JP2007012931A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 NAND型アレイ構成にて、ホットエレクトロン書き込みが可能で大容量化に適した不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 列方向に直列するNAND構造のメモリセル列10が行方向に複数並列し、行方向に隣接する1対のメモリセル列10からなるメモリセル列群11の一方端の拡散領域Dが電気的に接続し、他方端の拡散領域Sが電気的に分離しており、各メモリセル列10が、チャネル領域上に形成されたメモリ機能体と制御ゲートからなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と補助ゲートからなる補助トランジスタ部6の夫々複数を、メモリトランジスタ部3の少なくとも一方側に補助トランジスタ部6が隣接する配列順序で、直列に接続することにより形成され、メモリトランジスタ部3のメモリ機能体への書き込みが、隣接する補助トランジスタ部6のチャネル領域からのホットエレクトロン注入により行われる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関し、より詳細には、電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体を備えたメモリセルをコンタクトレス構造で直列接続したアレイ構成を有する不揮発性半導体記憶装置に関する。
メモリセルをコンタクトレス構造で直列接続したアレイ構成を有する不揮発性半導体記憶装置の一例として、下記の特許文献1及び特許文献2に、ホットエレクトロン書き込みを採用したNAND型アレイが、SI(Source Side Injection)−NAND型フラッシュメモリとして報告されている。当該NAND型アレイは、図1に示すように、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体1と制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜4と補助ゲート5からなる補助トランジスタ部6の夫々複数が、2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)間にコンタクトレス構造で直列接続されたNAND構造のメモリセル列10を備えた構成となっている。NAND型アレイは、コンタクトレス構造によるメモリセルの配列が可能なため大容量化に適したアレイ構造である。
図2に、図1に示すNAND構造のメモリセル列10を、メモリセル列10の直列方向(列方向)と直交する方向(行方向)に複数配列したアレイ構成の等価回路図を示す。図2に示すように、従来のSI−NAND型アレイ構成では、各メモリセル列10の一方端の拡散領域(ドレインD)を夫々固有の列方向に延伸するビット線BL1〜4に接続し、他方端の拡散領域(ソースS)を行方向に延伸する共通のソース線SLに接続し、各メモリセル列10のメモリトランジスタ部3の制御ゲート2と、補助トランジスタ部6の補助ゲート5の夫々が、行方向に隣接するメモリトランジスタ部3間または補助トランジスタ部6間で電気的に接続して、行方向に延伸するワード線を形成する。
特許第3020355号明細書 米国特許第5400280号明細書
図2に示す従来のSI−NAND型アレイ構成では、各メモリセルのセル面積として、理論的には、フォトリソグラフィの最小加工寸法Fで決定される最小セルサイズ4F(2F×2F)が実現可能である。
しかしながら、メタル配線で形成されるビット線を各メモリセル列に対して1本ずつ配線するために、ビット線の配線ピッチを2Fとする必要があるが、メタル配線を最小加工寸法Fの2倍(2F)で形成することは物理的に非常に厳しく、製造歩留まり低下の要因となる。また、ビット線の配線ピッチを短くするとビット線間の寄生容量が増大して読み出し動作の過渡特性に影響を及ぼす。
図3に示すような従来のNAND型アレイは、浮遊ゲート31と制御ゲート32からなるスタックゲート33を、拡散層34を介して直列接続したメモリセルアレイ構成を有し、メモリセルの集積密度の点で有利であるが、FN(ファウラー・ノルドハイム)トンネル電流にて書き込み及び消去を行っており、FNトンネル電流による書き込み・消去では高電圧動作が要求されることから、高信頼性且つ低電圧動作を実現する上で障害となり好ましくない。また、1つのメモリセル内に2ビットを記憶するための書き込みを行うには、チャンネルホットエレクトロン書き込みが必要となるため問題となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、NAND型アレイ構成にて、ホットエレクトロン書き込みが可能で大容量化に適した不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、半導体基板表面上において第1の方向に離間して形成された2つの拡散領域間に形成されたNAND構造のメモリセル列が、前記第1の方向と直交する第2の方向に複数並列に配列し、前記第2の方向に隣接する2以上の所定数の前記メモリセル列からなるメモリセル列群の一方端の前記拡散領域が電気的に接続され、他方端の前記拡散領域が電気的に分離しており、前記各メモリセル列が、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体と制御ゲートからなるメモリトランジスタ部と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と補助ゲートからなる補助トランジスタ部の夫々複数が、前記メモリトランジスタ部の前記第1の方向の少なくとも何れか一方側に前記補助トランジスタ部が形成される配列順序で、直列に接続することにより形成され、前記第1の方向に隣接する前記メモリトランジスタ部と前記補助トランジスタ部によりスプリットゲート構造のメモリセルユニットが構成され、前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体への書き込みが、前記隣接する補助トランジスタ部のチャネル領域からのホットエレクトロン注入により行われることを特徴とする。
上記特徴の不揮発性半導体記憶装置によれば、メモリセル列群の第2の方向に隣接する2以上の所定数のメモリセル列の一方端の拡散領域が電気的に接続されているため、第1の方向に延伸するビット線を配置する場合に、当該メモリセル列群当たりに1本のビット線を配置すれば十分であり、メタル配線で形成するビット配線ピッチを最小加工寸法で規定される最小ピッチより緩和できるため、ビット線配線に起因する歩留まり低下を抑制することができる。また、ビット線間の寄生容量も軽減されるため、読み出し動作の過渡特性の向上も期待できる。更に、ビット配線ピッチが緩和されるため、ビット線を選択するデコーダ回路の繰り返しピッチも同様に緩和され、メモリセルアレイの周辺部における当該デコーダ回路の占有面積も縮小できる。
更に、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置は、メモリ機能体への書き込みがホットエレクトロン注入により行われるため、図3に示すようなFNトンネル電流による書き込み動作を行う従来のNAND型アレイ構造の不揮発性半導体記憶装置の有する低電圧動作、信頼性、多値記憶化に対する問題点が解消できる。
ところで、上記特徴の不揮発性半導体記憶装置と同様の構成を、図3に示すような従来のNAND型アレイ構造に適用した場合、例えば、図4に示すように、1対のメモリセル列の何れか一方を選択する選択トランジスタ35を各別に設け、非選択のメモリセル列に接続する一方の選択トランジスタ35をオフ状態にする構成が考えられるが、この場合、当該NAND型アレイの書き込みがFNトンネル電流によるため、非選択のメモリセル列の選択トランジスタをオフ状態にして書き込み対象メモリセルに隣接するメモリセルのドレインをフローティング状態にしても書き込みを十分に阻止できず、誤書き込みが生じる。しかし、チャンネルホットエレクトロン書き込みの場合は、非選択のメモリセル列の補助トランジスタ部の何れか1つをオフ状態にできれば、書き込み電流を遮断できるため、チャンネルホットエレクトロン書き込みを阻止でき、非選択のメモリセル列での誤書き込みを防止できる。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記各メモリセル列中の少なくとも1つの補助トランジスタ部が、前記第1の方向の両側に隣接する前記メモリトランジスタ部で構成される2つの前記メモリセルユニット間で共通に利用されることを特徴とする。
上記特徴の不揮発性半導体記憶装置によれば、各メモリセル列中のメモリトランジスタ部当たりの補助トランジスタ部の数を低減できるため、各メモリセル列の第1の方向のサイズを縮小でき、実効的なメモリセルサイズを縮小でき、最終的なチップサイズの縮小化が図られ、製造コストの低減に寄与する。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記第2の方向に並列する複数の前記メモリセル列の前記第2の方向に隣接する前記メモリトランジスタ部の前記制御ゲートが相互に電気的に接続し、前記第2の方向に並列する複数の前記メモリセル列の前記第2の方向に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートが相互に電気的に接続していることを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の一方端の前記拡散領域が1本のビット線に共通に接続し、他方端の前記拡散領域が前記所定数のソース線に各別に接続することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の複数が、前記第1の方向に配列し、前記第1の方向に配列した前記メモリセル列群の各一方端の前記拡散領域が1本のビット線に共通に接続することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記第1の方向に隣接する前記メモリセル列は、前記一方端同士及び前記他方端同士が隣接することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記第1の方向に隣接する前記メモリセル列は、前記一方端同士及び前記他方端同士が夫々電気的に接続することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記各メモリセル列が、前記第1の方向に配列した前記メモリセル列の中からメモリ動作の対象となるメモリセル列を選択するために特化された前記補助トランジスタ部を直列回路内に含むことを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に第1読み出し電圧を印加し、前記メモリセル列群の内の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに第2読み出し電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に第3読み出し電圧を印加し、前記第1読み出し電圧と前記第2読み出し電圧の電圧差が、前記第1読み出し電圧と前記第3読み出し電圧の電圧差より大きいことを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線を第1読み出し電圧に充電し、前記メモリセル列群の内の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに第2読み出し電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に第3読み出し電圧を印加し、前記第1読み出し電圧と前記第2読み出し電圧の電圧差が、前記第1読み出し電圧と前記第3読み出し電圧の電圧差より大きいことを特徴とする。
尚、上記2つの特徴の不揮発性半導体記憶装置において、第3読み出し電圧が第1読み出し電圧と同電圧であることを妨げない。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、前記メモリセル列群の前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートの夫々に、読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列の前記補助トランジスタ部がオン状態となる所定の電圧を印加し、前記メモリセル列群の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部に接続する前記制御ゲートに前記メモリ機能体の電荷蓄積量に応じて前記メモリトランジスタ部がオンまたはオフ状態となる所定の電圧を印加し、前記メモリセル列群の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部に接続しないその他の前記制御ゲートに前記メモリ機能体の電荷蓄積量に関係なく前記メモリトランジスタ部がオン状態となる所定の電圧を印加することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に第1書き込み電圧を印加し、前記メモリセル列群の書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに、第2書き込み電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に、第3書き込み電圧を印加し、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部の前記ソース線側に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートに第1補助ゲート電圧を印加し、前記第1補助ゲート電圧と前記第2書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象の前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が僅かにオン状態となり、前記第1補助ゲート電圧と前記第3書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象でない前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部がオフ状態となることを特徴とする。より好ましくは、本特徴の不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群に接続する他のビット線に前記第2書き込み電圧を印加することを特徴とする。
更に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、前記メモリセル列群の書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに、第1書き込み電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に、第2書き込み電圧を印加し、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に前記第2書き込み電圧を印加し、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部の前記ビット線側に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートに第1補助ゲート電圧を印加し、前記第1補助ゲート電圧と前記第2書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象の前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が僅かにオン状態となることを特徴とする。より好ましくは、本特徴の不揮発性半導体記憶装置は、前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群に接続する他のビット線に第3書き込み電圧を印加し、書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群の内の前記第1書き込み電圧が印加された前記ソース線に接続するメモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が、前記第1補助ゲート電圧と前記第3書き込み電圧の電圧差により、オフ状態となることを特徴とする。
以下に、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置(適宜、「本発明装置」と称す)、及び、そのメモリ動作に係る制御方法の一実施の形態を、図面に基づき説明する。尚、従来のSI−NAND型アレイ構成と同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
〈第1実施形態〉
図5に、本発明装置のメモリセルアレイを構成するNAND構造のメモリセル列10が、メモリセル列10の延伸方向である列方向(第1の方向に相当)に直交する行方向(第2の方向に相当)に複数配列されている状態を示す。図5において、行方向に隣接する1対のメモリセル列10(行方向に隣接する所定数が2のメモリセル列群に相当。以下適宜、メモリセル列ペア11と称す)に対して、列方向に延伸する1本のビット線BLi(i=1〜m)を割り当てて、メモリセル列ペア11の各一方端の拡散領域(ドレインD)と電気的に接続している。また、メモリセル列ペア11の各他方端の拡散領域(ソースS)は、行方向に延伸する2本のソース線SLj(j=1,2)に各別に接続する。
図5に示す各メモリセル列10は、図6の素子断面図に示すように、従来のSI−NAND型アレイ構成のメモリセル列と同様に、チャネル領域7上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体1と制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域7上に形成されたゲート絶縁膜4と補助ゲート5からなる補助トランジスタ部6の夫々複数(同数ずつ)が、2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)間にコンタクトレス構造で交互に直列接続されたNAND構造のメモリセル列である。より具体的には、各メモリセル列10は、半導体基板であるシリコン基板8上に、絶縁膜である膜厚8nm程度のSiO膜(ゲート絶縁膜4)と、SiO膜を介して膜厚200nm程度のポリシリコンで形成された補助ゲート5とからなる補助トランジスタ部6と、補助トランジスタ部6の各側壁部に、絶縁膜である膜厚8nm程度のSiO膜を介して膜厚200nm程度のポリシリコンで形成された浮遊ゲート(メモリ機能体1)と、絶縁膜である膜厚10nm程度のSiO膜を介して、少なくとも浮遊ゲート上に配設され、浮遊ゲートの電位を制御可能な膜厚200nm程度のポリシリコンで形成された制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3が、交互に直列に配列され、隣接する1組の補助トランジスタ部6とメモリトランジスタ部3とでスプリットゲート構造のメモリセルユニットが構成されている。
図5に示すように、行方向に並列する各メモリセル列10の同一行の各メモリトランジスタ部3の制御ゲートが相互に電気的に接続して行方向に延伸する各制御ゲートCGk(k=1〜n)が形成され、同一行の各補助トランジスタ部6の補助ゲートが相互に電気的に接続して行方向に延伸する補助ゲートAGk(k=1〜n)が形成される。
更に、図7に示すように、行方向に並列に配置した各メモリセル列10を、更に列方向に複数組配列して、メモリセルアレイを構成する。ここで、同一列に配列されたメモリセル列ペア11は、1本のビット線BLi(i=1〜m)に共通に接続する。更に、図7に示すアレイ構成では、列方向に隣接するメモリセル列10間で、ビット線BLiに接続する拡散領域(ドレインD)が相互に接続するように、メモリセル列10は、列方向に沿って2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)の位置が交互に反転して配置されている。また、ソース線SLj(j=1,2)を挟んで、列方向に隣接するメモリセル列ペア11は、各ソースSが共通のソース線SLjに接続している。
次に、図5に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の読み出し動作について、図8を参照して説明する。図8中、○印で囲まれたトランジスタが読み出し対象のメモリトランジスタ部3で、以下適宜、選択セルと称す。
先ず、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続するビット線BL1に1.5V(第1読み出し電圧)を印加し、選択セルを含まないメモリセル列ペア11bに接続するビット線BL2〜BLmをフローティング状態とする。選択セルを含む選択メモリセル列10aに接続するソース線SL1に0V(第2読み出し電圧)を、選択セルを含まない非選択メモリセル列10bに接続するソース線SL2に1.5V(第3読み出し電圧)を夫々印加する。尚、選択セルを含まないメモリセル列ペア11bに接続するビット線BL2〜BLmをフローティング状態とせずに、例えば、0V(第2読み出し電圧)を印加するようにしてもよい。
本実施形態では、ビット線BL1に印加する第1読み出し電圧とソース線SL2に印加する第3読み出し電圧が同電圧(1.5V)であるので、選択セルを含むメモリセル列ペア11aの非選択メモリセル列10bには読み出し電流が流れないため、選択メモリセル列10aの読み出し動作に対する非選択メモリセル列10b側からの影響を排除できる。
次に、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する制御ゲートCGk(k=1〜n)の内、選択セルに接続する制御ゲートCG2に0Vを、その他の制御ゲートCGk(k≠2)に6Vを印加し、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する補助ゲートAGk(k=1〜n)に5Vを印加する。これにより、選択メモリセル列10a中の選択セル以外のメモリトランジスタ部3は記憶状態(消去状態または書き込み状態)に関係なくオン状態となり、補助トランジスタ部6もオン状態となり、選択セルは、記憶状態が消去状態(閾値電圧が負電圧)でオン状態となり、記憶状態が書き込み状態(閾値電圧が正電圧)でオフ状態となり、選択セルの記憶状態に応じてビット線BL1からソース線SL1に流れる読み出し電流の値が大きく変化して、ビット線BL1を流れる読み出し電流を外部のセンス回路で検知することにより選択セルの記憶状態を読み出すことができる。
ところで、本実施形態では、図7に示すように、ソース線SLj(j=1,2)を挟んで、列方向に隣接するメモリセル列ペア11は、各ソースSが共通のソース線SLjに接続しているため、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに列方向に隣接する選択セルを含まないメモリセル列ペア11側に接続する補助ゲートAGk(k=1〜n)の少なくとも1つに0Vを印加して、当該メモリセル列ペア11の各メモリセル列中の少なくとも1つの補助トランジスタ部6をオフ状態とする必要がある。ここで、列方向に配列された各メモリセル列ペア11が、夫々固有のソース線SLj(j=1,2、・・・・)に接続する場合は、補助ゲートAGk(k=1〜n)の少なくとも1つに0Vを印加するのに代えて、選択セルを含まない側のメモリセル列ペア11に接続する2本のソース線SLjの両方に第3読み出し電圧(1.5V)を印加すればよい。
尚、上記読み出し動作の別実施形態として、ソース線SL2に印加する第3読み出し電圧を、ビット線BL1に印加する第1読み出し電圧(1.5V)より低電圧、例えば、1Vに設定するようにしても構わない。この場合は、ビット線BL1とソース線SL2間に電位差が生じるため、補助ゲートAGk(k=1〜n)の内の何れか1つ(例えば、最もビット線BL1に近い補助ゲートAGn)のゲート電圧を、第3読み出し電圧(1.5V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧(例えば、1V)を加えた電圧より低電圧、且つ、第2読み出し電圧(0V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧(例えば、1V)を加えた電圧より高電圧(例えば、2V)とすることで、選択セルを含むメモリセル列ペア11aの非選択メモリセル列10b中の当該ゲート電圧の補助トランジスタ部6をオフ状態に、選択メモリセル列10a中の当該ゲート電圧の補助トランジスタ部6をオン状態にすることができる。この結果、非選択メモリセル列10bを流れる電流が上記オフ状態の補助トランジスタ部6により遮断されるため、選択メモリセル列10aの読み出し動作に対する非選択メモリセル列10b側からの影響を排除できる。
更に、上記読み出し動作の別実施形態として、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する補助ゲートAGk(k=1〜n)の少なくとも1つに0Vを印加して補助トランジスタ部6の内の何れか1つ(例えば、最もビット線BL1に近い補助トランジスタ部6)をオフ状態にした状態で、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続するビット線BL1に1.5V(第1読み出し電圧)を印加して、ビット線BL1を第1読み出し電圧に充電した後フローティング状態とし、その後、0Vを印加した補助ゲートAGk(k=1〜n)に、第3読み出し電圧(1.5V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧を加えた電圧より低電圧で、第3読み出し電圧に補助トランジスタ部6の閾値電圧を加えた電圧より高電圧の電圧を印加して、選択セルの記憶状態に応じてビット線BL1の充電電位を放電する。選択セルは、記憶状態が消去状態(閾値電圧が負電圧)でオン状態となり、記憶状態が書き込み状態(閾値電圧が正電圧)でオフ状態となるので、記憶状態が消去状態の場合は、ビット線BL1の電圧が充電電位の1.5Vより低下し、記憶状態が書き込み状態の場合は、ビット線BL1の電圧が充電電位の1.5Vを維持する。このビット線BL1の電圧を外部のセンス回路で検知することにより選択セルの記憶状態を読み出すことができる。
次に、図5に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作について、図9を参照して説明する。図9中、○印で囲まれたトランジスタが書き込み対象のメモリトランジスタ部3で、以下適宜、選択セルと称す。
先ず、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続するビット線BL1に4.5V(第1書き込み電圧)を印加し、選択セルを含まないメモリセル列ペア11bに接続するビット線BL2〜BLmに0V(第2書き込み電圧)を印加する。選択セルを含む選択メモリセル列10aに接続するソース線SL1に0V(第2書き込み電圧)を、選択セルを含まない非選択メモリセル列10bに接続するソース線SL2に1.5V(第3書き込み電圧)を夫々印加する。
次に、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する制御ゲートCGk(k=1〜n)の内、選択セル及び選択セルよりビット線BL1側に位置するメモリトランジスタ部3に接続する制御ゲートCGk(k=2〜n)に11Vを、その他の制御ゲートCGk(k=1)に6Vを印加し、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する補助ゲートAGk(k=1〜n)の内、選択セルのソース線SL1側に隣接する補助トランジスタ部6に接続する補助ゲートAG2に補助トランジスタ部6の閾値電圧近傍の第1補助ゲート電圧(例えば、1V)を印加し、その他の補助ゲートAGk(k≠2)に8Vを印加する。これにより、選択セルのソース線SL1側に隣接する補助トランジスタ部6は、ソース電圧が0V(第2書き込み電圧)でゲート電圧が閾値電圧近傍となって、僅かにオン状態となる。これに対し、非選択メモリセル列10b中の補助ゲートAG2に接続する補助トランジスタ部6は、ソース電圧が1.5V(第3書き込み電圧)でゲート電圧が閾値電圧近傍となって、オフ状態となる。第3書き込み電圧は、非選択メモリセル列10b中の補助ゲートAG2に接続する補助トランジスタ部6がオフ状態となるように、例えば、補助トランジスタ部6の閾値電圧以上に設定するのが好ましい。
従って、選択メモリセル列10a側においては、選択セルのソース側(ソース線SL1側)で補助トランジスタ部6が僅かにオン状態となり、当該補助トランジスタ部6のドレイン・ソース間に、ビット線BL1に印加した4.5V(第1書き込み電圧)とソース線SL1に印加した0V(第2書き込み電圧)の電圧差と略同等の高い電圧差が生じるためにピンチオフ状態となり、ドレイン端における空乏層に高電界が発生してホットエレクトロンが発生する。また、選択セルのチャネル領域では、基板面に対して水平方向の電界が抑制され、基板面に対して垂直方向の電界、つまり、チャネル領域から浮遊ゲート方向の電界が主となるため、僅かにオン状態となっている補助トランジスタ部6のドレイン端(選択セルのソース側)から供給されるホットエレクトロンは、上記垂直方向の電界によって加速され、選択セルの浮遊ゲートに注入され、書き込み状態となる。尚、選択セル以外の非選択のメモリトランジスタ部3では、そのソース線SL1側に隣接する補助トランジスタ部6の補助ゲートAGk(k≠2)に8Vが印加され、十分にオン状態であるため、ピンチオフ状態とはならず、非選択のメモリトランジスタ部3の浮遊ゲートへのホットエレクトロン注入は発生せず、書き込みは阻止される。尚、本明細書におけるピンチオフ状態は、メモリトランジスタ部3と補助トランジスタ部6の間に補助トランジスタ部6のドレインを形成する拡散領域が存在しないため、チャネル領域のドレイン拡散の端部で生じる通常のピンチオフとは厳密には異なるが、現象的には通常のピンチオフと同様の状態が、選択セルのチャネル領域のソース端と補助トランジスタ部6のチャネル領域のドレイン端の間で発生するため、当該状態を便宜的にピンチオフ状態と称し、以下同様に扱う。
尚、非選択メモリセル列10b側では、11Vの高電圧が印加された制御ゲートCG2に接続するメモリトランジスタ部3のソース側の補助トランジスタ部6がオフ状態であるため、当該メモリトランジスタ部3に対して、ソース側からの電荷(電子)の供給がないため、浮遊ゲートへのホットエレクトロン注入(書き込み)は阻止される。
尚、選択セルを含まないメモリセル列ペア11b側では、図9中、□印で囲まれた制御ゲートCG1に接続するメモリトランジスタ部3のビット線BL2側の補助トランジスタ部6が僅かにオン状態となるが、ソース線SL2に印加される第3書き込み電圧が1.5Vと低電圧であるため、当該補助トランジスタ部6のドレイン端(ソース線SL2側)でピンチオフ状態とならないか、或いは、ピンチオフ状態となっても空乏層に掛かる電界が弱く、且つ、制御ゲートCG1に印加された電圧が11Vより低電圧の6Vであるため、□印で囲まれたメモリトランジスタ部3へのホットエレクトロン注入(書き込み)は阻止される。
〈第2実施形態〉
図10に、本発明装置のメモリセルアレイを構成するNAND構造のメモリセル列10が、メモリセル列10の延伸方向である列方向(第1の方向に相当)に直交する行方向(第2の方向に相当)に複数配列されている状態を示す。図10において、行方向に隣接する1対のメモリセル列10(行方向に隣接する所定数が2のメモリセル列群に相当。以下適宜、メモリセル列ペア11と称す)に対して、列方向に延伸する1本のビット線BLi(i=1〜m)を割り当てて、メモリセル列ペア11の各一方端の拡散領域(ドレインD)と電気的に接続している。また、メモリセル列ペア11の各他方端の拡散領域(ソースS)は、行方向に延伸する2本のソース線SLj(j=1,2)に各別に接続する。
図10に示す各メモリセル列10は、図11の素子断面図に示すように、従来のSI−NAND型アレイ構成のメモリセル列と同様に、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体1と制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜4と補助ゲート5からなる補助トランジスタ部6の夫々複数(同数ずつ)が、2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)間にコンタクトレス構造で交互に直列接続されたNAND構造のメモリセル列である。第1実施形態のメモリセル列10(図5、図6参照)との違いは、第1実施形態では、各メモリセルユニットは、ビット線BLiに接続する拡散領域(ドレインD)側にメモリトランジスタ部3、ソース線SLjに接続する拡散領域(ソースS)側に補助トランジスタ部6が配置されているのに対し、第2実施形態では、各メモリセルユニットは、ビット線BLiに接続する拡散領域(ドレインD)側に補助トランジスタ部6、ソース線SLjに接続する拡散領域(ソースS)側にメモリトランジスタ部3が配置されている。メモリトランジスタ部3及び補助トランジスタ部6の構造は、第1実施形態と同様であり、その他のアレイ構成も第1実施形態と同様であるので、重複する説明は割愛する。
また、図10に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の読み出し動作についても、基本的に第1実施形態の図8を参照して説明した読み出し方法または当該読み出し動作の別実施形態が適用可能であるので、重複する説明は割愛する。
次に、図10に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作について、図12を参照して説明する。図12中、○印で囲まれたトランジスタが書き込み対象のメモリトランジスタ部3で、以下適宜、選択セルと称す。
先ず、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続するビット線BL1に0V(第2書き込み電圧)を印加し、選択セルを含まないメモリセル列ペア11bに接続するビット線BL2〜BLmに1.5V(第3書き込み電圧)を印加する。選択セルを含む選択メモリセル列10aに接続するソース線SL1に4.5V(第1書き込み電圧)を、選択セルを含まない非選択メモリセル列10bに接続するソース線SL2に0V(第2書き込み電圧)を夫々印加する。
次に、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する制御ゲートCGk(k=1〜n)の内、選択セル及び選択セルよりソース線SL1,SL2側に位置するメモリトランジスタ部3に接続する制御ゲートCGk(k=1,2)に11Vを、その他の制御ゲートCGk(k=3〜n)に6Vを印加し、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する補助ゲートAGk(k=1〜n)の内、選択セルのビット線BL1側に隣接する補助トランジスタ部6に接続する補助ゲートAG2に補助トランジスタ部6の閾値電圧近傍の第1補助ゲート電圧(例えば、1V)を印加し、その他の補助ゲートAGk(k≠2)に8Vを印加する。これにより、選択セルのビット線BL1側に隣接する補助トランジスタ部6は、ソース電圧が0V(第2書き込み電圧)でゲート電圧が閾値電圧近傍となって、僅かにオン状態となる。
従って、選択メモリセル列10a側においては、選択セルのソース側(ビット線BL1側)で補助トランジスタ部6が僅かにオン状態となり、当該補助トランジスタ部6のドレイン・ソース間に、ソース線SL1に印加した4.5V(第1書き込み電圧)とビット線BL1に印加した0V(第2書き込み電圧)の電圧差と略同等の高い電圧差が生じるためにピンチオフ状態となり、ドレイン端における空乏層に高電界が発生してホットエレクトロンが発生する。また、選択セルのチャネル領域では、基板面に対して水平方向の電界が抑制され、基板面に対して垂直方向の電界、つまり、チャネル領域から浮遊ゲート方向の電界が主となるため、僅かにオン状態となっている補助トランジスタ部6のドレイン端(選択セルのソース側)から供給されるホットエレクトロンは、上記垂直方向の電界によって加速され、選択セルの浮遊ゲートに注入され、書き込み状態となる。尚、選択セル以外の非選択のメモリトランジスタ部3では、そのビット線BL1側(ソース側)に隣接する補助トランジスタ部6の補助ゲートAGk(k≠2)に8Vが印加され、十分にオン状態であるため、ピンチオフ状態とはならず、非選択のメモリトランジスタ部3の浮遊ゲートへのホットエレクトロン注入は発生せず、書き込みは阻止される。
尚、非選択メモリセル列10b側には、ソース線SL2に印加した0V(第2書き込み電圧)とビット線BL1に印加した0V(第2書き込み電圧)が同電圧であるため、非選択メモリセル列10b側の11Vの高電圧が印加された制御ゲートCG2のソース側の補助トランジスタ部6がピンチオフ状態とならないため、制御ゲートCG2に接続するメモリトランジスタ部3に対して、ソース側からの電荷(電子)の供給がないため、浮遊ゲートへのホットエレクトロン注入(書き込み)は阻止される。
尚、選択セルを含まないメモリセル列ペア11b側では、ビット線BL2に印加される第3書き込み電圧が1.5Vと第1補助ゲート電圧(例えば、1V)より高電圧であるため、図12中、□印で囲まれた制御ゲートCG2に接続するメモリトランジスタ部3のビット線BL2側の補助トランジスタ部6がオフ状態となり、書き込みが阻止される。第3書き込み電圧は、補助ゲートAG2に接続する上記補助トランジスタ部6がオフ状態となるように、例えば、補助トランジスタ部6の閾値電圧以上に設定するのが好ましい。
また、選択セルを含まないメモリセル列ペア11b側のソース線SL2に接続するメモリセル列の補助ゲートAG2に接続する補助トランジスタ部6は、ソース線SL2側のソース電圧が0V(第2書き込み電圧)、ゲート電圧が第1補助ゲート電圧(例えば、1V)であるため、僅かにオン状態となるが、ビット線BL2に印加される第3書き込み電圧が1.5Vと低電圧であるため、当該補助トランジスタ部6のドレイン端(ビット線BL2側)でピンチオフ状態とならないか、或いは、ピンチオフ状態となっても空乏層に掛かる電界が弱、且つ、制御ゲートCG3に印加された電圧が11Vより低電圧の6Vであるため、当該補助トランジスタ部6のビット線BL2側メモリトランジスタ部3へのホットエレクトロン注入(書き込み)は阻止される。
ところで、図10に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作に対し、第1実施形態で説明した書き込み方法(図9参照)と同様に、各部に所定の書き込み電圧等を印加した場合に、制御ゲートCGk(k=2〜n)に接続するメモリトランジスタ部3は、ソース側(ソース線SLj側)に補助トランジスタ部6が隣接しているので、各メモリトランジスタ部3へソース側からのチャネルホットエレクトロン注入による書き込みが可能であるが、制御ゲートCG1に接続するメモリトランジスタ部3は、ソース側にホットエレクトロン発生源となる補助トランジスタ部6が存在しないため、第1実施形態で説明した書き込み方法は使用できない。
また、図5に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作に対し、第2実施形態で説明した書き込み方法(図12参照)と同様に、各部に所定の書き込み電圧等を印加した場合に、制御ゲートCGk(k=1〜n−1)に接続するメモリトランジスタ部3は、ソース側(ビット線BLi側)に補助トランジスタ部6が隣接しているので、各メモリトランジスタ部3へソース側からのチャネルホットエレクトロン注入による書き込みが可能であるが、制御ゲートCGnに接続するメモリトランジスタ部3は、ソース側にホットエレクトロン発生源となる補助トランジスタ部6が存在しないため、第2実施形態で説明した書き込み方法は使用できない。
〈第3実施形態〉
図13に、本発明装置のメモリセルアレイを構成するNAND構造のメモリセル列10が、メモリセル列10の延伸方向である列方向(第1の方向に相当)に直交する行方向(第2の方向に相当)に複数配列されている状態を示す。図13において、行方向に隣接する1対のメモリセル列10(行方向に隣接する所定数が2のメモリセル列群に相当。以下適宜、メモリセル列ペア11と称す)に対して、列方向に延伸する1本のビット線BLi(i=1〜m)を割り当てて、メモリセル列ペア11の各一方端の拡散領域(ドレインD)と電気的に接続している。また、メモリセル列ペア11の各他方端の拡散領域(ソースS)は、行方向に延伸する2本のソース線SLj(j=1,2)に各別に接続する。
図13に示す各メモリセル列10は、図14の素子断面図に示すように、従来のSI−NAND型アレイ構成のメモリセル列と同様に、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体1と制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜4と補助ゲート5からなる補助トランジスタ部6の夫々複数が、2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)間にコンタクトレス構造で交互に直列接続されたNAND構造のメモリセル列である。第1実施形態のメモリセル列10(図5、図6参照)及び第2実施形態のメモリセル列10(図10、図11参照)との違いは、各メモリセル列において、補助トランジスタ部6の個数がメモリトランジスタ部3の個数より1つだけ多く、メモリセル列の両端に補助トランジスタ部6が配置されている点である。つまり、第1実施形態のメモリセル列10(図5、図6参照)及び第2実施形態のメモリセル列10(図10、図11参照)を合体させた構成となっている。従って、メモリトランジスタ部3及び補助トランジスタ部6の構造は、第1及び第2実施形態と同様であり、その他のアレイ構成も第1及び第2実施形態と同様であるので、重複する説明は割愛する。
図13に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の読み出し動作についても、基本的に第1実施形態の図8を参照して説明した読み出し方法または当該読み出し方法の別実施形態が基本的に適用可能である。しかしながら、第3実施形態では、各メモリセル列において、補助トランジスタ部6の個数がメモリトランジスタ部3の個数より1つだけ多いため、何れか1つの補助トランジスタ部6を、列方向に複数組配列されたメモリセル列10の1組を選択するためのメモリセル列選択トランジスタとして用途を特化することができる。例えば、図13中の補助ゲートAGn+1に接続する補助トランジスタ部6を当該特化された用途に用いる場合は、図5に示す第1実施形態の各メモリセル列10に当該特化された用途に用いる補助トランジスタ部6が追加された構成となる。また、図13中の補助ゲートAG1に接続する補助トランジスタ部6を当該特化された用途に用いる場合は、図10に示す第2実施形態の各メモリセル列10に当該特化された用途に用いる補助トランジスタ部6が追加された構成となる。何れの場合であっても、列方向に複数組配列された各メモリセル列ペア11は、当該特化された用途に用いる補助トランジスタ部6により選択されるため、ソース線SLj(j=1,2)を列方向に対して分化する必要がなくなる。また、メモリセルユニットを構成する補助トランジスタ部6の一部に、当該特化された用途を割り当てる必要もなくなり、列方向に複数組配列されたメモリセル列10の1組を選択するための周辺回路構成が簡素化する。
図13に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作については、各メモリセル列において、各メモリトランジスタ部3の両側に補助トランジスタ部6が隣接する構造となっているため、全てのメモリトランジスタ部3に対して、第1実施形態で説明した書き込み方法(図9参照)と第2実施形態で説明した書き込み方法(図12参照)の両方が適用可能である。
〈第4実施形態〉
図15に、本発明装置のメモリセルアレイを構成するNAND構造のメモリセル列10が、メモリセル列10の延伸方向である列方向(第1の方向に相当)に直交する行方向(第2の方向に相当)に複数配列されている状態を示す。図15において、行方向に隣接する1対のメモリセル列10(行方向に隣接する所定数が2のメモリセル列群に相当。以下適宜、メモリセル列ペア11と称す)に対して、列方向に延伸する1本のビット線BLi(i=1〜m)を割り当てて、メモリセル列ペア11の各一方端の拡散領域(ドレインD)と電気的に接続している。また、メモリセル列ペア11の各他方端の拡散領域(ソースS)は、行方向に延伸する2本のソース線SLj(j=1,2)に各別に接続する。
図15に示す各メモリセル列10は、図16の素子断面図に示すように、従来のSI−NAND型アレイ構成のメモリセル列と同様に、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体1と制御ゲート2からなるメモリトランジスタ部3と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜4と補助ゲート5からなる補助トランジスタ部6の夫々複数が、2つの拡散領域(ソースS、ドレインD)間にコンタクトレス構造で交互に直列接続されたNAND構造のメモリセル列である。第1実施形態のメモリセル列10(図5、図6参照)及び第2実施形態のメモリセル列10(図10、図11参照)との違いは、各メモリセル列10において、補助トランジスタ部6の個数がメモリトランジスタ部3の個数の半分で、1つの補助トランジスタ部6の両側に夫々1つのメモリトランジスタ部3を配置したメモリセルユニット構成で、1つの補助トランジスタ部6と一方側のメモリトランジスタ部3で1つのメモリセルユニットを形成し、同時に1つの補助トランジスタ部6と他方側のメモリトランジスタ部3で他の1つのメモリセルユニットを形成する点である。第4実施形態のメモリセル列10は、第1実施形態のメモリセル列10(図5、図6参照)から奇数番目の補助トランジスタ部6を省略した構成、或いは、第2実施形態のメモリセル列10(図10、図11参照)から偶数番目の補助トランジスタ部6を省略した構成となっている。従って、メモリトランジスタ部3及び補助トランジスタ部6の構造は、第1及び第2実施形態と同様であり、その他のアレイ構成も第1及び第2実施形態と同様であるので、重複する説明は割愛する。
図15に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の読み出し動作についても、基本的に第1実施形態の図8を参照して説明した読み出し方法または当該読み出し方法の別実施形態が基本的に適用可能である。第4実施形態では、各メモリセル列において、補助トランジスタ部6の個数がメモリトランジスタ部3の個数より少ないが、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する全ての補助ゲートAGk(k=1,3,5・・・)に5Vを印加する点において第1実施形態の読み出し動作と同じである。
また、第1実施形態の読み出し動作と同様に、上記読み出し方法の別実施形態として、ソース線SL2に印加する第3読み出し電圧を、ビット線BL1に印加する第1読み出し電圧(1.5V)より低電圧、例えば、1Vに設定するようにしても構わない。この場合は、ビット線BL1とソース線SL2間に電位差が生じるため、補助ゲートAGk(k=1,3,5・・・)の内の何れか1つ(例えば、最もビット線BL1に近い補助ゲートAGn−1)のゲート電圧を、第3読み出し電圧(1.5V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧(例えば、1V)を加えた電圧より低電圧、且つ、第2読み出し電圧(0V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧(例えば、1V)を加えた電圧より高電圧(例えば、2V)とすることで、選択セルを含むメモリセル列ペア11aの非選択メモリセル列10b中の当該ゲート電圧の補助トランジスタ部6をオフ状態に、選択メモリセル列10a中の当該ゲート電圧の補助トランジスタ部6をオン状態にすることができる。
更に、第1実施形態の読み出し動作と同様に、上記読み出し方法の別実施形態として、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続する補助ゲートAGk(k=1,3,5・・・)の少なくとも1つに0Vを印加して補助トランジスタ部6の内の何れか1つ(例えば、最もビット線BL1に近い補助トランジスタ部6)をオフ状態にした状態で、選択セルを含むメモリセル列ペア11aに接続するビット線BL1に1.5V(第1読み出し電圧)を印加して、ビット線BL1を第1読み出し電圧に充電した後フローティング状態とし、その後、0Vを印加した補助ゲートAGk(k=1,3,5・・・)に、第3読み出し電圧(1.5V)に補助トランジスタ部6の閾値電圧を加えた電圧より低電圧で、第3読み出し電圧に補助トランジスタ部6の閾値電圧を加えた電圧より高電圧の電圧を印加して、選択セルの記憶状態に応じてビット線BL1の充電電位を放電する。選択セルは、記憶状態が消去状態(閾値電圧が負電圧)でオン状態となり、記憶状態が書き込み状態(閾値電圧が正電圧)でオフ状態となるので、記憶状態が消去状態の場合は、ビット線BL1の電圧が充電電位の1.5Vより低下し、記憶状態が書き込み状態の場合は、ビット線BL1の電圧が充電電位の1.5Vを維持する。このビット線BL1の電圧を外部のセンス回路で検知することにより選択セルの記憶状態を読み出すことができる。
図15に示す本発明装置のメモリセルアレイの中の1つのメモリトランジスタ部3の書き込み動作については、ソース線SLj(j=1,2)側から奇数番目のメモリトランジスタ部3はメモリセルユニットを構成する補助トランジスタ部6がビット線BLi側に隣接しているので、ソース側がビット線BLi側となるように書き込み動作を行う必要がある。つまり、第2実施形態で図12を参照して説明した書き込み動作の手順と各部の印加電圧に従うことになる。また、ソース線SLj(j=1,2)側から偶数番目のメモリトランジスタ部3はメモリセルユニットを構成する補助トランジスタ部6がソース線SLj側に隣接しているので、ソース側がソース線SLj側となるように書き込み動作を行う必要がある。つまり、第1実施形態で図9を参照して説明した書き込み動作の手順と各部の印加電圧に従うことになる。従って、第4実施形態においては、書き込み対象となるメモリトランジスタ部3の位置に応じて、第1実施形態で説明した書き込み方法(図9参照)と第2実施形態で説明した書き込み方法(図12参照)の内の適正な書き込み方法を選択する必要がある。
〈別実施形態〉
次に、本発明装置の別実施形態について説明する。
〈1〉上記各実施形態では、1本のビット線に共通して接続するメモリセル列群の行方向に隣接するメモリセル列の数は2の場合(つまり、メモリセル列群がメモリセル列ペアである場合)を説明したが、メモリセル列群の行方向に隣接するメモリセル列の数は2に限らず、3以上であっても構わない。例えば、図17に示すように、上記第1実施形態と同構成のメモリセル列10(図6参照)が行方向に4つ隣接して配置してメモリセル列群20を構成するようにしてもよい。この場合は、4つの行方向に隣接するメモリセル列10の各一方端の拡散領域(ドレインD)は、1本のビット線BLi(i=1〜m)に接続し、メモリセル列群20の各他方端の拡散領域(ソースS)は、行方向に延伸する4本のソース線SLj(j=1〜4)に各別に接続する。
行方向に隣接するメモリセル列の数が3以上の場合の読み出し動作及び書き込み動作は、上記第1乃至第4実施形態に対して、選択セルを含むメモリセル列群20における非選択メモリセル列の数が1から2以上に増えるだけで、非選択メモリセル列に対する扱いは上記第1乃至第4実施形態における読み出し動作及び書き込み動作と同じである。
〈2〉上記各実施形態では、行方向に並列に配列した各メモリセル列10の他方端は、ソース線SL1とSL2に交互に接続する場合を図示したが、異なるメモリセル列ペア11に属する行方向に隣接する2つのメモリセル列10の各他方端が同じソース線SLjに接続するようにするのも好適である。
〈3〉上記各実施形態では、メモリトランジスタ部3のメモリ機能体1としてポリシリコンで形成された浮遊ゲートを想定したが、メモリ機能体1は浮遊ゲート構造の他、ONO膜(シリコン酸化膜−シリコン窒化膜−シリコン酸化膜)を備えて形成されてもよい。
〈4〉上記各実施形態で説明した読み出し動作及び書き込み動作における電圧条件は一例であり、具体的なメモリの構成に応じて適宜設定可能である。
〈5〉上記各実施形態で説明したメモリセル列のメモリトランジスタ部3及び補助トランジスタ部6の各膜厚は、一例であり、上記実施形態の膜厚に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
〈6〉上記各実施形態で説明したメモリセル列の2つの拡散領域が形成される半導体基板はシリコンのバルク基板に限定されるものではなく、例えば、シリコン基板上に形成されたp型またはn型のウェルであっても構わない。或いは、当該半導体基板は絶縁体基板或いは半導体基板上に結晶再成長した半導体層であっても構わない。
本発明は、不揮発性半導体記憶装置に利用可能であり、特に、メモリアレイのメタル配線ピッチの微細化による製造歩留まり低下の抑制に貢献する。
従来のSI−NAND型アレイ構成を模式的に示す素子断面図 図1に示す従来のSI−NAND型アレイ構成を模式的に示す等価回路図 従来のスタックゲート構造のNAND型アレイ構成を模式的に示す素子断面図 図3に示す従来のスタックゲート構造のNAND型アレイに対して本発明と同様のビット線割り当てを行った場合におけるアレイ構成を模式的に示す等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態におけるNAND型アレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態におけるNAND構造のメモリセル列を模式的に示す素子断面図 図5に示す本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態におけるNAND型アレイ構成を更に列方向に展開したアレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図 図5に示す本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態におけるNAND型アレイ構成の読み出し動作を説明するための等価回路図 図5に示す本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態におけるNAND型アレイ構成の書き込み動作を説明するための等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第2実施形態におけるNAND型アレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第2実施形態におけるNAND構造のメモリセル列を模式的に示す素子断面図 図10に示す本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第2実施形態におけるNAND型アレイ構成の書き込み動作を説明するための等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第3実施形態におけるNAND型アレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第3実施形態におけるNAND構造のメモリセル列を模式的に示す素子断面図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第4実施形態におけるNAND型アレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第4実施形態におけるNAND構造のメモリセル列を模式的に示す素子断面図 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の別実施形態におけるNAND型アレイ構成の要部を模式的に示す等価回路図
符号の説明
1: メモリ機能体
2: 制御ゲート
3: メモリトランジスタ部
4: ゲート絶縁膜
5: 補助ゲート
6: 補助トランジスタ部
7: チャネル領域
8: シリコン基板(半導体基板)
10: NAND構造のメモリセル列
10a: 選択セルを含む選択メモリセル列
10b: 選択セルを含まない非選択メモリセル列
11: メモリセル列ペア(メモリセル列群)
11a: 選択セルを含むメモリセル列ペア
11b: 選択セルを含まないメモリセル列ペア
20: メモリセル列群
31: 浮遊ゲート
32: 制御ゲート
33: スタックゲート
34: 拡散層
35: 選択トランジスタ
D: 拡散領域(ドレイン)
S: 拡散領域(ソース)
AG0〜AGn+1: 補助ゲート
BL1〜BLm: ビット線
CG0〜CGn: 制御ゲート
SL,SL1〜SL4: ソース線

Claims (15)

  1. 半導体基板表面上において第1の方向に離間して形成された2つの拡散領域間に形成されたNAND構造のメモリセル列が、前記第1の方向と直交する第2の方向に複数並列に配列し、
    前記第2の方向に隣接する2以上の所定数の前記メモリセル列からなるメモリセル列群の一方端の前記拡散領域が電気的に接続され、他方端の前記拡散領域が電気的に分離しており、
    前記各メモリセル列が、チャネル領域上に形成された電荷の多寡により情報を記憶するメモリ機能体と制御ゲートからなるメモリトランジスタ部と、チャネル領域上に形成されたゲート絶縁膜と補助ゲートからなる補助トランジスタ部の夫々複数が、前記メモリトランジスタ部の前記第1の方向の少なくとも何れか一方側に前記補助トランジスタ部が形成される配列順序で、直列に接続することにより形成され、
    前記第1の方向に隣接する前記メモリトランジスタ部と前記補助トランジスタ部によりスプリットゲート構造のメモリセルユニットが構成され、
    前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体への書き込みが、前記隣接する補助トランジスタ部のチャネル領域からのホットエレクトロン注入により行われることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記各メモリセル列中の少なくとも1つの補助トランジスタ部が、前記第1の方向の両側に隣接する前記メモリトランジスタ部で構成される2つの前記メモリセルユニット間で共通に利用されることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記第2の方向に並列する複数の前記メモリセル列の前記第2の方向に隣接する前記メモリトランジスタ部の前記制御ゲートが相互に電気的に接続し、
    前記第2の方向に並列する複数の前記メモリセル列の前記第2の方向に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートが相互に電気的に接続していることを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記メモリセル列群の一方端の前記拡散領域が1本のビット線に共通に接続し、他方端の前記拡散領域が前記所定数のソース線に各別に接続することを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記メモリセル列群の複数が、前記第1の方向に配列し、前記第1の方向に配列した前記メモリセル列群の各一方端の前記拡散領域が1本のビット線に共通に接続することを特徴とする請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記第1の方向に隣接する前記メモリセル列は、前記一方端同士及び前記他方端同士が隣接することを特徴とする請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 前記第1の方向に隣接する前記メモリセル列は、前記一方端同士及び前記他方端同士が、夫々電気的に接続することを特徴とする請求項6に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 前記各メモリセル列が、前記第1の方向に配列した前記メモリセル列の中からメモリ動作の対象となるメモリセル列を選択するために特化された前記補助トランジスタ部を直列回路内に含むことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、
    読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に第1読み出し電圧を印加し、
    前記メモリセル列群の内の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに第2読み出し電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に第3読み出し電圧を印加し、
    前記第1読み出し電圧と前記第2読み出し電圧の電圧差が、前記第1読み出し電圧と前記第3読み出し電圧の電圧差より大きいことを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  10. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、
    読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線を第1読み出し電圧に充電し、
    前記メモリセル列群の内の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに第2読み出し電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に第3読み出し電圧を印加し、
    前記第1読み出し電圧と前記第2読み出し電圧の電圧差が、前記第1読み出し電圧と前記第3読み出し電圧の電圧差より大きいことを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  11. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体に書き込まれたデータを選択的に読み出す動作において、
    前記メモリセル列群の前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートの夫々に、読み出し対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列の前記補助トランジスタ部がオン状態となる所定の電圧を印加し、
    前記メモリセル列群の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部に接続する前記制御ゲートに前記メモリ機能体の電荷蓄積量に応じて前記メモリトランジスタ部がオンまたはオフ状態となる所定の電圧を印加し、
    前記メモリセル列群の読み出し対象の前記メモリトランジスタ部に接続しないその他の前記制御ゲートに前記メモリ機能体の電荷蓄積量に関係なく前記メモリトランジスタ部がオン状態となる所定の電圧を印加することを特徴とする請求項9または10に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に第1書き込み電圧を印加し、
    前記メモリセル列群の書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに、第2書き込み電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に、第3書き込み電圧を印加し、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部の前記ソース線側に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートに第1補助ゲート電圧を印加し、
    前記第1補助ゲート電圧と前記第2書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象の前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が僅かにオン状態となり、
    前記第1補助ゲート電圧と前記第3書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象でない前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部がオフ状態となることを特徴とする請求項4〜11の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群に接続する他のビット線に前記第2書き込み電圧を印加することを特徴とする請求項12に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、
    前記メモリセル列群の書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列に接続する前記所定数のソース線の1つに、第1書き込み電圧を印加し、前記所定数のソース線の残余のソース線に、第2書き込み電圧を印加し、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含む前記メモリセル列群に接続する前記ビット線に前記第2書き込み電圧を印加し、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部の前記ビット線側に隣接する前記補助トランジスタ部の前記補助ゲートに第1補助ゲート電圧を印加し、
    前記第1補助ゲート電圧と前記第2書き込み電圧の電圧差により、書き込み対象の前記メモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が僅かにオン状態となることを特徴とする請求項4〜11の何れか1項に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  15. 前記メモリセル列群の中の1つの前記メモリトランジスタ部の前記メモリ機能体にデータを選択的に書き込む動作において、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群に接続する他のビット線に第3書き込み電圧を印加し、
    書き込み対象の前記メモリトランジスタ部を含まない前記メモリセル列群の内の前記第1書き込み電圧が印加された前記ソース線に接続するメモリセル列中の前記第1補助ゲート電圧が印加された前記補助トランジスタ部が、前記第1補助ゲート電圧と前記第3書き込み電圧の電圧差により、オフ状態となることを特徴とする請求項14に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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