JP2007017903A - 一芯双方向光モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第一の波長帯の送信光を出射させる半導体レーザモジュール1と、送信光が入射され、外部から伝播してきた第二の波長帯の受信光が出射される光導波路2と、送信光を透過する機能、および、受信光を反射する機能のうち少なくとも一方の機能を有する光路変更素子4と、光路変更素子4で反射された受信光を受光する受光モジュール3と、少なくとも光路変更素子4が収納され、光導波路2がフェルール部材6を介して接合され、受光モジュール3および半導体レーザモジュール1が取付けられる、光モジュール筐体5とを備え、光モジュール筐体5の内周面の一部または全部が、第一の波長帯および第二の波長帯の少なくとも一方の波長帯の光を吸収させる材料で形成されて構成される。
【選択図】 図1
Description
図1は、本発明の実施の形態に係る一芯双方向光モジュールの模式的な構成を示す図である。図1において、一芯双方向光モジュール10は、第一の波長帯の光を出射する半導体レーザモジュール1と、第一の波長帯の光が入射して外部に伝播していくと共に、外部から伝播してきた第二の波長帯の光を出射する光導波路2と、第二の波長帯の光を受光する受光モジュール3と、半導体レーザモジュール1から出射された第一の波長帯の光を任意の透過率で透過させる機能、および、光導波路2から出射された第二の波長帯の光を任意の反射率で反射させて受光モジュール3に入射させる機能を有する光路変更素子4と、半導体レーザモジュール1、光導波路2、受光モジュール3および光路変更素子4を収納もしくは所定の位置関係に固定する光モジュール筐体5と、光導波路2を収納するフェルール部材6と、フェルール部材6を光モジュール筐体5に固定するためのフェルール固定部材7とを備える。
以下に、図面を参照して、本発明の実施例1を説明する。まず、光モジュール筐体5の実施例1について説明する。
図2に示すように、半導体レーザモジュール1を出射する送信光は、その一部が符号I1、I2を付して示す光路等を伝搬し光導波路2に入射せずに迷光として寄与する成分となる。さらに、半導体レーザモジュール1を出射した送信光が、光路変更素子4で一部反射して、符号SIを付して示す光路等を伝播し迷光になるものもある。このように光モジュール筐体5の内側の面に入射し迷光となったものは、受光モジュール3に入射して、光クロストークを増加させる要因となる。
以下に、図面を参照して、本発明の実施例2を説明する。
実施例2は、半導体レーザモジュール1の光路変更素子4側の面の所定領域に、上記の迷光低減処理を施したものである。具体的には、光源側レンズ上のI1、I2が出射される領域に迷光低減処理を施したものである。迷光の要因光であるI1、I2のモジュール筐体内への出射自体を低減することができるため、迷光発生の抑制に効果的である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施例3を説明する。
実施例2の光源側レンズと同様に、受光モジュール3の光路変更素子4側の面の所定領域に、実施例2と同様の迷光低減処理を施すことも、迷光の受光モジュール3への入射を低減できて好ましい。図3に示すように、この迷光低減処理は、受光側レンズ3b上の所定の領域に施し、迷光の受光モジュールへの入射を減じることができ、光クロストークの低減に効果的である。図3は、受光側レンズ3bを光路変更素子4側から見た平面図である。図3において、符号ARを用いて示す領域は、受信光を入射させる領域である。ただし、受光側レンズ3b上の迷光低減処理を施す領域は、上記の領域に限定されるものではない。
以下に図面を参照して、実施例4を説明する。
本実施例4は、フェルール部材6に関するもので、具体的には、フェルール部材6の光路変更素子4側の部分は、図5に詳細に示すように、光導波路2またはフェルール部材6で反射して光路変更素子4に到達した送信波長帯の光が、光路変更素子4で反射した後に直進する光路S1と、フェルール部材6との重なる部分を含む所定の部分が除去されている。具体的には、図5に破線で示す従来の一芯双方向光モジュール10のフェルール部材56の光路変更素子4側の部分を削除したペンシル状等の形状とするのでもよい。ここで、上記のペンシル形状の場合、端面径は、最も太い部分の80%以下であって、加工中に光導波路を損傷しない程度以上の径にするのが好ましい。光導波路の直径が125μmであるときは、上記の端面径の下限を200μm程度とするのでもよい。
以下に図面を参照し、実施例5について説明する。
実施例4の施策では、フェルール部材6の一部を削除することによって、S1、S2の受光モジュール3への入射を低減させているが、実施例5は、図5のIR1、IR2の光路変更素子への入射角度における反射率を低減することで、S1、S2自体を低減させるものである。以下、これについて説明する。
次に、図面を参照して実施例6を説明する。
実施例6では、半導体レーザモジュール1から出射した送信光が、P偏光として光路変更素子4に入射するように、半導体レーザモジュール1及び光路変更素子4との配置を設定したものである。半導体レーザモジュール1から出射した主たる送信光の光路変更素子4への入射角度(40〜50°)だけでなく、それより小さい入射角度での反射減推量を確保することでS1、S2が低減され、光クロストークが改善する。例えば一般的なエッジフィルタとしてはそれ程容易ではないが、歩留まり等によるコストアップにつながることが懸念されるため、長波長帯を透過し、短波長帯を反射するような、いわゆるLWPF(Long Wavelength Pass Filter)の場合は原理的に厳しいが、そのなかでは、P偏光を持つ入射光を用いることで、S偏光を持つ入射光の場合よりも容易に反射減推量を確保することができる。
次に、図面を参照して実施例7を説明する。
実施例7では、長期信頼性を改善するために、溶接部分について改良したものである。以下に具体的に説明する。
図2に示すように、フェルール部材6は、レセプタクル等のフェルール固定部材7に固定されている。フェルール部材6が固定されたフェルール固定部材7は、光モジュール筐体5に固定される。具体的には、フェルール固定部材7の図1に符号P2を用いて示す部分等が、例えばYAG溶接等を用いて固定される。ここで、実施例7では、フェルール固定部材7と光モジュール筐体5とがYAG溶接等の溶接で接合される部分Pに、所定の防錆処理を施すものである。これは、モジュールの長期信頼性の観点から好ましい。フェルール固定部材7および光モジュール筐体5は、通常、ステンレス等の合金を用いて作成されるが、溶接等により溶接部分およびその周辺が変質する場合がある。このように変質した溶接部分およびその周辺は、錆びやすくなる恐れがあるため、これを防止するためである。このように、溶接部分で錆びが発生すると、例えば、モジュール組立て時に調整されたフェルール部材6もしくは光導波路2の光軸が、錆びによってずれてしまい結合効率が低下するという問題がある。これらは、高温高湿試験と、この試験を行った一芯双方向光モジュール10の溶接部分を対象に行ったEPMA(Electron-Probe Micro-Analysis)の定性分析とから明らかになったものである。
1a 発光素子
1b 光源側レンズ
1c リード線
1d、1e 光源固定部材
2、52 光導波路
3、53 受光モジュール
3a 受光素子
3b 受光側レンズ
3c 信号線
4、54 光路変更素子
5、55 光モジュール筐体
6、56 フェルール
7 フェルール固定部材
8 固定台座
I、I1、I2、IR1、IR2、R、S、S1、S2、SI 光路
Claims (9)
- 第一の波長帯を有する送信光を出射させる半導体レーザモジュールと、
送信光が入射されて外部に伝播されると共に、外部から伝播されてきた第二の波長帯を有する受信光が出射される光導波路と、
前記送信光を任意の透過率で透過する機能、および、前記受信光を任意の反射率で反射する機能のうち少なくとも一方の機能を有する光路変更素子と、
前記光路変更素子で反射された受信光を受光する受光モジュールと、
少なくとも前記光路変更素子が収納され、前記光導波路がその外側に設けられたフェルール部材を介して接合され、前記受光モジュールおよび前記半導体レーザモジュールが取付けられる、光モジュール筐体とを備える一芯双方向光モジュールであって、
前記光モジュール筐体は、少なくともその内周面の一部または全部が、第一の波長帯および第二の波長帯の少なくとも一方の波長帯の光を吸収させる材料で形成されていることを特徴とする一芯双方向光モジュール。 - 前記受光モジュールの受信光が入射する部分を除く部分の一部または全部が、第一の波長帯および第二の波長帯の少なくとも一方の波長帯の光を吸収させる部材が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記半導体モジュールから送信光が出射する部分を除く部分の一部または全部が、第一の波長帯および第二の波長帯の少なくとも一方の波長帯の光を吸収させる部材が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記光モジュール筐体は、少なくともその内周面の一部または全部が、黒色に塗布されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記光モジュール筐体は、少なくともその一部または全部に、黒色の顔料が含まれることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記フェルール部材と前記光モジュール筐体との接合部分の一部または全部に防錆処理が施されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記防錆処理は、前記フェルール部材、前記光モジュール筐体、および前記溶接が行われた部分の母材の内部に金属粒子が拡散するように皮膜を形成して錆を防止するレイデント処理であることを特徴とする請求項6に記載の一芯双方向光モジュール。
- 前記フェルール部材は、光フィルタ側の端面に向かって外径が小さくなるように形成され、前記受光モジュールに直接結合されずに、前記光モジュール筐体内で少なくとも1回以上反射された第一の波長帯を有する光、もしくは第二の波長帯を有する光の前記受光モジュールへの再結合を防止することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一芯双方向モジュール。
- 前記フェルール部材は、その端面、もしくは側面の一部または全部が、第一の波長帯および第二の波長帯の少なくとも一方の波長帯の光を吸収させる材料で形成され、前記受光モジュールに直接結合されずに、前記光モジュール筐体内で少なくとも1回以上反射された第一の波長帯を有する光、もしくは第二の波長帯を有する光の前記受光モジュールへの再結合を防止することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一芯双方向モジュール。
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