JP2007010140A - 固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】被取付部材の厚さに影響されることなく、常に一定の操作力を付与することによって、被取付部材から取外すことが可能であると共に、押圧操作部の操作性が向上した固定具を提供する。
【解決手段】対象物を保持する保持部10と、保持部10に設けられ且つシャーシ100の取付孔101に挿入されてシャーシ100の一方の面に係止される係止部20と、保持部10に設けられ且つシャーシ100の他方の面に当接する当接部30を備え、係止部20は、取付孔101を画定する壁面に当接した際に、取付孔101の略中心方向に向けて縮小変形して取付孔101に挿入され、前記当接から解放された際に弾性復元してシャーシ100の一方の面に係止され、係止部20には、係止部20を両側から押圧して縮小変形させ、係止部20を取付孔101から取外し可能な状態にする一対の押圧操作部40A及び40Bが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電線やプリント基板等のような対象物を、パネルやシャーシ等の被取付部材に固定することができると共に、前記被取付部材からの取り外しを容易に行うことができる固定具に関する。
従来から、電線やプリント基板等のような対象物を、パネルやハウジング等の被取付部材に固定するため、様々な固定具が使用されている。例えば、自動販売機等の各種機器においては、内部の電線や配管等(以下、「線材」と総称することがある)の中間部を、シャーシやパネル等の被取付部材に固定することが通常行われている。そして、近年では、このような固定具には、被取付部材からの取り外しを容易に行うための工夫がなされている。
このような固定具としては、例えば、被取付部材の取付孔に挿入され、自身を該取付孔に着脱自在に取り付ける挿入部を、本体部材に備えたものがある。前記挿入部は、前記本体部材の一端部より下方へ突設された支柱部と、該支柱部の下端部に弾性を有する屈曲可能な接続部を介して接続され、斜め上方に延出する折り返し部とを備えている。そして、前記支柱部及び折り返し部の外側面には、前記取付孔の周縁部に係止する係止部が各々設けられており、該折り返し部の係止部より上部側の位置には、前記被取付部材の上部にて外方向に延出するレバー部が形成されている。このレバー部は操作部を有し、当該操作部を押圧することで、前記挿入部が縮小変形し、前記固定具は、前記被取付部材の取付孔から簡単に取外すことができる。(例えば、特許文献1参照)。
また、線材をバンド部と、このバンド部の基端に連設され、バンド挿通孔を有するバックル部と、このバックル部に一体に突設され、取付パネルの取付孔に挿入される矢形状の係止脚部を備えた固定具も紹介されている。前記矢形状の係止脚部は、前記バックル部から垂設された支柱の先端からバックル部に向けて折り返し状に形成された一対の拡縮変形自在な可動係止片を有し、各可動係止片の中途部には、取付パネルの取付孔と抜止め状に係合する係合段部が設けられている。そして、各可動係止片の自由端側には、押圧操作片と安定脚片が形成されている。この固定具は、前記押圧操作片を互いに近づける方向に押圧することで、前記可動係止片を縮小変形し、前記取付パネルから簡単に取外すことができる。(例えば、特許文献2参照)。
また、実装用部品を固定するための基板等に設けられた透孔内に挿入されるポストと、前記ポストの先端に設けられて径方向に弾性変形可能な矢尻型をした係止脚部と、係止脚部に対向配置される安定脚片と、係止脚部の拡径された一端部に連結されて係止脚部を縮径可能な押圧操作片とを備え、前記基板に設けられた透孔内に挿入された際に、係止脚部が径方向に弾性変形して透孔に嵌合され、前記翼片との間に前記基板等を挟持する固定具も紹介されている。この固定具は、前記押圧操作片を互いに近づける方向に押圧することで、係止脚部が基板から簡単に取外すことができる。(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−275967号公報 特開2001−278329号公報 特開2004−274073号公報
しかしながら、前述した特許文献1に記載された固定具の挿入部は、支柱部と当該支柱部に接続された弾性変形可能な1つの折り返し部とから構成されており、操作部によって、この折り返し部を支柱部に向けて近づけることで縮小変形させ、被取付部材の取付孔から取外す構成を備えている。このため、折り返し部の支柱部に対する縮小変形のレンジ(範囲)を大きくとる必要がある。したがって、折り返し部と支柱部との接続部に大きな負荷がかかる虞がある。また、操作部は、挿入部の片側にのみ設けられているため、使用者の指で操作する際に摘み難く、バランスの取れた安定した取外し作業を行うことが困難になる虞もある。
また、前述した特許文献2及び特許文献3に記載された固定具は、安定脚片と係止脚部によって取付パネルや基板を挟持することで、これらに安定して固定されるが、この時、取付パネルや基板の厚さに応じて安定脚片が弾性変形することで、取付パネルや基板の厚さの違いを許容している。しかしながら、特許文献2及び特許文献3に記載された固定具は、前記押圧操作片が安定脚片に設けられているため、取付パネルや基板の厚さによって安定脚片が変形すると、当該押圧操作片を操作するために必要な力が変わるという欠点がある。
本発明は、このような従来の固定具を改良することを目的とするものであり、被取付部材の厚さに影響されることなく、常に一定の操作力を付与することによって、被取付部材から取外すことが可能であると共に、押圧操作部の操作性が向上した固定具を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、挿入された対象物を保持する保持部と、前記保持部に設けられ且つ被取付部材の取付孔に挿入されて当該被取付部材の一方の面に係止される係止部と、前記保持部に設けられ且つ前記被取付部材の他方の面に当接する当接部と、を備え、前記係止部と当接部とによって前記被取付部材を挟持する固定具であって、前記係止部は、前記取付孔を画定する壁面に当接した際に、当該取付孔の略中心方向に向けて縮小変形して当該取付孔に挿入され、前記当接から解放された際に弾性復元して前記被取付部材の一方の面に係止されてなり、前記係止部には、当該係止部を両側から押圧して前記縮小変形を行なわせ、当該係止部を前記取付孔から取外し可能な状態にする一対の押圧操作部が設けられ、前記一対の押圧操作部は、前記保持部を前記取付孔に挿入した際に、前記被取付部材の一方の面の上方にて外方向に延出してなる構成を備えた固定具を提供するものである。
この構成を備えた固定具は、係止部に押圧操作部が設けられており、当接部には設けられていないため、被取付部材の厚さに応じて当接部が弾性変形したとしても、この弾性変形が前記押圧操作部に影響を与えることがない。したがって、本発明にかかる固定具を被取付部材から取外す際には、押圧操作部を常に一定の操作力で押圧すればよく、安定した操作性を得ることができる。さらに、前記押圧操作部は、一対であるため、使用者の指等で摘んで押圧し易く、操作性をより一層向上することができる。
また、本発明にかかる固定具は、前記係止部が、前記保持部の一端部から突設された支柱部と、前記支柱部の先端に弾性を有する屈曲可能な接続部を介して接続されると共に、互いに略180度位相した位置に設けられ、前記保持部に向けて当該支柱部から離れる方向に延出する折り返し部と、を備え、前記一対の押圧操作部は、前記折り返し部の自由端に各々設けられた構成とすることもできる。
そしてまた、前記一対の押圧操作部は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、当該被取付部材の面からの平面視で、略コ字状を有し、互いに反対の向きで前記係止部に設けられていてもよい。この構成の場合、前記当接部は、前記保持部の一端部に、互いに略180度位相して設けられた一対の当接片を有し、当該一対の当接片は、前記一対の押圧操作部の略コ字状によって画定される内側空間に対応した位置に、各々配設することもできる。
また、本発明にかかる固定具では、前記一対の押圧操作部の先端部は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記被取付部材の一方の面に各々当接するよう構成することもできる。このように構成することにより、当接部及び押圧操作部と、係止部とによって被取付部材を挟持することができる。このため、さらに被取付部材に確実に固定することができる。
さらにまた、本発明にかかる固定具では、前記当接部は、前記保持部の一端部に、互いに略180度位相して設けられた一対の当接片を有し、前記一対の押圧操作部の各々の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記一対の当接片の各々の先端よりも前記保持部側に位置すると共に、前記被取付部材の面からの平面視で、前記一対の当接片と重なった部分を備えるよう構成することもできる。
前記固定具をこのように構成することで、固定具を被取付部材から取外すため、前記一対の押圧操作部によって、前記係止部を両側から押圧して、当該係止部を縮小変形させる際に、前記押圧操作部が、前記保持部が形成されている側とは反対方向(被取付部材方向)に変形しようとしても、当該押圧操作部の前記当接片と重なった部分が、当該当接片に当接することになる。したがって、前記押圧操作部が前記方向に変形することを防止することができる。このため、前記係止部が不用意に広がることを防止することができ、当該係止部を、さらに簡単に前記取付孔から抜脱することができる。
また、前記一対の押圧操作部は、前記対象物の保持部への挿入方向に対し略垂直な方向に延出されていてもよい。このように構成することで、前記利点に加え、前記押圧操作部を操作する際に、前記保持部に保持された対象物が邪魔になることを防止することができる。
そしてまた、前記一対の押圧操作部の各々の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記保持部の外壁に対し略面一となる位置まで延出していてもよい。このように構成することで、前述した利点に加え、押圧操作部を操作する際に、保持部が邪魔になることを防止することができる。また、固定具の小型化を達成することもできる。
さらにまた、前記一対の押圧操作部の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記保持部の外壁を超える位置まで各々延出していてもよい。
また、前記一対の押圧操作部の先端には、前記保持部側に向けて突出した突出部を形成することもできる。このように構成することで、押圧操作部を操作する際に、突出部に使用者の指等を当てることができ、さらに操作性を向上することができる。
そしてまた、本発明にかかる固定具では、前記折り返し部の自由端側に、前記支柱部側よりも肉薄な第1の肉薄部を形成してもよい。このように構成することで、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記折り返し部の第1の肉薄部との段差部分を、前記被取付部材の他方の面に当接させることができる。したがって、前記利点に加え、前記被取付部材に固定具をより一層安定した状態で固定することができる。
また、本発明にかかる固定具では、前記一対の押圧操作部は、前記折り返し部の自由端側に、前記第1の肉薄部よりも肉薄な第2の肉薄部を各々形成した構成とすることができる。この第2の肉薄部は肉薄であるため変形しやすく、前記一対の押圧操作部によって、前記係止部を両側から押圧する際に、例えば、押圧操作部の剛性等によって、当該押圧操作部が、前記折り返し部との接続部分(折り返し部の自由端先端)を支点として、回転しようとする力が生じたとしても、第2の肉薄部の変形によってこの力が吸収され、前記回転が生じることを防止することができる。したがって、前記被取付部材から固定具を取外す際に、前記押圧操作部の長さに関わらず、一対の押圧操作部の操作によって、前記係止部をより一層縮小変形させやすくすることができる。
さらにまた、本発明にかかる固定具の係止部は、前記被取付部材の取付孔に形成された平坦な面に当接可能な平坦な面を有し、当該係止部が前記取付孔に挿入された際に、当該係止部に形成された平坦な面が当該取付孔に形成された平坦な面に当接して回り止めされる構成を備えることができる。このように構成することで、例えば、固定具を被取付部材に取り付ける際や、取り付けた後に、当該固定具が被取付部材に対し回転することを防止することができる。したがって、固定具が被取付部材に対し、常に所望の方向を向くように配設することができる。
本発明にかかる固定具は、係止部に押圧操作部が設けられているため、被取付部材の厚さに応じて当接部が変形したとしても、この変形が前記押圧操作部に影響を与えることがない。したがって、押圧操作部を一定の操作力で押圧するだけで、固定具を被取付部材から取外すことができ、取外し操作の安定性を向上することができる。また、前記押圧操作部は、一対であるため、使用者の指等で摘んで押圧し易く、操作性をより一層向上することができる。
次に、本発明の好適な実施の形態にかかる固定具について図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施の形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる固定具の正面図であって、保持部を閉じた状態を示す図、図2は、本発明の実施の形態1にかかる固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す図、図3は、図2に示す固定具の右側面図、図4は、図2に示す固定具の左側面図、図5は、図2に示す固定具の背面図、図6は、図2に示す固定具の平面図、図7は、図2に示す固定具の底面図、図8は、図1に示す固定具をシャーシに取付けた状態を示す平面図、図9は、図3に示すIX−IX線に沿った断面図、図10は、図3に示すX−X線に沿った断面図、図11は、図2に示すXI−XI線に沿った断面図、図12は、図2に示すXII−XII線に沿った断面図、図13は、図2に示す固定具をシャーシに取り付ける直前の状態を示す正面図であり、シャーシのみを断面にした図、図14は、図8に示すXIV−XIV線に沿った断面図、図15は、本発明の実施の形態1にかかる固定具の使用状態を示す斜視図である。
なお、実施の形態1では、固定具の保持部に保持される対象物として、例えば、電線や配管等のような線材を用い、固定具が取付けられる被取付部材としてシャーシを用いた場合について説明するが、これらに限定されるものではない。また、便宜上、実施の形態1では、シャーシに対し固定具を取付けた際に、保持部が位置する方向を「上」とし、係止部が位置する方向を「下」として説明する。
図1〜図15に示すように、実施の形態1にかかる固定具1は、線材S(図15参照)を保持する保持部10と、保持部10に設けられ且つシャーシ100の取付孔101に挿入されてシャーシ100の一方の面(以下、この面を「下面100B」とする)に係止される係止部20と、保持部10に設けられ且つシャーシ100他方の面(以下、この面を「上面100A」とする)に当接する当接部30と、係止部20に設けられ、係止部20を両側から押圧して縮小変形を行なわせ、係止部20を取付孔101から取外し可能な状態にする一対の押圧操作部40A及び40Bと、を備えて構成されている。
保持部10は、ベース11と、ベース11の一端(図2でいう右側端)に連続して上方に延出形成された第1の保持部12Aと、ベース11の他端(図2でいう左側端)に連続して上方に延出形成された第2の保持部12Bを備えている。第1の保持部12Aは、その長手方向中程に、第1の保持部12Aを略90度内側に折り曲げることができるように切欠き13が設けられている。また、第1の保持部12Aの自由端には、鉤形係合部14が設けられている。一方、第2の保持部12Bは、第1の保持部12Aの高さ(長さ)の略半分の高さ(長さ)を有しており、その自由端には、鉤形係合部14が係合する被係合部15が形成されている。この被係合部15は、鉤形係合部14を貫通挿入する挿入孔15Aと、挿入孔15Aに貫通挿入された鉤形係合部14と係合する係合片15Bとから構成されている。
この保持部10は、第1の保持部12Aを切欠き13を支点として内側に折り曲げ、鉤形係合部14を挿入孔15Aに挿入して係合片15Bに係合させることで、図1に示すような略四角形の空間を画定する。そして、この空間には、図15に示すように、線材Sが挿入され、保持される。
係止部20は、保持部10のベース11の下面略中央部から下方に向けて突設された支柱部21と、支柱部21の先端に弾性を有する屈曲可能な薄肉の接続部22A及び22Bを介して各々接続される折り返し部23A及び23Bと、を備えて構成されている。
折り返し部23A及び23Bは、支柱部21に対し、互いに略180度位相した位置に設けられており、斜め上方に向けて支柱部21から離れる方向に延出されている。この折り返し部23A及び23Bの先端側(自由端側)には、支柱部21側よりも肉薄な第1の肉薄部24A及び24Bが形成されている。そして、係止部20の上部は、シャーシ100に形成された取付孔101の径よりも大きくなるように広がった状態となっている。なお、第1の肉薄部24A及び24Bは、折り返し部23A及び23Bの支柱部21側よりも肉薄に形成されているため、折り返し部23A及び23Bに段差部分25A及び25Bを各々形成することになる。
当接部30は弾性を有し、保持部10のベース11の下面の両側(図2でいう右側及び左側)から互いの下端が離れるよう斜め下方に向けて互いに略180度位相して延出形成された2つの当接片30A及び30Bを備えている。この当接片30A及び30Bは、特に図7に示すように、中心線Oに対し互いにオフセットされた位置に配設されている。また、当接片30A及び30Bの下端部は、後に詳述する押圧操作部40A及び40Bの凹部空間43A及び43Bに対向する位置にあり、固定具1がシャーシ100に固定され、当接片30A及び30Bがシャーシ100の上面100Aに当接して押圧する際に、押圧操作部40A及び40Bと干渉し合うことがないようになっている。
押圧操作部40A及び40Bは、折り返し部23A及び23Bの上端部より略直角方向に屈曲して外方に延出した略コ字状(図7参照)の板状部41A及び41Bを有し、板状部41A及び41Bの先端には、上方に向けて突出した突出部42A及び42Bが形成されている。この押圧操作部40A及び40Bは、図7に示すように、底面から見て互いに反対の向きとなるように配設されている。なお、板状部41A及び41Bは、保持部10を閉じた際(図1参照)に開口している面に対し、略垂直な方向に延出している。すなわち、保持部10に保持された線材S(図15参照)の挿入方向に対し、略垂直な方向に延出している。このため、押圧操作部40A及び40Bを操作する際に、保持部10に保持された線材Sに、例えば使用者の指等が当たることを防止できる。したがって、線材Sが邪魔になることがなく、操作性が向上する。
この押圧操作部40A及び40Bは、固定具1をシャーシ100に固定した際に、シャーシ100の上面100A上に配置され、シャーシ100の上面100Aに当接して上面100Aを押圧可能となっている。そして、押圧操作部40A及び40Bは、使用者が指等で突出部42A及び42Bを摘んで支柱部21に向けて押圧することで、接続部22A及び22Bが内側に屈曲して、係止部20の折り返し部23A及び23Bを互いに近づく方向に移動させる。この結果、係止部20は縮小変形することになる。
次に、実施の形態1にかかる固定具1の具体的動作について説明する。
先ず、固定具1をシャーシ100に取付ける際は、図13に示すように、固定具1の係止部20側をシャーシ100に対向させ、係止部20を取付孔101内に挿入させる。この取付孔101への挿入動作時、係止部20は、折り返し部23A及び23Bが、取付孔101を画定している壁面に当接し、この壁面によって、支柱部21に向けて(すなわち、取付孔101の略中心方向に向けて)押圧される。この押圧により、接続部22A及び22Bが内側に屈曲され、結果として折り返し部23A及び23Bが縮小変形して取付孔101を貫通可能となる。
次に、取付孔101を貫通した係止部20は、接続部がその弾性復元力により元の状態に戻り、折り返し部23A及び23Bが元の位置に戻る。この動作により、折り返し部23A及び23Bの上部は、取付孔101よりも外側に拡大し、段差部分25A及び25Bを、シャーシ100の下面100Bに当接させる。したがって、シャーシ100に固定具1をより一層安定した状態で固定することができる。
また、係止部20が、取付孔101を貫通すると、当接片30A及び30Bがシャーシ100の上面100Aに当接して、その弾性力により上面100Aを押圧する。さらにまた、押圧操作部40A及び40Bが、シャーシ100の上面100Aに位置し、その弾性力により上面100Aを押圧する。この時、当接片30A及び30Bは、押圧操作部40A及び40Bの略コ字状によって画定される内部空間内に納まるため、当接片30A及び30Bと、押圧操作部40A及び40Bとが干渉し合うことがない。
このようにして、図1に示すように、係止部20の段差部分25A及び25Bによってシャーシ100の下面100Bを押圧し、当接片30A及び30Bと、押圧操作部40A及び40Bとによって、シャーシ100の上面100Aを押圧することで、シャーシ100を確実に挟持する。この状態の時、押圧操作部40A及び40Bの先端、すなわち突出部42A及び42Bの位置は、保持部10の外側表面と略面一となっている。このため、押圧操作部40A及び40Bが邪魔になることがなく、固定具1の小型化を達成することもできる。
次に、シャーシ100に固定された固定具1に線材Sを保持させる際は、ベース11と、第1の保持部12Aと、第2の保持部12Bとで画定される空間に、所定量(所定本数)の線材Sを入れた後、切欠き13を支点として、第1の保持部12Aを略90度内側に折り曲げ、鉤形係合部14を挿入孔15Aに挿入して係合片15Bに係合させればよい。(図15参照)。
一方、シャーシ100に固定された固定具1から線材Sを取外す際は、鉤形係合部14を押圧して縮小変形させ、係合片15Bとの係合を解除すればよい。
また、固定具1をシャーシ100から取外す際は、使用者が指等で、押圧操作部40A及び40Bの突出部42A及び42Bを摘んで突出部42A及び42Bが互いに近づく方向に押圧すると、接続部22A及び22Bが内側に屈曲され、結果として折り返し部23A及び23Bが縮小変形し、係止部20を取付孔101から簡単に抜脱することができる。この時、押圧操作部40A及び40Bは、保持部10に保持された線材S(図15参照)の挿入方向に対し、略垂直な方向に延出しているため、押圧操作部40A及び40Bを操作する際に、保持部10に保持された線材Sが邪魔になることがない。したがって、押圧操作部40A及び40Bを容易に押圧することができる。
また、押圧操作部40A及び40Bを押圧しても、当接片30A及び30Bは、押圧操作部40A及び40Bの略コ字状によって画定される内部空間内に納まった状態にあり、当接片30A及び30Bと、押圧操作部40A及び40Bとが干渉し合うことはない。さらにまた、押圧操作部40A及び40Bは、係止部20設けられており、当接部30に設けられている訳ではないため、シャーシ100の厚さに応じて当接片30A及び30Bが変形していたとしても、この変形が押圧操作部40A及び40Bに影響を与えることがない。このため、押圧操作部40A及び40Bは、常に一定の操作力を付与すれば、係止部20を縮小変形させることができる。
なお、実施の形態1では、保持部10として、閉じた際に略四角形となる形状のものについて説明したが、これに限らず、保持部10は、保持したい対象物に応じて、例えば、略C字状(閉じた時は略O字状)、上部が開口された略C字状の弾性体からなり、断面略円形のケーブルを保持するもの、弾性を有するベルト状部材からなり、対象物に巻き付けることで保持するもの、電気機器等の脚を挿入する挿入部を有したもの等、様々な形状を採用することができる。
また、対象物は、線材Sに限定されるものではなく、保持部10の形状を対応させることで、種々な対象物に応用することができる。また、被取付部材は、シャーシ100に限定されるものではなく、例えば、パネルや、ハウジング、建物の壁面、天井等、種々の被取付部材に応用することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2にかかる固定具について図面を参照して説明する。
図16は、本発明の実施の形態2にかかる固定具の斜視図であって、保持部を閉じた状態を示す図、図17は、図16に示す固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す正面図、図18は、図16に示す固定具の右側面図、図19は、図16に示す固定具の正面図、図20は、図16に示す固定具の平面図、図21は、図16に示す固定具の底面図、図22は、図20に示すXXII−XXII線に沿った断面図である。
なお、実施の形態2では、実施の形態1で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図16〜図22に示すように、実施の形態2にかかる固定具2の、実施の形態1にかかる固定具1と異なる主な点は、当接部130の形状と、押圧操作部140A及び140Bの形状と、押圧操作部140A及び140Bの折り返し部23A及び23Bの先端側(自由端側)に、第2の肉薄部34A及び34Bを形成した点である。
すなわち、固定具2の当接部130は弾性を有し、保持部10のベース11の下面の両側(図17でいう右側及び左側)から互いの下端が離れるよう斜め下方に向けて互いに略180度位相して延出形成された2つの当接片130A及び130Bを備えている。この当接片130A及び130Bは、対角線上に張り出した状態で保持部10の外壁よりも外側に延出している。また、当接片130A及び130Bの各々の先端は、特に、図16、図19、図20及び図22に示すように、固定具2をシャーシ100に取付けた際に、シャーシ100の上面100Aに当接すると共に、後に詳述する押圧操作部140A及び140Bの先端よりも下に位置するよう構成されている。また、当接片130A及び130Bの各々の先端は、平面視(図20参照)で、押圧操作部140A及び140Bと上下に重なるよう形成されている。
押圧操作部140A及び140Bは、折り返し部23A及び23Bの上端部より略直角方向に屈曲して外方に延出した略コ字状(図21参照)の板状部141A及び141Bを有し、板状部141A及び141Bの先端には、上方に向けて突出した突出部142A及び142Bが形成されている。この押圧操作部140A及び140Bは、図21に示すように、底面から見て互いに反対の向きとなるように配設されている。なお、板状部141A及び141Bは、実施の形態1と同様に、保持部10を閉じた際(図16、図19及び図22参照)に開口している面に対し、略垂直な方向に延出しており、保持部10に保持される線材S(図15参照)の挿入方向に対し、略垂直な方向に延出している。
この押圧操作部140A及び140Bは、特に、図16、図19及び図22に示すように、固定具2をシャーシ100に固定した際に、シャーシ100の上面100Aと隙間をおいて配置され、使用者が指等で突出部142A及び142Bを摘んで支柱部21に向けて押圧することで、接続部22A及び22Bが内側に屈曲して、係止部20の折り返し部23A及び23Bを互いに近づく方向に移動させる。この結果、係止部20は縮小変形することになる。
また、板状部141A及び141Bの折り返し部23A及び23B側には、第1の肉薄部24A及び24Bよりも肉厚に形成された第2の肉薄部34A及び34Bが、各々形成されている。この第2の肉薄部34A及び34Bは、肉薄に構成されているため変形しやすく、押圧操作部140A及び140Bによって、係止部20の折り返し部23A及び23Bを両側から押圧する際に、例えば、押圧操作部140A及び140Bが、その剛性等によって折り返し部23A及び23Bとの接続部分を支点として、回転しようとする力を吸収することができる。したがって、シャーシ100から固定具2を取外す際に、一対の押圧操作部140A及び140Bの操作によって、係止部20をより一層縮小変形させやすくすることができる。
さらにまた、押圧操作部140A及び140Bは、特に、図16、図19及び図22に示すように、固定具2をシャーシ100に固定した際に、各々の先端が、当接片130A及び130Bの各々の先端よりも上側に位置すると共に、平面視で、当接片130A及び130Bの先端に対し上下に重なるよう形成されている。このように構成することで、固定具2をシャーシ100から取外すため、一対の押圧操作部140A及び140Bを両側から押圧する際に、押圧操作部140A及び140Bが、下方に変形しようとしても、押圧操作部140A及び140Bの当接片130A及び130Bと重なった部分が、当接片130A及び130Bに当接することになる。したがって、押圧操作部140A及び140Bが下方に変形することを防止することができる。
次に、実施の形態2にかかる固定具2の具体的動作について説明する。
先ず、固定具2をシャーシ100に取付ける際は、実施の形態1と同様に、固定具2の係止部20を取付孔101内に挿入させ、段差部分25A及び25Bを、シャーシ100の下面100Bに当接させる。また、係止部20が、取付孔101を貫通すると、当接片130A及び130Bがシャーシ100の上面100Aに当接して、その弾性力により上面100Aを押圧する。この時、押圧操作部140A及び140Bは、シャーシ100の上面100Aを押圧することなく、上面100Aと隙間をおいて上面100Aの上方に位置する(図16、図19及び図22参照)が、シャーシ100は、段差部分25A及び25Bと、当接片130A及び130Bとによって挟持された状態となり、固定具2は、シャーシ100に確実に固定される。
なお、シャーシ100に固定された固定具2に線材Sを保持させる方法、及びシャーシ100に固定された固定具2から線材Sを取外す方法は、実施の形態1と同様である。
また、固定具2をシャーシ100から取外す際は、使用者が指等で、押圧操作部140A及び140Bの突出部142A及び142Bを摘んで突出部142A及び142Bが互いに近づく方向に押圧する。この動作により、接続部22A及び22Bが内側に屈曲されて折り返し部23A及び23Bが縮小変形し、係止部20を取付孔101から簡単に抜脱することができる。
この時、押圧操作部140A及び140Bが、下方に変形しようとしても、押圧操作部140A及び140Bが当接片130A及び130Bに当接するため、押圧操作部140A及び140Bが下方に変形することはない。したがって、折り返し部23A及び23Bが不用意に広がることを防止することができ、係止部20をさらに簡単に取付孔101から抜脱することができる。
また、押圧操作部140A及び140Bの剛性等によって、押圧操作部140A及び140Bを、折り返し部23A及び23Bとの接続部分を支点として回転させようとする力が生じたとしても、第2の肉薄部34A及び34Bが、この力によって変形する。この変形により、押圧操作部140A及び140Bを回転させようとする力が吸収され、シャーシ100から固定具2を取外す際に、押圧操作部140A及び140Bの長さに関わらず、押圧操作部140A及び140Bの操作によって、係止部20をより一層縮小変形させやすくすることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3にかかる固定具について図面を参照して説明する。
図23は、本発明の実施の形態3にかかる固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す図、図24は、図23に示す固定具の左側面図、図25は、図24に示すXXV−XXV線に沿った断面図、図26は、図23に示す固定具の底面図、図27は、図23に示す固定具が取付けられるシャーシの斜視図、図28は、図23に示す固定具をシャーシに取付けた状態を示す正面図である。
なお、実施の形態3では、実施の形態2で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図23〜図26及び図28に示すように、実施の形態3にかかる固定具3の、実施の形態2にかかる固定具2と異なる主な点は、係止部120の形状と、押圧操作部240A及び240Bの形状である。
すなわち、固定具3の係止部120は、保持部10のベース11の下面略中央部から下方に向けて突設された支柱部121と、支柱部121の先端に弾性を有する屈曲可能な薄肉の接続部122A及び122Bを介して各々接続される折り返し部123A及び123Bと、を備えて構成されている。
支柱部121は、略円柱形状を有し、当該略円柱の長さ方向(上下方向)の中程部分の径を、両端部の径に対して短くし、当該中程部分に凹状に窪ませた構成を備えている。このように、支柱部121を略円柱形状に構成することで、固定具3に左右のずれが生じることを防止している。また、支柱部121の中程部分を凹状に窪ませることで、後に詳述するが、係止部120の折り返し部123A及び123Bが縮小変形する際に、折り返し部123A及び123Bと、第1の肉薄部124A及び124Bを、前記凹状に窪ませた部分に退避させることができる。したがって、折り返し部123A及び123Bを、より縮小させることができ(変形量を大きくすることができ)るため、固定部3をシャーシ200に形成された取付孔201(図27参照)に対し、さらに簡単に着脱させることができる。したがって、固定具3の取付け・取外しの操作性をさらに向上させることができる。また、折り返し部123A及び123Bを、より縮小させることができるため、折り返し部123Aまたは折り返し部123Bのいずれか一方のみが縮小変形する場合であっても、すなわち、押圧操作部240A(240B)が、一つであっても、固定具3の取付け・取外しを可能とすることができる。
また、支柱部121の先端面(下端面)は、接続部122A及び122Bよりも上方に窪んだ状態となっており、押圧操作部240A及び240Bの湾曲角度と、接続部122A及び122Bに対する支柱部121の先端面の窪み量(距離)を調節することで、シャーシ200の下面200Bから係止部120が突出する量が、なるべく少なくなるようにすることができる。
折り返し部123A及び123Bは、支柱部121に対し、互いに略180度位相した位置に設けられており、支柱部121から離れる方向に延出されている。また、この折り返し部123A及び123Bの先端側(自由端側)には、支柱部121側よりも肉薄な第1の肉薄部124A及び124Bが形成されている。これら第1の肉薄部124A及び124Bは、折り返し部123A及び123Bの支柱部121側よりも肉薄に形成されているため、折り返し部123A及び123Bに段差部分125A及び125Bを各々形成することになる。
また、折り返し部123A及び123Bは、その上面128A及び128Bが斜め上方に向けた傾斜面となっている。一方、折り返し部123A及び123Bの下面129A及び129Bは、支柱部121の径方向に対して略平行な面となっており、段差部分125A及び125Bに対して略垂直な面となっている。また、下面129A及び129Bは、特に図26に示すように、略四角形を有しており、係止部120がシャーシ200に形成された取付孔201に挿入された際に、段差部分125Aと第1の肉薄部124Aとの境界部分と、段差部分125Bと第1の肉薄部124Bとの境界部分とが、後に詳述する取付孔201の当接壁202A及び202Bに各々当接するように構成されている。このように、前記境界部分と、取付孔201の当接壁202A及び202Bとを当接させることで、シャーシ200に取付けられた固定具3が回転することを防止する回り止めの役割を果たしている。
押圧操作部240A及び240Bは、折り返し部123A及び123Bの上端部より略直角方向に屈曲して外方に延出した板状部241A及び241Bを有し、板状部241A及び241Bの先端には、上方に向けて突出した突出部242A及び242Bが形成されている。この押圧操作部240A及び240Bは、図26に示すように、底面から見て互いに反対の向きとなるように配設されている。なお、板状部241A及び241Bは、実施の形態2と同様に、保持部10を閉じた際(図28参照)に開口している面に対し、略垂直な方向に延出しており、保持部10に保持される線材S(図15参照)の挿入方向に対し、略垂直な方向に延出している。
この押圧操作部240A及び240Bは、特に、図28に示すように、固定具3をシャーシ200に固定した際に、シャーシ200の上面200Aと隙間をおいて配置され、使用者が指等で突出部242A及び242Bを摘んで支柱部121に向けて押圧することで、接続部122A及び122Bが内側に屈曲して、係止部120の折り返し部123A及び123Bを互いに近づく方向に移動させる。この時、前述したように、折り返し部123A及び123Bと、第1の肉薄部124A及び124Bを、支柱部121に形成された凹状に窪ませた部分に退避させることができるため、係止部120は、一層縮小変形することになる。この結果、固定具3の取付け・取外しの操作性をさらに向上させることができ、また、折り返し部123Aまたは折り返し部123Bのいずれか一方のみを縮小変形させる構造であっても、固定具3の取付け・取外しを可能とすることができる。
次に、固定具3が取付けられるシャーシ200について説明する。図27及び図28に示すように、このシャーシ200には、固定具3の係止部120が挿入される取付孔201が形成されている。この取付孔201は、平面視で略円形の円形孔203と、円形孔203に対し互いに略180度位相した位置に形成されると共に、円形孔203に連通した略四角形の角孔204A及び204Bから構成されている。角孔204A及び204Bの円形孔203から離れた側を画定する側壁は、係止部120が取付孔201に挿入された際に、段差部分125Aと第1の肉薄部124Aとの境界部分と、段差部分125Bと第1の肉薄部124Bとの境界部分が各々当接する当接壁202A及び202Bとなっている。そして、前述したように、前記境界部分と、取付孔201の当接壁202A及び202Bとが当接することで、シャーシ200に取付けられた固定具3の回り止めを行っている。
次に、実施の形態3にかかる固定具3の具体的動作について説明する。
先ず、固定具3をシャーシ200に取付ける際は、固定具3の段差部分125A及び125Bが、取付孔201の当接壁202A及び202Bに対し、各々対向するようにして係止部120を取付孔201内に挿入させる。この時、係止部120は、押圧操作部240A及び240Bの突出部242A及び242Bを摘んで支柱部121に向けて押圧することで、接続部122A及び122Bが内側に屈曲させ、折り返し部123A及び123Bを互いに近づく方向に移動させて、係止部120を縮小変形させた状態とし、取付孔201内に挿入させてもよい。
係止部120が取付孔201内に挿入されると、段差部分125Aと第1の肉薄部124Aとの境界部分と、段差部分125Bと第1の肉薄部124Bとの境界部分とが、取付孔201の当接壁202A及び202Bに各々当接すると共に、段差部分125A及び125Bの一部がシャーシ200の下面200Bに当接する。このように、前記境界部分が当接壁202A及び202Bに各々当接するため、シャーシ200に固定具3を取付ける際に、固定具3が回転することを防止することができ、且つ固定具3をシャーシ200に取付けた後も、固定具3が回転することを防止することができる。したがって、固定具3を常に一定の方向で配設することができる。
また、係止部120が、取付孔201を貫通すると、当接片130A及び130Bがシャーシ200の上面200Aに当接して、その弾性力により上面200Aを押圧する。この時、押圧操作部240A及び240Bは、シャーシ200の上面200Aを押圧することなく、上面200Aと隙間をおいて上面200Aの上方に位置するが、シャーシ200は、段差部分125A及び125Bと、段差部分125A及び125Bと第1の肉薄部124A及び124Bとの境界部分と、当接片130A及び130Bと、によって挟持された状態となり、固定具3は、シャーシ200に確実に固定される。
なお、シャーシ200に固定された固定具3に線材Sを保持させる方法、及びシャーシ200に固定された固定具3から線材Sを取外す方法は、実施の形態1及び2と同様である。
また、固定具3をシャーシ200から取外す際は、使用者が指等で、押圧操作部240A及び240Bの突出部242A及び242Bを摘んで突出部242A及び242Bが互いに近づく方向に押圧する。この時、折り返し部123A及び123Bと、第1の肉薄部124A及び124Bを、支柱部121に形成された凹状に窪ませた部分に退避させることができるため、係止部120は、一層縮小変形することになる。このため、固定具3の取付け・取外しの操作性をさらに向上させることができる。
なお、実施の形態3では、固定具3が取付けられるシャーシ200に形成される取付孔201を、円形孔203とこれに連通した2つの角孔204A及び204Bから構成した場合について説明したが、これに限らず、シャーシ200に形成される取付孔は、段差部分125Aと第1の肉薄部124Aとの境界部分、及び、段差部分125Bと第1の肉薄部124Bとの境界部分に対し当接して固定具3の回り止めを行うことが可能な当接壁(平坦な面)が形成されていれば、特に限定されるものではなく、例えば、円形孔を中心として十字状(互いに約90度移相した位置)に角孔が形成されてもよい。また、シャーシ200に形成される取付孔は、平面視で略四角形の角孔であってもよい。
また、本発明にかかる固定具3の係止部120は、その下面129A及び129Bが、底面視で略四角形となるように構成することで、シャーシ200の取付孔201に形成された平坦な面(当接壁202A及び202B)に当接可能な平坦な面を形成したが、これに限らず、係止部120は、取付孔201に形成された平坦な面に当接可能な平坦な面を有しており、係止部120が取付孔201に挿入された際に、係止部120に形成された平坦な面が取付孔201に形成された平坦な面に当接して回り止めされれば、他の形状を有していてもよい。
なお、本実施の形態1〜3で説明した保持部10は、ベース11及び第1の保持部12Aの長さ、被係合部15の位置等が若干異なっているが、その基本的な形状は共通しているため、これらの違いについての詳細な説明は省略した。
本発明の実施の形態1にかかる固定具の正面図であって、保持部を閉じた状態を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す図である。 図2に示す固定具の右側面図である。 図2に示す固定具の左側面図である。 図2に示す固定具の背面図である。 図2に示す固定具の平面図である。 図2に示す固定具の底面図である。 図1に示す固定具をシャーシに取付けた状態を示す平面図である。 図3に示すIX−IX線に沿った断面図である。 図3に示すX−X線に沿った断面図である。 図2に示すXI−XI線に沿った断面図である。 図2に示すXII−XII線に沿った断面図である。 図2に示す固定具をシャーシに取り付ける直前の状態を示す正面図であり、シャーシのみを断面にした図である。 図8に示すXIV−XIV線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる固定具の使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2にかかる固定具の斜視図であって、保持部を閉じた状態を示す図である。 図16に示す固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す正面図である。 図16に示す固定具の右側面図である。 図16に示す固定具の正面図である。 図16に示す固定具の平面図である。 図16に示す固定具の底面図である。 図20に示すXXII−XXII線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる固定具の正面図であって、保持部を開放した状態を示す図である。 図23に示す固定具の左側面図である。 図24に示すXXV−XXV線に沿った断面図である。 図23に示す固定具の底面図である。 図23に示す固定具が取付けられるシャーシの斜視図である。 図23に示す固定具をシャーシに取付けた状態を示す正面図である。
符号の説明
1、2、3 固定具
10 保持部
20、120 係止部
21、121 支柱部
22A、22B、122A、122B 接続部
23A、23B、123A、123B 折り返し部
24A、24B、124A、124B 第1の肉薄部
25A、25B、125A、125B 段差部分
30、130 当接部
31A、31B、131A、131B 当接片
34A、34B 第2の肉薄部
40A、40B、140A、140B、240A、240B 押圧操作部
42A、42B、142A、142B、242A、242B 突出部
43A、43B 凹部空間
100、200 シャーシ
101、201 取付孔

Claims (13)

  1. 挿入された対象物を保持する保持部と、前記保持部に設けられ且つ被取付部材の取付孔に挿入されて当該被取付部材の一方の面に係止される係止部と、前記保持部に設けられ且つ前記被取付部材の他方の面に当接する当接部と、を備え、前記係止部と当接部によって前記被取付部材を挟持する固定具であって、
    前記係止部は、前記取付孔を画定する壁面に当接した際に、当該取付孔の略中心方向に向けて縮小変形して当該取付孔に挿入され、前記当接から解放された際に弾性復元して前記被取付部材の一方の面に係止されてなり、
    前記係止部には、当該係止部を両側から押圧して前記縮小変形を行なわせ、当該係止部を前記取付孔から取外し可能な状態にする一対の押圧操作部が設けられ、
    前記一対の押圧操作部は、前記保持部を前記取付孔に挿入した際に、前記被取付部材の一方の面の上方にて外方向に延出してなる固定具。
  2. 前記係止部は、
    前記保持部の一端部から突設された支柱部と、
    前記支柱部の先端に弾性を有する屈曲可能な接続部を介して接続されると共に、互いに略180度位相した位置に設けられ、前記保持部に向けて当該支柱部から離れる方向に延出する折り返し部と、
    を備え、
    前記一対の押圧操作部は、前記折り返し部の自由端に各々設けられてなる請求項1記載の固定具。
  3. 前記一対の押圧操作部は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、当該被取付部材の面からの平面視で、略コ字状を有し、互いに反対の向きで前記係止部に各々設けられてなる請求項1または請求項2記載の固定具。
  4. 前記当接部は、前記保持部の一端部に、互いに略180度位相して設けられた一対の当接片を有し、当該一対の当接片は、前記一対の押圧操作部の略コ字状によって画定される内側空間に対応した位置に各々配設されてなる請求項3記載の固定具。
  5. 前記一対の押圧操作部の先端部は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記被取付部材の一方の面に各々当接する請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の固定具。
  6. 前記当接部は、前記保持部の一端部に、互いに略180度位相して設けられた一対の当接片を有し、前記一対の押圧操作部の各々の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記一対の当接片の各々の先端よりも前記保持部側に位置すると共に、前記被取付部材の面からの平面視で、前記一対の当接片と重なった部分を備える請求項1または請求項2記載の固定具。
  7. 前記一対の押圧操作部は、前記対象物の挿入方向に対し略垂直な方向に各々延出されてなる請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の固定具。
  8. 前記一対の押圧操作部の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記保持部の外壁に対し略面一となる位置まで各々延出してなる請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の固定具。
  9. 前記一対の押圧操作部の先端は、前記係止部を前記取付孔に挿入した際に、前記保持部の外壁を超える位置まで各々延出してなる請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の固定具。
  10. 前記一対の押圧操作部の先端に、前記保持部側に向けて突出した突出部を各々形成してなる請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の固定具。
  11. 前記折り返し部は、前記自由端側に、前記支柱部側よりも肉薄な第1の肉薄部が形成されてなる請求項2ないし請求項10のいずれか一項に記載の固定具。
  12. 前記一対の押圧操作部は、前記折り返し部の自由端側に、前記第1の肉薄部よりも肉薄な第2の肉薄部が各々形成されてなる請求項11記載の固定具。
  13. 前記係止部は、前記被取付部材の取付孔に形成された平坦な面に当接可能な平坦な面を有し、当該係止部が前記取付孔に挿入された際に、当該係止部に形成された平坦な面が当該取付孔に形成された平坦な面に当接して回り止めされる請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の固定具。
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