JP2007016418A - コンクリート製電柱の補強方法及びコンクリート製電柱 - Google Patents

コンクリート製電柱の補強方法及びコンクリート製電柱 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンクリート製の電柱の全体を確実かつ効率的に補強するとともに作業効率を高める。
【解決手段】 本発明は、立設した電柱Pの側面開口Hsから電柱中空部に複数本の上部ロッドLを挿入する上部ロッド挿入工程と、複数本の上部ロッドLを分散配置させるロッド配置用調整治具30を立設した電柱Pの頂部開口Hから挿入する頂部挿入工程と、中空部内部に挿入された複数本の上部ロッドLの下端を側面開口Hs近傍で保持する保持行程と、側面開口Hsから中空部に複数本の下部ロッドLを挿入する下部ロッド挿入工程と、複数本のロッドを分散配置させるロッド配置用補助具40を側面開口Hsから挿入する側面挿入工程と、複数の下部ロッドLをロッド配置用補助具40で位置決めした後に、側面開口Hsから補強材を投入して下部ロッドLを固定する下部ロッド固定行程と、頂部開口Hから補強材を投入する補強材投入工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、既設のコンクリート製の電柱を立設した状態で補強を行うためのコンクリート製電柱の補強方法及びコンクリート製電柱に関する。
コンクリート製の電柱Pは、通常は電柱Pの基端部の所定長部分が地中に埋設されて地上に立設される。このような電柱Pは、その外周部が鉄筋とコンクリートにより作製される筒状体であり、その内部は空洞、すなわち中空となっている。また、電柱Pの所定高にはアース孔(地気線取出口)が設けられ、さらに電柱Pの最上端部の頂部には蓋、すなわち末口蓋がモルタル等により取り付けられ、電柱Pの中空部内に雨などが入らないようになっている。
このようなコンクリート製の電柱Pは、電柱Pの設置環境や経年変化などにより強度が劣化し、低下する可能性のあることが指摘されることもあった。そのため、このようなコンクリート製の電柱Pは定期的に点検され、適宜、補強や立て替えが行われている。また、点検等により電柱Pを補強する際には、地際に近い部分を中心にして重点的に行うのが一般的である。
例えば、電柱Pの地際から1m程、上方の電柱側面に形成されたアース孔などの側面開口部から電柱Pの内部に補強材としてのロッドを複数本、挿入し、次にこれらロッドの隙間に例えば豆砂利や砕石を投入し、更にモルタルやコンクリートなどを順次投入し、これにより電柱Pの最下端部から側面開口部付近までを補強するようにしている。
特願2003−24176号
上述したように、従来のコンクリート製の電柱の補強方法では、電柱Pの最下端部から地際に近いアース孔が形成されている部分付近までを補強しているため、このアース孔よりも上方部分は内部が空洞のままである。
しかしながら、コンクリートの経年変化等の劣化により電柱Pの強度が低下することは、電柱全体で同様に起こりうることが想定されることであり、そのため、コンクリート製電柱を全体で補強することが要望されている。特に、電柱でも、その全長が16mほどあり、その内部が上方で狭くなっている共架柱といわれる電柱を迅速かつ確実に補強する必要性が高い。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、既設のコンクリート製の電柱を立設した状態で、かつコンクリート製の電柱の全体を確実かつ効率的に補強するコンクリート製の電柱の補強方法およびこの補強方法で補強されたコンクリート製の電柱を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の補強方法は、内部に中空部を有する電柱を立設した状態で、当該電柱の補強を行うときの電柱の補強方法であって、立設した電柱の側面に側面開口と電柱頂部に頂部開口とを形成する開口形成行程と、前記側面開口から電柱内部の中空部に複数本の上部ロッドを挿入する上部ロッド挿入工程と、前記複数本の上部ロッドを分散配置させるロッド配置用調整治具を前記頂部開口から挿入する頂部挿入工程と、前記中空部内部に挿入された複数本の上部ロッドの下端を前記側面開口近傍で保持する保持行程と、前記側面開口から電柱内部の中空部に複数本の下部ロッドを挿入する下部ロッド挿入工程と、複数本のロッドを分散配置させるロッド配置用補助具を前記側面開口から挿入する側面挿入工程と、前記複数の下部ロッドをロッド配置用補助具で位置決めした後に、前記側面開口から補強材を投入して下部ロッドを固定する下部ロッド固定行程と、前記側面開口を塞ぐ工程と、前記頂部開口から補強材を投入する補強材投入工程とを備えることを要旨とする。
請求項1の補強方法によれば、側面開口から電柱内部の中空部に複数本の上部ロッドを挿入する上部ロッド挿入工程を備えることで長尺のロッドの電柱内部の中空部への挿入作業を地表で行うことができ、その作業を安全かつ速やかに行うことが可能となる。またロッド配置用調整治具を前記頂部開口から挿入する頂部挿入工程と、ロッド配置用補助具を前記側面開口から挿入する側面挿入工程とを備えることで電柱内部の中空部の全長(全高)にわたって、複数本のロッドを容易にかつ的確に分散配置させることが可能となる。さらに側面開口から電柱中空部内部に基礎形成し、さらに頂部開口から補強材を投入することで、コンクリート製の電柱の全体を確実かつ効率的に補強することができる。
請求項2の補強方法は、請求項1記載の補強方法において、開口形成行程の後に、上部ロッドを保持し固定するためのロッド固定装置を電柱頂部に取り付ける行程がさらに加わることを要旨とする。
請求項2の補強方法では、ロッド固定装置を電柱頂部に取り付けることにより、補強作業中の上部ロッドの保持、仮止めを容易かつ確実なものとし、作業性をあげることができる。
請求項3の補強方法は、請求項1または2のいずれかに記載の補強方法における保持行程が、上部ロッドを電柱頂部から所定の高さまで引き上げる行程と、側面開口からロッド受台を挿入する行程と、この挿入したロッド受台の上面で上部ロッド下端を受ける行程とを有することを要旨とする。
請求項3の補強方法では、挿入したロッド受台の上面で上部ロッド下端を受けることができるので、側面開口からのロッド配置用補助具の挿入が容易かつ迅速に行うことができ、作業性を高めることができる。
請求項4の補強方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の補強方法において、側面開口を塞いだ部分をアラミド繊維シートで補強することを要旨とする。
請求項4の補強方法では、作業用に電柱側面に開口した側面開口を塞いだ後に、この塞いだ部分をアラミド繊維シートで覆い補強するするようにしている。
請求項5の補強方法は、請求項1乃至4のいずれかに記載の補強方法において、頂部開口は電柱頂部に取り付けられた蓋を外して形成されることを要旨とする。
請求項5の補強方法では、電柱の頂部への開口を電柱頂部に取り付けられた蓋を外して電柱中空部を露呈することで頂部開口部を形成し、電柱側面に開口した側面開口から挿入出来ないロッド配置用調整治具の挿入を可能とにしている。
請求項6の補強方法のコンクリート製電柱は、請求項1乃至5のいずれかに記載の補強方法で補強されたことを特徴とする。
請求項6のコンクリート製電柱では、電柱全体が効率的に補強される。
本発明によれば、側面開口部から複数本のロッドを挿入し、これら複数本のロッドをそれぞれ最適位置に分散配置した後に、側面開口部を塞ぎ、電柱の頂部開口部から補強材を投入することで、コンクリート製の電柱の全体を均一的にかつ効率的に補強することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る補強方法の処理手順を説明するフローチャートであり、図2、3、7乃至9、12、13、16、17、19乃至28、30乃至38は本補強方法の一つの実施の形態における各行程の電柱およびその内部を示す図である。また、図4、5はロッド固定装置の構成及びロッド固定装置の取り付け金具とその取り付けを示す図であり、図6は上部ロッドLの構成及びその延長のための接続金具とその使用状態を示す図であり、図10、11はロッド配置用調整治具の構成及びロッド配置用調整治具を電柱中空部に挿入する際の状態を示す図であり、図14、15はロッド受台の構成及びロッド受台の取り付け状態を示す図であり、図18はロッド配置用補助具の構成を示す斜視図であり、図29はロッド懸吊用治具の構成を示す斜視図である。
まず、本補強方法により補強される電柱Pの概略について説明する。電柱Pは、中空のコンクリート製の電柱であり、その全長は例えば16mほどであり、その内部が上方で狭くなっている共架柱といわれるものである。また下端から2.6m程度の部分を地中に埋設させて立設し、地上には残りの13.4mほどの部分が現れている。本補強方法では、電柱Pの頂部での作業は、例えば、吊り上げ装置付き高所作業車などによって行われる。なお、本発明は内部が上方で狭くなっている電柱に限定されないものであるから、中空部内部の内径が上下方向でほぼ同一の、例えば単独柱にも適用可能である。
なお、以下に示す例では、各補助具、治具等を電柱P中空部内部に残置した場合を示しているが、適宜、補強工事の際に回収するようにしても良いのは言うまでもないことである。
次に、図1に示すフローチャート及び図2乃至図35を参照して本補強工法をその行程に従って説明する。
まず、ステップS11において、電柱P最上部に取り付けられている末口蓋Tを取り外し、頂部開口Hを形成する。末口蓋Tは、電柱Pの中空部分を上部から塞ぐためのコンクリート製の円盤状の蓋体であって、電柱頂部にボルトなどを用いて固定される。そのため、この末口蓋Tを取り外す際には、ボルト部分をバールおよび金槌等の工具を使用してはつり、取り外すことになる。なお、このような末口蓋P1の取り外しに際しては、末口蓋P1やはつった際の破片等の落下を防止するための落下防止ネット等を予め電柱頂部に設けてから作業を進める。
この頂部開口Hから電柱内部、例えば中空部内壁面の状態及び中空部底部の様子を目視で確認する。
次に、ステップS13において、電柱最上部に図3乃至図5に示すロッド固定装置10を取り付ける。このロッド固定装置10の構成を図4に示す。図4において、(a)はロッド固定装置の構成を示す斜視図、(b)同平面図、(c)ロッド固定金具単体の正面図、(d)ロッド固定金具単体の平面図である。また、図5はロッド固定装置10を電柱頂端部に取り付ける際に使用する取り付け金具19とその取り付け状態を示す平面図である。
図4(a)に示すロッド固定装置10の斜視図は、4組のロッド固定金具11(図4(c)に示す)を電柱頂部に取り付けた状態を示すものである。
以下、図4(c)を参照してロッド固定金具11の構成を説明する。ロッド固定金具11は、電柱Pの頂部外周に巻回された取り付けバンド19により電柱頂部に取り付けられる支柱板111、この支柱板111に上下方向の位置を自在に変更可能に取り付けられる支持腕115、この支持腕115に水平方向の位置を自在に変更可能に取り付けられ、ロッドを着脱自在に保持するロッド留め具119によって構成される。
具体的には、支柱板111は幅数cm、長さ数10cmの帯状鋼板を中程で90度捻って形成される板状体であり、その上部側板体のほぼ全長に渡ってスリット113を設けたものである。また支持腕115は幅数cm、長さ数10cmの帯状鋼板のほぼ全長に渡ってスリット117を設けたものであり、ロッド留め具119は長さ5〜10cm程度で、中程にロッドを保持するための弧状部分を有する。これらは各スリット同士を適宜、最適位置で合わせ、蝶ナットとボルトを用いて締結することにより、それぞれを固定するとができる。
また、図5に示す支持補助金物14は、対向する位置にあるロッド固定金具11同士を、個々のロッド固定金具11がずれたり、回転しないように固定するための板状体である。この支持補助金物14に支持腕115あるいはロッド留め具119を取り付けて、ロッドを保持するようにしても良い。
なお、取り付けバンド19はボルトにより支柱板111をその周方向の位置を固定的に固定することから、取り付けバンド19を電柱の頂部に取り付ける際には、後述するステップS15における側面開口Hsの開口位置との位置合わせをする必要がある。
ステップS15において、電柱側壁面を削孔し、側面開口Hsを形成する。図2に示すように、電柱P側面の地表に近い箇所、例えば、地表から1m〜1.6mの箇所に、穿孔機(電動ドリルなど)Dで電柱側面の所定位置に側面開口Hsを形成する。この側面開口Hsの形状は、電柱Pの穿孔位置における内径によって異なるものの(特に鉛直方向の径)、水平方向の径が30〜50mm程度、鉛直方向の径が300〜400mm程度の略長方形または略楕円形である。
この側面開口Hsの形成に際しては、電柱Pの外周部をなすコンクリートには、所定の間隔で鉄筋が配筋されていることから、これら鉄筋を避けて側面開口Hsを形成する必要がある。すなわち、長手方向(立設時の略鉛直方向)に配筋される鉄筋の配筋間隔は、外周に沿って水平方向に90度ごとに配筋間隔が他の箇所よりも若干大きい箇所が設けられている。このような箇所には、電柱外周面にアース孔や足場ボルト装着用の孔が設けられていることが多いので、これら孔を目印にして側面開口Hsを設ける。
また、作業の開始に当たっては、予め電柱Pの頂部開口H若しくは側面開口Hsから電柱Pの中空部分に、後述するワイヤで吊したカメラCを挿入し撮影した中空部の内側表面及び底部の状況の映像をモニタMで観察し、状況を確認しておく(例えば図28参照)。
具体的には、例えばカメラCが電柱中空部の最下端部の底面近傍の上方に到達した場合には、この電柱底部内部の状態をカメラCで撮像し、この撮像した画像をモニタMで確認する。
電柱Pの内部の底には、例えばアース孔等から侵入した砂埃や雨水により、ヘドロなどを含む土砂や溜水が貯まっていることがある。また、電柱Pの最下端部近傍の内周部はコンクリートが内側に膨出して、いわゆるノロが形成されることがある。また、さらには電柱Pのコンクリート外周部を構成している鉄筋を相互に固定する針金が中空部側に露出していることがある。これらの状態をカメラCで撮像してモニタMで確認する。
そして、電柱Pの溜水や土砂などが底部にある場合には、例えば排水ポンプやバキュームなどを用いて溜水や土砂などを外部に排出し、針金は適宜、工具を使用して除去しておく。
更に、電柱Pの内部には、地中に埋設された部分で下端が接地され、上端が上方に延出しているアース線が中空部内壁に沿って設けられているので、このようなアース線はアラミドロッドLなどの配置に支障がないように適宜、処理する。
続いて、電柱Pの内部にロッドLやロッド配置用補助具5などが円滑に挿入し得るか否かについてテスト用ロッド配置補助具を用いて試行すると共に、上述したカメラCとモニタMを用いて中空部内壁面状態及び挿入試行課程を撮影した映像で作業性等を詳細に確認して終了する。
なお、この側面開口Hsの形成は、ステップS11において 頂部開口Hの形成と同時に行っても良い。
ステップS17において、まず電柱Pの頂部に吊り糸巻き取り用リール21を設置する。次に頂部開口Hから電柱P中空部内を吊り糸巻き取り用リール21に巻回された吊り糸23を繰り出し、吊り糸23を降下させる。この吊り糸23は釣り糸(ナイロン製10号程度)等であり、その先端には錘23wが、例えばスナップ付きサルカン等により接続されている。この吊り糸23の先端を側面開口Hsより外部に引き出し、上部ロッドL上端に接続されたアラミドロッドひもLとを結束する。
続いて、吊り糸巻き取り用リール21に巻回された吊り糸23を巻き取り、アラミドロッドひもL、上部ロッドLを順次、電柱内部を引き上げ、アラミドロッドひもL、が電柱頂部に達したところで、スナップ付きサルカンからアラミドロッドひもL、を外し、そのアラミドロッドひもL、を電柱頂部のロッド固定装置10に仮止めすることで上部ロッドLを吊り下げる。同様な作業を繰り返し、複数本(本実施の形態では4本)の上部ロッドLを電柱中空部内部に吊り下げる。
なお、以降の説明では、4本の上部ロッドLを用いた場合を説明するが、本発明はこの本数に限定されないものである。
ここで、この上部ロッドLについて図6を参照して説明する。 この上部ロッドLは、二本の短尺のアラミドロッドを継いで長尺のアラミドロッドとして用いる。例えば、図6に示される例では、(a)に示す上部側の上部ロッドLUUと、(b)に示す下部側の上部ロッドLUDとを所定長だけラップさせて、3組のロッド用留め具Lcを用いて接続させて、長尺の上部ロッドLに加工して用いる。
すなわち、施工現場で容易に長尺ロッドに加工できることから、搬送時には搬送に適した長さのロッドで搬送し、施工時にはラップ長を調整することで、電柱の長さ(高さ)に合わせた、厳密には中空部の長さに合わせた最適長の長尺ロッドを、容易に入手することができる。
なお、本実施例では、上部側の上部ロッドLUUの長さは、例えば9.1mほどであり、下部側の上部ロッドLUDの長さは、例えば6.0mほどであり、上部側の上部ロッドLUUと、下部側の上部ロッドLUDとを大凡90cm程ラップさせて接続し、全体長13.3mほどの長さとなるようにしている。
また、上部側の上部ロッドLUU の上端部には2m〜5m程の長さのアラミドロッドひもLが締結され、下部側の上部ロッドLUDの下端部には、例えば異型鉄筋などの錘用の錘23wがビス留めにより、それぞれ取り付けられている。この錘23wは、後述する電柱内部への挿入を安定して行うと共に、モルタルを充填した際に軽い上部ロッドLが浮き上がるのを防止するためのものである。
また上部側の上部ロッドLUUと下部側の上部ロッドLUDとの接続は、ロッド接続用留具Lcを用いて行う。このロッド接続用留具Lcは、図6(d)に示すように、ステンレス製の帯状のバンドをO字状に形成したものであって、その帯状体の中央と両端をビスで締結できるように構成されている。また、このビスはねじ部分の所定の位置に切り込みが設けられており、ロッド接続用留具Lcで二本のロッドを緊締後、ペンチ等によりビスの先端の余長部分の切断を容易に行うことができる。これにより、上部ロッドL の上げ下げ時、あるいは後述するロッド配置用調整治具30の挿入時に、ロッド配置用調整治具30とビスの先端部分が引っかかることがなく円滑な操作が可能となる。
また、上部側の上部ロッドLUUの下端部分と下部側の上部ロッドLUDの上端部分のそれぞれの先端は、図6(c)に示すように斜めに切断、整形されている。これにより、上部ロッドL の上げ下げ時、あるいは後述するロッド配置用調整治具30の挿入時に、ロッド配置用調整治具30とロットの先端部分が引っかかることがなく円滑な操作が可能となる。
続いて、ステップS19において、図8に示すように、上部ロッドL下端が電柱底部に着くまで上部ロッドLを下ろし、上部ロッドL上端のアラミドロッドひもLを電柱頂部で仮固定する。
次に、ステップS21において、図9、図12に示すように、3組のロッド配置用調整治具30(30A,30B,30C)を、頂部開口Hから電柱内部に順次、挿入する。
このロッド配置用調整治具30の使用数量は、電柱長、アラミドロッド本数等によって適宜、増減することができる。また、これらロッド配置用調整治具30の挿入時には、後述する各ロッド保持部35に上部ロッドLを挿入し、ロッドの最適配置を行う。
つまり、電柱長及びロッド本数が増加するに従い、ロッドの偏在が問題となるが、適宜、施工費用、作業効率を鑑みながら、ロッド配置用調整治具30を増減することで、ロッドの最適配置を容易に行い得る。
具体的には、図9を参照するに、一番目のロッド配置用調整治具30Aの棒状部材と二番目のロッド配置用調整治具30Bの棒状部材とを予め連結し、この連結したままの状態で電柱頂部から電柱中空部内に挿入する。続いて、図12に示すように、三番目のロッド配置用調整治具30Cを電柱頂部から電柱中空部内に挿入し、接続ネジによりロッド配置用調整治具30Bと連結する。このように、ロッド配置用調整補助具7ロッド配置用調整治具30(30A,30B,30C,・・・)を順次、連結していくことにより、補強箇所を任意長だけ下方に向けて延長することができる。
ここで、図10及び図11を参照して、ロッド配置用調整治具30の構成について説明する。
ロッド配置用調整治具30は、図10に示すように、棒状部31を軸に取り付けられる。また、この棒状部31から放射状にかつ周方向で均等に設けられている4組の上腕部と下腕部とからなる腕部33と、上腕部および下腕部のいずれかの中程に取り付けられるロッド保持部35を有している。
このロッド保持部35は、ある腕部33においてロッド保持部35が上腕部に取り付けられる場合には、その腕部33に両隣で隣接する腕部33ではロッド保持部35は下腕部に取り付けられ、各腕部33を閉じた際に全体的により細くなるように構成される。
また、各下腕部の下端部は、棒状部31に対し上下方向に固定的に取り付けられ、また各上腕部の上端部は、可動連結部により棒状部31に対して上下方向に可動可能に取り付けられ、さらに各下腕部の上端部と各上腕部の下端部は揺動自在に軸支されることにより、腕部33の直径方向の長さを任意に可変可能に構成される。
このように構成されるロッド配置用調整治具30を、電柱Pの頂部開口Hから電柱Pの内部に挿入する際には、ロッド配置用調整治具30の可動連結部を上方に移動させ、図11に示すように、各腕部33が閉じて全体的に細くする(窄まる)ことにより電柱Pの頂部開口Hから電柱P内部への挿入を容易に行い得ることが可能となる。
また、各ロッド保持部35は、同じ径を有する2個の半円環型部材の端部同士を互いに可動自在に取り付けて構成されており、この半円環型部材を環状に展開して上部ロッドLを保持する。例えば図13では、3組のロッド配置用調整治具30A、30B、30Cの各々4つの半円環型部材に4本の上部ロッドL がそれぞれ保持された状態が示されている。
次に、ステップS23において、図13に示すように、上部ロッドLの下端が側面開口Hs位置より上方となる位置まで上部ロッドLを引き上げ、側面開口Hsから電柱内部にロッド受台25を挿入し、ロッド受台25上面に上部ロッドLの下端が着くまで上部ロッドLを下ろし、上部ロッドL上端を電柱頂部に固定されるロッド固定装置10で仮固定する。
ロッド受台25の挿入に際しては、側面開口Hsが上下方向に長い長円形であることから、一旦、ロッド受台25を垂直方向に立てて挿入し、挿入後に90度だけ回転させ水平面となるようにする。このロッド受台25の挿入の仕方は、後述するロッド配置用補助具40においても同様である。
ここで図14及び図15を参照して、ロッド受台25の構成と電柱への取り付けについて説明する。
ロッド受台25は、上部ロッドLの下端部分を受ける受け台と、この受け台を支持する支持金具と、この支持金具に取り付けられ、操作具27と螺合する接続部により構成される。受け台は、合板等により形成され、側面開口Hsにおける電柱内径より若干小さめの径の円形板であり、支持金具はここでは後述するロッド配置用補助具40を転用したものであるが、受け台を支持出来れば良いことから、特に形状等は任意に形成することが可能である。また接続部は、後述するロッド配置用補助具40の保持用にも利用される操作具27のナット部27aと螺合し得るねじ部材である。
また、このロッド受台25の電柱への取り付けは、図15に示すように、ロッド受台25に操作具27を接続し、さらにこの操作具27を、電柱にバンド等により固定された操作具支持具27bにより支持することで行う。
次に、図16乃至図25に示すロッド配置用補助具40を側面開口Hsから挿入する行程(ステップS25)について説明する。
まず図18を参照するに、ロッド配置用補助具40は、円環状(図18では筒状であるが鉄筋を円形に加工したものでも良い)のフレーム43に4つのロッド保持部45を溶接等により固設し、かつフレーム43のロッド保持部45間に外側に向けて雄ねじ47を立設して構成される。この雄ねじ47に操作具27のナット部27aを螺合させ操作具27
を取り付けることにより、ロッド配置用補助具40を側面開口Hsから電柱内部へ操作具27を操作して、円滑に挿入することができる。
このロッド配置用補助具40は、例えば、フレーム43の最大径をそれぞれ150mm、180mm、200mmとした3種類のものを用意することで、電柱P内部の広さやロッド配置用補助具40の最終的な取り付け位置の高さなどに応じて適宜選択可能となる。
図16を参照するに、まず電柱頂部の吊り糸巻き取り用リール21から下端部に錘23wをつけた吊り糸23を繰り出し、吊り糸23をロッド配置用調整治具30A、30B、30Cの隙間を降下させる。続いて図17に示すように電柱P内部を錘23wと共に降下してきたスナップ付きサルカンを側面開口Hsから引き出し、スナップ付きサルカンに一番目(電柱頂部からは四番目)のロッド配置用補助具40Aの吊り糸41を接続する。
さらにロッド配置用補助具40Aの下方にカメラCの撮像方向を上向きにして、カメラCをロッド配置用補助具40Aに別個のカメラ挿入用の吊り糸により吊り下げ、上部ロッドLの配置位置や紐類の状態を確認しながら作業を行う。
る。
次に、図17,19,20に示すように、ひも操作工具29を用いて吊り糸41が常に電柱中空部の中心に位置するように保持しながら吊り糸41を吊り糸巻き取り用リール21で巻き取り、その端部を電柱頂部に粘着テープ等により仮留めする。なお、ロッド配置用補助具40の各ロッド保持部45に上部ロッドLを挿入する際には、上部ロッドLを都度、引き上げ、個々に作業を進める。
このとき吊り糸41にロッド配置用補助具40A、40B毎に、予め寸法目印を付けて置くことにより、ロッド配置用補助具40A、40Bの配置位置を容易かつ正確に位置決めすることができる。
ステップS27において、図26に示すように、ロッド配置用調整治具30の各ロッド保持部35及びロッド配置用補助具40の各ロッド保持部45により位置決めされた上部ロッドLの下端が側面開口Hs位置より上方となる位置まで上部ロッドLを引き上げ、上部ロッドL上端をロッド固定装置10に仮固定後、ロッド受台25を側面開口Hsから撤去する。
ステップS29において、図27に示すように4本の下部ロッドLを側面開口Hsから電柱内部の中空部に挿入する。
続いて、ステップS31において、側面開口Hsから配置用補助具40Cを挿入する。このとき、予め、側面開口Hsから配置用補助具40Cを挿入する前に、下部ロッドLの吊り下げ用のアラミドロッドひもLのそれぞれをロッド配置用補助具40Cのロッド保持部45(図18参照)の環内に通しておく。このようにしておくことで、下部ロッドLをロッド配置用補助具40Cのロッド保持部45の環内に容易に通すことが出来、下部ロッドLをロッド保持部45に対応させて最適位置に短時間で配置することができる。
また、同様にロッド懸吊用治具50を側面開口Hsから挿入する。この際にも、側面開口Hsからロッド懸吊用治具50を挿入する前に、予めロッド懸吊用治具50の先端の弧状部分の懸吊部と柄部分の通し穴部に下部ロッドLの吊り下げ用のアラミドロッドひもLのそれぞれを通しておき、作業性を高める。、
次に、ステップS33において、ロッド懸吊用治具50で下部ロッドLを懸吊すると共に、配置用補助具40Cにより位置決めしつつ、下部ロッドLを垂直状態に維持、固定する。この状態で側面開口Hsから砕石または豆砂利、モルタル等を投入し中空部底部に基礎を形成すると共に、下部ロッドLを固定する。この工程においても、カメラCで進行状況を確認しつつ、バケツ、ロート状の補助具、樋等を用いて、下部ロッドLの錘23w部分全体が埋まる高さまで砕石P3等を中空部底面に均一になるように投入する。
続いて、図30に示すように、配置用補助具40C、カメラCを徐徐に引き上げながら、モルタルP3を側面開口Hsの位置(つまりロッド懸吊用治具50の配置位置)近くまで充填する。充填が終了した後に、ロッド懸吊用治具50、配置用補助具40C及びカメラCを側面開口Hsから外部に取り出す。
この取り出した配置用補助具40Cに操作具27を取り付け、再度、側面開口Hsから電柱P内部に挿入する。同じく操作具27を取り付けたロッド受台25も側面開口Hsから電柱P内部に挿入する。このとき、電柱内部ではロッド受台25の上方に配置用補助具40Cが位置するように配置する。
ステップS35において、図31に示すように上部ロッドLの仮固定を1本づつ解除しながら、上部ロッドL を配置用補助具40Cのロッド保持部45(図18参照)の環内に通した後に、ロッド受台25上に載置する。全ての上部ロッドL を通し終わったら、
一旦、上部ロッドL上端をロッド固定装置10に仮固定した後に、ロッド受台25を側面開口Hsから外部に取り出す。さらに、再度、上部ロッドLの仮固定を解除し、図33に示す、上部ロッドLを下部ロッドLの上部と所定長だけ重なる位置まで下降させた後、再度、上部ロッドL上端をロッド固定装置10に仮固定する。
ステップS37において、側面開口Hsからモルタル等を側面開口Hs位置まで投入し、上部ロッドLおよび下部ロッドLを固定する。
次に、電柱Pの内部の上部ロッドL、ロッド配置用調整治具30(30A、30B、30C)、ロッド配置用補助具40(40A、40B、40C)等の配置状況をカメラCで撮像し、モニタMで確認する確認行程について説明する。
先ず、カメラCを頂部開口Hから挿入してから、吊り糸巻き取り用リール21を操作して、カメラCを電柱内壁縁部に沿って徐々に下方に降ろす。この降ろす途中でカメラCにより上部ロッドL、ロッド配置用調整治具30(30A、30B、30C)、ロッド配置用補助具40(40A、40B、40C)の配置状態を逐次撮像し、この逐次撮像した映像をモニタMで観察して、これらが適正に配置されているか否かを確認する。
次に、補強処理における後処理工程について説明する。
ステップS39において、配置状況が適正であることを確認後、この側面開口Hsを止水モルタル、止水セメント等を用いて十分に閉塞し(図35参照)、さらに図示しない地気線取出口(アース孔)や金物取付け孔(足場ボルト装着用の孔)等の電柱Pの全ての開口部を塞ぎ、閉塞処理を行うと共にロッド固定装置取り外す。
そして、図36を参照するに、ステップS41において、電柱Pの頂部開口Hに漏斗状部材を取り付け、バケツから漏斗状部材を介して電柱Pの内部の中空部に補強材(無収縮モルタルなど)P3を投入し、上部ロッドL、ロッド配置用調整治具30(30A、30B、30C)、ロッド配置用補助具40(40A、40B、40C)の間の隙間を補強材P3で充填する(図37参照)。
その後、図38に示すように、ステップS43において、この頂部開口Hに末口蓋Tを取り付け復旧する。そして、最後に、側面開口Hs周辺を含む外周面を研磨し、この外周面をアラミド繊維シートPsで巻回し補強することで、電柱Pの復旧を終了する。
ここで、アラミド繊維シートPsの貼付方法の一例を挙げる。まず側面開口Hs付近に、幅30cm程度で120tf/m(1176kN/m)の耐力を有するアラミド繊維シートPsを、その耐力が略鉛直方向の耐力となるように2度にわたって貼付する(2層を形成)。その後、幅10cm程度で90tf/m(882kN/m)の耐力を有するアラミド繊維シートPsを、その耐力が略水平方向の耐力となるように側面開口Hs付近を螺旋状に巻回し、固定する。これにより削孔による側面開口Hs付近の強度低下を防止し、開口前以上の強度を得ることができる。
なお、以上の説明においては、電柱P内部に挿入する上部ロッドLを4本とした例を説明したが、ロッドの本数(2本、3本、4本、5本・・・)やそのロッド本数に応じたロッド配置用調整治具30、ロッド配置用補助具40及びロッド保持部45等が提供されることは言うまでもないことである。すなわち、これらは、電柱P内部の広さやその他のさまざまな条件に応じて適宜変更することが可能である。
本発明の補強方法を説明するためのフローチャートである。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 ロッド固定装置の構成を示す斜視図(a)、平面図(b)、金具単体の正面図(c)、同平面図(d)である。 ロッド固定装置の取り付け金具とその取り付けを示す図である。 上部ロッドLの構成(a)(b)及びその延長のための接続金具(c)とその使用状態を示す図(d)である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 ロッド配置用調整治具の構成を示す図である。 ロッド配置用調整治具を電柱中空部に挿入する際の状態を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 ロッド受台の構成を示す図である。 ロッド受台の取り付け状態を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 ロッド配置用補助具の構成を示す斜視図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 ロッド懸吊用治具の構成を示す斜視図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。 本補強方法の各行程における電柱およびその内部を示す図である。
符号の説明
P…電柱
C…カメラ
D…穿孔機(ドリル)
T…末口蓋
…頂部開口
Hs…側面開口
…上部ロッド
…アラミドロッドひも
…下部ロッド
Lc…ロッド接続用留具
M…モニタ
10…ロッド固定装置
11ロッド固定金具
19…取り付けバンド
111…支柱板
115…支持腕
119…ロッド留め具
21…吊り糸巻き取り用リール
23…吊り糸
23w…錘
25…ロッド受台
27…操作具
27b…操作具支持具
29…ひも操作工具
30…ロッド配置用調整治具
31…棒状部
33…腕部
35…ロッド保持部
40…ロッド配置用補助具
45…ロッド保持部
50…ロッド懸吊用治具

Claims (6)

  1. 内部に中空部を有する電柱を立設した状態で、当該電柱の補強を行うときの電柱の補強方法であって、
    立設した電柱の側面に側面開口と電柱頂部に頂部開口とを形成する開口形成行程と、
    前記側面開口から電柱内部の中空部に複数本の上部ロッドを挿入する上部ロッド挿入工程と、
    前記複数本の上部ロッドを分散配置させるロッド配置用調整治具を前記頂部開口から挿入する頂部挿入工程と、
    前記中空部内部に挿入された複数本の上部ロッドの下端を前記側面開口近傍で保持する保持行程と、
    前記側面開口から電柱内部の中空部に複数本の下部ロッドを挿入する下部ロッド挿入工程と、
    複数本のロッドを分散配置させるロッド配置用補助具を前記側面開口から挿入する側面挿入工程と、
    前記複数の下部ロッドをロッド配置用補助具で位置決めした後に、前記側面開口から補強材を投入して下部ロッドを固定する下部ロッド固定行程と、
    前記側面開口を塞ぐ工程と、
    前記頂部開口から補強材を投入する補強材投入工程と
    を備えることを特徴とするコンクリート製電柱の補強方法。
  2. 前記開口形成行程の後に、上部ロッドを保持し固定するためのロッド固定装置を電柱頂部に取り付ける行程がさらに加わることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  3. 前記保持行程は、
    前記上部ロッドを電柱頂部から所定の高さまで引き上げる行程と、
    前記側面開口からロッド受台を挿入する行程と、
    この挿入したロッド受台の上面で上部ロッド下端を受ける行程と
    を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  4. 前記側面開口を塞いだ部分をアラミド繊維シートで補強することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  5. 前記頂部開口は電柱頂部に取り付けられた蓋を外して形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリート製電柱の補強方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の補強方法で補強されたことを特徴とするコンクリート製電柱。
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CN102518334A (zh) * 2011-12-08 2012-06-27 河南省电力公司洛阳供电公司 一种针对有裂纹或断痕的电杆加固保护方法

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