JP2007017952A - 電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶に作用する横電界を低減しつつ、配向膜のラビングムラを低減する。
【解決手段】凸部90が、TFTアレイ基板10上の画素電極9aの間に延びるデータ線
6a及び走査線11a上の電極間領域のうちデータ線6a及び走査線11aが互いに交差
する領域Fに形成されている。凸部90は、データ線6a及び走査線11aが互いに交差
する複数の領域Fの夫々に形成されている。したがって、凸部90は、データ線6a及び
走査線11aの夫々が延びる方向に沿って互いに間隔を隔てて形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、横電界による液晶の配向乱れを低減できる液晶装置等の電気光学装
置、及びその製造方法、並びにこのような電気光学装置を備える電子機器の技術分野に関
する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、液晶を保持する一対の基板の夫々に
設けられた画素電極及び対向電極間に所定の電圧を印加することによってこれら電極間に
介在する液晶分子の配向性を制御し、画像が表示される。したがって、相対向する基板の
間隔が画面内で均一でない場合には対向する電極間にかかる電界強度が画面内で相違し、
画質上大きな問題となる。
加えて、液晶分子の配向を制御するポリイミド(PI)等の配向膜に膜厚ムラやラビン
グムラが発生した場合には、液晶の配向異常を引き起し、液晶表示装置で得られる画像品
位が極端に劣化するという問題点がある。
これらの問題点を解決するために特許文献1は、2画素に一つの割合で市松模様に配置
された柱状のスペーサを設けることによって、相対向する基板間の間隔を画面内で一定に
保ちつつ、且つ配向膜にラビングムラが生じないように配向膜の凹凸を低減する技術を開
示している。
また、この種の電気光学装置では一般に、直流電圧印加による液晶等の電気光学物質の
劣化防止、表示画像におけるクロストークやフリッカの防止などのために、各画素電極に
印加される電圧極性を所定規則で反転させる反転駆動方式が採用されている。このような
反転駆動方式として、例えば一のフレーム又はフィールドの画像信号に対応する表示を行
う間は、奇数行に配列された画素電極を対向電極の電位を基準として正極性の電位で駆動
すると共に偶数行に配列された画素電極を対向電極の電位を基準として負極性の電位で駆
動し、これに続く次のフレーム又はフィールドの画像信号に対応する表示を行う間は、逆
に偶数行に配列された画素電極を正極性の電位で駆動すると共に奇数行に配列された画素
電極を負極性の電位で駆動する(即ち、同一行の画素電極を同一極性の電位により駆動し
つつ、係る電位極性を行毎にフレーム又はフィールド周期で反転させる)1H反転駆動方
式が、制御が比較的容易であり高品位の画像表示を可能ならしめる反転駆動方式として用
いられている。
特開2003−140157号公報
この種の電気光学装置を1H反転駆動方式等の駆動方式で駆動した場合、TFTアレイ
基板上で相隣接する画素電極のうち、印加電圧の極性が逆であるもの同士の間では、基板
面に平行方向の電界(所謂、横電界)が生じるという問題がある。ここで横電界は、画素
電極と、これに対向する対向電極との間に形成する縦電界によって動作制御されることが
想定されている電気光学物質に対し、電気光学物質の動作不良を引き起こす。その結果、
電気光学物質が横電界の影響を受ける領域では、光抜け等の変調不良が生じてコントラス
ト比が低下する。
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、基板間の間隔を一定に維持しつつ、ラ
ビングムラを低減する観点に注目して提案された技術であり、横電界を低減する技術につ
いては記載されていない。加えて、柱状のスペーサが素子基板及び対向基板の夫々に接し
ているため、画素の境界付近では横電界を有効に低減できる程度に配向膜の形状及びラビ
ング状態の詳細な設計がなされているとは言い難い。より具体的には、ラビングムラを提
言するために、配向膜のうち画素電極の境界付近に延びる部分とその周辺に延びる部分が
平坦に連続して延在している場合には、配向膜の下側に形成された画素電極間に生じる電
界のうち基板面に沿った成分、即ち横電界が画素電極の境界付近に存在する液晶分子に作
用し、この液晶分子に対する配向制御が困難なものとなる。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、表示性能を低下
させない程度に配向膜のラビングムラを低減する。加えて、横電界による液晶分子の配向
の乱れを有効に低減し、液晶分子の配向の乱れに起因する光抜け等の画像表示上の不具合
を低減できる電気光学装置及びその製造方法、並びにこのような電気光学装置を具備して
なる電子機器を提供することを課題とする。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、素子基板と、該
素子基板と対向するように配置されている対向基板と、前記素子基板上の画像表示領域に
マトリクス状に配列された複数の画素電極と、前記画像表示領域において互いに交差する
ように延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、前記素子基板において前記複数の画素
電極同士の間の領域に配置されるとともに、前記対向基板に接しない複数の凸部とを備え
る。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置では、素子基板及び対向基板間には、例えば液
晶等の電気光学物質が挟持されている。素子基板は、マトリクス状に配置された複数の画
素電極と共に画素部に含まれる、例えばTFT等の半導体素子、データ線及び走査線等が
形成されている。尚、素子基板は、例えばガラス基板或いは石英基板等の透明基板及びこ
の透明基板上に絶縁膜を含む多層構造が形成されたものであってもよい。
凸部は、素子基板の基板面における複数の画素電極の間に延びる電極間領域に形成され
ている。したがって、例えば相隣接する画素電極間に凸部が設けられていることになり、
画素電極及び凸部を覆うように配向膜を形成した場合には、配向膜のうち電極間領域に延
びる部分は電極間領域の周辺領域に延びる部分に比べて凸部の形状に応じて対向基板に向
かって張り出した形状となる。このように、電極間領域で対向基板に向かって局所的に張
り出した配向膜によれば、電極間領域において液晶等の電気光学物質に加わる横電界を実
質的に低減でき、画素電極間で生じる光抜け等の画像表示上の不具合を低減できる。
尚、凸部は、例えば凸部上に形成される配向膜に対して施されるラビング処理において
凸部上に延びる配向膜におけるラビングムラが画像表示上問題ない程度に低減されるよう
にサイズ及び形状が設定されていればよい。
このように本発明の第1の発明に係る電気光学装置によれば、電極間領域において電気
光学物質が横電界によって動作不良を起こし、光変調度を適正に制御できなくなることが
防止される。例えば、液晶装置では、横電界の影響を受ける液晶の分子配向が変化し、光
抜け等が起きることが防止される。その結果、表示におけるコントラスト比の低下、及び
輝度の低下を防止することができる。加えて、例えば液晶装置における配向膜に対するラ
ビングムラを低減でき、より一層表示品質を高めることが可能である。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記電極同士の間の領域は、
前記データ線に沿って延びる第1領域及び前記走査線に沿って延びる第2領域を含んでお
り、前記複数の凸部は、前記電極間領域のうち少なくとも前記第1領域及び前記第2領域
が交差する交差領域に設けられるとともに、前記交差領域毎に互いに分離して設けられて
いてもよい。
この態様では、凸部が前記電極間領域のうち少なくとも交差領域に設けられていること
から、相隣接する画素電極間に生じる横電界を実質的に且つ効果的に低減でしつつ、例え
ば凸部上に形成される配向膜のラビングムラが生じる原因の一つである素子基板の基板面
における凹凸を画像表示上問題ない水準にまで低減できる。より具体的には、前記第1領
域及び前記第2領域が交差する交差領域は互いに間隔を隔てて存在するため、例えばデー
タ線及び走査線の夫々に沿ってライン状に凸部が設けられる場合に比べて、素子基板の基
板面において凹凸を含む領域を低減できる。したがって、配向膜をラビングする際にラビ
ング布が配向膜に不均一に接する領域を低減でき、凸部に起因して生じるラビングムラを
低減できる。
加えて、交差領域の夫々に凸部を点状、或いは島状に設けることにより、横電界の影響
が他の領域に比べて大きくなる傾向にある交差領域における横電界の影響を低減すること
もできると共に、データ線及び走査線を多層と電気的に接続するコンタクトホールを避け
ることも可能である。
尚、この態様では、凸部は電極間領域のうち少なくとも交差領域に設けられていればよ
く、より効果的に横電界を低減するように交差領域から他の領域に延在されていてもよい
ことは言うまでもない。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記凸部は、前記複数の画素
電極のうち前記交差領域を介して向かい合う画素電極のコーナー部に重なるように形成さ
れていてもよい。
この態様では、凸部は、複数の画素電極のうち交差領域を介して向かい合う画素電極の
コーナー部に重なるように形成されているため、電極間領域を介して相隣接する画素電極
間で基板面に沿って液晶等の電気光学物質に加わる横電界を凸部で低減しつつ、対向基板
に設けられた対向電極及び画素電極間に生じる縦電界によって効果的に横電界を低減でき
る。より具体的には、例えば画素電極が凸部と重なるようにこの凸部上に延在されている
場合には、基板面に沿って平坦に画素電極を形成する場合に比べて凸部上に延在されてい
る分だけ画素電極及び対向電極の間隔を狭めることができ、縦電界が強めることが可能で
ある。したがって、電気光学物質に加わる横電界の影響をこの縦電界によって、横電界の
強度を低減できないまでも電気光学物質の配向制御を阻害する横電界の影響を相対的に弱
めることができる。
この態様では、前記凸部は、前記交差領域を介して向かい合う画素電極の各辺のうち前
記走査線に沿って延びる辺に沿って前記交差領域から延在されていてもよい。
この態様によれば、交差領域を介して向かい合う画素電極間に生じる横電界だけでなく
、走査線に沿って延びる第2領域を介して相隣接する画素電極の走査線に沿って延びる辺
の間に生じる横電界を弱めることができる。この態様では、交差領域を介して相隣接する
画素電極及び第2領域を介して相隣接する画素電極間に生じる横電界を凸部の形状に応じ
て弱めることができる。また、凸部は、データ線及び走査線の夫々が延びる方向に沿って
交差領域から夫々の方向に沿って非対称に延在されていてもよい。凸部の平面的な形状は
、電気光学装置の駆動方式及び構造、その他の設計仕様に応じて便宜適用な形状に形成で
きる。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記凸部の表面は、前記画素
電極の表面より高い位置にあり、且つ前記対向基板に接しないように設定されていてもよ
い。
この態様によれば、凸部を設けない場合に比べて電極間領域に形成される、例えば配向
膜を凸部の形状に応じて対向基板側に張り出させることができ、この張り出した部分によ
って横電界を弱めることができる。より具体的には、凸部の高さは前記画素電極の高く、
例えば0.4μm程度であることが望ましい。このような高さの凸部によれば、凸部上に
形成される、例えば配向膜を、横電界を弱めるようになだらかに形成できる。加えて、凸
部は対向基板に接しないため、電極間領域に電気光学物質を挟持しつつ、これら電気光学
物質の配向制御を横電界の影響を弱めながら実行できる。
したがって、この態様では、凸部は、素子基板及び対向基板の間隔を画像表示領域で均
一にするための柱状のスペーサとして機能するのではなく、電気光学物質に印加される横
電界を弱めつつ、例えば配向膜のラビングムラを実使用上問題ない水準にまで低減できる
機能する点で従来技術に開示された柱状のスペーサと明確に相違する。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記凸部の断面形状は、前記
対向基板に向かって先細りしたテーパ形状であってもよい。
この態様によれば、例えば凸部上に形成される配向膜を電極間領域において凸部の形状
に応じてなだらかに形状にすることができる。これにより、配向膜のラビングムラを低減
しつつ、横電界を効果的に弱めることができる。ここで、凸部の断面形状は対向基板に向
かって先細りしたテーパ形状であればよく、例えば上部が平坦面とされる台形状、或いは
これに準じた形状であってもよい。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記複数の凸部の各々を第1
凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む側の基板面に夫々設けられおり、前
記第1凸部のそれぞれに向かい合うように配置された複数の第2凸部と、前記第2凸部を
覆うように形成されており、前記第2凸部上に形成された部分が該第2凸部の周辺に延び
る部分に比べて前記第1凸部に向かって張り出した複数の対向電極とを備えていてもよい
この態様では、第1凸部及び第2凸部によって画素電極及び対向電極の距離が第2凸部
を設けない場合に比べて狭められており、これに伴い画素電極及び対向電極間における縦
電界を強めることができる。このような縦電界によれば、画素電極間における横電界を相
対的に弱めることができ、電極間領域、即ち画素電極間に生じる光抜けを低減することが
可能である。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記複数の凸部の各々を第1
凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む側の基板面に夫々設けられた複数の
第2凸部を備え、前記第1凸部及び前記第2凸部の形状は、互いに異なっていてもよい。
この態様によれば、画素電極の縁で生じる横電界の乱れを低減できる。これにより、例
えば液晶について画素電極の縁に沿って生じる配向の乱れを抑制でき、当該配向の乱れに
起因する光り抜けの発生を低減することが可能である。より具体的には、第1凸部及び第
2凸部の平面形状或いは断面形状、若しくは平面形状及び断面形状の両方が相互の異なっ
ていることによって、これら凸部間における横電界の電界強度分布が大なり小なり均一化
される。したがって、電界強度分布の不均一性及び液晶の種類(即ち、配向モード)に起
因して生じる光り抜けを相応に低減できる。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記複数の凸部の各々を第1
凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む側の基板面に夫々設けられた複数の
第2凸部と、前記複数の画素電極同士の間の領域に延びる遮光膜とを備え、前記第1凸部
及び前記第2凸部の夫々は、前記遮光膜の少なくとも一部と重なるように配置されており
、且つ平面的に見て相互にずらして配置されていてもよい。
この態様によれば、第1凸部及び第2凸部によって画素電極及び対向電極間の横電界の
電界強度分布の不均一が大なり小なり抑制される。より具体的には、例えば、画素電極の
縁部、或いは画素電極のコーナー部に生じる電界強度の集中を低減でき、これら電界強度
の不均一性に起因して生じる配向不良、及び配向の不安定性を解消できる。したがって、
この態様によれば、配向不良及び配向の不安定性に起因して生じる画質の低下を抑制可能
である。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記凸部の断面形状は、前記
素子基板の基板面内における一方向に沿って、前記交差領域を中心として非対称であって
もよい。
この態様によれば、凸部の平面形状、或いは断面形状、若しくは平面形状及び断面形状
の両方が、交差領域の中心として例えばラビング方向に沿って非対称に形成されている。
このような凸部上に配向膜が形成されるため、凸部上に形成された配向膜の段差部にラビ
ング用ローラが引っかかることによって生じるラビング不良を低減可能である。凸部は、
凸部の段差に応じて生じる配向膜の凹凸がラビング用ローラにひっかからないように形成
されていればよい。加えて、このような凸部によれば、画素電極間の領域に生じる横電界
の電界強度分布の不均一性を相応に低減でき、画素電極の縁部或いはコーナー部が位置す
る領域に生じる光り抜けを低減でき、画質を高めることも可能である。
本発明の第1の発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記凸部は、前記交差領域に
遮光膜が重なる遮光領域内において、前記画素電極のコーナー部に対して間隔をあけて配
置されていてもよい。
この態様によれば、画素電極間の領域における電界強度の不均一性を相応に低減でき、
液晶装置等の電気光学装置の表示性能を高めることが可能である。
本発明の第2の発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、素子基板と、該
素子基板と対向するように配置されており、前記素子基板との間で電気光学物質を挟持す
る対向基板と、前記素子基板上の画像表示領域にマトリクス状に配列された複数の画素電
極と、前記素子基板の基板面における前記複数の画素電極の間に延びる電極間領域に対向
するように配置されるとともに、前記素子基板に接しない複数の凸部とを備える。
本発明の第2の発明に係る電気光学装置によれば、凸部を設けない場合に比べて、例え
ば凸部上に形成される対向電極及び画素電極の間隔を狭めることができ、これに伴い画素
電極及び対向電極間における縦電界を強めることができる。このような縦電界によれば、
画素電極間における横電界を相対的に弱めることができ、電極間領域、即ち画素電極間に
生じる光抜けを低減することが可能である。
したがって、本発明の第2の発明に係る電気光学装置によれば、本発明の第1の発明に
係る電気光学装置と同様に、画素電極間、即ち電極間領域における光抜けを低減でき、電
気光学装置の画質を高めることができる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、対向基板との間で
電気光学物質を挟持する素子基板における平坦な基板面の画像表示領域に平面的に配列さ
れるように複数の画素電極を形成する第1工程と、前記基板面における前記複数の画素電
極の間に延びる電極間領域に、複数のデータ線及び複数の走査線の夫々が延びる方向に沿
って互いに間隔を隔てて配置されるように複数の凸部を形成する第2工程とを備える。
本発明に係る電気光学装置の製造方法では、第1工程と相前後して第2工程が実行され
る。より具体的には、画素電極が形成された後にこれら画素電極間の電極間領域に凸部を
形成してもよいし、画素電極を形成する前に電極間領域に凸部を形成しておいてもよい。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、画素電極の下層側に予め形成された多層
構造の設計仕様限定されることなく、凸部を形成できる。加えて、横電界を弱めることに
よって光抜け等の画像表示上の不具合を低減できる格別の効果が得られるため、仮に凸部
を形成するために画像表示領域を製造プロセスにおける工程数を増大させることになって
も、凸部を設けることによって得られる利点は工程数の増大分を補う程度に大きい。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の一の態様では、前記第2工程において、前記基
板面に絶縁膜を形成し、該絶縁膜を部分的に除去することによって前記複数の凸部を形成
してもよい。
この態様では、例えば素子基板の基板面上に形成された絶縁膜をフォトエッチング等の
手法を用いて部分的に除去し、複数の凸部を簡便に形成できる。また、素子基板が、その
上層に絶縁膜を備えた多層構造を有している場合には、絶縁膜上に更に別の絶縁膜を形成
し、この絶縁膜を部分的に除去することによって凸部を形成してもよい。このような絶縁
膜は、例えばTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガスを用いたCVD(Ch
emical Vapor Deposition)法によって形成することができる。尚、第2工程において、
凸部の形成する方法は、この態様に例示した方法及び材料に限定されるもではないことは
勿論である。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記第2工程において、前記凸
部を前記基板面に後付けしてもよい。
この態様によれば、画素電極を形成した後に電極間領域に凸部を形成できるため、電気
光学装置の設及び画素電極の配列に応じて凸部を形成できる。より具体的には、例えば、
凸部をインクジェット法を用いて形成することも可能である。この際、凸部は、インクジ
ェット法による形成が容易になるように有機材料を用いて形成される。このような形成方
法によれば、画素電極形成後の電極間領域に精度良く凸部を形成できる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1又は第2の
発明に係る電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明の第1又は第2の発明に係る電気光学
装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳
、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワ
ークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現で
きる。また、本発明に係る電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実
現することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら本実施形態の電気光学装置及びその製造方法、並びにこのよ
うな電気光学装置を具備してなる、本実施形態の電子機器を説明する。本実施形態では、
本発明に係る電気光学装置を液晶装置に適用した例を説明する。
先ず、本実施形態に係る液晶装置1の主な構成について、図1から図4を参照して説明
する。
図1は、液晶装置1のうち、表示パネルの等価回路を表している。図2及び図3は、T
FTアレイ基板10上の画素部に係る部分構成を表す平面図である。尚、図2及び図3の
夫々は、後述する積層構造のうち下層部分(図2)と上層部分(図3)に相当する。図4
は、図2及び図3を重ね合わせた場合のA−A´断面図である。尚、図4においては、各
層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材の縮尺比率を
適宜に変えてある。
(表示パネルの原理的構成)
図1において、表示パネルでは、複数の走査線11a及び複数のデータ線6aが相交差す
るように配列されており、その線間に、走査線11a、及びデータ線6aの夫々によって規
定された画素領域が設けられている。各画素領域には、TFT30、画素電極9a及び蓄
積容量70が設けられている。TFT30は、データ線6aから供給される画像信号S1
、S2、・・・、Snを選択画素に印加するために設けられ、ゲートが走査線11aに接
続され、ソースがデータ線6aに接続され、ドレインが画素電極9aに接続されている。
画素電極9aは、後述の対向電極21との間で液晶容量を形成し、入力される画像信号S
1、S2、・・・、Snを画素領域に印加して一定期間保持するようになっている。蓄積
容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他
方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量配線400に接続されている。
液晶装置1は、例えばTFTアクティブマトリクス駆動方式を採り、図示しない駆動回
路から各走査線11aに走査信号G1、G2、・・・、Gmを線順次に印加すると共に、
それによってTFT30がオン状態となる水平方向の選択画素領域の列に、図示しない駆
動回路からデータ線6aに画像信号S1、S2、・・・、Snを印加するようになってい
る。この際、画像信号S1、S2、・・・、Snを各データ線6aに線順次に供給してゆ
くようにしてもよいし、複数のデータ線6a(例えばグループ毎)に同じタイミングで供
給するものとしてもよい。これにより、画像信号が選択画素領域の画素電極9aに供給さ
れる。表示パネルは、TFTアレイ基板10と対向基板20とが液晶層50を介して対向
配置されているので(図4参照)、以上のようにして区画配列された画素領域毎に液晶層
50に電界を印加することにより、両基板間の透過光量が画素領域毎に制御され、画像が
階調表示される。また、このとき各画素領域に保持された画像信号は、蓄積容量70によ
りリークが防止される。
更に、ここでは、画像信号の入力に関しては1H反転駆動方式を採っている。その詳細
については後述する。
(表示パネルの具体的構成)
次に、上述の動作が実現される液晶装置1の具体的な構成について、図2から図4を参
照して説明する。
図2から図4において、上述の回路要素及び画素電極9aは、TFTアレイ基板10上
に形成されている。TFTアレイ基板10は、例えば、ガラス基板、石英基板、SOI基
板、半導体基板等からなり、例えばガラス基板や石英基板からなる対向基板20と対向配
置されている。回路要素は画素電極9aを駆動するために設けられ、ここでは、TFTア
レイ基板10の直上から画素電極9aの直下までの範囲内に積層された、走査線11aか
ら第4層間絶縁膜44までを指している(図4参照)。また、画素電極9a(図3中、破
線9a´で輪郭が示されている)は縦横に区画配列された画素領域の各々に配置され、そ
の境界にデータ線6a及び走査線11aが格子状に配列するように形成されている(図2
及び図3参照)。
各回路要素を構成するパターニングされた導電膜は、下から順に走査線11aを含む第
1層、ゲート電極3aを含む第2層、蓄積容量70の固定電位側容量電極を含む第3層、
データ線6a等を含む第4層、容量配線400等を含む第5層からなる。また、第1層−
第2層間には下地絶縁膜12、第2層−第3層間には第1層間絶縁膜41、第3層−第4
層間には第2層間絶縁膜42、第4層−第5層間には第3層間絶縁膜43、第5層と画素
電極9aの間には第4層間絶縁膜44が夫々設けられ、前述の各要素間が短絡することを
防止している。尚、このうち、第1層から第3層が下層部分として図2に示され、第4層
、第5層及び画素電極9aが上層部分として図3に示されている。
<第1層の構成−走査線等−>
第1層は、走査線11aで構成される。走査線11aは、図2のX方向に沿って延びる
本線部と、データ線6a或いは容量配線400が延在する図2のY方向に延びる突出部と
からなる形状にパターニングされている。このような走査線11aは、例えば導電性ポリ
シリコンからなり、その他にもTi、Cr、W、Ta、Mo等の高融点金属のうちの少な
くとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド又はこれらの積層体
等により形成することができる。
<第2層の構成−TFT等−>
第2層は、TFT30及び中継電極719で構成されている。TFT30は、例えばL
DD(Lightly Doped Drain)構造とされ、ゲート電極3a、半導体層1a、ゲート電極
3aと半導体層1aを絶縁するゲート絶縁膜を含んだ絶縁膜2を備えている。ゲート電極
3aは、例えば導電性ポリシリコンで形成される。半導体層1aは、例えばポリシリコン
からなり、チャネル領域1a´、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、並
びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eからなる。尚、TFT30は、L
DD構造を有することが好ましいが、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに
不純物打ち込みを行わないオフセット構造であってもよいし、ゲート電極3aをマスクと
して不純物を高濃度に打ち込んで高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成する自
己整合型であってもよい。また、中継電極719は、例えばゲート電極3aと同一膜とし
て形成される。
TFT30のゲート電極3aは、下地絶縁膜12に形成されたコンタクトホール12c
vを介して走査線11aに電気的に接続されている。下地絶縁膜12は、例えばシリコン
酸化膜等からなり、第1層と第2層の層間絶縁機能の他、TFTアレイ基板10の全面に
形成されることで、基板表面の研磨による荒れや汚れ等が惹き起こすTFT30の素子特
性の変化を防止する機能を有している。
<第3層の構成−蓄積容量等−>
第3層は、蓄積容量70で構成されている。蓄積容量70は、容量電極300と下部電
極71とが誘電体層を介して対向配置された構成となっている。このうち、容量電極30
0は、容量配線400に電気的に接続されている。下部電極71は、TFT30の高濃度
ドレイン領域1e及び画素電極9aの夫々に電気的に接続されている。
下部電極71と高濃度ドレイン領域1eとは、第1層間絶縁膜41に開孔されたコンタ
クトホール83を介して接続されている。また、下部電極71と画素電極9aとは、コン
タクトホール881、882、804、及び中継電極719、第2中継電極6a2、第3
中継電極402により各層を中継し、コンタクトホール89において電気的に接続されて
いる。
このような容量電極300、下部電極71には、例えば導電性のポリシリコンが用いら
れ、誘電体層には酸化シリコンが用いられる。また、第1層間絶縁膜41は、例えば、N
SG(ノンシリケートガラス)によって形成されている。その他、第1層間絶縁膜41に
は、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(
ボロンリンシリケートガラス)等のシリケートガラス、窒化シリコンや酸化シリコン等を
用いることができる。
尚、この場合の蓄積容量70は、図2の平面図からわかるように、画素電極9aの形成
領域にほぼ対応する画素領域に至らないように(遮光領域内に収まるように)形成されて
いるので、画素開口率が比較的大きく維持されている。
<第4層の構成−データ線等−>
第4層は、データ線6aで構成されている。データ線6aは、下から順にアルミニウム
、窒化チタン、窒化シリコンの三層膜として形成されている。窒化シリコン層は、その下
層のアルミニウム層と窒化チタン層を覆うように少し大きなサイズにパターニングされて
いる。また、第4層には、データ線6aと同一膜として、容量配線用中継層6a1及び第
2中継電極6a2が形成されている。これらは、図3に示したように、夫々が分断される
ように形成されている。
このうち、データ線6aは、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42を貫通するコ
ンタクトホール81を介して、TFT30の高濃度ソース領域1dと電気的に接続されて
いる。
また、容量配線用中継層6a1は、第2層間絶縁膜42に開孔されたコンタクトホール
801を介して容量電極300と電気的に接続され、容量電極300と容量配線400と
の間を中継している。容量配線用中継層6a2は、前述したように、第1層間絶縁膜41
及び第2層間絶縁膜42を貫通するコンタクトホール882を介して中継電極719に電
気的に接続されている。このような層間絶縁膜42は、例えばNSG、PSG、BSG、
BPSG等のシリケートガラス、窒化シリコンや酸化シリコン等によって形成することが
できる。
<第5層の構成−容量配線等−>
第5層は、容量配線400及び第3中継電極402により構成されている。容量配線4
00は、表示パネルの画像表示領域の周囲にまで延設され、定電位源と電気的に接続され
ることで、固定電位とされている。この容量配線400は、図3に示すように、X方向、
Y方向に延在する格子状に形成され、X方向に延在する部分には、第3中継電極402の
形成領域を確保するために切り欠きが設けられている。また、容量配線400は、その下
層のデータ線6a、走査線11a、TFT30等を覆うように、これら回路要素の構造よ
りも幅広に形成されている。これにより、各回路要素は遮光され、入射光を反射させて投
射画像における画素の輪郭がぼやける等の悪影響が防止されている。
更に、容量配線400のX方向延在部分とY方向延在部分とが丁度交差する角部は、略
三角形の庇部がわずかに突き出すような形状となっている。この庇部により、TFT30
の半導体層1aに対する光の遮蔽を効果的に行うことができる。即ち、半導体層1aに対
して斜め上方から進入する光を、庇部が反射又は吸収することにより、TFT30におけ
る光リーク電流の発生を抑制し、フリッカ等のない高品質な画像を表示することが可能と
なる。
このような容量配線400は、第3層間絶縁膜43に開孔されたコンタクトホール80
3を介して、容量配線用中継層6a1と電気的に接続されている。
また、第4層には、容量配線400と同一膜として、第3中継電極402が形成されて
いる。第3中継電極402は、前述のように、コンタクトホール804及びコンタクトホ
ール89を介して、第2中継電極6a2−画素電極9a間を中継している。尚、これら容
量配線400及び第3中継電極402は、例えばアルミニウム、窒化チタンを積層した二
層構造となっている。
第4層の上には、全面に第4層間絶縁膜44が形成されている。第4層間絶縁膜44に
は、画素電極9aー第3中継電極402間を電気的に接続するためのコンタクトホール8
9が開孔されている。
<画素電極>
第4層間絶縁膜44の表面は、例えばCMP処理によって平坦化され、その上に画素電
極9aが画素領域毎に配置されている(図3)。本実施形態では、同じく第4層間絶縁膜
44の上に、凸部90が設けられている。凸部90の詳細な機能、構成については、後述
する。尚、画素電極9aは、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からな
り、凸部90は、例えば窒化シリコンや酸化シリコン等の絶縁体により形成できる。また
、これら画素電極9a及び凸部90上は、配向膜16によって覆われている。
<対向基板上の構成>
他方、対向基板20には、その対向面の全面に対向電極21が設けられており、更にそ
の上(図4では対向電極21の下側)に配向膜22が設けられている。対向電極21は、
画素電極9aと同様、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。尚、対向基板20と対
向電極21の間には、TFT30における光リーク電流の発生等を防止するため、少なく
ともTFT30と正対する領域を覆うように遮光膜23が設けられている。
以上のように構成されたTFTアレイ基板10と対向基板20の間には、液晶層50が
設けられている。液晶層50は、基板10及び20の周縁部をシール材により封止して形
成した空間に液晶を封入して形成される。液晶層50は、画素電極9aと対向電極21と
の間に電界が印加されていない状態において、ラビング処理等の配向処理が施された配向
膜16及び配向膜22によって、所定の配向状態をとるようになっている。
次に、液晶装置1の特徴部分について、図5から図9を参照して説明する。
<凸部90の機能と構成>
図5は、本実施形態の液晶装置1における画素電極付近における一部の構成要素を表す
平面図であり、図6は、図5に示したB−B´線における拡大断面図である。ここでは、
凸部90が、TFTアレイ基板10上の画素電極9aの間に延びるデータ線6a及び走査
線11a上の電極間領域のうちデータ線6a及び走査線11aが互いに交差する領域Fに
形成されている。尚、図中凸部90を一つ図示しているが、凸部90は、データ線6a及
び走査線11aが互いに交差する複数の領域Fの夫々に形成されている。したがって、凸
部90は、データ線6a及び走査線11aの夫々が延びる方向に沿って互いに間隔を隔て
て形成されていることになる。また、電極間領域とは、TFTアレイ基板10上における
図中各画素電極間の領域であり、TFTアレイ基板10上のデータ線に沿って延びる領域
が本発明の「第1領域」の一例で該当し、走査線に沿って延びる領域が本発明の「第2領
域」の一例に該当する。また、図6に示すように、凸部90の高さは、画素電極9aの高
さより高く、対向基板20に接しないように設定されている。これにより、画素電極9a
及び凸部90を覆うように形成された配向膜16のうち凸部90上に延びる部分は、凸部
90の周囲の領域である画素電極9a上に延びる部分に比べて対向基板側に張り出してい
る。
ここで、本実施形態では液晶装置1の駆動方式として1H反転駆動方式が採用されてい
るので、凸部90を介在させた画素電極9aの間には、横電界が発生する。即ち、n番目
(但しnは自然数)のフィールド或いはフレームの画像表示期間中、Y軸方向に並列した
画素電極9aの各行に、隣接する列とは基準電圧に対する極性が相異なる電圧を印加する
ことにより、画素領域は、行毎に逆極性の液晶駆動電圧が印加された状態で駆動される。
その様子を図7(a)に示す。続くn+1番目のフィールド或いはフレームの画像表示期
間では、図7(b)に示したように、液晶駆動電圧の極性を反転させる。n+2番目のフ
ィールド或いはフレーム以降は、図7(a)及び図7(b)に示した状態が周期的に繰り
返される。このように液晶層50への印加電圧の極性を周期的に反転させると、液晶に直
流電圧が印加されるのが防止され、液晶の劣化が抑制される。また、画素電極9aの行毎
に印加電圧の極性を逆としているので、クロストークやフリッカが低減される。
この方式により、Y軸方向に相隣接する(即ち、相異なる行に属する)画素電極9aは
、基準電圧に対して互いに逆の極性の電位で駆動されるため、その間の領域C1には横電
界と呼ばれる基板面に平行な成分を持つ電界が発生する。つまり、凸部90は、領域C1
に対応する領域に設けられている。加えて、相隣接する行の画素電極9aのうち異なる列
に属する画素電極9a間にも横電界が発生する。したがって、液晶装置1の動作時には、
図中C1で示した走査線11aが延びる領域に沿った領域全体に横電界が発生する。後述
するように配向膜16のうち対向基板20側に張り出した部分が、液晶分子に印加される
横電界の影響を低減する。尚、凸部90を液晶材料よりも透磁率が低い材料から構成すれ
ば、凸部90付近では、液晶が凸部90で置き換えられる分だけ横電界が低減される。
図8は、駆動時の領域C1付近の電気力線の分布状態を、図5のB−B´線断面で表し
ている。即ち、図中の矢印は電気力線の方向を表し、その分布密度は電界強度に必ずしも
対応してはおらず、その長さは電界強度を表すものではない。ここでは、領域C1に凸部
90が配置されており、画素電極9aの縁部9a1及び9a2の間に凸部90が形成され
ている。そのため、画素電極の縁部9a1、9a2間の距離は、凸部90の高さd1に応
じて、平面的に見た場合の距離d2から拡大されている。このように基板面に対して垂直
方向に距離を稼いだ分だけ、横電界の強度は低減される。
加えて、凸部90の高さは、後述するように配向膜16のラビングムラが発生しない程
度に低く設定されている。より具体的には、凸部90の高さは画素電極9aの高さより高
く、例えば0.4μm程度であることが望ましい。このような高さを有する凸部90によ
れば、凸部90上に形成される配向膜を横電界を弱めるようになだらかに形成できる。ま
た、凸部90は対向基板20に接していないため、基板間に液晶層50を挟持しつつ、こ
れら液晶の配向制御を横電界の影響を弱めながら実行できる。
即ち、凸部90は、TFTアレイ基板10及び対向基板20の間隔を画像表示領域で均
一にするための柱状のスペーサとして機能するのではなく、液晶層50に印加される横電
界を弱めつつ、配向膜16のラビングムラを実使用上問題ない水準にまで低減できる機能
する点で従来技術に開示された柱状のスペーサと明確に相違する。
図9は、本実施形態の比較例における画素電極の構成とその1H反転駆動時の電気力線
の分布とを、図8に対応させて表している。同図においても、図中の矢印は電気力線の方
向を表し、その分布密度は電界強度に必ずしも対応してはおらず、その長さは電界強度を
表すものではない。比較例では、互いに異なる極性で駆動される画素電極191、192
は、同一平面上に電極間距離d3の間隔をとって形成されている。画素電極191、19
2は縁部まで平坦であり、その上を配向膜116が覆っている。この場合の横電界は、画
素電極191と画素電極192の間に平面状に発生する。これに対し、図8に示した本実
施形態においては、平面上における画素電極の間隔を拡げずに横電界を弱めることができ
る。逆に、横電界の強度を比較例の場合と同程度とするならば、距離d2を短くすること
ができ、画素の狭ピッチ化や、画素の開口率向上を図ることが可能となる。
また、比較例では、横電界が画素電極191、192の面上に広がっているため、平面
的に見て遮光膜123から外れた領域120でも液晶の配向が乱れてしまう。領域120
は光を透過させるので、画素のうち、領域120に対応する端部だけが白く見える光抜け
の原因となる。
これに対し、図8に示した本実施形態においては、凸部90と、縁部9a1及び縁部9
a2との位置に高低差があるため、横電界はTFTアレイ基板10の基板面に対して傾き
を持って生じる。そのため、液晶層50において平面的に見た横電界の影響を受ける領域
を、比較例に比べて狭くすることができる。即ち、液晶が配向不良となる領域を遮光膜2
3もよりも狭い領域にすることができ、比較例のように光抜けを起こすおそれを回避する
ことができる。
<配向処理>
ここでは、液晶層50に対する横電界の悪影響を緩和するため、以上のように横電界の
強度を低減したり縦電界を強めたりするだけでなく、配向膜16による液晶配向規制力も
考慮している。配向膜16は、図5中に示すY方向に沿ってラビング処理が施されたもの
である。
ここで、図5に示したように、凸部90はデータ線6a及び走査線11aが互いに交差
する領域Fに設けられており、データ線或いは走査線に沿ってライン状に凸部が設けられ
る場合に比べてラビングムラが極力生じないようにすることができる。より具体的には、
各行の画素電極9a間に生じる横電界を低減するように図中走査線11a上の領域全体に
凸部を設ける場合に比べて凸部に応じて対向基板20側に張り出す部分を低減できる。こ
れにより、ラビングローラの表面と不均一に接する配向膜の部分を低減でき、配向膜16
を均一にラビングできる。
図8に示したように、領域C13における配向膜16は凸部90を設けた分だけ領域1
2及び14より配向性が弱いが、領域C13における液晶は、配向方向が揃った領域C1
2、C14の液晶との間に働く相互作用、即ち分子間力等によって、これら領域C12、
C14の液晶と同方向に配向が揃う。これにより、領域C12から領域C14まで液晶が
一様に良好な配向状態を保つことができ、画素電極9a間における光抜け等の発生を抑制
することが可能となる。
よって、液晶装置1では、横電界が作用する領域C12及びC13という局所に限定し
、しかも、この領域C12及びC13における横電界の影響を極力排除することが可能で
ある。これによれば、凸部90の存在によって配向膜16の配向処理が不均一に行われる
部分を極力低減できるため、その不均一性が実際に液晶の配向に及ぼす影響は大幅に抑制
される。その結果、一層効果的に良好な画質を保つことができ、遮光膜23の幅を狭くし
て画素の開口率を高めたり、画素ピッチの狭ピッチ化を図ったりするのに対しても有利と
なる。
ここで、凸部90の断面形状を最適化することによって横電界をより効果的に低減する
ことが可能である。例えば、図15(a)に示すように凸部の断面形状が矩形状であって
も相応に横電界を低減する効果が得られる。また、図15(b)に示すように凸部90の
上面が曲面になっていてもよいし、図15(c)に示すように凸部90の断面形状が上側
に先細りしたテーパ形状であってもよい。また、図15(d)に示すように、凸部90の
側面が凸部90の内側に向かって反っている形状であってもよいし、図15(e)に示す
ように半円形状であってもよい。凸部90の断面形状は、使用される液晶分子の種類、及
び画素電極の配列並びに形状に応じて、横電界を低減するように設定されていればよい。
例えば、凸部90の断面形状がテーパ形状である場合には、側面91、92における配向
膜16の段差は緩やかであり、側面91のラビング処理が不十分となるおそれも緩和され
ている。尚、側面91、92の傾斜が緩やかであるほど、側面91、92近傍の液晶は動
作を空間的に制限されなくなるため配向が乱れ難い。また、画素電極9aと対向電極21
との間隔の変動も緩やかとなるため、この間隔に対応した液晶の動作状態も漸近的に変化
し、光変調度の違いが目立ちにくい。したがって、画素電極間の領域、即ち画素領域の境
界付近において光抜けが発生することを低減できる。
このように本実施形態の液晶装置1では、横電界を実効的に低減させ、また平面的に見
たその範囲を狭めることにより、横電界が各画素領域の液晶層50に及ぼす影響が総合的
に緩和される。そのため、光抜け等によるコントラスト比の低下を防止することができ、
輝度の低下を回避することができる。
次に、本実施形態の液晶装置1における凸部の各種変形例を説明する。尚、以下の説明
で参照する各図では、説明を簡便にするために画素電極を矩形状態で示し、図1乃至図9
と共通する部分については共通の参照符号を付している。また、図15に示した凸部の断
面形状の各例を以下の凸部に適用可能であることは言うまでもない。
(変形例1)
図10及び図11を参照しながら液晶装置1に適用される凸部190の一例を説明する
。図10は、本例の凸190の具体的な配置及び形状を示す平面図であり、図11は、図
10中のC−C´線断面図である。尚、図10は、図5に対応する平面図であり、説明を
簡便にするために画素電極9aの形状は矩形状に示してある。
図10において、凸部190は、交差領域Fを介して互いに向かい合う画素電極のコー
ナー部に重なるように形成されている。また、図11に示すように、画素電極の縁部9a
1及び9a2の夫々は、凸部190の上面に乗り上げるように形成されている。
したがって、本例の凸部190によれば、画素電極9aの縁部9a1及び9a2間に作
用する横電界を低減できる。加えて、対向基板20に設けられた対向電極21及び画素電
極間に生じる縦電界によって効果的に横電界を低減できる。より具体的には、TFTアレ
イ基板10の基板面に沿って平坦に画素電極を形成する場合に比べて、画素電極9aの縁
部9a1及び9a2が凸部190に乗り上げている分だけ画素電極9a及び対向電極21
の間隔を狭めることができ、縦電界を強めることが可能である。したがって、この縦電界
によって液晶に加わる横電界の影響を相対的に弱めることができる。
(変形例2)
図12は、本例の凸290の具体的な配置及び形状を示す平面図である。本例の液晶装
置1の要部を示した平面図である。
図12において、本例の液晶装置1は、交差領域Fに形成された凸部290を有してお
り。凸部290の平面形状は図中X方向及びY方向の夫々に頂点を有する菱形である。凸
部290は、各辺が交差領域Fの周辺に設けられた画素電極9aのコーナー部と重なって
おり、画素電極9aのコーナー部は凸部290の上面に乗り上げている。
このような凸部290によっても、上述の凸部と同様の横電界を低減しつつ、且つ縦電
界によって相対的に横電界の影響を低減できる。加えて、ラビングムラを低減できる。
(変形例3)
図13は、本例の液晶装置1の要部を示した平面図であり、凸部390の具体的な配置
及び形状を示す平面図である。
図13において、交差領域Fに形成された凸部390は、交差領域Fから図中X方向に
沿って延在されている。より具体的には、凸部390は、交差領域Fを介して向かい合う
画素電極9aの各辺のうちX方向に沿って延びる辺に沿って交差領域Fから延在されてい
る。凸部390と重なる画素電極9aは、凸部390と重なる領域で凸部の上面に乗り上
げている。
したがって、画素電極9aのコーナー部間に作用する横電界だけでなく、画素電極の各
辺間に作用する横電界も効果的に低減できる。このように、本実施形態の液晶装置1に適
用可能な凸部の平面形状は、電気光学装置の駆動方式及び構造、その他の設計仕様に応じ
て便宜適用な形状に形成でき、例えば、凸部の平面形状は円形状であってもよい。
(変化例4)
図14は、本例の液晶装置1の要部を示した要部断面図であり、図5のB−B´線断面
図に対応している。
本例の液晶装置1は、本発明の「第2凸部」の一例である凸部80及びTFTアレイ基
板10上に形成された凸部90を有している点に特徴を有する。
凸部80は、対向基板20におけるTFTアレイ基板10に臨む側の基板面に設けられ
おり、凸部90に向かい合うように互いに間隔を隔てて配置されている。
対向基板20に形成された対向電極22は、凸部80を覆うように形成されており、凸
部90上に形成された部分が凸部80の周辺に延びる部分に比べて凸部90に向かって張
り出している。
凸部80によれば、TFTアレイ基板10にのみ凸部90を形成する場合に比べて、画
素電極9a及び対向電極21の間隔を狭めることができる。したがって、画素電極9a及
び対向電極21間に作用する縦電界を強めることができ、この縦電界によって横電界を相
対的に弱めることができる。これにより、電極間領域、即ち画素電極間に生じる光抜けを
低減することが可能であり、液晶装置1の表示特性を高めることができる。
なお、TFTアレイ基板10に凸部90を設けず、対向基板20に凸部80を設けるだ
けでも、上述したような効果を得ることは可能である。
(変形例5)
次に、図21において、本発明の「第1凸部」の一例である凸部190aは、データ線
6a及び走査線11aの夫々が延びる方向に沿って延びており、その平面形状は十字形状
である。画素電極9aの縁部は、凸部190aに部分的に乗り上げている。凸部190a
によれば、画素電極9aの縁部の相互において横電界の不均一性が低減され、液晶の配向
制御を安定させることが可能であり、画素電極9aの縁部、及びコーナー部において生じ
る光り抜けを低減でき、液晶装置1の表示性能を高めることが可能である。
(変形例6)
次に、図22に示すように、凸部190bの形状は、TFTアレイ基板10の基板面内
における一方向に沿って、交差領域Fを中心として非対称であってもよい。凸部190b
は、例えばTFTアレイ基板10上に形成された配向膜16をラビングする際のラビング
方向に沿っても非対称な形状を有している。凸部190bによれば、凸部190b上に配
向膜16が形成されるため、凸部190b上に形成された配向膜16の段差部にラビング
用ローラが引っかかることによって生じるラビング不良を低減可能である。凸部190b
は、凸部190bの段差に応じて生じる配向膜の凹凸がラビング用ローラにひっかからな
いように形成されていればよく、平面形状、或いは断面形状、若しくは平面形状及び断面
形状の両方が、交差領域Fを中心としてラビング方向に沿って非対称に形成されていても
よい。
加えて、凸部190bによれば、画素電極9a間の領域に生じる横電界の電界強度分布
の不均一性を低減でき、画素電極9aの縁部或いはコーナー部が位置する領域に生じる光
り抜けを低減でき、画質を高めることも可能である。
(変形例7)
図23において、凸部190cは、交差領域Fに遮光膜23が重なる遮光領域内におい
て、画素電極9aのコーナー部に対して間隔をあけて配置されていてもよい。凸部190
cによれば、画素電極9a間の領域における電界強度の不均一性を低減でき、液晶装置1
の表示性能を高めることが可能である。
(変形例8)
図24において、画素電極9aは、凸部190dに部分的に画素電極9aに乗り上げて
おり、且つ凸部190dの平面形状は円形である。凸部190dによれば、画素電極9a
の縁部及びコーナー部を画素電極9aの他の部分の位置より高くできるため、対向電極及
び画素電極間の距離を部分的に小さくできる。特に、電界強度分布の変化が他の領域より
相対的に大きい領域である画素電極の縁部及びコーナー部で対向電極および画素電極の距
離を小さくすることによって、液晶の配向不良の一因である電界強度分布の不均一性を低
減でき、液晶装置1の表示性能を高めることが可能である。
尚、図25に示すように、凸部190eは、交差領域Fにおいて遮光膜23に重なるよ
うに、より具体的には遮光膜23の内側の領域にのみ配置されていてもよい。特に、凸部
190eの平面形状が円形であるため、交差領域Fを中心として凸部190e上に形成さ
れる配向膜16は等方的に凸部190eの周囲に延在されている。したがって、凸部19
0eの周囲に配置された4つの画素電極9aの夫々の電位に応じてこれら画素電極9a相
互の間に生じる電界強度の不均一性を低減できる。
(変形例9)
図26において、凸部190fはTFTアレイ基板10の基板面上に形成されており、
本発明の「第2凸部」の一例である凸部180fは、対向基板20の基板面上に形成され
ている。凸部190f及び180fの夫々は、部分的に遮光膜23に重なり、且つ遮光膜
23に対して相互にずらして配置されている。
凸部190f及び180fによれば、画素電極9a及び対向電極21間の横電界の電界
強度分布の不均一が大なり小なり抑制される。より具体的には、例えば、画素電極9aの
縁部、或いは画素電極9aのコーナー部に生じる電界強度の集中を低減でき、これら電界
強度の不均一性に起因して生じる配向不良、及び配向の不安定性を解消できる。したがっ
て、この態様によれば、配向不良及び配向の不安定性に起因して生じる画質の低下を抑制
可能である。
(変形例10)
図27において、凸部190g及び180gの夫々の形状は、互いに異なっていてもよ
い。より具体的には、例えば凸部190g及び180gの断面形状は、交差領域Fの中心
を基準として図中左右方向に沿って相互に異なっている。特に、本例において、凸部19
0gでは、配向膜16のラビング方向A1に沿ってラビング用ローラが凸部190gに向
かってくる側の側面が他方の側面に比べてTFTアレイ基板10の基板面に対して急峻な
角度を有している。同様に、凸部180gは、配向膜22のラビング方向A2に沿ってラ
ビング用ローラが凸部180gに向かってくる側の側面が他方の側面に比べて対向基板2
0の基板面に対して急峻な角度を有している。これにより、凸部190g及び180g間
における電界強度分布が均一化される。凸部190g及び180gによれば、画素電極及
び対向電極間の電界強度、並びに画素電極相互の生じる横電界の双方の不均一性を低減で
き、電界強度分布の不均一性及び液晶の種類(あるいは、配向モード)に起因して生じる
光り抜けを相応に低減できる。尚、凸部190f及び180fの夫々の形状及びサイズは
、相互に異なっていてもよく、液晶の種類及び液晶の配向制御方法に応じて便宜設定すれ
ばよい。
また、凸部190gあるいは180gの断面形状は、ラビング方向の上流側の方が急峻
で、下流側の方がなだらかになっているので、凸部でのラビングむらを低減できる。すな
わち、凸部におけるラビングの下流側の面(本変形例でいえば断面の傾斜が緩やかな方の
面)は、ラビング用ローラからすれば、凸部の影になってしまう面なので、仮に凸部の断
面がラビング方向に対して対称だとすると、下流側の面はラビング用ローラが接触しにく
く、上流側に比べて配向不良が発生しやすい。これに対して、本変形例では、凸部の断面
形状が下流側の面が上流側の面に比べて傾斜が緩くなっている分、下流側の面もラビング
用ローラが接触しやすくなっており、上述のような配向不良を低減することが可能である
(液晶装置の製造方法)
以上のように構成された液晶装置の製造プロセスについて、図16及び図17を参照し
て凸部90及び画素電極9aに関する工程を中心として説明する。図16及び図17は図
5のB−B´線における断面について示した工程図である。尚、上述した各種変形例にお
ける凸部及び画素電極も以下で説明する方法と同様の方法を用いて形成できることは言う
までもない。
先ず、図16(a)では、石英基板、ハードガラス、シリコン基板等のTFTアレイ基
板10を用意し、その上に、プレーナ技術を用いて回路要素を構成する導電膜を第1層か
ら第5層まで順に積層する。具体的には、走査線11a、TFT30、蓄積容量70、デ
ータ線6a、容量配線400及び中継電極等を、導電膜や半導体膜の成膜処理、ドーピン
グ処理、パターニング処理、アニーリング処理等により形成する。尚、第1層−第2層間
には下地絶縁膜12、第2層−第3層間には第1層間絶縁膜41、第3層−第4層間には
第2層間絶縁膜42、第4層−第5層間には第3層間絶縁膜43、第5層上には第4層間
絶縁膜44を夫々形成する。
第4層間絶縁膜44は、例えば、TEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガ
ス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ
・フォスレート)ガス等を用いた常圧又は減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法
等により、NSG(ノンシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG
(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)等のシリケート
ガラス膜、若しくは、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等として形成する。このとき、第
4層間絶縁膜44の膜厚は、例えば500〜2000μm程度とする。この成膜段階では
、第4層間絶縁膜44の表面には、下層の各種回路要素の影響で凹凸が存在している。そ
こで、CMP処理により、第4層間絶縁膜44の表面を平坦化する。具体的には、例えば
研磨プレート上に固定された研磨パッド上に、シリカ粒を含んだ液状のスラリー(化学研
磨液)を流しつつ、スピンドルに固定した基板表面(即ち、第4層間絶縁膜44の表面)
を、回転接触させることにより研磨する。そして、時間管理或いは適当なストッパ層を所
定位置に形成しておくことにより、研磨処理を停止する。こうして、第4層間絶縁膜44
は、例えば約300〜1500μm程度の膜厚の平坦化膜とされる。
これにより、TFTアレイ基板10上は、第4層間絶縁膜44以下の積層構造が構築さ
れた状態となる。
次に、図16(b)において、第4層間絶縁膜44の平坦面上に、凸部90を形成する
。具体的には、例えば第4層間絶縁膜44と同様の材料を用いて絶縁膜441を成膜し、
その上の凸部90の形成領域にフォトレジスト膜を形成し、これをマスクとして絶縁膜に
エッチングを施す。このような絶縁膜は、第4層間絶縁膜44と同様の材料及び方法によ
って形成される。その際にはウエットエッチングを用い、絶縁膜をパターニングする。尚
、ドライエッチングでもパターニングされた絶縁膜に凸部90を形成できる。この際、レ
ジストの形状を転写するようにレジスト自身にテーパを設けたり、酸素を添加したエッチ
ングガスを用いてレジストを後退させながらエッチングしたりすることにより、凸部90
の断面形状をテーパ形状にすることが可能である。
尚、この工程の前後に、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等の
ドライエッチングにより、第4層間絶縁膜44の表面から第3中継電極402に至るコン
タクトホール89を開孔しておく。但し、ウエットエッチング、若しくはドライエッチン
グとウエットエッチングとの組合せにより、コンタクトホール89の側壁に多少のテーパ
を設けるように開孔してもよい。
次に、図16(c)において、画素電極9aを形成する。まず、第4層間絶縁膜44上
に、スパッタ等により、ITO膜等の透明導電性膜を約50〜200nmの厚さに堆積す
る。そして、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、画素電極9aを形成する。その
際、凸部90を避けるように画素電極9aを形成することによって、交差領域Fを避ける
画素領域の夫々に画素電極9aが形成される。尚、ここで、画素電極9aの縁部が凸部9
0の上面に乗り上げるように形成してもよいことは勿論である。尚、当該液晶装置を反射
型として用いる場合には、画素電極9aは、アルミニウム等の反射率の高い不透明な材料
を用いて形成するようにしても構わない。
次に、図16(d)において、画素電極9aが形成されたTFTアレイ基板10上の全
面に、ポリイミド系の配向膜用の塗布液を塗布して膜を形成し、その表面に図中に矢印R
で示した方向にラビング処理を施すことで、配向膜16を完成させる。ラビング処理は、
配向処理のなかでも広く普及している技術であり、これを利用することで比較的容易に製
造することができ、また液晶装置の生産効率を維持することもできる。ここでは、凸部9
0は交差領域Fの夫々に形成されていることから、凸部90の形状に応じて上側に張り出
した配向膜16をラビングローラに巻き付けたラビング布でラビングした場合でも、ラビ
ングムラを低減でき、配向膜16の配向規制力が十分確保される。
他方、対向基板20については、例えばガラス基板を用意し、その一面に額縁状の遮光
膜23を形成する。遮光膜23は、例えば金属クロム等をスパッタして形成する。その後
、対向基板20の全面に、例えば、ITO等の透明導電性膜を、スパッタ等を用いて50
〜200nmの厚さに堆積することにより、対向電極21を形成する。更に、対向電極2
1の全面にポリイミド系の配向膜22を形成する。尚、この際、対向基板20におけるT
FTアレイ基板10に臨む側の面に凸部80を形成する場合には、遮光膜23と共に或い
は遮光膜23に代えて凸部90を形成した工程と同様の工程によって凸部80を形成して
おくことも可能である。
なお、凸部80については、対向電極21を形成する透明導電性膜を用いて形成しても
良い。
例えば、透明導電性膜に対して凸部80に対応する箇所以外の領域をエッチングするこ
とで、凸型の形状を形成して凸部80としても良いし、対向基板全面に堆積した透明導電
性膜上にインクジェット法などによって局所的に透明導電性膜を塗布し、凸型の形状を形
成することで凸部80とすることも可能である。
続いて、電極等が形成されたTFTアレイ基板10と対向基板20とを、電極形成面を
対向させて組み立てる。その際、TFTアレイ基板10、対向基板20の周縁部をシール
材で封止し、その間の密閉空間に液晶を注入し、液晶層50とする。液晶には、例えば複
数種のネマティック液晶を混合したものが使用される。以上により、本実施形態の液晶装
置が完成する。
このように本実施形態の液晶装置によれば、横電界を生じるような画素電極9aの間隙
である電極間領域のうちデータ線6a及び走査線11aが交差する交差領域に凸部90を
設けたため、横電界の強度が低減される。
以上の作用により、この液晶装置では、駆動中に生じる横電界は実質的に低減されると
共にその液晶に対する影響が緩和されるので、液晶層50における液晶の配向不良は大幅
に解消される。これにより、光抜けを防ぐことができ、従来よりも確実に光抜けを防止し
、コントラスト比を低下させずに表示することが可能である。
次に、図17を参照しながら本実施形態の電気光学装置の製造方法の他の例を説明する
。本例の電気光学装置の製造方法は、複数の画素電極を形成した後にこれら画素電極の間
に正確に凸部90を後付けできる点に特徴を有する。
図17(a)において、第4層間絶縁膜44上に画素電極9aを形成する。画素電極9
aは、図16(c)に示した工程と同様の手法を用いて形成される。
次に、図17(b)に示すように、図中上側から、例えばインクジェット法を用いて有
機材料等の塗布材料99を塗布する。これにより、図17(c)に示すように画素電極9
aの高さより高い凸部90を電極間領域に形成できる。尚、インクジェット法は、狭い領
域に正確に塗布材料を塗布できるため、先に画素電極9aを形成した場合でも、これら画
素電極9a間に正確に凸部90を後付けできる利点を有する。
次に、図17(d)に示すように、画素電極9a及び凸部90を覆うように配向膜16
を形成し、配向膜16にラビング処理を行った後、続く工程によってTFTアレイ基板1
0及び対向基板20を張り合わせ、液晶装置1が完成させる。
本例の電気光学装置の製造方法によれば、画素電極9aを形成した後に電極間領域に凸
部90を形成できるため、画素電極の配列に応じて凸部90を形成できる。また、先に形
成されたコンタクトホールを避けるように凸部90を形成することも可能である。
(電気光学装置の全体構成)
以上の実施形態及び変形例に係る液晶装置の全体構成を、図19及び図20を参照して
説明する。尚、図18は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に
対向基板20の側から見た平面図であり、図19は、図18のH−H´断面図である。
図18において、TFTアレイ基板10上にはシール材52がその周縁に沿って設けら
れており、その内側に、画像表示領域10aの周辺を規定する額縁状の遮光膜53が設け
られている。シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定タイミング
で供給することによりデータ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続
端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、この一辺に隣
接する2辺に沿って、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給することにより走査
線3aを駆動する走査線駆動回路104が設けられている。尚、走査線3aに供給される
走査信号遅延が問題にならないのであれば、走査線駆動回路104を片方だけとしてもよ
く、逆にデータ線駆動回路101を画像表示領域10aの両側に配列させてもよい。更に
、TFTアレイ基板10の残る一辺に、走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配
線105が設けられている。また、対向基板20の角部の少なくとも1箇所には、TFT
アレイ基板10と対向基板20との間を電気的に導通させる導通材106が設けられてい
る。そして、図19に示すように、図18に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対
向基板20が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。
尚、TFTアレイ基板10上には、これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路1
04等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリ
ング回路、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行し
て各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等
を検査するための検査回路等を形成してもよい。
また、投射光が入射する対向基板20側及び出射光が出射するTFTアレイ基板10側
には、夫々、例えばTN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)
モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crys
tal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの
別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
以上に説明した液晶装置は、例えばプロジェクタに適用される。その場合、3つの液晶
装置がRGB3原色夫々のライトバルブとして用いられ、各ライトバルブには、RGB色
分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色光が投射されるように構成される
。また、以上に説明した液晶装置は、プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー表示装
置に適用することもできる。その場合、対向基板20上における画素電極9aに対向する
領域に、RGBのカラーフィルタをその保護膜と共に形成すればよい。あるいは、TFT
アレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィル
タ層を形成することも可能である。更に、この態様において、対向基板20上に1画素に
1個対応するマイクロレンズを形成するようにすれば、入射光の集光効率が向上するため
、表示輝度を向上させることができる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の
相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用してRGB色を作り出すダイクロイッ
クフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より
明るい表示が可能となる。
尚、以上の説明においては、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTF
Tアレイ基板10上に設けるようにしたが、その代わりに、例えばTAB(Tape Automat
ed bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設け
られた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしても構わない。
なお、上述の本発明の実施形態では液晶装置を例にとって説明したが、本発明が適用可
能な液晶装置には半導体基板を用いた反射型液晶装置(LCOS)も含まれる。
また、プラズマディスプレイや電子放出素子を用いたディスプレイであるSED(Surf
ace-Conduction Electron-Emitter Display)等などの電気光学装置においても、隣接す
る画素間に生じる電界の影響を緩和するなどの目的で本発明を応用することが可能である
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した液晶装置を電子機器に適用する場合について説明する。
ここでは、この電気光学装置たる液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタに
ついて説明する。図20は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図に示され
るように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプ
ユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光
は、ライトガイド内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラ
ー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての
液晶装置100R、100Bおよび100Gに入射される。液晶装置100R、100B
および100Gの構成は上述した液晶装置と同等であり、それぞれにおいて画像信号処理
回路から供給されるR、G、Bの原色信号が変調される。これらの液晶装置によって変調
された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。ダイクロイック
プリズム1112では、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。こ
れにより各色の画像が合成され、投射レンズ1114を介して、スクリーン1120等に
カラー画像が投写される。
以上では、本発明の電気光学装置の一具体例として液晶装置を挙げて説明したが、本発
明の電気光学装置は、その他にも例えば電子ペーパなどの電気泳動装置や、電子放出素子
を用いた表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter
Display)等として実現することができる。また、このような本発明の電気光学装置は、
先に説明したプロジェクタの他にも、テレビジョン受像機や、ビューファインダ型或いは
モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手手帳
、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネ
ルを備えた装置等の各種の電子機器に適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から
読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更
を伴う電気光学装置、及びその製造方法、並びにこのような電気光学装置を具備してなる
電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の一実施形態に係る液晶装置の構成を示す等価回路図である。 図1に示した液晶装置の具体的な構成を表す部分平面図である。 図1に示した液晶装置の具体的な構成を表す部分平面図である。 図2及び図3のA−A´断面図である。 図1に示した液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 図5のB−B´断面図である。 本実施形態における液晶装置の1H反転駆動方式における動作状態を説明するための図である。 図5に示した画素電極の縁部における凸部の作用を説明するための図である。 図5に示した画素電極の縁部の比較例における電界分布を表す図である。 変形例1における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 図10のC−C´断面図である。 変形例2における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例3における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例4における液晶装置の主要部を抽出して表す部分断面図である。 凸部90の模式的断面図である。 本実施形態の液晶装置の製造方法の一例を示す工程図である。 本実施形態の液晶装置の製造方法の他の例を示す工程図である。 本実施形態における液晶装置の全体構成を表す平面図である。 図18のH−H´断面図である。 本発明の電子機器の一実施形態に係る液晶プロジェクタの構成を表す断面図である。 変形例5における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例6における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例7における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例8における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図(その1)である。 変形例8における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図(その2)である。 変形例9における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。 変形例10における液晶装置の主要部を抽出して表す部分平面図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、21・・・対
向電極、80,90,180,190・・・凸部、6a・・・データ線、9a・・・画素
電極、11a・・・走査線

Claims (16)

  1. 素子基板と、
    該素子基板と対向するように配置されている対向基板と、
    前記素子基板上の画像表示領域にマトリクス状に配列された複数の画素電極と、
    前記画像表示領域において互いに交差するように延びる複数のデータ線及び複数の走査
    線と、
    前記素子基板において前記複数の画素電極同士の間の領域に配置されるとともに、前記
    対向基板に接しない複数の凸部とを備えたこと
    を特徴とする電気光学装置。
  2. 前記電極同士の間の領域は、前記データ線に沿って延びる第1領域及び前記走査線に沿
    って延びる第2領域を含んでおり、
    前記複数の凸部は、前記電極間領域のうち少なくとも前記第1領域及び前記第2領域が
    交差する交差領域に設けられるとともに、前記交差領域毎に互いに分離して設けられてい
    ること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記凸部は、前記複数の画素電極のうち前記交差領域を介して向かい合う画素電極のコ
    ーナー部に重なるように形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記凸部は、前記交差領域を介して向かい合う画素電極の各辺のうち前記走査線に沿っ
    て延びる辺に沿って前記交差領域から延在されていること
    を特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 前記凸部の表面は、前記画素電極の表面より高い位置にあり、且つ前記対向基板に接し
    ないように設定されていること
    を特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記凸部の断面形状は、前記対向基板に向かって先細りしたテーパ形状であること
    を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記複数の凸部の各々を第1凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む側の
    基板面に夫々設けられおり、前記第1凸部のそれぞれに向かい合うように配置された複数
    の第2凸部と、
    前記第2凸部を覆うように形成されており、前記第2凸部上に形成された部分が該第2
    凸部の周辺に延びる部分に比べて前記第1凸部に向かって張り出した複数の対向電極とを
    備えたこと
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記前記複数の凸部の各々を第1凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む
    側の基板面に夫々設けられた複数の第2凸部を備え、
    前記第1凸部及び前記第2凸部の形状は、互いに異なっていること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記前記複数の凸部の各々を第1凸部とし、前記対向基板における前記素子基板に臨む
    側の基板面に夫々設けられた複数の第2凸部と、
    前記複数の画素電極同士の間の領域に延びる遮光膜とを備え、
    前記第1凸部及び前記第2凸部の夫々は、前記遮光膜の少なくとも一部と重なるように
    配置されており、且つ平面的に見て相互にずらして配置されていること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記凸部の断面形状は、前記素子基板の基板面内における一方向に沿って、前記交差領
    域を中心として非対称であること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  11. 前記凸部は、前記交差領域に遮光膜が重なる遮光領域内において、前記画素電極のコー
    ナー部に対して間隔をあけて配置されていること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  12. 素子基板と、
    該素子基板と対向するように配置されており、前記素子基板との間で電気光学物質を挟
    持する対向基板と、
    前記素子基板上の画像表示領域にマトリクス状に配列された複数の画素電極と、
    前記素子基板の基板面における前記複数の画素電極の間に延びる電極間領域に対向する
    ように配置されるとともに、前記素子基板に接しない複数の凸部とを備えたこと
    を特徴とする電気光学装置。
  13. 対向基板との間で電気光学物質を挟持する素子基板における平坦な基板面の画像表示領
    域に平面的に配列されるように複数の画素電極を形成する第1工程と、
    前記基板面における前記複数の画素電極の間に延びる電極間領域に、複数のデータ線及
    び複数の走査線の夫々が延びる方向に沿って互いに間隔を隔てて配置されるように複数の
    凸部を形成する第2工程とを備えたこと
    を特徴とする電気光学装置の製造方法。
  14. 前記第2工程において、前記基板面に絶縁膜を形成し、該絶縁膜を部分的に除去するこ
    とによって前記複数の凸部を形成すること
    を特徴とする請求項13に記載の電気光学装置の製造方法。
  15. 前記第2工程において、前記凸部を前記基板面に後付けすること
    を特徴とする請求項13に記載の電気光学装置の製造方法。
  16. 請求項1から12の何れか一項に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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