JP2007014727A - 飲み込み評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを、身体に負担をかけずに速やかに評価・判定する。
【解決手段】 飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを評価する飲み込み評価システムにおいて、甲状軟骨の動きに関与する筋の収縮を検出する筋収縮検出手段と、飲み込んだものが咽頭周辺部を通過する音を検出する音検出手段と、甲状軟骨の動きを検出する動き検出手段と、呼吸周期における呼気相と吸気相とを検出する呼気・吸気検出手段と、筋収縮検出手段、音検出手段、動き検出手段、呼気・吸気検出手段のそれぞれが検出した検出データーの一部または全部を、必要に応じて選択的に、時系列を同期させてモニター上に表示する表示手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、飲み込み評価システムに関し、例えば、加齢による筋力の衰えや協調性の低下している人に対し、飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを、身体に負担および侵襲をかけずに速やかに評価する簡便な飲み込み評価システムに適用し得るものである。
一般的に、高齢者において「歯や口の中の具合が悪いため、食べることが困難である人」が多いといわれている。加齢による筋力の衰えや協調性の低下などが、このような飲み込み機能への異常に関与していると考えられる。すなわち、高齢者の飲み込み時の生理学的な状態を把握することは、今後、多くの高齢者に発生すると予測される飲み込みの異常に対して、そのときに必要となる飲み込み指導やリハビリテーションを遂行するためには重要であると考える。
従来、このような飲み込みを評価する方法としては、嚥下造影(videofluoroscopic examination of swallowing:VF)があり、飲み込み時における口腔や咽頭、食道などの動きを、X線透視装置により透視して画像評価する方法が用いられていた。
しかしながら、この嚥下造影の評価方法には、X線透視装置により透視するために、被験者の身体を被爆させ身体に負担をかけるという問題があった。また、飲み込み評価を必要とする被験者には、加齢により歩行移動に困難を有する人が多く(いわゆる「寝たきり」の人も多い)、X線透視装置のあるX線照射室へ移動するまでに、時間・手間がかかるという問題もあった。そのため、身体に負担をかけずに速やかに評価する簡便な飲み込み評価システムが求められていた。
かかる課題を解決するため、本発明は、飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを評価する飲み込み評価システムにおいて、甲状軟骨の動きに関与する筋の収縮を検出する筋収縮検出手段と、飲み込んだものが咽頭周辺部を通過する音を検出する音検出手段と、甲状軟骨の動きを検出する動き検出手段と、呼吸周期における呼気相と吸気相とを検出する呼気・吸気検出手段と、上記筋収縮検出手段、上記音検出手段、上記動き検出手段、上記呼気・吸気検出手段のそれぞれが検出した検出データーの一部または全部を、必要に応じて選択的に、時系列を同期させてモニター上に表示する表示手段とを有する。(1)また上記飲み込み評価システムは、上記音検出手段で検出された音が、所定周波数範囲外の音を検出したときに、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する。(2)さらに上記飲み込み評価システムは所定回数の飲み込みを評価し、上記音検出手段で飲み込み音を検出した時点において上記呼気・吸気検出手段が検出した呼気相または吸気相が、所定回数の評価において所定割合以上呼気相と吸気相とが混在する場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する。(3)さらにまた上記飲み込み評価システムは、上記筋収縮検出手段が筋収縮を検出してから、上記動き検出手段が甲状軟骨の動きを検出するまでの時間が所定時間以上である場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する。(4)また上記飲み込み評価システムは、(1)〜(3)に記載の上記判断手段の一部または全部を有する。
本発明によれば、各検出手段(筋収縮検出手段、音検出手段、動き検出手段、呼気・吸気検出手段)が、すべて体外表面に設置することにより検出することができ、設置が簡単であるとともに、被爆などのように身体に負担をかけることなく、飲み込み評価を行うことができる。また下記実施形態で説明するように、各検出手段・表示手段・判定手段は、すべて既存のものを使用しているため小型化・軽量化が可能であり、この飲み込みシステム全体を手で持ち運ぶことが十分可能であるため、いわゆる「寝たきり」の人のような歩行移動が困難な人に対しても時間・手間をかけることなく、検査者が被験者の家へ持ち込んで評価することができる。さらに飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを判定する判定手段を有するため、飲み込みに専門的な知識を有さない人であっても評価することが可能となる。
以下、本発明に係る飲み込み評価システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の構成を示したものである。図1に示すように、0は人体の頭頚部、1は筋電位検出電極、2は飲み込み音検出マイクロフォン、3は甲状軟骨挙上検出加速度センサー、4は呼気・吸気検出サーミスター、5は記録表示装置である。また記録表示装置5は、筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4、表示部5−5を有している。
筋電位検出電極1は、甲状軟骨の動き(殆どが頭尾方向における頭側への動きであるため「挙上」といってもよい)に関与する筋の筋収縮活動を検出するものである。本実施形態においては、顎二腹筋と顎舌骨筋の筋活動を検出する場合を示しており、電極の設置位置は、顎二腹筋に対しては下顎骨下縁に沿って並列で甲状軟骨のほぼ直上部に双極電極を、顎舌骨筋に対しては下顎骨下縁に沿って並列で甲状軟骨の直上部のやや後方(例えば1cm程度)に双極電極を設置する。なお本実施形態では、顎二腹筋と顎舌骨筋の双方の筋活動を検出する場合について示したが、どちらか一方の筋活動のみを検出ものであってもよいし、さらに甲状軟骨の挙上に関与するものであれば他の筋、例えば胸骨舌骨筋や肩甲舌骨筋などであってもよい。また本実施形態では、図1に示すように、左側の筋活動のみを検出する場合について示したが、勿論、右側の筋活動のみを検出場合、また両側の筋活動を検出する場合であってもよい。
飲み込み音検出マイクロフォン2は、飲み込んだものが、通常通り咽頭部から食道部へと通過する音と、誤って喉頭・気管へ入ってしまい、いわゆる「むせる」状態になってしまった音とを検出するものである。設置位置としては、咽頭と喉頭の双方に近い箇所が好ましく、例えば甲状軟骨と同じ高さで前後径のうち1/3前方の位置が好ましい。また、本実施形態では、皮膚に接した時のみ、皮膚からの音を検出するものを使用しており、これにより外部からの雑音により誤動作することを防止しているが、必要がなければこの手段はなくてもよい。
甲状軟骨挙上検出加速度センサー3は、甲状軟骨が物理的に挙上(上記したように、殆どが頭尾方向における頭側への動きであるため「挙上」としたが、一般的には「動き」である)しているか否かを検出するものである。本実施形態において、甲状軟骨の挙上に対し加速度センサーを用いている利点として、▲1▼センサーの形状が小さくできる、▲2▼センサー感度がよい、▲3▼被験者に苦痛を与えない(圧力センサーによっても甲状軟骨の挙上を検出することが可能であるが、圧力により設置部に痛みを生じる)などが挙げられる。設置位置としては、甲状軟骨の動きが生じる皮膚部であり、例えば、甲状軟骨の直上部が好ましい。また本実施形態においては、3軸方向の加速度を検出可能なものを実施している。これにより甲状軟骨の上下方向と前後方向への移動を精度よく検出することが可能になる。
呼気・吸気検出サーミスター4は、鼻腔および鼻道を出入りする空気の温度を検出するものである。呼気・吸気検出サーミスター4を設置する目的としては、体内に取り込まれる空気(吸気)は肺でガス交換されながら温度が上昇して体外へ排出されるため(呼気)、呼気は吸気より温度が上昇しており、この温度差を検出することにより呼気相と吸気相を判別することが可能である。設置位置は、左右どちらが一方の鼻道(上唇部)に設置してもよいし、双方に設置してもよい。
筋電位記録部5−1は、筋電位検出電極1で検出させた、甲状軟骨の挙上に関与する筋の収縮活動の電位を、時系列で記録するものである。また、この記録した時系列の電位データーを、解析処理したり他の装置とデーター授受したりする場合には、この電位データーはデジタルデーターの方が好ましく、必要であれば、図示してないA/D変換手段を介してデジタルデーターとして変換して記録するものであってもよい。さらに、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、さらに下記表示部5−5に表示するために適当な振幅の波形になるために、図示してない増幅手段を介して増幅して記録するものであってもよい。さらにまた、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、図示してないローパス・ハイパスフィルターを介して、所定の周波数帯域のみを記録するものであってもよい。さらに上記した増幅手段の増幅率やローパス・ハイパスフィルターの周波数値を、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作変更入力できるものであれば、より便利なものとなる。なお本実施形態においては、0〜1000Hzの周波数帯域のみを記録している。
飲み込み音記録部5−2は、飲み込み音検出マイクロフォン2で検出された音のデーター(実際には音は飲み込み音検出マイクロフォン2によって電位データーに変換される)を、時系列で記録するものである。また、この記録した時系列の電位データーを、解析処理したり他の装置とデーター授受したりする場合には、この電位データーはデジタルデーターの方が好ましく、必要であれば、図示してないA/D変換手段を介してデジタルデーターとして変換して記録するものであってもよい。さらに、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、さらに下記表示部5−5に表示するために適当な振幅の波形になるために、図示してない増幅手段を介して増幅して記録するものであってもよい。さらにまた、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、図示してないローパス・ハイパスフィルターを介して、所定の周波数帯域のみを記録するものであってもよい。さらに上記した増幅手段の増幅率やローパス・ハイパスフィルターの周波数値を、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作変更入力できるものであれば、より便利なものとなる。なお本実施形態においては、0〜5000Hzの周波数帯域のみを記録している。
甲状軟骨動作記録部5−3は、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3で検出された加速度のデーター(実際には加速度は甲状軟骨挙上検出加速度センサー3によって電位データーに変換される)を、時系列で記録するものである。また、この記録した時系列の電位データーを、解析処理したり他の装置とデーター授受したりする場合には、この電位データーはデジタルデーターの方が好ましく、必要であれば、図示してないA/D変換手段を介してデジタルデーターとして変換して記録するものであってもよい。さらに、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、さらに下記表示部5−5に表示するために適当な振幅の波形になるために、図示してない増幅手段を介して増幅して記録するものであってもよい。さらにまた、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、図示してないローパス・ハイパスフィルターを介して、所定の周波数帯域のみを記録するものであってもよい。さらに上記した増幅手段の増幅率やローパス・ハイパスフィルターの周波数値を、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作変更入力できるものであれば、より便利なものとなる。なお本実施形態においては、100Hzの周波数帯域のみを記録している。
呼気・吸気記録部5−4は、呼気・吸気検出サーミスター4で検出させた温度のデーター(実際には温度は呼気・吸気検出サーミスター4によって電位データーに変換される)を、時系列で記録するものである。また、この記録した時系列の電位データーを、解析処理したり他の装置とデーター授受したりする場合には、この電位データーはデジタルデーターの方が好ましく、必要であれば、図示してないA/D変換手段を介してデジタルデーターとして変換して記録するものであってもよい。さらに、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、さらに下記表示部5−5に表示するために適当な振幅の波形になるために、図示してない増幅手段を介して増幅して記録するものであってもよい。さらにまた、この記録した時系列の電位データーの精度を向上するために、また解析処理しやすいデーター値にするために、図示してないローパス・ハイパスフィルターを介して、所定の周波数帯域のみを記録するものであってもよい。さらに上記した増幅手段の増幅率やローパス・ハイパスフィルターの周波数値を、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作変更入力できるものであれば、より便利なものとなる。なお本実施形態においては、100Hzの周波数帯域のみを記録している。
表示部5−5は、筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4によって記録された時系列の電位データーを、各電位データーの時系列を同期させて、表示部5−5に波形表示するものである。ここで全データーのうちの一部または全部を必要に応じて選択的に表示部5−5に表示するか否かを、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作できるものであれば、より便利なものとなる。また筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4のデーター記録の開始または停止と、表示部5−5のデーター表示の開始または停止とを、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により、検査者が操作できるものであればより便利なものとなる。このようにして表示部5−5に表示された波形を検査者が評価することにより、飲み込みが正常を行われているか否かを評価することができる。
次に、本実施形態の実施方法について説明する。
1.精神状態に影響しないように、評価内容や評価方法などの最小限度のオリエンテーションをする。なお、例えば認知障害などにより言語の理解が低下している場合は、この行程は必要ない。
2.上述したように、人体の所定箇所に、筋電位検出電極1、飲み込み音検出マイクロフォン2、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3、呼気・吸気検出サーミスター4を設置する。なお、これらの検出素子を設置する箇所の皮膚表面は、スキンピュアクリームなどによりその脂質や角質を取り除いてから設置した方が好ましいが、必要がなければこの行程は省いてもよい。
3.できる限り日常生活と同様な姿勢と食物を用意して被験者に食事をしてもらい、筋電位検出電極1、飲み込み音検出マイクロフォン2、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3、呼気・吸気検出サーミスター4からの各検出データーを、筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4で記録すると共に、表示部5−5で表示する。このとき筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4のデーター記録の開始または停止と、表示部5−5のデーター表示の開始または停止とを、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作できれは、評価する期間のみ記録表示するように検査者が操作する。なお評価終了後においても、筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4で記録した各検出データーは、記録表示装置5に有する図示していない操作手段により検査者が操作することにより、何回でも表示部5−5に表示可能である。
4.このようにして表示部5−5に表示された検出データーの波形を検査者が評価することにより、飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを判定することが可能となる。具体的な判定方法について、以下に説明する。
判定方法1:飲み込み音検出マイクロフォン2は、飲み込んだものが通常通り咽頭部から食道部へと通過する音と、誤って喉頭・気管へ入ってしまい、いわゆる「むせる」状態になってしまった音とを検出するものである。ここで、通常通りの飲み込みか、いわゆる「むせる」状態がの判定基準は、検出音の所定の周波数を閾値として、その周波数より低ければ通常の飲み込みであり、また高ければいわゆる「むせる」状態として判断する。ここで、閾値の設定値としては、いわゆる「むせる」状態においては音声に近い音の周波数になるため、すなわち通常の飲み込み音に比較して高い周波数になるため、通常の飲み込み音としてはあり得ない周波数を閾値として判定することができる。例えば、本実施形態では約200Hz以上の周波数範囲を「むせる」状態として判定する。
判定方法2:飲み込みに異常のない被験者の多くは、飲み込む時点における呼気相と吸気相がどちらか一方に一定しているが、飲み込みに異常が生じる被験者の多くは、飲み込む時点における呼気相と吸気相が一定でなく混在している傾向がある。この傾向を利用して所定回数の飲み込み評価を実施し、飲み込み音検出マイクロフォン2で飲み込み音を検出した時点において呼気・吸気検出サーミスター4が検出した呼気相または吸気相が、所定回数の評価において所定割合以上呼気相と吸気相とが混在する場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定することができる。例えば、本実施形態では、10回の飲み込み評価を実施し、そのうち呼気相と吸気相が3割以上混在する場合に異常と判定する。
判定方法3:飲み込みに異常が生じる被験者の多くは、筋電位検出電極1が甲状軟骨の動きに関与する筋の筋収縮活動を検出してから、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3が実際の甲状軟骨の動きを検出するまでに、時間を要する傾向がある。この傾向を利用して所定時間以上間隔がある場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定することができる。例えば、本実施形態では、0.2ms〜0.3msの時間以上間隔がある場合に異常と判定する。
以上のように本発明を実施すれば、筋電位検出電極1、飲み込み音検出マイクロフォン2、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3、呼気・吸気検出サーミスター4が、すべて体外表面に設置することにより検出することができ、設置が簡単であるとともに、被爆などのように身体に負担をかけることなく、飲み込み評価を行うことができる。また筋電位検出電極1、飲み込み音検出マイクロフォン2、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3、呼気・吸気検出サーミスター4はすべて既存の小型で軽量の素子であり、また筋電位記録部5−1、飲み込み音記録部5−2、甲状軟骨動作記録部5−3、呼気・吸気記録部5−4、表示部5−5もすべて他の記録表示装置において完成されている電気・電子回路であり、すなわち小型化・軽量化が可能であるため、この飲み込みシステム全体を手で持ち運ぶことが十分可能であり、いわゆる「寝たきり」の人のような歩行移動が困難な人に対しても時間・手間をかけることなく、検査者が被験者の家へ持ち込んで評価することができる。
なお本実施形態では、検査者が表示部5−5に基づいて判定する場合を説明したが、上記判定方法の一部または全部を実施する判定手段を記録表示部5に有し、この判定手段の結果を表示部5−5に表示するものであってもよい。この判定手段があれば、飲み込みに専門的な知識を有さない人であっても評価することが可能となり、より汎用性が向上する。
また本実施形態では、筋電位検出電極1と筋電位記録部5−1とによって、甲状軟骨の動きに関与する筋の筋電位を検出することにより、目的筋の筋収縮を検出するものを説明したが、筋電位検出に限定することなく、例えば圧力センサーを用いることにより筋緊張を間接的に検出し、筋収縮を検出するものであってもよい。すなわち、甲状軟骨の動きに関与する筋の筋収縮を検出する筋収縮手段であってもよい。
さらに本実施形態では、飲み込み音検出マイクロフォン2と飲み込み音記録部とによって、飲み込んだものが通常通り咽頭部から食道部へと通過する音と、誤って喉頭・気管へ入ってしまい、いわゆる「むせる」状態になってしまった音とを検出するものを説明したが、今後の評価の可能性からも、これらの音に限定することなく、飲み込んだものが咽頭周辺部を通過する音すべてを検出する音検出手段であってもよい。
さらにまた本実施形態では、甲状軟骨挙上検出加速度センサー3と甲状軟骨動作記録部5−3によって、加速度センサーにより甲状軟骨の動きを検出するものを説明したが、加速度センサーに限定することなく、例えば圧力センサーを用いることにより間接的に甲状軟骨の動きを検出するものであってもよい。すなわち、甲状軟骨の動きを検出する動き検出手段であってもよい。
また本実施形態では、呼気・吸気検出サーミスター4と呼気・吸気記録部5−4によって、サーミスターにより呼気相と吸気相とを検出するものを説明したが、サーミスターに限定することなく、例えば空気圧センサーを用いることにより間接的に呼気相と吸気相を検出するものであってもよい。すなわち、呼吸周期における呼気相と吸気相とを検出する呼気・吸気検出手段であってもよい。
本発明の実施形態の構成図である。
符号の説明
0 人体の頭頚部
1 筋電位検出電極
2 飲み込み音検出マイクロフォン
3 甲状軟骨挙上検出加速度センサー
4 呼気・吸気検出サーミスター
5 記録表示装置
5−1 筋電位記録部
5−2 飲み込み音記録部
5−3 甲状軟骨動作記録部
5−4 呼気・吸気記録部
5−5 表示部

Claims (5)

  1. 飲み込みに異常が生じる可能性があるか否かを評価する飲み込み評価システムにおいて、
    甲状軟骨の動きに関与する筋の収縮を検出する筋収縮検出手段と、
    飲み込んだものが咽頭周辺部を通過する音を検出する音検出手段と、
    甲状軟骨の動きを検出する動き検出手段と、
    呼吸周期における呼気相と吸気相とを検出する呼気・吸気検出手段と、
    上記筋収縮検出手段、上記音検出手段、上記動き検出手段、上記呼気・吸気検出手段のそれぞれが検出した検出データーの一部または全部を、必要に応じて選択的に、時系列を同期させてモニター上に表示する表示手段と
    を有することを特徴とする飲み込み評価システム。
  2. 上記飲み込み評価システムは、
    上記音検出手段で検出された音が、所定周波数範囲外の音を検出したときに、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飲み込み評価システム。
  3. 上記飲み込み評価システムは所定回数の飲み込みを評価し、
    上記音検出手段で飲み込み音を検出した時点において上記呼気・吸気検出手段が検出した呼気相または吸気相が、所定回数の評価において所定割合以上呼気相と吸気相とが混在する場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飲み込み評価システム。
  4. 上記飲み込み評価システムは、
    上記筋収縮検出手段が筋収縮を検出してから、上記動き検出手段が甲状軟骨の動きを検出するまでの時間が所定時間以上である場合に、飲み込みに異常が生じている可能性があると判定する判定手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飲み込み評価システム。
  5. 上記飲み込み評価システムは、
    請求項2〜4に記載の上記判断手段の一部または全部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の飲み込み評価システム。
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