JP2007012789A - 窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 発光面積を大きくできる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 窒化物半導体発光素子11は、紫外線領域の波長成分を含む光Lを発生する。窒化物半導体発光素子11は、金属支持基体16と、金属支持基体16上に設けられAl及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層17と、n導電型の窒化物半導体層17上に設けられた発光層19と、発光層19上に設けられたp導電型の窒化物半導体層21と、p導電型の窒化物半導体層21上に設けられ光Lが透過可能な半透明電極27とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法に関する。
特許文献1には、サファイア基板の上面に、バッファ層、n−GaNコンタクト層、n−AlGaN系クラッド層、GaN活性層、p−AlGaN系クラッド層及びp−GaNコンタクト層が順に積層された半導体発光素子が記載されている。p−GaNコンタクト層上には電流注入用電極が設けられている。この半導体発光素子は紫外域波長の光を発生する。また、この半導体発光素子において、電流が注入される領域の面積は5×10−4cm以下である。
非特許文献1には、n−AlGaNクラッド層、AlGaN活性層、p−AlGaN電子ブロック層及びp−AlGaNクラッド層が順に積層されたLEDが記載されている。このLEDは、波長280nmの光を発生する。このLED1チップには、電流が注入される領域(サイズ:100μm×100μm)が4つ形成されている。したがって、1チップ当たりの電流が注入される領域の面積は、4×10−4cmである。
特開2000−31533号公報 Wenhong SUN, et al. "Continuous Wave Milliwatt Power AlGaN LightEmitting Diodes at 280nm", Japanese Journal of Applied Physics, The JapanSociety of Applied Physics, Vol.43, No.11A, 2004, pp.L1419-1421
AlGaNクラッド層を有する半導体紫外発光素子では、活性層において電流が注入される面積(以下、「電流注入面積」とする。)を大きくしようとすると、AlGaN層の比抵抗が大きいため、AlGaN層において電流が横方向に十分に広がらない。このため、特許文献1及び非特許文献1に記載されているように、電流注入面積を小さくする必要がある。電流注入面積が小さいと半導体発光素子の発光面積も小さくなる。よって、特許文献1及び非特許文献1に記載された半導体発光素子では発光面積を大きくすることができない。
そこで本発明は、発光面積を大きくできる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の窒化物半導体発光素子は、紫外線領域の波長成分を含む光を発生する窒化物半導体発光素子であって、金属支持基体と、前記金属支持基体上に設けられAl及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層と、前記n導電型の窒化物半導体層上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられたp導電型の窒化物半導体層と、前記p導電型の窒化物半導体層上に設けられ前記光が透過可能な半透明電極とを備える。
本発明の窒化物半導体発光素子によれば、金属支持基体にキャリアとしての電子が供給されると、当該電子は、金属支持基体からn導電型の窒化物半導体層を通って発光層に注入される。ここで、Al及びGaを含む窒化物半導体の比抵抗は大きいので、n導電型の窒化物半導体層において電子は広がり難い。一方、金属の比抵抗は小さいので、金属支持基体において電子は広がり易い。よって、金属支持基体に供給された電子は、金属支持基体において広がった後にn導電型の窒化物半導体層を通って発光層に注入される。
また、半透明電極にキャリアとしてのホールが供給されると、当該ホールは、半透明電極からp導電型の窒化物半導体層を通って発光層に注入される。p導電型の窒化物半導体ではアクセプタ準位が深いために比抵抗が大きいので、p導電型の窒化物半導体層においてホールは広がり難い。一方、電極の比抵抗は小さいので、半透明電極においてホールは広がり易い。よって、半透明電極に供給されたホールは、半透明電極において広がった後にp導電型の窒化物半導体層を通って発光層に注入される。
ここで、発光層から発生する光は、p導電型の窒化物半導体層及び半透明電極を順に通過して窒化物半導体発光素子の外部に出射される。半透明電極は当該光を透過させることができるので、窒化物半導体発光素子の発光効率を向上できる。また、半透明電極のサイズを大きくしても電流集中が起こり難く発光効率の低下を抑制できる。半透明電極のサイズを大きくすると、電流注入面積を更に大きくできるので、発光面積を更に大きくできる。
したがって、本発明の窒化物半導体発光素子では、電流注入面積を大きくできるので、発光面積を大きくできる。
また、n導電型半導体層上に半透明電極を形成することは製造上困難であるが、p導電型半導体層上に半透明電極を形成することは製造上容易である。本発明の窒化物半導体発光素子では、半透明電極がp導電型の窒化物半導体層上に設けられているので、製造容易である。
また、上記窒化物半導体発光素子は、前記半透明電極上に設けられたパッド電極を更に備え、前記半透明電極のサイズは、前記パッド電極のサイズよりも大きいことが好ましい。この場合、窒化物半導体発光素子の電流注入面積が大きくなるので発光面積が大きくなる。
なお、「半透明電極のサイズ」及び「パッド電極のサイズ」とは、発光層の厚さ方向から見た大きさを意味する。
また、前記発光層が、InX1AlY1Ga1−X1−Y1N(1>X1>0、1>Y1>0)を含有することが好ましい。InX1AlY1Ga1−X1−Y1Nを含有する発光層は転位欠陥の影響を受け難いので、窒化物半導体発光素子の発光効率を向上できる。
また、前記発光層が、300nm以上365nm以下の波長領域内の波長の光を発生する量子井戸構造を有することが好ましい。この窒化物半導体発光素子では、300nm以上365nm以下の波長領域内にピーク波長を有する発光スペクトルを示す光を発生させることができる。
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法は、紫外線領域の波長成分を含む光を発生する窒化物半導体発光素子の製造方法であって、(a)支持基体上に、Al及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層と、前記n導電型の窒化物半導体層上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられたp導電型の窒化物半導体層とを形成する工程と、(b)前記p導電型の窒化物半導体層上に半透明電極を形成する工程と、(c)前記支持基体を前記n導電型の窒化物半導体層から分離する工程と、(d)前記n導電型の窒化物半導体層に金属基板を張り合わせる工程とを含む。
本発明の窒化物半導体発光素子の製造方法によれば、発光面積の大きい窒化物半導体発光素子を好適に製造可能である。
本発明によれば、発光面積を大きくできる窒化物半導体発光素子及び窒化物半導体発光素子の製造方法が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
(窒化物半導体発光素子)
図1は、実施形態に係る窒化物半導体発光素子を模式的に示す斜視断面図である。図1に示される窒化物半導体発光素子11は、紫外線領域の波長成分を含む光Lを発生する。窒化物半導体発光素子11は、金属支持基体16と、金属支持基体16上に設けられAl及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層17と、n導電型の窒化物半導体層17上に設けられた発光層19と、発光層19上に設けられたp導電型の窒化物半導体層21とを備える。
本実施形態において、金属支持基体16は、金属基板15と、金属基板15の主面15a上に設けられた金属層23と、金属層23上に設けられた金属層25とを備えることが好ましい。金属層25は、n導電型の窒化物半導体層17と金属層23との間に配置されていることが好ましい。金属基板15の裏面15b(主面15aとは反対側の面)上には、必要に応じて電極13が設けられている。p導電型の窒化物半導体層21上には半透明電極27が設けられている。半透明電極27は、光Lが透過可能な電極である。半透明電極27は、p導電型の窒化物半導体層21の表面全体にわたって設けられていることが好ましい。半透明電極27上にはパッド電極29が設けられていることが好ましい。
金属基板15は、Fe及びNiを含む合金、Cu及びWを含む合金又はCuを含有することが好ましい。この場合、金属基板15の比抵抗を低減させることができる。
金属層23は、導電性接着剤組成物の硬化物からなることが好ましく、Au及びSnを含む合金、Pb及びSnを含む合金、Snを含む合金、Agを含む合金を含有することがより好ましい。金属層23によって、金属基板15は、金属層25に強固に接続される。
金属層25は、発光層19から出射された光Lを反射することができる。これにより、光Lの取り出し効率が向上する。金属層25は、Ti層/Al層、Ti層/Ag層、Ti層/Au層、V層/Al層、V層/Ag層又はV層/Au層を有することが好ましい。この場合、金属層25は電極として機能するので、電極13は不要となる。
n導電型の窒化物半導体層17は、n導電型のAlGa1−XN層(1>X>0)であることが好ましい。n型ドーパントとしては、Siを用いることが好ましい。
発光層19は、300nm以上365nm以下の波長領域内の波長の光Lを発生する量子井戸構造を有することが好ましい。この場合、300nm以上365nm以下の波長領域内にピーク波長を有する発光スペクトルを示す光Lを発生させることができる。
発光層19は、InX1AlY1Ga1−X1−Y1N(1>X1>0、1>Y1>0)を含有することが好ましい。InX1AlY1Ga1−X1−Y1Nを含有する発光層は転位欠陥の影響を受け難いので、窒化物半導体発光素子11の発光効率を向上できる。発光層19は、InX1AlY1Ga1−X1−Y1Nに加えて又は代えて、GaN、InGaN又はAlGaNを含有してもよい。
発光層19は、InX2AlY2Ga1−X2−Y2N井戸層(1>X2>0、1>Y2>0)と、InX3AlY3Ga1−X3−Y3Nバリア層(1>X3>0、1>Y3>0)とを含むことが好ましい。この場合、発光層19は量子井戸構造を有する。
p導電型の窒化物半導体層21は、p導電型のAlGa1−YN層(1>Y>0)であることがより好ましい。p型ドーパントとしては、Mgを用いることが好ましい。
半透明電極27は、Ni層及びAu層、Co層及びAu層、又はPd層及びAu層を含む金属積層体からなることが好ましい。この金属積層体の厚さは、光Lを十分透過させる観点から20nm以下であることが好ましい。パッド電極29は、例えばTi層及びAu層を含む積層体からなることが好ましい。
本実施形態に係る窒化物半導体発光素子11では、例えば電極13から金属支持基体16にキャリアとしての電子を供給すると、当該電子は、金属支持基体16からn導電型の窒化物半導体層17を通って発光層19に注入される。ここで、一般に、Al及びGaを含む窒化物半導体の比抵抗は大きいので、n導電型の窒化物半導体層17において電子は広がり難い。一方、金属の比抵抗は小さいので、金属支持基体16において電子は広がり易い。よって、金属支持基体16に供給された電子は、金属支持基体16において広がった後にn導電型の窒化物半導体層17を通って発光層19に注入される。
また、半透明電極27にキャリアとしてのホールが供給されると、当該ホールは、半透明電極27からp導電型の窒化物半導体層21を通って発光層19に注入される。p導電型の窒化物半導体の比抵抗は大きいので、p導電型の窒化物半導体層21においてホールは広がり難い。一方、電極の比抵抗は小さいので、半透明電極27においてホールは広がり易い。よって、半透明電極27に供給されたホールは、半透明電極27において広がった後にp導電型の窒化物半導体層21を通って発光層19に注入される。
ここで、発光層19から発生する光Lは、p導電型の窒化物半導体層21及び半透明電極27を順に通過して窒化物半導体発光素子11の外部に出射される。半透明電極27は光Lを透過させることができるので、窒化物半導体発光素子11の発光効率を向上できる。また、半透明電極27のサイズを大きくしても電流集中が起こり難く発光効率の低下を抑制できる。半透明電極27のサイズを大きくすると、電流注入面積を更に大きくできるので、発光面積を更に大きくできる。
また、n導電型半導体層上に半透明電極を形成することは製造上困難であるが、p導電型半導体層上に半透明電極を形成することは製造上容易である。これは、紫外光を透過する半透明電極の材料として適切な材料を準備することが困難だからである。本実施形態の窒化物半導体発光素子11では、半透明電極27がp導電型の窒化物半導体層21上に設けられているので、窒化物半導体発光素子11を好適に製造できる。
以上より、本実施形態の窒化物半導体発光素子11では、電流注入面積を大きくできるので、発光面積を例えば9×10−4cm以上と大きくできる。
また、このように発光面積を大きくしても、本実施形態の窒化物半導体発光素子11では均一な発光が得られる。さらに、電流注入面積が大きいと、電流集中が抑制されるので電流密度が小さくなる。このため、ジュール熱が窒化物半導体発光素子11に与える熱的影響を抑制することができるので、窒化物半導体発光素子11の発光効率が劣化し難くなる。その結果、窒化物半導体発光素子11の素子寿命は長くなる。
また、発光層19の厚さ方向から見た半透明電極27のサイズは、パッド電極29のサイズよりも大きいことが好ましい。この場合、窒化物半導体発光素子11の電流注入面積が大きくなるので発光面積が大きくなる。発光層19の厚さ方向から見た半透明電極27の面積は、9×10−4cm以上2.3×10−2cm以下であることが好ましい。面積が9×10−4cm未満では、電流密度を低く抑えるために少量の電流しか流せず、十分な発光強度が得られない傾向にある。面積が2.3×10−2cmより大きくなると、素子サイズ増大による光取り出し効率の低下の影響が顕著になる傾向にある。発光層19の厚さ方向から見た半透明電極27の形状は、例えば400μm×400μmの正方形である。
(窒化物半導体発光素子の製造方法)
続いて、図2〜図5を参照して、実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法について説明する。図2(a)、図2(b)、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)及び図5は、実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。
(窒化物半導体層形成工程(a))
まず、図2(a)に示されるように、支持基体35上に、n導電型の窒化物半導体層17を形成する。n導電型の窒化物半導体層17の形成前に支持基体35上にバッファ層37を形成することが好ましい。次に、n導電型の窒化物半導体層17上に発光層19を形成する。次に、発光層19上にp導電型の窒化物半導体層21を形成する。
支持基体35は、例えばサファイア基板である。バッファ層37は、例えば厚さ30nmのAlN層である。バッファ層37の形成前に、支持基体35を、例えばH雰囲気中、1200℃でクリーニングしてもよい。
n導電型の窒化物半導体層17は、例えば厚さ2.5μmのn型のAl0.18Ga0.82N層である。この場合、n型ドーパントは例えばSiである。n導電型の窒化物半導体層17は、例えば1080℃で形成される。
n導電型の窒化物半導体層17の形成後かつ発光層19の形成前に、n導電型の窒化物半導体層17上に、例えば厚さ35nmのIn0.05Al0.24Ga0.71Nバッファ層を780℃で形成してもよい。
発光層19は、例えば2周期の多重量子井戸構造(MQW)を有する。この場合、発光層19は、厚さ2.5nmのIn0.02Al0.09Ga0.89N井戸層と厚さ15nmのIn0.02Al0.19Ga0.79Nバリア層とを含むことが好ましい。
p導電型の窒化物半導体層21は、例えば、厚さ25nmのp型のAl0.27Ga0.73N層と、厚さ60nmのp型のAl0.18Ga0.82N層とを含む。この場合、p型ドーパントは例えばMgである。p導電型の窒化物半導体層21は、例えば1030℃で形成される。
(半透明電極形成工程(b))
続いて、図2(b)に示されるように、p導電型の窒化物半導体層21上に半透明電極27を形成する。半透明電極27は、例えばNi層及びAu層を有する。
続いて、半透明電極27上に必要に応じてパッド電極29を形成する。パッド電極29は、例えばTi層及びAu層を有する。
(分離工程(c))
次に、図3(a)及び図3(b)に示されるように、例えば以下のようにして支持基体35をn導電型の窒化物半導体層17から分離する。
まず、図3(a)に示されるように、ワックス31を介して、p導電型の窒化物半導体層21、半透明電極27及びパッド電極29を支持基体33に張り合わせる。支持基体33は例えばガラス板である。具体的には、例えば、130℃に加熱したワックスを支持基体33上に塗布し、当該ワックスにp導電型の窒化物半導体層21、半透明電極27及びパッド電極29を接着させた後、当該ワックスを冷却する。これにより、p導電型の窒化物半導体層21、半透明電極27及びパッド電極29を支持基体33に固定することができる。
続いて、レーザリフトオフ法を用いて、支持基体35側からバッファ層37にレーザ光を照射することにより、バッファ層37を分解させる。これにより、n導電型の窒化物半導体層17から支持基体35及びバッファ層37を分離除去する。その結果、図3(b)に示されるように、n導電型の窒化物半導体層17が露出する。その後、必要に応じて、露出したn導電型の窒化物半導体層17の表面を研磨することにより、残存したバッファ層37を除去してもよい。
(張り合わせ工程(d))
次に、図4(a)に示されるように、露出したn導電型の窒化物半導体層17上に、金属層25を形成する。
続いて、図4(b)に示されるように、導電性接着剤を用いて、金属層25に金属基板15の主面15aを張り合わせる。導電性接着剤が硬化して金属層23となることにより、金属層25と金属基板15とは強固に接続される。金属層25を形成すると、n導電型の窒化物半導体層17と金属基板15とをより強固に接続することができる。
(剥離工程(e))
次に、図5に示されるように、p導電型の窒化物半導体層21、半透明電極27及びパッド電極29から、支持基体35及びワックス31を剥離する。具体的には、例えば、ワックス31を130℃に加熱することにより液化させ、支持基体35を除去する。その後、p導電型の窒化物半導体層21、半透明電極27及びパッド電極29に付着したワックスをアセトンを用いて除去する。
以上の工程(a)〜工程(e)を経ることにより、窒化物半導体発光素子11aが得られる。続いて、必要に応じて金属基板15の裏面15b上に電極13を形成すると、窒化物半導体発光素子11が得られる。本実施形態の窒化物半導体発光素子の製造方法によれば、発光面積の大きい窒化物半導体発光素子11a,11が好適に製造される。
図6は、本実施形態に係る窒化物半導体発光素子の層構造の具体例を示す図面である。図6に示される窒化物半導体発光素子Aは、上述した窒化物半導体発光素子11aの一例に相当し、下記構造を有する。
・金属基板15:CuW基板
・金属層23:Au層/Sn層
・金属層25:Ti層/Al層
・n導電型の窒化物半導体層17:n−Al0.18Ga0.82N:Si層
・n導電型の窒化物半導体層17と発光層19との間に設けられたバッファ層:In0.05Al0.24Ga0.71N層
・発光層19のInX3AlY3Ga1−X3−Y3Nバリア層:In0.02Al0.19Ga0.79N層
・発光層19のInX2AlY2Ga1−X2−Y2N井戸層:In0.02Al0.19Ga0.79N層
・p導電型の窒化物半導体層21:p−Al0.27Ga0.73N:Mg層及びp−Al0.18Ga0.82N:Mg層
・半透明電極27:Ni層/Au層
・パッド電極29:Ti層/Au層
図7は、窒化物半導体発光素子の層構造の具体例を示す図面である。図7に示される窒化物半導体発光素子Bは、窒化物半導体発光素子AのCuW基板、Au層/Sn層及びTi層/Al層に代えて、サファイア基板、AlN層及びTi層/Al層を有している。
窒化物半導体発光素子A,Bにおいて、発光波長は350nm、Ni層/Au層からなる半透明電極の面積は1.6×10−3cm、Ti層/Au層からなるパッド電極の直径は120μmである。
図8は、窒化物半導体発光素子A,Bに供給した電流と窒化物半導体発光素子A,Bの発光強度との関係を示すグラフである。グラフ中の実線PAは、窒化物半導体発光素子Aの発光強度の変化を示す。グラフ中の実線PBは、窒化物半導体発光素子Bの発光強度の変化を示す。グラフから、窒化物半導体発光素子Aでは均一な発光が確認されるに対して、窒化物半導体発光素子Bでは不均一な発光が確認される。これは、窒化物半導体発光素子Bのn−Al0.18Ga0.82N:Si層において電流が集中してしまうからと考えられる。
また、グラフから、100mAにおける窒化物半導体発光素子Aの発光強度は、窒化物半導体発光素子Bの発光強度の2.3倍であることが分かる。この理由としては、(1)窒化物半導体発光素子AではTi層/Al層による反射の効果があること、(2)窒化物半導体発光素子Bの実効的な電流密度では窒化物半導体発光素子Aよりも実効的な電流密度が高いために熱による劣化が大きいこと等が挙げられる。
さらに、窒化物半導体発光素子Aでは、窒化物半導体発光素子Bよりも電流密度が小さいため、輝度が半減するまでの時間は窒化物半導体発光素子Bの1.6倍である。Ni層/Au層からなる半透明電極の面積を2.3×10−2cm、Ti層/Au層からなるパッド電極の直径を300μmにしたところ、同様の傾向を示した。また、各窒化物半導体層のAl組成を増加させて発光波長を300nmとしても、同様の傾向が得られた。発光波長300nmの場合の発光層19の井戸層はIn0.02Al0.35Ga0.63N、バリア層はIn0.02Al0.45Ga0.53Nである。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
実施形態に係る窒化物半導体発光素子を模式的に示す斜視断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。 図3(a)及び図3(b)は、実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。 実施形態に係る窒化物半導体発光素子の製造方法の一工程を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る窒化物半導体発光素子の層構造の具体例を示す図面である。 窒化物半導体発光素子の層構造の具体例を示す図面である。 窒化物半導体発光素子A,Bに供給した電流と窒化物半導体発光素子A,Bの発光強度との関係を示すグラフである。
符号の説明
11,11a…窒化物半導体発光素子、15…金属基板、16…金属支持基体、17…n導電型の窒化物半導体層、19…発光層、21…p導電型の窒化物半導体層、27…半透明電極、29…パッド電極、35…支持基体、L…光。

Claims (5)

  1. 紫外線領域の波長成分を含む光を発生する窒化物半導体発光素子であって、
    金属支持基体と、
    前記金属支持基体上に設けられAl及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層と、
    前記n導電型の窒化物半導体層上に設けられた発光層と、
    前記発光層上に設けられたp導電型の窒化物半導体層と、
    前記p導電型の窒化物半導体層上に設けられ前記光が透過可能な半透明電極と、
    を備える、窒化物半導体発光素子。
  2. 前記半透明電極上に設けられたパッド電極を更に備え、
    前記半透明電極のサイズは、前記パッド電極のサイズよりも大きい、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  3. 前記発光層が、InX1AlY1Ga1−X1−Y1N(1>X1>0、1>Y1>0)を含有する、請求項1又は2に記載の窒化物半導体発光素子。
  4. 前記発光層が、300nm以上365nm以下の波長領域内の波長の光を発生する量子井戸構造を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の窒化物半導体発光素子。
  5. 紫外線領域の波長成分を含む光を発生する窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
    支持基体上に、Al及びGaを含むn導電型の窒化物半導体層と、前記n導電型の窒化物半導体層上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられたp導電型の窒化物半導体層を形成する工程と、
    前記p導電型の窒化物半導体層上に半透明電極を形成する工程と、
    前記支持基体を前記n導電型の窒化物半導体層から分離する工程と、
    前記n導電型の窒化物半導体層に金属基板を張り合わせる工程と、
    を含む、窒化物半導体発光素子の製造方法。
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