JP2007010578A - 表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置 - Google Patents

表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ノイズの影響を効果的に排除することができ、感度の向上を図ることができる表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置を提供するものである。
【解決手段】 表面プラズモン共鳴を生じさせる入射電磁波に対して高い透過率を有し、相対向する第1および第2の主面を有する透明基体6の上記第1の主面に所要の透過率を有する反射面7を形成することによって、反射と干渉の繰り返し効果を生じさせるようにする。このようにして、表面プラズモン共鳴素子に対する電磁波の入射角を変化させたときの、表面素子からの反射光量ないしは反射率を、上述した電磁波の干渉効果に伴う振幅変化による振動波形を得て、この振動波形を信号処理することによって表面プラズモン共鳴の検出を行って、ノイズの影響を回避するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば化学物質の有無の検出、量の検出等の測定を行うプラズモン共鳴センサに適用して好適な表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置に関する。
表面プラズモン共鳴を利用した化学物質を検知するプラズモン共鳴センサの提案がなされている。
この表面プラズモン共鳴の現象は、金や銀などの金属表面に励起された表面プラズモン波の波数と、金属表面に入射させたp偏光の電磁波(光)の波数とが一致したときに生じる共鳴励起現象である。
そして、このプラズモン共鳴が起きると、プラズモンとp偏波の電磁波(光)とが結合し、金属表面に局在しながら表面にそって伝播し、その結果、入射した電磁波(光)の一部または全部が吸収され、反射電磁波(光)の光量、したがって、反射率が低下する。言い換えれば、この反射光量等の測定によって、プラズモン共鳴の発生とその程度を知ることができるものである。
このプラズモン共鳴は、上述したように、プラズモンの波数と電磁波(光)の波数が一致したときに発生するが、表面プラズモン共鳴が発生する波数は、金属薄膜表面近傍の屈折率に極めて敏感に反応する。
このように、金属表面近傍のみに敏感に反応するのは、この伝播モードがエバネッセントモード(染み出し)であって、金属薄膜表面から離れるにつれ電場強度が指数関数的に減衰することによる。
また、プラズモンの波数と電磁波(光)の波数を一致させる方法としては、例えば上述の金属薄膜に対する電磁波(光)照射の入射角度を変化させるとか、金属薄膜表面にグレーティング(回折格子)を配置形成するなどの方法がある。
上述したように、プラズモン共鳴は、金属表面近傍領域のみの屈折率の変化に敏感に反応することからこの表面プラズモン共鳴現象を利用した種々の化学物質の検出センサ、例えばガス検出を行うガスセンサやバイオセンサ等の提案がなされている(例えば非特許文献1および2参照)。
図19Aは、従来のプラズモン共鳴を利用したガスセンサ、バイオセンサ等の化学物質を検知するプラズモン共鳴センサの一例の模式的構成図である。
この構成においては、プリズム構成による透明基板101によって形成されたプリズムの底面101cに金や銀などの金属薄膜102が堆積され、その金属薄膜102の表面に、特定ガスが選択的に吸着、すなわち特異的に結合する結合物質による化学物質認識膜103が配置され、特定物質の結合による屈折率の変化、あるいは厚さの変化によって表面プラズモン共鳴の発生の境界条件の変化を生じさせる。
図19Aで示す構成にあっては、プリズム状の透明基板101の第1の傾斜面101bから入射光Liを入射し、反射光Lを、ディテクタ102によって検出するようになされている。
この構成において、化学物質認識膜103に、検出物質を結合させない状態で、入射光Liすなわち電磁波を入射させ、その入射角αを変化させ、ディテクタ104によって反射光量を測定し、例えば図19Bで示す反射光量(ないしは反射率)−入射角の特性曲線104aを得る。この特性曲線104aにおいて、極小値を示す入射角αraが、光吸収が最大となるプラズモン共鳴ピーク角度となる。
そして、検出物質例えばガスの検出は、化学物質認識膜103に、検出物質ガスを結合させ、この状態で、同様の測定を行う。このとき、検出物質のガスの結合によって、金属薄膜102の表面の境界条件、具体的には、屈折率の変化が生じることから、反射光量(ないしは反射率)−入射光量の特性は、例えば図19Bの曲線104bで示すように変化し、プラズモン共鳴による吸収ピーク角度がαrbに変化する。
そこで、第1の検出方法としては、これら曲線の各プラズモン共鳴ピーク角度の変化量Δαをもって検出する。
第2の検出方法としては、所定の入射角αoでの反射光量の変化量ΔPによって検出する。
このようにして、これら変化によって特定物質の検出を行うことができ、さらにその反射光量の変化量によって、屈折率の変化の測定、ひいては特定物質の濃度を測定することができる。
このプラズモンセンサにおいて、その測定の精度、および感度を高めるには、プラズモン共鳴吸収ピークが急峻であること、角度や反射光量の微小な変化を極めて高精度に測定できることが必要である。
: C.Nylander, B.Liedberg and T.Lind, Sensors and Actuators, 3, pp. 79-88, 1982 : Liedberg, C.Nylander and I.Lundstrom, Sensors and Actuators, 4, pp. 299-304, 1983
ところが、従来一般の表面プラズモン共鳴素子およびこれを用いた表面プラズモン共鳴測定装置にあっては、感度が充分に得られず、実際の観測において、化学物質としては蛋白質やDNAなど高分子量の分子でないとその屈折率変化が小さく精度の高い測定ができないという問題がある。
この感度の低い原因としては、S/Nが低いことが挙げられるものであり、このように高いS/Nが得られないことの原因は、表面プラズモン共鳴素子における外部からの迷光や電磁波の介入による光学的ノイズや、電磁ノイズが大きな原因として挙げられる。
本発明においては、このようなノイズの影響を効果的に排除することができ、感度の向上を図ることができる表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置を提供するものである。
本発明による表面プラズモン共鳴素子は、表面プラズモン共鳴を生じさせる入射電磁波に対して高い透過率を有し、相対向する第1および第2の主面を有する透明基体を有して成り、該透明基体の上記第1の主面に所要の透過率を有する反射面が形成され、上記第2の主面に金属薄膜が形成されて成ることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴素子の構成において、上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い平行な平行透明基体より成ることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴素子の構成において、上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い非平行な非平行透明基体より成ることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴素子の構成において、上記第2の主面に形成された金属薄膜の表面に特定分子を結合吸着する化学物質認識膜が配置されて成ることを特徴とする。
本発明による表面プラズモン共鳴測定装置は、表面プラズモン共鳴素子と、該表面プラズモン共鳴素子に対する入射電磁波発生源と、上記表面プラズモン共鳴素子からの反射電磁波を検出するディテクタとを有し、上記表面プラズモン共鳴素子は、表面プラズモン共鳴を生じさせる入射電磁波に対して高い透過率を有し、相対向する第1および第2の主面を有する透明基体を有して成り、該透明基体の上記第1の主面に所要の透過率を有する反射面が形成され、上記第2の主面に金属薄膜が形成されて成ることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴測定装置において、上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い平行な平行透明基体より成り、上記第1の主面に上記電磁波発生源からの上記表面プラズモン共鳴素子への電磁波の入射角を変化させる構成とすることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴測定装置の構成において、上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い非平行な非平行透明基体より成ることを特徴とする。
本発明は、上述の表面プラズモン共鳴測定装置の構成において、上記第2の主面に形成された金属薄膜の表面に特定分子を結合吸着する化学物質認識膜が配置されて成ることを特徴とする。
上述したように、本発明による表面プラズモン共鳴素子は、その第1の主面を、所要の透過率を有する反射面とするものであり、このようにしたことにより、干渉縞を発生させその光強度振幅の測定によってプラズモン共鳴を測定する。
すなわち、本発明による表面プラズモン共鳴素子にあっては、その第1の主面に外部から電磁波、具体的には、例えば可視光を所要の入射角をもって照射する。このとき、一部の光は反射するが、残りの光は、透明基体中に入射し、透明基体中を伝播して、第2の主面の金属薄膜の形成面で反射される。この反射された光は、再び透明基体中を伝播し、第1の主面の反射面で一部反射され、これが、前述した外部からの照射光の反射面を通過した入射光と干渉する。一方、残りの光は、透明基体の第1の主面から放出されるが、この放出光は、前述した外部からの照射光の第1の主面の反射面で反射された入射光と干渉する。
このようにして、第1の主面の反射面の存在によって、反射と干渉の繰り返し効果を生じさせることにより、干渉縞を発生させるものであり、この干渉縞を例えば振動波形の電気信号として取り出し、信号処理することによって表面プラズモン共鳴の検出を行う。
この場合の振動波形のピッチは、後述するように、電磁波の表面プラズモン共鳴素子に対する入射角や、表面プラズモン共鳴素子の透明基体の厚さに依存することから、そのいずれかの制御によって、つまり平行平板の透明基体によって表面プラズモン共鳴素子を構成してその入射角を変化させるか、透明基体を非平行基板として、その厚さを連続的に変化させるものである。
上述したように本発明による表面プラズモン共鳴素子、およびこの表面プラズモン共鳴素子を用いた表面プラズモン共鳴測定装置においては、干渉縞を生じさせ、その光強度振幅を測定することによってプラズモン共鳴が生じる吸収角を測定(検出)することから、後述するところから明らかなように、迷光によるノイズ、外部からの電磁ノイズ等によるノイズの影響を効果的に回避することができ、また、プラズモン共鳴による吸収特性を急峻にすることができ、感度の向上が図られるものである。
本発明による表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置を、図面を参照して実施の形態例を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
[形態例1]
図1および図2は、例えば大気中や溶液中に存在する特定された化学物質を検出するための素子ないしは装置であり、本発明による表面プラズモン共鳴素子1を有し、化学物質を測定(検知)するプラズモン共鳴センサを構成する本発明による表面プラズモン共鳴測定装置の概略斜視図および概略断面図である。
この表面プラズモン共鳴測定装置は、表面プラズモン共鳴素子1と、この表面プラズモン共鳴素子1に対する入射電磁波例えば赤色等の可視光による入射光を照射する光源、すなわち入射電磁波発生源3と、表面プラズモン共鳴素子1からの反射電磁波すなわち反射光4を検出するフォトダイオード、CCD(Charge Coupled Device)や、MOSセンサによるイメージセンサ等によるディテクタ5とを少なくとも有する。
また、ディテクタ5からの検出信号を信号処理する信号処理回路部10が設けられる。
表面プラズモン共鳴素子1は、これに入射させる入射電磁波としての入射光3に対して高い透過性を有する透明基体6を有して成る。
入射光3は、コヒーレント、インコヒーレントを問わないものであり、例えば波長633nmの赤色光の平行光を用いる。
透明基体6は、互いに平行に相対向する第1および第2の主面6aおよび6bを有する平行平板状透明ガラス板によって構成し得る。
この透明基体6は、屈折率nが1.72635のSLAL−18(オハラ社製)によって構成することができる。
透明基体6の第1の主面6aは、入射光3に対して所要の透過率を有する反射面7、例えば40%の反射率を有する反射面によって構成される。
反射面7は、例えば誘電体多層膜で作製することができる。あるいは、例えば屈折率の異なる2つの媒体の境界面をもって、それぞれの屈折率を選ぶことによって所要の反射率を有する反射面を構成することもできる。例えばプリズムの屈折率と透明基体6との屈折率を適当に選ぶことで所望の反射率を有する反射面7を構成することができる。
そして、透明基体6の第2の主面6bには、金、銀等による金属薄膜8例えばAuが厚さ48nmをもって被着形成される。
この金属薄膜8の表面には、測定を行う目的とする特定化学物質の分子と結合する化学物質認識膜9が配置されて成る
化学物質認識膜9は、測定を行う目的とする特定検出物質が例えば特定抗原である場合、これと特異的に結合する結合物質の例えば特定抗体を用いる。あるいはガス検出にあっては、例えばシリコングリコールポリマなどのガス吸収薄膜とする。また、例えばDNA測定においては、特定DNAと結合するDNAチップによって構成する。
図3は、表面プラズモン共鳴素子1における、照射光の光路図で、この光路図に示すように、第1の主面6a側から入射電磁波としての入射光2を照射する。この光は、反射面7によって、一部の光は反射するが、残りの光は、透明基体6中に入射し、透明基体6中を伝播して、第2の主面6bの金属薄膜8の形成面で反射される。この場合、金属薄膜8に対する入射角をαとする。
この反射された光は、再び透明基体6中を伝播し、第1の主面の反射面7で一部反射され、これが、前述した外部からの入射光2の反射面7を通過した入射光と干渉する。一方、残りの光は、透明基体6の第1の主面6aから放出されるが、この放出光は、前述した外部からの入射光2の第1の主面6aの反射面7で反射された入射光と干渉する。このため、表面プラズモン素子1からの出射光4のディテクタ5で測定されるパワーは、入射光の入射角αに応じて図4に示すように、明暗の連続した干渉縞が生じる。
今、透明基体6の第1の主面6a側の反射面7の反射率をRとし、これとは反対側の第2の主面6bでの反射率をRとすると、表面プラズモン共鳴素子1からの反射率Rspは、下記(数1)で与えられる。
Figure 2007010578
ここで、λoは入射電磁波(入射光)の波長、hおよびnは透明基体6の厚さおよび屈折率である。
そして、波長λoの入射光の入射角αを変化させるように、図5に示すように、入射光2を矢印aに示すように回転させる。
このとき入射光束全体の入射角度が一定になるように入射光は平行光であることが望ましい。
この入射光による表面プラズモン共鳴素子1からの出射光は、ディテクタ5に導かれる。このとき入射光の入力角度に応じてディテクタの位置も、図5中矢印bに示すように、変化させることが望ましい。
この入射角αの変化による表面プラズモン共鳴素子1からの反射率Rspは、図6の実線曲線による振動波形となる。すなわち、反射率Rspは光の干渉効果に伴い下記(数2)の角度周期での振動波形を伴った波形となる。このとき角度周期、すなわち振動のピッチは、波長λ0にあって、基板厚h、基板の屈折率n2で一意に精度良く決定される。
図6において、破線曲線は、冒頭に述べた、通常の表面プラズモン共鳴素子に本発明における反射面7が形成されていない場合における、入射角に対する表面プラズモン共鳴素子からの反射率の様子を対比して示したものである。
Figure 2007010578
図7は、本発明による表面プラズモン共鳴測定装置のディテクタ5からの振動波形出力を信号処理する信号処理回路部10の説明図で、図7においては、例えば迷光ノイズ、電磁ノイズ等によるディテクタ5の出力にノイズ成分が含まれていない場合を示す。
信号処理回路部10は、例えば高速フーリエ変換(FFT)、バンドパスフィルタ(BPF)、逆FFT、乗算器、ローパスフィルタ(LPF)を有して成る。
すなわち、ディテクタ5から得た出力(a)をFFTする(b)。このFFTを行った周波数成分のうち、必要成分は、(数2)の角度周期で振動する波の成分であるので、このFFTで変換された出力を、所望の周波数成分を得るためのバンドパスフィルタ(BPF)に入力する(c)。これによって取り出した出力成分を逆FFTする(d)。その出力に、下記(数3)のキャリア波を乗算し(e)、ローパスフィルタLPFに導入する(f)ことによって出力の復調信号の振幅(A(α2))振幅測定がなされる(g)。
Figure 2007010578
図8Aは、上述した信号処理によって得られた復調信号の波形図で、図8Bの実線曲線は、そのプラズモン共鳴が生じるプラズモン共鳴角近傍における拡大図で、同図B中、破線曲線は、従来のプラズモン共鳴装置の場合のプラズモン共鳴角近傍における特性に比して明らかなように、プラズモン共鳴ピーク角度の前後で大きく変化する。
このため、本発明構成においては、従来の構成に比して、極めて高い精度でプラズモン共鳴角度を検出できるものである。
したがって、本発明によれば、屈折率の微小変化、延いてはガスなどの化学物質を微少な吸収量まで検出することができるものである。
また、抽出する信号は、前記(数2)の角度周期で振動する波であって位相の合ったものだけであるので、これに合致しない例えば迷光や電磁ノイズなど、光的ノイズ、電気的ノイズは排除されることから極めてS/Nの高い高品質の信号が得られることになり、 このため、更に高い精度での検出が可能となる。
上述した例では、入射光2として平行光を用いたものであるが、例えば図9Aに示すように、入射光2に対して集光レンズによるレンズ系21を配置して、所望の全ての角度α2を含む光を、表面プラズモン共鳴素子1に入射させる。一方、出射光4の光路には、この出射光4をディテクタ5に平行光として入射させるレンズ系22を配置する。
このようにすることによって、一挙に所望の全ての角度α2に対するデータを取得する構成とすることができる。
この場合、図9Bで示すように、ディテクタ5として、多数のディテクタ素子が配列されて成るディテクタアレイを用いる。
そして、この場合、図9Cに、ディテクタ5の一部のディテクタ素子a,b,c,d,……の配列を拡大して示すように、その配列ピッチは、反射光の前記(数2)で示したピッチの振動の山と谷にそれぞれ一致させて、(数2)で示すピッチの1/2に相当する配列ピッチをもって配置する。
この構成によるときは、ディテクタ5(数2)の角度周期で振動する波の成分で表面プラズモン共鳴素子からの信号にあった位相の信号を積極的に取得できる。
そして、逆に、その他のノイズ成分は効率よく除かれる。
このようにして得られた信号を、演算すなわち信号処理することによって前記(数2)の角度周期で振動する波の振幅(A(α2))の角度(α2)依存性を求める。
その一例としては、例えば図9Cで示した配置によるディテクタ5を構成する各ディテクタアレイ素子a,b,c……から得られる信号レベルをV(a)、V(b)、V(c)……とするとき、各隣り合うアレイ素子の出力差V(a)−V(b)、V(c)−V(d)、V(e)−V(f)……の計算処理を行って、それぞれの波の振幅を求める。
あるいはV(c)−{(V(b)+、V(d))/2)},V(e)−{(V(d)+、V(f))/2)},……を計算することによって得る方法などがある。
このように振幅を計算することによって例えば迷光や電磁ノイズによる直流成分は除去することができる。
また、図9Cで示した例ではディテクタのアレイピッチを、振動のピッチの1/2とした場合であるが、ディテクタのアレイピッチを、これよりも細かいピッチとし、得られた結果を図10に示すように、図7で説明したと同様に、信号処理回路部10による計算によって振幅(A(α2))の角度(α2)依存性を求める方法をとることもできる。
この場合においても、図8で説明したと同様に、従来の方法に比べ極めて高い精度でプラズモン共鳴による吸収ピークの角度が検出でき、従って屈折率、ひいてはガス、そのほかの特定化学物質を微少な吸収量までも検出することが可能となる。
図10は、実際にノイズが加わった状態の説明図で、図10ではプラズモン素子の構成として図9に示した構成を採った場合を例示しているが、前述の図1〜図5で示した構成によることもできる。
ここで、ノイズとしては例えば迷光31、電磁ノイズ32によるノイズが考えられる。
電磁ノイズは共鳴プラズモン素子には影響しないがディテクタ5の例えばフォトダイオードに影響する。
迷光ノイズはディテクタ5と共鳴プラズモン素子1の両方に影響する。ノイズが加わった出力波形は、例えば (a)に示すように大きく波打つ波形を示す。この場合においても、図7で説明したと同様の手順で、フーリエ変換(FFT)で周波数成分に分け(b)、前記(数2)の角度周期で振動する成分を取り出すためにバンドパスフィルタ(BPF)を通じ(c)、逆FFTを行い(d)、(数3)の乗算を行い(e)、ローパスフィルタを通じ(f)、この信号処理によってされ出力を得る(g)。
これによれば、その逆FFTの出力(d)は、図7によるノイズのない場合(d)に比して、ほとんど差のない信号が得られる。更に乗算器で(数3)を掛けることによって、例えば迷光のうちセンサに影響し(数2)の角度周期で振動する成分を持ったノイズ光がディテクタ5に飛び込んだときも、信号の位相にあったものだけが検波抽出され、ほとんどのノイズは除去される。
この結果、図10(a)のようにノイズの乗った信号であっても図11AおよびBでノイズのない場合とノイズのある場合とを対比して示すように、ノイズの影響をほとんど受けない出力を得ることができる。
上述した測定装置によって目的とする物質例えばガス、DNA等の測定(検出)を行うには、これらを特定的に結合する化学物質認識膜9をあらかじめ金属薄膜8に配し、まず、この状態で、前述したプラズモン共鳴特性を測定し、その後、化学物質認識膜9に目的とする物質を結合させて同様のプラズモン共鳴を測定し、両特性のプラズモン共鳴角度の差Δα、あるいは所定の入射角における反射率ないしは反射光量差ΔPを測定することによって求めることができる。
図12Aの曲線51は、本発明による表面プラズモン共鳴素子による反射光量と入射光量との関係の特性曲線を示し、曲線50は、従来の表面プラズモン共鳴素子による反射光量と入射光量との関係の特性曲線を示す。各曲線50および51において、各実線曲線は化学物質認識膜9に化学物質を結合しない状態の特性曲線であり、各破線曲線は化学物質認識膜9に特定の化学物質を結合した状態を示す。この場合、特定化学物質を結合しない状態から、結合した状態の表面プラズモン共鳴による吸収ピークを示す角度の変化Δαが一定であっても、それぞれの測定角度αおよびαの選定によって、特定物質が結合させたときと、させないときの反射光量の各差ΔPおよびΔPに関してはΔP≧ΔPとなり感度の向上が図られることがわかる。
そして、このセンサの感度は、Δαによって光量・信号がどの程度急峻に変化するか、すなわちΔP、ΔPがどの程度大きな値を示すかにかかっている。つまり、ΔP/ΔPが大きいほど本発明に構成において、感度の向上が図られていることになる。
図12Bは、このΔP/ΔPと反射面7の反射率Rとの関係を示す曲線図であり、これによれば、その感度倍率は、反射面7の反射率Rに緩やかに依存しているが、Rが0.4近辺で3倍強の感度を示しており、この例の条件では、約3倍の感度の改善、すなわち測定精度の改善が図られる。
このように、高い感度を得るには、そのプラズモン共鳴角を示す曲線51が、より急峻であることが望まれる。すなわち、図13Aに示すように、本発明による曲線51が、従来の曲線50に比してできるだけ急峻であることが高い感度が得られるものである。
今、この信号閾値を0.1としその波形の幅を比べてみる。具体的には従来の曲線50における幅を「A」、本発明による幅を「B」としたときA/Bで評価する。
図13Bは、このA/Bの反射面7の反射率Rとの関係を示す曲線であり、これにおいても、A/Bは緩やかに反射率Rに依存しているが、この場合においても、Rが0.4近辺で従来に比し、9倍の感度を示している。すなわち、本発明により1桁近い感度の改善、即ち測定精度の改善が図られる。
本発明の上述した形態例1による手法では、干渉縞の振幅(明の部分の光量と暗の部分の光量との差)を信号として、その干渉縞の振幅の入射光角度依存性を測定することによって曲線51を得るものである。
ここで、曲線51の角度依存性を精度高く得るためには、細かい角度ステップ毎に振幅を測定する必要がある。しかしながら、図4でも説明したように、干渉縞の振幅を得るためには少なくとも干渉縞の明となる入射角度から暗となる入射角度まで入射角度を変化させ、そこから得られた明部の光量と暗部の光量との差から干渉縞の振幅を得る必要があった。
このために、曲線51の角度分解能は、(干渉縞の明となる入射角度から暗となる入射角度までの角度が最小角度ピッチとなるために、)この最小角度ピッチによって制限されていた。ちなみに、原理的には、前記最小角度ピッチの角度を小さくし角度分解能を高めるには、数式[数2]を見てわかるように平行透明基体の厚さhを厚くする方法がある。しかしながら、角度分解能を高めると角度分解能以上の高精度で入射光角度のピッチをできるだけ小さくする必要であり、その入射角を変化させる手段に精度を必要とする。
また、設定された入射角度での振幅変動を測定する場合にも、少なくとも前記最小ピッチだけは入射角度を変化させる必要があり、入射角度依存性のデータを得る必要がない場合にも入射角度を変化させるための高精度の可動部が必要であった。
次に、上述の干渉縞測定を、簡潔な構成によって高精度に行うことができるようにした表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置の形態を例示する。
[形態例2]
この形態例においても表面プラズモン共鳴現象を原理とした大気中や溶液中に存在する特定された化学物質を測定(検出)するための素子ないしは装置である。
この形態例2の基本的原理は、形態例1で説明したと同様であり、この形態例2の説明で用いられる各図において、前述の形態例1の説明で用いた各図の各部と対応する部分には同一符号を付して重複説明の回避を図る。
すなわち、この形態例2においては、図14の概略斜視図を示すように、透明基体6の厚さを例えば一方向に関して傾けた平面とした非平行基板によって形成して、前記(数2)における厚さhが連続的に漸次変化する構成とするものである。
この場合においても、前述したように、透明基体6の第1の主面6aにグレーティングのような波数変換の手段を形成することができるが、図示の例では、プリズム41を配置した構成とすることができる。
図15AおよびBは、この実施形態例の表面プラズモン共鳴素子1の断面図に示す。この例では、透明基体6は、第1および第2の主面6aおよび6bが互い非平行で角度θをもって所定の一方向に基本的には平面的に傾斜し、その厚さtが一方向に関して直線的に変化する構成とされている。
表面プラズモン共鳴素子1としては、例えば図15AおよびBの概略断面図を示すように、第1の主面6aには、所要の透過率を有する反射面7が形成され、第2の主面6aには、金、銀などの金属薄膜8が被着形成される。
そして、図15Bの例においては、形態例1におけると同様に、化学物質認識膜9が配置されている。
この構成において、所望の角度で例えば平行光による入射光を入力する。
このようにすると、前述した形態例1で説明したと同様に、基本的には図3で説明した現象が、反射面7の存在による干渉効果が生じ、プラズモン共鳴素子1からの反射電磁波(反射光)に干渉縞が得られる。そして、この場合においても(数1)〜(数3)の関係式が与えられる。
そして、この例では、透明基体6が、非平行板とされていることから、(数2)において、厚さhが漸次変化されていることに相当し、前記形態例1で、入射角αを変化させたのに対し、この例では、厚さhが変化されたことによって、透明基体6に入射した入射光は、金属薄膜8によって反射され、この反射された光は、再び透明基体6中を伝播し、第1の主面6aの反射面7で一部反射され、これが、前述した外部からの入射光2の反射面7を通過した入射光と干渉する。
一方、残りの光は、透明基体6の第1の主面6aから放出されるが、この放出光は前述した外部からの入射光2の、反射面7で反射された入射光と干渉する。このため、表面プラズモン素子1からの出射光4のディテクタ5上でのスポット11の一部の光の濃淡パターンを図16Aに模式的に示し、図16Bに図16AのB−B線上の光強度分布を示すように、明部分11bと、暗部分11dとによる干渉縞が生じる。
この構成において、ディテクタ5としては、例えば図17Aで示すように、CCD(Charge Coupled Device)や、MOSセンサによるイメージセンサの、例えば1次元センサ、いわゆるラインセンサを、干渉縞を横切る方向に配置し、信号の周期(空間周波数)を極めて精度良く決定することができる。これによって、前述したように、読み込んだ波形パターンを高速フーリエ変換(FFT)処理によって波形パターンを空間周波数スペクトルに変換し、変換された各スペクトルのうち、有意な信号を含んでいるのは干渉縞の周期に依存するスペクトル周辺に限られるので、それをバンドパスフィルタ(BPF)によって漉し取る。その後、再び逆FFTを加え縞パターンに変換し振幅の測定を行う。これにより信号を含んだスペクトル成分以外は取り除かれるので、そのスペクトラムに含まれるノイズを効率よく除去することができる。
しかしながら、ディテクタ5の簡素化を図るには、例えば図17Bに示すように、2個の小さなディテクタ素子a、ディテクタbをそれぞれ干渉縞の「明」の部分と「暗」の部分に配置する。このとき干渉縞の振幅(Ap)を測定するには、引算器によってディテクタaの出力からディテクタbの出力を差引く。
しかし、より高い精度を得るには、多数のディテクタを干渉縞の「明」と「暗」の部分に配置する。このように配置することにより、本来干渉縞のピーク(明)とボトム(暗)のレベルはどこでも等しいはずであるので、もし迷光や電磁ノイズによりピーク(明)とボトム(暗)のレベルが等しくないようであれば、これからノイズの量を推測し補正することができる。
例えば図17Cに示すように、干渉縞の中の2本の暗部のレベルの差を測定し(もし、差があればそれがノイズであると推測する)、2本の暗部の間にある明部でのノイズ量は2本の暗部の平均であると仮定し、それを差引くことで明部のレベルを決定するものである。そして、暗部に関しても、暗部の両側の明部のレベル差を測定することで同様の処理を行う。
図17BおよびCの検出方法では、ディテクタ素子の個数を少なくすることができ、また出力信号の演算も簡便であるので安価な装置を構成することができる
しかしながら、これらにおいては、ディテクタの配置を精度よく明部と暗部に配置する必要がある。また、単調かつ緩やかに変化すはできるが、空間的に振動するようなノイズの補正では誤差も発生する恐れがある。
上述したように、本発明による表面プラズモン共鳴素子および表面プラズモン共鳴測定装置は、光干渉縞の光強度振幅の測定であり、その干渉縞の測定の精度をあげるには入射角度のピッチをできるだけ小さくすることが必要であり、その入射角を変化させる手段に精度を必要とする。
この形態例2によれば、単に透明基体6の形状を非平行とするのみで、前述した形態例1について説明した(段落[0039])最小角度ピッチという制約がなくなることによって、光の入射角度に応じて連続的に干渉縞の振幅データを得ることができる。このため図12の曲線51の角度依存性を高い精度で得ることができる。
また、設定された入射角度での振幅変動を測定する場合には、前述の説明(段落[0039])の入射角度を変化させるための可動部を省くことができるという利点を有する。
そして、この形態例2においても、目的とする物質例えばガス、DNA等の測定(検出)を行うには、これらを特定的に結合する化学物質認識膜9をあらかじめ金属薄膜8に配し、まず、この状態で、前述したプラズモン共鳴特性を測定し、その後、化学物質認識膜9に目的とする物質を結合させて所定の入射角における反射率ないしは反射光量差ΔPを測定することによって目的とする物質の測定(検出)を行うことができる。
あるいは、外部からの入射光の入射角を変化させることによって同様のプラズモン共鳴を測定し、両特性のプラズモン共鳴角度の差Δαを測定することによって、同様の測定(検出を行うことができる。
そして、重複説明を省略するが、この形態例2においても、形態例1においてにおけると同様の現象、動作およびプラズモン共鳴が生じる吸収角の測定がなされ、目的とする特定物質の測定、すなわち検出、量の測定を行うことができる。そして、同様に、ノイズの改善、感度の向上を改善が図られるものである。
上述した例では、非平行透明基体が一方向に関して直線的に変化させた形状とした場合であるが、測定状況、対象等に応じて各種形状の非平行形状とすることができる。
なお、図18は、本発明の他の実施の形態例を示す模式的斜視図で、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略するが、この形態例においては、例えば平滑平板状の透明の保持体61の一方の面に、所要の厚さを有する透明薄膜によって構成された透明基体6を配置した構成とした。
この場合、透明薄膜による透明基体6と保持体61の屈折率の選定等によってこれらの界面、すなわち透明基体6の一方の主面に、所要の透過率を有する反射面7が形成され、透明基体6の他方の主面に、金属膜8と化学物質認識膜9を配した構成とした場合である。
この構成においても、干渉は前記反射面7と金属膜8が配置された面との間で起こり、その動作原理は、前述した形態例と全く同様である。
そして、この構成によるときは、透明基体6が薄膜構成によることから、その厚さは、薄膜技術によって、均一な厚さに、また充分薄く構成することができることから、例えば干渉縞の粗さ制御を高い精度をもって、容易に形成することができる。
また、本発明は、上述した例に限られるものではなく、使用目的、態様に応じて本発明構成にあって種々の構成を採ることができる。
本発明による表面プラズモン共鳴測定装置の一例の概略構成図である。 本発明による表面プラズモン共鳴測定装置の一例の表面プラズモン共鳴素子の概略断面図である。 本発明による表面プラズモン共鳴素子の光路図である。 本発明による表面プラズモン共鳴素子からの出射光の光強度の入射角度αに対する変化を示す図である。 本発明による表面プラズモン共鳴測定装置の一例の概略構成図である。 本発明装置の振動波形出力を示す図である。 本発明装置のディテクタ出力にノイズがない状態の信号処理の説明図である。 図Aは、信号処理回路部による復調信号レベルの入射角との関係を示す図で、 図Bは図Aのそのプラズモン共鳴角度近辺の拡大図である。 図Aは、本発明による表面プラズモン共鳴測定装置の他の一例の概略構成図、図Bは、そのディテクタのアレイ素子と出力波形との対応を示す図、図Cはディテクタ出力とディテクタアレイ素子との配置関係を示す図である。 本発明装置のディテクタ出力にノイズがある状態の信号処理の説明図である。 図AおよびBは、本発明による表面プラズモン共鳴素子のノイズがない場合および有る場合の出力波形を示す図である。 図Aは本発明による表面プラズモン共鳴素子と従来の表面プラズモン共鳴素子の特性を対比して示した図で、図Bは本発明による表面プラズモン共鳴素子の従来の表面プラズモン共鳴素子の感度に対する倍率の反射面の反射率依存性を示す図である。 図Aは、本発明による表面プラズモン共鳴素子と従来の表面プラズモン共鳴素子の感度特性を対比して示した図で、図13Bは、この感度の比の反射面の反射率依存性を示す図である。 本発明装置の他の例の構成図である。 図AおよびBは、本発明装置の他の例の表面プラズモン共鳴素子を例示した概略断面図である。 図Aは、本発明装置のディテクタ上のスポットの干渉縞の模式図、図Bは、そのB−B線上の光強度分布を示す図である。 図A,BおよびCは、それぞれ本発明による表面プラズモン共鳴素子からの反射光の検出態様と、信号処理回路部の説明図である。 本発明装置のさらに他の例の構成図である。 図Aおよび図Bは、従来のプラズモン共鳴を利用したセンサの模式的構成図およびその特性曲線図である。
符号の説明
1……表面プラズモン共鳴素子、2……入射電磁波(入射光、3……入射電磁波発生源、4……反射電磁波(反射光)、5……ディテクタ、6……透明基体、6a……第1の主面、6b……第2の主面、7……反射面、8……金属薄膜、9……化学物質認識膜、10……信号処理回路部、11……スポット、61……保持体、101……透明基板、102……金属薄膜、103……分子認識膜、104……ディテクタ

Claims (8)

  1. 表面プラズモン共鳴を生じさせる入射電磁波に対して高い透過率を有し、相対向する第1および第2の主面を有する透明基体を有して成り、
    該透明基体の上記第1の主面に所要の透過率を有する反射面が形成され、
    上記第2の主面に金属薄膜が形成されて成る
    ことを特徴とする表面プラズモン共鳴素子。
  2. 上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互いに平行な平行透明基体より成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の表面プラズモン共鳴素子。
  3. 上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互いに非平行な非平行透明基体より成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の表面プラズモン共鳴素子。
  4. 上記第2の主面に形成された金属薄膜の表面に特定分子を結合吸着する化学物質認識膜が配置されて成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の表面プラズモン共鳴素子。
  5. 表面プラズモン共鳴素子と、該表面プラズモン共鳴素子に対する入射電磁波発生源と、上記表面プラズモン共鳴素子からの反射電磁波を検出するディテクタとを有し、
    上記表面プラズモン共鳴素子は、表面プラズモン共鳴を生じさせる入射電磁波に対して高い透過率を有し、相対向する第1および第2の主面を有する透明基体を有して成り、
    該透明基体の上記第1の主面に所要の透過率を有する反射面が形成され、
    上記第2の主面に金属薄膜が形成されて成る
    ことを特徴とする表面プラズモン共鳴測定装置。
  6. 上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い平行な平行透明基体より成り、
    上記第1の主面に上記電磁波発生源からの上記表面プラズモン共鳴素子への電磁波の入射角を変化させる構成とする
    ことを特徴とする請求項5に記載の表面プラズモン共鳴測定装置。
  7. 上記透明基体が、上記第1および第2の主面が互い非平行な非平行透明基体より成る
    ことを特徴とする請求項5に記載の表面プラズモン共鳴測定装置。
  8. 上記第2の主面に形成された金属薄膜の表面に特定分子を結合吸着する化学物質認識膜が配置されて成る
    ことを特徴とする請求項5に記載の表面プラズモン共鳴測定装置。
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