JP2007010846A - フォトマスク及びこれを用いた露光方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定のパターンに対応した第一遮光パターンSP−1に隣接して、第一遮光パターンの寸法に、近接露光のフォトマスクの遮光パターン端での回折光を回避する寸法と、位置合わせ時の位置ズレによる照射光を遮断する寸法とを加算以上の寸法を有する第二遮光パターン(SP−2)を設けた。第一遮光パターンを所定の位置に位置合わせして第一露光を行い、第二遮光パターンを前記所定の位置に位置合わせして第二露光を行うこと。
【選択図】図2
Description
図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色フォトレジストを用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
用されていた。しかし、ガラス基板が大型化するのに伴い、ブラックマトリックスの材料としてクロムなどの金属を用い真空装置で薄膜を成膜するブラックマトリックスよりも、黒色フォトレジストを用いてフォトリソグラフィ法によって形成する樹脂ブラックマトリックスの方が価格的に有利なものとなり、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。また、環境に配慮してクロムなどの金属を用いることを回避する傾向にある。
図4、及び図5に示すカラーフィルタ(4)は、1基の液晶表示装置に対応した1枚のカラーフィルタを表しており、カラーフィルタを大量に製造する際には、一基の液晶表示装置に対応したカラーフィルタを大サイズのガラス基板に面付けした状態で製造する。
多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加されるようになった。
このスペーサーは透明な粒子であることから、画素内に液晶と一緒にスペーサーが入っていると、黒色表示時にスペーサーを介して光がもれてしまい、また、液晶材料が封入されている基板間にスペーサーが存在することによって、スペーサー近傍の液晶分子の配列が乱され、この部分で光もれを生じ、コントラストが低下し表示品質に悪影響を及ぼす、などの問題を有していた。
図7は、このような液晶表示装置用カラーフィルタの部分断面図である。図7に示すように、液晶表示装置用カラーフィルタ(7)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成され、ブラックマトリックス(41)上方の透明導電膜(43)上にスペーサー機能を有する突起部としてのフォトスペーサー(44)が形成されている。このような液晶表示装置用カラーフィルタ(7)を用いた液晶表示装置には、フォトスペーサー(44)が画素内を避けた位置に形成されているので、上記コントラストの改善がみられる。
しかし、多くの液晶表示装置に用いられているTN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、中間調表示状態では斜め視角において光がもれ、コントラストが低下し表示品質が悪化する。すなわち、コントラストが良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
図8に示す例では、一画素が2分割されたものとなり、一画素内で液晶分子の傾斜方向が2方向になり視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
また、図10(a)、(b)は、別な一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。図10(a)、(b)に示すように、この別な例は、平面形状が円形の配向制御突起(93)が形成されたカラーフィルタである。
このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置は、電圧印加時に液晶分子は、いわば無限の方向に傾斜する、すなわち、一画素が無限に分割されたものとなり、図10(c)に示すように、視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
トマスクは汚れたものとなったり、或いは異物が付着したりしてしまう。この汚れや異物は、例えば、ガラス基板に付着して持ち込まれた塵埃、油脂、フォトレジスト、或いは装置内で発生した塵埃、油成分、或いは紫外線による露光によりフォトレジストの塗布膜から発生したガス、などによるものであり、その成分としては無機系成分及び有機系成分である。
また、例えば、フォトレジストとして、ネガ型のフォトレジストを用いた際には、フォトマスク上の汚れによって形成されるパターン幅が次第に細ったものとなり規格外の不良が発生したり、或いはフォトマスク上の異物によってフォトレジストの塗布膜に露光されない部分が生じ、現像処理後に白欠陥(ピンホール)が発生する。この白欠陥の検出が遅れると、同一の白欠陥が大量に発生してしまうことになる。
フォトマスク(PM)には、フォトスペーサー及び配向制御突起の形成に対応したパターンが形成されている。フォトマスクの膜面(51)はフォトレジストの塗布膜(60)に対向している。
そこで、カラーフィルタを大量に製造する際には、フォトマスクの汚れや異物によるパターンの太り、細り、及び欠陥を発生させないように、予め定められた露光回数に達すると、露光装置の運転を中断して清浄なフォトマスクに交換し、その後、運転を再開し製造を継続して行うようにしている。或いは欠陥を検出した際には直ちに清浄なフォトマスクと交換するようにしている。
しかしながら、この技法では、複数回の露光によって所定のパターンに太り、或いは細りが発生してしまうといった問題は避けられない。また、使用するフォトマスクの位置合わせの際の位置ズレによって、所定のパターンに太り、或いは細りが発生してしまうといった問題は避けられない。
また、上記フォトマスクを用いた、パターンに黒欠陥或いは白欠陥を発生させることのない露光方法を提供することを課題とする。
1)前記フォトマスク上の第一遮光パターン(SP−1)を所定の位置に位置合わせしてフォトレジストの塗布膜への第一露光を行い、
2)該フォトマスクを、フォトマスク上で隣接してしている第一遮光パターン(SP−1)と第二遮光パターン(SP−2)の距離分移動させ、第二遮光パターン(SP−2)を前記所定の位置に位置合わせして前記フォトレジストの塗布膜への第二露光を行うことを特徴とする露光方法である。
図1(a)は、本発明によるフォトマスクの一実施例の部分断面図である。図1(a)に示すように、このフォトマスク(PM1)は、石英基板(11)上に第一遮光パターン(SP−1)と第二遮光パターン(SP−2)が設けられたものである。
第一遮光パターン(SP−1)は、後述するガラス基板上に形成する所定のパターン(P1)(図示せず)に対応したフォトマスク上の遮光パターンである。第一遮光パターン(SP−1)はフォトマスク上に点在しており、第二遮光パターン(SP−2)は、点在している第一遮光パターン(SP−1)に隣接して設けられている。
5)は、回折光(K)によって露光されたものとなる。この符号(W21)の領域が、上記回折光を回避する寸法である。第二遮光パターン(SP−2)においては、第一遮光パターン(SP−1)の寸法(W11)に、回折光を回避する寸法(W21)を加えることによって回折光の影響を回避している。
尚、回折光を回避する寸法(W21)は、近接露光のギャップ(G)の大きさ、用いるフォトレジストの種類、現像処理などにより変動するものであり、適宜に選定することになる。
尚、位置ズレによる照射光を遮断する寸法(W31)は、使用する露光装置により変動するものであり、適宜に選定することになる。
図2(a)は第一露光が行われる状態の断面図、(b)は第二露光が行われる状態の断面図、(c)は、現像処理によって所定のパターン(P1)が形成された状態の断面図である。
図2(c)に示すように、所定のパターン(P1)は、ガラス基板(10)上に形成されたドット状パターン(DP)、例えば、平面形状が円形の配向制御突起である。ドット状パターン(DP)は、ピッチ(a)をもってガラス基板(10)上に点在している。
第一遮光パターン(SP−1)は、ガラス基板(10)上に形成する所定のパターン(P1)に対応した遮光パターンであり、ガラス基板(10)上に点在する所定のパターン(P1)のピッチ(a)に対応したピッチをもって設けられている。
図2(a)にて、第一露光後における未露光部分を斜線で表している。フォトマスク(PM1)を介した塗布膜(25)への第一露光によって、第一遮光パターン(SP−1)、第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分が未露光部分となる。従って、仮に、この状態で現像処理を行うと、第一遮光パターン(SP−1)、第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分((P1)、(P1)、(PN))がパターンとして形成されたものとなる。
フォトマスク(PM1)を介したポジ型フォトレジストの塗布膜(25)への第二露光においては、第二遮光パターン(SP−2)によって遮蔽された第一遮光パターン(SP−1)に対応した部分のみが未露光部分として残り、前記第一露光において未露光部分であった第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分は露光されたものとなる。従って、第二露光後の現像処理によって得られるパターンとしては、所定のパターン(P1)のみとなる。
すなわち、ガラス基板(10)上には、異物に起因した黒欠陥は存在せず、正常な所定のパターン(P1)のみが形成されたものとなる。
近接露光のギャップ量として100μmを設け、第一遮光パターン(SP−1)を所定の位置に位置合わせを行い、50mJ/cm2 の第一露光を与えた。続いて、第二遮光パタ
ーン(SP−2)を所定の位置に位置合わせを行い、50mJ/cm2 の第二露光を与えた。
尚、予め求められていた回折光の幅及び位置ズレは、各々片側3μm、2μm程度であったので、第二遮光パターン(SP−2)の遮蔽効果は良好であり、所定のパターンの形状は正常であった。
例えば、半導体集積回路のコンタクトホールや印刷回路基板のスルーホールのよに、全体パターン中に点在した穴を設けるものにあっては、ネガ型フォトレジストを用いてエッチングレジストパターンを形成するのが一般的である。この際にフォトマスク上に付着した異物によってフォトレジストの塗布膜に露光されない部分が生じ、現像処理後に白欠陥(ピンホール)が発生する。この白欠陥の検出が遅れると、同一の白欠陥が大量に発生してしまうことになる。
請求項4に係わる本発明は、ネガ型フォトレジストを用いた際の、フォトマスク上に付着した異物に起因する白欠陥を発生させない露光方法である。
図3(c)に示すように、所定のパターン(P11)は、ガラス基板(10)上に形成されたホール状パターン(HP)、例えば、スルーホールを形成するためのエッチングレジストパターンである。ホール状パターン(HP)は、ピッチ(a)をもってガラス基板(10)上に点在している。
第一遮光パターン(SP−11)は、ガラス基板(10)上に形成する所定のパターン(P11)(ホール状パターン(HP))に対応した遮光パターンであり、ガラス基板(10)上に点在する所定のパターン(P11)のピッチ(a)に対応したピッチをもって設けられている。
図3(a)にて、第一露光後における露光部分を右上がり斜線で表している。フォトマスク(PM1)を介した塗布膜(35)への第一露光によって、第一遮光パターン(SP−1)、第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分が未露光部分とな
る。従って、仮に、この状態で現像処理を行うと、第一遮光パターン(SP−1)、第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分((P11)、(P12)、(PN2))がホール状パターンとして形成されたものとなる。
フォトマスク(PM1)を介したネガ型フォトレジストの塗布膜(35)への第二露光においては、第二遮光パターン(SP−2)によって遮蔽された第一遮光パターン(SP−1)に対応した部分のみが未露光部分として残り、前記第一露光において未露光部分であった第二遮光パターン(SP−2)、及び異物(N)に対応した部分は露光されたものとなる。従って、第二露光後の現像処理によって得られるパターンとしては、所定のパターン(P11)のみとなる。
すなわち、ガラス基板(10)上には、異物に起因した白欠陥(ピンホール)は存在せず、正常な所定のパターン(P11)としてのホール状パターン(HP)のみが形成されたものとなる。
9・・・TFT側基板
10・・・カラーフィルタ用フォトマスクの洗浄装置の一例
10、40・・・ガラス基板
11、52・・・石英基板
15、60・・・塗布膜
25・・・ポジ型フォトレジストの塗布膜
35・・・ネガ型フォトレジストの塗布膜
41・・・ブラックマトリックス
41A・・・ブラックマトリックスのマトリックス部
41B・・・ブラックマトリックスの額縁部
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
44、71・・・フォトスペーサー
51・・・フォトマスクの膜面
80・・・MVA−LCD
81・・・液晶分子
82a、82b、72、83、93・・・配向制御突起
D・・・位置ズレ
DP・・・ドット状パターン
G・・・近接露光のギャップ
HP・・・ホール状パターン
K・・・回折光
L、L1、L2・・・照射光
N・・・異物
P1、P11・・・所定のパターン
PM・・・フォトマスク
PM1・・・本発明のフォトマスク
Q・・・所定の位置
SP・・・遮光パターン
SP−1・・・第一遮光パターン
SP−2・・・第二遮光パターン
W11・・・第一遮光パターンの寸法
W12・・・第二遮光パターンの寸法
W21・・・回折光を回避する寸法
W31・・・照射光を遮断する寸法
a・・・ドット状パターンのピッチ
b・・・第一遮光パターンと第二遮光パターンとの距離
d・・・フォトマスクの移動距離
Claims (4)
- 形成する所定のパターン(P1)に対応した第一遮光パターン(SP−1)に隣接して、該第一遮光パターン(SP−1)の寸法に、近接露光におけるフォトマスクの遮光パターン端での回折光を回避する寸法と、フォトマスクの位置合わせ時の位置ズレによる照射光を遮断する寸法とを加算した寸法以上の寸法を有する第二遮光パターン(SP−2)を設けたことを特徴とするフォトマスク。
- 請求項1記載のフォトマスクを用いたフォトレジストの塗布膜への露光方法において、1)前記フォトマスク上の第一遮光パターン(SP−1)を所定の位置に位置合わせしてフォトレジストの塗布膜への第一露光を行い、
2)該フォトマスクを、フォトマスク上で隣接してしている第一遮光パターン(SP−1)と第二遮光パターン(SP−2)の距離分移動させ、第二遮光パターン(SP−2)を前記所定の位置に位置合わせして前記フォトレジストの塗布膜への第二露光を行うことを特徴とする露光方法。 - 前記所定のパターン(P1)が点在するドット状パターンであり、前記フォトレジストとしてポジ型フォトレジストを用いることを特徴とする請求項2記載の露光方法。
- 前記所定のパターン(P1)が点在するホール状パターンであり、前記フォトレジストとしてネガ型フォトレジストを用いることを特徴とする請求項2記載の露光方法。
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