JP2007012557A - 電界放出型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非蒸発ゲッタ13が形成された金属薄板14が電子放出素子5および蛍光体12の形成領域を避けて表示器1の気密空間内に配設され、Vge電流源22が金属薄板14に金属導入線15を介して電気的に接続されている。放出電流を計測するIa電流計23が電子加速用回路に挿入されている。制御手段24は、引き出し電極10に所定の電圧を印加するとともに、Ia電流計23により放出電流を計測し、その計測値が基準電流値より小さい場合に、金属薄板14に通電して非蒸発ゲッタ13を活性化させる。
【選択図】図7
Description
これまでのテレビジョン放送での表示装置の代表であったカラーブラウン管は、上記の環境では、特に大型化の点で、重量が重くなる、大幅に薄くすることが出来ない等の問題があった。そこで、その代替として、プラズマ方式やLCD方式による表示装置が普及しはじめている。ただし、これらの表示装置は、カラーブラウン管方式と比べて、軽い、薄い等の利点は有しているが、カラーブラウン管並の表示品質、つまり、真空内で高電圧を加えて電子ビームを蛍光体に照射させて得られる発光による表示並みの、明るさ、高画質の特性を得られるまでには至っていない。そこで、カラーブラウン管方式の表示性能を確保し、かつ薄型のフラット方式の画像表示装置として、電界放出型画像表示装置の開発が行われている。
この従来の電界放出型画像表示装置は、電子源(電子放出素子)が形成された背面ガラス基板と蛍光体が配置された前面ガラス基板とを重ね合わせて、内部を高真空の状態としている(例えば、特許文献1参照)。そして、背面ガラス基板の電子源から電子ビームを引き出し、引き出された電子ビームを、おおよそ数kVの高電圧の加わった蛍光体が配置された前面ガラス基板に向け加速する。加速された電子ビームが蛍光体にあたることで発光する。ここで、電子ビームを引き出す為に、引き出し電極に100V前後の電圧が印加される。引き出し電極に印加される電圧により、引き出す電子ビームの量の調整が行われ、引き出し電極に一定の電圧を印加した場合、引き出される電流量は短期の期間で観察すればおおよそ一定である。
以上の構成となる電子源構造を多数配置し、個々の電子源の引き出し電極における電圧印加のオン-オフと、オン時の電圧を調整して、引き出された電子ビームで蛍光体を発光させて、画像を表示する。
この種の画像表示装置において、特にその製造過程で内部を高真空化する方法が種々提案されている(例えば、特許文献2参照)。この高真空化する方法で用いられる非蒸発ゲッタは、製造中に、ゲッタ本体を300℃以上の高温に加熱することで、非蒸発ゲッタを活性化させ、画像表示装置内のガスを吸着して、内部の真空度を高めている。
通常は、製造時点で、内部を高真空に確保しておき、内部に配設されたゲッタでこれら使用時の発生ガスを吸収して高真空を保ち続ける様に設計がなされる。
図1はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置における表示器の構成を模式に示す分解斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の表示器におけるカソード構造を説明する断面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の表示器における蛍光体の構造を説明する断面図、図4はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の表示器における蛍光体の配列状態を説明する平面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の表示器におけるV/I特性を示す図、図6はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の表示器における動作時間とビーム電流との関係を示す図、図7はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置の全体構成を模式的に示す図、図8はこの発明の実施の形態1に係る電界放出型画像表示装置における動作を説明するフロー図である。
このようにして、電子放出部形成用導電層7およびCNT層8から構成される電子放出素子5が、リア基板2上に行列状(n行m列)に配列されて形成されている。なお、n、mは2以上の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定される。また、リア基板2には、セラミック基板を用いてもよい。
なお、蛍光体12は、必ずしもストライプ状に配列される必要はなく、電子放出素子5の配列状態に対応した行列状(n行m列)に形成されてもよい。
一方、電子加速用電極11には電子加速用電圧源としてのVa電圧源21により数kVの高電圧が印加されている。そこで、電子放出素子5から放出された電子eは、電子加速用電極11に印加されている高電圧により加速され、対応する蛍光体12に衝突する。これにより、蛍光体12が発光し、画像が表示される。
図7において、電子引き出し用電圧源としてのVg電圧源20が引き出し電極10に切換可能に接続され、カソード電極6が切換可能にアースに接続され、電子加速用電圧源としてのVa電圧源21が電子加速用電極11に接続され、さらにゲッタ活性化用のVge電流源22が一対の金属導入線15に接続されている。そして、電流計測手段としてのIa電流計23が電子加速用電極11とVa電圧源21とにより構成される電子加速用回路に挿入されている。そこで、電子放出素子5から放出された電子eが蛍光体12に到達すると、Va電圧源21に通じる回路に電流が流れ、この電流がIa電流計23により検知される。
また、ゲッタ活性化の際の電流の通電時間は、通電量とゲッタの大きさ、電界放出型画像表示装置の表示器1の大きさにより定まるが、例えば、数アンペア(A)を1〜数時間の間で通電を継続すればよい。
まず、主電源SWa25がONされ、電力がコンセント27から電界放出型画像表示装置に供給され、電界放出型画像表示装置が動作可能状態となる(ステップ100)。ついで、使用者が操作電源SWu26をONすると(ステップ101)、駆動制御手段(図示せず)により、Vg電圧源20およびVa電圧源21が駆動制御され、画像が表示され、使用者が電界放出型画像表示装置を視聴することになる(ステップ102)。使用者の視聴が終わると、操作電源SWu26がOFFされる(ステップ103)。これにより、駆動制御手段によるVg電圧源20およびVa電圧源21の駆動制御が終了し、引き出し電極10および電子加速用電極11への電圧印加が解除される。
ついで、通電開始からの経過時間がROMに格納されている通電時間(所定時間)に達したか否かを判定する(ステップ113)。そして、通電開始から所定時間経過すると、ステップ114に移行し、Vge電流源22をOFFし、非蒸発ゲッタ13の活性化を終了して、ステップ109に移行する。
また、表示器1内部の真空度の劣化を調べるために引き出し電極10に印加する基準電圧V1が通常の表示時と同じ高電圧であると、蛍光体12からの発光を伴うことから、当該基準電圧V1を蛍光体12からの発光を伴わない電圧値に設定することが望ましい。
また、表示器1内部の真空度の劣化を調べるために基準電圧を印加する対象の電子放出素子5は、リア基板2上の全電子放出素子5であっても良いし、リア基板2上の一部分のエリアに形成されている電子放出素子5であってもよい。
図9はこの発明の実施の形態2に係る電界放出型画像表示装置における表示器の構成を模式に示す分解斜視図である。
図9において、表示器1Aでは、一対の金属ピン28が枠体4の1辺を気密に貫通して固着されている。そして、非蒸発ゲッタ13が形成された金属薄板14の両端が金属ピン28のそれぞれの端部に溶接されて、リア基板2、フロント基板3および枠体4により形成された密閉空間内に配設されている。
なお、この実施の形態2は、ゲッタ加熱手段が金属薄板14、金属ピン28およびVge電流源22で構成されている点を除いて上記実施の形態1と同様に構成されている。
そこで、上記実施の形態1と同様に、使用者の視聴終了後に、引き出し電極10に基準電圧V1を印加し、Ia電流計23により計測された電流値が劣化判定基準電流値I2以上であるか否かを判定し、計測された電流値が劣化判定基準電流値I2より小さくなると、金属薄板14に通電することにより、非蒸発ゲッタ13の活性化が行われ、内部の真空度を高真空に維持することができる。
この実施の形態3では、制御手段24によるゲッタ活性化方法が異なる点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
まず、主電源SWa25がONされ、電力がコンセント27から電界放出型画像表示装置に供給され、電界放出型画像表示装置が動作可能状態となる(ステップ100)。ついで、使用者が操作電源SWu26をONすると(ステップ101)、駆動制御手段(図示せず)により、Vg電圧源20およびVa電圧源21が駆動制御され、画像が表示され、使用者が電界放出型画像表示装置を視聴することになる(ステップ102)。使用者の視聴が終わると、操作電源SWu26がOFFされる(ステップ103)。これにより、駆動制御手段によるVg電圧源20およびVa電圧源21の駆動制御が終了し、引き出し電極10および電子加速用電極11への電圧印加が解除される。
ついで、通電開始からの経過時間がROMに格納されている通電時間(所定時間)に達したか否かを判定する(ステップ113)。そして、通電開始から所定時間経過すると、ステップ114に移行し、Vge電流源22をOFFし、非蒸発ゲッタ13の活性化を終了する。そして、ステップ109に移行し、主電源SWa25をOFFとする。
Claims (3)
- 電子放出素子が主面上に行列状に配列して形成されたリア基板と、上記電子放出素子に電子を放出させる電界を印加するための引き出し電極と、上記リア基板の主面に対向して配置され、上記電子放出素子から放出された電子の照射を受けて発光する蛍光体が該リア基板の主面に対向する主面上に上記電子放出素子と対向配置されているフロント基板と、上記リア基板と上記フロント基板との間に気密に介装され、上記電子放出素子および上記蛍光体の形成領域を囲繞する枠体と、を備え、上記リア基板、上記フロント基板および上記枠体により構成される気密空間内が真空雰囲気にされている電界放出型画像表示装置において、
上記電子放出素子および上記蛍光体の形成領域を避けて上記気密空間内に配設され、該気密空間内のガスを吸着する非蒸発ゲッタと、
上記非蒸発ゲッタを加熱して該非蒸発ゲッタを活性化するゲッタ加熱手段と、
上記ゲッタ加熱手段への通電を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする電界放出型画像表示装置。 - 上記電子放出素子からの放出電流を計測する電流計測手段を更に備え、
上記制御手段は、上記引き出し電極に所定の電圧を印加するとともに、上記電流計測手段により放出電流を計測し、その電流計測値が基準電流値より小さい場合に、上記ゲッタ加熱手段に通電して上記非蒸発ゲッタを活性化させることを特徴とする請求項1記載の電界放出型画像表示装置。 - 上記フロント基板の主面と上記蛍光体との間に配設された電子加速用電極と、上記電子加速用電極に電子加速用電圧を印加する電子加速用電圧源と、を備え、上記電流計測手段は、上記引き出し電圧に所定の電圧を印加した際に、上記電圧加速用電極と上記電子加速用電圧源とにより構成される電子加速用回路に流れる電流を計測することを特徴とする請求項2記載の電界放出型画像表示装置。
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2005
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