(S512)の後に含む。
時間計測手順(S511)では、送信部11が、ベッド101の一端である手すり102aから、ビームの指向方向をベッド101上の特定高さの面内で掃引しながら繰り返して送信し、受信部12が、検出ビーム1がベッド101上の対象物110で反射された反射ビーム2を前記一端である手すり102aで検出し、時間計測部13が、送信部11による検出ビームの送信から受信部12による反射ビーム2の検出までの往復時間5を計測する。検出ビーム1を送信する面は、例えば、被検体が上体を倒した姿勢では検出されないが、上体を起こした姿勢では検出される高さとなる略水平な面であり、図7では被検体が対象物110として含まれている。送信部11の掃引する面は、水平面であることが好ましい。送信部11の掃引する面が水平面であれば、検出ビーム1が水平面に送信されるので、時間計測部13は、一定の高さの面内にある対象物110についての往復時間を計測できる。これにより、時間比較部14は、上体を倒した姿勢では検出されないが上体を起こした姿勢では検出される高さの水平面で反射された検出ビームを用いて離床前動作を判定することができるので、離床前動作を判定する精度を向上することができる。又、検出ビーム1を送信する周期は、例えば、検出ビーム1がベッド101の端部で反射されて反射ビーム2として受信される往復時間5よりも長い時間であることが好ましい。例えば、検出ビーム1を送信して往復時間5を計測した後、次の異なる掃引角で検出ビーム1を送信して往復時間5を計測する。時間計測部13は、掃引角ごとに往復時間5を計測し、各掃引角での往復時間5を計測できる。
時間比較手順(S512)において、時間比較部14が、時間計測手順(S511)で計測した往復時間5が前回以前の時間計測手順(S511)で計測した往復時間5と異なることを離床前動作と判定する。複数の往復時間5が計測された場合は、例えば、複数の往復時間5のうちのいずれかを比較する。例えば、最短のもの、最長のものである。又、往復時間5を掃引角ごとに比較し、掃引角ごとに異なるか否かを判定してもよい。又、最短のものから最長のものまでの時間幅を比較してもよい。
又、前回以前の時間計測手順(S511)で計測した往復時間5は、前回以前の時間計測手順(S511)で掃引した検出ビーム1を用いて計測した往復時間5である。例えば、前回の時間計測手順(S511)で計測した往復時間5と比較すれば、対象物110の移動を検出することができる。又、前回以前の時間計測手順(S511)で計測した複数の往復時間5と比較してもよい。複数の往復時間5と比較することで、被検体の瞬間的な動作、例えば上体を倒した姿勢で腕を上げる動作を排除できる。さらに、時間比較部は、1回の掃引で計測した往復時間のうち、ビームの指向方向ごとの往復時間で判定することが好ましい。ビームの指向方向ごとの往復時間で判定すれば、図13に示すように、例えば図9に示す掃引角D2で往復時間がL3からL2に変化したことを判定できる。ビームの指向方向ごとの往復時間で判定すると、ビームの指向方向内での往復時間が判定できるので、その位置から手すりに近寄ったことを判定できる。また、ビームの指向方向内ごとでの変化、例えば、指向方向A2から指向方向A3に移動したときに、対象物の移動を判定することができる。これにより、ベッド上の被検体が、ベッドにある4つのいずれかの端部に接近したことを検出することができる。
アラーム出力手順(S513)では、時間計測部13が離床前動作と判定したときにアラーム信号を出力する。例えば、アラーム信号として音声を出力するスピーカ、アナログ信号又はデジタル信号を出力する。アラーム信号はナースコール用の信号であってもよい。アラーム信号を用いて関係者へ通知できるので、ベッド上の被検体が離床前動作を行なったことを関係者へ通知することができる。
なお、本実施形態に係る離床前動作検出装置92は、前述の実施形態1で説明した離床前動作検出装置91を組み合わせてもよい。組み合わせることで、より高感度の離床前動作の検出を行なうことができる。
以上説明したように、離床前動作検出装置92と離床前動作検出装置92を用いた離床前動作検出方法とは、ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームをベッドの一端から送信し、ベッドの手すりに配置された送信部が検出ビームを送信してから、送信部と共にベッドの手すりに配置されている受信部が反射ビームを受信するまでの往復時間を計測し、この往復時間が前回以前の掃引と異なることから離床前動作を判定する。これにより、被検体の寝返り動作と離床前動作とを区別することができ、かつ、被検体の動作速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
(実施形態3)
図15は、本実施形態に係る離床前動作検出システムの使用例を示す模式図である。図15では、光検出装置211がベッド101の長手方向の一端103aにベッド固定具213で固定されており、反射板212がベッド101の長手方向の他端103b近くの壁面104に壁面固定具214で固定されている。また、図15では、被検体110が、ベッド101の上で上体を起こしている姿勢の一例を示している。また、図16は、本実施形態に係る光検出装置211の一例を示す模式図である。以下、離床前動作検出システムについて図15、図16を用いて説明する。
本実施形態に係る離床前動作検出システムは、ベッド101の両端103a、103bに対向して配置される光検出装置211と、反射板212と、を有する離床前動作検出システムであって、光検出装置211は、反射板212に向けて出射光7を出射する発光部221と、出射光7が反射板212で反射された反射光8を受光して出力信号を出力する受光部222と、出力信号が断を所定時間の間示したときにアラーム信号を出力する判定回路223と、を備え、反射板212は、出射光7の入射する方向へ反射光8を反射する再帰性反射材を備える。
光検出装置211は、発光部221に隣接して配置され、出射光7の光軸と略同一の方向に可視光線を出射する可視光源224と、ベッド101の振動を検知する振動センサ226と、振動センサ226の受けた振動で発電する振動発電機227と、少なくとも発光部221及び受光部222及び判定回路223を収容する筺体231とを含む。また、光検出装置211は、筺体231の一部に、発光部221、受光部222及び可視光源224が一体となった受発光部232を含む。
なお、受光部222から判定回路223へ、振動センサ226から発光部221へ及び振動センサ226から振動発電機227へは、電気的に接続されている。さらに、振動発電機227と発光部221、受光部222又は判定回路223の少なくともいずれかが電気的に接続されている。また、光検出装置211は電力供給源(不図示)を備えていてもよい。
光検出装置211は、ベッドの一端103aに配置される。ベッドの一端103aは、ベッドの長手方向の一端でもよいし、ベッドの短手方向の一端でもよい。ベッド101の一端103aは、ベッド101の端部でもよいが、ベッド101の端部付近でもよい。また、光検出装置211は、ベッド101の一端103aに固定されることが好ましい。光検出装置211は、ベッド101の一端103aと一体化されてベッドの一端に固定されていてもよい。
さらに、光検出装置211は、ベッド101上で上体を倒している姿勢にある被検体110の最高の高さからベッド101上で上体を起こしている姿勢にある被検体110の最高の高さまでの間のベッド101上の空間を通過するように、光検出装置211から出射する出射光7の光路が設定することのできる高さに配置されることが好ましい。
ベッド固定具213は、光検出装置211をベッド101の端部に固定するものである。例えば、ベッド101の端部を挟持して固定するものである。また、ネジ等の接合機構を用いてベッド101の端部に固定するものでもよい。また、ベッド101の端部に掛けるものでもよい。また、ベッド101の端部付近に設置されたテーブル上に設置されてもよい。ベッド101の端部は、例えば、ベッド101の手すり、ベッドフレームである。なお、ベッド101の端部は、ベッド101の長手方向の端部であってもよいし、短手方向の端部であってもよい。ベッド固定具を備えることにより、光検出装置211は、ベッド101の一端103aから他端103bへ向けて出射光7を出射し、反射板212で反射された反射光8をベッドの一端103aで受光することができる。
光検出装置211は、発光部221と、受光部222と、判定回路223と、を備えるものである。
発光部221は、反射板212に向けて出射光7を出射するものである。例えば、半導体レーザ、発光ダイオードである。出射光7は、例えば、赤外線、可視光線である。発光部221は、レンズ等の光学部品を含んでいてもよい。発光部221は、赤外線を発光する赤外発光LEDを光源とすることが好ましい。赤外線の光源を赤外発光LEDとすることにより、不可視光を利用することができる。発光部221は、振動センサ226が振動を検知したときに、出射光7を出射するものであることが好ましい。この場合、発光部221は、振動センサ226が振動を検知しないときは出射光7を出射しないことが好ましい。
光検出装置は、発光部から出射する出射光の出射方向を掃引する駆動機構をさらに備えることが好ましい。図17は、駆動機構の一例を示す模式図である。図17に示す光検出装置211’は、一定の仰角Eで出射光7の出射方向を掃引する駆動機構を有するものである。光検出装置211’は、受発光部232が、筺体231に対して角度Eで傾き、回転軸Bを中心に掃引角Cで回転する。筺体231の底面233と平行なX−Y面が水平面に平行に設置されれば、発光部221は仰角Eで出射光7を出射し、掃引角Cで掃引する。一定の仰角Eで出射方向を掃引するので、図15に示す被検体110が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さよりも低い位置に光検出装置211’を設置することができる。なお、仰角Eは、限定されるものではない。例えば、仰角Eを0°として、水平面を掃引してもよい。また、仰角は負の値でもよく、すなわち伏角であってもよい。また、仰角Eが可変であってもよく、仰角E及び掃引角Cが可変して掃引し、ベッド上の3次元空間を走査してもよい。また、図17では、受発光部232が筺体231に対して一定の仰角で傾く例を示したがこれに限定されるものではなく、筺体231が一定の仰角で傾いてもよい。
また、駆動機構は一の面内で出射方向を掃引するものが好ましい。例えば図17に示した受発光部232の回転軸はZ軸であってもよく、Z軸で回転することにより、一定の仰角Eの一の面内で掃引することができる。一の面内で出射方向を掃引すれば、光検出装置211’の配置される高さがベッド上の被検体が上体を倒している姿勢でも遮断される高さとなる場合にも、上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される高さでベッド上を走査することができる。
図16に示す受光部222は、出射光7が図15に示す反射板212で反射された反射光8を受光して出力信号を出力するものである。発光部221の発光する出射光を受光するものである。
図16に示す判定回路223は、出力信号が断を所定時間の間示したときにアラーム信号を出力するものである。例えば、判定回路223は、出力信号が入力されなかった時間が所定時間の間連続したときにアラーム信号を出力するものである。また、出力信号が所定時間の間入力され続けたときにアラーム信号を出力するものである。所定時間は、予め閾値として定められた時間である。所定時間は、例えば、上体を倒している姿勢での動作と識別することのできる時間である。また、上体を倒している姿勢の被検体110が腕を上げたときと、上体を起こしている姿勢の被検体110とを区別することのできる時間である。人が移動中にとる姿勢を数10秒続けることは筋力の要ることであり、難しいため、所定時間の間は、例えば、10から30秒とする。所定時間は、例えば、平滑化した出力が閾値に達することで判定することができる。
図16に示す可視光源224は、可視光線を出射するものである。例えば、発光部と同様のものを用いることができる。出射光の光軸と略同一の方向に可視光線を出射することにより、不可視光である赤外線で走査する光路を目視により確認することができる。これにより、反射板を設置する位置の特定を簡易化することができる。また、反射板の設置面積を減少することができる。反射板の設置が完了すると、可視光源の動作を停止することが好ましい。
図16に示す振動センサ226は、ベッド101の振動を検知するものである。振動センサは、例えば、電磁式振動計、圧電式振動計、ストレーンゲージ式振動計、レーザ式振動計がある。又、圧電型、電動式、歪ゲージ式、若しくは半導体式の加速度センサ、又は、電磁式、静電容量式、歪ゲージ式、光学式若しくは差動トランス式の変位センサを用いてもよい。ベッド101の振動を検知することにより、ベッド101上の被検体110の運動を検知することができる。
図16に示す発光部221は、振動センサ226が振動を検知したときに、出射光7を出射することが好ましい。この場合、振動センサ226は、振動を検知したときに、発光部221に出射光7を出射させる信号を出力することが好ましい。被検体110が運動したときに出射光を出射することにより、発光部221での消費電力を減少させることができる。
図16に示す振動発電機227は、振動センサ226の受けた振動で発電するものである。例えば、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、圧電方式、静電誘導方式、電磁誘導方式がある。圧電方式であれば、例えば、バイモルフ、モノモルフ、ユニモルフ、積層型、ムーニー型、マルチムーニー型、シンバル型などのセラミック単体の変位を利用するものがある。
振動発電機227は、発電した電力を、発光部221、受光部222又は判定回路223の少なくともいずれかに動力源として供給することが好ましい。振動センサの受けた振動で発電した電力で、発光部、受光部又は判定回路の少なくともいずれかを動作させることにより、光検出装置の使用電力を減少させることができる。さらに、光検出装置が振動センサの受けた振動で発電した電力を動力源とすれば、光検出装置を無電源化することもできる。
図15に示す反射板212は、出射光7の入射する方向へ反射光8を反射する再帰性反射材を備えるものである。再帰性反射材は、光源から出射された光を光源の方向に返す機能を持った構造材料である。再帰性反射材は、例えば、ガラスビーズで光を屈折し反射するもの、直角プリズムで光を屈折し反射するもの、直角コーナープリズム反射板で反射するものがある。施設ではベッドを頻繁に移動するので、図16及び図17に示す発光部221又は受光部222の設置される位置が頻繁に変わる。反射板212は、再帰性反射材を備えるので、光学系の調整が容易である。よって、反射板212は、ベッドの移動に際し、図16及び図17に示す発光部221又は受光部222の光学系の調整を容易にすることができる。
図15に示す壁面固定具214は、反射板212を壁面104に固定するものである。例えば、粘着剤により固定するもの、ネジ等の壁面に埋め込んで固定するものがある。壁面固定具を備えることにより、反射板を壁面に固定し、出射光を壁面から反射させることができる。上体を起こしている姿勢で遮断される高さにセンサをつける場合、図16及び図17に示す発光部221又は受光部222はベッドよりも高い位置に取り付ける必要がある。このとき、棒などの設置具を用いると、認知力能力の低下した被介護者には危険である。壁面固定具214によって反射板212が壁面104に設置されていれば、棒などの設置具を用いることなくベッドよりも高い位置に取り付けることができる。よって、壁面固定具214を備えれば、棒などの設置具を用いることによる危険を防止することができる。
次に、本実施形態に係る離床前動作検出方法について図15を用いて説明する。本実施形態に係る離床前動作検出方法は、光を出射し、受光する光検出装置211と、反射板212と、を用いてベッド101上での被検体110の離床前動作を検出する離床前動作検出方法であって、光検出装置211がベッド101の一端103aから出射光7を出射し、反射板212がベッド101の他端103bで出射光7を反射し、光検出装置211が一端103aで反射光8を受光して出射光7又は反射光8の光路の遮断を検出する検出手順と、光検出装置211が、所定時間の間光路の遮断を検出したときにアラーム信号を出力するアラーム出力手順と、を順に有する。
検出手順では、光検出装置211がベッド101の一端103aから出射光7を出射し、反射板212がベッド101の他端103bで出射光7を反射し、光検出装置211が一端103aで反射光8を受光して出射光7又は反射光8の光路の遮断を検出する。ベッドの一端103aから他端103bへ向けて出射光7を出射し、反射板212で反射された反射光8をベッドの一端103aで受光する。出射光7の出射は、光路が遮断されない場合に受光部が反射光8を受光するタイミングの後である。出射光7の出射は、反射光8を受光するタイミングの後、例えば周期的に行なう。
出射光7は、ベッド101上の空間を通過した後、ベッドの端部103bか、端部103bよりもさらに離れた位置に配置されている反射板212で反射する。反射板212に備わる再帰性反射材で反射された反射光8は、出射光7と略同じ光路でベッド101上の空間を通過した後、光検出装置211で受光される。
出射光7及び反射光8の光路は、ベッド101上の被検体110が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さに設定する。すなわち、検出手順において、光検出装置211は、ベッド101上で上体を倒している姿勢にある被検体110の最高の高さからベッド上で上体を起こしている姿勢にある被検体110の最高の高さまでの間のベッド101上の空間を通過するように光検出装置211から出射する出射光7の光路を設定することが好ましい。当該所定の高さの光路が遮断され、出力信号が断を示したとき、当該所定の高さに被検体を含む遮蔽物が存在することになる。所定時間の間の断とすることで、寝返りではなく被検体が上体を起こしている姿勢であることを判別することができる。これにより、寝返りと離床前動作とを区別し、かつ、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
さらに、検出手順において、光検出装置211から出射する出射光7の出射方向を掃引することが好ましい。出射方向の掃引は、例えば、水平方向の掃引である。また、一定の仰角で掃引してもよい。また、1の面内で掃引してもよい。出射光の出射方向を掃引することにより、ベッド上の空間を走査することができる。特に、出射光7及び反射光8の光路は、ベッド101上の被検体110が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さで掃引すれば、ベッド上の位置に拘らず被検体が上体を起こしたことを判定することができる。
アラーム出力手順では、光検出装置211が、所定時間の間、出射光7及び反射光8の光路の遮断を検出したときにアラーム信号を出力する。例えば、反射光8を受光する受光部からの出力信号が、所定時間の間、断を示したときにアラーム信号を出力する。所定時間及びアラーム信号は、前述の図16に示した判定回路223で説明したとおりである。
なお、本実施形態に係る離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法は、前述の実施形態1、2で説明した離床前動作検出装置91、92を組み合わせてもよい。これらを組み合わせることで、より高感度の離床前動作の検出を行なうことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法は、ベッドの一端から他端へ向けて出射光を出射し、反射板で反射された反射光をベッドの前記一端で受光する。出射光の光路を、ベッド上の被検体が上体を倒している姿勢では遮断されないが上体を起こしている姿勢では遮断される所定の高さに設定することで、光路の遮断からベッド上の被検体が上体を起こしていることを検出することができる。これにより、寝返りと離床前動作とを区別し、かつ、離床前動作の速度が変化しても離床前動作を検出することができる。
さらに、反射板212が再帰性反射材であるので、ベッドが移動しても光学系の調整を容易にすることができる。また、棒などの設置具を用いることなくベッドよりも高い位置に取り付けることができるので、被介護者に安全な離床前動作検出システム及び離床前動作検出方法を提供することができる。
(実施形態4)
図18は、本実施形態に係る離床前動作検出装置の一例を示す構成図である。図19は、ベッド上で計測された人体位置の一例を示す模式図である。本実施形態に係る離床前動作検出装置について図18及び図19を用いて説明する。本実施形態に係る離床前動作検出装置391は、前述の実施形態1で説明した離床前動作検出装置91に加え、さらに、ベッド101上の人体の位置112を計測する位置計測手段311と、予め定められた基準位置111と位置計測手段311の計測する人体位置112とのベッド101の長手方向の距離を移動距離122として算出する移動距離算出手段312と、移動距離算出手段312の算出する移動距離122が予め定められた基準移動距離121よりも大きいことを離床前動作と判定する移動距離判定手段313と、を備える。
位置計測手段311は、ベッド101上の人体109の位置を人体位置112として検出するものである。例えば、位置計測手段311は、ベッド101上に加わる重量の分布115を検出する重量分布検出手段と、重量分布検出手段の検出する予め定められた単位時間当たりの重量の分布115から人体位置を算出する重量位置算出手段と、を含む。例えば、ベッド101上の人体109を検出し、検出した人体109の範囲から算出される特定の位置を人体位置112として算出するものでもよい。位置計測手段311は、例えば、ベッド101の短手方向をX軸、ベッド101の長手方向をY軸として、ベッド101上をX−Y座標で計測するものでもよい。また、ベッド101上を円座標で計測するものでもよい。さらに、位置計測手段311は、ベッド101上の長手方向の位置を検出するものでもよいし、ベッド101上の3次元位置を検出するものでもよい。
図18に示す移動距離算出手段312は、図19に示す予め定められた基準位置111と人体位置112とのベッド101の長手方向の距離を移動距離122として算出するものである。例えば、ベッド101の短手方向をX軸方向、ベッド101の長手方向をY軸方向とした場合に、予め定められた基準位置111(X111、Y111)と位置計測手段311の計測する人体位置112(X112、Y112)とのベッド101の長手方向の距離|Y112−Y111|を移動距離122として算出するものである。基準位置111は、予め定められているベッド101上の位置である。例えば、ベッドの中央である。上体を倒した姿勢にあるベッド101上の人体位置112が好ましく、位置計測手段311の人体位置を算出する方法に応じて設定することができる。基準位置111(X111、Y111)のベッド101の短手方向の位置X111は、設定していなくてもよく、ベッド101の長手方向の位置Y111のみを基準位置111として設定してもよい。
図18に示す移動距離判定手段313は、移動距離算出手段312の算出する移動距離122が予め定められた基準移動距離121よりも大きいことを離床前動作と判定するものである。基準移動距離121は、閾値として予め定められたベッドの長手方向の距離である。例えば、上体を倒した姿勢では計測されないが、上体を起こしたときには計測される移動距離である。基準移動距離は、人体位置112の計測方法に応じて設定することが好ましい。例えば人体位置112が人体109の重心であれば、人体の寝返りを行なったときのベッドの長手方向への移動範囲は略100mmであり、上体を起こしたときは略300mmとなる。したがって、基準移動距離121は、人体位置112が人体の重心のときには、ベッド上の人体が静止している位置から100mm超300mm未満の範囲のうち、人体の大きさ等の状況に応じたものを用いることができる。移動距離判定手段313が、ベッドの長手方向の移動距離122が予め定められた基準移動距離121よりも大きいことを判定することにより、離床前動作を検出することができる。
アラーム出力部16は、時間比較部14が離床前動作と判定し、かつ、移動距離判定手段313が離床前動作と検出するとき、アラーム信号を出力する。以上、離床前動作検出装置391は、ベッド上の人体位置を用いてさらに離床前動作を判定することができるので、離床前動作を検出する精度を高めることができる。
なお、本実施形態では、前述の実施形態1で説明した離床前動作検出装置91に加え、位置計測手段311と、移動距離算出手段312と、移動距離判定手段313とを備える例について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態における離床前動作検出装置91は、前述の実施形態2で説明した離床前動作検出装置92であってもよいし、前述の実施形態3で説明した離床前動作検出システムであってもよい。
本発明は、ベッド上の対象物がベッドの手すりに接近したことを検出できるので、非接触のナースコールとしても利用することができる。
実施形態1に係る離床前動作検出装置の一例を示す模式図である。 離床前動作検出装置の一例を示す回路図である。 送信部の送信する検出ビームの一例を示す模式図である。 送信部、受信部及び時間計測部の一例を示す回路図である。 時間計測部の計測した往復時間の一例であり、(a)は前回以前に送信した1の検出ビームでの計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。 実施形態1に係る離床前動作検出方法の一例を示す流れ図である。 実施形態2に係る離床前動作検出装置の一例を示す模式図である。 離床前動作検出装置の一例を示す回路図である。 送信部の送信する検出ビームの一例を示す模式図である。 送信部の一例を示す模式図である。 送信部、受信部及び時間計測部の一例を示す回路図である。 時間計測部の計測した往復時間の一例であり、(a)は前回以前の掃引で送信した1回の掃引での計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。 時間計測部の計測した掃引角ごとの往復時間の一例であり、(a)は前回以前の掃引で送信した1回の掃引での計測結果、(b)は最新の計測結果を示す。 実施形態2に係る離床前動作検出方法の一例を示す流れ図である。 実施形態3に係る離床前動作検出システムの使用例を示す模式図である。 実施形態3に係る光検出装置の一例を示す模式図である。 駆動機構の一例を示す模式図である。 実施形態4に係る離床前動作検出装置の一例を示す構成図である。 ベッド上で計測された人体位置の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 検出ビーム
2 反射ビーム
3 送信トリガー信号
4 受信トリガー信号
5 往復時間
6 アラーム信号
7 出射光
8 反射光
9 可視光線
11 送信部
12 受信部
13 時間計測部
14 時間比較部
15 固定部
16 アラーム出力部
17 対象数算出部
18 対象数比較部
19 振動センサ
20 振動発電機
21 発振器
22 変調器
23 送信アンテナ
24 受信アンテナ
25 復調器
26 同期信号発生器
28 送信端
29 支持体
81 送受信部
82 送受信部
91、92 離床前動作検出装置
101 ベッド
102a、102b 手すり
103a、103b ベッドの長手方向の端部
104 壁面
105 送信部を含む面内
109 人体
110 被検体
111 基準位置
112 人体位置
115 重量の分布
121 基準移動距離
122 移動距離
201 近づく方向
202 遠ざかる方向
211、211’ 光検出装置
212 反射板
213 ベッド固定具
214 壁面固定具
221 発光部
222 受光部
223 判定回路
224 可視光源
226 振動センサ
227 振動発電機
231 筐体
232 受発光部
233 筺体の底面
311 位置計測手段
312 移動距離算出手段
313 移動距離判定手段
391 離床前動作検出装置
A 広がり角
B 回転軸
C 掃引角
E 仰角
D 掃引角

Claims (33)

  1. 面内で角度広がりのある検出ビームを送信する送信部と、
    前記検出ビームが対象物で反射された反射ビームを受信する受信部と、
    前記送信部が前記検出ビームを送信してから、前記受信部が前記反射ビームを受信するまでの往復時間を計測する時間計測部と、
    前記時間計測部の計測した前記往復時間が、前回以前に計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較部と、
    前記送信部及び前記受信部を前記ベッドの端部に設置される手すりに固定する固定部と、を備えることを特徴とする離床前動作検出装置。
  2. 前記時間比較部は、1の前記検出ビームで計測した前記往復時間のうち、最短又は最長の往復時間で判定することを特徴とする請求項1に記載の離床前動作検出装置。
  3. 前記時間比較部が前記離床前動作と判定したとき、アラーム信号を出力するアラーム出力部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の離床前動作検出装置。
  4. 前記時間計測部の計測した前記往復時間から前記対象物の数を算出する対象数算出部と、
    前記対象数算出部の算出した前記対象物の数が、前回以前に算出した前記対象物の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較部と、をさらに備え、
    前記アラーム出力部は、前記対象数比較部が前記起床動作と判定したとき、さらにアラーム信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の離床前動作検出装置。
  5. ビームの指向方向を面内で掃引しながら検出ビームを送信する送信部と、
    前記検出ビームが対象物で反射された反射ビームを受信する受信部と、
    前記送信部が前記検出ビームを送信してから、前記受信部が前記反射ビームを受信するまでの往復時間を計測する時間計測部と、
    前記時間計測部の計測した前記往復時間が、前回以前の掃引で計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較部と、
    少なくとも前記送信部及び前記受信部をベッドの端部に設置される手すりに固定する固定部と、を備えることを特徴とする離床前動作検出装置。
  6. 前記送信部は、前記検出ビームを前記面内の1方向へ送信する送信端を、掃引する指向方向ごとに有し、前記送信端のそれぞれが順に前記検出ビームを送信することを特徴とする請求項5に記載の離床前動作検出装置。
  7. 前記送信部は、前記検出ビームを前記面内の1方向へ送信する送信端と、前記送信端の送信する前記1方向を前記面内で可変する駆動機構と、を有することを特徴とする請求項5に記載の離床前動作検出装置。
  8. 前記時間比較部が、前記離床前動作と判定したとき、アラーム信号を出力するアラーム出力部をさらに備えることを特徴とする請求項5から7に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  9. 前記時間比較部は、1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、最短又は最長の往復時間で判定することを特徴とする請求項5から8に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  10. 前記時間比較部は、1回の前記掃引で計測した前記往復時間のうち、前記指向方向ごとの往復時間で判定することを特徴とする請求項5から8に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  11. 前記面内が、水平面内であることを特徴とする請求項1から10に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  12. 前記送信部は、前記検出ビームとして電波、赤外線、紫外線、可視光線又は超音波を送信することを特徴とする請求項1から11に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  13. 前記ベッドの振動を検知する振動センサをさらに備え、
    前記送信部は、前記振動センサで振動が検出されたときに前記検出ビームを送信することを特徴とする請求項1から12に記載のいずれかの離床前動作検出装置。
  14. 前記振動センサの受けた振動で発電する振動発電機をさらに備え、
    前記送信部、前記受信部の少なくともいずれかが、前記振動発電機の発電した電力を動力源とすることを特徴とする請求項13に記載の離床前動作検出装置。
  15. 送信部が、面内で角度広がりのある検出ビームをベッドの一端から送信し、受信部が、前記検出ビームが前記ベッド上の対象物で反射された反射ビームを前記一端で検出し、時間計測部が、前記送信部による前記検出ビームの送信から前記受信部による前記反射ビームの検出までの往復時間を計測する時間計測手順と、
    時間比較部が、前記時間計測手順で計測した前記往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なることを離床前動作と判定する時間比較手順と、を有することを特徴とする離床前動作検出方法。
  16. 前記時間比較手順において、前記時間比較部が、前記離床前動作と判定したとき、アラーム出力部がアラーム信号を出力するアラーム出力手順を前記時間比較手順の後にさらに有することを特徴とする請求項15に記載の離床前動作検出方法。
  17. 対象数算出部が、前記時間計測手順で計測した前記往復時間から前記対象物の数を算出する対象数算出手順と、
    対象数比較部が、前記対象数算出手順で算出した前記対象物の数が、前回以前の前記対象数算出手順で算出した前記対象物の数よりも多いことを起床動作と判定する対象数比較手順と、を前記時間比較手順の後にさらに有し、
    前記対象数比較手順において、前記対象数比較部が前記起床動作と判定したとき、前記アラーム出力部が、アラーム信号を出力することを特徴とする請求項15又は16に記載の離床前動作検出方法。
  18. 送信部が、ベッドの一端から、ビームの指向方向をベッド上の特定高さの面内で掃引しながら繰り返して検出ビームを送信し、受信部が、前記検出ビームがベッド上の対象物で反射された反射ビームを前記一端で受信し、時間計測部が、前記送信部による前記検出ビームの送信から前記受信部による前記反射ビームの検出までの往復時間を計測する時間計測手順と、
    前記時間計測手順において計測した前記往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なるとき、時間比較部が離床前動作と判定する時間比較手順と、を有することを特徴とする離床前動作検出方法。
  19. 前記時間比較手順において、前記時間比較部は、前記時間計測手順において計測した前記往復時間のうちの最短又は最長の往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記往復時間と異なるとき、離床前動作と判定することを特徴とする請求項18に記載の離床前動作検出方法。
  20. 前記時間比較手順において、前記時間比較部は、前記時間計測手順において計測した指向方向ごとの往復時間が前回以前の前記時間計測手順で計測した前記指向方向ごとの前記往復時間と異なるとき、離床前動作と判定することを特徴とする請求項18に記載の離床前動作検出方法。
  21. 前記時間比較手順において前記時間比較部が離床前動作と判定したとき、アラーム出力部がアラーム信号を出力するアラーム出力手順を前記時間計測手順の後にさらに有することを特徴とする請求項18から20に記載のいずれかの離床前動作検出方法。
  22. ベッドの両端に対向して配置される光検出装置と、反射板と、を有する離床前動作検出システムであって、
    前記光検出装置は、
    前記反射板に向けて出射光を出射する発光部と、
    前記出射光が前記反射板で反射された反射光を受光して出力信号を出力する受光部と、
    前記出力信号が断を所定時間の間示したときにアラーム信号を出力する判定回路と、を備え、
    前記反射板は、前記出射光の入射する方向へ前記反射光を反射する再帰性反射材を備えることを特徴とする離床前動作検出システム。
  23. 前記光検出装置は、前記発光部から出射する前記出射光の出射方向を掃引する駆動機構をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  24. 前記駆動機構は、一定の仰角又は一の面内で前記出射方向を掃引することを特徴とする請求項23に記載の離床前動作検出システム。
  25. 前記発光部は、赤外線を発光する赤外発光LEDを光源とすることを特徴とする請求項22から24に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  26. 前記光検出装置は、前記発光部に隣接して配置され、前記出射光の光軸と略同一の方向に可視光線を出射する可視光源をさらに備えることを特徴とする請求項22から25に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  27. 前記光検出装置は、前記ベッドの振動を検知する振動センサをさらに備え、
    前記発光部は、前記振動センサが振動を検知したときに出射光を出射し、前記振動センサが振動を検知しないときは出射光を出射しないことを特徴とする請求項22から26に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  28. 前記光検出装置は、前記振動センサの受けた振動で発電する振動発電機をさらに備え、
    前記発光部、前記受光部又は前記判定回路の少なくともいずれかが、前記振動発電機の発電した電力を動力源とすることを特徴とする請求項27に記載の離床前動作検出システム。
  29. 前記光検出装置を前記ベッドの端部に固定するベッド固定具をさらに備えることを特徴とする請求項22から28に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  30. 前記反射板を壁面に固定する壁面固定具をさらに備えることを特徴とする請求項22から29に記載のいずれかの離床前動作検出システム。
  31. 光を出射し、受光する光検出装置と、反射板と、を用いてベッド上での被検体の離床前動作を検出する離床前動作検出方法であって、
    前記光検出装置が前記ベッドの一端から出射光を出射し、前記反射板が前記ベッドの他端で前記出射光を反射し、前記光検出装置が前記一端で前記反射光を受光して前記出射光又は前記出射光の光路の遮断を検出する検出手順と、
    前記光検出装置が、所定時間の間前記光路の遮断を検出したときにアラーム信号を出力するアラーム出力手順と、を順に有する離床前動作検出方法。
  32. 前記検出手順において、前記光検出装置は、前記ベッド上で上体を倒している姿勢にある前記被検体の最高の高さから前記ベッド上で上体を起こしている姿勢にある前記被検体の最高の高さまでの間の前記ベッド上の空間を通過するように前記光検出装置から出射する前記出射光の光路を設定することを特徴とする請求項31に記載の離床前動作検出方法。
  33. 前記検出手順において、前記光検出装置から出射する前記出射光の出射方向を掃引することを特徴とする請求項31又は32に記載の離床前動作検出方法。


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