JP2007010478A - ワックスの選定方法及びその方法より求めたワックスを配合したゴム組成物 - Google Patents

ワックスの選定方法及びその方法より求めたワックスを配合したゴム組成物 Download PDF

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Omimasa Kitamura
臣将 北村
Makio Mori
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Abstract

【課題】 ゴム組成物の耐オゾン性と表面外観とを両立させることができる炭素水素系ワックスの選定。
【解決手段】 固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によって得られるスペクトルの、10〜50ppmに現れるピーク面積の総和SAに対する30ppm付近に現れる非晶成分のピーク面積SBの割合[(SB/SA)×100]より非晶分率を求め、かつガスクロマトグラフィーにより得られる炭化水素系ワックスの炭素数分布において最も分布ピークの高い炭素数を求め、ワックス配合ゴム組成物の耐オゾン性と表面外観とを両立させることができる炭化水素系ワックスを選定する方法及びその方法で選定された炭化水素系ワックスを含むゴム組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は炭化水素系ワックスの選定方法及びその方法より求められる最適炭素数及び非晶分率の炭化水素系ワックスを配合したゴム組成物に関し、更に詳しくはゴム組成物の耐オゾン性と表面外観を両立させることができるワックスの選定方法及びそのワックスを配合したゴム組成物に関する。
従来、空気入りタイヤのサイドには耐オゾン性を有するゴム組成物が求められており、耐オゾン性を高めるために炭化水素系ワックスを配合することが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、ワックスなどの配合によるブルームにより外観が悪くなるという欠点があり、耐オゾン性を損なうことなく外観を改善する方法が求められている。
特開平11−246706号公報
従って、本発明の目的はゴム組成物の耐オゾン性と表面外観とを両立させることができる炭化水素系ワックスの選定方法及びそれによって得られる炭化水素系ワックスを配合したゴム組成物を開発することにある。
本発明に従えば、固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によって得られるスペクトルの、10〜50ppmに現れるピーク面積の総和SAに対する30ppm付近に現れる非晶成分のピーク面積SBの割合[(SB/SA)×100]より非晶分率を求め、かつガスクロマトグラフィーにより得られる炭化水素系ワックスの炭素数分布において最も分布ピークの高い炭素数を求め、ワックス配合ゴム組成物の耐オゾン性と表面外観とを両立させることができる炭化水素系ワックスを選定する方法が提供される。
本発明に従えば、前記方法に従ってCP/MAS測定(コンタクトタイム5msec、緩和時間20sec)で求めた非晶分率が1.5〜5%でありかつガスクロマトグラフィーの最も高いピークの炭素数が26〜34である炭化水素系ワックスが提供される。
本発明に従えば、また、ジエン系ゴム100重量部に対し、前記炭化水素系ワックスを1〜4重量部、老化防止剤を1〜6重量部配合してなるゴム組成物が提供される。
本発明によれば、ガスクロマトグラフィーによりワックスを構成する炭素分布の最も高いピークの炭素数を求め、一方固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によりワックスの非晶分率を求め、それらの結果と、耐オゾン性及び外観試験結果から最適なワックスの組成を決定することができる。
本発明者らは、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、ガスクロマトグラフィー(GC)により配合する炭化水素系ワックスを構成する炭素のうち最も分布ピークの高い炭素数を求め、一方固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によりワックスの非晶分率を求め、これらの結果が耐オゾン性及び表面外観試験結果と相関することを見出し、その結果から最適なワックスの組成を決定する手法を開発した。
本発明に従った方法で選別した炭化水素系ワックスは固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定(コンタクトタイム5msec、緩和時間20sec)により得られたNMRスペクトルの10〜50ppmに現れるピーク面積の総和SAに対する30ppm付近に現れる非晶成分のピーク面積SBの割合[(SB/SA)×100]で求めた非晶分率が1.5〜5%(更に好ましくは1.7〜4.2%)でありかつGC炭素分布ピークの最大ピークの炭素数が26〜34(更に好ましくは27〜30)の炭化水素系ワックスであるのが好ましい。前記非晶分率が大きくなると加硫ゴム表面の外観が良好になり、ワックスの炭素数が多くなるとブルーム速度は遅くなるが耐オゾン性に劣るようになる。ここで非晶成分のピーク面積SBは、重なり合ったピークをローレンツ型、ガウス型及びその混合型のいずれかの基本波形の重ね合わせにより近似し、更に最小二乗法を用いてピーク強度、ピーク半値幅、ピーク位置の最適化によりピーク分離を行い、そのピーク面積SBを求めることができる。
前記要件を満たすことを前提として、本発明において使用することができる炭化水素系ワックスとしては、特に限定はないが、例えば、公知の石油ワックス又は合成ワックスを蒸留したり、複数のワックスをブレンドすることにより、所望の炭素数及び非晶分率のワックスを得ることができる。
本発明において使用することができるゴム成分としては、タイヤ用として使用することができる任意のゴム、特にジエン系ゴム、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどをあげることができ、これらは単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に係る耐オゾン性と表面外観とを両立させたゴム組成物はジエン系ゴム100重量部に対し、前記炭化水素系ワックス1〜4重量部、好ましくは2〜3重量部及び老化防止剤1〜6重量部、好ましくは2〜5重量部を配合する。ワックスの配合量が少ないと耐オゾン性が悪化するので好ましくなく、逆に多いとブルーム(白変)により外観が悪化するので好ましくない。一方、老化防止剤の配合量が少ないと耐酸化劣化が悪化するので好ましくなく、逆に多いとブルーム(茶変)により外観が悪化するので好ましくない。
本発明において使用することができる老化防止剤には特に限定はなく、タイヤ用として使用することができる任意の老化防止剤を用いることができる。具体例としてはFLEXSYS(株)製サントフレックス6PPDなどをあげることができる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。またタイヤの製造方法は従来通りの方法とすることができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
実施例1及び比較例1〜2
サンプルの調製
表Iに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、150℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型中で160℃で30分間加硫して加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
耐オゾン性:JIS K6259に準拠して、温度40℃、オゾン濃度1ppm、伸長歪40%の条件で96時間劣化させた後、ゴム表面の外観を観察した。
○:クラックなし又は極く少数のクラック
△:少数のクラック
×:多数のクラック
外観:上記の方法で作成したシートを、室内で1ヶ月放置し、目視による以下の基準で官能試験を行った。
○:黒くほぼ変色なし、光沢あり
△:黒いがやや白く変色
×:灰色に近い黒色
Figure 2007010478
表I脚注
BR:日本ゼオン(株)製NIPOL 1220
CB:三菱化学(株)製ダイアブラックE
ZnO:正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種
StA:日本油脂(株)製ステアリン酸
老化防止剤:FLEXSYS製サントフレックス 6PPD
ワックス1〜3の作製
種々の市販ワックスをガスクロマトグラフィー(GC)を用いて、カラムによる分離を行い、特定の炭素数のワックス成分を分離採取した。採取したそれぞれのワックスについて、固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)を用いて非晶分率を求めた。これらのワックスを組合せブレンドして所望の炭素数及び非晶分率を持つワックスを作製した。なお、固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定は、JEOL社製ECA400を用いて行い、解析はJEOL社の解析ソフトALICE2ver3.0を用いて求めた。
ワックス1:(GC分布の最高ピークの炭素数=24、非晶分率1.3%)
ワックス2:(GC分布の最高ピークの炭素数=36、非晶分率5.2%)
ワックス3:(GC分布の最高ピークの炭素数=28、非晶分率3.9%)
オイル:富士興産(株)製アロマオイル
硫黄:(株)軽井沢精練所製
加硫促進剤:FLEXSYS製サントキュア NS
ガスクロマトグラフィーにより配合する炭化水素系ワックスを構成する炭素のうち最も多い炭素数を求め、そして固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によりワックスの非晶分率を求め、それらの結果と、耐オゾン性及び表面外観試験結果から最適なワックスの組成を決定することができるので、耐オゾン性及び表面外観に優れ、例えばタイヤサイド用として好適なゴム組成物を容易に得ることができる。
炭化水素系ワックスの固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によって得られるスペクトルの一例を示す図面である。 炭化水素系ワックスのガスクロマトグラフィー(GC)によって得られる炭素数分布の一例を示すチャートである。

Claims (3)

  1. 固体高分解能13C−NMR(CP/MAS)測定によって得られるスペクトルの、10〜50ppmに現れるピーク面積の総和SAに対する30ppm付近に現れる非晶成分のピーク面積SBの割合[(SB/SA)×100]より非晶分率を求め、かつガスクロマトグラフィーにより得られる炭化水素系ワックスの炭素数分布において最も分布ピークの高い炭素数を求め、ワックス配合ゴム組成物の耐オゾン性と表面外観とを両立させることができる炭化水素系ワックスを選定する方法。
  2. 請求項1に記載の方法に従ってCP/MAS測定(コンタクトタイム5msec、緩和時間20sec)で求めた非晶分率が1.5〜5%でありかつガスクロマトグラフィーの最も高いピークの炭素数が26〜34である炭化水素系ワックス。
  3. ジエン系ゴム100重量部に対し、請求項2に記載の炭化水素系ワックスを1〜4重量部、老化防止剤を1〜6重量部配合してなるゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018070173A1 (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

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