JP2007020417A - 野菜シート付加食肉製品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製品のカット時及び加熱調理時にも野菜シートが食肉製品に強固に結合した、野菜シート付加食肉処理製品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 食塩を用いて脱水処理した野菜に、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを混合して野菜シートを形成し、その野菜シートをソーセージ等の食肉製品の外周部又は内部に付加する。野菜シートの表面にトランスグルタミナーゼを添加することにより、野菜シートと食肉製品とをより強固に固定することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、脱水処理した生野菜を、細断することなくシート状に形成した野菜シートを付加した食肉製品及びその製造方法に関する。
現代、我が国では食生活の欧米化が進み、肉類及び脂肪類の摂取過剰が危惧されている。一方で、野菜摂取の重要性も認識されてはいるが、その摂取量を増やすことは容易ではない。特に子供では、野菜嫌いの割合も高く、おかずとして出された野菜を食べ残す場合も多い。
野菜を使用した肉料理としては、ロールキャベツや、グリンピース、レッドピーマン、ニンジン等の野菜やチーズをソーセージの中に入れたリオナソーセージがよく知られている。
子供に人気のあるソーセージ(ウインナー)に野菜を付加する場合、ロールキャベツのように野菜でソーセージを捲く際に、爪楊枝のような留め具を用いて野菜とソーセージを固定する必要がある。ところが、留め具をつけたままではフライパンで加熱する際に不便であり、かといってフライパンで加熱する前に留め具を外せば、せっかく捲いた野菜が剥がれてしまい、ソーセージと一緒に野菜を食べさせることができなくなる。
また、リオナソーセージでは、野菜をソーセージの肉中に分散混合する必要があるため、細かくカットした野菜しか使用することができず、野菜の食感を味わうことはできない。
ここで、海苔同様の食べ方で簡便に食することができ、保存性もある野菜シートが、特許文献1に開示されている。
また、野菜とタンパク溶液を、畜肉及び/又は魚肉すり身とトランスグルタミナーゼを混合して調製したつなぎで成型した野菜パティの製造方法が、特許文献2に開示されている。
特開昭60−149355号公報 特開2004−313087号公報
しかし、特許文献1に開示される野菜シートは、野菜を細断した後、結着剤含有液に混合し、混合液中の固形物を網状物に付着させた後、固形物を乾燥したものであり、そのもの自身を単品で食することを目的としている。このため、この特許文献1に開示される野菜シートをそのままソーセージに付加しても、ソーセージの水分によって結着剤の働きがなくなり、野菜がバラバラになってしまう。また、加熱調理の際に、結着剤が溶けてしまい、製品の形態を維持することはできない。
一方、特許文献2に開示される野菜パティの製造方法では、水分の多い野菜を使用すると、タンパク質及びつなぎの効果が減少するため、使用しうる野菜は、水分の少ない根菜類に制限されてしまう。また、この製造方法で製造された野菜パティは、カット時にソーセージから脱落しないほど、ソーセージと強固に結合させることは困難である。さらに、比較的柔らかいために、ソーセージ外周部に捲くと裂けやすいという問題も生じる。このため、この製造方法で製造された野菜パティは、ソーセージにそのまま付加することはできない。
本発明は、従来の野菜シート、野菜パティをソーセージに付加する際に生じる上記問題を解決し、製品のカット時及び加熱調理時にも野菜シートが食肉製品に強固に結着(固定)された、野菜シート付加食肉処理製品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを用いて、脱水処理した野菜を細断することなく野菜シートを形成し、該野菜シートを食肉製品の外周部又は内部に付加し、トランスグルタミナーゼ及びカゼインの作用によって固定したことを特徴とする野菜シート付加食肉製品及びその製造方法に関する。
具体的に、本発明の野菜シート付加ソーセージは、
食肉製品と、
食塩を用いて脱水処理した野菜に、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングした後、冷蔵保存することにより形成された野菜シートとから構成され、
トランスグルタミナーゼ及びカゼインの作用によって、食肉製品の外周部と食肉製品を捲いた野菜シートとを固定したことを特徴とする野菜シート付加食肉製品である(請求項1)。
また、本発明の野菜シート付加食肉製品は、
食肉製品と、
食塩を用いて脱水処理した野菜、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクをミキシングした後、冷却することにより形成された野菜シートとから構成され、
トランスグルタミナーゼ及びカゼインの作用によって、食肉製品内部に包埋させた野菜シートの外周部を食肉製品と固定したことを特徴とする野菜シート付加食肉製品である(請求項3)。
一方、本発明の野菜シート付加食肉製品の製造方法は、
生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
前記工程Cで形成した野菜シートの片面にトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加し、該片面を内側にしてケーシングの内壁に着接するように丸めて導入する工程Dと、
前記工程Dでファイブラスケーシング内に導入された野菜シートの内側に充填ノズルを挿入し、野菜シートの内側に食肉製品エマルジョンを充填する工程Eと、
前記工程Eの後、食肉製品エマルジョンをケーシング充填後に加熱処理する工程Fとを含む、ことを特徴とする野菜シート付加食肉製品の製造方法である(請求項8)。
また、本発明野菜シート付加食肉製品の製造方法は、
生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
食肉製品の外周部又は前記工程Cで形成された野菜シートの片面にトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加する工程Gと、
前記工程Gでトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加した面を介して食肉製品と野菜シートが着接するように、食肉製品の外周部を包むように野菜シートを捲く工程Hと、
野菜シートを外周部に捲いた食肉製品を、さらに加熱処理する工程Iとを含む、ことを特徴とする野菜シート付加食肉製品の製造方法である(請求項9)。
さらに、本発明野菜シート付加食肉製品の製造方法は、
生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
前記工程Cで形成された野菜シートをケーシング内に導入し、野菜シートを包埋するように食肉製品エマルジョンをケーシング内に充填する工程Jと、
前記工程Jの食肉製品エマルジョンをケーシング充填後に加熱処理する工程Eとを含むことを特徴とする、野菜シート付加食肉製品の製造方法に関する(請求項11)。
前記野菜シートの厚みは、0.3 cm以上3.0 cm以下であることが好ましい(請求項2,10)。食肉製品の外周部を包むように野菜シートを付加する場合、厚みが0.3 cm未満では内部に含まれる野菜の食感を十分に味わうことができず、一方、厚みが3.0 cmを超えると野菜シートを丸く曲げにくく、形が制限されるためである。
前記野菜シートにおけるゼラチン及びトランスグルタミナーゼは、前記野菜シート全体の1重量%以上5重量%以下の範囲内であることが好ましい(請求項4,12)。ゼラチン及びトランスグルタミナーゼが、前記野菜シート全体の1重量%未満では野菜をシートに固定する効果が弱く、一方、5重量%を超えるとこれら結着成分の風味及び食感が野菜シートに影響をするようになるためである。
前記乳タンパクが分離乳タンパクであり、前記野菜シート全体の4重量%以上9重量%以下の範囲内であることが好ましい(請求項5,13)。乳タンパクとして濃縮乳タンパクを使用することも可能であるが、野菜シートに若干乳臭を与えるため、分離乳タンパクを使用することが好ましい。
前記野菜シートが、さらに食塩と重合リン酸塩を添加した豚挽肉を、前記野菜シート全体の1重量%以上20重量%以下の範囲内で含むことが好ましい(請求項6,14)。食塩と重合リン酸を添加した豚挽肉は、トランスグルタミナーゼと反応して強力な結着効果を発揮するため、野菜シートの弾力性が向上する。ただし、野菜シート全体の1重量%未満では十分な結着効果が得られず、一方、20重量%を超えると野菜シート中に豚挽肉の存在が認識されるようになり、見た目が悪くなる。
前記野菜シートが、さらに大豆タンパクを、前記野菜シート全体の0.5重量%以上5.0重量%以下の範囲内で含むことが好ましい(請求項7,15)。大豆タンパクにはトランスグルタミナーゼと反応し、結着性を高めるという効果があるためである。ただし、野菜シート全体の0.5重量%未満では結着性不十分であり、一方、5重量%を超えると大豆臭がし、色が黄色っぽくなるためである。大豆タンパクとしては、分離乳タンパク又は濃縮大豆タンパクを使用することができる。
本発明の野菜シート付加食肉製品に用いる野菜シートは、生野菜を脱水処理するだけで細断しないため、様々な種類の生野菜を、その生鮮感を維持した状態で食肉製品に付加することができる。また、弾力性が高く、食肉製品との結着力が高く、加熱処理しても溶融しないため、製品カット時又は加熱調理時にも食肉製品から野菜シートが剥離したり、野菜シート中のカット野菜が脱落することもない。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り下記に限定されるものではない。
[生野菜の脱水処理]
本発明の野菜シート付加食肉製品は、野菜シートを食肉製品の外周部又は内部に付加するが、いずれの場合であっても同じ野菜シートを使用できる。まず、野菜シートの原料である生野菜の脱水方法について説明する。
生野菜に、生野菜の重量に対して1〜2重量%の食塩を添加してミキシングした後、24時間程度冷蔵庫内(1〜10℃)で保存した後、生野菜の水分を切る(ドリップ水を捨てる)。含水率が高い(90%以上)生野菜は、細断すると生鮮感が損なわれるため、例えば、キャベツ、レタス、ほうれん草等の生野菜は、1枚1枚剥がす程度にするのが好ましい。ニンジン、ジャガイモ、ゴボウ等の水分の少ない根菜類については、輪切り、千切り等に適宜カットしてもよい。
例えば、生キャベツの場合には(生キャベツ+食塩)の約5重量%のドリップ水が上記処理によりしみ出してくる。このドリップ水を野菜から分離し、廃棄した時点で、生野菜の脱水処理が終わる。このように、特に、含水率の高い野菜を細断せず、かつ、適度に脱水処理することにより、後述する野菜シートの結着性を損なうことなく、野菜シート内の野菜の生鮮感を維持することができる。
<野菜シート捲き食肉製品の製造>
(実施例1)
本発明の野菜シート付加食肉製品の実施例として、生キャベツ、生ニンジン、生ブロッコリー及び生グリンピースに上記脱水処理を行い、魚ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパク等を添加して野菜シートを調製し、この野菜シートを食肉製品であるソーセージの外周部に捲き付けることにより付加し、野菜シート捲きソーセージを製造した。
[野菜シートの形成]
まず、生キャベツは1枚ずつ剥がしてカットしていない状態、生ニンジンは千切りした状態、生ブロッコリーは約2 cm角に切断した状態、生グリンピースはそのままの状態に調製した。各生野菜98.5重量%に対して、食塩を1.5重量%の割合で添加し、ミキシングした。そして、食塩がまんべんなく各野菜の表面に付着するように、各生野菜と食塩をミキシングし、4℃の冷蔵庫内で24時間保存した。
その後、ドリップ水を廃棄し、各生野菜を脱水処理した。その後、脱水処理後の各野菜を、表1に示す比率でミキシングし、野菜シートの原料とした。
Figure 2007020417
次に、表2に示す原材料をよく撹拌し、さらに脱水処理野菜混合物を加えてよく撹拌した。なお、豚挽肉(3 mmカット)には、食塩と重合リン酸塩を添加し、撹拌した後、他の原材料と混合した。食塩と重合リン酸塩と撹拌することにより、豚挽肉から塩溶性タンパクが抽出され、これがトランスグルタミナーゼと反応し、バインダー作用を有するゲルを形成するためである。
Figure 2007020417
表2に示す原材料のうち、水飴と砂糖は甘味料、亜硝酸ナトリウムは豚肉に対する発色剤、アスコルビン酸Naは酸化防止剤、グルタミン酸Naは調味料、分離大豆蛋白と重合リン酸塩は結着剤、ソルビン酸は防腐剤としての作用を有する。
次に、ゼラチン及びトランスグルタミナーゼとしてアクティバTGB粘着タイプ(味の素株式会社)、乳タンパクとして分離乳タンパクを添加した。アクティバTGB粘着タイプに含まれるゼラチンは、魚ゼラチンであり、牛又は豚由来のゼラチンよりも結着効果が高い。ここで、アクティバTGB粘着タイプの組成は、表3に示す通りである。
Figure 2007020417
アクティバTGB粘着タイプ中のトランスグルタミナーゼ活性は、39 〜 63 IU/gである。また、アクティバTGB粘着タイプ中の二酸化ケイ素には、分散剤としての作用があるが、本発明の野菜シート付加ソーセージ及びその製造方法には、何ら関与しない。
魚ゼラチンとトランスグルタミナーゼが反応すると、強力な結着効果をもたらすと共に、魚ゼラチンが熱不可逆性となり、加熱しても融解しなくなる。ここでは、脱水野菜混合物74.34 gに対し、アクティバTGB粘着タイプを2.9 g添加した。すなわち、魚ゼラチンとしては2.83 g(脱水処理後の生野菜に対して3.81重量%)添加し、トランスグルタミナーゼとしては0.07 g(脱水処理後の生野菜に対して0.094重量%、0.0367 〜 0.0593 IU/脱水処理後の生野菜1g)を添加した。また、分離乳タンパクを4.6 g添加した。ここで、アクティバTGB粘着タイプ及び分離乳タンパクの添加量を、表4にまとめる。
Figure 2007020417
アクティバTGB粘着タイプ及び分離乳タンパクを添加した後、原材料全体に粘りが出てくるまで十分に撹拌した。なお、表1、表2及び表4に示した全ての原材料を混合すると、100重量部となる。
セロハン上に撹拌終了後の原材料混合物を厚さ約1cmに延ばし、4℃の冷蔵庫内で24時間保存した。冷蔵保存後、原材料混合物は弾力のあるゼリー状に固まり、野菜シートが形成された。この野菜シートは、適宜カットすることができ、食肉製品の外周部又は内部に付加され、本発明の野菜シート付加食肉製品が製造される。
実施例1では、食肉製品としてソーセージを用いたが、これ以外にハム、ハンバーグ、ミートローフ、テリーヌ等の食肉製品の外周部にも野菜シートを捲き付け、同様の方法で固定すれば、野菜シート捲き食肉製品を製造することが可能である。
また、図1に示すようなノズル21を用い、撹拌終了後の原材料混合物を、吐出孔22から押し出すことによって野菜シートを形成してもよい。野菜シートを連続して製造する場合には、このようなノズルを用いることが好ましい。
[野菜シートとソーセージの結着]
上述した製造方法で形成された野菜シートの片面に、アクティバTGB(味の素株式会社)の25w/v%水溶液を塗布し、ファイブラスケーシング内に充填した。このとき、図2(a)及び図2(b)に示すように、アクティバTGBを塗布した面3が内側になるよう、ファイブラスケーシング1の内面にアクティバTGBを塗布していない面4が着接するような状態に丸めて導入した。
ここで、アクティバTGBは、野菜シートの製造に用いたアクティバTGB粘着タイプとは別の製品であり、その組成を表5に示す。なお、25w/v%水溶液を塗布する代わりに、野菜シートの重量に対して、アクティバTGB原末を0.1重量%〜1重量%添加してもよい。
Figure 2007020417
アクティバTGB水溶液を野菜シートの片面に塗布(添加)すると、トランスグルタミナーゼとカゼインナトリウム(Na)が反応してバインダーとなり、野菜シートとソーセージ外周部を強固に結着(固定)することができる。
なお、実施例1では、アクティバTGBを野菜シートの片面に塗布することにより添加したが、ソーセージエマルジョンに粘着性があれば、このような塗布は不要である。
次に、野菜シート5の内側に充填機6の充填ノズル2を挿入し、ソーセージエマルジョンをファイブラスケーシング1内に充填した。このとき、ソーセージエマルジョンは、野菜シート5の内部にのみ充填され、野菜シートの外側(野菜シートとファイブラスケーシングの間)には充填されないように注意した。本発明の野菜シートは、ゲル強度が高く、弾力性があるため、折れ曲がることはなかった。
ソーセージエマルジョンは、細挽き又は粗挽きタイプの豚肉、牛肉、鶏肉、魚肉等を主原料とした一般的なソーセージのソーセージエマルジョンを用いることができるが、ここでは、粗挽きタイプ(5 mmカット)の豚肉を主原料としたソーセージエマルジョンを用いた。その組成を、表6に示す。
Figure 2007020417
次に、ソーセージエマルジョンの充填が終了したファイブラスケーシングを結さつし、冷蔵庫内(4℃)で18時間保存した。
次に、ファイブラスケーシングをスモークハウスで加熱処理した。加熱温度は80℃で、加熱時間は130分間とした。
加熱処理終了後、10℃以下まで冷却し、ファイブラスケーシングを取り除き、野菜シート捲きソーセージが完成した。この実施例1の野菜捲きソーセージの断面は、図3(a)に示すように、ソーセージ7の外周の大部分を野菜シート5で捲いた状態となっていた。
この野菜シート捲きソーセージ8は、野菜シート5とソーセージ7が強固に結着(固定)されているため、スライサーを用いて厚み5 mmにカットしても、野菜シートがソーセージから剥がれることはなかった。また、カットした後、沸騰水中でボイルしても、サラダ油をひいたフライパン上で軽く炒めても、野菜シートがソーセージから剥がれたり、野菜シート内の脱水処理野菜が脱落することはなかった。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2として、実施例1と同じ野菜シートを中空の円筒状に形成し、その内部にソーセージエマルジョンを充填する構成とし、野菜シート捲きソーセージを製造した。なお、野菜シートの形状が円筒状であること以外、製造方法は実施例1と同様である。
実施例2の野菜シート捲きソーセージの断面は、図3(b)に示す状態となったが、この野菜シート捲きソーセージ9も、実施例1の野菜シート捲きソーセージ8と同様、スライサーによるカット、ボイル、フライパン上の加熱のいずれを行っても、野菜シート5がソーセージ7から剥がれたり、野菜シート内の脱水処理野菜が脱落することはなかった。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3として、実施例1と同じ野菜シートを、実施例1と同じソーセージエマルジョンから別途製造されたソーセージの外周部に捲き付けることにより、野菜シート捲きソーセージを製造した。なお、ソーセージエマルジョンは、実施例1と同じファイブラスケーシングに充填し、80℃で130分間加熱処理し、ソーセージとした。
上記ソーセージの外周部に、実施例1と同じアクティバTGBの25w/v%水溶液を塗布し、野菜シートを捲き付けた。その状態でセロハンを用いてラッピングし、野菜シートとソーセージを結着した状態に固定した。そして、冷蔵庫内(1〜10℃)で24時間保存した。
次に、セロハンを取り除き、80℃で30分間加熱処理した。実施例3の野菜シート捲きソーセージの断面は、図3(c)に示す状態となったが、この野菜シート捲きソーセージ11も、実施例1の野菜シート捲きソーセージ8と同様、スライサーによるカット、ボイル、フライパン上の加熱のいずれを行っても、野菜シートがソーセージから剥がれたり、野菜シート内の脱水処理野菜が脱落することはなかった。
<野菜シート入り食肉製品の製造>
(実施例4)
本発明の野菜シート付加食肉製品の実施例として、実施例1〜3と同じ野菜シートを、食肉製品であるソーセージの内部に包埋させることにより付加し、野菜シート入りソーセージを製造した。
まず、実施例1と同様に野菜シートを製造した。ただし、厚みは、1/3〜1/2程度とした。この野菜シートの両面に、アクティバTGBの25w/v%水溶液を塗布し、ファイブラスケーシングの内壁に接触しないような状態に丸めて導入した。
野菜シートの内側に充填機の充填ノズルを挿入し、実施例1と同じソーセージエマルジョンを、野菜シートの内側及び外側の両方に行き渡るように充填した。
次に、ソーセージエマルジョンの充填が終了したファイブラスケーシングを結さつし、冷蔵庫内(4℃)で18時間保存した。
次に、ファイブラスケーシングに充填したソーセージエマルジョンをスモークハウスで加熱処理した。加熱温度は80℃で、加熱時間は130分間とした。
加熱処理終了後、室温付近まで冷却し、ファイブラスケーシングを取り除き、野菜シート入りソーセージが完成した。この実施例4の野菜捲きソーセージの断面を、図4(a)に示す。
この野菜シート入りソーセージは、実施例1〜3の野菜シート捲きソーセージと同様、野菜シートとソーセージが強固に結着(固定)されているため、スライサーを用いて厚み5 mm程度にカットしても、野菜シートがソーセージから剥がれることはなかった。また、カットした後、沸騰水中でボイルしても、サラダ油をひいたフライパン上で軽く炒めても、野菜シートがソーセージから剥がれたり、野菜シート内の脱水処理野菜が脱落することはなかった。
なお、実施例4では、アクティバTGBを野菜シートの両面に塗布することにより添加したが、ソーセージエマルジョンに粘着性があれば、このような添加は不要である。また、塗布するにしても、片面のみとすることもできる。
実施例4の変形例として、野菜シートをロールさせてファイブラスケーシングに導入し、ソーセージエマルジョン中に包埋させてもよい。この状態で加熱処理を行えば、野菜シートをロールさせた状態でソーセージ内に付加することができる。この変形例の断面図を、図3(b)に示す。
また、実施例4の別の変形例として、実施例1と同じ野菜シートを、断面の1辺約1 cmの略直方体にカットし、それを1個又は複数個ソーセージエマルジョン中に埋設させてもよい。この状態で加熱処理を行えば、野菜シートのカット品を任意の数だけソーセージ内に付加することができる。野菜シートのカット品を4個ソーセージ内に付加した場合における、この変形例の断面図を、図4(c)に示す。
なお、野菜シートをカットするほど、脱水処理野菜の生鮮感を味わいにくくなるため、実施例1の野菜シートよりも厚みが2倍以上のある野菜シートを製造し、それを略直方体状又は円柱状にカットしたものを、1個ソーセージ内に付加して野菜シート入りソーセージとする方が、より好ましい。この実施例4のさらに別の変形例の断面図を、図4(d)に示す。
実施例4では、ソーセージエマルジョン中に野菜シートを包埋させ、その後加熱処理することにより、ソーセージエマルジョンをソーセージとし、野菜シート入りソーセージを製造したが、ハム、ハンバーグ等他の食肉製品の内部に、アクティバTGBを添加した野菜シートを付加及び固定することにより、野菜シート入り食肉製品とすることも可能である。
<野菜シートの原材料混合物の保存温度及び保存時間>
実施例1では、原材料混合物を4℃の冷蔵庫内に24時間保存することにより野菜シートを製造したが、冷蔵庫内の温度を1℃、5℃、10℃に設定し、実施例1と全く同じ原材料混合物を6〜24時間保存し、適切な保存温度と保存時間について検討した。その結果を、表7に示した。
Figure 2007020417
野菜シート内で脱水処理野菜がしっかりと結着されているかどうか、脱水処理野菜をカットすることによって確認した。全ての部分で脱水処理野菜が容易に剥がれなければ「完全結着」、全ての部分で脱水処理野菜が容易に剥がれれば「結着せず」、一部の脱水処理野菜が容易に剥がれれば「一部結着せず」と規定し、野菜シートの全面について試験した。
まず、保存温度が1℃の場合、保存時間が24時間でなければ脱水処理野菜は完全結着されなかった。一方、5℃の場合には保存時間18時間、10℃の場合には保存時間12時間で完全結着されたように、保存温度が高いほどより短時間の保存時間で完全結着させることができた。野菜シートを冷蔵保存せず、10℃を超える温度に保存するようにすれば、さらに短時間で脱水処理野菜を完全結着することが可能になると予想されるが、保存温度が10℃を超えると(冷蔵保存しないと)微生物が増殖し易くなる。
逆に、保存温度を氷点下にまで下げると、野菜シート中の水分が凍結し、トランスグルタミナーゼが機能しなくなるため、脱水処理野菜を完全結着することができなくなる。また、保存終了後、凍結した水分がドリップ水として野菜シートから出てくる。
従って、野菜シート形成時の保存温度及び保存時間は、1℃以上10℃以下で24時間とするのが好ましいことが判明した。この結果を受けて、実施例1では、4℃、24時間冷蔵庫内で保存した。
<野菜シートにおけるゼラチン及びトランスグルタミナーゼ量の検討>
実施例1では脱水野菜混合物74.34 gに対し、アクティバTGB粘着タイプを2.9 g添加して野菜シートを製造したが、アクティバTGB粘着タイプの配合割合を変化させ、至適な配合割合について検討した。
表8に示すように、アクティバTGB粘着タイプ以外の成分の配合割合は、全て実施例1と同じである。また、表8の数値は、重量部を表しており、試験区3が実施例1の野菜シートである。
Figure 2007020417
上記試験区1〜6の各野菜シートについて、(1) 野菜の結着性、(2) 味、(3) 外観、(4) 食感、の4項目について「良好」、「可」、「不良」の3段階評価を行った。その結果を、表9に示す。なお、試験区1〜6のアクティバTGB粘着タイプの配合割合は、野菜シート全体に対して、それぞれ0.103、0.92、2.90、5.73、7.52及び9.25重量%である。
Figure 2007020417
アクティバTGB粘着タイプが最も少ない試験区1は、野菜の結着性が悪く、味、外観、食感は結着していなかったため、評価できなかった。よって、全ての項目を「不良」と判定した。
試験区2は、野菜シートの一部に野菜の結着性がやや悪い部分もあったが、その他の項目は「良好」と判定された。
試験区3及び4は、全ての項目が「良好」と判定された。
アクティバTGB粘着タイプが多い試験区5及び6は、結着性、味及び外観は「良好」と判定されたが、食感については、ゲルの食感が認められたため、「不良」と判定された。
表9に示した判定結果から、野菜シートに配合するアクティバTGB粘着タイプは、野菜シート全体に対して1重量%以上5重量%以下の範囲とすることが好ましいと判明した。
<野菜シートにおける乳タンパク量の検討>
実施例1では、乳タンパクである分離乳タンパクを原材料に添加し、野菜シートを製造したが、分離乳タンパクの配合割合を変化させ、至適な配合割合について検討した。
表10に示すように、分離乳タンパク以外の成分の配合割合は、全て実施例1と同じである。また、表10の数値は、重量部を表しており、試験区3が実施例1の野菜シートである。
Figure 2007020417
上記試験区3及び7〜11の各野菜シートについて、(1) 野菜の結着性、(2) 味、(3) 外観、(4) 食感、の4項目について「良好」、「可」、「不良」の3段階評価を行った。その結果を、表11に示す。なお、試験区3及び7〜11の分離乳タンパクの配合割合は、野菜シート全体に対して、それぞれ4.74、1.65、2.65、6.47、8.27及び10.0重量%である。
Figure 2007020417
分離乳タンパクが最も少ない試験区7は、野菜の結着性が悪く、味、外観、食感は結着していなかったため、評価できなかった。よって、全ての項目を「不良」と判定した。
試験区7は、野菜シートの一部に野菜の結着性がやや悪い部分もあったが、その他の項目は「良好」と判定された。
試験区3、9及び10は、全ての項目が「良好」と判定された。
分離乳タンパクが最も多い試験区11は、結着性と味は「良好」と判定されたが、外観については、やや白いゲルが目に付いたため、「可」と判定された。また、食感については、ゲルの食感が認められたため、「不良」と判定された。
表11に示した判定結果から、野菜シートに配合する乳タンパクは、野菜シート全体に対して4重量%以上9重量%以下の範囲とすることが好ましいと判明した。
<野菜シート形成におけるゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクの併用効果>
本発明の野菜シート付加食肉製品は、脱水処理野菜をゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを用いて結着することを特徴とするが、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを用いず、ゼラチン単独で野菜シートを形成できないか検討した。
各試験区の野菜シートの原材料を、表12に示す。なお、脱水処理野菜混合物は、実施例1と同じものを使用し、野菜シートの製造方法も実施例1と同じである。また、表の中の数字は、全て重量部を表している。
Figure 2007020417
各試験区の野菜シートは、まず、野菜の結着性について検討し、野菜が結着していた試験区についてのみ、さらに、20 〜 80℃に設定した恒温槽内に60分間保存し、野菜シートが加熱により崩壊するか否か検討した。その結果を、表13に示す。
Figure 2007020417
まず、試験区3(実施例1)の野菜シートは、野菜がしっかりと結着(固定)されており、恒温槽内で80℃にまで加熱しても全く形態が崩れなかった。
次に、試験区3の野菜シートの原材料から、表2に示した原材料を除去し、脱水処理野菜混合物とアクティバTGB粘着タイプのみを原材料として製造された試験区12の野菜シートは、試験区3の野菜シートと比較すると、若干野菜の結着力が弱かったが、野菜が脱落している部分はなく、実用性には全く問題なかった。また、恒温槽内で80℃にまで加熱しても全く形態が崩れなかった。
ところが、試験区12のアクティバTGB粘着タイプを、同量の牛ゼラチンに置換した試験区13の野菜シートは、実施例1と同じ製造方法を実施しても、牛ゼラチンの弾力が弱く、野菜シート全体に占める牛ゼラチン量も少ないため、野菜をしっかりと固形することができなかった。このため、試験区13の野菜シートについては、他の試験区と異なり、加熱試験を実施できなかった。なお、表10において、試験区13だけ「×」印となっているのは、野菜の結着性が悪く、加熱試験を行っていないことを意味する。
次に、牛ゼラチンの配合量を、25.66重量部まで増やした試験区14の野菜シートは、牛ゼラチンの弾力は試験区13と同じであるが、野菜シート全体に占める牛ゼラチン量が多いため、野菜の結着性は良好であった。しかし、恒温槽内で30℃以上に加熱すると、シートの形態が崩れ始め、40℃以上に加熱すると、牛ゼラチンが溶融するために、シートの形態が完全に崩壊した。
次に、試験区14の原材料に、アクティバTGSを1重量部添加して製造した試験区15の野菜シートは、牛ゼラチンがトランスグルタミナーゼの作用によって弾力を増し、野菜をより強固に結着した。また、恒温槽内で80℃に加熱しても、牛ゼラチンは溶融せず、野菜シートの形態は崩れなかった。しかし、試験区15の野菜シートは、牛ゼラチンの含有量が多すぎるため、味、外観、食感は非常に悪く、実施例で用いた野菜シートとは全く異質な野菜シートとなった。なお、アクティバTGSの組成を、表14に示した。
Figure 2007020417
また、豚ゼラチン又は魚ゼラチンを用いて牛ゼラチンと同様の試験を行った結果でも、牛ゼラチンの場合と同様の結果が得られた。
このように、ゼラチンを大幅に増加して野菜シートを製造しても、加熱処理時にゼラチンの溶融が起こるため、本発明の野菜シート付加食肉製品に適した野菜シートは製造できなかった。また、ゼラチンを大幅に増加し、さらにトランスグルタミナーゼを含むアクティバTGSを配合すれば、野菜シートの弾力が増し、加熱処理してもゼラチンが溶融しなかったことから、本発明の野菜シート付加食肉製品に適した野菜シートは、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクの3種類の構成成分がそろって、はじめて脱水処理野菜を強固に結着し、かつ、加熱処理時にも溶融しない状態となることが判明した。
<野菜シートとソーセージの結着に適した保存温度及び保存時間>
実施例1では、ソーセージエマルジョンの充填が終了したファイブラスケーシングを密封し、冷蔵庫内(1〜10℃)で18時間保存することにより、アクティバTGBの0.5w/v%水溶液を塗布した野菜シート内面とソーセージとを結着(固定)させたが、この結着処理における保存温度を1℃、5℃、10℃に設定し、実施例1と全く同じファイブラスケーシング充填後のソーセージエマルジョンを6〜24時間保存し、適切な保存温度と保存時間について検討した。その結果を、表15に示した。
Figure 2007020417
野菜シートとソーセージがしっかりと結着されているかどうか、加熱処理後に完成した野菜シート捲きソーセージを、スライサーを用いて厚さ5 mmにカットし、カットした全ての野菜シート捲きソーセージについて、野菜シートとソーセージの間にすき間があるかどうかの目視確認をすることによって確認した。全ての部分で野菜シートが容易に剥がれなければ「完全結着」、全ての部分で野菜シートが容易に剥がれれば「結着せず」、一部の野菜シートが容易に剥がれれば「一部結着せず」と規定し、カットした全ての野菜シート捲きソーセージの全面について試験した。
まず、保存温度が1℃の場合、保存時間が18時間以上でなければ脱水処理野菜は完全結着されなかった。一方、5℃の場合には保存時間12時間、10℃の場合には保存時間6時間で完全結着されたように、保存温度が高いほどより短時間の保存時間で完全結着させることができた。ソーセージエマルジョンを充填したファイブラスケーシングを冷蔵保存せず、10℃を超える温度に保存するようにすれば、さらに短時間で野菜シートとソーセージを完全結着することが可能になると予想されるが、保存温度が10℃を超えると(冷蔵保存しないと)微生物が増殖し易くなる。
逆に、保存温度を氷点下にまで下げると、野菜シート及びソーセージエマルジョン中の水分が凍結し、トランスグルタミナーゼが機能しなくなるため、野菜シートとソーセージを完全結着することができなくなる。また、保存終了後、凍結した水分がドリップ水として野菜シート及びソーセージエマルジョンから出てくるため、食肉製品としての風味が損なわれる。
従って、アクティバTGB添加後の野菜シートとソーセージの保存温度及び保存時間は、1℃以上10℃以下で18時間とするのが好ましいことが判明した。この結果を受けて、実施例1では、4℃、18時間冷蔵庫内で保存した。
以上説明したように、本発明は、食塩を用いて脱水処理した野菜を、細断することなく魚ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクと混合して野菜シートを形成し、該野菜シートを食肉製品の外周部又は内部に付加した食肉製品及びその製造方法であり、従来技術では不可能であった、生野菜の食感を維持した野菜シートを食肉製品に付加することを可能とするものであり、食肉産業において、生野菜の食感及び野菜の栄養を付加した、子供にも食べやすい食肉製品の製造を可能とするものである。
図1は、野菜シートの形成時に使用しうるノズルの外観図である。 図2は、ファイブラスケーシングに野菜シートを導入し、ソーセージエマルジョンを充填するときの状態を説明する図であり、図2(a)はファイブラスケーシング、野菜シート及び充填ノズルの位置関係を示す外観図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。 図3は、野菜シート捲きソーセージの断面図であり、図3(a)は実施例1の野菜シート捲きソーセージの断面図、図3(b)は実施例2の野菜シート捲きソーセージの断面図、図3(c)は実施例3の野菜シート捲きソーセージの断面図である。 図4は、野菜シート入りソーセージの断面図であり、図4(a)は実施例4の野菜シート入りソーセージの断面図であり、図4(b)は実施例4の変形例の野菜シート入りソーセージの断面図であり、図4(c)は実施例4の別の変形例の野菜シート入りソーセージの断面図であり、図4(d)は実施例4のさらに別の変形例の野菜シート入りソーセージの断面図である。
符号の説明
1:ファイブラスケーシング
2:充填ノズル
3:野菜シートのアクティバTGB水溶液を塗布した面
4:野菜シートのアクティバTGB水溶液を塗布していない面
5:野菜シート
6:充填機
7:ソーセージ
8:別途製造されたソーセージ
9:カットされた野菜シート
10:円柱状に形成された野菜シート
21:ノズル
22:吐出孔

Claims (15)

  1. 食肉製品と、
    食塩を用いて脱水処理した野菜に、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングした後、冷蔵保存することにより形成された野菜シートとから構成され、
    トランスグルタミナーゼ及びカゼインの作用によって、食肉製品の外周部と食肉製品を捲いた野菜シートとを固定したことを特徴とする野菜シート付加食肉製品。
  2. 前記野菜シートの厚みが、0.3 cm以上3 cm以下である請求項1に記載の野菜シート付加食肉製品。
  3. 食肉製品と、
    食塩を用いて脱水処理した野菜、ゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクをミキシングした後、冷却することにより形成された野菜シートとから構成され、
    トランスグルタミナーゼ及びカゼインの作用によって、食肉製品内部に包埋させた野菜シートの外周部を食肉製品と固定したことを特徴とする野菜シート付加食肉製品。
  4. 前記野菜シートにおけるゼラチン及びトランスグルタミナーゼが、前記野菜シート全体の1重量%以上5重量%以下の範囲内である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品。
  5. 前記乳タンパクが分離乳タンパクであり、前記野菜シート全体の4重量%以上9重量%以下の範囲内である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品。
  6. 前記野菜シートが、さらに食塩と重合リン酸塩を添加した豚挽肉を、前記野菜シート全体の1重量%以上20重量%以下の範囲内で含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品。
  7. 前記野菜シートが、さらに大豆タンパクを、前記野菜シート全体の0.5重量%以上5重量%以下の範囲内で含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品。
  8. 生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
    前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、生野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
    前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
    前記工程Cで形成した野菜シートの片面にトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加し、該片面を内側にしてケーシングの内壁に着接するように丸めて導入する工程Dと、
    前記工程Dでケーシング内に導入された野菜シートの内側に充填ノズルを挿入し、野菜シートの内側に食肉製品エマルジョンを充填する工程Eと、
    前記工程Eの後、食肉製品エマルジョンをケーシング充填後に加熱処理する工程Fとを含む、ことを特徴とする野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  9. 生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
    前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
    前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
    食肉製品の外周部又は前記工程Cで形成された野菜シートの片面にトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加する工程Gと、
    前記工程Gでトランスグルタミナーゼ及びカゼインを添加した面を介して食肉製品と野菜シートが着接するように、食肉製品の外周部を包むように野菜シートを捲く工程Hと、
    野菜シートを外周部に捲いた食肉製品を、さらに加熱処理する工程Iとを含む、ことを特徴とする野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  10. 前記野菜シートの厚みが、0.3 cm以上3.0 cm以下である請求項8又は9に記載の野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  11. 生野菜に食塩を添加して脱水処理する工程Aと、
    前記工程Aで脱水処理された野菜にゼラチン、トランスグルタミナーゼ及び乳タンパクを添加して、野菜を細断することなくミキシングする工程Bと、
    前記工程Bでミキシングした原材料混合物をシート状に展開し、冷蔵保存することにより野菜シートを形成する工程Cと、
    前記工程Cで形成された野菜シートをケーシング内に導入し、野菜シートを包埋するように食肉製品エマルジョンをケーシング内に充填する工程Jと、
    前記工程Jの食肉製品エマルジョンをケーシング充填後に加熱処理する工程Eとを含むことを特徴とする、野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  12. 前記工程Bにおいて、ゼラチン及びトランスグルタミナーゼが、野菜シート全体の1重量%以上5重量%以下の範囲内である請求項8乃至11のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  13. 前記工程Bの乳タンパクが分離乳タンパクであり、野菜シート全体の2重量%以上9重量%以下の範囲内である請求項8乃至12のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  14. 前記工程Bにおいて、さらに食塩と重合リン酸塩を添加した豚挽肉を、前記野菜シート全体の1重量%以上20重量%以下の範囲内でミキシングする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品の製造方法。
  15. 前記工程Bにおいて、さらに大豆タンパクを、前記野菜シート全体の0.5重量%以上5重量%以下の範囲内でミキシングする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の野菜シート付加食肉製品の製造方法。
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