JP2007014096A - 小型ソレノイド - Google Patents

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直也 浅井
Hiroyuki Sugiura
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Abstract

【課題】小型ソレノイドのさらなる小型化を図ること。
【解決手段】小型ソレノイド100は、コイル1の外側に、磁気回路を構成するフレーム5を備える。フレーム5は4本のバー部10を備え、4本のバー部10は、各々、コイル1の中心線と平行に延びかつコイル1の外周面14に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、4本のバー部10は、各々、正方形の各頂点に対応するような位置関係で配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型ソレノイド、小型ソレノイドバルブ及び小型キープソレノイドバルブに関する。
化学検査装置、環境分析装置、生命工学研究機器などの機器においては、精度の向上や検体、試薬の微量化が最重要課題とされており、この課題解決のためには、流体の混合、反応、検出などの各システムにおいて、流体の流路長の短縮、各要素部品の小型化、全体の内部容積の減少が求められる。そのため、流体制御部に広く利用されるソレノイドバルブにも小型化が求められており、特に、ソレノイドバルブを複数個並べて配置する場合、ソレノイドバルブの小型化により必然的にシステムの流路長が短くなるため、ソレノイドバルブの小型化は最重要課題とされる。
一般に、ソレノイドバルブは、ソレノイドとソレノイドのコイルの内側に配された往復動可能な可動鉄心と可動鉄心の先端に配設された弁体などを備えて構成され、ソレノイドは、コイルの外側に、磁気回路を構成する磁性材料からなるフレーム(ハウジング)を配設して構成される。
フレームは、クローズ型とオープン型に分類され、図12に示すクローズ型のフレーム5Aは、中空円筒形状に形成され、コイル1Aの外周面14A全体を覆っており、一方、図14に示すオープン型のフレーム5Bは、断面コ字形状又は断面ロ字形状に形成され、コイル1Bの外周面14Bの1面又は2面(外周面を4面と想定した場合である。)を覆っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−178104公報
しかし、クローズ型フレーム5Aの小型ソレノイドを使用した小型ソレノイドバルブを複数個例えば4個、図13に示すように並べて配置した場合、4個の小型ソレノイドバルブが占める設置面積は、コイル1Aの外径を例えば4mm、フレーム5Aの外径を例えば4.5mmとした場合、81mm2となる。
また、オープン型フレーム5Bの小型ソレノイドを使用した小型ソレノイドバルブを複数個例えば4個、図15に示すように並べて配置した場合、4個の小型ソレノイドバルブが占める設置面積は、コイル1Bの外径を例えば4mm、フレーム5Bの幅広部の幅を例えば4.7mmとした場合、75.2mm2となる。
本発明は、上記のような従来からの小型ソレノイドの設置面積が大きい点にかんがみなされたものであり、小型ソレノイドのさらなる小型化、ひいては小型ソレノイドバルブ及び小型キープソレノイドバルブのさらなる小型化を図ることを目的とする。
本発明の小型ソレノイドは、コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型ソレノイドにおいて、前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記コイルの中心線と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする。
本発明の小型ソレノイドによると、フレームの複数本例えば4本のバー部を各々多角形例えば正方形の各頂点に対応するような位置関係で配置すると共に、各バー部を、コイルの中心線と平行にかつコイル外周面に近接配置し、さらに、各バー部の断面形状を略三角形状にしたため、4本のバー部で形成される正方形の1辺の長さをコイルの外径と略同じ寸法に設定することが可能となり、小型ソレノイドのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型ソレノイドを複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型ソレノイドの設置面積よりも大幅に減少させることができる。
また、本発明の小型ソレノイドバルブは、コイルと該コイルの内側に配された往復動可能な可動鉄心と該可動鉄心の先端に配設された弁体とを備えると共に、前記コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型ソレノイドバルブにおいて、前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記可動鉄心の移動方向と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする。
本発明の小型ソレノイドバルブによると、フレームの複数本例えば4本のバー部を各々多角形例えば正方形の各頂点に対応するような位置関係で配置すると共に、各バー部を、可動鉄心の移動方向と平行に延びかつコイル外周面に近接配置し、さらに、各バー部の断面形状を略三角形状にしたため、4本のバー部で形成される正方形の1辺の長さをコイルの外径と略同じ寸法に設定することが可能となり、小型ソレノイドバルブのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型ソレノイドバルブを複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型ソレノイドバルブの設置面積よりも大幅に減少させることができる。
また、本発明の小型キープソレノイドバルブは、コイルと該コイルの内側に配された往復動可能な可動鉄心と前記コイルに並設された永久磁石と前記可動鉄心の先端に配設された弁体とを備えると共に、前記コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型キープソレノイドバルブにおいて、前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記可動鉄心の移動方向と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする。
本発明の小型キープソレノイドによると、フレームの複数本例えば4本のバー部を各々多角形例えば正方形の各頂点に対応するような位置関係で配置すると共に、各バー部を、可動鉄心の移動方向と平行に延びかつコイル外周面に近接配置し、さらに、各バー部の断面形状を略三角形状にしたため、4本のバー部で形成される正方形の1辺の長さをコイルの外径と略同じ寸法に設定することが可能となり、小型キープソレノイドバルブのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型キープソレノイドバルブを複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型キープソレノイドバルブの設置面積よりも大幅に減少させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る小型ソレノイドの正面図、平面図、底面図及び側面図、図2は、同小型ソレノイドに具備されたフレームの平面図、図3は、同フレームの正面図、図4は、同フレームの斜視図、図5は、同小型ソレノイドを4個並べて配置した場合の設置面積の説明図、図6は、小型ソレノイドバルブの正面図、平面図及び底面図、図7は、図6図示VII-VII断面図、図8は、図6図示VIII-VIII断面図、図9は、小型キープソレノイドバルブの正面図、平面図及び底面図、図10は、図9図示X-X断面図、図11は、図9図示XI-XI断面図をそれぞれ示す。
図1〜図4において、本実施形態に係る小型ソレノイド100は、中空円筒状のコイル1を有する。コイル1は、中空部2(図7,8,10,11参照)を有するボビン3に巻線4を巻いて構成される。コイル1の外側には、磁気回路を構成する磁性材料からなるフレーム(ハウジング)5が配設される。コイル1の外側端面には、円孔6(図7,8,10,11参照)を有する板状のコア7が配設される。コア7の円孔6及びコイル1の中空部2の一部には、固定鉄心8が挿入、固定される。
フレーム5は、正方形状の板状コア部9と、この板状コア部9の四隅から板状コア部9に対して垂直方向へ延設された互いに平行な4本のバー部10とで構成される。板状コア部9の中心部には、可動鉄心11(図7,8,10,11参照)が挿通される円孔12が形成されている。各バー部10は、コイル1の中心線と平行であり、また、正方形の各頂点に対応する位置関係で配置されている。各バー部10は、断面略三角形状(直角二等辺三角形状)をしている。図7,10に示すように、各バー部10の内面12は、僅かな隙間13を介してコイル1の外周面14と対向し、換言すると、各バー部10は、コイル1の外周面14に近接配置される。フレーム5の幅W(隣り合う一方のバー部10の直角の角部から他方のバー部10の直角の角部までの距離、図1参照)は、コイル1の外径D(図1参照)と略等しくなるよう設定されている。
図5に示すように、フレーム幅Wが4mmの小型ソレノイド100を4個並べて配置した場合、その設置面積は64mm2となる。この設置面積64mm2と、上述した従来からのクローズ型フレーム5Aの小型ソレノイドの設置面積81mm2、オープン型フレーム5Bの小型ソレノイドの設置面積75.2mm2とを比較すれば明らかなように、本実施形態に係る小型ソレノイド100によると、設置面積を大幅に減少させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る小型ソレノイド100によると、フレーム5の4本のバー部10を各々正方形の各頂点に対応するような位置関係で配置すると共に、各バー部10を、コイル1の中心線と平行にかつコイル外周面14に近接配置し、さらに、各バー部10の断面形状を略三角形状にしたため、4本のバー部10で形成される正方形の1辺の長さをコイルの外径と略同じ寸法に設定することが可能となり、小型ソレノイドのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型ソレノイド100を複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型ソレノイドの設置面積よりも大幅に減少させることができる。なお、上記実施形態では、フレーム5のバー部10を4本とし、かつ、各バー部10を正方形の各頂点に対応する位置関係をもたせるよう構成したが、本発明は、これに限定されるものではなく、バー部10は3本あるいは2本であってもよく、また、各バー部10は、コイル1の断面形状例えば楕円形状等に応じ長方形など多角形の各頂点に対応する位置関係をもたせるようにしてもよい。また、各バー部10は、必ずしも多角形の全ての頂点に対応させる必要はなく、任意の数及び位置に対応させたものでよい。
図6〜図8に示す小型ソレノイドバルブ200において、100は、上述したような、コイル1、中空部2、ボビン3、巻線4、フレーム5、円孔6、コア7、固定鉄心8、板状コア部9、バー部10、内面12、隙間13及び外周面14を構成要素とする小型ソレノイドを表す。小型ソレノイド100のボビン中空部2には、可動鉄心11の小径部15が軸方向へ移動可能に挿入されている。
可動鉄心11は、小径部15の先端側に大径部16を有し、大径部16は、筒状の第1ボデー17の中空部18に、軸方向へ移動可能に収容されている。第1ボデー17の中空部18には、コイルばね19が圧縮状態で収容されており、コイルばね19は可動鉄心11に対して固定鉄心8から離れる方向の付勢力を加えている。
大径部16の先端には、ダイアフラム保持部(弁体保持部)20が形成されており、このダイアフラム保持部20にダイアフラム(弁体)21の可動鉄心側中心部22が保持されている。ダイアフラム21の外周部23は、第1ボデー17と、2つの流体通路24,25が形成された第2ボデー26とによって挟持されている。
ダイアフラム21は、コイル1への通電が無い定常状態のとき、コイルばね19の上記付勢力に基づいてダイアフラム21の流体通路側中心部27が2つの流体通路24,25のうちの一方の流体通路24の開口部28を塞いでおり、流体通路24と流体通路25との間を遮断状態に保っている。一方、コイル1への通電時には、コイル1に発生した磁力により、可動鉄心11がコイルばね19の付勢力に抗して固定鉄心8に吸着され、ダイアフラム21の流体通路側中心部27は流体通路24の開口部28から離れ、流体通路24と流体通路25との間は連通状態に保たれる。
以上説明したように、本実施形態に係る小型ソレノイドバルブ200によると、上述したような小型ソレノイド100を使用したため、小型ソレノイドバルブのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型ソレノイドバルブ200を複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型ソレノイドバルブの設置面積よりも大幅に減少させることができる。
図9〜図11に示す小型キープソレノイドバルブ300において、100は、上述したような、コイル1、中空部2、ボビン3、巻線4、フレーム5、円孔6、コア7、固定鉄心8、板状コア部9、バー部10、内面12、隙間13及び外周面14を構成要素とする小型ソレノイドを表す。この小型ソレノイド100は、フレーム5の板状コア部9とコイル1との間にスペースが設けられ、このスペースに永久磁石29が配設されている。
小型ソレノイド100のボビン中空部2には、可動鉄心11の小径部15が軸方向へ移動可能に挿入されている。
可動鉄心11は、小径部15の先端側に大径部16を有し、大径部16は、筒状の第1ボデー17の中空部18に、軸方向へ移動可能に収容されている。第1ボデー17の中空部18には、コイルばね19が圧縮状態で収容されており、コイルばね19は可動鉄心11に対して固定鉄心8から離れる方向の付勢力を加えている。
大径部16の先端には、ダイアフラム保持部20が形成されており、このダイアフラム保持部20にダイアフラム21の可動鉄心側中心部22が保持されている。ダイアフラム21の外周部23は、第1ボデー17と、2つの流体通路24,25が形成された第2ボデー26とによって挟持されている。
ダイアフラム21は、定常状態のとき、コイルばね19の上記付勢力に基づいてダイアフラム21の流体通路側中心部27が2つの流体通路24,25のうちの一方の流体通路24の開口部28を塞いでおり、流体通路24と流体通路25との間を遮断状態に保っている。
この定常状態から、永久磁石29の磁力を打ち消さない方向の磁力をコイル1に発生させるようコイル1へ通電すると、可動鉄心11がコイルばね19の付勢力に抗して固定鉄心8に吸着され、ダイアフラム21の流体通路側中心部27は流体通路24の開口部28から離れ、流体通路24と流体通路25との間が連通する。その後は、コイル1への通電を止めても、永久磁石29の磁力によって可動鉄心11は変位後の位置に保持され、流体通路24と流体通路25との間は、連通状態に保たれる。
流体通路24と流体通路25との間を遮断状態に戻すには、永久磁石29の磁力を打ち消す方向の磁力をコイル1に発生させるよう、コイル1に上記とは逆向きの電流を流すようにする。これにより、永久磁石29の磁力が打ち消され、コイルばね19の付勢力により可動鉄心11は定常状態の位置まで復帰し、ダイアフラム21の流体通路側中心部27が流体通路24の開口部28を塞ぎ、流体通路24と流体通路25との間が遮断状態に戻る。
以上説明したように、本実施形態に係る小型キープソレノイドバルブ300によると、上述したような小型ソレノイド100を使用したため、小型キープソレノイドバルブのさらなる小型化を図ることができる。したがって、当該小型キープソレノイドバルブ300を複数個並べて配置した場合の設置面積を従来の小型キープソレノイドバルブの設置面積よりも大幅に減少させることができる。
本発明の一実施形態に係る小型ソレノイドの正面図、平面図、底面図及び側面図である。 同小型ソレノイドに具備されたフレームの平面図である。 同フレームの正面図である。 同フレームの斜視図である。 同小型ソレノイドを4個並べて配置した場合の設置面積の説明図である。 小型ソレノイドバルブの正面図、平面図及び底面図である。 図6図示VII-VII断面図である。 図6図示VIII-VIII断面図である。 小型キープソレノイドバルブの正面図、平面図及び底面図である。 図9図示X-X断面図である。 図9図示XI-XI断面図である。 従来のクローズ型フレームを具備した小型ソレノイドの正面図、平面図及び底面図である。 同小型ソレノイドを4個並べて配置した場合の設置面積の説明図である。 従来のオープン型フレームを具備した小型ソレノイドの正面図、平面図、底面図及び側面図である。 同小型ソレノイドを4個並べて配置した場合の設置面積の説明図である。
符号の説明
1 コイル
5 フレーム
8 固定鉄心
10 バー部
11 可動鉄心
14 コイル外周面
21 ダイアフラム(弁体)
29 永久磁石
100 小型ソレノイド
200 小型ソレノイドバルブ
300 小型キープソレノイドバルブ

Claims (3)

  1. コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型ソレノイドにおいて、
    前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記コイルの中心線と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする小型ソレノイド。
  2. コイルと該コイルの内側に配された往復動可能な可動鉄心と該可動鉄心の先端に配設された弁体とを備えると共に、前記コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型ソレノイドバルブにおいて、
    前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記可動鉄心の移動方向と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする小型ソレノイドバルブ。
  3. コイルと該コイルの内側に配された往復動可能な可動鉄心と前記コイルに並設された永久磁石と前記可動鉄心の先端に配設された弁体とを備えると共に、前記コイルの外側に、磁気回路を構成するフレームが配設された小型キープソレノイドバルブにおいて、
    前記フレームは複数本のバー部を備え、該複数本のバー部は、各々、前記可動鉄心の移動方向と平行に延びかつ前記コイルの外周面に近接して配置されると共に略三角形状の断面形状を有し、かつ、該複数本のバー部は、各々、多角形の任意の頂点に対応するような位置関係で配置されていることを特徴とする小型キープソレノイドバルブ。
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